平成16年 9月15日(水)
@.平成16年 9月
 和歌山市議会一般質問内容
     【 質問内容一覧 】
        (1)南海電鉄貴志川線問題について
        (2)SOHO事業について
 


(1)南海電鉄貴志川線問題について

 最初は南海電鉄貴志川線問題についてです。
南海電鉄は、一年後の平成17年9月30日をもって貴志川線を廃線にすることを表明しています。和歌山市にとって貴志川線の位置づけをはっきりさせた上で存続か廃線なのかを結論づける必要に迫られています。
 南海電鉄が貴志川線からの撤退を決意した背景は、直近の6年間の決算で100億円の収益低下となっていることが挙げられます。南海電鉄本戦は難波と和歌山市駅を本線で結んでいますが、一方の玄関口である和歌山市駅では最盛期に45,000人あった利用客が、現在では20,000人に減少しています。大阪の事業所の減少に応じた数だけ定期客が減り、収益が減少している状態が続いています。
 社長の命により、和歌山市駅活性化委員会を南海社会で組織化し乗車客を増やす努力を行っていますが、乗客増加につながっていません。

 さてこのような状況下、南海電鉄による貴志川線の存続の可能性はゼロに等しいものになっています。
そこで質問です。
1.南海が廃線表明をして以降、特に25万人からいただいた署名を南海電鉄に提出した後、市が取り組んできた活動についてお答え下さい。

2.貴志川線対策検討協議会で、廃線の話が出された時の反応は如何でしたか。協議会の結論は。また代替案は検討されているのですか。

3.次に、25万人の署名を南海電鉄に提出した際、存続のために南海電鉄から出された条件はありますか。市民は署名を市長が責任を持って提出してくれたことにより存続へ期待を持ち待ちの姿勢を取っています。

4.南海電鉄が貴志川線の経営を続ける意思がないことをご存知ですか。私は、何からの条件が整備されたら経営を継続してくれる可能性があると思っていました。市が、南海電鉄との交渉内容を正確に周知しないと混乱を招きます。
事実「貴志川線の未来を考える会」が発足し、会員が1,000人を超えています。会を通じて南海電鉄などに対して存続に向けた行動を起こそうとしています。
 南海電鉄に対して存続を求める活動を行うのか、市民自分達が何をもって地方鉄道に関わっていくのかを考えるのか、南海の意思を正確に伝えないと市民の活動方針がずれたものになる危険性があります。大橋市長と中村貴志川町長とで存続に向けて協議している内容があればお聞かせ下さい。

5.県や市民は、市長が存続に対する取り組みが本気なのか不安感を感じている部分があります。市長が存続に対して本気で取り組む意思を示さないと、上下分離方式も出来ず、資産ストックを買い取ってまで経営する主体は現われません。市長の意思の表明をお願いします。



(2)SOHO事業について


 続きましてSOHO事業について質問いたします。ベンチャー企業家育成のために和歌山市がSOHOビレッジを開設したのは平成13年度です。全国でも比較的早い時期に開設したもので、全国から注目されている事業のひとつです。
 発足時の平成12年9月は県信ビルの30ブース、これは多数の入居希望があり直ぐに埋まりました。その後NTT公園前、NTT京橋のSOHOビレッジを増設し、現在では73ブースがあり、成功を目指してベンチャー企業家達の活動拠点となっています。
 この取り組みと事業目的は評価出来るもので末永く継続して欲しいものですが、発足から3年が経過して、管理運営体制にチェックをかける時期に差し掛かっていると思います。
 私がSOHOビレッジのあり方に疑問を持ったのは、幾つかの声が寄せられたからです。
「和歌山市のSOHOを助けて下さい」「入居者の多くは仕事をしていない」「困った時にアドバイスを受けられない」「会社名は同じだけれど社長が代わり、実態は変化している」などです。
他都市からも「和歌山市のSOHOは少しおかしい状態だ」と聞きます。
 当局にも当然に声は届いていると思います。
 
そこでお伺いいたします。
1.SOHO設置の目的を再度確認したいのでお示し下さい。その目的に沿った企業が入っているとお考えですか。また入居者からの意見要望はどのようにして把握していますか。その実現に向けた取り組みをしていますか。

2.SOHOは三箇所にあります。その内、入居者を育成し成功に導く役割を担い、アドバイス支援を行っていただける方も県信ビルに入居しています。相談を受け付ける体制はどうなっていますか。月に二回、不定期に相談を受け付けていること、相談希望者はブースに来て下さいという体制だと認識していますが、それで機能しているとお考えですか。

3.SOHOへの入居期限は一律3年ですが、成果をあげ更に伸びようとしている企業については、引き続いて入居してもらうことも考える必要があります。税金は和歌山市に入りますし、長期的に見て有望な企業は、和歌山市を本社として残って欲しいことから入居期限の見直しを提案します。
 逆に3年が経過していなくても、やる気のないところや事務所を倉庫代わりに使用しているところは、期限前でも退出していただくことも必要です。ベンチャーが全国的に輩出された最初の時期にSOHOに入っている企業で事務所を占拠していると、今、優れたアイデアを持ってやろうとしている企業が入る余地がありません。成果のあげられない企業は、毎年入れ替えするしくみも必要ではないですか。
 制度見直しの必要性を感じているのかお答え下さい。

4.SOHO入居者はクリエイティブな仕事やIT関係の仕事に携わっている企業が多いのです。この分野の仕事は大手であろうと中小であろうと、ベンチャー企業であろうと、個人の発想とセンスに拠るものが多いので差はありません。むしろ、創造力が豊かで価格が安いのは小さな企業です。
市役所の仕事のうちSOHO入居者に仕事を委託、または発注した例がありますか。お答えをお願いして第一問とさせていただきます。
 以上

 2.質問への答弁内容へ


平成16年 9月 和歌山市議会一般質問について


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