148.道を拓く
 佐野安佳里さんは、和歌山市在住の若手シンガーです。1984年1月5日生まれの21歳。3歳からピアノを習い始め、高校時代からR&Bを中心とした楽曲やライブ活動を開始、地元和歌山は勿論、東京や名古屋でもライブ活動を行っています。2004年には関西で有名なFM802のカウントダウンライブにも出演、2004年秋、軽井沢ラブソングアワードで優秀賞を受賞するなど活動の領域は拡がっている方です。

 佐野さんが目標としているマライア・キャリーの曲の他は全てオリジナル曲を演奏していただきました。佐野さんは、豊かな声量と聴衆を引き込む魅力を持っています。和歌山市を舞台に活動をしていますが、5月からは東京に活動拠点を移す予定です。佐野さんにとって中央デビューはあくまでも通過点で、生涯を通じて歌い続けることが目標です。日本語の歌詞だけではなく、色々な国の言葉で訳され歌われるような歌を作りたいと抱負を語ってくれました。

 佐野さんは毎日3時間のレッスンと、週一度のボイスレッスンを行っています。音楽に没頭すると、昼から翌朝の4時までピアノに向かうこともあるようです。音楽はセンスと素質だと思いますが、やはり毎日の練習量は半端なものではありません。遠くまで響く声を出すにはブレストレーニングも欠かせません。これは吐く息を基本として、息に声を乗せるような感覚で発声するのです。声を出すだけでは、遠く方まで歌声は届きません。直接聞かないと分かりませんが、プロと素人との差は息の仕方でも異なりますからたいしたものです。
 私達が学ぶべきことは、不平を感じて毎日を送ることではなく、夢に向かって毎日数時間は夢の実現に必要な基礎的練習を行い続ける姿勢です。何事も駄目なのではなく、達成するだけの練習を積み重ねていないだけなのです。一流になるためには毎日の努力以外ないことが分かります。

 若い女性から学べることがあります。夢を持つこと。夢を信じること。夢に向かって練習を積み重ねること。練習を休みなく継続すること、などです。人生経験も少ない彼女達ですが自分の可能性を信じています。そのため壁にぶち当たっても、その原因を社会や不景気の性にしていません。自分の努力が不足していると考え、更に努力を続けて夢を引き寄せています。
 彼女の前には将来を示す道が開けているのが見えました。明確に意思を持つことで、見えない筈の自分の行く道を他人にも見せることが出来ます。

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