413.ご恩の先
 私の活動に同行していただいたSさん。事務所で作業のお手伝いをしてくれていたのですが、私が事務所に帰った時に「時間があったら一緒に行きましょうか」と声を掛けてくれました。今までも何度か一緒に後援会活動をしてもらっているのですが、最近は私の方の日程が窮屈になっていたので、ご一緒出来る機会がありませんでした。Sさんは私に声を掛けたかったそうですが、余りに忙しそうに動き回っているので声を掛けるのが悪いと思っていたのです。いつも自分の子どもの様に思ってくれているので、その視線からそんな気持ちを感じ、一緒に活動をしてもらいました。

 Sさんは、今までの交友関係のところを元気に先導してくれました。途中、「今は一緒に歩いてもらっているけれども、この先もっと偉くなったら私と会ってもくれなくなるね。忘れられるかも知れないから今を大切にしたいと思っています」と話してくれました。
 それに対して「そんなことは絶対にありませんから心配しないで下さい」と答えました。勿論、受けたご恩を忘れることは絶対にありません。今回のそれを忘れるようなら次はありませんし、ご恩に報いる活動をしなければ何のための活動になるのでしょうか。一つひとつの暖かい気持ちに応えることが和歌山県を良くするものと確信しています。

 Sさんが漏らした言葉には過去の経験があるからです。かつてある候補者を応援したことがあったそうです。Sさんは一所懸命に応援したのですが、候補者は結果が伴わなかったそうです。終わった後、一度もお礼も挨拶もなかったことから、一体何のために応援したのかの疑問と共に寂しさを感じたようです。信頼した人に裏切られたことで残念な気持ちで溢れたのです。
 そんな過去があるのに今回は私を信頼してくれて応援してくれています。ですからSさんのことは大切に思っていますし、後援会活動が一段落した後は、今まで通りに一緒に慰問活動を続ける予定です。一度気持ちを通わせたなら遠くなることはありません。

 昨年末の寒い夜、Sさん宅を訪問した際に、私が疲れた表情をしていると見えたのでしょうか。少しだけでも食べていってと家に通してくれて、暖かいお味噌汁を頂戴して体が温まって元気が出たことを忘れていません。
 今年に入ってからもSさんのコタツに手作りの座布団がありました。私が訪ねてくれた時のために縫った座布団だから温まって下さい、と声を掛けてくれました。気持ちの詰まった手作りの座布団の上に座ることは出来ませんでしたが、暖かい気持ちだけいただきました。

 これまで何度も電話をいただきました。「後援会入会申込書を預かったから」との電話です。「5枚だけれど」「2枚集めただけですが少なくて悪いねぇ」。そんなことは少しも思っていません。1人だけでも支援してくれる人が現れることは嬉しいことです。しかも寒い中、走り回って声を掛けてくれ集めてくれた後援会申込書ですから、気持ちが入ったものなのです。そこに1枚の重みを感じています。一人ひとりの支援が集まって大きな数になるのですから、一人を大切にすることが最も大事なことです。

 その気持ちもSさんとの出会いも忘れることはあれません。いつまでもお付き合いをお願いいたします。一人の期待に応えられないようなら社会の役に立つことはとても適いませんから、一人を大切に思うことから始まる活動にしたいと考えています。

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