82.プラスの気と
      マイナスの気
 プラスの気とかマイナスの気という言葉を聞きます。気は目に見えないものですから、その感覚を表現するのは難しいのですが大切な感覚です。
 能力により行動の結果は違いますが、その能力と同等かそれ以上に成果を左右するものが気です。プラスとマイナスと言うと、陽気な性格と陰気な性格の違いとか、明るいとか内気とかいったものがそれを決定する要因であるかと思いがちですが、決してそうではありません。

 プラスの気とは一般的に積極的な人から感じられます。積極的な人と、他人や社会のために自分を犠牲にしてでも役立とうと考え行動している人のことを指します。他人に対して思いやりがあり、他人の陰口を言わない人のことです。
 マイナスの気とは、何事も自分のことだけに終始する人、自分の価値観が絶対と考え他人の意見を聞こうとしないで、自分の利益だけを追求する人から発せられるものです。自己主張が強くて決して他人を受け入れない。そして自分の思い通りにならないと責任を他人の性にして、あたかもその人だけが悪く自分は落ち度がないと言わんばかりの態度を取ります。

 基本的な気の判断は人の態度と考え方で判断できます。気は周囲の人に伝染し影響を与えます。
 燃える集団が強いのは、プラスの気が寄り集まるため、個人の能力が十分に発揮できるからです。逆にマイナスの気を持つ人が集団に一人いれば、それに引きずられて集団自体のエネルギーが無くなってしまいます。丁度、プラスとマイナスを乗じればマイナスになるように、たった一人で集団は力を発揮出来なくなりますから気をつける必要があります。

 では、マイナスの気の人にはどう対処すべきでしょうか。馬に水を飲ませようと水飲み場に連れていっても、飲む、飲まないは馬自身の判断で、付き添う人は無理に飲ませることは出来ません。
 これと同じで、いくら注意をしてもマイナスの気の持つ人はその考えを改めることはありません。だから無駄な労力をそこで使うよりも、自分を伸ばすことに時間をかけた方が良いのが答えです。
 ただしリーダーとなると話は難しくなります。関わらずに済まないので、水飲み場まで連れていく努力を何回かする必要があります。腹を立てずに修養だと思って時の過ぎるのを待つだけです。
 マイナスの気の人は決して自分の行動を反省しませんから進歩はありません。プラスの気の人は、他を吸収できるからどんどん進歩しますからその差は広がるばかりです。
 どちらの人生を選択すべきなのかは明らかです。

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