586.2008年教訓その2
「嘘をつく」
 人は嘘をつくものです。嘘をついたことのない人はいないと言いますから、やはり人は嘘をつくものです。何故、人は嘘をつくのか。それは事実から逃れるためです。まずい事実が発生した時に人は、自分で自分を守ろうとする気持ちが強くなりますから、事実から逃れるために嘘をつくのです。

 例えば、約束の時間に遅れてしまった時。待っている相手に対して、「ごめん。道路が混んでいて遅れました」。などの理由を述べます。その理由は本当かもしれませんし、嘘かも知れません。もしかしたら「約束を忘れていた」ことや「軽い約束だと思っていた」かも知れません。ですが、そんな理由を相手に言うことはできません。

 遅れた時に待っている相手に向かって「忘れていたよ」とか「たいしたことがないので遅れたよ」と言ったらどうでしょうか。相手は立腹して帰ってしまうこともあります。事実を隠して正当化するために人は嘘をつくのです。
 それは悪いことばかりではありません。事例のように、相手を傷つけたくないことから、嘘で事実を隠すこともあるのです。この嘘は優しさでもあります。
 事実から逃れることや自分を正当化すること、そして相手を傷つけないように、などの思いが嘘に発展します。但し、騙すための嘘は避けたいものです。

「認めてもらう」
 私達は自分の生き方が家族の生き方を決めているのです。比喩的表現ですが、言葉遣いが子どもの毛孔から入り込み子どもの性格を形成させます。両親が優しい言葉を子どもにかけていると優しい子どもに成長します。両親が励まし続けると、子どもは期待に応えようとする強い性格になります。両親から愛情のシャワーを受け続けると愛情いっぱいの子どもに育ちます。

 逆に暴力的な言葉を与え続けると、子どもは暴力的な性格になりますし、凶暴になります。このように特に両親の言葉は子どもに強く入り込んでいき性格を形成していくのです。
 ですから子どもを始め家族や周囲の皆さんに対しては、言葉で存在を認めることが必要なのです。人が生きていけるのは「認めてもらえること」「受け止めてくれること」「支えてくれること」の三つの「こと」が絶対に必要です。この「こと」があるので、人は社会で生きていけるのです。

 自分の周囲の人に対しては相手を「認めること」をしたいところですし、周囲から認めてもらうことで自分の存在意義を感じ、自分の性格や他人への接し方が安定するのです。の結果、自分らしく生きられるのです。短い人生ですから自分で納得できる生き方をしたいものです。
 他人を認め、他人に認められると自信を持てますから、自分の思ったとおりの人生を過ごすことができます。

コラム トップページに戻る

前のコラムへ   /  次のコラムへ