30.我の世界
 学習意欲と学力低下、非行問題が1990年代から引き続いている日本の課題です。最低限の学力を身についていない子ども達が大人になると大きな問題に発展します。それは、日本はハイテクを輸出して外貨を獲得し、石油や食料を輸入している産業構造となっているため、今さら自給自足の国に戻れないということです。そのためには、やる気と発想の優れた子どもが出てこないと、将来衰退の道を辿ります。
 
 1970年代から1980年代のアメリカは、繁栄の1950年代から衰退の一途を辿っていました。豊かな社会が20年続くと、奇麗ごとばかりいう国になってしまいます。全て平等で競争しない、ゆとり教育などの言葉が盛んに言われる、今のわが国がそれに該当します。
 アメリカは1983年に、学力向上と非行防止を図るため原点に戻り学力向上を目指しています。日本の学生の学力は、世界ベスト5に入っていますが総じて平均値です。米英仏は、どの教科もトップクラスに入っている学生がいて、平均値を押し上げています。
 その違いは大きいのです。社会を良くするには、良い意味で社会を引っ張れる数パーセントの優れたリーダーが必要です。優れたリーダーを排出させないと国は衰退します。各分野において突出した子どもを、平均値に入れてしまうような愚を犯してはいけません。

 学校で身につけるべきは、社会に出て責任を果たせる、働くことが出来るようになることです。世の中の社会的水準は、責任を持って役割を果たすこと、即ち我々の世界を生きることです。社会的地位や役割を目指し獲得すること、世のため人のためを目指すこと。競い合いと支えあい。世俗的な対応、処理能力、知識、技能、マナー、を身につけることなどです。ただし、これは人生のエピソードに過ぎません。

 もう一つ必要なものは、我の世界を生きるための本質的なものです。自分自身に固有の生を自覚し深め、味わい、表現し生きること。自分自身の充実、満足を目指すこと。感銘、感動、出会い、共感の重視、内面的な意味感、充実感の尊重。内的根拠に依拠した表現、発言と行動する姿勢と能力を持つこと。これらは、自分の責任で生きてく力強さを持つことを指します。

 そのために必要なものがあります。
1. 読書、色々なものが見えてきます。
2. 自分に対する誠実さ。分からないものは分からないと言えること、人に合わせない自分を持つことです。
3. 日本が排出した天才たちが人生について何を語っているのか、その考え方と向き合うことです。
 命をもらって良かったと思って、この世を去りたいものです。

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