397.言葉遣い
 皆さんからいただく「頑張って下さい」「期待しています」「応援しています」の言葉は簡単ですが、とても勇気付けられる言葉です。短い言葉ですが大切な一言であると思っています。それは次のような理由からです。
 もしお伺いした時に無反応であったり、「期待していないよ」「応援していません」などの言葉を受け取ったら、どの様な気持ちになるかと考えると明らからです。後者のように無反応であったり後ろ向きの言葉が返ってくると、気力が萎えてしまいます。

 たった一言で元気をいただいたり励まされたりします。ですから軽い気持ちで発した言葉であったとしても、その一言を信じたいものです。言葉は使い方によっては良薬にもなり毒にもなります。他人に向ける言葉は良薬になるような言葉にしたいものですし、使い方には自分に向けるものと考え、気をつけたいものです。
 訪問した時に交わす言葉は短いものですが、その中で感じることがあるのです。短い言葉を交わすだけでも、お互いのコミュニケーションが図れるのです。

 このように言葉には力があることが分かります。人は言葉によって考え、言葉によって意思疎通を図ります。言葉によって理解します。全ての思考は言葉によります。言葉がないと人類の歴史は残りませんし、私たちの経験や知識を子どもや周囲の人に伝えることは出来ません。
 そして気をつけることは、毎日、自分が発する言葉を一番身近で聞いているのが自分だということです。他人に向けた言葉であっても、自分も聞いているどころか、一番近くで聞こえてくるのです。良い言葉を使っていると相手も気持ちが良くなりますし、自分の気持ちも言葉と比例するようにきれいになっていきます。
 他人を批判するような言葉を使っていると、自分の気持ちも言葉に応じてきたなくなっていきます。それが毎日続くのですから、言葉の影響力は自分で思っている以上に大きいのです。他人には優しく思いやりを持って接すること。それを続けていると知らず知らずのうちに自分に跳ね返ってきますから、優しく思いやりのある人になります。

 言葉を変えると人格が変わっていくのです。これは他人から強要されることなく自分の気持ち次第で言葉遣いは変わりますから、最も適切で簡単な人格を変えられる方法なのです。言葉は人格を形成するものですから使い方は気をつけたいものですし、なりたい自分になるような言葉遣いを心掛けたいものです。

 最後に。相手を良い気持ちにさせるのも言葉です。相手の心に傷をつけるのも言葉です。やる気を起こさせるのも言葉ですし、意欲を削いでしまうのも言葉の力です。言葉の力は強力であることを十分認識した上で、人と接したいものです。

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