240.NPOと実務能力
 NPO法人の活動に参加するのに条件はありません。現場経験の人だけでは出来ない仕事があります。それは事務部門です。どれだけ現場で活動を行っても事務能力を高めないと行政機関との協働は叶いません。
 現時点では行政機関も企業も軽重の差はあるにしても文書主義を採用していますから、企画力訴求力のある文書力と資料作成能力、そしてプレゼンテーション能力が求められます。現場の力を文書で表現出来る力がないと各界から認知されることはありません。まして行政機関と協働した仕事は出来ません。
 事務能力は長い年月をかけて個人の中に蓄えられたスキルですから、必要に迫られて直ぐに身につくものではありません。NPO法人の活動に欠けているもののひとつは事務能力です。

 現場で活動する人と企画を担う人が揃ったNPO法人が理想ですが、事務能力のある人の参画は少ないのが現状です。それは事務仕事をしている人はそれが特別な能力であることに気づいていないので会社外に出ることは少なく、ましてNPO法人の活動に参画することは稀だからです。事務能力は社会で通用しないと多くのビジネスマンは勘違いしているようです。しかし全ての仕事は文書の訴求力で進みますから、最も大切な能力のひとつが企画力と文書力なのです。もっと事務部門の人材がNPO法人活動に参画して欲しいものです。

 次に、NPO法人の活動は資金力が活動の継続を左右します。この点は企業が生き残る条件と同じです。企業は利益を上げることが社会貢献活動ですし、NPO法人の活動も継続するためには利益を上げて次の活動に活かせるしくみが必要です。
 企業が社会貢献活動を行うのは、社会貢献活動をする方が利益を上げられるため企業活動が長続きするからだと社会的責任のある企業は考えます。少し社会貢献活動意識の低いところは、社会貢献活動をコストだと考えています。地域活動に対して寄付金などを出すことで社会貢献をしていると捉え、企業活動のコストに組み込んでいます。

 尤も社会貢献活動意識が低い企業は、社会貢献活動はブームだから取り組むという姿勢です。この姿勢だとブームが過ぎ去ると取り組みから外します。
 社会貢献活動の姿は直接的なもの間接的なものがありますから、本質を間違わないように、立場によって違った形で関わりを持ちたいものです。

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