493.選択
 誰にでも嫌なことはありますが、それを表に出すか出さないかの違いがあるだけです。他人の言葉で嫌な気持ちにさせられ、それをまた嫌な言葉で返しても何にも良いことはありません。他人の言葉で嫌な気分になった時には、ここは我慢の為所だと自分に言い聞かせています。

 良い言葉には良い言葉で、気持ちの良い言葉にも気持の良い言葉で、前向きな言葉には前向きな言葉を返しますが、汚い言葉に対しても良い言葉で返すのは結構辛いものです。でも批判や汚い言葉を自分から発することは、自分を陥れる結果が返ってくるだけですから、その様な言葉を出さないようにしています。
 いつも元気なのですが、実は職種柄、嫌なことは結構あるのです。特に批判の言葉や汚い言葉には傷つけられます。言葉は心を傷つける強力な武器であることを知って発して欲しいのです。

 いつも思っていることを記します。
 太陽は地球で生活している私達に恩恵を与えてくれています。寒さが厳しい冬であっても照らしてくれているのです。そんな時、「私のところに日を照らしてくれない太陽は自分勝手でとんでもない奴だ」と批判しても何の役に立つのでしょうか。それでも太陽は態度を変えずに、日が変わるとまた照らし続けてくれます。

 議員の活動は地域の皆さんの支援によってのみ成り立つものですが、その活動は太陽のようなものだと考えています。本来、お一人おひとりの下を訪ねて活動報告を行ったり、地域の課題を伺って、行政課題の改善に役立てるべきものなのですが、現実的には時間的制約があり難しいのです。そのため、その課題に関して地域の代表的方々の意見を伺い、議会活動や地域活動に活かすようにしていますが、一人の体では都度、全員の意見を聴けるものではないのです。

 ですから議員の活動とは太陽のようなもので、選んでいただいた結果、その地域を今よりも良い方向に向かわせることでお返しをすることになります。特定の人に恩恵はないかも知れませんが、全体を発展に向かわせることで、少しずつでも個人にリターンがあることを望んでいる訳です。本来、春と秋が繰り返し訪れてくれるのが理想なのですが、地域には暑い夏も厳しい冬も巡ってくるのです。行き届かない点は無数にあると思いますが、現時点のやれる限りの活動を実行している自負はありますし、まして怠けている訳ではありません。

 ところがキツイ批判を聞かされることがあります。ある飲食店の方からは「応援したのに県議会に出る時だけ頼みに来て。一杯350円のコーヒーくらい飲みに来るぐらい出来ないのか。」酔ってかけてくる電話。とても悲しい気持ちになります。その一言が沈んだ気持ちにさせるのです。批判は受けますが、せめてどの様な活動をしているのか、確かめてからにして欲しいと思います。議会活動では何をしているのか。地域を元気にする活動はどのような取り組みをしているのか。批判する前に聞いて欲しいのです。顔を出すか出さないかではなく、和歌山のために何をしているのかで議員の活動を判断して欲しいと切に願っています。

 年下だけど心から尊敬しているイチロー選手は、「打率が2割2分で良いのであればホームランは40本打てます」と言っています。とてもイチロー選手と比較する出来るものではありませんが、「議会活動を程々にして良いのであれば、今まで以上に顔を出せることが出来ます」と言えるのではないでしょうか。
 信頼して議会活動と地域を元気にする活動を託してくれるのか。それとも議会活動はどうでも良いので個人のところを周るべきでしょうと言うのか。和歌山県の将来を担っている有権者の判断に委ねます。皆さんの選択が次の議員をつくるのです。

コラム トップページに戻る

前のコラムへ   /  次のコラムへ