653.厳しい経済環境
 和歌山市内の酒屋さんは売り上げが落ち込んでいる状況だそうです。お客さんの訪問回数も減少しているし、買っていただける酒類の単価も落ちているようです。文房具店では、商売を始めてから今まで一番厳しい状態になっていると話してくれました。バブル時期は比較にならないそうです。経営者として先行きに関して不安感を通り過ぎて恐怖感すら感じていると伺いました。最低1年か2年我慢しなければならないと腹をくくっているようでした。

 そのため在庫を極力減らすように経営方針を変更しています。今までは通販の文房具に対抗して注文があった場合には、即日納品を心掛けていたのですが、お客さんの注文に即応するためには在庫を抱えておく必要があります。その余力がなくなっているので、在庫を減らして注文があった時に取り寄せる方式に変更しています。ですから注文を受けてから納品するまでに一日を要することになりましたが、在庫を抱えて置くリスクを考えると、そうならざるを得ないようです。
 お客さんのサービスは最優先ですが、それ以前に経営しなければならないので、苦慮している様子が伺えます。

 そして飲食店。飲食店のお客さんの減少は顕著です。消費者として外食は極力控えている様子があります。ここでは、年末は人件費を支払っても何とか持ちこたえられると見込んでいますが、年明けのお客さんの動向が分からないためお店を開けていられるかどうか不安だと話してくれました。折角経営してきたお店を止めることはしたくないのですが、お客さんが外食で消費してくれないと経営は成り立ちませんから、厳しい経営環境に置かれています。

 政府の大きな役割に失業者対策があります。国民に仕事を提供し失業者を限りなくゼロにすることが政府の役割のひとつです。民間が仕事を作れないのであれば公共投資を仕掛ける以外に経済を立て直す方法はありません。あったら教えて欲しい位です。ですから国も府県も今は公共投資に向かう時期です。地域が疲弊して事業所や会社がなくなってしまうと地方は益々人もお金も動かなくなってしまいます。

 何よりも経済は生き物です。今を耐え生き続けることで会社経営は成り立ちます。
もし倒産してしまうと再び立ち上がることは困難です。文房具店経営者は困難な理由を話してくれました。「今倒れると、再起する時には一歳年を取ってしまうのです。誰でも年を取りますからやり直すことは容易ではないのです」。
 そうです。私達は確実に毎年一歳の年を重ねます。今の気力が翌年持てるとは限りません。事業が順調に推移している時は問題ありませんが、一度倒産すると今よりも立ち上がる気力が失せている場合があります。その要因は年齢から来る諦めです。来年になると私達は確実に一歳、年齢を重ねるのです。

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