169.夢とお金
 大まかな分類ですが、法律相談なら弁護士、税金相談なら税理士など、困ったことが発生すれば町に出て探すとそれらの事務所が見つかります。ところがお金に関する相談を受けてくれるプロの事務所は見つかりにくいものです。ファイナンシャルプランナーの事務所を見つけることは至難の業です。そこで銀行に相談に行くことになります。銀行に行ったら、資金計画や投資相談などには親切に相談に乗ってくれますが、生活設計まで及びません。
 相談を受けた人が相談者の生活設計をするためには、個人のプライバシーまで踏み込む必要があります。そのためには強い信頼関係が必要で、個人と法人の関係よりも個人と個人において懇談する方が望ましく感じます。法人では個人の細かい所まで行き着かないこのような隙間を埋めるための仕事が存在しています。
 ある金融関係の方は独立してから55歳になるまでの10年間を全力で仕事を行い、振り返って最後の10年間は良い仕事をしたねと自分に言うことを目標にしています。大手金融組織にいては実現出来なかった事を、個人で実現させたいと行動を開始しています。

 お金は夢を実現させるために存在しています。市場経済が行き過ぎることへの不安感はありますが、市場主義の利点の一つは、どの立場にいたとしても夢を実現させるための道が過去のどの時代よりも開かれていると言うことです。人は夢を持ち、夢を実現させるために生きています。
 夢を持たない人生は人生ではあり得ません。また、夢を持っても実現させるための行動を取らないと、何のために生きているのか分かりません。何もかも実現する訳ではありませんが、夢とリスクを天秤に掛けてリスクよりも夢を実現させたい思いが強いのであれば、そのための行動を起こすべきです。

 私達が夢を実現させるためにはお金は必要です。きれい事を言って、お金を持たないで夢を実現させることは難しいのです。
 人が夢を実現するためには多くの人の支えが必要です。お金はそのための一部分かも知れませんが、親身になって増やすための相談に乗ってくれるプロの存在は頼もしいものです。志を持った人に、施策のプロ、営業のプロ、戦略のプロなどが近くにいてくれることで夢は実現に向かいますが、そのスタッフにお金のプロがいてくれると、夢を具体化させる時間を短縮出来ます。
 例えば、低金利時代の現在でも年利10%の金融商品があります。大まかな計算ですが5年で元金が1.5倍になります。ところが定期預金で年利10%の利息を受け取ろうとすれば、これまた大まかですが約1,000年かかります。夢を持って実現のためにお金を増やそうとしても1,000年もかっていては生きている間に夢を実現させる事は絶対に出来ません。ただ一つの例外は、人が1,000年生きることだけです。

 このようにお金は、夢を実現させるために必要な時間を短縮させてくれます。お金を増やす方法を知っているのと知らないのでは、夢を実現をも左右します。
 それなら元金を守ることに専念すればリスクがないから、お金の心配から開放されるように思いがちです。この考え方は間違いです。市場経済においては長期的視点でインフレのリスクがあります。元金を低金利のまま放置しておくと、時間の経過と共にお金の価値は下がりますから元金は守られません。まして、夢のための投資にはならないのです。

 夢を実現させたり、お金を増やしたりするためには、少しばかりのリスクを取る必要があります。世間一般でいると安全な人生を過ごせるように思いますが、世間に生かされていては何が自分の人生なのでしょうか。安全だったけれど何も実現しなかった人生は人生とは言いません。ある程度のリスクを取る覚悟を持つことだけが夢を実現させます。
 お金は夢を実現させるまでの時間を短縮させてくれるツール、新しい定義にしたいものです。

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