211.学習
 公立学校ではゆとり学習が取り入れられていますが、受験のための教育はそれと逆行しています。それは私学への進学希望者が多くなっていることが挙げられます。私学の受験のレベルは決して低下していないため、合格するためには相応の学習が求められるからです。公立学校でゆとり教育を取り入れても、受験のために不足分は学習塾や進学塾などで補完しておかないと受験に対応出来ません。
 学力のレベルは天性の能力によるものよりも練習量により左右されます。学習して理解出来る範囲内で量をこなすことで学力は伸びますから、1日に数時間は当たり前のように机に向かうことが必要です。学力は反復練習をしている量により向上します。
 ところが家庭での学習は困難を伴います。一人で机に向かうことは忍耐力が必要ですし、学習を継続するためには強い精神力が求められるからです。学習を継続するためにはどうしても刺激がいりますから、他人と一緒に学習出来る環境が必要です。受験テクニックだけではなく効果的な学習をするための場として、塾など一定の意欲がある人達が集まれる教育機関が必要なのです。
 一見すると他人との競争のように写りますが、他人と比較しないと自分の立場が分からないのです。一人で学習して解答しても他人との比較がないと、どのレベルに位置しているのか分からないため意欲の維持をすることが難しいのです。目標を持ったうえで市内全体での学力レベルや全国での位置が分かると学力向上への意欲が沸いてきます。
 他人と比較すること自体にはそれほど意味はありませんが、自分の立ち位置が分かることは将来伸びていくために意味があります。成長するためには、継続することと練習量が必要なことが身を持って分かるからです。
 伸びるための条件があります。
 一番大切なのは素直さです。知識を習得する段階においては、教えられることを疑わないで受け入れる気持ちを持っていることです。まず基本を身につけないと応用はあり得ません。基礎力は繰り返すことだけで身につけられますし、モノにするためには練習量が必要です。
 続いて丁寧さも必要です。10個の漢字を覚えるために繰り返した後、それで終わりにしないで、仕上げに覚えているか確認のためにもう一度10個書いてみる姿勢を持っていることが伸びる要素です。そこで1個でも間違えたら、その時点で覚えようとする丁寧さを持ちたいものです。
 そして意欲。何とか分かりたいとする思いの強さを持つことです。意欲を持つことは学習するための最低条件で、意欲があるから継続することが出来ます。何かをしていて意欲がなくなった途端に止めてしまった経験を持っている方も多いと思います。あきらめない意欲を持ち続けたいものです。
 教える立場にある人が気をつけておきたいことがあります。それは叱るよりも褒めることです。叱るのは悪いことをしているのを止めさせる時には有効ですが、学習してくれているのに点数などの結果を見て叱っても逆効果です。頑張っている姿に触れた時は叱らないで褒めることです。褒めることがなかったとしても、褒める機会を見つけ出してでも褒めることです。そして励ましてあげることも忘れてはならないことです。指導する立場になった場合、相手を褒めること、励ますことを心掛けたいものです。

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