平成21年12月9日(水)
A. 平成21年12月
 和歌山県議会一般質問への答弁内容
答弁。
1. 地球環境問題への対応について
(1)メガソーラーによる地域活性化について
答弁者:仁坂知事
まずメガソーラーによる地域活性化についてでございます。太陽光発電につきましては、太陽光に恵まれた本県の特徴を活かせるものでありまして、温室効果ガスを発生させない自然エネルギーの利用として、県有施設をはじめ住宅などへの導入に積極的に取り組んでいるところはご了解いただいているところであります。
 また、太陽光発電の普及促進により、新たな雇用や産業の創出といった経済効果も大いに期待されるところなので、これについては、ぜひ戦略的に取り組んでいきたいと思っているところでございます。
 県といたしましては、大きな成長が見込まれる、このような新エネルギー関連産業をターゲットとした企業誘致に積極的に取り組んでおり、メガソーラー発電所も、このひとつでございますので、県内に立地することになると、低炭素社会の実現、新エネルギー導入に取り組む県の姿勢を県内外にアピールすることになりまして、波及効果の高い環境エネルギー関連企業の立地とか雇用の増大、あるいはイメージアップ、そういうものに繋がるものと考えております。
 昔は余りよく分かりませんが、本件への認識は片桐議員と共有しているつもりでございます。
 メガソーラーそのもの、それから関連産業、両方に渡りまして、既にいろいろと打診、工作、誘致、育成、いろいろやっているのでありますが、事業者側の都合もありまして、なかなか容易ではありません。
 今後とも、引き続き、メガソーラー発電所の立地に向けて、民間事業者特に電力企業との連携を密にしながら、取り組んでまいりたいと考えております。

(2)カーボンオフセット制度について
答弁者:仁坂知事
 豊富な森林資源を有する本県にとりまして、その環境価値を最大限に活かすことは、本県のポテンシャルを向上させるとともに、我が国全体のCO2削減にも大きな貢献ができるものと考えております。
 議員ご指摘のとおり、カーボン・オフセット制度は、森林整備等による温室効果ガスの吸収・削減クレジットを全国の排出企業等から購入していただく制度でありまして、その活用は本県にとって有用でありますが、まだいわば任意の相互了解に基づくものでございまして、他府県の先行事例をみると、認証機関に対する申請・証書発行等に係る手数料負担のほか、国際的な規格に準拠した厳格なモニタリング実施と第三者機関による検証に実は多大な時間と費用を要しておりまして、さらにクレジット購入が確約されていないことから、現時点では、その利用は少数、かつ苦戦をしているということは、ご承知のとおりかと思います。
 しかし、ご指摘のように、これはネガティブな反応を続けていっていいものではございません。したがって、今、採算が合わないかとか、利用できないかとかですね、状況が変化するに応じて変わって参るわけでございますので、怠ることなくチャンスを窺っていきたいと考えております。
 一方、本県が全国に先駆けて実施している「企業の森」では、すでに51社の企業等から参画を頂いておりますが、これについては、簡易な形式ではありますが、その森林を対象とした県による二酸化炭素吸収量認証制度も実施しております。
 仮にその全部の吸収量を認証した場合には、100年間で約8万トンのCO2を吸収する計算になります。二酸化炭素吸収源対策として、また、企業等の環境貢献の場として大きな役割を果たしていると思います。カーボン・オフセット制度が、将来、制度がきちんと整備されてくるということがありましたら、この実態は、大変役に立つというふうに考えております。そういう意味で、これは、広い意味でのカーボン・オフセット制度に我が県が既に手を出しているといってもいいと思います。
 今後とも、評価されている「企業の森」を積極的に推進するとともに、本格的なカーボン・オフセット制度、狭義のカーボン・オフセット制度についても現状はともかくとして、その動向をよく把握しながら、今後、有効活用について検討して参りたいと考えております。

(3)環境税についての知事の考え方について
答弁者:仁坂知事
 次に環境税についての考え方でございます。環境税につきましては、経済学的に言うと、化石燃料の消費を抑制して、CO2の排出削減のための一つの有効な手段であると、これは論を待たないところであります。
 しかし、具体的に考えますと、議員もいろいろ言っておられましたように、様々に悩ましいことがあります。環境についてつべこべ言うと、何か反動的であるかのようにいろいろ批判をされたりするのですが、勇気をもって真実を申し上げたいと考えております。
 国民全体が、CO2の排出にはコストがかかるということの理解を、環境税は前提に立ちまして、ガソリンとか軽油、石炭、灯油などのすべての化石燃料を対象として、幅広く負担を求めるものであると考えられます。従って、その導入時期とか方法など制度設計のあり方によっては、国民生活全般、あるいは農林水産業など、今までその関係では無縁で弱い産業だと言われていたものについても、様々なところに影響が生じてくることになるというのは論を待たないことであります。
 一方、実はガソリン税等の暫定税率廃止が実現いたしますと、国のみならず地方公共団体も財源が大幅に減少することになるのでございます。そこで、現在、全国知事会では、地方の自主財源確保と地球温暖化対策の推進を目的といたしまして地方環境税という名前をつけた地方税を作ってくれというふうに提案しております。私も、それに関して反対しておりませんので、これまた、そういう意味では一方に少し偏した行動を取っている訳でございます。そういう地方の財源を確保することもひとつの重要な視点であるということであります。これは暫定税率等々との全体のパッケージの中で考えられることかなというふうに思います。
また、今度は経済でございますが、現在、雇用情勢が大変厳しくて、円高やデフレなどの景気を下押しするリスクが払拭されていない状況にある中で、当然景気抑制効果を持つ増税、こういう広範な増税が行われるということは、景気は大丈夫かという心配を大変しなければならない。これもまた当然であろうと思います。
 さらに申し上げますと、我が国だけがそういうことをすると、地球環境問題は全世界の問題なのに、我が国だけが環境税を導入するということになりますと、しかもかなり高率のものを導入すると、企業にとって高コスト構造に当然なります。我が国産業の国際競争力を低下させ、ひいては、国内経済や雇用に大きな影響を及ぼす懸念があると考えております。
特に産業界のCO2の排出原単位、これは日本が抜群によろしい訳であります。日本だけ色々プレッシャーをかけて、へこませて、それでその部分の生産が海外に行ってしまいますと、実はCO2はその部分増えるということになってしまう訳で、訳のわからないことになる訳であります。
 そういうことなど色々意見がございますので、県といたしましては、国における議論を注視しながら、県の経済と環境の両立を図るという大事な観点から、適切に対応してまいりたいと考えておりますので申し上げたいと思います。

2.和歌山市中心市街地住宅供給促進事業について
(1)再開発が遅延した理由とURの役割について
(2)今後のスケジュールと県の協力体制について
答弁者:県土整備部長
和歌山市の中心市街地住宅供給促進事業についてのご質問にお答え致します。
 まず、事業遅延の理由と独立行政法人都市再生機構の役割についてでございますが、平成20年6月の施行認可後、全国的な経済不況の影響を受けまして、施行者の資金調達が難航し、事業が遅延しておりましたが、新たな施行者として同機構が本事業へ参画することになり、施行者の一員として、事業資金の出資、住宅棟の所有権の取得、事業のトータルコーディネイトを行うと和歌山市から聞いております。
 次に、マンション及びホテルの事業者についてでございますが、マンションは都市再生機構が一旦取得し、実際の販売は同機構が選定する者が行う予定であると聞いております。またホテルにつきましては、建物を建築し、取得する特定建築者を現在、施行者が公募により選定しているところであると聞いております。
 次に、事業の今後のスケジュールについてでございますが、和歌山市からは、今年度中に建築工事に着手し、事業完了が平成23年度中になる予定と聞いております。
 最後に、県としての考え方、協力体制と補助金についてでございますが、県として、再開発は中心市街地活性化のために極めて有効な手段であると認識しています。このため、本事業に対し、引き続き和歌山市に協力していくこととしており、当初予算として通路等の共用部分に対する県の補助金を計上することを考えております。

3.雇用問題について
(1)県内雇用に関する情勢について
答弁者:仁坂知事
 次に雇用を増やすことと所得を増やすことに関する実感はどうかということであります。これについては、ご指摘もありましたが、本県の雇用情勢は、求人数が求職者数の半分程度でございます。
 また、高卒予定者の就職内定率が前年に比べて大きく悪化して大変心配する事態になっております。
 依然として厳しい状況にあるということは、これまた論を待たないことであります。
 一方、ご指摘のように雇用関係の統計は、日本の他の地域よりは多少ましで、有効求人倍率は数年前の近畿のビリから今トップになっております。しかし、絶対的な苦しさはそんなことで喜んでおられないということでありまして、ここ何十年かの相対的な低迷で他県に比べると蓄えを使い果たしたりする、例えで言いますと、そういう感じになっているのではないかということを私は大変憂慮しています。また、かつかつのところで耐えているような家庭や企業がいっぱいあるのではないかなというふうに思うのであります。従いまして、なんとか景気は立て直さなければならない。全体的な景気の立て直しという景気対策、これはなかなか県では限界がございます。従って、国の適切な経済対策が待たれるところでありますが、ようやく昨日経済対策が打たれることになりました。県といたしましては、折角打たれた対策ですから、これをできるだけ活用するようにやっていきたいと思っております。
 と同時に、和歌山県経済は、年末が特に心配でございますので、先日指令を出しまして、年末対策を綿密にやろうと、少なくとも我々が持っている手段を全部使ってやろうと考えました。業況把握をきちんとする、支援施策の周知やあるいは資金繰り支援等による県内中小企業の下支えとか、きめ細かな就職支援とか、関係機関と連絡しながら、できるだけ一生懸命やっていくというふうに今指令を発しているところであります。 
 また、このような不況下にあっても、将来の成長分野の育成は重要であると考えております。
 先程、雇用が大事だというふうなご指摘がありました。そのとおりなのでありますが、その雇用を増やすためには、少なくとも中長期的には、産業を起こす以外に道はない訳であります。
 和歌山県といたしましては、今はやりの言葉で言うと「成長戦略」を国よりは立てていると思うのですが、産学官連携による研究開発や農商工連携による新商品等開発支援、あるいは県内業者の販路開拓支援、さらには成長分野の企業誘致に積極的に取り組んでおりまして、そういうことを積み重ねていくことによって今後とも機動的な第1に申し上げました「緊急対策」とそれから後半に申し上げました「県民の希望を拓く施策」すなわち「成長戦略」を展開し、雇用や所得の増大につなげるべく頑張っていきたいと思います。
 不況に必死に耐えながら、県経済の活性化を図っていきたい、そんなふうに考えております。

(2)介護分野の雇用について
答弁者:福祉保健部長
 介護サービス分野が確固とした雇用の場として成長していくためには、議員ご指摘のとおり、介護職員の給与水準の向上などの処遇改善を図ることが重要であると認識しております。
 そのため、本年4月からの介護報酬の3%引き上げに加えまして、国の経済危機対策による介護職員処遇改善交付金等を活用し、賃金の引き上げを図るなど、更なる処遇の改善に努めているところです。
 また、介護分野の人材確保につきましては、本年10月から「ふるさと雇用再生特別基金」を活用し、失業者等の新規就業支援事業を実施してきたところですが、今回、国の緊急雇用対策として「働きながら資格をとる」という雇用プログラムが策定されたことに伴いまして、更なる人材の確保に取り組むこととしております。
県といたしましては、介護の職場で働いておられる方や介護職を志す方が、希望を持ち安心して就労できるように、引き続き支援して参りたいと考えております。

(3)基金活用事業について
答弁者:商工観光労働部長
基金活用事業についてのご質問に、お答えさせて頂きます。
 「ふるさと雇用再生特別基金活用事業」いわゆる「ふるさと雇用」につきましては、事業終了後も継続的な雇用が見込まれるものを、内容を精査しながら実施しているところでございますが、さらに、委託企業等が正社員として引き続き雇用した場合、一時金の支給制度などがあり、このことなどの周知徹底を図りながら、安定した雇用に結びつけたいと考えてございます。
 次に「緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業」いわゆる「緊急雇用」につきましては、離職された方に暫定的な6ヶ月未満の就業機会を創出するものでございますが、国への要望活動等の結果、今般、6ヶ月から最長1年の就業が可能となったところであります。就業期間中に安定した雇用に繋がるよう、関係機関と連携するとともに、情報提供等に努めてまいりたいと考えております。
 いずれにしましても、現下の厳しい雇用情勢を踏まえ、これらの基金をフルに活用し、切れ目のない雇用創出に取り組んでまいりたいと考えてございます。

(4)高校新卒者への就職支援について
答弁者:教育長
高校新卒者への就職支援についてお答えいたします。議員ご指摘のとおり、本県の高校生の就職を取り巻く状況は極めて厳しい状況にございます。
 高等学校におきましては、就職を希望する生徒一人一人に対して、丁寧できめ細かな指導を行っているところでございます。また、校長を先頭に、地元企業を訪問するなど、教員が一体となって、就職先の開拓に、粘り強く取り組むとともに、就職が決まらない生徒に対しては、現在配置しております就職支援教員等と協力しながら、相談活動を充実し、生徒の視野を広げ、励ましながら企業等の紹介を行っているところでございます。
 県教育委員会といたしましても、県内における雇用が拡大されるよう、和歌山労働局及び県労働関係部局とともに、経済5団体に対しまして、2度にわたって、協力を強く要望してまいりました。
 また、高校生が様々な企業を知る機会として、和歌山労働局及び県労働部局等と連携いたしまして、企業の合同説明会の機会を増やし、11月から県内各地で計6回開催しているところでございます。
 こうした取組にもかかわらず、なお、就職が決まらないまま卒業する生徒がでることも懸念されているところです。高等学校におきましては、次代を担う子どもたちを育てるという責任と自覚をもち、卒業後も、学校において相談活動を継続・強化するとともに、ハローワークや県の設置するジョブカフェ等につなぎながら、手厚く支援できるよう各学校を指導してまいります。
 今後とも、1人でも多くの生徒の希望が叶うよう、各学校とともに全力を挙げて取り組んでまいります。

 以上

 B再質問


平成21年12月 和歌山県議会一般質問について


議会一般質問 一覧へ戻る