305.モチベーション
 人は何によってモチベーション(motivation)を高め維持することが出来るのか。金銭的対価、仕事に対する評価、そして行動に対する反応などが考えられます。仕事を通じて自分を成長させることが出来たらそれで満足と言っても、仕事で成果をあげた結果、物質的にも精神的にも何ら変化がないとモチベーションを維持することは難しいものです。
 例えば、数年間に亘って給料があがらない。良い仕事をしても上司から評価されない。仕事の結果が良くても悪くても周囲からは何の反応がない。このような場合はむなしさだけが残ります。

 仕事の結果、成果が上がれば昇給する。上司や同僚から「よくやったね」の一言がある。仕事の結果が良かったら「どうやって成約に結びつけたのですか。素晴らしいですね」や「詳細なデータをどこで調べたのですか」、仕事の出来が悪かったら「今回元気がなかったね。ここのところを少し変えたら良くなるよ」。などの反応があることが嬉しく、次の仕事につながります。
 次の仕事につながる意欲と動機付けこそがモチベーションなのです。職場の雰囲気や燃える集団にいるとそれは高まりますが、そうでない職場にいるとモチベーションを維持するのは大変です。周囲から仕事に対する反応がなくても、5年後には職場を変え会社も発展させると言う目標を掲げることで自分を奮起させることが可能です。

 後輩に対しては、後輩の仕事に対して労いの言葉や建設的指導の一言をかけることで後輩のやる気を維持させることが出来ます。自分の周囲から雰囲気を変えることで徐々に組織は変わっていきます。
 現在の環境がしらけた雰囲気であったとしても、それを後輩に申し送ることはいけません。この雰囲気は何かおかしいと感じたことがあれば、自分からはその雰囲気を発生させないような行動を心掛ける必要があります。組織内にいると知らない内に同じ雰囲気に包み込まれ、組織の外から見ると自分も同じように見られる危険性があります。意欲のない組織にいるだけで自分の意欲も失われてしまうので、最大限気をつける必要があります。

 人は皆、何かの能力を有していますが、それを発揮している人とそうではない人がいるのは、モチベーションを維持し高められる環境の中に存在しているのか、そうでないのかが大きな要因です。各分野で専門化が進んでいる現在、一人の仕事で大きな成果を達成することは難しいため、チームや組織を組み仕事をする場合が多くなっています。チームにおいては能力があっても何故か和を乱してしまう人よりも、お互いが一緒にいることで全体のモチベーションを高めてくれる雰囲気のある人とパートナーを組んだ方が良い結果が導けそうです。
 思うに、一人でモチベーションを継続的に維持するのは極めて強い精神力が必要なため、出来れば各分野で能力を発揮している人達とチームを組み、個人の仕事とチームとしての仕事を並行して取り組むことで、自分の中で常に切磋琢磨する状況を作り出すことが有効です。
 仕事には毎月、毎年実施すべき定例的なものがあります。それらの仕事は経済的組織的根幹を成すものですが、それだけでは組織においても個人にしてもモチベーションは低下していきます。定例的なものに加えて、地域社会やチーム構成員全体の利益になる取り組みを行なうことでモチベーションを高めることが可能となります。自分だけではなく地域全体の活性化や意欲を高められたら、評価も反応も経済的効果も結果として跳ね返ってきます。
 チームとしてモチベーションを高めたら良い仕事が出来ます。地域としてモチベーションが高まったら活力ある地域になります。その結果、関わった人達は有形無形の報酬を受け取ることが出来ます。

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