3/31(水)「年度末の一日」

【朝の懇談】

建設会社の経営者が訪問してくれました。年度末の資金繰りの目処が立ち、新年度を迎えられる用意ができたからと話してくれました。しかし請け負っている工事に関しては、極力、自社で仕事を行っていますし、社長自らレンガを積んだりすることをしています。経費削減のためには、できる仕事は全て自前で行うように切り替えているのです。今までの仕事のやり方を見直し、経営資源を十分に活用して、経済危機を乗り切ろうとしています。そのため現場の範囲も拡大しています。経営判断で良い仕事があれば、従来のように和歌山市の案件に関わらず仕事を請け負っています。
 平成21年度は何とか乗り切りましたが、新年度の数字の見込みが立っていない様子があります。まじめに仕事を行っている会社とその従業員さんが報われる経済状況に変わるように、和歌山県の平成22年度予算は公共事業を増加させています。

【和歌山マリーナシティ】

和歌山市を代表するリゾート施設が和歌山マリーナシティです。ここにはアミューズメント施設として年間300万人を集客しているポルトヨーロッパ。天然温泉の黒潮温泉、新鮮な魚を扱っている黒潮市場、ヨットハーバーにリゾートマンションが立ち並んでいます。
 和歌山市の海はマリンスポーツにしても、眺めるにしてもきれいなので、リゾート施設としての潜在力を秘めていると思います。観光面では中国や香港からのインバウンドの受け入れもありますし、開発の仕方によってはさらに集客を見込める施設になり得ます。
 マンションに関しては、約80パーセントの方が週末に宿泊しているようで、完全なリゾートマンションの位置付けです。週末を海の見える和歌山市のマンションで過ごすという贅沢を味わえる空間がここにあります。関西空港から約40分の立地ですし、新鮮な食事、休息、温泉などが揃っている和歌山マリーナシティの魅力を外国にも発信し、お客さんに和歌山市の海のまちの魅力を体験して欲しいと考えています。
 本日は外国からのお客さんをお招きし、その魅力を伝えることができました。今までは仕事の関係で大阪や東京に来ることが多いようですが、この機会に和歌山県のファンになっていただき、何度も来県されることを願っています。仕事では都会に行くことが多いようですが、オフの時間は北海道へスキーに行くこともあると聞きました。このシーズンは三回も北海道にスキーに行っていたようです。冬はスキー、夏は海のレジャーを体験するために和歌山県にも来て欲しいとお願いしました。

【コスモパーク加太】

和歌山県が所有する企業用用地のコスモパーク加太。関西空港土取り跡地の広大な土地が広がっています。現在はカゴメの菜園が立地していますが、それ以外の立地はありません。県として企業誘致活動を積極的に行っていますが、成果に結びついていないのが現状です。午後からはこの場所の視察に訪れました。基本的なインフラは整っているのですが、工場となると工業用水が通っていないので、直ぐの稼動は困難な状況となっています。即戦力用地とはいえない点が企業進出を阻んでいる壁のひとつになっています。
 工業用水を敷設するためには二桁億以上の資金が必要となりますから、先に敷設して企業立地がなければ無駄な投資になりますし、企業が決定してから敷設しようとしたら、企業の希望する稼動時期に間に合わせられないこともあり得るのです。どちらが先になるのか分かりませんが、基本的に企業進出の目処が立った時点で工業用水の敷設の検討に入ることになると思います。
 現場視察を行い、周囲の状況も含めて確認しました。排水面と道路の将来計画に関して質問をいただきました。

【報告】

M社長のところに議会報告レポートを持参して、簡単に平成22年度県一般会計予算の公共事業について説明させていただきました。民間投資が冷え込んでいる中、公共事業で県内経済を引っ張る必要がありますから、県の公共事業は対前年度比プラスにしています。これは皆さんが期待している声であり、信用力のある県が事業を行うことで資金を供給しようとするものです。引き続いてHさん、Mさんのところにもお邪魔して、報告を行いました。

【懇親会】

夕方からは懇親会に参加しました。今日が年度末の一日であることから、打ち上げ的な要素の集いでした。この中でTさんからは、「働き過ぎですね」と指摘を受けました。随分昔からお互いを知っていますが、最初は、ある研修会の講師を私がしていた時に受講生で参加してくれていたことが出会いです。それ以降、活動を見てくれていたようで、「充分な活動をしてくれているので、無理をしないで下さい。手伝えることがあれば手伝いますので言って下さい」と、嬉しい声を掛けてもらいました。気にしていただいていることを心から感謝申し上げます。
 年度末の懇親会は過ぎていき、明日からは新年度を迎えることになります。また希望の新しい年度が始まります。

【その他】

  • スチューデント・ジャズ・フェスティバルへの協力体制に関しての協議を行いました。今回は、東京から帝京高校が参加してくれますから期待は高まっています。高校生ジャズの名門である高砂高校、甲南高校、そして帝京高校の三校が和歌浦でのジャズ・フェスティバルに参加してくれるのですから、誇るべきイベントになります。もっと広報して地元から盛り上げを図りたいと考えています。
  • スターシェフイベントに関しても協議を行いました。場所が和歌山マリーナシティ内のベイサイド迎賓館に変更したため、会場設営からスタイルが変わります。実行委員会が下見を行っていますから、後日、改めて協議をすることになります。
  • セラヴィセーリングチーム発足・選手壮行会に関して意見を寄せていただきました。和歌山県の若い選手が、ロンドンオリンピックを目指す活動を行うことを支援したいというものです。ところがまだ名前は知られていないので、今回のイベントの広報を支援してくれることになりました。早速の依頼をいただき感謝申し上げます。

3/30(火)「セーリング打ち合わせ」

【健康診断】

朝から簡単な健康診断を受診しました。血液検査や尿検査などでしたが、日頃は余り気にしていない自身の健康ですが、検査があるとその前日から大切さを実感します。前日、つまり作日は夜8時までに食事を済ませる必要があるから、どうしても気になります。
 尤も、昨日は体調不良のため朝昼夜は三回とも食事を抜きましたから、関係なかった訳ですが。今日になってようやく普段通りに戻りました。

【セーリング打ち合わせ】

「セラヴィセーリングチーム発足・選手壮行会」の開催について、県教育委員会と打ち合わせを行いました。和歌山県の会社に所属している選手がナショナルチームに入り、そしてロンドンオリンピックや和歌山県国体を目指す活動を開始することは歓迎すべきことです。選手が県を代表してくれることは、スポーツを通じて私達の地域に元気を分け与えてくれることになります。ナショナルチーム入りした市野選手と吉見選手のことは、和歌山県内において現時点では余り知られていませんが、選手壮行会を契機として認知されることで、さらに練習に励んでくれると思います。
 注目されることは実力を高めるために必要なことです。このチーム結成の概要は次の通りです。和歌山市内にあるセラヴィ神前内に、セラヴィセーリングチームを発足させることになりました。セラヴィセーリングチームでは、和歌山県から2012年のロンドンオリンピック出場と、2015年の和歌山国体での優勝を目指している選手を応援することを目的に発足し、選手のヨーロッパ遠征前に選手壮行会を開催するものです。
 所属選手は、スキッパーの市野直毅とクルーの吉見亮平の二名です。このチームは男子470級のナショナルチームに選考されています。和歌山県からオリンピック選手を輩出するために、地元からの応援で盛り上げたいと考えているものです。

 また選手壮行会の概要は次の通りです。

  1. セラヴィセーリングチーム発足・選手壮行会日時
    平成22年4月10日 土曜日 正午12時開会。
  2. 開催場所
    アバローム紀の国 2階鳳凰の間
  3. 主催者
    セラヴィセーリングチーム事務局
  4. 開催内容
    (1)開会挨拶
    • 選手紹介及び自己紹介
    • 組織紹介
    • 選手紹介(自己紹介)
    • ロンドンオリンピック及び和歌山国体の開催概要紹介
    • 選考プロセスの紹介
    • スライドショー「金メダルを目指して」
    (2)セラヴィセーリングチーム会長(世耕参議院議員)挨拶
    (3)来賓挨拶・紹介
    (4)JSAF 認定証の授与
    (5)チーム会員募集案内
    (6)選手決意表明及び謝辞
    (7)閉会の挨拶
  5. 所属選手
    スキッパー 市野直毅
    (1988年生まれ、神奈川県出身。現在は関西学院大学休学中。)
    クルー   吉見亮平
    (1985年生まれ、香川県出身。現在は和歌山市の株式会社栄和職員。)

二人は、2010年ナショナルチーム選考レースで4位の成績を収めています。尚、4月19日から7月19日までの間、ヨーロッパに遠征、転戦する予定です。
 新年度から和歌山県を盛り上げたいと考えています。

【その他】

  • 平成22年3月県議会定例会の予算委員会における高度化資金融資と返済に関しての質疑について協議を行いました。フォロー活動も実施したいと考えています。
  • 有機肥料に関しての提案をいただきました。数ある有機肥料ですが、最近のものは性質がよいものばかりで、その性質の違いが少ないように感じます。良いものがたくさん登場して、食の安全とおいしい食材を提供してもらえたら、私達の健康と食生活の向上につながりますから歓迎です。
  • 宇宙教育に関して、和歌山県にとっての朗報がありました。全国に誇れる出来事があり、適切な機会に発表する予定です。県教育委員会とも協議を行いました。
  • 企業誘致活動に関して協議を行いました。和歌山市内の候補地を視察に来てくれる企業があります。十分に適切な情報を提供し、丁寧な案内を行いたいと考えています。
  • 大阪府の維新の会の活動が元気で注目が集まっています。橋下知事は、平成22年春の統一地方選挙に維新の会から候補者を擁立するとしていますし、府下の首長選挙にも候補者の擁立を検討していると伺いました。政治生命を賭けての戦いと位置づけていますから、気迫が違います。6月には東京都の石原慎太郎知事と猪瀬副知事が大阪にやってきて、橋下知事との懇談パーティもあります。今日も、この話になりましたが、和歌山県は隣の県ですから動きは注目させてもらっています。
  • 医療と福祉、教育など日本が誇れる産業に関しての協議を行いました。私達人間の幸せと成長を支援するものですから、産業という表現は適切ではありませんが、現在、わが国最大の外国から人を呼び込める産業であり、輸出産業にもなり得るものです。外国からも注目されていると聞きましたから、この中でも何が誇れる核になるのか話し合うと興味が尽きません。

3/29(月)「水彩画」

【企業誘致】

関係箇所と企業誘致に関しての打ち合わせを行いました。和歌山県でも企業誘致は力を入れている施策ですが、他府県と比較して少し寂しい感じがあります。例えば大阪府では、万博講演跡地にパラマウントのテーマパークの進出が言われていますし、WTC界隈への企業進出の可能性やカジノ誘致、伊丹空港を廃止した場合の有効利用など、活発な動きがあります。
 それに対して和歌山県では、このような話題を浚うような大きな話題はありません。関西空港軸にした場合、その広がり方としては、北はWTCですが南は和歌山市です。その和歌山市内に企業立地の話題がないことは寂しいことだと率直に感じています。
 何とかして資金投入してくれる企業やグループはないものか、常に考えているところです。県としては地域活性化や経済力を高めるためにも、企業誘致活動に全力を注いでいますが、リーマンショック以降良い話は聞いていません。和歌山県に立地してくれた場合の優遇制度もありますから、今日も誘致活動に努めています。

【水彩画】

事務所に玉岡泰治さんが来てくれました。自身が描いている水彩画の作品を数点持ってきてくれたのです。早速、事務所の壁に飾ったところ、室内に季節感が感じられ明るくなりました。飾らせてもらった作品は、春の和歌山城と夏の和歌山城の二点です。
 春の和歌山城の作品は桜が咲き誇り、今の季節にぴったりの風景を事務所に持ってきてくれました。そして夏の和歌山城の作品は新緑の枝が伸びている、これから夏に向かおうとする息吹を感じさせてくれるものです。
 春から夏に向かうこれからの季節が、事務所内に充満しました。彩と力強い光景が漂っています。玉岡さんには、季節に応じた水彩画を展示してくれるようにお願いしました。
 季節感が乏しい日常生活の中にあって、水彩画がその隙間を埋めてくれるようです。季節を感じられることは余裕があることです。室内にいながら季節感を感じられることは贅沢な楽しみです。
 皆さんも事務所にお越しいただいた際には、壁の水彩画に注目してみて下さい。

【ペース配分】

環境関係の会社を訪問し、社長と懇談する時間をいただきました。この会社では、地球環境問題が言われるより30年以上前から環境問題に取り組んでいます。本業も去ることながら、社会貢献活動の一環として人材も資金も投入し続けています。この会社の理念に社会がようやく追いついたことを感じました。
 利益だけを追求しているのではなくて、環境負荷のマイレージにも関心を払っています。関西以外での取り引きは輸送コストがかかるため、なるべくその会社の地元企業の製品を使用するように薦めているようです。和歌山市から東京に輸送するよりも、首都圏から東京に輸送する方が経済的にも環境負荷軽減のためにも理にかなっています。必要以上に範囲を広げないで確実に事業を行っていることが印象的でした。
 また社長は、自動車ばかりで移動することをしていません。最低一日一回は、自転車で会社と自宅などを往復しています。そうすると自動車からでは見えない部分が分かるそうです。道端に咲く花や小川の水のきれいさ、道行く人との挨拶など、駆け足で通り過ぎると味わえない情緒が、このまちにはあるそうです。
 グローバルな情報は世界とつながり、ローカルな感覚は歩くことで身に着けています。事業にはグローバルとローカルの両方の視点が不可欠なのです。得た情報を地元のどこで活かすのか。その視点が重要なのです。知って活かさない、知らないので活かせられないのでは、何の意味もありません。情報は得て企業活動や社会貢献活動に活かすこと、そして地元のことは活動を通じて情報発信していくこと。双方があって初めて、企業や社会に有益なものになるのです。
 詰まっている仕事の中にも遊びがあることの大切さが学べました。徐々に浸透していけば長持ちしますし、一気に上り詰めると下るのも早いものです。走りながらも足元を確認することが安全に前に進む方法です。

【その他】

  • スターシェフイベントの変更点に関しての協議と、今後の進め方に関しての確認を行いました。
  • 某企業のアルバイト社員の面接に立ち会いました。緊張感を感じ、こちらも身が引き締まりました。新鮮な人の姿に接すると、こちらもリフレッシュできます。

3/28(日)「花見会」

【スターシェフ】

動き出しているスターシェフプロジェクト。各方面からの反響をいただいています。一部計画案の修正がありましたが、軌道に乗ってきたようです。イベント会場はワカヤママリーナシティ内のベイサイド迎賓館に変更し、平成22年8月13日が前夜祭、14日がスターシェフイベント当日に決定しました。また4月14日には、ベルギーから代表が来県し、副知事と和歌山市長と面談、会場の視察を行うことも決定しました。
 実現すれば日本で始めてのスターシェフによるイベント開催となりますから、和歌山県の食品界にとっては記念すべき日となりそうです。今後の進め方について打ち合わせを行いました。企画が詰まって行くと、行動すべき目標が明確になりつつあります。

【雇用状況】

和歌山県内の経済状況に関して情報を提供していただきました。和歌山県を代表する上場企業の赤字決算が見込まれている中、危機感を感じている人は大勢いると思います。何とかして短期間のうちに回復して欲しいと願うばかりです。企業の中には雇用調整や人件費カットなどまで踏み込んでいる様子もあり、経営再建に乗り出していることが分かります。和歌山県は特に雇用状況が厳しい中ですから、大手企業の希望退職者が出てくると一段と雇用情勢は厳しくなります。経済対策とは失業者対策でもありますから、県としては失業率をこれ以上悪化させることは避けたいところです。緊急雇用対策も何故か大切なものが見えてこない中、見過ごすだけではいけないと焦りを感じます。
 多くの方が求めているのは、期間が限定されている緊急雇用対策ではなくて正規雇用にあります。その正規雇用が少ないのですから、このままでは県内経済が上昇する筈はありません。一人でも多く雇用してもらえるように取り組みたいものですし、雇用を生み出せるような行動も起こせるように取り組んでいます。ただ実現させるのは容易ではありませんから苦悩は深まります。
 実際、その立場に立たされている方と懇談する仲で、何といっても雇用対策が最も重要であることを再認識しています。

【花見会】

桜の花が咲き始めました。まちが明るい色に染まり始めています。来週辺りが満開となるのでしょうか。一気に春を感じるようになりました。そんな桜の花の下、長唄栄七珠の会による花見会が行われました。花見といっても文化の会ですから、お三味線と長唄による演奏会で春を楽しみました。演目は「花見踊」、「可祝の柳」などの、この季節を表す長唄ばかりでした。
 春は視覚から来るばかりのものではありません。皮膚感覚、聴覚からも染み入るものです。お三味線の音も、何故か春の訪れの慶びを感じさせてくれました。寒さを絶えて、春に世に出ようとする生命の喜びを感じることができました。文化とは喜びを与えてくるものであり、季節を表現してくれるものです。
 桜の花の下で余興に耽ることも春の楽しみです。古人も今日と同じように、長唄を歌い、踊りを舞っていたように感じます。外に出て触れてみないと感じることができないものが、日本古来の文化から感じる感性の目覚めです。季節を感じることは社会人になると疎くなります。季節を感じるのは決算と予算などの期末月と年度始めになりますが、それらは季節感というよりも数字感があるだけですから、感性は目覚めることはありません。折に触れ、忘れかけている日本人の心を取り戻すために日本の伝統文化に触れたいものです。
 春には生命が目覚めますが、同時に感性も目覚めさせ、そして日本人の心も蘇らせたいものです。

【芸術家】

素敵な器でコーヒーをいただくと味わいが違います。そんなことを感じました。芸術家の空間にお邪魔して、味わいのあるコーヒーをいただきました。このゆったりと流れる空間は芸術を愛する人が持っている間ともいうべき時間の流れです。早すぎず、遅すぎない、そんな快適な時間というものが存在しています。
 時間というものは誰にでも一日24時間が与えられていますが、その流れや快適性は違っています。穏やかに生きている人には穏やかな時間の流れがあり、慌しい人には慌しい時間が与えられるようです。自分の時間の流れを変速させたい場合は、違う時間の流れを持っている人の空間にお邪魔することが必要です。それは同業種の人や日頃から接している人との時間ではなくて、芸術家や文化人との懇談や交流の中で感じられるものです。
 仕事をしている中では感じられない空気と空間。その中に身を漂わせることが心をリセットさせてくれます。
 但し、この空間で抵抗することは無意味です。相手のことを素直に受け止めて吸収できなければ、この心地良い時間を感じることはできないのです。超感覚的ですが、森の中の緑の空気の中に自分が存在していて、相手の形の言葉が唇から発せられ、私の耳に伝わるのではなくて、ハートからハートに伝えられる感じなのです。お互いが共鳴するような価値観を有する時に感じるような温かい伝わりがありました。
 相手の言っていることは吸収するというよりも消化できますし、こちらの感じ方も本心が伝わったと感じています。不思議な時間の中にいられたことに感謝しています。
 つまり人は思っていることは伝わるということです。それは表情であったり皮膚感覚であったり、声の動きであったり様々ですが、心は向かい合っている相手には必ず伝わるのです。
 仕事の中では慌しく時間が流れて行きますから分かりませんが、芸術家の空間に入るとこのことが感じられます。リセット、再生するという感覚は、日常とは違う空間の中で感じられるものなのです。

【甲子園】

春のセンバツ高校野球二回戦。向陽高校対日大三高の試合は、1対3で、向陽高校が敗れました。残念なことですが、強豪を相手に健闘したと思います。選手の皆さん、応援団の皆さん、本当にお疲れ様でした。
 そして素晴らしい思いを共有させてもらったことに感謝しています。今日は甲子園に応援に行くことが出来なかったのですが、元同級生達は大勢甲子園に応援に駆け付けてくれました。試合終了後も電話をくれて、「惜しかったけれど、よく頑張ってくれたと思う。バント失敗がなければもっと接戦になっていたと思いますが、でも相手を三点押さえたし言うことなしです。夏も甲子園に行けると思います」と話してくれました。長年、離れていたOBを集めてくれた力は本当に凄いことです。甲子園の一勝を祝う会を開催することも決まりましたし、これは現役の生徒達がOBにプレゼントしてくれた宝物です。
 最後に「夏の和歌山県予選はKOYOの帽子を被って応援に行こう」と話してくれましたが、心をつないでくれた春の甲子園に心から感謝しています。夢を叶えるという楽しい時間をいただきました。

3/27(土)「休養」

【休養】

昨日からの風邪によって体調不良につき本日は休養に充てました。誠に申し訳なかったのですが、今日の予定はキャンセルさせていただきました。予定していた皆さんにご迷惑をお掛けしましたことをお詫び申し上げます。
 滅多に風邪はひかないのですが、今年に入って二度目の体調不良です。原因は分かりませんが、やや疲れがでているのかも知れません。最近多いのがお金に関することと就職に関することですが、大変重い案件ばかりです。就職に関しては、本人も大変だと思いますが、紹介する方も責任がありますから大変なのです。依頼した先からは「大丈夫な子か」だとか「信頼できるのか」などの問い合わせがありますが、人を雇用するということは、その人の人生の面倒を見ることですから雇用主も慎重になるのは当然です。
 ある会社からは、「紹介してくれた学生を採用するので推薦書を書いて下さい」と依頼されたことがあります。就職難で就職がなかった学生と両親に会って、「推薦書を書きますが絶対大丈夫ですよね。直ぐに辞めるようなことはありませんね」と念を押したことがあります。その時は感謝してくれて「こんな良い会社に決めてくれたのですから、絶対に辞めません」と言うので、私から代表取締役宛に推薦書を出しました。
 順調に勤めてくれていると思っていた最中、人事から連絡がありました。「もう辞めると言っているけれど、どうなっているの」と連絡がありました。「えっ。まだ一週間くらいですよね」と問い返した程です。紹介を受けて両親に問い合わせると「そんなことはありません。今日も会社に行きましたよ」との返答でした。訳が分からないので人事に確認したところ、やはり出社していなかったのです。つまり会社に行くといって自宅を出たものの、出勤しないでいたのです。それも両親には内緒で会社に辞めると言っていたのです。
 大変な事態になったことは言うまでもありません。私もその人物を推薦しているのですから、大変な目にあいました。私の信用で採用してくれていることを本人は分かっていないようで、やりたいことが別にあるからと言って簡単に辞めてしまったのです。それなら就職の依頼に来るべきではなかったと思います。
 余りにも簡単に辞めてしまう人がいるのも事実です。会社はそんなに甘いところではありませんから、まずは慣れるまでは耐えることも必要です。この耐えるということをしない人がいるのです。絶えること我慢することをしないと社会では通用しません。全て自分の思う通りに行くことは稀なのですから。
 それ以外にも、一人の人の依頼によって、何社も就職の依頼をしました。ところが「自分に合わない」だとか「やりたい仕事ではなかった」と簡単に断ってきました。条件が良い会社だったのに考えられないことです。この度も、「今行っている会社の派遣期間が3月で終わるので紹介して欲しい」と依頼があり、最後と思ってある会社を紹介しました。そうしたところ、「土日と祝日が休みではないのでしんどい。通勤が自転車なので遠くてしんどい」などの理由で断ってきました。
 これもその会社には何度も頼みに行ってのことですから、「勘弁してくれよ」と思いました。そんな苦労を知らないで簡単に断ってくる人がいます。事務職で給与が高くて、土日が休みの会社を希望してくるのですが、特別な資格や才能がない限り、突然、そんな好条件で採用してくれる会社はあるはずはありません。自分に合わない会社だからではなくて、雇用されるのですから会社に自分を合わせることから始めなければならないのです。ある程度、実績を積んで経営者の信頼を得てから改善を提案すれば良いのです。いきなり、中途採用の新人の言うことを聞いてくれる会社は絶対にありません。人材は市場に豊富に存在しているのですから。
 もうひとつがお金の問題です。お金の問題も精神を疲れさせます。昨日も、金の借用の依頼がありました。「人生の先輩にこんなことを言うのは失礼ですが、お金の借用を依頼してくる人は最も信頼ができない人です。一ヵ月後に返すと言っても、その時に当てはないでしょう。知人にお金を借りると、結局、問題を先送りすることになって同じことを繰り返すだけですよ。信頼関係がこれで終わってしまいます」と答えました。
 残念なことです。借金返済が見込める程の事業計画があれば金融機関に行くべきです。貸してくれないから安易に知人に頼るのです。それでは見込みはありません。
 それ以外にも大変な問題の相談がたくさん来ています。普通であれば関わりたくないような問題が最近は押し寄せているので、精神が辛くなったのが要因だと思っています。
 本来なら、和歌山県発展のための前向きな仕事に関わりたいのですが、そういかないところがあります。一日休養して明日から現場復帰をすることになります。

3/26(金)「役員懇談会」

【帰国】

朝6時に起床して、金浦空港に向かい、朝9時の飛行機で関西空港に到着しました。金浦空港と関西空港の時間距離は約1時間20分ですから、本当に近い国であることが分かります。関西で言うと、北海道や沖縄に行くには2時間要しますから、それよりも近い地域なのです。また福岡県からはフェリーが就航していて3時間で釜山港に行けるようですから、韓国はとても近い国です。韓国の知人と話したところ、日本人のことを大切に思ってくれていました。次のような内容でした。
 「韓国が30年かけてここまで発展できたことは日本のお陰だと思っています。日本からの投資と技術提供があったからこそ、この姿があります。ソウルの町はきれいに発展していますが、それは日本の支援があったからです。私はそのことを忘れてはいません」という意見でした。
 この方は日本で暮らした経験がある親日家でした。日本語も話せますし、韓国の発展の中に日本の存在があったことを感謝してくれています。心温まる交友のひと時でした。
 それにしてもあっという間に関西空港に到着しました。近くて遠い国といわれていた韓国ですが、国際社会の中のアジアの一員という関係で交流したいものです。

【慰問活動】

帰国後、福祉施設への慰問活動に訪れました。今日はジャズドラマーの瀧さんと一緒の活動でした。福祉施設でのジャズ演奏は珍しいことだと思います。ただ本格的なジャズ演奏というのではなくて、演歌をジャズ風にアレンジして皆さんに聴いてもらったという慰問活動でした。
 私も最後のところで、皆さんと一緒に歌わせてもらいました。昭和の歌の「りんごの歌」と「青い山脈」の二曲でした。入居者の方が元気よく一緒に歌ってくれたのが印象的でした。ただ風邪気味で体調が完全でなかったのでマスクをして参加したことが残念でした。
 皆さんに感謝して福祉施設を後にしました。その後、寒気がしてきたので、自宅で夕方まで休養しました。

【退任役員懇親会】

夕方6時からの懇親会に出席するため、5時過ぎに自宅を出発しました。風邪をひくことは珍しいことなのですが、多くの仕事を抱えていたため疲れが出たのかも知れません。
 さて今日の懇親会は楽しいものでした。参加した全ての人のことは知っていますが、皆さんと話をしていると活動の歴史を感じるものでした。ここで思ったことがあります。
 私達が生きている間で社会に役立てる期間というのは、自分で思っているほど長くはありません。歴史上の人物を眺めても、最も活動できた期間は7年から10年の間であるような気がします。人にとって、どの時期にどんな行動をするのかが鍵となります。
 ですから耐え間なく継続している歴史ですが、よく見ると誰かが活動した塊がそれぞれ独立して並んでいて、遠くから見るとつながっているように思えるのです。土星のリングの正体は無数の衛星が周囲に存在しているような感じです。
 退任役員懇談会で歴代の役員が集まった訳ですが、役員としての任期はそれぞれ違いますが、2年から10年位の間ではないでしょうか。10年以内に勝負をしてきた皆さんが、この組織の歴史を築いてきたのです。それを後から眺めると、つながっている一本線のように思いますが、実は命を賭けて活動した結果が残っているのです。流れるように見てしまうと本質が分からなくなります。その時に活動した人と話をすることで歴史が紐解けるのです。
 そしてその流れの現時点の執着地点を現役世代が担っています。いつしか、私達の活動も歴史の中のひとつになる時が訪れますが、全力で活動しないことには歴史はつながりません。誰かがええ加減な活動をした時点でそれまでの歴史は切断されますから、とても大事な役割を担っているのがバトンを渡された私達です。
 歴代の役員の皆さんと過ごしたこの時間も、明日になれば活動の一ページなっていますが、今日の言葉は私の中に残されています。今度はそれを伝えることで歴史がつながっていくのです。2010年の活動の塊の中にいることを意識して、改めてスタートです。

3/25(木)「視察研修会二日目」

【仁川空港】

二日目は仁川空港の仁川港湾の視察を行いました。一言で表現すると、韓国の国策としての空港と港湾の整備事業は、アジアの物流と観光のハブ拠点を作るという壮大な計画で、日本のビジョンとは比較にならないものだということです。視察に訪れて、これだけ驚いたことは初めてでした。
 まず仁川空港ですが、空港サービスにおいては世界一を続けています。サービスレベルにおいては圧倒的に世界一で、「ライバルはありません」とのコメントがありました。では仁川空港のライバルになるのは、シンガポールのチャンギ空港の名前が挙がりました。残念ながら日本の空港はライバルではないということです。敢えていうなら成田空港の名前が挙げられましたが、ライバルの地位までは到達していない感じがありますし、関西空港は相手にならない様子がありました。仁川空港のスケールの大きさは、永宗島と龍遊島の間にあった約17.3kmの干潟を埋め立てて、そこに空港を作っている点にあります。2001年に開港していますが、それまでソウルの国際空港であった金浦空港の国際線の多くを仁川空港に移しています。現在、金浦空港に残っている国際線は、日本向けの成田空港と関西空港の路線が残っているだけです。三本の滑走路が運用されていて、今後さらに二本の滑走路を作る計画があります。
 加えて、空港周辺にはカジノを含むテーマパークとウォーターリゾート、そしてファッションゾーンの計画があり、この空港に来たお客さんをお迎えする用意があります。尤も、完成は2020年の計画ですから、工事の進捗を考えると、もっと遠い時期になると思いますが、未来に向けて構想があることは素晴らしいことです。
 仁川空港はハブ空港ですから、乗り換えのためにここを利用するお客さんが多数存在しています。乗り換え時間は限られているため、約50km離れたソウル市まで行くことは時間的に難しいので、仁川空港周辺に娯楽施設を整えようとするものです。2010年11月にはソウル市から仁川空港までの地下鉄も開通する予定で、巨大空港の役割はより重要になってきそうです。
 一気に国際空港を金浦空港から仁川空港に持っていった韓国政府の戦略は素晴らしいものです。
 アジアのハブ空港としての地位を築いている仁川空港は当然ですが、関西空港以上のスケールがあります。ましてこれから拡大できない伊丹空港はハブ空港になれませんし、関西空港のハブ化の計画を阻害しているような感じがあります。
 空港問題はオール関西で考えたいものですし、近隣の国から空港問題が学べます。便利であるか、便利でなくなるかの問題ではなくて、関西がアジアの中で観光や経済力で存続できるか否かの問題です。関西の空港問題は大きな視点で考えたいところです。
 伊丹は存続、関西空港の機能は現状のままでは、到底、韓国の仁川空港と将来戦略に太刀打ちできることはありません。国家としての戦略は天と地ほど違っていることに驚きました。関西という狭い地域で空港問題を議論していることが馬鹿らしくなります。答えはひとつで、伊丹空港は跡地利用を描いた上で廃止、国際線を含む主要路線を関西空港に一本化しをハブ化させることにあります。
 仁川空港は8年4ヶ月の年月をかけて完成させていますし、これからも発展途上ですから、関西の空港の問題を早期に決着させなければ差は開くばかりです。世界の中ではアジアの拠点は日本だという認識は薄らいでいます。韓国や中国が世界の中で多台頭していることに気付くべきです。日本と韓国などを比較して、より優位な場所に物流との交流は生まれます。そのことを強く意識しておかないと、数年後の日本の国際的地位は今よりももっと低下することになる危機感を抱きました。

【仁川港湾】

同じく仁川にある港湾が仁川港です。ここも釜山港と同様にスケールの大きな港湾でした。運営をしている仁川港湾公社(IPA)本社ビルを訪問し、副社長以下から説明を受けました。
 ここは自由貿易地域となっていて、この地域に指定されると、関税法や対外貿易法などの関係法律に対する特例と支援を通じて、自由な製造・物流・流通及び貿易活動などを保障されることになります。釜山港と仁川港という世界の物流拠点になり得る港湾を要している韓国ですが、ここでも空港と同じように国家戦略があります。
 釜山港の貿易相手は世界の国ですが、仁川港は中国が貿易相手国となっています。ソウル市に近いため、ソウルに必要なものを処理する港湾が仁川港の役割です。
 このように国家戦略として港湾整備による物流拠点の整備を行っています。日本では各地方で港湾を整備していますから違いは明確です。神戸港や横浜港でも、この二つの港湾には太刀打ちできません。それほどの圧倒的スケールがありました。
 現時点でも凄いのですが、また将来に向けた計画がありますから、可能性の潜在力は無限だと感じました。
 仁川港は自動車・雑貨、原木・穀物などを扱う内港48バースと、鉄材・原木・雑貨などを扱う北港14バースを要しています。また現在は、恐ろしいほど長い21.27kmの仁川大橋によって仁川国際空港と仁川港湾が20分でつながっています。空港と港湾の近くに大規模な物流団地が配置されていることから、巨大な物流拠点としてアジアをリードしていく戦略であることが分かります。
 それにしても、韓国の発展を支えるであろう基礎体力には驚きました。物流と観光の拠点が完成し、さらに飛躍を遂げようとしています。対して、日本の国家戦略のなさにも幻滅しています。大雑把ですが、政党間の足の引っ張り合いだけで、この国の姿が見えてこない。そんな感じがある中での韓国視察は、国際社会を再認識できる貴重な時間でした。
 ハブ化している港湾と空港というふたつの巨大施設を拝見して、日本にいると国際情勢が分からないとつくづく思いました。もはや日本がナンバーワンではない事実を突きつけられた感じがしています。そしてどう考えても、私達の現役時代にキャッチアップすることは困難だとも思わされました。次の世代が再び日の昇る国になるように、土台を築くことが今すべきことです。
 そのためのひとつが、国家戦略にありますが、それよりも人材を育成することです。韓国の強さは英語力になると思います。韓国民は母国語と英語が必修ですから、英語を使えます。英語力に関しては、日本人は完全に後れを取っています。英語を英語で理解する能力があることが韓国の国際競争力を強めています。
 日本では英語が不要だと思っている時代錯誤な人もいますが、次の世代には英語力は是非とも必要です。国際社会で戦うためには、国際感覚を直接感じるためには、英語力が不可欠です。その言語力の差が、韓国と日本の現状と将来の差を感じさせる要因だと考えています。
 今回の視察は通訳の方に入っていただきましたが、こんなことがありました。「英語で直接質問しますか、それとも韓国語を私が日本語に訳しましょうか」と。韓国の人の英語力は母国語で考えて話をするのと同等の力を持っています。ですから英語ができたら、もっと深いところまで知り得ることができたと思います。
 国際舞台において言葉の差があると、その差は埋まらないように感じます。日本がこれからも世界の中の日本でいるためにも、英語圏でない韓国の英語力が英語圏と同等であるとこからも、英語力が不可欠だと強く認識しました。

3/24(水)「視察研修会」

【キーホルダー】

月曜日に甲子園大会で勝利した向陽高校の話題が続いています。知人が甲子園で、センバツ記念のキーホルダーを買ってきてくれました。銘柄は向陽高校で、「おめでとうございます」の一言を添えてくれました。本当に感謝するばかりです。向陽高校とは関係ないのに応援に行ってくれた上に、「応援に気をとられてお土産を買う暇がなかったでしょう」としてキーホルダーを持ってきてくれたのです。たった一度の今年の甲子園ですから、本当に記念になります。
 向陽高校の北側のグラウンドのフェンスには、甲子園出場をお祝いする看板が掲げられています。OBの皆さんから、和歌山市を盛り上げるためにグラウンドに大きな看板を掲示して欲しいと依頼があり、それを受けて学校側が掲示してくれているのです。学校と地域、そしてOBも応援してくれています。選手の皆さんの健闘に心から感謝しています。大舞台の甲子園で勝つことは決して易しいことではありません。慣れていないと緊張感と自分を見失うような舞台だと思います。体が動かないような緊張感があったと思いますが、新しい扉を抉じ開けてくれました。
 過去とつながり未来の扉を押し開けてくれました。伝統の上に伝統を重ね合わせることは容易なことではありませんが、見事な仕事をしてくれました。そして相手チーム監督のコメントから、向陽高校の名前は全国で有名になりました。批判されても黙って受け止めることが、また評価につながります。向陽高校のナインは正面から正々堂々と試合をして勝ちました。これが事実ですから、誇ることはあっても恥じることは何もありません。
 気にしないで二回戦も堂々と戦って欲しいものです。野球や人は、勝ち負けよりも品格が大事であることを教えてくれました。海草時代の先輩から受け継がれている品格を持って、36年前に敗れた日大三校と戦って欲しいものです。勝ち負けは結果に過ぎません。今この瞬間しかない甲子園で全力を尽くすことが尊いのです。
 キーホルダーを身に着けて応援しています。

【品格】

品格の話がもうひとつありました。タクシーに乗車した時のことです。運転手さんと話をしていたのですが、お客さんにも品のある人とない人があると伺いました。以前から乗務しているので分かったことだそうですが、品のある人は偉くなっている、つまり社会的地位を得ているようです。逆に品のない人は、いつまで経ってもそのままだそうです。
 タクシーに乗車して、ただ一言、行き先を告げるだけだったり、挨拶もお礼の言葉も言わない人が大半だそうです。勿論、お金を支払っている人がお礼を言う必要がないかも知れませんが、目的地まで時間を制約できて運んでくれるのですから、感謝の気持ちを言葉で表すことが必要です。
 運転手は、お客さんである私達の将来を見抜いています。

【視察研修会】

会派「真わかやま」のメンバーで視察研修会に出発しました。目的地はお隣の国、韓国です。今回は仁川空港と仁川港湾と釜山港湾の視察が主目的です。
初日の今日は釜山港湾の視察です。韓国というよりは、アジアの港湾の拠点になっているのが釜山港です。物流の一大拠点が釜山港で、歌にあるような風情は感じられません。尤も歌にある釜山港は第一港湾で古い港のことだそうで、現在ある大型港湾は近代的な物流拠点ですから場所も違っているようです。現在、釜山港は世界で5番以内に入るほどの物流を扱うハブ港湾で、日本では見られないスケールがあります。
国家戦略の中での国際的ハブ港湾を目指している釜山港ですから、日本のどの港とも比較することができないスケールなのです。海洋国日本の名前が消えてしまいそうな感じがしました。
会派の視察メンバーで話したのですが、わが国は経済力でも危機感を持つべき時期にきています。GDPの額が違いますから、アメリカや中国以外に負けないと思っていますが、決してそうではありません。今の時代は負けないとしても、次の世代では逆転されていることも考えられます。大陸の発想は世代を超えて勝ち残って行く考えですが、日本は今を快適に過ごせるかどうかの考えになっているようで、この差が国家戦略の違いになっています。今を乗り切ることは勿論大切ですが、将来の発展の方向性も同時に考えておくべきことです。初日から発展性に関して深い印象を受けました。

3/23(火)「スターシェフ」

【スターシェフ】

平成22年8月14日、和歌山市内においてスターシェフイベントが開催されます。これは日本で初めてのイベントで、東京ではなく和歌山県で開催できることを嬉しく思っています。和歌山県で開催する最大の理由は、食材が豊富なことと醤油に代表されるように昔から伝わっている製法の調味料があることです。食材に関しては日本で有数の地域が和歌山県だと思います。
 このイベントに関して打ち合わせを行いました。フランスで7年間も料理を勉強してきたNさんがご一緒してくれました。Nさんの話を伺うと、スターシェフの社会的地位は日本で思っている以上に凄いことが分かりました。日本の感覚だと、ミシュランで認定されたレストランの調理を担当しているシェフというものですが、ヨーロッパではスターを獲得したシェフは、それだけで一生生きていけるものだそうです。
 そしてミシュランの評価は毎年行われるので、一つ星が二つ星になることは栄誉なことですし、逆に星を失うことは失望につながります。星を格下げされたシェフの中には自殺をした人もいたようで、それだけシェフのステイタスとなっています。
 そもそもミシュランはタイヤメーカーです。そのタイヤメーカーが何故、料理の格付けを行っているのか不思議でした。それを聞くと丁寧に教えてくれました。
 ミシュランのレストランの格付けが始まったのは1900年初頭のことでした。当時、自動車に乗っている人への営業に際して、何かサービスを付加したいと思って、評判のレストランを掲載したパンフレットをお客さんに渡していたそうです。そのミシュランのパンフレットに掲載されていたレストランがおいしいことから、お客さんの間で評判になったそうです。それからミシュランは、レストラン格付け会社のミシュランガイドを設立して、現在に至っているのです。
 タイヤメーカーのミシュランがレストランの案内をお客さんに配布した理由は簡単です。パンフレットを見たお客さんは、自家用車でそのレストランに行きます。ヨーロッパ各地にドライブするということは、自動車のタイヤが摩耗することになります。レストランなどへのドライブをしてタイヤが摩耗したら、ミシュランのタイヤを購入してくれることになるのです。同様にホテルの格付けも行っていたことから、ミシュランのホテル版も今に残っています。
 レストランの評価で最も権威のあるとされているミシュランですが、その根拠は伝統に裏づけされたものであることなのです。100年以上の歴史に耐えてきたミシュランです。そこで評価されるということは歴史に名を残すシェフであることの証明なのです。
 ですからヨーロッパではミシュランのスターシェフの社会的評価が高く、中でも星を得るのが厳しい国がフランスとベルギーだそうです。これらの国で一つ星でも獲得すれば、大変な評価を受けていることになると伺いました。
 今年の夏に和歌山県に来てくれる三人のスターシェフは、ヨーロッパでは知らない人がいない位のレベルだそうです。ヨーロッパのレストランの楽しみ方は日本のそれとは違います。単に食用を満たすだけの場所ではなくて、最も貴重な時間を、好きな人や友人と過ごす場所がレストランなのです。ですから夕食では15品以上も提供されますし、ゆったりと時間をかけて食事を採っています。日本人の感覚とは違うレストランの役割がありますし、スターシェフの評価も日本人が思っているものと全く違います。
 そんなスターシェフが三人も来日してくれることは、和歌山県にとって誇りです。しかもルフトハンザ航空が支援してくれていて、機内誌にも掲載してくれるなど世界に向けて和歌山県の食材をアピールできるイベントになりそうです。

【スターシェフ実行委員会】

この夏のイベントであるスターシェフイベントに関しての実行委員会も開催されました。
 一部構成員の入れ替えがありましたが、新体制で夏に向けて企画を検討しています。簡単に言うと、和歌山県の食材を活用した料理イベントがスターシェフイベントですが、一過性でないのは、レシピが和歌山県に残り、そのスターシェフがプロデュースした料理をイベント以降も提供することができることです。
 高いレベルの料理をいつでも提供できるだけでも、地域にとっての資産になります。
 ところで和歌山県は、四季を通じて野菜が豊富に収穫できることが特長です。どんな野菜でも、どの季節でも収穫できるので、スターシェフが希望する野菜は取り揃えることは可能だそうです。ところが私達の日常の食生活に即した野菜を中心に生産しているため、遊び心が少ないようです。つまり特別な創作料理を作る場合に必要な野菜の生産は少ないようです。ちょっとおしゃれなレストランだとか、ちょっと気分を変えて料理を楽しみたい場合のメニューで提供できるような素材は少ないのです。
 実務的でまじめな県民性が現れているような気がしました。つまり、一般的な料理の場合、和歌山県の食材で揃えられないものはない。しかし特徴的な料理をする場合の素材には弱いところがある。そんなところです。 
 実行委員会では、企画と製作、営業など役割分担を行い、これから各部で詳細を詰めて行くことになりました。夏に向けてスタートを切っています。

【人事異動】

和歌山県庁の人事異動の内示がありました。県庁の移動は大規模ですから、4月からは新しい体制に大きく変化します。職員さんは大変だと思います。全く部門の違う仕事でも、即戦力として実務につく必要があるからです。県民の皆さんは、県庁職員さんをプロと思っていますから、「4月から着任したばかりです」は通用しないのです。
 人事異動が発令されると、もう春です。別れと出会いの春が訪れます。また新しい一年が始まります。今までお世話になった皆さんに感謝を申し上げます。また先輩の皆さんには、引き続いてご指導いただくことをお願いしてお礼とさせていただきます。

【その他】

  • コスモパーク加太に関しての協議を行いました。この用地活用に関しては以前から検討していますが、何とか活用プランを現実のものにしたいと考えています。可能性のあるものには挑戦していきます。
  • 和歌山県の魚は新鮮で味が違います。海のある和歌山県のブランドが魚だと思います。近大の養殖マグロが注目されていますが、他の魚もおいしいものがたくさんあります。それをプロデュースしている方にお会いして話を交わしました。
  • 通夜式に参列させていただきました。片男波の八の字公園のトイレをきれいなお花で飾ってくれていた方がお亡くなりになりました。葬儀場は、その八の字公園に近い、集会場で行われました。本人が大切にしてきた公園の花を見てくれていると思います。
     夜には雨となり、きれいなお花には水を忘れないようにと、訴えかけているようでした。ご冥福をお祈りしています。

3/22(月)「甲子園」

【甲子園】

新しくなって初めて甲子園に行ってきました。しかも舞台はセンバツ高校野球の一回戦の向陽高校対開星高校でした。開星高校は昨年秋の中国大会で優勝した強豪チームで、向陽高校としては、相手チームを少ない失点に抑え、ワンチャンスをものにする勝ち方に持ち込むことが勝つために必要と思っていたのですが、その通りの試合展開になりました。結果は2対1で向陽高校が勝つことができました。
 試合はアルプススタンドから観戦したのですが、上段まで応援団で満員でした。それぞれが「KOYO」の文字の入った白色の応援用の帽子を被っての応援でしたから、スタンドは真っ白に染まっていたと思います。
 スタンドの雰囲気は和歌山と向陽一色で、守備の時は藤田投手がストライクを取る度に拍手が沸きあがりました。アルプススタンドでの母校の応援は最高でした。「一回戦を勝てれば」と話していたのですが、強豪相手に堂々の勝利でした。
 それにしても応援団は凄いの一言です。バスは50台、JR和歌山駅から甲子園に向かいましたし、それ以外にもOBが続々と集まってきました。懐かしい顔にも出会えましたし、隣に座っていたのは、海草か向陽かといった年代の皆さんでした。
 大歓声が響くとはこのことで、応援で圧倒したいと思っていたのですが、それ以上の盛り上がりとなりました。ワンチャンスとなった4回裏は、タイムリーヒットが二本も続いたのですが、総立ちの応援となりました。この場面は、再現することが難しいアルプススタンドの雰囲気でした。拍手、喝采、総立ち、そして歓声。郷土を感じられました。
 甲子園で故郷を感じるとは思いもしませんでしたが、得点のシーンでは確かに故郷の香りが強くありました。
 甲子園の魅力は全員が主役であることだと思いました。選手だけが主役ではなくて、スタンドの応援団もそれぞれが主役なのです。様々な人生を生きている人たちが故郷の旗の下に集まり、分け隔てなく同じ結果を求め、感動を共に作っている。それが甲子園なのです。傍観者でいると感動することはありませんが、ここでは全員が主役になれます。
 ある人は「あの頃」を思い出しているかも知れませんし、またある人は「これから希望」を見つけ出したかも知れません。そして祝日に試合があったことから、応援に駆け付けた人たちは、束の間の同窓会も楽しむことができました。故郷で感じることのできない故郷を体験できる空間がアルプススタンドですから、ここでは常に懐かしさと感動が詰まっています。
 そしてグラウンドでは選手が9回を駆け抜けました。こんなに広くて美しいグラウンドで試合ができることは幸せなことです。二度と巡ってこない春の一日を強烈に刻んでくれました。
 知らなかったのですが、いまは2回の表と裏に両校の校歌が流れます。0対0で勝負の行方は判らなかった時ですから、甲子園に向陽高校の校歌が響き渡りました。
 そして歓喜は9回表のピンチを切り抜けた瞬間と、試合後に流れた校歌の斉唱です。勝利の一瞬と故郷の記憶を刻もうと、シャッター音が響いていました。まだは肌寒い春の午前の1時間45分の記録と記憶でした。36年振りの出場と45年振りの甲子園での勝利だったことを知りました。
 2010年春。歴史が刻まれました。その瞬間に、この場にいられたことを心から嬉しく感じています。おめでとう。向陽野球部。そして応援の皆さん。

【お彼岸】

三連休の最終日。ご先祖様のお墓参りに行ってきました。今ここに存在しているのは、ご先祖様のお陰ですし、こうして活動させてもらっているのもそうです。感謝の気持ちを伝えてきました。心なしか、この瞬間は寒さが温かさに変化して迎えてくれたような気がしました。

3/21(日)「運動会」

【運動会】

レオクラブ主催の春季運動会が開催されました。今回は和歌山大学の協力を得て体育館で開催することができました。運動会に参加してくれたのは、こばと学園と旭学園の生徒の皆さんです。毎年、この季節に開催していますが、大学の体育館で実施するのは初めてのことで、参加した子ども達は、大きな体育館で笑顔いっぱいになりました。
 一緒に競技に出場すると、子ども達が心のそこから笑顔でいることが分かります。この瞬間は何の心配なく、運動会に集中しているようです。学園の先生に伺うと、学園の先生よりも子ども達に歳も近いお兄さんとお姉さんが遊んでくれるので、安心していられることで笑顔になっているようです。
 しかし毎年続けていますから、子ども達は春の運動会を楽しみにしていることが分かります。一過性のイベントではない活動が、レオクラブと子ども達との信頼関係を強めているようです。勿論、レオクラブのメンバーは毎年入れ替えがありますから同じ学生ではありませんが、伝統は受け継がれているのです。
 これからも続く春の運動会。桜が咲く前に子ども達の下に春が訪れました。レオクラブの皆さんの活動は素晴らしいと思います。

【就職活動】

運動会の合間に、春から四年生になる学生と話をしました。「就職活動は順調ですか」との問いに対しては、「厳しいですね」の答えが多く返ってきました。企業が正規の採用を控えている中、来年卒業の学生の就職戦線は厳しいものがあります。「私は四次試験まで何とか残ることができました。でも、ここからが大変です」と頑張っている学生がいたので嬉しく思いました。新設の観光学部ですから就職戦線は厳しい状況だと思いますが、有名校に負けないで懸命の取り組みをしてくれています。伝統がないということは、就職を希望する企業に先輩がいないということです。先輩が導いてくれない状況の中、選考に勝ち残っています。心からエールを贈りたい気持ちです。
 あと少し、生涯の力を振り絞って希望する企業への就職を果たして欲しいと祈っています。頑張れ和歌山大学観光学部の学生達。

【環境問題打ち合わせ】

地球環境問題に関しての打ち合わせを行いました。排出権取引や食品リサイクル法に基づく食品の残りの取り扱いなどが主な話でした。地球環境問題は大きな視点からは議論されていますが、各論に入ると、たとえ法律で定められているとしても遵守しているかどうかは分かりません。新しい決まりに関しては、現場調査や指導が少ないからです。
 法が施行されてから年月を経ると自然に定着してくるのでしょうが、それでは国際公約に反することになります。良いか良くないかは現時点では分かりませんが、二酸化炭素排出量を1990年比で25パーセント削減することは日本の国際公約です。世界に訴えた限りは、そこに向かう取り組みをすることは不可欠です。二酸化炭素排出量の削減は、資金との兼ね合いがあるので企業にコスト負担を強いることは避けたいところですが、削減への取り組みをしている企業に対しては他での優遇措置を講じるなどして、対応して欲しいところです。
 和歌山県内でも、これらの問題解決のために取り組みをしている事業者がいます。まじめに地球環境問題に取り組んでいる皆さんが報われるようになった時は、地球環境問題解決の一歩となります。

【いいものはあったかい】

春の黄砂が視界を遮り、また寒さの残る一日でした。そんな中、立ち寄ったところでご馳走になったお好み焼きはあたたかくて、心が安らぎました。言葉は少なくても、いいものはあったかい。心も満腹になり満たされたお好み焼きでした。また寒いまちの中に飛び出していける。そんな気持ちになりました。心から感謝しています。

【お祝い会】

平成22年2月に結婚したHさん。いつもお世話になっている先輩に心から、「おめでとうございます」と言わせて下さい。そんなHさんご夫妻と交流のある方達とお祝いの会が開かれました。30人以上が集まった素敵な会となりました。集まった皆さんと話をさせていただくと、新郎と新婦が周囲の方から愛されていることが分かります。友人を見るとその人が分かりますが、今日の皆さん同士は、初対面であっても暖かい交流が生まれました。
 ここからまた新しい交流が生まれることを心から期待しています。ここでも笑顔の花が咲きました。

【甲子園】

同級生達と明日の甲子園への行く方法について調整しました。バスや自動車、電車で応援に駆け付けるOBはかなりの人数になりそうです。不思議なことに、連絡を取り合っていなくても、それぞれで行く方法を考えていたようです。
 明日の第一試合ですから午前9時に試合開始です。何とか一回戦を突破して夢の舞台で試合を続けて欲しいものです。明日のアルプススタンドは現役とOBの皆さんの夢舞台になりそうです。勿論、選手にとってはグラウンドが夢舞台です。夢が現実になる瞬間を体験したいと思います。

3/20(土)「セーリングクラブ」

【セーリングクラブ】

セラヴィとは、フランス語で「それが人生さ」という意味だそうです。今日、セラヴィセーリングチームの発足に関しての打ち合わせを、雑賀専務が運営しているセラヴィ神前で行いました。集まった中には、男子470級の市野直毅選手と吉見亮平選手もいました。
 二人は2010年度JSAFナショナルチーム入りを果たした若き選手です。
 スキッパーの市野選手はセラヴィ神前所属、クルーの吉見選手は株式会社栄和に所属していて、和歌山県からオリンピックを目指した選手活動を行うことになっています。
 二人の目標は2012年のロンドンオリンピックと、2015年の和歌山国体に出場して、金メダルと国体優勝を果たすことにあります。ナショナルチーム入りを果たした二人が、和歌山県からオリンピックを目指してくれることになったのは嬉しいことです。和歌山県から470級のオリンピックと言えば、アテネオリンピック出場を果たした吉迫、佐竹ペアを思い出しますが、それに続く希望の星です。
 和歌山市にはセーリング競技に適した海と施設がありますから、ここから世界に飛び出すには絶好の条件が整っています。本関西学院大学監督に話を聞いたところ、和歌山の海の環境は、風の強さやきれいさでは全国有数だそうです。競技選手にとって練習環境に恵まれた和歌山市ですから、ここを拠点としてロンドンオリンピック、そして和歌山国体、その先の2016年のリオデジャネイロオリンピックまでを目指せる若いペアが活動してくれます。
 その活動を支え、セーリング競技の楽しさを感じられるように、この度「セラヴィセーリングチーム」が発足することになりました。勿論、所属選手は市野選手と吉見選手のふたりで、それを支える体制を整えて行くことになりました。二人は4月16日から世界選手権に出場するためにヨーロッパに旅立ちますが、その直前の4月10日に、壮行会をアバローム紀の国で開催することになりました。ここで初めて、二人のペアをお披露目することになります。
 雑賀専務によると、男子470級でオリンピックに出場することは層が厚いので容易ではないようですが、若いペアだけに、これからの練習次第ではロンドンの可能性が開けてきます。市野選手に至っては、3歳の時からヨットに乗っていたようで、22歳ですが競技経験は15年にもなります。環境が才能を支配しているのか、才能が環境を呼び寄せたのかは分かりませんが、ある意味天才的な選手だと思います。
 そんな二人がオリンピックを目指すチームに参加できて、一緒に夢を見ることができることは嬉しいことです。2012年にはロンドンの海を眺められるように、セラヴィセーリングチームは活動を開始します。
 まずは4月の壮行会、4月から7月までのヨーロッパ遠征で実績を残し、8月は和歌山市内で子どもさん向けにヨット教室を行うなど交流を深めます。そして9月には千葉県国体に出場します。踏むべきステップはたくさんありますが、それらを一段ずつ確実に超えて行くことが大きな目標に辿り着くための唯一の方法です。何の実績も築けないでロンドンオリンピックには届きません。世界選手権での入賞、国体での優勝は、オリンピックに向けての最低条件です。そして地域の皆さんに応援してもらうためにも、夏休みのヨット教室や地域との交流は不可欠です。
 自分の力でハードルを越えていくことが、皆さんに応援してもらえるために必要なことです。そしてゴールは一足飛びにはやって来ませんから、一つひとつ越えて行くことが大切なのです。
 実績を積み重ねて、和歌山県の皆さんに応援してもらうことが叶ったら、2011年12月にオーストラリアのパースで開催される世界選手権が代表選考会になります。この大会で日本人選手として最上位に入ったチームがロンドンオリンピック出場権を獲得します。そして厳しいことに、選考はこの大会での一発勝負です。厳しい条件ですが、これから実績を積み重ねていく段階の若いチームにとっては、経験者と横一線からの戦いができるのですから、恵まれているとも言えます。ここでは世界ランキングは関係ないのですから。  さて、セラヴィセーリングチームの名称になるまではセラヴィセーリングクラブという名称案がありました。しかし応援する私達もチームの一員であるとの認識を持つために、クラブからチームに名称を変更しました。若いペアを和歌山県に迎える新年度の4月が楽しみになってきました。

3/19(金)「向陽高校」

【建設業界】

朝一番から工事事業者の方と懇談しました。平成22年度の事業計画が立てられない程、県内の建設計画が少ないためです。新規に着手する工事がないと和歌山県内を拠点としている会社として成り立ちません。売り上げ目標達成困難な状況の見通しがあり、新年度を前にして困惑している様子が伺えました。本当に、平成22年度は厳しい企業環境が予測できます。

【運送業界】

運送業界の新年度の見通しも厳しいものがあります。市内の運送事業者の経営者との定期懇談会を行いましたが、単価が下がっていることと、荷物自体が少なくなっていることから売り上げの見通しは大変厳しくなっています。関連事業にも乗り出しているのですが、本業を補えるだけの事業に育つまでには時間がかかりそうです。
 「それまで耐えられたら良いのですが」。そんな言葉が聞かれました。

【向陽高校】

いよいよ春の甲子園大会が近づいてきました。向陽高校は昨日、甲子園での練習を行っています。海草中学時代のアンダーソックスを見に付けて、オールドファンが喜ぶような姿を披露してくれました。
 お昼休みに板橋校長先生と懇談しました。甲子園大会が始まると宿舎に宿泊するのですが、それまでは地元に残って向陽高校のグラウンドで練習を行います。今日もグラウンドには観光バスが止まっていました。甲子園での練習以外は母校での練習を続けています。
 さて校長先生の人柄は素晴らしいものがあります。日曜日の活動報告にも掲載したのですが、校長先生の全体を見つめる姿が、向陽高校全体を高めてくれているように感じています。何かが良くて何かが悪いということはありません。ひとつが良くなると、全体もそれに引きずられるように良くなっていくことがあります。甲子園大会出場を受けて、今年の大学入試の成績も良かったと聞きましたし、高校入試でも、和歌山県内においては比較的高い倍率を突破した生徒が春に入学してきます。
 相乗効果があるようです。人材は良い指導者がいるところや、活動しやすい環境の下に集まってきます。明るくて良い伝統を持っている向陽高校が、春の甲子園を契機としてさらに発展してくれると確信しています。
 そして野球部の面倒を見てくれている堀内先生にも会いました。堀内先生は熱血漢で、向陽高校に戻ってきてくれたから強くなったような気がします。熱血漢がいるとそれにつられるように熱伝導が起こります。ここにも向陽高校の幸運があるように思います。
 選手、監督、それを見守る関係者がいたことで、36年振りの甲子園がやってきたのです。
 一回戦の相手は秋の中国大会を制覇した強豪チームです。何とか一回戦を突破したい。そんな強い気持ちが学校内にありました。堀内先生に伺うと、相手投手は長身でスリークォーターから繰り出す直球とスライダーに威力があるそうです。最速147kmの直球ですから簡単には打てません。現在ピッチングマシーンの球速を約142kmに設定して練習をしているようですが、芯で捉えることに苦労しているようです。身体が慣れてくると打ち返せると思いますが、高校生が140kmのボールを打ち崩すのはやっかいです。
 それでも少ない得点勝負に持ち込んで、粘り強く勝ってくれると信じています。
 甲子園アルプススタンドでの応援団用の帽子とブルゾンを借用しました。白色でKOYOの文字が入った帽子で応援することになっています。その後、向陽高校のOBを訪ねて配布してきました。皆さんとても喜んでくれて、続々と甲子園で応援することになりました。既に向陽高校から甲子園に向かう専用バスは満員。後は電車などで応援に行くことになります。向陽高校を取り巻く日前の杜が活気付いてきました。

【打ち合わせ】

金融機関と不動産の取り扱いに関して打ち合わせに入りました。問題が発生している場合、当事者に解決意欲がないと、どれだけ関与しても完結させることは困難です。自分の意思が解決する方向に向かないと、第三者が意見を述べたところで解決に向かわせることはできません。家族の問題を解決するに当たっては、最終決定は当時者の意思であり、家族の意思に基づくことが条件です。家族間の意思統一が図られていない場合や、他人任せの場合は解決させることはできません。
 意思のないところに解決はありません。

【同級生】

向陽高校の同級生で歯医者になっているのがK君です。とても立派な歯医者さんになっていて、話をしていると、患者さんに信頼されていることが分かるほどの温かさがありました。仕事で忙しい中でしたが、丁寧に時間を割いてくれました。これは嬉しい数十年振り再開でした。これも向陽高校が春の甲子園に出場したことに起因するものです。

【その他】

個々に挙げたら数え切れない量の電話とメールをいただきました。仕事の合間に対応しているのですが、今日は飽和状態に達したような気がしました。ひとつ仕事を終えたら、既に仕事が倍増しているようでした。朝6時30分に最初の仕事を始めてから、夜までひっきりなしの状態でした。

3/18(木)「県議会定例会閉会」

【県議会定例会閉会】

本当に早いものです。平成22年3月県議会定例会が閉会となりました。平成22年度予算案が可決されましたし、提案されていた条例案も全て可決されました。
 平成22年度予算案は予算特別委員会で可決されていましたから、本日の本会議でも全て可決されました。また常任委員会で採決されていた全ての議案も本会議において可決されました。下記の提案された議案に関しては、私すべてに賛成し、議会としても賛成多数などによって全て可決されています。いよいよ平成22年度の仕事が始まります。
 本定例会で可決された議案は以下の通りです。

・議案第31号
和歌山県公立大学法人評価委員会条例の一部を改正する条例
・議案第32号
和歌山県職員定数条例の一部を改正する条例
・議案第33号
知事等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例
・議案第34号
職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・議案第35号
職員の育児休業等に関する条例の一部改正する条例
・議案第36号
一般職の任期付研究員の採用等に関する条例の一部を改正する条例
・議案第37号
一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部を改正する条例
・議案第38号
職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部を改正する条例
・議案第39号
職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・議案第40号
和歌山県の事務処理の特例に関する条例等の一部を改正する条例
・議案第41号
和歌山県市町村合併推進審議会条例を廃止する条例
・議案第42号
和歌山県地球温暖化対策条例の一部を改正する条例
・議案第43号
和歌山県立自然公園条例の一部を改正する条例
・議案第44号
和歌山県自然環境保全条例の一部を改正する条例
・議案第45号
産業廃棄物の保管及び土砂等の埋立て等の不適正処理防止に関する条例の一部を改正する条例
・議案第46号
和歌山県男女共生社会推進センター設置及び管理条例の一部を改正する条例
・議案第48号
企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
・議案第49号
和歌山県研究開発推進基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部を改正する条例
・議案第50号
和歌山県都市公園条例の一部を改正する条例
・議案第51号
南紀白浜空港条例の一部を改正する条例
・議案第52号
教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・議案第53号
市町村立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・議案第54号
和歌山県立学校等職員定数条例の一部を改正する条例
・議案第55号
和歌山県高等学校定時制及び通信制課程修学奨励金貸与条例及び和歌山県修学奨励金貸与条例の一部を改正する条例
・議案第56号
警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
・議案第57号
警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
・議案第58号
和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
・議案第59号
平成22年度建設事業施行に伴う市町村負担金について
・議案第61号
全国自治宝くじ事務協議会への相模原市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
・議案第62号
包括外部監査契約の締結について
・議案第63号
訴訟の提起について
・議案第64号
財産の取得について
・議案第64号
財産の取得について
・議案第65号
財産の取得について
・議案第66号
財産の無償貸付けについて
・議案第67号
紀の川流域下水道の指定管理者の指定について
・議案第68号
紀の川中流流域下水道の指定管理者の指定について
・議案第69号
和歌山県田辺漁港海岸扇ヶ浜ビーチハウス及び交流広場の指定管理者の指定について
・議案第70号
和歌山県立体育館の指定管理者の指定について
・議案第71号
和歌山県立武道館の指定管理者の指定について
・議案第72号
権利の放棄について
・議案第73号
権利の放棄について
・議案第74号
紀の川河口大橋有料道路事業の変更について
・議案第75号
和歌山県道路公社の解散について
・議案第76号
工事請負契約の締結について
・議案第77号
工事請負契約の締結について
・議案第78号
工事請負契約の締結について
・議案第79号
工事請負変更契約の締結について
・議案第80号
工事請負変更契約の締結について
・議案第81号
工事請負変更契約の締結について
・議案第82号
工事請負変更契約の締結について
・議案第83号
工事請負変更契約の締結について
・議員提出議案第1号
議会の議員の議員報酬の特例に関する条例の一部を改正する条例

また国への意見書も多数提出され議決が図られました。  記番号の次の○×は私の態度、その次は県議会としての採決状況です。

・和議第90号
○○近畿自動車道(御坊−南紀田辺間)の4車線化の早期着手を求める意見書
・和議第91号
××給付型奨学金を求める意見書
・和議第92号
××普天間基地の無条件撤去を求める意見書
・和議第93号
××企業・団体からの政治献金の禁止を求める意見書
・和議第94号
××政治資金規正法の制裁強化を求める意見書
・和議第95号
○×予算の適正な配分を求める意見書
・和議第96号
○×地方の社会資本の早期整備を求める意見書
・和議第97号
××永住外国人への地方参政権付与の法制化について慎重な対応を求める意見書
・和議第98号
××選択的夫婦別姓制度導入への慎重な対応を求める意見書
・和議第99号
○×女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書
・和議第100号
○×社会的セーフティネットの拡充に関する意見書
・和議第101号
○×核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書
・和議第102号
○○選択的夫婦別姓制度導入に反対する意見書
・和議第103号
○○永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書
・和議第104号
×○予算の適正な配分を求める意見書
・和議第105号
×○地方の社会資本の早期整備を求める意見書
・和議第106号
○○普天間飛行場移設問題の早期決着を求める意見書
・和議第107号
○○シーシェパードによる調査捕鯨妨害活動に対する適切な処置を求める意見書
・和議第108号
○○子ども手当の財源の地方負担に反対する意見書
・和議第109号
○○保育所児童入所施設の環境改善を求める意見書
・和議第110号
○○第70回国民体育大会開催に関する決議

改めて賛成多数などで採択された意見書と決議を整理すると次の通りです。

・和議第90号
近畿自動車道(御坊−南紀田辺間)の4車線化の早期着手を求める意見書
・和議第102号
選択的夫婦別姓制度導入に反対する意見書
・和議第103号
永住外国人への地方参政権付与の法制化に反対する意見書
・和議第104号
予算の適正な配分を求める意見書
・和議第105号
地方の社会資本の早期整備を求める意見書
・和議第106号
普天間飛行場移設問題の早期決着を求める意見書
・和議第107号
シーシェパードによる調査捕鯨妨害活動に対する適切な処置を求める意見書
・和議第108号
子ども手当の財源の地方負担に反対する意見書
・和議第109号
保育所児童入所施設の環境改善を求める意見書
・和議第110号
第70回国民体育大会開催に関する決議

以上です。

【その他】

  • 風力発電に関しての打ち合わせを行いました。和歌山県内には候補地点が多数ありますから、今後の計画について確認しました。
  • スチューデント・ジャズ・フェスティバルの実施に関して協議を行いました。今年は5回目の開催となります。和歌浦の海岸を舞台としてジャズフェスティバルは盛大になっています。ところが行政機関からの支援が少なくて、開催するに際して困難を極めています。その対処方法について協議を行いました。
  • 議会終了後の会派の懇親会を行いました。知事、副知事も参加してくれて行政課題について直接話し合うことができました。

3/17(水)「県議会定例会」

【県議会定例会】

県議会定例会も残すところ二日間となりました。明日が採決になりますから、今日は議案の精査と意見書への是非について議論を行いました。会派においては意見書の採択に関して意見が分かれました。意見が分かれたのは、夫婦別姓に反対する意見書案と外国人参政権に反対する意見書案についてです。どちらも国レベルの大きな問題ですが、地方議会としても国に意見を具申しておくことは大切なことです。
 このふたつの意見書に関して、私は賛成する意思を示しています。明日の採決を待たないと結果は分かりませんが議会で審議されることになります。  参考までに議会運営委員会においては、各会派の意向を確認しましたが、自民党と真わかやまは意思表示をしたものの、他の会派は持ち帰りすることになりました。
 また予算特別委員会も開催されました。同特別委員会の質疑は終えていますから、本日は採決を採ることになりました。平成22年度一般会計予算案を初め16の予算案件が採決されました。この内、議案第1号の平成22年度一般会計予算案と、議案第3号の中小企業信振興資金特別会計予算案、そして議案第7号の県営競輪事業特別会計予算案の三件は分離採決されました。
 結果、分離された三件は、共産党以外は全員賛成。その他の予算案については全員一致で賛成され、全ての予算議案は可決されました。明日、本会議にて採決されることになりますが、委員会としては可決されたことから、平成22年度の予算案が成立する見通しとなりました。
 参考までに、予算特別委員会に付託され、本日採決された全16の議案は次の通りです。

  • 平成22年度和歌山県一般会計予算
  • 平成22年度和歌山県農林水産振興資金特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県中小企業振興資金特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県母子寡婦福祉資金特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県修学奨励金特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県職員住宅特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県営競輪事業特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県営港湾施設管理特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県流域下水道事業特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県市町村振興資金特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県自動車税等証紙特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県用地取得事業特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県公債管理特別会計予算
  • 平成22年度和歌山県立こころの医療センター事業会計予算
  • 平成22年度和歌山県工業用水道事業会計予算
  • 平成22年度和歌山県土地造成事業会計予算

【文化奨励賞】

平成21年度和歌山県文化奨励賞を受賞された森久美子先生が、知事を訪問いたしました。訪問の目的は、同賞受賞の記念式典に際して、知事からのメッセージをいただいたことによる報告のためです。知事との文化に関する議論は楽しいものでした。
 知事は音楽的な文化は分からないとしながらも、造詣の深い持論を述べてくれました。要約すると文化とは品ということになります。作品に表現されている品、品格とも言うべきものが感じ取れる作品が優れた作品だそうです。絵画を並べると、品のある作品からはメッセージが受け取れるそうです。作品の品格とは作者の品格だと思います。その人が持っている性格や人格が音楽でも絵画でも表現されることになるようです。
 人についても同じことが言えます。多くの人と接していると、その人が分かります。この人は凄い人だとか、この人を採用したいと思えるようなことがあります。品のある人物が一等の人物であり、作品であれば一流の作品ということになります。
 森先生と話をしたところ、「比べると分かる」のだそうです。相対評価の方が違いは明確になるようです。だから人は、より自己を高めようとするのです。文化も芸術も天井はありませんから、極めようと発展し続けることになります。私たちもそうありたいものです。

【その他】

  • 進学に伴う奨学金に関しての意見をいただきました。商売をしていると売り上げが低迷していることから、子どもを大学に進学させるために奨学金を検討したいというものです。
     厳しい状況が判る事例の相談をいただきました。
  • 和歌山市長選挙に関しての協議を行いました。まだ候補者が出揃っていませんが、厳しい地方経済の中において現職の壁に向かうことは難しい状況があります。これからの和歌山県、和歌山市をどうデザインするのか話し合いました。
  • 酒の小売店に立ち寄ったところ、昨年末で閉店していました。お酒の小売業界は厳しい状況が続いていて、個人で商売を成り立たすことが困難になったためです。残念な話でしたが、後継の事業者を教えてくれました。まちの小売店が消えると、そこから活気が失われています。シャッターの通りを見ることは寂しいものです。

3/16(火)「向陽高校」

【向陽高校】

第82回センバツ高校野球大会に36年振りに出場が決定している向陽高校。いよいよ試合日程と相手が決まり盛り上がってきました。今夕は、向陽高校OBの方と話し合ってきました。支援方法に関して話し合いをしたのですが、多くの方がOBとして支援をしていますし、甲子園に応援に行くと言って盛り上がっていました。
 私も数人の同級生達に連絡を取ったのですが、共通の話題で大いに盛り上がりました。在校生の時には、同級生は同じ時間を過ごしていましたから、共通の話題で盛り上がっていました。ところが卒業した後は、会う機会も少なくなっていますし、久しぶりに出会っても仕事や生活環境が大きく変化しているため同じ話題の話は少なくなっています。どうしても「あの頃」の話や、これからの希望についての話が中心になっています。ところが母校が甲子園出場を決めたことは共通の話題になり得るのです。もしかしたら、高校の共通の話題で盛り上がるのは卒業して以来なかったような気がしています。
 参考までに、向陽高校が甲子園出場を果たしたのは、私達の年代が入学する以前のことでしたし、私達の三年間も甲子園とは無縁でした。一年生の時は夏の県予選でベスト4に進みましたが準決勝で敗退しました。一年生でベスト4でしたから甲子園も近いのかなと思いましたが、その後の2年間は一回戦敗退でした。その時代は箕島高校が全盛時代で、3年生の時には、箕島高校が春夏連覇を果たしたくらいですから、他の高校が束になっても勝てなかったのです。それ以降、県予選でも一回戦を勝つのがやっとだったように記憶していますし、その後、母校の野球部のことは忘れていました。
 それから平成21年に飛びます。その年に向陽高校を訪ねて校長先生と話したことを思い出します。「今年の選手は良いですよ。甲子園を目指せるチームになっていますから、期待して下さい」と伺いました。まさかと思っていましたが、昨年春の県大会で優勝し、近畿大会に駒を進めました。新型インフルエンザのため近畿大会は中止となったのが残念ですが、夏の大会に期待が寄せられました。ところがあっけなく敗退し、甲子園は遠ざかったかのように思えました。
 ところが新チームになって秋の県大会で準優勝し、近畿大会に出場。今回の21世紀枠での出場を勝ち得たのです。
 板橋校長先生の言葉で忘れられない言葉があります。ひとつは、春の甲子園大会に出場が決まった時のものです。「甲子園出場は本当に嬉しいことです。しかし出場の喜びに沸くグラウンドの隅で、嬉し涙を流している三年生の姿に感動しました。甲子園出場は三年生の支えがあったから実ったものです」という主旨の言葉でした。
 春の大会で優勝したのに近畿大会が中止となり実力を試すことができなくて、夏の大会に敗れて涙した三年生の力が新チームに乗り移ったと思います。
 もうひとつは三年生が卒業した後の言葉です。「一週間前に三年生が卒業しました。甲子園出場を果たせなかった三年生は涙で卒業していきました。その三年生の分まで甲子園で飛躍して欲しいと思っています」。素晴らしい校長先生だと思います。
 出場した選手は当然、実力もあり素晴らしいのですが、それを支えた三年生、そして新しい伝統の基礎を作った三年生の陰の力に感謝したい気持ちです。新チームを高いレベルで引き継いだ三年生がいたからこそ、甲子園大会出場が決まったのです。
 ただひとつ残念なことは、三年生が卒業してしまったので学校内にいないことです。できるならば、卒業前に在校生として甲子園のスタンドで応援させてあげたかったと思います。中から見る甲子園と外から見る甲子園は、やはり違うと思うからです。
 それにしても、甲子園はドラマを生み、伝えてくれています。出場前に感動的な話が渦巻いています。3月21日にナインは一回戦を戦います。勝っても負けても、出場したことが尊いのです。確実に歴史を刻んでいます。
 ところで東京の同級生に電話をしました。いつものことですが、電話の向こうで声が弾んでいることが分かりました。気持ちよく支援を約束してくたれのですが、それ以上の行動をしてくれました。東京から、和歌山市在住の二人の元同級生に電話をして、明日会えるように約束を取り付けてくれたのです。「明日訪問したら喜んでくれるよ。行ってくださいね」と話してくれました。そして付け加えてくれたのが、「片桐君は私の誇りなんだよ。同級生が県議会で活躍してくれていることは大切にしたいことです。これからも、もっと頑張って下さいね」と涙が出るような嬉しい台詞をいただきました。
 そして紹介してくれた二人の同級生はお医者さんです。職業は関係ありませんが、二人のお医者さんの活動の様子を聞くと、苦労を重ねていることが分かりました。頑張っている人はつながっている、そう感じると温かくなりました。
 甲子園大会が元同級生達を引き寄せています。各世代でも同じようなことが起きていると思います。他にも感動的な日を過ごしている人がいると思うと、幸せが和歌山市内で膨れているように思います。

【仕事の話】

ある上場企業を訪問しました。厳しい経営環境に置かれていることから、新年度を迎えるに当たって目標設定をしています。和歌山県内の仕事は少なくなっているので、県外の仕事を請け負っていることが多くなっているようです。同社の和歌山支店では25名も人数が減少し、他の支店に移っています。仕事量が減少していることから、仕事のある東京や首都圏に転勤になっているのです。
 事業所の人が減少していることは和歌山県での人口減少を意味していますし、経済環境を改善しない限り、将来も増加することはありません。
 そして驚いたことがありました。平成21年度に5人の新入社員を採用したのですが、三ヶ月以内に全員退職したそうです。就職が厳しい時代に、上場企業に入社できたのに、三ヶ月で退職することは信じられないことです。退職した理由は、「仕事がきつくて辛抱できない」ことだそうです。仕事はきついのは当たり前です。どんな会社であろうとも、楽をして給料をくれるところはありません。社会人になって三ヶ月は見習い期間のようなものです。聞いたところ、入社して一年半程度は、数百万円の教育予算を費やして新人を育成する計画になっていますということですが、教育費を費やしてもらっている上、給料をもらっている身分なのです。それで仕事がきつくて続けられないと思うのは、如何なものかと思います。
 丁度、ゆとり教育の世代が社会に出始めている時期です。この事例を検証していませんから決め付けることはできませんが、もしかしたら、ゆとり教育の弊害が社会人となって起きているのかも知れません。
 就職事情は厳しいのですが、就職した後も辛抱をすることを知らないと、就職が台無しになります。

【その他】

  • 建設業界の案件に関して打ち合わせを行いました。仕事の事情が厳しいことを再認識できました。大阪の某会社に不渡りを掴まされたことから、和歌山市にあるこの会社は年度末の支払いに困っています。仕事を請け負ってくれた事業者や材料会社への支払い時期が迫っているからです。この支払いができないと信頼は損なわれますから、これ以降の仕事に影響が発生します。何とか資金繰りをして切り抜けたいと走り回っていますが、厳しいことが分かります。とりあえず別の取引先の支払いを催促し、三ヶ月の約束手形を発行してもらって、支払いの一部に充当したようですが、まじめに仕事をしている会社には、何としても新年度を迎えて欲しいものです。
  • 事務局長と複数の皆さんのところを訪問させていただきました。期末月のため皆さんとも忙しい様子が伺えました。新しい年度を迎えるために年度内の仕事に成果を求めていることが分かりました。

3/15(月)「文教委員会」

【文教委員会】

週明けの初日は、文教委員か開催されました。平成22年度当初予算案の審議ですが、質疑は多岐に及びました。常任委員会では全体像が把握できますから、他の委員の質問も勉強になります。
 さて私からの主な質疑は以下の通りでした。

  Q.
平成21年度に策定されている県の教育振興基本計画に基づいて、確かな学力と豊かな心を重視した教育が行われていると思います。学力向上を目指し、そして故郷愛を育む協働教育にも力を注いでいる素晴らしい教育基本計画だと認識しています。
 その方針に基づいて昨年度から、「ことばの力向上プログラム」や「出あい、ふれあい、学びあい」、そして「和歌山を元気にする職場体験」などを重点的な取り組みとして平成22年度も実践されることは歓迎です。
 ところが、掛け声は良いのですが、肝心の平成22年度の予算案と平成21年度の予算案を比較すると、それぞれの施策の予算は削減されています。特に「和歌山を元気にする職場体験」の予算は半減されているなど、重点施策でありながら実態が伴っていないのです。
 この点に関して学校指導課からお答えいただきます。
  A.
これらの重点施策は継続しているため、各学校で一定の成果が定着してきています。そのため当初に必要だった予算が徐々に少なくて済むようになっています。平成22年度の取り組みとしては、各学校の文化として定着させたいと思っていますし、独自の取り組みとして定着していることから、各学校に委ねているところがあります。
 主な取り組みとしては、「きのくに学びのルネッサンス」、県としての独自の検定試験である「漢字博士試験」、本を読んで作文にしている「ジュニア文芸賞」、読書キャンペーンである「子ども読書推進」などがあります。いずれも定着していると思っていますので、予算化の額は少なくて済んでいます。
  Q.
文教委員会で視察に訪れた学校では、本を100冊読もうとする取り組みもありましたし、各学校で読書力を向上させ、言葉の力を高めるための取り組みが実践されていることを頼もしく思います。言葉の力、国語力は最も大切な基礎学力ですから、是非とも力を入れた取り組みにして欲しいと要望しておきます。
 引き続いて昼間定時制高校の定員の問題です。毎年、和歌山市PTA連合会から要望をいただいているのが昼間定時制高校の入学定員の問題です。平成22年度の受験者の数を見ると、青陵高校の昼間定時制の受験倍率は1.34倍であり、入学定員70人に対して、受験者は94人であり、24人定員オーバーとなっています。
 定時制と通信制学校の統合の問題が発生してから度々同校を訪れていますが、その素晴らしさを実感しています。現在は高校生の考え方が多様化し、自分のスタイルに応じた高校選択をしているようです。能力を高めるために昼間定時制を受験することや、青陵高校に行きたい理由があるから受験しているなど従来のような定時制の姿は、昼間定時制にはありません。進んで進学してここで勉強したいと考えて受験する生徒が多いように思います。ですからそれらの生徒の学ぼうとする希望を極力叶えて欲しいと思います。
 また国から定時制に関しては定員オーバーしている学校が多いので、定員枠を超えて合格者を採るようにとの通知が来ているとも聞いています。全日制の平均受験倍率は1.01倍と均衡が図れているのですが、昼間定時制の倍率は高くなっているため、なるべく合格者枠を広げて欲しいと思いますが、学校指導課の見解をお示し下さい。
  A.
指摘の通り青陵高校の昼間定時制の倍率は1.34倍となっています。平成22年度からの高校の無償化や厳しい経済事情などから、昼間定時制の受験者が多くなっています。ただ合格者枠を決めるのは校長先生の裁量ですから、合格者数については現場の高校に任せています。学校では定時制の特長である転学者数を想定しながら合格者数を決めていると思います。ただ定員をオーバーしている事実がありますから、対応できないかどうかも課題だと考えています。
  Q.
生徒のここの学校で学ぼうとする姿勢を分かって欲しいと思います。学びたいと思う気持ちを大切して定員枠の増加に関しても尤度を持たせて欲しいと要望しておきます。
 続いて高校生の就職の問題です。既にこの春に高校三年生は卒業をしています。ところが商業系の高校の生徒の就職が決まっていない人数が高いように思います。就職希望者が多い学校ですから、普通高校と比較して多いのは当然のことかもしれませんが、それにしても商業系の高校は就職できないと厳しいものがあります。状況はどうなっていますか。
  A.
就職内定率ですが、平成21年12月末では内定率68パーセント、未就職者数は627名でした。平成22年1月末では、内定率は75.6パーセント、未就職者数は470名になっています。
 ただし工業高校の就職率は100パーセントに近くなっていて、工業系の高校の就職は決まっています。
  Q.
内定率は低いですね。心配なのは新卒と卒業してしまった生徒とでは条件が違ってくることです。卒業してしまった生徒は中途採用となりますから、県内の中堅企業では特に採用が厳しくなります。それは即戦力が求められるからです。新卒の場合だと、教育訓練をして育ててくれる環境もありますが、中途採用になると即戦力扱いですから、訓練の機会はありません。平成22年3月に卒業した生徒も、他の中途採用の人材と同じ立場に立たされます。高校では6月まで面倒を見てくれるようですが、来年の就職希望者の就職先も探さなければならないため、どうしても行き届かないような気がします。何か対策は考えていますか。
  A.
平成22年度の就職事情も大幅に改善される見込みはありませんから、相当厳しいと予想しています。就職希望者が多い16の高校に対して16人の就職支援相談員を配置して、求人開拓や就職相談体制を整えています。また就職支援相談員連絡会議を設置して支援策の連携を図る予定にしています。
  Q.
学校の先生方はとても頑張って生徒の面倒を見てくれていると感じています。ある高校の先生は、個人的に知っている株式会社に頼み込んで、就職が決まっていない女子生徒の採用を決めてくれました。この生徒の保護者は先生に対してとても感謝していましたし、本業以外の分野でも面倒を見てくれる先生がいることに安心しています。
 ところが女子の就職に際しては、例えば銀行で業務した経験がある人が求められたり、男子でも当該業務の経験者が求められているように、卒業した生徒に対する求人事情は良くありません。この辺りの指導も含めて就職指導をお願いします。
  A.
就職支援相談員と教師が一体となって、就職支援を行うように取り組みたいと考えています。
  Q.
郷土を支え、人を育てる項目で、平成22年度の施設整備として県立紀三井寺公園のリニューアル予算が計上されています。ここには野球場の改修工事も含まれているのでしょうか。高校野球などで使用することから、第二グラウンドやサブグラウンドなどの代替野球場の必要性はありませんか。
  A.
県立紀三井寺公園のリニューアルでは、確かに野球場の改修計画があります。しかし高校野球の予選の時期を避けてリニューアルする計画にしていますから、支障が生じないようにしています。
  Q.
時期を見ているのでサブグラウンド設置の必要性はないということですね。単に改修時期の問題ではなくてニ順目国体に向けて野球競技を強化するためにも、第二野球場も必要だと思いますが、その考えはありませんか。
  A.
第二野球場設置の考えは、現在のところ持っていません。

各委員からの質疑を終え議案の採決に入りました。提案された議案は全員一致で全て可決されました。私も問題はないと考えて、提案された全議案に賛成しています。
 委員会の合間に行われた会派会合では、国に提案する意見書の是非について協議を行いました。今議会でも各会派から意見書案が提案されています。会派で調整しているところですが、考え方の違いから意見が分かれそうな意見書があります。全ての議案と意見書の採決は最終日になります。

【その他】

  • 会社経営者との意見交換を行いました。ここでは、厳しい経済事情を受けて会社改善計画を策定しています。簡単に表現すると贅肉をそぎ落とし、筋肉質の体質に生まれ変わろうとしている最中です。経営者の姿勢に接していると、蘇った筋肉質の会社の姿が浮かび上がりました。経営者の姿勢に大いに期待しています。
  • 市内の不動産事情に関して協議しました。不動産価格は下落しているのですが、それでも動きは少ないのです。不動産を初めとするモノが動いていないことから、和歌山市内は元気がありません。
  • 農業に関しての取り組みの相談を受けました。自然に帰る素材を使ったポリエチレン系の製品に関するものでした。従来のものよりもコストが安価で処分する必要がなくなりますから、使用する利点はあると思います。ただどの分野にでも言えることですが、普及策が難しいのです。
  • 夜は、市内で文化人の方と懇談する時間を得ました。日本的文化を伝えている方の話は深みがありました。人との接し方は好きと嫌いで随分違うものです。好きな相手には尽くせますし、自分の経験を伝えることができます。伝えたい相手がいること、伝えてくれる相手がいること。このふたつが揃って、文化は伝承されていくのです。

3/14(日)「和歌山北インターチェンジ」

【和歌山北インターチェンジ】

阪和自動車道和歌山北インターチェンジの開通式典が開催されました。紀の川を挟んでまちが形成されている和歌山市ですから、紀の川の北と南にインターチェンジが欲しいと待望されていました。念願が叶って阪和自動車道に来たインターチェンジが完成したのです。当初の計画よりも一年前倒しで完成することになりました。総事業費は29億円で、 県7億円、 市11億円、 西日本高速道路(株)11億円となっています。
 この地域活性化IC制度とは、発表によると次のようなものです。

  • 地域活性化IC制度とは。
     地方公共団体が主体となって高速自動車国道のIC整備を実施し、高速自動車国道への効率的なアクセスを確保することにより、企業立地をはじめとした地域経済の浮揚、雇用創出の促進、周辺道路の渋滞緩和等を図り、もって地域の活性化に寄与することを目的とするものです。
  • 和歌山市北部地域の利便性の向上につながります。
     和歌山市の人口の約4割(約15万人)を占める北部地域から大阪方面への高速道路を利用されるお客さまの利便性(紀の川渡河、迂回の解消)の向上が図られます。
  • 和歌山北IC周辺の地域活性化につながります。
     和歌山市北東部の核となる地域づくりを目指して企業誘致等を進めてきた直川地区や紀の川沿いに進められている既存開発を促進し、産業の発展や雇用の創出が図られます。
     和歌山北ICに隣接する和歌山市の企業誘致用地は、募集開始から1ヵ月あまりで11社の企業進出が決定し、総雇用予定者数は977人で、うち新規雇用者数は210人となる見込みです。

この和歌山北インターチェンジの開通式が午前10時から執り行われ、式典に出席させていただきました。高速道路のインターチェンジの開通には多くの時間と関係者の努力が詰まっていることを改めて知りました。昨日、今日の同意で完成したものではありません。関係者や地元自治会、そして地権者の皆さんの時間が詰まっているのが道路なのです。
 西日本高速道路(株)の会長も出席していましたが、高速道路は単なる道路ではなくて地域活性化につながるものだと力強く話してくれました。物流の出口になるもので、和歌山県産の農産物や海産物を関西一円で販売できるだけの販売店やルートがあることを知りました。高速道路は地域を活性化させ、そして地域間を結ぶものです。和歌山北インターチェンジの大きな意義は、和歌山県の産品を関西一円の高速道路の売店に届けられることもあります。勿論、農水産関係者との協議が必要ですが、その気になればルートがここまで来ています。
 また阪和第二国道と京奈和自動車道に関しては、平成27年度の和歌山国体に合わせて完成させるように動いていることを与党代議士が明らかにしてくれました。高速道路の四車線化凍結解除は未だできていませんが、国体に向けた道路計画の遅延が心配されましたが、何とかなりそうです。
 今日の開通式に参加して、改めて道路の力を感じ取ることができました。地域の期待、産業の活性化にもつながりますし、インターチェンジ付近の発展にもつながります。必要なコンクリートもあるのです。

【懇談会】

一昨日、困って連絡をくれていたのがMさん。平日は議会開催中のため時間が取れないので、自宅を訪問してきました。勿論、要望をいただいた道路と水路は事前に現地確認をしてからのことです。道路に関する依頼とは、自動車が対向できない道路の拡幅についてのものです。一方が農地で水路があるため道路拡幅は困難な状況ですが、度々この水路に自動車が転落していることから拡幅の要望を受けたものです。
 また水路の問題は、最近、この付近は住宅開発が進んでいるため、生活排水が全てこの水路に流れ込んでくることになっています。ところが水路の幅は拡幅されていないため、排水を処理しきれないようになっています。雨水と生活廃水が重なる場合に溢れ出るようになっているのです。大雨の時は水路から道路に水が溢れてくるため、生活に支障が出る場合もあります。この改善についても要望をいただきました。
 約1時間の懇談は、Mさんの優しさに触れられた時間でした。依頼内容は、決して我侭ではなく、生活している中での当然のことばかりでした。「私達の声は決して届けられないのですよ。来てくれて、そして聞いてくれてうれしく思っています」と言葉をいただきました。声が届けられない人が沢山います。子どもは結婚して、一人は名古屋市、一人は橋本市に住居を構えています。子ども達からは、両親に「こちらに引っ越しておいでよ」と声を掛けてもらっているのですが、住み慣れた和歌山市にいたいと希望を持っています。そんな和歌山市の生活環境が改善されないばかりか、地域のインフラが悪化している状況に痛みを感じました。小さい声は市役所に届かないことへの失望感と、何とかしなければという使命感を感じています。

【告別式】

和歌山北インターチェンジの開通式があり、私も出席させていただいたのですが、同じ日に千葉県で知人の父親の告別式が執り行われました。私も参列されてもらいたかったのですが、式典に出席することと和歌山県と千葉県の距離の関係があり、行くことが叶いませんでした。
 ところが和歌山県、そして大阪府から、私の友人達が千葉県までお葬式に参列していたのです。日曜日の夕方、帰ってきた時に連絡をいただきました。
 日帰りで千葉県まで告別式参列のため往復した行動に敬服しました。この友人を思いやる気持ちを感じられたことで、私の心に温かいものがありました。
 素晴らしい友人たちがいることを誇りに感じた次第です。私は弔電だけの参加になりましたが、天国に届いていると嬉しく思います。

3/13(土)「俳句の会」

【絵画展】

和歌山市民会館で絵画展が開催されています。多くの先輩の絵画が選に入り展示されていました。一流の選者が選んだ作品ばかりのため、見応えのある作品が並んでいました。志馬さんや山野井さん、そして玉岡さんの作品が光を放っていました。先輩の皆さんの作品が絵画展で光を放っていることは嬉しいことです。いつまでも素敵な作品を世に送り続けて欲しいと思います。

【俳句の会】

和歌山市内で十年以上も俳句の会があります。ご縁をいただき初参加させてもらいました。俳句を知らない日本人はいないと思いますが、自分で詠んだ経験のある人は少ないと思います。初参加でしたが、皆さんの俳句に触れさせていただき、日本文化の奥深さに感嘆した次第です。会員の皆さんの経験は10年以上の方が大半で、一番経験の少ない方でも7年ですから、俳句に通じた人ばかりでした。
 会が開催されるのは毎月一回。その時に各人5首の俳句を持参します。誰が詠んだ俳句と分かってしまうと公平に審査ができないため、会員によって審査用の用紙に書き写されます。会員各自が全ての俳句を見て、一つの特選と七つの作品を選定します。会員が選定した俳句を単純に加算して今月の特選を選びます。
 初心者である私も選者のひとりとして参加したのですが、講評をする立場の人も一票ですし、私も一票を持っているので公平な審査となります。
 驚いたことですが、俳句で使われている言葉は難解で読み方が分からないものや、意味の分からないものが多数ありました。日本人であるのに、季節感が薄れていることに気づきました。今迄の日本人であれば、当然感覚の中に存在している季節感でも、現代人は失っているのです。季語の辞典があるのですが、恐ろしいことに知らない単語が並んでいます。
 ただ不思議なことに、皆さんの俳句を読んでいると、何となく馴染んでくるのです。17文字の世界が、色とりどりの春の世界を表現してくれています。気づかないような瞬間の出来事が瑞々しく表現されているのです。
 俳句は写真のように、一瞬の出来事を言葉で切り取っています。次の瞬間は、この世に存在していない光景や感情を言葉の中に封じ込めています。しかも言葉ですから、余韻が感じられるのです。情景を想像できることが俳句の素晴らしさだと感じました。
 私が選定させてもらった8つの俳句は、全て目の前に情景が浮かんでくるものばかりでした。難解な俳句は理解できないので、素直に表現されている俳句の方が入り易いのです。
 同じ題目であっても、出来上がってくる俳句は全く違ったものになっていますから、私達の感性は、全く同じものがないことが分かります。言葉で表すことの難しさと、自分の気持ちを言葉で表せる喜びの両方を感じました。四季の織り成す季節感は、日本人に組み込まれたソフトです。この感性が日本の技術を支えていると思いますし、世界の中で日本が存在している理由のひとつです。約3時間の俳句の会の時は、ゆったりと流れている川のように感じました。悠々とした時間を過ごせたことは精神的に気持ちの良いものでした。
 激流の中でいるような毎日ですから、時には渓流で散策しているような感覚を持てたことを嬉しく思います。言葉を磨くことは感性を磨くことです。感性が磨かれると、見える世界が違ってきます。
 参考までに私が選定した俳句は次のようなものです。
「うたた寝の 丸める膝に 春の服」
「電車過ぎ 菜の花色の 風が吹く」
「梅咲くや 実のなるものは つつましく」
「神生みし 里の清らか 霞食ぶ」
「春の里 ひとつ願えば また光る」
「啓蟄や つらき気持ちは 残しきて」
「色うごく 明るき花屋 春の雪」
「たんぽぽは どうするの聞く 地鎮祭」

【懇親会】

夕方からは懇親会に出席いたしました。この会は数年前から開催されているものですが、私は初参加でした。地域や職種を越えて集まっている会で、情報交換の場として大切にしたいものでした。
 参加していた先輩から学んだもののひとつが、どんなに似通った組織でも正確が似ているような人でも、三割は違っていると思った方が良いということです。全て通じ合えている相手であっても、思っていることの三割は違います。その溝を埋めるようにしないと、溝は大きくなっていきます。人間関係は、違っている三割を容認できるか、埋められるかが鍵となります。三割というと簡単なように思いますが、三割を認め合うことは一流の証です。プロ野球でも三割バッターと二割バッターの評価は天と地ほど違います。自分と違っている三割を認め合え、容認しあえることは、一流の人間であることの証明です。
 三割の壁は低いようで高く、それを超えることが一流への仲間入りをすることになります。

【紀州レンジャーズファンの集い】

夜は紀州レンジャーズファンの集いに参加しました。県知事や国会議員も出席した会合で、平成22年のシーズンを迎えるに当たって期待を感じられる船出となりました。今シーズンの四番を任されている太田君は、和歌山大学野球部から昨年、紀州レンジャーズに入団しています。明るくて頼りになる選手です。彼の目には力がありましたし、一年前と比較して太腿の筋肉が太く厚くなっていました。ルーキーイヤーと違って、今シーズンは期待に応えてくれると確信しています。

3/12(金)「予算特別委員会二日目」

【予算特別委員会二日目】

予算特別委員会二日目が行われ、今日も4人が質問に立ちました。予算特別委員会では8人、一般質問では17人、合計25人の議員が質疑を行い、平成22年度予算案を質しました。
 多くの議員が当局と議論を交わしたことは意義の深いものです。各議員が感じている疑問点や課題はそれぞれ異なりますから、他の意見や質疑を聞くだけでも県政に関して勉強になります。今回の定例会は充実した議論が交わされて、有意義な議会になっていると感じています。いよいよ来週からは常任委員会と質疑、採決に入ります。平成22年度の県政は積極予算案を組んでいますし、教育や福祉にも力を注いでいますから、県政発展のために前向きで評価できるものです。
 個人としては平成22年度予算案に賛成しようと考えています。

【スターシェフ】

平成22年8月14日に実施する予定のスターシェフイベントに関して、和歌山県に後援を含めた依頼を行い、また関係箇所に説明に伺いました。スターシェフイベント実行委員会の新古さんは熱意を持って計画を立てていますから、和歌山県として成功させたいイベントです。
 今回はベルギーからスターシェフ3人が来日してくれますが、一度に3人も来てくれることは考え難いものなのです。スターシェフは報酬だけでは動きません。そこに魅力的な素材があることや信頼できる人間関係が形成されていることが必要条件です。
 和歌山県でこのイベントが開催できるのは、新古さんがスターシェフの皆さんと信頼関係を築いていたことと、和歌山県が持つ豊富な食材の魅力があったからです。和の食材をベルギーのスターシェフが料理すると、どんなフランス料理やベルギー料理になるか分かりませんが、和歌山県で暮らしている私達が思ってもみないレシピが完成するかも知れません。和歌山県の素材を活用したスターシェフのレシピを和歌山県の財産として残してくれることになっています。今夏のイベントを契機として、スターシェフがプロデュースしたメニューを、イベントに協力してくれる関係者のお店で提供する体制を整えられるとしたら、お客さんを呼び込む力になります。
 日本で初めてのスターシェフによる料理イベントが和歌山県で開催されるのですから、和歌山の産品を売りだすきっかけにしたいものです。

【打ち上げ】

和歌山県文化奨励賞を受賞した森久美子先生を囲む発起人会の有志で打ち上げを行いました。森先生の祝賀会は会費1万円でしたが、参加した価値は間違いなくそれ以上のものがありました。森先生の意気込みもそこにあったようで、「初めてフラメンコを観てくれるお客さんもいることがあり絶対に良いものに仕上げたいと思っていました。経済状況が厳しい中、1万円も出して参加してくれた皆さんには、3万円位の価値のある式典にしようと思っていました」と話してくれました。
 そうです。3万円の価値はあったと思います。森先生は支払っていただく額面以上の価値を持って帰ってもらいたいと、どのイベントでも思って企画しています。決して、参加費が高いから良いものにして、参加費が安いからそれなりのものを提供するようなことはしません。常に最高のフラメンコを演出しようとしているのです。素晴らしい精神に触れることができました。
 文化とはオリジナルのものを継承して、そこに個性を付加して新しい価値を創造する作業です。師から学んだものを、そのまま生徒に伝えるだけでは物足りません。オリジナルから発生して、そこに価値を付けて伝承することが文化であり、そこに発展があるのです。
 仏教もそうだと聞きました。インドで誕生した仏教ですが、それぞれの国や地域に伝わると、その土地に合った形に変化していったそうです。文化や背景の違う地域においては、そうでなければ受け入れられないからです。
 フラメンコも同じです。スペインで生まれたフラメンコですからオリジナルの基礎は身につける必要がありますが、それだけでは日本の文化に溶け込みません。和の要素を取り入れたオリエンタルフラメンコという分野を創造し、確立させている階段の途中です。オリエンタルフラメンコがスペインで演じられるようになれば、新しい日本独自の文化として本場で認められに違いありません。夢の途中。何という素晴らしいことなのでしょうか。途中だからこそ、完成させる意欲が沸きますし向上していけるのです。ゴールのテープを切ったら、気持ちが途切れる恐れがありますから、挑戦している途中で生きられることが素晴らしいことなのです。
 平成23年4月には、能の達人と同じ舞台に立つ予定があります。動であり華やかなフラメンコと精であり内面を演じる能がどう組み合わさるのか。その演出が今から楽しみです。
 そしてそれは、新しい領域に入って行くことを示しています。精神文化的フラメンコとでも呼べば良いのでしょうか。他の文化を知るということは日本を知ることでもあります。

3/11(木)「予算特別委員会」

【予算特別委員会】

県議会は予算特別委員会に入りました。予算特別委員会とは、平成22,年度当初予算案に絞って当局と質疑を交わすものです。和歌山市議会で代表質問という形で予算案の議論を行ったのに対して、県議会では特別委員会の形を取り、予算案だけを集中的に審査を行うことになっています。
 また一般質問と異なるのは一問一答形式になっていることです。一問一答形式とは、委員が質問を行ったことに対して、当局がその質問に対して即座に答弁するスタイルのことを言います。このスタイルは質疑が分かり易いうえ、流れが良くなります。
 予算特別委員会の取り決めによって、質問時間は30分、答弁時間は20分の、合計50分の質疑となります。私は本日二人目の質問者として質問に立ちました。
 質疑の内容は取りまとめてから、後日、掲載する予定ですが、知事や当局の皆さんとの質疑の時間は、とても楽しいものでした。県政の課題を真っ向から議論できる機会はそれほど多くありません。真剣勝負の場が予算特別委員会の一問一答形式の中にあると感じました。やはり議員の本分は県政の課題や方向性に関して、執行部と意見を交わすことにあります。特に知事と議論を交わすことになった低入札問題については、質疑を交わしている者にしか感じない議論の楽しさがあり、おもしろい議論ができたと感じています。
 ところで高度化資金に関しては、不良債権化してから対応しているような感があります。
 高度化資金の案件が議会で提案されるのは債権放棄の場合が主な議論ですから、借り受けた組合の経営健全化対策に踏み込んだ議論は少なかったように思います。利益を生み出している会社が連帯保証した先の会社の債務負担によって経営が圧迫されている現状を支援することは、政策的には大切なことです。県を通じた国の支援を期待しています。

【懇談】

議会終了後、某経営者と懇談する時間を取りました。お互いに、この時期は時間の確保が難しいので、その方の会社と県庁との中間地点で会うことにしました。この経営者も和歌山県や和歌山市の将来は、今年鍵を握っていると感じています。首長選挙があるためですが、候補者が出てこないことに歯がゆさを感じているようです。現状を打破したいのであれば、今を変える勇気を持った候補者が登場して欲しいと話してくれました。
 経営者は常に経済環境の変化に立ち向かうというリスクを抱えています。万全の経営計画というものはありませんが、仮にあったとしても経済環境は常に変化していますから、今は万全の計画であっても、次の瞬間にはもう通用しなくなっている危険性もあるのです。
 それに対して政治は駆け引きが通用する世界ですから、何が何でも今出なくても良いという決断もあり得ます。候補者が出てこない問題は、候補者を支える人がいるかどうかです。身体を張って候補者を支えることは容易ではありませんし、複数人をひとつに束ねることの難しさがあります。
 市長選挙は7月、知事選挙は11月が予想されますから、和歌山にとって大きな一年となります。

【甲子園】

和歌山県代表として春の選抜高校野球大会で甲子園に出場するのが智弁学園和歌山高校と向陽高校の二校です。向陽高校は36年ぶりの出場ですから、関係者の喜びは大きなものがあります。本日は和歌山県庁正面において両校の壮行会が挙行されました。到来する春を感じさせる華やいだ式典となりました。両校の選手、関係者を前にしているだけで元気が湧いてくる、そんな感じがありました。
 智弁学園は強豪校としての力強さがありましたし、向陽高校からは古豪の誇りを感じました。智弁学園の高嶋監督は、甲子園であと一勝すれば歴代最多勝となりますから、選手の気持ちは相当なものがありました。また向陽高校の選手は戦争で散った大先輩の嶋清一投手の後輩であり、平和の中で野球も勉強もできる喜びを素直に表現していました。
 和歌山市から二校も甲子園に同時に出場することは、全国でもかなり珍しいことです。平成22年の春は和歌山市のためにあるようなものです。両校が勝ち進み、決勝戦で闘ってくれたら和歌山市にとって最高のことなのですが。  とても元気をいただいた壮行会でした。両校の健闘を祈っています。

【嶋清一投手】

海草中学校の故嶋清一投手は、夏の甲子園大会の準決勝と決勝の二試合連続でノーヒットノーランを達成しています。私も向陽高校に入学する前から、伝説となっていた嶋清一投手のことは知っていました。
 今日は、不思議なことですが、嶋投手が優勝して和歌山市内を優勝パレードした時ことを知っている人と話をすることになりました。不思議なご縁に驚いています。海草中学校が甲子園大会で優勝した記念パレードは、和歌山市に住んでいる人なら知っている、電車通りをパレードしたそうです。電車通りとは、当時、市電が通っていた和歌山市のメインロードで、賑やかで誇らしい光景だったそうです。伝説の嶋投手を見た人がいることで、遠い昔のことが今の出来事のように感じるから不思議なものです。嶋投手が戦地で散ったのが3月29日と聞いていますから、その日に向陽高校が甲子園に登場してくれたら、向陽高校の歴史に残る一日になりそうな気がします。
 伝統に乗っているだけではなく、伝統を上書きするような活躍を期待しています。伝統は先輩たちが築いてきたものですが、自分たちも築いていくものです。50年後には、平成22年の春の向陽高校の選手が伝説になっているかも知れません。伝統は私達が上書きしていることを意識しておきたいものです。

【懇談】

夜は懇談の時間を持ちました。今後の後援会活動に関して打ち合わせを行ったものです。今週は風邪のため議会活動だけに専念していますが、来週辺りから議会報告を兼ねて、皆さんのところにもお邪魔したいと思っています。全てが万全になるのは、もう間もなくです。

3/10(水)「一般質問四日目」

【一般質問四日目】

一般質問の最終日でした。入札審査の問題や道路予算の問題が議論されました。京奈和自動車道に関しては、高野口ICからかつらぎICまでの間は平成23年度に、打田ICまでが平成24年度に開通する計画で工事が進められています。そして最終の和歌山JCまでは平成27年度に開通する計画ですが、国の道路予算との関係から多少ずれ込む恐れもあります。しかし和歌山県国体の開催年までには完成させて欲しいと願っています。
 定例会の間に会派会合を開催しました。国に提出したいと考える意見書について協議を行いました。今回も国に提出したいと考えている意見書はたくさんありますが、意見の相違や記載内容によっては各議員の考え方の違いもあって、全て同意とはいかない意見書がありました。
 国で議論されている夫婦別姓の問題や外国人参政権の問題は、話し合って解決できる道筋は極めて狭いため見解の相違が見られます。各議員とも反対か賛成かの判断が必要となりますから、会派としてもまとまることは難しいものがあります。
 また会派が違うと考え方も当然違っていますから、会派間の賛同を得ることは難しいことなのです。会派間で調整しているものの意見の対立がありますから、定例会最終日までもつれ込みそうです。
 参考までに、私はわが国の現行民法の主旨に則って夫婦別姓に関しては反対の立場を採ります。また外国人参政権の付与に関しては、現行憲法に則ると、日本国民が主権者でありますから、わが国の主権者が有権者となり得るものであって国籍を取得していない外国人への参政権付与には反対の立場を採っています。
 地方議員にとって、国への意見書は立場を鮮明にするものです。本来であれば国が重要事項の案件を検討するに際して国民的議論を喚起して欲しいところですが、現状は必ずしもそうはなっていません。わが国の家族の伝統としての側面を持ち合わせている姓の問題は、最近、新しい権利として認められようとしている夫婦別姓の問題との関係について深く議論されるべきです。突然、夫婦別姓の問題が題材とされるとなれば、世代や性別、地域によって見解は異なると思います。ですから、これから先になって国民的議論となる場合は、皆さんの意見も伺いながら判断をしたいと考えています。

【福祉施設】

和歌山市内のある某福祉施設。大病院の先生が「素晴らしい施設」だという評判を聞いて視察に訪れてくれました。和歌山市内の福祉施設が良い評判が立っていることは嬉しく思っています。経営者の方は忙しい時間を割いて施設内を説明して回ってくれました。
 地域が誇れる施設が存在してくれていることを嬉しく思っています。

【会合】

和歌山市のあり方を考える会合に出席しました。和歌山市の今から近未来を考えた時、今を表す言葉として適切なものは、「リセット」、「再生」、「再構築」などが当てはまると思います。現状は底に近いところにありますから、ここから向上するためには現状の延長線にいては駄目だということです。
 和歌山市再生を議論し会える人たちが存在していることは、ややホッとする出来事です。まちのデザインがないことや都市計画のなさか和歌山市の弱点です。今日聞いた不思議な話があります。中心市街地の店主は、ぶらくり丁を通行する人は増えていないと実感していますが、和歌山市の統計では通行人の数は増加しています。その理由としては、紀州よさこい踊りや城フェスタなどに参加した人の人数を加えていることから、日量の平均値が押し上げけられているのだそうです。ですから実際に通行する人よりも平均値は多くなっています。実態と統計の数字は違っているようです。ただ基礎となる数値が違っていると、実施すべき施策も違ってきますから、まちづくりの根底から考え直す必要があります。
 統計の数字もリセットさせてまちづくりを考え直したいものです。

3/9(火)「一般質問三日目」

【一般質問三日目】

一般質問が続いています。今日の中では約3億3千万円の中小企業高度化資金の債権放棄に関しての質疑が交わされました。貸付金額約3億3千万円のうちで、返済されているのは約1,2000万円ですから、大部分が未回収のまま債権放棄されることになります。県の貸付審査が曖昧だったのか何かの理由があったのかは今となっては分かりませんが、不透明感漂う案件であることは間違いありません。
 償還指導室が設置されてから以降は、ずさんな管理はされていないと思いますが、過去の遺物の中には、考えられない事例があることに驚きます。私も予算特別委員会で高度化資金に関しての質疑を行う予定です。
 そして本日、予算特別委員会の質疑の通告を行いました。通告内容は次の通りです。

1. 公立高校授業料の無償化の課題について
(1)不登校や出席日数が不足する生徒に対しての授業料について
(2)無償化による権利と規制の問題について
2. 青陵高校と陵雲高校統合の課題について
(1)在校生や先生、両校OBやパブリックコメントの意見はどの程度までを取り上げて平成22年度予算で解決する方向なのか
(2)正門と教室の改修計画について
(3)定時制と通信制の授業の棲み分けについて
(4)関係者の意見を十分取り入れられるだけの期間の確保について
3. 県入札制度について
(1)低入札の評価について
(2)適正単価であることの確認について
(3)低入札の場合の保証金の問題について
(4)西日本建設業保証株式会社大阪支店の保証の過去の保証実績について
(5)西日本建設業保証株式会社和歌山支店の保証を受けないで大阪支店の保証を受けることについて
(6)西日本建設業保証株式会社和歌山支店が30%保証をしないことの意義の解釈について
(7)低入札における財務内容の信用調査について
(8)低入札の事業者が、工事途中で中断するような事態が発生した場合の県に責任について
4. 高度化融資制度の課題について
(1)利率の変更について
(2)倒産した企業に対しての請求や取立ての状況について
(3)返済期限延長の要件緩和について
(4)高度化資金返済の緩和措置について
(5)条件緩和の国への提言、および提言助言体制の確保について
5. 阪和自動車道和歌山南インターチェンジについて

大きくは5項目、各項目に関して詳細に質疑を行う予定です。予算特別委員会は3月11日、木曜日の午前10時50分からを予定しています。

【特別委員会】

行政改革・基本計画等に関する特別委員会が開催されました。関西広域連合に関する議題では知事も出席してくれました。私からの質疑は次の3項目でした。

  • 関西広域連合は全国が追従するような大きな地方分権のモデルになるのか、それとも関西だけのものになるのか、全国の動きと比較しての位置づけはどのようなものになるのですか。
  • →関西が最も進んでいましたが、ここに来て首都圏に動きが出てきています。首都圏は東京を中心としてまとまりがありますから、関西が先行していましたが関東の方が早くなる可能性も出てきています。関西はまとまりが悪いのですが、協力して関西発展のために団結しましょうということになっています。平成22年度中に各府県の議会に提案することになっています。
  • 和歌山県にとっては関西広域連合に参加することは利点が多いと思います。地域の広域化や予算面からしてもスケールメリットが生かせますから、県単独で施策を講じるよりも利点が大きくなります。観光にしても防災にしても、和歌山県内の扱い以上の施策が可能となります。ところが20票の議決権の問題が立ちはだかります。関西広域連合の中の大阪、兵庫、京都の議決権が12票ありますから中央の三者がまとまれば、和歌山県の意向は取り入れられないことになります。勿論、重要な意思決定の場面では合議制や意見の留保はあると思いますが、具体的な施策の内容になると、多数決で決められていくことになると思います。そうすると観光施策をとっても、熊野古道の観光などは取り入れられない場面も考えられます。中央三者の議決権に対して歯止めをかけることも考慮すべきだと思います。
  • →和歌山県の発展は関西が発展していく中にあると思います。逆に言えば関西が発展しなければ和歌山県の発展はありません。当初は関西広域連合の効果は小さいとしても、入っていかないと効果は得られません。まずは参画することが大切だと思います。  でも多数決で決められることは懸念材料でもあります。大事なところはそうならないように知事として発言していきますし、大阪府や兵庫県のエゴで決められないように牽制することも必要だと考えています。
  • 関西広域連合の事務所は大阪市内との記述がありますが、場所はWTCになるのですか。事務所の場所によっては将来の道州制への移行も視野に入ってくると思いますが、それとの関係を含めて将来の姿はどのようなものですか。
  • →大阪市内に事務所を持っていきますが、場所は具体化されていません。道州制に関しても、大阪府知事と兵庫県知事の考え方は180度違いますから、道州制はどう進むのかは分かりません。関西広域連合を、誰かが勝手に道州制に移行させてしまうことはあり得ません。

【その他】

  • 通夜式に参列させていただきました。45歳の若さでお亡くなりになった教師の先生でした。大勢の方が参列されていたことから、人柄が慕われていたことが分かりました。心からご冥福をお祈りしています。
  • 伝統工芸に関しての意見交換を行いました。和歌山県には全国に誇れる紀州箪笥があります。後継者や全国へのアピールの問題など課題が山積していますから、伝統工芸の灯を消さないためにも応援したいと考えています。
  • 就職の問題が依然として続いています。本当に地域経済の現状は厳しいことが分かります。一人でも暖かい春を迎えてもらえるように取り組みます。
  • 建設業界に関しての協議を行いました。まじめに取り組んでいる建設業界の皆さんの苦労話は常日頃から聞かせてもらっていますが、日常の小さな事柄でも喜べることがあります。そんな些細な喜びを感じることができた事例の報告をいただきました。これだけでも今日もとても良い日でした。

3/8(月)「一般質問」

【一般質問】

県議会定例会は一般質問に入っています。今日も4人が登壇し、平成22年度予算に関しての議論を交わせています。  さて今朝から風邪気味で、体温は37.5度、声が出なくなり困りました。これだけ声が出なくなったのは初めてのことです。予算特別委員会に関して当局とのすり合わせを行いました。今日の刷り合わせは質問を予定している全ての部局と実施しましたが、十分な意見交換ができませんでした。体調が崩れると気持ちの充実がありませんから、残念なことです。今日のすり合わせを踏まえて、このあと質問の修正作業に入ります。

【相談】

指圧によって難病の方を診ているのが重岡博さんです。聞くと肉が骨に変化する難病の方を治したそうです。このような幾つかの事例を示してくれました。ただ問題は一人で活動しているために拡がりがないことです。複数人とチームをつくれたら「助けられる人が増えるのですが」と話してくれました。  そんな相談のために県庁に来てくれました。議会終了後に対応することにしています。

【プレジャーボート】

和歌山県として土入川と紀ノ川の河口にプレジャーボートの停泊地を造る計画があります。この場所には現在もプレジャーボートを停泊していますが、大型台風や津波が到来した時に、陸に打ち上げられて民家に衝突する危険性があります。これらの危険を回避するためにも停泊地を造ることは意味があります。  この計画は良いのですが、停泊地に至る道路が問題です。現在、大きな橋と進入路を建設していますが、その建設中の道路にアクセスする道路が現状と同じで狭いままなので、十分に活用できないのです。  特にこの河口には運送会社がたくさんありますから、大型トラックの通行の問題があります。現在のところ、民家の中を通って国道への出入りをしていますが、新しい住宅が建設されていることから、生活道路を大型トラックが通行することは安全だとは言えなくなっています。ですから、この際、新しい道路に至る道を拡幅することで大型トラックが生活道路を通行しなくても大丈夫なように棲み分けができないものか、相談を受けました。  工事現場だけを見ると、アクセス道路の必要性は感じないかもしれませんが、この地域全体を鳥瞰すると、新しい道路にアクセスする道路を拡幅する方が、地域としての機能は向上しますし安全対策も良くなることは明らかです。  ただそうなっていないのは、プレジャーボートの建設は県の港湾が担当していますし、橋の建設は県の道路担当箇所が担っています。そしてこの道へのアクセス道路は和歌山市の道路管理個所になっているため、十分な連携が図れていないのだと思います。  三者が連携することで地元地域の生活や安全対策は飛躍的に向上しますから、対応を考えたいものです。  部分を見てする仕事と、全体を見てする仕事は違いが生じます。立場の違う方と意見交換をすることで、何が大事なのかが分かってきます。

【その他】

  • 福祉施設入居に関する協議を行いました。今まで何度も話し合ってきたのですが、ようやく結論が見えてきました。生活を変化させることになる対応には相当の時間を要します。できれば今月中に解決を図りたいと考えています。
  • 命の大切さを訴える授業の進め方に関して打ち合わせを行いました。今週11日には文部科学省副大臣に面談して、このことを直接訴えることにしています。残念ながら私は議会開会中のため上京できませんが、作者と絵本作家の皆さんが面談し、和歌山県発の授業モデルの必要性を訴えてくれることになっています。

3/7(日)「写真展」

【写真展】

三田フォトクラブの写真展が開催されています。今回が10回目となりますから、長い歴史を重ねています。会長の前田さんは準備段階から関わっていますから11年目を迎えています。会員の皆さんからは、写真が撮影出来なくなるまで続けて欲しいと依頼されていますから、これからも回を重ねていくことになります。
 展示されていたのは34点の作品で、一年間の撮影の成果が表れています。それぞれの作者から話を伺うと、作品に込められた思いが伝わってきます。一瞬を切り取った作品の数々は観る人に限られた時間の儚さと素晴らしさを教えてくれます。丁寧に説明してくれた皆さんに感謝申し上げます。
 また会場で素晴らしい話を伺いました。三田フォトクラブの前田会長の話です。前田会長は多趣味で、福祉施設への慰問活動や演奏会を続けています。演奏会ではクラリネットを演奏していますが、今も演奏で使用しているそのクラリネットを購入したのは昭和24年のことだそうです。つまり平成22年の今年は、クラリネットと付き合って61年目を迎えることになります。信じられないことですが61歳のクラリネットは現役で活躍しているのです。部品の交換やメンテナンスは前田会長が愛情を込めて行っています。私も前田会長の演奏会には出掛けたことがありますが、それほど長く活躍しているとは知りませんでした。
 楽器は愛情を持って使用すれば、長く人間と付き合ってくれることが分かります。この話を聞くと61歳のクラリネットの音を聴きたくなりました。61年間も使用しているクラリネットは前田会長の愛情が秘められた音を出しているのです。福祉施設の皆さんは、自分達と同じように年を重ねてきたクラリネットの音に拍手を贈るのです。
 次々に新しい製品が世に登場しています。新品は価値がありますが、一度でも使用すると中古品となり、市場で流通するだけの価値はなくなります。でも金銭的価値はなくなったとしても、人の愛情はそこに注ぎ込まれていきますから、金銭的価値は減少するとしても愛を含めた価値は増えていきます。恐らく61歳のクラリネットに市場価値はないと思い間ますが、今も現役で多くの人の心に安らぎを与え続けていることは無形の価値があります。昭和24年に誕生した同じ形のクラリネットの大半は引退していると思いますが、今も現役で、しかも前田会長という80歳の人格者と一緒に活躍できていることを、もしクラリネットに心があれば、そのことを心から喜んでいると思います。今も毎月最低一回は、福祉施設への慰問活動で素敵な音を響かせています。80歳の前田会長と61歳のクラリネットがお互いに生涯現役のままで活躍することを心から願っています。
 年齢を素敵に重ねることは悪くない。そんな心が温まる話に暫く感動しました。

【雨の一日】

夕方から集まりに参加、日頃からお世話になっている約30人の皆さんと、楽しい時間を過ごしました。県議会が始まっていることから、最近の県政について話をさせていただきました。皆さんが期待しているのは、色々ありますが、この地域が元気になってきたと感じられる経済対策に尽きます。私達は、自らの商売が成り立たない危機があっても、売り上げが減少しているけれども、頑張れるだけ頑張っています。しかし自らの頑張りだけではどうしようもないこともあります。資金が回っていないことから市場が縮小していることから、一個人の頑張りだけでは、どうしても売り上げは伸びないのです。
 現状を打破するためには、行政機関による後押しは不可欠です。公共投資も大切ですし、地域で商売をしている方向けの対策も必要です。地域で商売に携わっている人が元気になることが地域の活力を再生させてくれます。
 机にいるだけでは分からないことが、皆さんと懇談することで分かることがあります。これらの意見を県政に持ち込みたいと考えています。
 それにしても元気な会でした。少し風邪気味で辛いかなと思っていたのですが、遅くまで付き合いすることができました。明日も頑張って活動します。

3/6(土)「訪問活動」

【訪問活動】

少し寒さが戻り雨天の一日でした。今日は約60人の方の自宅を訪問させていただき話し合いをしてきました。雨の中にも関わらず応対していただいた皆さんに感謝しています。ありがとうございました。また全ての皆さんから励ましの言葉を頂戴したことにも感謝しています。
 Yさん。「事務所の前も通っていますから一度立ち寄ります。しっかりと活動してくれていることを聞いていますから応援していますよ。頑張って下さい」。
 Tさん。「久しぶりですね、こちらも元気で頑張っています。うちの会社の社長は、あなたのことをよく知っていると言っていましたよ。是非、会社にも来て下さい」。
 Uさん。「前回の選挙から3年も経ったのですね。とても早く感じています。あれから一段と経済状況は厳しくなっています。県は公共投資によって経済回復の狙いがあることは分かりましたが、和歌山市の経済対策はないのは残念ですね。将来の不安を払拭してもらうことを一番望んでいますが、経済対策がないことは評価できませんね。縮み志向では現状を打破できませんから、何か期待感が欲しいものです。
 それにしても今の若い人は気の毒に思います。仕事や給与、将来の年金制度など、今は現役ではない私達と比較して生きていく環境は厳しいです。国や地方自治体にも期待できませんから、しっかとした企業に勤めていたら、そこが頼りのように思います。日本企業がJALのようにならないように支援体制をとって欲しいと思います。多くの人が大変な目になっていることを政治家は知っているのでしょうか。企業をつぶしてしまうことは国民にとっても不幸なことです。企業の立場を分かってくれている、そんな感覚を持った若い議員を応援しています」。
 Tさん。「いつも議会報告を届けてくれていることに感謝しています。報告書を持って来てくれる人は他にはいませんね。しっかりと頑張っていることは知っていますから、これからは健康にも注意して下さいね。ところで知事が二期目の出馬を表明したようですね。県経済浮揚策は期待できるのでしょうか。首長が同じだと、今の状態が続くのではないかと心配しています。今を変えるためには人が変わる必要があると思います。今のままで良いと思う人は多くないですよ。これからに期待しています」。
 Tさん。「先日、私の友人が片桐さんの同級生だと聞きました。新年の同総会で一緒になったと楽しそうに話してくれました。預かった県議会報告書を渡しておきますね。これからも頑張って下さい」。
 Sさん。「雨の中なのによく来てくれました。こうして訪問するのは大変ですね。議会報告を読ませてもらいますね」。
 Tさん。「わざわざ来てくれたのですか。立派になっている姿を見ると嬉しく思います。散歩で家の前を歩くことがありますが、いつも家にいないようですね。大変だと思いますが、健康に気を付けて下さいね。いつも応援しています」。
 大勢の皆さんからの励ましての意見に勇気づけられています。こうしてお会いすることができる機会があることだけでも嬉しいことです。依頼されている仕事が重なり、早期に対応することが困難な状況になっています。さらに県議会が始まり予算特別委員会の質問を作成しているところでもあり、時間がかなりタイトになっています。そんな中、皆さんと会って話ができることは、ちょっと嬉しいことなのです。皆さんに感謝しています。

【その他の課題】

  • 昼間は活動の合間を縫って告別式に参列、夜は通夜式に参列させていただきました。両人のご冥福をお祈りしています。
  • 福祉施設入居に関する話し合いを行いました。資金や病気の問題があり入居するまでに時間を要しましたが、何とか解決が図れそうになってきました。あと少しです。
  • ライブ活動に関して、作業所の皆さんと一緒に盛り上げたいとの相談をいただきました。ライブの場所もジャパンプラットホームへの寄付行為なども素晴らしいものがあり、共同できると楽しい計画になりそうです。

3/5(金)「一般質問」

【一般質問】

県議会定例会は一般質問に入りました。今日の一般質問を受けて仁坂知事が知事選に二期目の出馬表明を行いました。また自民党和歌山県連が、仁坂知事を支援する態度表明をしています。そして知事に就任してから4年目を向かえ、集大成の時期に差し掛かっています。平成22年末の二期目の選挙に際して、知事としての成果の審判を受けることになります。
 この出馬表明を受けて、皆さんからたくさんの意見をいただきました。一般質問の場が次回の知事選の話に置き換わったような一日でした。

【すり合わせ】

議会の合間を縫って予算特別委員会の質問に関して当局とのすり合わせを行いました。すり合わせとは、質問に際して当局と質問する課題についての考え方を議論するものです。このすり合わせを指して、一般質問は真剣勝負の場ではないと言われることもありますが、実は事前のすり合わせの場が真剣勝負の場であり、ここで議論を交わすことが県政を良くするために必要なことだと認識しています。
 建設的な議論をすることで物事は前に進みます。議場では時間の制約もありますから、全てをぶつけ合うことは困難なことがあります。建設的な議論の場としてすり合わせは大切だと考えています。
 今日は「阪和自動車道の南インターチェンジ」と「入札問題」について議論を交わしました。当局にはこちらの考え方を示しました。文章では伝えられないことでも、直接話し合うことで本音が分かる部分があります。これを契機として、県政が公平で正しい競争をしながら発展して欲しいと願っています。県内事業者の皆さんが発展してもらうことが目的ですから、県外大手に負けないような体質を築いて欲しいと思っています。

【新技術】

和歌山県内の企業は平成21年度の決算が厳しく、苦戦しているところがあります。何とかして経済危機の時代を乗り越えて欲しいと願っています。そのため、少しでも何とか支援できないものか考えています。新しい技術を引っ付けることや県外大手企業と結びつけることなど、ケースに応じて考えています。和歌山県を代表する企業は、いつまでも和歌山県で発展し続けて欲しいものですし、今は企業体質を筋肉質に変化させて、これからに備えて欲しいものです。そんな願いを込めた話し合いを行っています。

【懇談会】

夜は懇談会の時間を持ちました。日ごろからお世話になっている皆さんとの意見交換は刺激的で楽しいものでした。特に、これからの和歌山市の発展に関しての意見交換はスリリングなものがありました。和歌山市の場合、財務体質は非常事態から脱しているとは言えないので、この体制を継続させることが和歌山市のためだとの主張もありますし、縮んでいては市の発展はないので、積極的に打ち出すべきだとの意見もありました。
 どちらが正解なのかは歴史が評価するものですから、今を生きている当事者は評価できません。しかし後の評価に耐えられる判断を、生きている私達が行いたいものです。
 どちらに転んでも、熱い議論を交わしていることが和歌山市のためになっていると思います。平成22年7月に予定されている和歌山市長選挙と参議院選挙、そして年末には知事選挙があります。和歌山県にとっては、次の時代のリーダーを選出する大切な一年になります。急激な変化は難しいようですが、次につながるアクセントだけでも付けておきたいものです。

3/4(木)「消えた年金」

【消えた年金】

消えた年金。懐かしい言葉です。でも実際に国民年金を支払っていたのに、年金をもらえる年齢になって支払ってもらえていないHさんがいることは事実です。消えた年金という言葉は過去のものになっていますが、年金を受け取れていないことから生活が厳しい人がいる事実は消えてはいません。ある方は、長くある会社に勤めていました。給与から年金を天引きされていたのですが、社会保険庁では支払っていない、つまり年金記録がなかったのです。証拠書類を拝見させてもらいましたが、勤めていたことを示す名刺、社員章などを保管していました。そして仕事を教えた後輩も年金をもらっているのですが、教えた立場であるHさんは年金を支払ってもらっていないのです。
 当然、不服申し立てを行ったのですが、第三者委員会の検討結果は、支払っていたとは認められないという回答でした。Hさんは信じられない思いを持っています。
 一体、何を調べてくれたのか、資料を見ることもなく調査が終わっていることに驚いていました。黙っていられないので弁護士に相談して、訴訟の準備をしているようです。
 困っている人の意見を聞くことをしない、政府の役割とは何なのかと思ってしまいます。  記録上の過去は分かりませんが、人を信じることからはじめたいものです。

【打ち合わせ】

予算特別委員会の質問に対して教育委員会と商工観光労働部の所管部局と打ち合わせを行いました。教育委員会に関しては、高校の授業料無償化に関しての提言について、商工観光労働部に関しては高度化資金の返済に関しての課題について協議しました。
 いずれも県の課題に関して有意義な意見交換ができたと思っています。課題があり、その課題を解決することは困難だと分かっていても、誰かが指摘をしなければ解決に向かうことはありません。県の課題を県民である私達が監視していると言うことを知らせるだけでも効果があると思います。
 仕方ないだとか、これから改善すれば良いという考えでは、地域は永久に発展することはありません。法律や国の方針で帰ることが難しい課題は多々あります。それでも意見提言を続けることが大切なのです。
 公式の質疑は思いつきや、どうでも良いと思えるようなものはありません。改善を図れば県の発展の可能性が広がるものを取り上げています。行政当局の皆さんは、多くの県民の皆さんと話す時間はありませんから、そのギャップを埋めるためにも議員の存在と活動が必要なのです。たとえ小さな動きであっても緩めることなく推し進めたいと考えています。

【エフエムワカヤマ】

もう直ぐ創立二周年を迎えるエフエムワカヤマ。地域の盛り上げ役を担ってくれています。今ではエフエムワカヤマのないカーライフは考えられない状況になっています。番組の品質も素晴らしいものがありますし、従業員さんの熱意ややる気も素晴らしいものがあります。防災エフエムの役割も担っているエフエムに対して、支援をしていない和歌山市の体質に問題があると思っています。
 久しぶりに理事長に会いましたが、今もなお、地域に元気を運んでくれていることに感謝しています。

【懇談会】

夜は懇談会に出席いたしました。約30人の方が参加してくれていましたが、建設的な意見を伺うことができました。また議会報告会の時間も取ってくれたので、掻い摘んで説明をいたしました。主な説明は、高校授業料の話、高校統合に関しての意見、そして低入札制度に関する問題点の指摘についても協議しました。
 この中でスペシャルオリンピックの活動や、議会で質問を行う際の注意事項などについての意見交換を実施しました。

【その他の課題】

  • 高齢世帯の課題と福祉施設への入居に関して話し合いました。ずっと引き続いて話し合っているものですが、結論を導けそうになる度に問題が発生して事態は進展していません。
     進展しなくても良いものであればそれで良いのですが、人が関わってる事業は、どこかの部分で発展性が求められます。

3/3(水)「懇話会」

【朝会】

朝からお客さんが訪ねてくれました。昨日、和歌山市に宿泊して会いに来てくれたものです。帰る前に話したいことがあるとして懇談の時間をいただきました。遠いところから来てくれるのは信頼があるからです。仕事を遂行していく上での基本は信頼関係にあります。どれだけ良い仕事でも信頼関係のない人とは出来ません。
 これからの仕事のこと、地域振興に関して話し合うことができました。どこの地域でも、現状を変える動きは鈍いものがあります。結局、今の延長線上に明日があると思っているからです。確かに今日の次に明日はありますが、より良い明日にするためには今日を良い形で終えたいものです。

【エネルギー教育】

小学校へのエネルギー教育に関して教育委員会と打ち合わせを行いました。平成22年度からの学習指導要領には発電のしくみが織り込まれています。エネルギーと環境問題は小学校時代から学ぶべき事項になっています。県内の小学校に対するエネルギー出前講座に関して提案を行っています。ここから成果が出ることを期待しています。

【懇談】

素晴らしい経営者と話し合いました。小さな会社から今の会社に発展させた秘訣を教えてくれました。人は誰でも一所懸命に働いています。一緒懸命働いているのに会社が大きくならないことや豊かにならないことに不満を述べている経営者や従業員がいます。そんな人たちに話していることがあるそうです。
 それは、一所懸命働くのは当たり前のことだということ。9時から6時まで働いて、それで発展がないと不満を言うのは間違いです。人よりも先を行こうと思ったら、他の会社よりも発展させようと思ったら、人が働いていない時間帯、例えば人が来る前の朝の5時から仕事を初め、人が仕事を終えた後、10時や11時位まで働くことです。人よりも長い時間仕事をしなければ、人よりも先に行くことはできません。同じであれば先を行っている人を追い抜くことはできません。
 「働いているのに」と不満を言う前に、「人よりも働いているのか」を自問したら良いのです。他の人との能力の差は分かりませんが、働く時間の長さは自分で分かります。せめて働く時間だけは他の人よりも多く確保したいものです。
 人が寝てから余計に1時間仕事をすることは、ここから先に行く秘訣です。それを毎日継続していくことで大きな差となって現実の評価となってきます。
 またトップが気を付けるべきことは、部門の長の意見だけを信用しないことです。部門を横断する共通した項目を見る立場の人の意見を聞き入れることが大切です。コストや品質は、営業や総務、技術部門に共通した課題です。どの部門においても品質を確保していることや、コストを意識していることは、組織が発展するために欠かせないものです。企業が成長するためには、縦の組織に加えて横を串刺しするような横の部門が必要なのです。
 もうこれ以上できないと思ってから歩くかどうかが、人の差です。理由を付けて行動しないことよりも、理由はなくても行動することの方が100倍も大事なことです。言う前に行動することだけが現実を理想に近づけるために必要なことです。
 そして仕事で大切なことは、モノに価値を付けて相手に渡すことです。例えば100円の品物を仕入れたとします。自分で何の付加価値もつけないでお客さんに150円で売る行為には価値はありません。150円で売ろうと思ったら、50円分の付加価値をつけてお客さんに提供しなければなりません。その50円分の付加価値とは人によって違います。一所懸命にお客さんに商品説明をすることも付加価値ですし、お客さんにとって便利な使用方法を説明することも付加価値です。品質保証を付けることも付加価値ですし、お客さんを和ませる楽しい会話も付加価値です。そんな付加価値をつけられることが仕事の基本です。
 それに対して何の付加価値もつけないで右から左に流すことは仕事とは言いません。バブル時代の出来事です。立地条件の良い不動産は今日買って、明日売る時には値段が上がっていました。そんなバブル時代に、ある銀行がこの会社に来て言ったそうです。「東京にある、この物件を買うのに100億円の融資をしましょう。後は融資を受けてその土地を買ってもらい、その次の日に売ると150億円になっていますから、50億円の利益を得ることができます」という話があったのです。そんな時代ですから、この経営者は、当時は担当でしたが、社長にこの話を持っていきました。
 当時のその社長は、こう言いました。「○○君、100億円で仕入れた土地を次の日に150億円で売ったとして、君はそこに何の付加価値をつけられるのか。50億円儲けようと思ったら、50億円分の付加価値を付けてお客さんに売るべきものです。何もしないで50億円を儲けようとするのは商売ではありません。仕事で利益を得ようと思ったら付加価値を付けることです」。バブルを乗り切った会社には、その理由があります。
 それ以上に、今も共通する原理原則です。相手に渡すものには自分なりの付加価値をつけてからお譲りすることが原則です。何もしないで相手に渡すだけでは自分の存在価値はありません。

【都市計画道路】

和歌山市内の一部では、都市計画道路の進展が見られています。平成27年度の和歌山国体が関係しているかどうか分かりませんが、平成27年度がひとつの道路完成の目安になっている感があります。
 新年度予算との兼ね合いがありますが、ここに来て計画が進展しているようです。これは歓迎すべきことですが、地権者や都市計画道路の線上で営業を行っているサービス業にとって、道路完成によって土地が削られることから営業権の保障問題が関連してきます。
 特に数年先の集客に向けて投資を行っている会社にとって、事前の説明がないままの突然の都市計画道路の浮上は、営業の侵害にもなり兼ねません。勿論、公の利益と事業者の営業の権利を考量すると、公の権利が優先されることは間違いありませんが、事業所の立場、特に店舗に投資をしたばかりの場合は問題があります。事前に都市計画道路の進路や時期を告げられていたら、将来にわたる投資は見合わせていた筈です。わずか2年後に店舗に道路がかかる場所に対して、償却に10年以上も要する設備投資をする経営判断をすることはありません。知らされていなかったことによって被る不利益について考えたいところです。
 都市計画道路の説明は数年前に、地権者に対して説明をしていたようですが、地権者や営業権者は固定された人ではありません。まちは常に移り変わります。その場所で利益を得ている人に対しては、きめ細かい説明を行って欲しいものです。場所の利益は大きなものですから、公の人もその認識を持って欲しいと思います。

【慰問活動】

福祉施設を訪問しての慰問活動を行いました。今回は玉三郎一座と一緒に舞台に上がりました。この福祉施設への慰問活動は2回目ですから、知っている顔もありました。歌と踊りで入居されている皆さんに楽しんでもらえたと思っています。舞台から皆さんの表情を見ると、そのことが分かりました。手拍子や歌を口ずさんでくれている姿を拝見すると、「来て良かったなぁ」と思います。
 慰問活動は心が豊かになっていることを再認識させてくれます。これからも継続していきたいと考えています。迎えてくれた福祉施設の皆さん、一緒に舞台に登った皆さんに感謝しています。

【緊急雇用対策】

和歌山県では緊急雇用対策事業を募集していました。先の2月に事業応募を締め切っていますが、数は提出されているようです。3年間は補助金を受けながら雇用が発生する事業を行い、3年目以降も事業の継続を図り、雇用を維持することを目指している事業者に対して、県から補助金を支出するものです。
 今は兎に角、雇用です。失業率を低くするための雇用対策が最も重要な施策になっています。完全雇用はあり得ませんが、経済成長を図るためには失業率を2%から2.5%の間に抑え込みたいものです。そのためには正規雇用を拡大することが最大の経済対策です。
 平成22年度に予算化されている緊急雇用対策に対して出された提案を何よりも優先させて欲しいと考えています。
 そんな雇用対策に強い思いを持っている経営者の方と協議しました。経営者は厳しい中でもこの地域の雇用を図ることによって、再生へのきっかけを作りたいと思ってくれています。熱い思いが行政機関に届けられているのでしょうか。そんな意見を届けたいと考えています。

【懇話会】

夢のある和歌山市を創造するための懇話会が開催されたので出席しました。若くて将来に向かって意欲のあるメンバーが集まりました。それぞれが、これからの和歌山について語りました。投資をしない地域にはリターンがないことや、夢を語れないまちには魅力がないことなど、発展するまちに必要なことを出し合いました。トップには理論と直感が必要です。理論は過去の経験知から身についているものであり、直感は先を見通す力のことです。過去を知り将来を展望する力を兼ね備えた人がリーダーとして相応しいのです。
 私達は頑張っているように思っていても、全実力の50%から60%程度の力を発揮しているに過ぎません。100%全力を出し切っている人はいませんし、そんなことをしたら身体が持ちません。普段は60%程度の仕事をしていても良いのですが、ここぞという時は100%の力を発揮できる力を保っておくことが大切なのです。大事な時に持っている100%の力を発揮できる力を持っておくことがリーダーや経営者の役割なのです。
 また私の意見の要旨は次のようなものです。
 和歌山市の置かれた状況は思っている以上に悪化していると感じています。今、多くの時間を割いている仕事があります。それは就職のお手伝いをすること、もうひとつは運転資金の資金繰りをすることです。これらの仕事は、地域経済が良かったらしなくても良い仕事です。その仕事がたくさんあるということは、和歌山市の状況はゼロではなくてマイナスの地点にいることを示しています。決して展望が開けている状態だとは思えないものです。マイナスから脱出するためには、今の延長ではいけないということです。マイナスから抜け出してプラスに転じさせる力は、現状の体制では達成できないと思います。体制を変えて再構築することが必要です。
 今の状態であれば、例えば実現したいことのひとつである、大阪湾パネルベイ構想に和歌山市も参画して集積型産業を引っ張って来たいことや、道州制を睨んだ大阪府南部から関西空港を拠点とした関西の中の和歌山市あり方について考えることに割く時間が少なくなっているのです。本来の仕事に向かうためにも和歌山市の経済を早期に再生させ、まずゼロの位置に戻すべきなのです。マイナスに整数を足して行っても直ぐにプラスになりませんが、とりあえずゼロに戻しさえすれば、正しい政策である整数を足すと直ぐにプラスが増加していきます。プラスからスタートを切れるまちに体制を再編成すべきだと考えています。
 一方、和歌山市の人口は37万人を切っています。私は昨日、このことを知りました。一昨日までは、和歌山市の人口は38万人を切っている状態、大体37万8千人くらいいると思っていたのですが、37万人都市とは言えない状況なのです。それなのに、同じ規模を想定した行政運営を続けています。縮小している都市ですから将来を予測すれば、予算配分も変わると思いますし、人口規模に応じて予算も縮小していくことは当然のことですから、規模に見合ったまちづくりを策定しなければならないのですが、それもしていないようです。人口減少に見合った政策が見受けられません。規模の縮小に応じた将来の成長戦略と予算を策定することが大切ですが、今の状態を安全運転と評価することは将来にとって好ましいことではありません。このギャップを解消させることが第一です。
 そして財政が悪いので何も出来ないというのは間違いです。また誰がトップになっても同じだとすることも間違いです。大阪府の懐具合が急激に良くなっていると思いますか。財政は大幅に改善されていない筈です。それなのに大阪府は元気があります。理由はトップに信頼感、安心感があるからです。橋下知事にだったら投資しても良いと思う人がいるからです。橋下知事のいる大阪府にだったら企業進出をしても良いと思っている人がいるからで、投資することや進出することを決断させるだけの信頼感と安心感がある知事だから、そこに投資と人の交流が生まれているのです。
 和歌山市にそれがあるのでしょうか。結果がその答えを示しています。この人にだったら投資をしよう、この人だったら任せてみようと思える人の登場を期待しています。

3/2(火)「再開発」

【就職】

大学4年生で就職の決まっていない学生がいます。卒業を控えた時期ですから、今から就職を見つけることは困難を極めています。急遽、某企業の面接を受けたのですが、「採用が予定通り決定していることから検討する」という話もあったようです。確かに4月からの新年度のスタートが近いことから、今からの新規採用は難しいと思いますが、卒業まで活動を続けて欲しいと思っています。

【再開発】

和歌山市JR駅前の再開発事業への関心が高まっています。和歌山県で初めての駅前再開発事業ですから、色々な意味で注目を集めているようです。広島本社のマンションや名古屋本社のビジネスホテル、そして商業施設に入居する事業者のこと。そして未決定のままのフィットネスクラブなどの健康施設はどこに決定するのか。そして施工者決定の経過などに関心が集まっています。もうひとつが、この再開発事業の次にも話は及んでいます。南海和歌山市駅前の再開発に向かうのか、それともJR和歌山駅横の美園商店街の再開発に向かうのかの話題にも及んでいます。
 駅前再開発事業が決定してから、和歌山市でも再開発事業の認可が受けられることが分かり、まちづくりに関しての意見をいただいています。ひとつの動きがあると次の動きにつながります。早速、意見交換会があり参加しましたが、諦めないで進もうとする意欲が見えました。10年先を考えての行動が開始されようとしています。

【32万人】

平成22年2月1日時点での和歌山市の人口は369,889人です。さらに長期予測では32万人台に減少するとされています。人口予測は現在の年齢構成から確かな未来が描かれていますから、余程の経済的な地殻変動がない限り回避することは困難です。
 ですから人口を増加させるための対策も必要ですが、人口減少を見据えたまちづくりも考えるべき課題です。37万人を超える人口規模に対応したまちが現在の和歌山市です。まちは中心部から外に広がっていることから、今も変わらずインフラ整備に追われています。
 そして自動車中心で公共交通機関が脆弱なまちが和歌山市の現在です。これから益々高齢化が進展していく中で、広がり続けるまちであり、公共交通機関が弱いまちで良いのかなどについて考えるべきです。
 今から備えて、丁度32万人のまちへの対応が間に合う時期です。平成22年度だけを考えるのではなくて、その先を見据えたまちの姿を描きたいところです。
 それにしても平成21年の初めは37万人台だったのに、もう36万人台の人口に減少していることに驚きます。加速度をまして人口が減少していることに危機感を感じています。

【課題】

和歌山市の諸課題について話し合いました。

  • 和歌山県内の公共事業は、なるべく県内事業者を優先させて欲しいこと。折角、公共投資を増やしたいとしても、県外事業者に頭を持っていかれて、地元事業者が下請けに入る構造は止めて欲しい。県内事業に携わっている人は生きていけなくなります。
  • 所得減少は留まるところがありません。うちの主人の月収は約15万円。税金や社会保障を差し引かれると10万円程度になります。これで家を維持し、生活していくことは困難です。ここに子どもの教育や高齢に向かうことを考えると、生活することが大変なことだと思っています。生活に余裕がないことから政治やまちづくりに関心が向かないのです。
  • 民主党の公約はどうなっているのか、知りたいところです。特殊法人は潰すと言っていました。埋蔵金を活用したら当面の予算は捻出できると言っていました。ガソリン税の問題なども含めて期待に応えてくれているとは思いません。国民の生活が厳しいことを分かっていないのが今の国会議員です。国民の中から地方に暮らす私達は外れていると思っています。納得できる説明をして欲しいとの意見です。
  • 未だに紀淡海峡大橋のことを言っている議員がいることに驚いています。時代錯誤に驚きます。そんな橋を建設するのであれば、和歌山市加太から関西空港までの湾岸道路を建設してくれた方が、遥かに和歌山市民としては歓迎です。

3/1(月)「県議会定例会」

【県議会定例会】

平成21年度2月補正予算案の委員会報告と採決が行われました。同補正予算案は、一部の議案を除いて全会一致で全て可決されました。また全ての議案は可決されました。私は全ての議案に賛成いたしました。なお、可決された議案の一覧は次の通りです。

・議案第17号
平成21年度和歌山県一般会計補正予算
・議案第18号
平成21年度和歌山県農林水産振興資金特別会計補正予算
・議案第19号
平成21年度和歌山県中小企業振興資金特別会計補正予算
・議案第20号
平成21年度和歌山県修学奨励金特別会計補正予算
・議案第21号
平成21年度和歌山県職員住宅特別会計補正予算
・議案第22号
平成21年度和歌山県営競輪事業特別会計補正予算
・議案第23号
平成21年度和歌山県営港湾施設管理特別会計補正予算
・議案第24号
平成21年度和歌山県流域下水道事業特別会計補正予算
・議案第25号
平成21年度和歌山県市町村振興資金特別会計補正予算
・議案第26号
平成21年度和歌山県自動車税等証紙特別会計補正予算
・議案第27号
平成21年度和歌山県用地取得事業特別会計補正予算
・議案第28号
平成21年度和歌山県公債管理特別会計補正予算
・議案第29号
平成21年度和歌山県立こころの医療センター事業会計補正予算
・議案第30号
平成21年度和歌山県土地造成事業会計補正予算
・議案第47号
和歌山県地域医療再生臨時特例基金の設置、管理及び処分に関する条例
・議案第60号
平成21年度建設事業施行に伴う市町村負担金について

本会議に引き続いて予算特別委員会に入りました。予算特別委員会の審議の進め方、質問順位や取り決めに関して確認を行いました。私の質問の順序は3月11日の二番目となっています。
 質問は次の五項目を考えています。「公立高校授業料の無償化の課題について」、「県入札制度、特に低入札のおける取り扱いについて」、「公立定時制と通信制高校統合の課題について」、「県貸付金制度の課題について」、そして「和歌山南インターチェンジについて」です。今後は、これらの項目に関して質問を作る作業を行うことにしています。

 また会派会合も実施しました。今定例会における意見書の確認を中心に会派としての研修会に関しても打ち合わせを行いました。新年が明けてから、早いものでもう年度末を迎えています。年度内に実視すべき課題の積み残しをしないようにしたいと考えています。

【山口智世さん】

和歌山市出身の歌手山口智世さんが和歌山県庁に来てくれました。今月の3日、新曲をリリースするため故郷和歌山県に戻ってきてくれたものです。
 山口さんは、8才の頃より演歌を唄い、ちびっこのど自慢をはじめソニーオーディションなど数々の大会でグランプリ受賞するなど、早い時期から才能を発揮していました。
 また、歌を唄ってのボランティア活動を(刑務所、更生保護施設、障害・老人施設など)
 8才の頃より今現在も続けています。
 今までの活動として、大学では法学部で法律の勉強をしながら、和歌山県観光キャンペーンガール、建設省キャンペーンガール、和歌山市女王アゼリアクィーンなどに選ばれ、歴代和歌山県知事や和歌山市長と共に和歌山発展のPRをしてくれています。
 オリジナル曲には和歌山県をテーマとしたものが多く、故郷和歌山県を愛してくれていることが分かります。

  • 「奥瀞秘境」(北村むらおこしの曲)「梅の花郷」「梅だより」「おんな傘」
    「都会の故郷」「紀の川恋しぐれ」「知床半島」他。
  • 「悠久の路〜熊の古道〜」(世界遺産登録記念曲)
  • 「友ヶ島情話」(和歌山市観光PR曲)
  • 「紀の川音頭」(5町合併紀の川市誕生記念曲)
  • 「あじさい情話」(有田川町あじさいまつりテーマ曲)

そして新曲が「ひとり大和路」と「ふるさと大和郡山」の二曲です。この新曲は平城遷都1300年祭に合わせて制作したものです。
 和歌山県の観光大使的な役割を担う「わかやま応援団」にも就任していただいているなど、歌を通じて和歌山県を盛り上げてくれています。

【卒業式】

和歌山県立青陵高校の卒業式が挙行されました。先日来、青陵高校の統合問題を受けて、度々お邪魔していることから、卒業式にも出席させていただきました。もしかしたら青陵高校としての卒業式は最後になるかも知れないからです。同校の定時制高校としての役割は変化があります。以前は勤労学生が多かったのですが、現在では、他の学校とは違った特色のある学校としての役割を果たしています。
 卒業式に出席して良かったと思っています。卒業生代表の生徒は、他の高校で不登校となり、17歳の時に青陵高校に転向、環境に適応し、今日、卒業することができました。感動的な卒業生代表としての答辞でした。
 置かれた環境や境遇に負けないで卒業することが偉いと思います。歯を食いしばって卒業を目指していた生徒は笑顔と涙が入り混じっていました。校長先生によると、過去に在籍したどの高校の卒業生よりも、笑顔で卒業証書を受け取ってくれたそうです。
 生徒の嬉しい顔を見ているだけで感動したと話してくれました。困難もあったと思いますが、無事卒業することに対して心からお祝いの言葉を贈ります。本当におめでとうございました。

【その他】

  • 介護施設への入居の問題への対応をしています。有料老人ホーム入居に関しては家族間の意見の相違があり、なかなか難しいことがあります。家族で意見が異なっていると、こちらも対応ができません。もう少し時間を要しそうです。
  • 通夜式に参列させていただきました。奥様を亡くされた心中を思うと言葉がありません。7ヶ月も意識不明のところ病院で看病をされていたと伺いました。そんな苦労を職場では見せていなかっただけに、余計に何もできなかったことを残念に思っています。心からご冥福をお祈りしています。


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