平成16年12月 7日(金)
@.平成16年12月
 和歌山市議会一般質問内容
     【 質問内容一覧 】
        (1)防災対策について
        (2)和歌山大学観光学部について
        (3)黒潮リーグ構想(独立リーグへの参画)に ついて
 
 おはようございます。
 先日、今年の「日本新語・流行語大賞」が発表となりました。水泳の北島康介選手の「チョー気持ちいい」が選ばれました。時代を遡って平成11年の流行語大賞は「癒し」でした。これは南紀熊野体験博覧会テーマだった言葉で、南紀熊野体験博実行委員会が受賞しています。「癒し」と言う言葉は、現在では当たり前に使われていますが、和歌山県発の新語・流行語ですから、癒しの地和歌山は自信を持って使える言葉だと言えます。ほとんどの流行語は生き残れていませんが「癒し」は今なお、その価値は認められています。
 それでは議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。よろしくお願いします。

 今回は「防災対策について」「和歌山大学観光学部について」「黒潮リーグ構想について」の三点を取り上げますが、それらを議論する前提として市長の政治姿勢について論じる必要があります。まず、一般的な企業の例をとって和歌山市の姿勢と比較いたします。
 企業は製品を社会に送り出し、お客さまに選択され、購入していただいてから利潤を得ています。そのために研究開発部門は重要な部門で、将来を見通して苦しくても研究開発費予算を投入しています。新製品を絶えず送り出さない限り企業の将来はないからです。
 一方、トップは業績を上げることで、投資家をはじめとするステークホルダーに利潤を分配することが求められています。そのために資本家からプロの経営者として雇われているのです。利潤を上げられないと交代となります。
 そのためトップは、仮に経営が苦しくても「当社は赤字基調の会社ですが製品を買って見て下さい」だとか「赤字で経営が苦しいから事業展開を見合わせる」など発言しません。
 通常は「来期は市場に新製品を投入するので期待していて下さい」「三カ年計画は順調ですから次年度は大丈夫です」などのコメントを発表し、それに向けて舵取りを行います。
 「赤字積み重なって経営が大変です。2年後には倒産の危機です。でもがんばりますから投資家の皆さん、株を持ち続けて下さい」などトップが発言したら、たちまち株価はストップ安をつけ、資金調達が厳しくなり経営は困難を極めることになります。
 経営が厳しいので事業を縮小した企業は、最近ではカネボウやダイエーがありますが、いずれも産業再生機構の傘下に入っています。
 トップが将来に向けて新規事業展開策を立案することで、株主はその企業への期待と将来性を見込んで株を持続してくれるのです。
 日本は資本主義ですからこの姿が正常な社会の姿で、無意識のうちにその頭で社会を理解しているのです。行政だけが資本主義の枠外ではありませんから、基本的には同じ資本主義の枠組みで活動すべきことを認識する必要があります。

 では和歌山市はどうでしょうか。財政が厳しいのは既に多くの皆さんが認識しているところですが、それを訴え続けることは当然に必要です。でも厳しさの中に、和歌山市の行く先を示してくれないと、或いは、和歌山市に住み続けようとするだけの夢を与えてくれないと、ますます縮小傾向に拍車をかけます。
 ある企業の株主がその将来性を見限って株を手放すようなものです。一般的に、縮小傾向のところは資金が引き上げられ、経済活動が盛んなところにお金が集まります。和歌山市は縮小傾向ですから、益々お金が逃げていきます。税収が減少している背景を調査する必要があります。
 和歌山市に本社のある業績の良い製造会社が、他都市からの引っ張りで移転しました。昨年度の納税額は1億円だったと聞いています。ある地方銀行は来年、和歌山支店を閉鎖します。市場規模が縮小しているからです。
 このように経済活動の担い手が市内から減少していくのでは、いくら歳出削減を図っても歯止めがかかりません。税収増加を図るためには経済活動を活性化させることです。経済活動を活性化させるには、GDPの60%占めている個人消費を刺激することです。個人消費は期待感で高まりますから、そのために元気の出る計画を示す必要があります。

 ところで和歌山市では、民間主導で地域活性化を図ろうとする動きが目立ち始めています。和歌山大学観光学部を実現させようとする市民の方々の動き、独立リーグを和歌山に誘致しようとする動き、防災に関して民間で協力出来ることの提言など、行政も気づくべき活性化に向けての動きがあります。
 市長や各部局には、この機運を是非とも大切にして欲しいと思います。民間がそれぞれの立場で活性化方策を考え、そして具体化に向けて実現化しようとする機運が和歌山市にも出始めています。民間主体で行政がバックアップするという、新しくかつ理想のスタイルが地域から生まれようとしています。

 そこで第一問です。市民の皆さんも期待している防災対策の取り組みについて、そして和歌山大学観光学部新設について、民間で動きのある四国を初めとする独立リーグついてのお考えをお聞かせ下さい。
 特にプロスポーツによる地域振興策は活発ですが、市長はプロスポーツが地域活性化に資するとお思いでしょうか。四国に独立リーグ構想があり、地域活性化のために率先して県と市がバックアップしている現状をどう思っていますか。以上で第一問を終わります。
 以上

 2.質問への答弁内容へ


平成16年12月 和歌山市議会一般質問について


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