9月30日(日) 「大阪府庁」
【大阪府庁】
 大阪府庁を訪問しました。本日は議会も府議会定例会も開催されていて、議場を見学すると、当たり前ですが橋下府知事が知事席に座っていました。議会で気付いたのは傍聴席が満員だったことです。改めて橋下知事府政への関心の高さがうかがえました。本会議に大勢の皆さんに来ていただけると張り合いがありますし、良い意味での緊張感が高まりますから好循環になります。大阪府議会はマスコミからの注目度も高いことから、府民の皆さんの関心も高まり議会の緊張感があるなど好転しているように感じました。

 ところで秘書課応接において府職員さんと懇談する機会を得ました。橋下知事の考え方の一部にも触れられる

(大阪府庁を訪問し、道州制などに
ついて意見交換を行いました)
貴重な時間となりました。橋下知事は道州制を志向していますが、兵庫県や京都府、奈良県は、どちらかと言うと推進派ではないようです。関西を一つの経済圏、文化圏としてまとめ上げることが関西活性化につながるものだと思っていますが、現時点では必ずしも一枚岩ではありません。和歌山県は知事の意向にもよりますが、関西の中の和歌山県の存在は、観光と医療そしてバイオであると思っています。構想段階の道州制ですから具体案は未だですが、和歌山県としては推進して欲しいと思っています。

 こちらからは昨日訪問したばかりの風洞発電についての説明を行いました。エネルギーと環境問題に関しては世界的な問題ですから、府県の境界は関係ありません。和歌山県としても導入を検討して欲しいところですが、大阪府としても考えて欲しいと伝えました。国内で導入が図れたら風洞発電採用の第一号となります。

 リスクを避ける観点から、新しい技術に関しては様子見のところがありますが、信用できる発明者と技術者の見解が正しいと思ったら、前に進む方向に進みたいと考えたいところです。それは、日本で一番と二番の違いはとてつもなく大きいからです。一番最初に取り組みを開始した場所には、見学するために多くのお客さんが訪れてくれますし、当該技術の先進地としての地位を確立することができます。先進地と認知されたら人と情報は自然と集まってきます。

 何よりも地名が全国に知れ渡ります。例えば「新エネルギー革命の風洞発電に取り組んでいる環境先進県和歌山県」などです。和歌山県にその気がなければ、これを大阪府に置き換えても良い訳です。「新エネルギー革命の風洞発電に取り組んでいる環境先進地大阪府」となります。現時点ではどちらにでも適合可能ですが、もしどちからの府県が先に風洞発電を取り組むとしたら、それ以降このキャッチフレーズは、先に着手した地方自治体のものとなります。
 二番目に取り組みを開始してもそれは素晴らしいことですが、最初の地方自治体と比較してそれ程注目はされることはないのです。どうせやるなら一番で、と思うのは以降の注目度と経済効果などを勘案すると当然です。和歌山県なのか大阪府なのか、それとも他の府県になるのか分かりませんが、エコタウンの名称を使えるのはどの地になるのでしょうか。個人的には来年にかけて風洞発電の動向に非常に注目しています。
 
【その他】
土地経済の動向に関して。首都圏の一等地はそれほど下落していませんから経済力を保っていますが、他方都市は厳しい状況が続いています。金融機関は事業計画や経営者の資質などは、なかなか具体的な数字として評価してくれませんし、土地の担保価値が減少しているため十分な資金調達が困難になっています。地方経済力向上のためには時間がまだ時間を要します。

交換留学生の取り扱いに関して協議。

お世話になっている経営者をお見舞い。腹部に痛みがあったため病院で検査したところ、直ぐに手術を告げられたそうです。思ってもいない結果に驚いたそうですが、気を取り直して手術に踏み切ったのです。休むことなく走り続けてきた方ですから、神様がくれた休養だと思います。年内いっぱい休養に充てることに決め、会社は従業員を信頼して任せています。いまは健康を大切にして下さい。

最も時間を割いたのが、依然として歯止めがかかっていない経済危機問題に関しての懇談。早く脱しないと地方都市においては経営環境が厳しさを増し、健全な体質の企業であっても資金需要が賄えないところが出て来ています。最優先に何とかしなければならない問題です。
9月29日(土) 「風洞発電」
【風洞発電】

(風洞発電開発者の佐藤先生と)
 関西空港から福岡空港を経て、福岡県久留米市にあるゼナシステムの佐藤先生を訪ねました。知る人ぞ知る佐藤先生は世界が注目している風洞発電を開発しています。エネルギー問題の解消と地球環境問題打開の観点から、以前から注目していますが、いよいよ実機の建設予定地が決定したことや、研究が最終局面に入っていることから久留米市に飛びました。
 普段から連絡を取らせてもらっている佐藤先生は、お忙しい中でしたが心から歓迎してくれました。ゼナシステムの会社内には風洞発電のモデルが完成し、六面体のウインドタワーは高さ3.5mあります。
今日の雨風を受けたウインドタワーから取り込まれた風によって、接続されている風車が心地よく回っていました。モデルでは風車ですが、実際はタービンの羽根が回っているイメージです。

 実機の建設予定地はゼナシステムから自動車で5分位の場所にあり、敷地面積は約4,000坪、ウインドタワーの高さは40mを計画しています。この風洞発電による発電出力は300kWの予定です。
 既に国内は勿論のこと、外国からも問い合わせや視察があります。世界的なエネルギー不足と原油価格高騰による脱化石燃料の観点から、そして地球環境保全につながる再生エネルギーの早期導入が必要とされていますから、大出力で比較的風速に影響されない風洞発電は世に出る技術なのです。

 風洞発電は風力発電と同じと思われる人もいるかも知れませんので、その違いを比較しておきます。風洞発電には羽根がありません。風をウインドタワーから取り込み風塊にするため、羽根は必要ないのです。そのため風を切る音はなく、野鳥などが巻き込まれる危険性もありません。風力発電の羽根を回転させるためには一定速度以上の風が必要ですが、風洞発電は風速2mの風でもそのエネルギーを利用することが可能です。そして風力発電の発電効率は良くても20%以下だと推測できますが、風洞発電の発電効率は公表されていませんが、この数字を大きく上回るものになっています。


(風洞発電のモデル機の前で)
 開発テーマは風をどのようにして集めるかですが、佐藤先生は「どこから吹いても、いつ吹いても、風の強弱に関係なく全てを受け止める仕組み」を確立し、風洞発電に結び付けています。
 ところで佐藤先生は、今後人類が直面する課題をエネルギー、飲料水、食料の三点だと捉えています。多くの人がそう思っていることですが、そう思っている多くの人は誰かが解決してくれるものだと思っています。自らが課題解決のための行動を起こそうとする人は殆どいない筈です。佐藤先生は風洞発電によって人類をエネルギー問題から解放し、その後に食糧不足と飲料水の確保に取り組む準備を進めています。


(久留米市内の風洞発電実機建設予定地)
 大きな課題に挑戦し続けている佐藤先生の取り組みが実現すると、確実に世界は変わります。しかし水、食糧、エネルギー、この問題が解決された後の人類はどこに向かうのでしょうか。仮にこの三つの課題が解決された後の世代は、これらのものが自由に活用できると思う世代になります。人類に自由な時間が増えることで、享楽に走るようなことになってはいけません。

 人類が豊かで幸せな生活を過ごせることが理想ですが、仮にそんな世界が実現するとしたら、そこは豊で幸せな世界になっているのかどうかは分かりません。ユートピアは自分の向上心の中に存在しているもので、他から与えられた環境の中に存在するものではないのです。それを分かった上で、人類の進歩による豊かさを享受したいと思います。
 夕方、福岡空港から関西空港に戻り、夜、和歌山市に戻りました。帰った途端に明日からの実施すべき課題が山積していました。
 明日は大阪府庁へ、明後日から文教委員会による三日間の視察に参加するため、和歌山県を空けることになります。今週の日程は厳しいものがあります。
9月28日(金) 「レオ協議会」
【レオ協議会】
 本年度第二回レオ協議会に出席しました。約30名のレオクラブ会員が参加した協議会となり、これからの活動に関しての話し合いが交わされました。大阪と和歌山地区のレオクラブは大学生が中心となっているため、活動期間は三年生までとなっています。限られた期間内で活動すると共に後輩を育成する必要があります。短期間で参加者からリーダーへと成長することが求められるので厳しい状況に置かれますが、続
(レオ育成協議会に出席しました)
けて経験を重ねることで社会に出ても即戦力として通用する人材になると確信しています。

【懇談】
 ライオンズラブ地区役員の先輩と話をする機会がありました。普段から「何でも言って来いよ」と言われているのですが、遠慮の塊のように未だにお願いしたことはありません。
 今日、生きることについて話をしてくれました。二か月前、転倒して念のために骨折していないかレントゲンを撮影したところ骨折はしていなかったのですが、骨に四つの白い影が写っていたそうです。医者からは「この四つの影が気になりますね。万が一の可能性があります」と予想もしなかった衝撃的な診断結果を聞いたそうです。「念のために再検査をしましょう」と言われたのですが、その日から悩みの日が続いたそうです。

 怖くて再検査をすることを避けましたし、夜中に目が覚めると、悪いことばかり想像してしまい眠れなくなる夜が続いたそうです。仕事に立ち向かう気力が無くなり、子ども達に会社を継がせる用意も整えようと考え始めました。昨日まで元気に仕事をしていたのですが、突然、仕事することよりも大切なものがあるのではないかと考えるようになりました。仕事よりも大切なもの。それは家族であり、健康であり、生命であります。

 若い頃は仕事とお金を貯めることが重要だと思って全力を尽くしてきたのですが、そんなものよりも健康が大切だと強く感じるようになりました。仕事をする気力は薄れ、ライオンズクラブの活動にも気力が湧かなくなってしまったようです。
 「残りの時間はどれくらいなのかなぁ」と悩む日々が続いたようですが、レントゲン撮影から一ヶ月経過したある日、思い切って再検査を受けたのです。レントゲンと血液検査、そしてCT撮影など行い検査結果を医師に聞いたところ、「影も何も異常はないですね。99%癌ではないし、大丈夫だと思います」との回答でした。ホッとして、悩み続けた一ヶ月は何だったのだろうと思ったそうです。しかし癌かも知れないと検査結果を知らされた以前とは、気持ちは全く変わってしまったそうです。それは仕事よりも、健康と家族が人生の一番大切なものだと思うようになったことです。

 そしてお金はどれだけ持っていたとしてもやがて使えなくなるものなので、再びライオンズクラブを通じた社会奉仕活動にも力を入れるようになりました。人生の残り時間が少ないと分かった時に、人は大きく価値観を転換します。それが本当の人生の価値観なのです。でも最初のレントゲンは誤診で本当に良かったです。これからもご指導いただくことをお願いいたします。

【フラメンコ公演】
 和歌山市内本町で森久美子先生主催のフラメンコ公演がありました。森先生とお弟子さんのフラメンコを身近に見せていただきました。激しい動きや滲んでくる汗など、正にライブ感溢れる舞台でした。狭い舞台でのフラメンコが本来の姿だそうです。お客さんから見て額縁の中で踊るような感じの舞台がフラメンコの醍醐味だそうです。それは踊り手の息使いや身体の動きを感じることができるからだと思います。

 ところでフラメンコに関して素人の意見ですが、踊りを観ていて気付いたことがありました。踊りには大きく分けて二つのタイプがあることです。
 ひとつ。情熱を秘めているけれど見た眼はあくまでも冷静なフラメンコであること。踊りは情熱的なのですが、何故か周囲の空気は静かな感じがします。舞台の空気が動くことのない青い炎のような踊りです。動きには鋼のような強さと鞭のようなしなりがありました。表情からは固い決意を秘めているような芯の強さを感じることができます。

 もうひとつは、明るくて情熱の華が舞い散るようなフラメンコがあることです。踊り軽やかで表情も華やかなものです。空気は踊りの熱気で上に昇っているような気配がありました。動きはとても柔らかくて、舞台は明るい色と音に染まります。そしてその表情は恋をしているような華やいだ気持ちが零れています。
 前者が暗だとすると後者は明です。前者が影だとすると後者は光です。どちらも強烈なコントラストになって私達に迫って来ます。フラメンコの歴史と何か関係があるかも知れません。表現の違いは性質なのか、目指すべきところが違うのか、歴史の持ち意味を表しているのか、それとも全く別の意味があるのか分かりませんが、狭い舞台と観客席の中では観る人を魅了してくれます。

 この素晴らしい時間は、森先生が創り上げてくれたプレゼントです。それは森先生が30年もかけて育んできたものなのです。そして森先生から派生した若いお弟子さん達は、自分なりにフラメンコの意味を解釈して、身体と気持ちで表現しています。先生からお弟子さんへと受け継がれたものは、もうこの地で生まれた文化だと言えます。和歌山市に住んでいてフラメンコに出会えるとは思いませんでした。

【金田まりさん】
 和歌山市在住の演歌歌手金田まりさんのデビュー5周年記念ディナーショーがありました。会場には約300人の方が駆け付けてくれました。金田さんの活動の広がりを感じるイベントでした。和歌山市在住の人が活躍してくれるのは嬉しい限りです。

【岩出市長選挙】
 本日は岩出市長選挙の投票日でした。現職の中芝候補を応援していましたが、見事市長として市民の皆さんから信任を受けました。岩出市は岩出町から単独市政に移行した発展途上の市です。中芝市長は町長から市制移行に伴い市長になりましたが、市長として選挙戦を戦ったのは初めてでした。三期の実績を以って市長として手腕を発揮してくれるものと確信しています。

【ぶらくり丁】
 堺市から来てくれた方が中心市街地、つまりぶらくり丁を訪れてくれました。和歌山市に来たらぶらくり丁に行きたいと依頼があったので案内したところ、失望してしまいました。人通りが少なく賑わいもなく、全く期待外れだとの感想です。一体和歌山市の中心地はどうなっているのかと疑問の声がありました。街づくりは全く失敗で何の市長は何の取り組みをしてきたのか手腕が問われるところですし、市民からの突き上げはないのが不思議だと話してくれました。

 通常だと、このような中心市街地のままの街づくりをしているトップは退場だそうですが、市民が何故意見を言わないのか分からないとの感想もいただきました。どのように再生する計画を立てているのか、是非とも聞かせて欲しいと要望を受けました。県外の人からすると、和歌山市はこのままだと沈没する以外にない危機的状況に映っています。
 今日歩いたところ、ぶらくり丁では数人の人に出会っただけで「有名なぶらくり丁とはこんなものなのか」との意見でした。再生への道の答えを出して欲しいとも依頼をいただいています。

【その他】
風洞発電に関しての調整を実施。明日、話の詰めを行うために久留米市に飛ぶことにしています。
災害からの避難誘導看板の設置に関して打ち合わせを行いました。避難公園に向かう道路の電柱に案内板を取りつけて皆さんに注意喚起を行っています。
9月27日(木) 「議会明けの一日」
【告別式】
 子どもの頃からお世話になっているNさんが昨日お亡くなりになりました。享年91歳ですから往生かも知れませんが、寂しさがあります。最近は寝込んでいたので心配していたのですが、とうとう帰らぬ人になりました。看病に当たっていた娘さんは泣き崩れてしまうほどでした。参列者の皆さんも、それぞれお年を重ねていました。顔のしわ、白髪頭などは、本当に長い時間が経過していることを知らせてくれるものでした。昭和の時代、元気いっぱいに生きていた皆さんの、幸せな人生を心からお祈りしたくなりました。

【土地価格】
 市内の何箇所かで打ち合わせを実施しました。
 和歌山県内の土地価格に関して不動産の専門家と懇談。先般、土地評価額が発表されましたが、その資料を元に意見を伺いました。余りの低価格に取引が成立しないほどになっていると評価してくれました。所有者は以前の価格の幻想を持っていますから、今の価格では手放しません。自分の持っている土地は最高価格の時代と同じような価値を持っていると思いたいものですから、現在価格では取引は難しい状況が続いています。そのため土地の流動性が少なくなっていて、その結果、活用が図れないことから開発が進展しない状況もあるようです。市内では一等地とされるJR和歌山駅周辺では、駐車場か空き地の風景が見られます。ビルや事務所が閉鎖した後は、百円パーキングに変更されている場合が多いように感じます。

 収益物件よりも駐車場の方が建設費用は少なくて済み収益も上がるのです。ある不動産会社が所有している駐車場は、不動産の売買よりも収益を生み出しているそうです。そのため現在の評価額に基づいた価格では売却する意思はなく、駐車場のままで置いておくことが最も収益性が高いのです。そのため例えば評価額が一坪70万円だとしても、その価格で売ることはしません。「一坪200万円であれば考えますが」との答えもあるように、土地価格の下落は土地の流動性をなくしています。
 「打開策はありますか」との問いに、「現状ではありませんね」と答えてくれました。経済活性化まで時間がかかりそうです。

【風洞発電】
 風洞発電の発明者である佐藤先生と打ち合わせを行いました。来週、実証実験予定地の久留米市を訪ねる予定ですが、何とか世に出てもらいたいと考えています。佐藤先生から「片桐さんの考え方や紹介してくれる人は信頼しますから」と有難い言葉をいただきました。先生は久留米市、私は和歌山市在住で、日頃はあまり会う機会はありませんが、情報交換によって信頼関係を築いていると思っています。感謝申し上げます。

【明日の準備】
 明日の金田まりさんデビュー5周年記念イベントの打ち合わせを行いました。同じライオンズクラブのある会員さんから、「メンバーの奥さんだから成功させないといけない」と心強い支援をいただいています。参加者は300名と定員一杯になりそうで、関係者として安心しています。

【防災対策】
 東京都議会でも平成20年9月定例会において、防災対策としての室内対策が取り上げられたようです。都知事からも前向きな答弁があったと伺いました。東南海地震の危険性が言われている和歌山県ですから、直下型地震の危険が言われている東京都と同じくらいに室内対策を重要視すべきだとの意見を伺いました。

【その他】
 住宅用火災警報器の普及について。経済危機からの脱出に関しての意見交換などを行いました。
9月26日(水) 「議会最終日」
【議会最終日】
 平成20年9月定例会最終日は採決です。その前に教育委員会が、平成21年春の高校入試の前後期制を廃止することを昨日の臨時教育委員会で決定したことを受けて、山口教育長が議会答弁を行いました。要旨は次の通りです。

 平成22年から前後期制を廃止する方向で検討するとしていましたが、一昨日の文教委員会において、平成21年から廃止するよう委員会の総意として提言を受けました。平成22年からの前後期制の廃止は、受検生への影響があることから3年間は現行制度を続けて欲しいとの意見に配慮した結果でしたが、前後期制によって深く傷つく子どもの心をもっと真剣に受け止めるべきとの指摘だと理解しました。教育長として、受検生を持つ保護者や学校関係者の声を直接聞かせていただく努力をしました。

 その中で、教育長がこれまで把握していた以上に不合格になった生徒の心が深く傷ついていること、中学校の進路指導の対応についても、様々な意見があることなどを確認することができました。文教委員会は、これらの意見があることを踏まえての総意による提言でした。
 県教育委員会としては、この提言と申し入れを重く受け止め、昨日、臨時教育委員会を開催し、受検生に対する影響等を十分に考慮しながら慎重に協議を重ねた結果、平成21年度から新しい制度による入試を行うことを決定しました。子どもの心を犠牲にするなとの文教委員会の提言を真摯に受け止めさせていただいての決定です。

 今後は、中学校、高校の校長会とPTAによる県立高等学校入学者選抜改善協議会で検討された内容を踏まえ、早急に新しい入試制度の要項を取りまとめ、中学校や受検生、保護者への説明を行い、理解を求めるとともに、高校における受け入れ体制を整え、マイナスの影響を最小限に抑えて効果的な改善となるよう全力を傾注してまいります。

 新しい制度の概要につきましては、受検生と保護者にとって分かりやすい制度とすること。受検生全員が学力検査を受けるようにすること。各高校の特色を生かした選抜ができること。受検生が自分の適性に応じて主体的に進路を選択できるようにすること。受検生に過度の心理的負担をかけないようにすること、をコンセプトとし、検査の時期を大幅に遅らせ、1回の検査において、推薦入試の良さを生かした調査書による選抜、学力検査による選抜、面接、作文等による選抜を取り入れ、各高校の特色に応じて、それぞれのバランスを決定できることとし、従来のスポーツ改選等も生かしていきます。

 こうした制度によって、受検生一人ひとりの個性を生かし、各学校の特色に応じた進路選択ができるものと考えていますので、よろしくお願い申し上げます。
 山口教育長からは以上のような説明がありました。良くないとされている制度を改革することを先延ばしにしない姿勢は、受検する子ども達の助けになります。行政課題はいたずらに先延ばし、先送りをるすことが多いのですが、今回の決定は早期改善を図ろうとする教育委員会の姿勢が見受けられるものです。
 
 また今回の定例会に提案された議案は全て可決されました。私も全案件に賛成をさせていただきました。提出された意見書に関しても全て採択されました。私も全意見書に賛成をいたしました。
 意見書は次の通りです。
 新過疎化法の制定を求める意見書。
 トンネルじん肺根絶の抜本的な対策を求める意見書。 
 地方の道路整備促進と安定的な財源確保を求める意見書。
 安心実現のための緊急総合対策の着実な実施等を求める意見書。
 社会保障に関する十分な予算の確保を求める意見書。
 食の安全と安心に関する意見書。
 北朝鮮に対する経済制裁の解除に反対する意見書。
 以上全て採択されました。

【市PTAとの懇談会】
 和歌山市PTA役員の皆さんと懇談会を開催しました。今朝の新聞で、高校入試に関して、平成21年から前後期制を廃止することが決定したと報道されたことから、議題はそのことに集中しました。前後期制の廃止は市PTAからも毎年廃止を提言されていたものですが、今回実現させることができました。廃止は賛成なのですが、急激な変化のため対応できるか否かの不安感があるようでした。
 PTA役員さんからは、果報は寝て待てとの諺の通り、果報が届けられたことに嬉しく思う気持ちと中学三年生の生徒への配慮を求める意見が出されました。全て尤もなことです。
 新しい制度の募集要項は平成20年11月頃に完成すると教育委員化から回答がありましたが、出来るだけ前倒しになるように配慮して欲しいと思います。

【懇親会】
 夜は二つの懇親会に出席しました。最初の場所は「けむり屋」という居酒屋で、和歌山市では珍しい「ラム肉」を提供してくれます。ここではお肉も美味しいのですが、木村店主の人柄が素晴らしいのです。そして店内の至る所に店長自筆の好きな言葉が掲げられています。これらの数々の言葉は、数年前に木村店主が生死に関わる大病を患い、その時から生き方が劇的に変わったことから自分に言い聞かせるために書いてきたものです。

 そこには「感謝」「お陰さまで」などの言葉が数多く並べられ、店主の人柄をうかがい知ることができます。生きるか死ぬかの体験は、周囲の方のお陰で生かさせてもらっていることを知ることになると言います。自分ひとりの力では何もできないと知った時から、感謝の気持ちが身体中に溢れだしたようです。

 お客さんのテーブルに店主自らが挨拶に周り、料理の食べ方や意見を伺っていました。そしてお客さんの注文に対して、店主が注文した料理の量が多いと思うと、「お客様、少し量が多いと思いますので、減らしてみては如何でしょうか。食べ切れないともったいないと思います」。とアドバイスをしてくれます。こんなお店は初めてでした。和歌山市から感謝の気持ちの拡がりを持たせて欲しいものです。

 続いて次の場所に赴きました。懐かしい顔と久しぶりに会うことができました。少しの時間でしたが楽しいひと時でした。この場を持っていただいたことに感謝しています。
9月25日(木) 「行政改革・基本計画等に関する特別委員会」
【行政改革・基本計画等に関する特別委員会】
 本会議と行政改革特別委員会が開催されました。委員会では「新行財政改革推進プランの実施について」の報告を受けました。これは行財政改革の一環として、県有財産と外郭団体および補助金の見直しに関する事務局案が示されたものです。5年間で150億円の財政削減を図る必要性があることから提案されています。
 本日開催された行政改革等の特別委員会での私の質問の要旨は次の通りです。

Q. この推進プランの結論を出す時期は何時までと考えたら良いのですか。
A. 平成21年2月から3月と考えています。

Q. 時期的に余裕があるのですが、この中に指定管理者制度を導入している施設があると思います。指定管理者制度を導入している施設の委託期限は平成20年度末になっている施設があると思います。この場合、廃止しないで次年度も指定管理者制度を継続させる場合は、本年12月議会か平成21年2月議会に諮る必要があります。年度末まで検討して結論をだしているようでは間に合わないと思いますが。
A. 平成21年2月議会に提案してからでも間に合うと考えていますが、指定管理者制度の施設に関してはできるだけ早い時期に結論を出したいと考えています。

Q. 仮に存続となり指定管理者制度を採用する場合、平成21年2月議会で可決してから募集を開始するとしたら、余りにも募集期間が短くなります。この場合、新規参入の方達が参加する機会を逸することになります。指定管理者制度主旨からすると、委託金額の軽減につながらないことや公平な競争にならないことも考えられます。この点、どう考えていますか。
A. 募集期間を十分に確保するように心掛けますし、期間の公平性などを保ちたいと考えています。

Q. 先に職員の皆さんで作り上げた長期総合計画では、全ての分野で和歌山県の明るい未来を感じられる内容になっています。NPO活動に関しては、「さまざまな住民団体、NPO等の活動も公サービスを考えるうえで重要な要素」と記載されているなど、県とNPOとの協働は不可欠な要素と評価しています。
 県とNPOとの協働はこれからも続く明るい未来を指しているような表現ですが、今回のプランでは一転してNPOサポートセンターは廃止だとの評価になっています。この大きな格差、かい離の理由は何なのですか。
A. 確かに長期総合計画ではNPO活動を推進するためにきれいな言葉で表現しています。しかし必要性に関して検討した結果は廃止と評価しました。

Q. 資料配布が最近だったので全ての施設を訪問できていませんし、意見を聞く機会も少ないので全てのことは言えませんが、議会での議論をする時間も少ないですし、パブリックコメントの募集もしていないことから、NPOを初め県民の皆さんの意見を反映させる時間がないのではないですか。
A. このプランに関しては新聞報道されていますし、ホームページにも掲載しています。パブリックコメントを募集していませんが、皆さんからの意見をメールやファックスで受け付けるようにしていますから、意見を受け取る機会はあると思っています。
 このプランを持って決定するものではありません。十分に意見を聞いて反映させることが必要だと認識していますので、皆さんからの意見を聴かないで決めることはありません。

Q. 公債費負担の軽減について。県債の償還期間の長期化によりトータルとして支払利息が増加するのではないか。現在の負担を将来の負担へと先送りすることになるのではないでしょうか。
A. 公債費の期間を20年から30年へと長期化させようと考えています。これによりトータルの金利負担は増えますが、年度毎の負担は軽減させることが可能です。ですから単年度の利息負担が減少することから、手持ち資金の融通を利かせることが可能です。資金繰りが容易になるメリットがあります。
 ただし将来、子どもや孫の世代につけを残してはいけないのでバランスをとる必要があります。赤字債権とは違いますから建築物などの資産が残り、受益者に利益を供することになります。そのため受けられる利益と耐用年数を比較して、世代間が公平な利益を享受できるようなバランスを考えて長期化させるものです。

Q. 市場で資金調達する場合、政令市や東京、大阪では地方自治体の格付けがなされており、格付けによって金利負担も違っています。和歌山県は関係ないと思いますが、公債費を長期化させると格付けによる影響を受け、将来の金利負担が増えることは考えられませんか。
A. 市場から調達する場合、30年という年月は関係ないと考えています。東京都などは市場に出回る債権のロットが多いため流動性が高くなっています。ロットが少ないと売買が成立しない恐れもあり、逆プレミアムになることも考えられます。トータルとして県民負担が少なくなるようにバランスを取りたいと考えています。

Q. 未収金の就収納促進について。近代化資金などの未償還額は約108億円ですが、貸付金の回収対策は。県が回収すべき債権ですが、欠損を前提として回収金額を記載していないのではないですか。削減目標金額が記載されていない理由は何ですか。
 債権の回収については、今年6月議会の「権利の放棄について」に係る附帯決議では、債権管理については、今後新たな管理瑕疵を生じさせないよう万全を期するとともに、主債務者及び連帯保証人の償還能力を見極めながら、考え得る最大限の債権回収措置を今後も講じること。としています。この点は反映していますか。
A. 未収金には近代化資金や高度化資金が含まれています。回収対策を行っていますがこれらは個別事情が違いますから、どれだけ回収できるのかを記すことは困難です。そのため回収目標額を数字として記載していません。しかし県民に対する県の信頼確保と、公平と不公平感のケアが必要であると考えています。
 未収金の回収に関して力の入れ具合が違うといけないと認識しています。

Q. 金額が経済出来ない理由は分かりました。確かに個別具体的なものですから、一般的抽象的なものと違って一律に回収額を記載しにくいものです。ただ他の施設の廃止などに関しては、具体的に不必要な理由を検討し削減金額を弾き出しています。未収金に関しても、単年度の回収見込み額を書くことは難しいとしても、平成24年度までの5年間までの削減目標を掲げていますから、せめて5年先の努力目標を掲げることはできると思います。回収目標を検討してもらうよう要望しておきます。

Q. 細かい議論になりますが、補助金で合併浄化槽設置整備事業補助金が廃止対象になっています。和歌山県は下水道普及率が全国最低ですし、和歌山市意外になるともっと普及率が悪いと思います。そんな県下の状況であるのに、この県からの補助金を廃止して良いものでしょうか。県が負担している一世帯当たり15万円の補助金の財政は改善されるとしても市町村の負担として15万円が増えるなど、県民の皆さんの負担はトータルでは変わらないのではないでしょうか。結局県財政が助かり市町村が困るようなことになってはいけないと思います。
A. 下水道普及率は全国一悪い事は認識しています。そのため合併浄化槽設置整備事業補助金に関して説明をいたします。合併浄化槽を設置する場合、個人負担は60%で、残り40%は国と県と市の負担となっています。制度上、それぞれが1/3ずつ負担しています。
 ただ平成13年度の法改正によって、新築にする場合の合併浄化槽設置整備事業補助に関しては適用しないことになりました。これは新築に要する費用は数千万円なので、そのうちの数十万円の補助金負担をしても、経済活動の後押しにならないからです。補助金の性格は、補助制度があればそれを設置する動機付けになることにあります。補助金があることで、それを購入する経済活動を後押しさせることが目的です。ですから新築の場合はこの補助金は誘導要因にならないため適用外となり、改築の場合に補助金を支出することにしています。基本的に市町村が主体の性質のものであることから、県として廃止を検討しています。

Q. 和歌山県土地開発公社とわかやま森林と緑の公社は収益を生み出していないと思いますし、今後の経営も厳しいと思います。今後も継続して経営を監督していくとは、どのような意味なのか不明です。説明して下さい。
A. 土地開発公社に関しては県が債務保証しているため県としての支援スキームがあり、わかやま森林と緑の公社に関しては、経営改善計画を策定して監督しているところです。これを継続させようとするものです。

Q. 何の監督を強化して経営改善を促すものか不明です。説明して下さい。
A. 平成21年度については特段目を光らせるものではありません。

 施設の廃止など問題が大きいため、閉会中であっても行政改革・基本計画等に関する特別委員会を開催することと、廃止に至る経緯などに関する詳細な資料を配布してくれることを依頼しました。今後、必要なものと不必要と考えられるものに仕分けをして、行財政改革を進めていきたいと考えています。

【その他の活動】
飲料水に関しての意見交換を実施。和歌山県の水はおいしいのですが、大手の存在がないため販路開拓が十分ではないように思います。そのため安全でおいしい水であることの確認と、販路開拓に関しての計画を立てました。
風洞発電に関して調査を続けていますが、発明者の佐藤先生と現地での打ち合わせをする日時を決定しました。エネルギーと環境問題の両方を解決するための新エネルギーですから十分な打ち合わせを行いたいと考えています。
和歌山県公館も廃止対象になっています。そのため来年度の利用方法に関しては白紙となっています。そろそろ民間では次年度の事業計画を立てる時期に差し掛かっています。廃止か存続か、また存続の場合の利用方法について協議を行いたいと考えています。
NPOサポートセンターが廃止されるのか、問い合わせを何件もいただきました。新聞報道で知った人や、今日センターに立ち寄って初めて気付いた人がいます。十分に意見を聞く機会を持って適切な判断をして欲しいと県に依頼しています。
国民年金で社会保険庁に掛け金をねつ造されたと申し出ていた方がいます。問題になる前の15年前に申し入れを行い、徹底的な調査を依頼していたのです。当初、社会保険庁は認めていませんでしたが、昨今の事実が判明したことから、やっと本格的に調査を始めてくれて、ようやく非を認めたのです。この間違いは15年もかかって解決しました。あきらめないでここまで粘れたことは素晴らしいことです。権力に立ち向かう勇気は大変です。特に国は間違いを起こさないものと思われていましたから、国に申し出をしても勝てないと思っている人がほとんどでした。逆風の中、勝利を勝ちとった声は弾んでいました。
高校入試の前後期制の廃止に関しての意見交換を行いました。本日、臨時に教育委員会が開催されました。議論されたのは平成21年の高校入試から前後期制を廃止し、従来型の入試に戻すことに関してのものです。受験生にとって精神的負担の大きい前後期制の廃止は、以前から廃止を求める声がとても大きいのです。早期廃止を求める意見が多々あり、その意見に基づいて文教委員会でも教育委員会に強く意見要望を行いました。その結果を受けて臨時の教育委員会が開催されました。結果は明日報告されることになりますが、前後期制の廃止の議論に終止符を打ちたいものです。
9月24日(水) 「文教委員会」
【文教委員会】
 常任委員会である文教委員会が開催されました。文教委員会の所管は県教育委員会で、高校入試に関して議論が交わされました。

 山口教育長からは、全国学力テストの結果、活用力を見る問題で、国語、算数、数学とも全国平均を下回ったことの報告があり、中でも国語の活用力に課題があることを認識したうえで、学力向上に向けた取り組みが必要であることの考えを示しました。
 私見ですが日本人として国語力は何よも大切な科目です。国語力を持って社会を知り、歴史を知り、他人とのコミュニケーションを図ることができます。また外国人との会話も根底には国語力が必要ですから、この活用力が欠けていることは全ての科目への影響があり、社会人としてのあり方にも問題を及ぼすものです。

 早い段階での取り組みを期待しています。
 また県立高校入試に関して、和歌山県では二年前から前後期制を取り入れています。これは大まかに言うと、入学定員の約40%を前期試験で合否を決定し、残りの定員募集は後期試験で行うというものです。
 既に平成22年度の高校入試からは一般入試、つまり一度の入学試験で合否を判定する方式に変更する(元に戻す)方向で検討されていますが、委員からは平成21年度の入学試験から一般入試に戻すべきだとの意見で一致しました。県議会とは前後期制を廃止すべきだとの主張は、この制度の弊害が大きいからと考えるからです。

 一つ。前期試験では60%の生徒が不合格となり、高校入試で不合格体験を味わうという15歳の生徒の精神的負担が過大であること。
 二つ。結果として二度受験する生徒が多くなり受験の負担感があること。
 三つ。希望する高校を受験し前期試験に不合格となった場合、後期試験は安全策をとることがあり、希望する高校に進学できなくなること。仮に自分の学力以下の学校に行かざるを得ないことになると生徒の人生も左右することになります。

 このように不合格体験を味わう生徒が多く存在していることから、受験生の保護者や生徒からは前後期制の廃止を求める意見が全県下から寄せられています。
 しかし教育委員会としては見直しを図るとした上で、制度改革を行うと十分な準備期間と周知期間が必要となることから、平成22年度からの廃止の見解を示すに留まっています。

 デメリットとして本来であれば合格する生徒が不合格になる恐れがあることや、二回受験することの負担感があると認めた上で、メリットとして全ての受験生が二度の受験機会を得られることを挙げて、来年からの前後期制の廃止には難色を示しています。加えて、前後期制を導入してから高校入試は二回実施しただけであり、デメリットの効果測定ができていないことを挙げ、平成21年の入試を経ると三回の実績になることから検証し易いとしています。
 教育委員会が平成21年から前後期制を廃止できない理由をおさらいすると、次のようになります。
今からだと周知期間が十分に取れないので、前後期制を廃止すると教育現場と受験生とその保護者が混乱すること。
制度をコロコロ変えることは避けたいとしていること。
二度の受験機会があることを前提にして受験準備を進めている生徒がいること。
 この三点になります。

 ただ現実的に、平成21年に受験する生徒がいる訳です。この生徒のことを考えないで、事務手続きや教育委員会のメンツに拘ることは避けるべきです。本来であれば合格枠に入れる生徒が不合格となり、心が傷つく生徒が来年も出てくるのです。
 良くないとされる制度を存続させることは避けるのが本来です。来年からの前後期制の廃止を求める意見を、委員の総意として教育長に検討を預けました。
 県議会は県民の代表として県当局と対等に議論し、結論を求める最高意思決定機関であることから、県民の声を届けたことに対して結論を先延ばしにする教育委員会の姿勢は如何なものか、委員は厳しい姿勢で対峙しています。

 他の議論として、郷土の偉人を県民の皆さんに知ってもらい、郷土の誇りと思うための取り組み強化することの意見提議がありました。郷土で偉人館として設置されているのは南方熊楠、佐藤晴夫、浜口梧陵の三人くらいではないかとの指摘で、陸奥宗光は当然、郷土の偉人として展示紹介すべき人物であることの提言がありました。教育委員化の取り組みに期待しています。

【ライオンズクラブ】
 お昼の時間に、中央ライオンズクラブとゴールドライオンズクラブ合同例会が開催されました。レオクラブ顧問として、和歌山レオクラブの石橋会長と共に活動報告をさせていただきました。
 和歌山レオクラブの活動は活発で、自信を持ってクラブに話すことが出来ます。毎月のアクティビティ以外に、海岸やまちの清掃活動、NPO組織と協働した地域貢献活動、ラジオ番組への出演による意識向上と広く活動を周知するなど、メンバーは貴重な経験を重ねています。この活動に関与できる機会をいただいていることに感謝しながら、一年間の活動が成果のあるものに仕上がるよう見守りたいと考えています。

 またピンクリボン活動in和歌山の取り組みへの支援らについて報告させていただきました。今年も10月11日から13日までの三日間、和歌山市にある紀三井寺の仏殿をピンク色にライトアップします。ゴールドライオンズクラブの社会貢献活動の一環として支援することに決定していただきました。

 ところでライオンズメンバーから、事故米に関する報告がありました。興味深いものでしたから紹介します。
 事故米は最近5年間で8,000トン存在しています。事故米とは、残留農薬の量が多く食用として使用できないお米や、雨などの影響でカビが生えて食用にならないものを指します。値段ですが、食用のお米はkg当たり約150円ですが、事故米と認定されるとkg当たり10円となりますから、事故米を食用として販売すると不当な利益を得ることになります。
 一番驚いたことは、事故米は工業用の糊として加工される原料になっているとされていますが、ここ20年間で事故米が工業用糊として製造された実績は全くないそうです。一体何のために事故米が存在しているのか疑問に感じました。
 国内で消費されている食用のお米は一年間で8,500万トンですから、事故米の量はそれほど多くありませんが、390事業者に流通されていることでどこに流れているのか分からない程の食への不安となっていることが問題です。
 お米に詳しいメンバーからの報告により、事故米に関して知識を得ることが出来ました。

【懇談】
 市内で中国との取引をしている経営者と懇談しました。中国の人件費が上がっていることから中国製品の国際的優位性は少なくなっているようです。それでも日本と比較して事業化のための投資額は安価に仕上がることと、市場の巨大さからまだまだ魅力的な国だそうです。
 和歌山県の事業者として、是非とも頑張って欲しいと思っています。

【NPO総会】
所属しているNPO法人和歌山青少年国際福祉教育協会総会に出席しました。理事の皆さんによる年度総会で、昨年度の活動報告案と決算案、新年度の活動方針案と予算案が全て承認されました。
 新年度の事業としては、紀州子ども語り部育成事業の継続とブルネイとの短期交換留学制度についての研究を組み込んでいます。昨年度の活動として本NPO法人の役員がブルネイを訪問し大使館を訪れるなど友好関係を築いています。短期的であれば留学生の受け入れも可能だと思われるので、ブルネイとの交流も視野に入れています。

 ところでブルネイは英語教育が盛んで、高校を卒業した段階で100%英語が活用できるようになっているそうです。国際舞台で活躍できる人材は英語によるコミュニケーションが図れることが必須です。ブルネイとの交流を計画に組み入れたのは、和歌山県の学生にも英語力を持って欲しいからです。そのため新年度の重点活動として短期交換留学に関する研究を行う予定にしています。
9月23日(火) 「応援」
【応援】
 岩出市長選挙が告示され選挙戦に突入しています。現職の中芝正幸候補を応援しているため、本日は選挙事務所に応援に出掛け、街宣車に乗り街頭演説を行って来ました。岩出市内の三か所に立ち寄り応援演説を行いましたが、概要は次の通りで中芝候補を応援する理由を述べました。


(岩出市の中芝市長候補の
応援に駆けつけました)
 おはようございます。本日は岩出市の隣の和歌山市から応援に駆け付けました。和歌山県内に地方自治体の数だけ市長はいますが、皆さんは他の市の市長の名前と実績を知っているでしょうか。恐らく自分の市の首長以外の名前は知らないと思います。それ程、市長として実績を残し名前を轟かせることは難しいことなのです。そんな状況にありますが、私は中芝市長こそ県内でナンバーワンの市長だと思っています。

 和歌山市においても中芝市長は名市長として存在を知られていますし、県内においても名前が響いています。
 和歌山市から大阪に行く際には、岩出市に入り泉佐野岩出線を通行しています。岩出市の皆さんだけではなく県内に住む私達はこの道路の恩恵を受けていることを実感しています。この道路に関しては昨日、ある県会議員からエピソードを伺いました。この道路計画に関して当初、国の反応は厳しいものでした。地方の道路ですから国は重要と考えてくれていなかったようです。国の評価は「100年経っても出来ない道路」という釣れないものでした。そんな困難な道路を中芝市長はあっと言う間に完成させてくれました。現在岩出市内の道路は四車線で開通していますが、本当にあっと言う間に完成させているように感じます。これは中芝市長でないと出来ていないものだと思っています。誰が市長であっても出来たものではありません。中芝市長だからこそ早期に完成させているのです。

 岩出市のまちづくり計画に基づいて着実に実績を残しています。幼稚園と小学校の校舎の耐震補強を終え、次年度は中学校に着手するだけとなっています。子どもの安全を最優先にしていることが分かります。市立図書館も完成させています。文化度を高めたいとするおもいが込められています。このように計画に基づいて実行する市長が中芝候補なのです。
 また中芝市長とは一年に一度岩出市にお邪魔して政策研修会を開いてもらっています。岩出市の中期計画を説明してもらったりしていますが、岩出市では四年間先を見通した計画に基づいて予算化と事業化を図っているのです。行政予算は一般的には単年度で考えますから、年度で分断される施策も多いのですが、岩出市の場合はきっちりと計画通りに施策は遂行され続けています。突発的な出来事にも慌てることはないのです。簡単なことのようですが、中期計画に基づいて予算化が図れている地方自治体はそれほど多くないと思います。計画力と実行力を兼ね備えています。

 市長には政治力と行政力が求められますが、政治力に関しては力強い人脈でし政策を実行し続けていますし、行政力として発展を遂げられる市を計画しています。他の誰でも取って変われるものではないのです。
 言うまでもなく今回の市長選挙は、岩出市として初めての市長選挙です。中芝市長にとって四期目の挑戦となりますが、初めての市長の信託を受けるための選挙であるのです。これまでの実績を皆さんに評価される選挙を戦っています。皆さんの評価をいただき圧倒的な数を持って当選させていただきたいと思います。皆さんの力で中芝市長を信任し、圧倒的な支持で四たび市長に送り出して欲しいと思います。恐らく、中芝市長は岩出市の四年後の青写真を既に描いていて、直ぐに実行する姿勢を持っていると思います。未来の岩出市を明るいものにするために中芝市長の力は是非とも必要です。皆さんの支持をもって中芝市長に岩出市を託して欲しいとお願いします。私も今週末に再度岩出市に入らせていただきますので、皆さんと一緒に頑張りたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。
 応援よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

【教育談義】
 ある学校経営者と教育談義を行いました。普段はお忙しい方なので休日に時間をいただきました。以下、学力を身につけるための奥儀を紹介します。
 勉強の全ては集中力です。集中力が学力を向上させるための最大で唯一の方策です。数学だと2時間で10問を解きます。その間机に集中し続けなければいけません。途中で他のことが頭に浮かんだり、机から離れるようなら集中しているとは言えないのです。集中力を置き換えるなら死ぬ気で勉強をすることです。

 頭が悪いだとか環境が悪いだとか、教師や塾が悪いと言うのは、全くの言い訳です。死ぬ気でやってそれでも成果が得られないとしたら、そこで初めて自分以外で成果が上がらない要因を考えるべきです。死ぬ気でやらないで他に要因を見つけようとしても全く意味はありません。集中力とは死ぬ気でやること。これで全ての問題は解決します。

 どれくらい頑張ったら一番になれるか、一度だけでも挑戦することが大切です。つまりどの分野でも良いので一番になる経験を持つことです。
 算数でも国語でも水泳でも良いので、一度は一番になる努力をすべきです。例えばクラスで五番であっても問題はないのですが、五番から上を目指そうと思って勉強に取り組むのと、一番を目指そうとして勉強に取り組むのとでは全く努力の強さが違います。

 一番になるための努力は二番になるための努力と質が違うのです。どの分野でもどの学校でも一番の生徒がいます。その壁は高いことを知り、そこに立つためにはどれだけの努力が必要なのか、努力をすることで初めてその位置の高さを体感し、そこに進むための努力がどれだけのレベルなのかを知ることができます。
 一番になるための過程と体験は、二番手の体験を百回するよりも貴重なものです。勉強においてクラスで一番になる。水泳においてクラスで一番になる。ここに至る体験と努力の深さは経験しないと絶対に分かりません。そして一番になるため努力をした経験は、他の分野にも生かされるものです。

 一番になる体験。一度は目指したいものです。
 10分で解く問題は3分で解答までの道筋を把握する必要があります。解答の入口から答えまでの道筋が閃くことで答案ができるものですから、予測もできない状態から解き始めても正しい解答を導くことは困難なのです。

 全体を鳥瞰できる能力があって初めて細部を詰めていけるのです。全体を見られる視点は、写真を撮影するような感覚だそうです。一瞬で全体の配置を分かることで、後から細部を詰めていく作業に入ります。パズルでも全体が分かることでピースを組み立てることが可能となります。全体の絵が分からない状態でパズルを組み立てることは難しいのです。まず最初に全体像を把握し、細部の詰めに入ることで問題は解き始めることが可能です。

 授業の受け方については真剣さが必要です。真剣に授業を受けることが学力を伸ばします。真剣に受けるために有効な手段があります。学校から家に帰ったら、ノートを開き、今日学んだことを思い出して書き出します。英語、数学、国語、理科、社会など、今日の日に習ったことを出来る限り思い出して書き出すのです。

 自分では習ったことが分かっていると思っていても、中々、ノートに書き出せない場合があります。それは真剣に授業に臨んでいないからです。気を抜いていたり、早く終わらないかなと思っていると、家に帰っても授業内容を思い出すことが出来ません。ノートに書きだす作業は記憶を定着させてくれます。勉強の跡形を残すことで学力は向上します。計画と復習など、自分の勉強の過程を残すことが大切なのです。答えが合っても過程の考え方が違っていたら実は誤りなのです。学力とは考える力であり応用力なのです。それは答を出す過程を残すことから始まります。記録に残すことは考えた過程を記すことだからです。

 最後は目標を持つことです。目標がないのに勉強することは苦痛です。勉強し辿り着きたい場所の目標を持つことが大切なのです。ある先生が生徒に「どの大学に行きたいの」と尋ねると、「別に」という答えが返ってくる多いそうです。先生は「別に、という大学があるのですか」と返しますが、目標がないと勉強することはできません。
 今日の生徒は違っていました。一人は「目標は慶応義塾大学に進学して、外資系の職場で働くことが目標です」。もう一人は「ハーバード大学に行くことです」と答えていました。現状の学力は障害にならないのです。無理だと思っていると実現しませんが、仮に現在の学力が不足しているとしても、高い目標があると逆算して勉強計画を立てることが出来ます。計画を立てられることが大切なのです。目標があって計画がある。計画に基づいた勉強ができるのです。これが勉強です。

【懇談】
 夕方からは経済問題に関して意見交換を実施。経済の立て直しが最大の課題ですから、各方面で対策を検討しているようです。やれることとやれないことがありますが、やれると思うことから打開策は見つかるものです。できることに関して幾つかの案を協議しました。
 また夜には保険業に関して意見交換を行いました。AIGの経営危機とアメリカ政府による公的資金注入の問題ですが、AIGが公的資金を受けたことで経営の安定に向かうと予測されています。世界を揺るがした経済危機に関して、その結果への評価が始まっています。
9月22日(月) 「ご挨拶」
【ご挨拶】
 今朝から和歌山市大橋市長を訪問いたしました。ご一緒したのはフラメンコの森先生です。先日、和歌山市民会館で開催した「みんな華になれVol.U」が成功したことに関して、市民会館を活用させていただいたことから大橋市長にご挨拶に伺いました。

 和歌山市は文化の香りがするまちになってきています。その中でも和歌山市にフラメンコ文化が定着しているのは森先生のご尽力の賜です。もし森先生が和歌山市にいなかったとしたら、フラメンコが市民会館の舞台で公演することはなかったと思いますし、お弟子さん150人の存在はなかったのです。ゼロから始めることの厳しさは分かっていますが、そのゼロから有を導きだしている森先生の凄さを改めて知ることになりました。
(フラメンコの森久美子先生と
大橋市長に挨拶に伺いました)
 大橋市長は文化活動に理解がありますから、これからも支援してくれるものと思っています。

 ところでフラメンコはスペインアンダルシア地方の伝統芸能ですが、森先生はスペイン直輸入のフラメンコを基本としながら、和の文化を融合させています。この分野においては日本の第一人者で、常に新境地を開拓し続けています。同じ和歌山市で活動させてもらっていることを誇りに思っています。
 朝から文化活動に関して意見交換ができた有意義な時間を過ごせました。

【飲料水】
 水の問題が言われています。飲み水として活用出できる水は意外と少ないので、原油高騰の次は飲み水の確保が課題となり、その利権は既存勢力で確保されていると聞いています。誰が権利を取ったとしても構いませんが、水は食料と同じく人の生活に欠かせないものですから、経済的な安定と飲み水の安全性確保、安定供給のための取り組みをして欲しいところです。参考までに日本の水は世界的に安全でおいしいと評価されていることから、日本から外国への水の輸出が始まっています。
 
【ご意見調査活動】
 昨今のわが国の状況に関して意見を伺いに周りました。現場で約20人のご意見を伺いましたが、主なものは次の通りです。
 「今日は麻生さんが自民党総裁となりましたが、権力の持ち回りと世襲議員なので評価は難しいと思っています。国民の審判を得ないで権力を持ちまわっていますが、それが正当性の根拠がないことは皆んな分かっていると思います」
 「無責任な政権投げ出しは国民として許せない行為です。有権者の意思が分からない状態ですから何とも言えませんが、全国民の意識は変わっていると思いますよ」

【懇親会】
 夜は懇親会に出席しました。ひとつは会派の「真わかやま」全員による懇親会です。結束を高めるとともに、議会での意思統一を図ることを目的としたものです。また玉置公良県議会議員が衆議院に転戦することになりました。同じ会派から国政に挑戦することになりました。和歌山三区からの出馬となりますから、現職経済産業大臣との一騎打ちとなる予定で、一気に注目区となっています。
 引き続いて会場を移動し、次の懇親会に出席しました。和歌山県の経済は停滞していることから、まず経済対策を求めたいとする意見を伺いました。
 また地域活性化の一つとして、紀州レンジャーズへの支援に関して協議しました。和歌山県として盛り上げを図りたい課題のひとつだと考えています。
9月21日(日) 「出陣式」
【出陣式】
 本日は和歌山市のお隣にある岩出市市長選挙の告示日です。現職の中芝正幸市長の出陣式が行われたため事務所に行ってきました。時間は午前8時30分、現職市長の選挙事務所ですから活気がありました。中芝市長は岩出市が市制を敷いてから初めて、町長時代から通算して今回が四期目の挑戦となります。市長としての死信任を得るための選挙は今回が初めてのことになるため、今までの市政の評価が下される選挙となるのです。
 事務所には和歌山県内からは勿論のこと、大阪府下の首長も参列しているなど、県内外に人脈のある市長の優位性を感じました。人脈によって仕事が進展する時代ですから、これは大きなアドバンテージとなっています。市制を敷いて船出をしている岩出市は、中芝市長が運営することが発展の継続性があると考えています。

【経済問題】
 サブプライムローン問題に派生したリーマン・ブラザーズの破綻に代表される最近の経済情勢に関して意見交換を図りました。日本政府は支援体制を敷き、早く収束に向かわせようとしています。世界経済の混乱は私達の心理面にも影響を及ぼしていますから、不安心理がさらに経済を収縮させる方向に向かっているようです。
 国内企業の資金調達か厳しくなり、本来であれば金融機関が支えて欲しいところですが、金融機関が気付いている以上、どこまで支援してくれるかが分かりません。そのため年末に向けて破綻するところも出てくるかも知れません。今後の展開は厳しいものがある認識で一致しています。

【お彼岸】
 同級生達と、高校時代の同級生のひとりであった故関良規のお参りに伺いました。早いものでお亡くなりになってから100日余りが経過しています。一緒にいた時から時間のずれが大きく開いてきています。改めて現世とあちらの世界との開きを感じています。
 関君がこの世を去った今年6月以降のニュースは、書き換えられた年金記録による政府への不信や事故米の問題、食の産地偽装など、政府を初めとする国民を守るべき機関への不信が極限にまできていることを伝えています。つまれ監視が行き届かない世界や直接的ではない世界への不信感は増大し、より身近で直接的に話し合える人への信頼が高まっているのです。
 巨大だけれども遠くのものよりも、直接的に意思疎通が図れる身近な存在が、権力の中枢にいる存在よりも、そこに向かって何かを暴こうとしている人への期待感が強くなっているのです。
 和歌山県内においても夏以降に実施された首長選挙である湯浅町と有田市の首長選挙で現職候補が落選し、新人候補が勝利する結果となっています。より有権者に近い方への信頼が権力者への信頼を上回っているのです。従って新首長には有権者の意見を元に地方自治体の隠された部分を晒し、情報公開とパブリックコメントなどによる意見を取り入れることによって地方自治体改革が求められているのです。今までと同じ運営をしているようであれば、次回は再び新しい候補者に取って代わられることでしょう。

 ある人が言いました。「もう古いから、長くいるからで力を誇示できる時代ではなくなっている。行動している人が強い時代になっているのです。ところが改革を言っている有権者の中にも、結局は古い価値観から脱することが出来ないで古い人を頼る人がいます。そこに頼っていても何も進むことはないことに気付かないといけません」。
 関君が見ることの出来なかった時代を私達は生きることになっています。平成20年前半までの価値をこれ以降続けることはできません。来年も、今年と同じ報告を彼にする訳にはいかないのです。

 社会の一翼を担っている世代になった私達は、過去からの積み重ねも大切にしながら、未来から訪れているメッセージを実現させるための行動が必要です。向かってくる時代に対して鋭角に切り込むだけの姿勢を持っておきたいものです。

【感謝】
 自然に感謝の気持ちを持つことは大切です。意識しなくても周囲に対して感謝の言葉が出るような人でありたいと思っています。ある方の自宅に遊びに来ていた友人の血圧が下がって意識がなくなりました。二日前のことです。咄嗟の判断で、血圧と脈拍を測り、医療機関に運び込んだ方がいます。一刻を争う場面では、冷静な危機管理能力が問われますが、その方の判断と行動によって友人が助かっています。話を伺うだけで、その素晴らしい行為に感謝したくなりました。本当に無事で良かった。素晴らしい行動でした。言葉が出てきました。
 他人を思いやる気持ちに基づく行動は、人を感動させるものです。
9月20日(土) 「水利用」
【講義】
 社団法人全国水利用設備環境衛生協会の水利用講習会がありました。昨夜、東京本部から和歌山市に入り、本日の講習会が開催されたものです。通常、この講義は東京で実施されているもので、地方都市で開催されることはありませんから、約60名の方が県下各地から来ていました。講義は9時から6時まででしたから、ほとんど一日に及ぶものでした。 
 本協会は、水を利用する設備の衛生管理のあり方、特にレジオネラ症の予防対策を講じている第一人者です。入浴施設での発生が多いのですが、実は冷却塔や遊泳プールなどの衛生管理も必要で、講義を受けて水の衛生管理と点検の必要性が理解できました。

 ところでレジオネラ症は最近になって発生していますが、この症状が出現したのは1976年の夏のことだったようです。アメリカペンシルバニア州フィラデルフィアのホテルに滞在していた在郷軍人の参加者から集団肺炎が発生しました。原因となった微生物が発見されましたが、それまで知られていない未知の細菌だったのです。そのため在郷軍人を表すレジオンから名付けられたのがレジオネラ症なのです。
 日本においても発病による死亡事件もあるなど、水利用施設の衛生管理が求められているところです。

 ところで、東京以外で水利用講習会が開催されたのは和歌山県が初めてのことです。協会から最後に「参加した皆さんが、最後まで熱心に聴いてくれていました。和歌山県の人の水の衛生管理に関する意識の高さが分かりました。私達に出来ることでしたら、水の衛生管理に関する支援をさせてもらいます」とコメントを述べてくれました。和歌山県の位置がどの分野でも定位置ではありません。水利用の分野に関しても、他府県をリードしている分野と同じように先発地でありたいものです。

【台風】
 昨日、関西に台風13号が接近しました。大きな台風だと報道されていて備えていたのですが、結果として台風の進路が紀伊半島沖にそれたため、和歌山市への影響は少なかったように思います。
 東京の知人から連絡をいただきました。「台風13号が来たと思いますが、被害はなかったですか。支援できることがありましたら、何でもお手伝いするので申し出て下さいね」と温かいお話でした。遠く離れた地域のことを心配する余裕は中々ありませんから、嬉しい連絡でした。
 「台風の進路が変わったので被害はありませんでした。いつもご心配とご配慮をいただき、感謝しています。ありがとうございます」と答えましたが、心温まる小さな出来事でした。
 しかし私達の毎日は小さな出来事の積み重ねで成り立っています。温まるエピソードが多いほど、幸せな毎日だと思います。大きなことを達成することも大切ですが、小さなことが数多く訪れる幸せも大切です。
 東京と和歌山の距離は離れていますが、気持ちは近いと感じています。遠方の人を思いやれる気持ちを持てる人がいる温かさを感じています。

【その他】
 紀州レンジャーズに関すること。和歌山県の飲み水資源のこと。上富田の水はくせが全くなく飲みやすいと評判ですが、その他の地域の水に関して情報交換を行いました。地元歌手の金田まりさんディナーショー関すること。鳥肉日本一に輝いた和歌山県産のうめ鳥に関すること。
9月19日(金) 「一般質問四日目」
【一般質問四日目】
 一般質問の最終日です。今日の一般質問で、公立高校入試の前後期制に関してのものがありました。入試の前後期制は、受験生に複数の受験機会を与える目的で導入されたものですが、保護者や生徒から不公平感が盛んに言われています。
 これは前期入試の合格定員は定数の40%に設定されているため、受験生の60%が不合格になっています。15歳の春に60%もの生徒が不合格体験をしているのです。橋本高校の事例を紹介していましたが、橋本高校の入学定員は200名ですが、中高一貫教育のため80人が中学校から高校に進級するため実質入学できるのは120名です。前期定員は40%を予定していますから合格者数は48人となります。

 つまり高校入試なのにわずか48人だけが合格するだけという、余りにも狭き門になっているのです。一つの高校の合格者数が48人とは、大学医学部並みで余りにも信じられない数字です。これが公平な受験制度とは思えません。即刻廃止すべきなのですが、教育委員会では平成22年の入試から前後期制を廃止すると答えています。来年度はこのまま前後期制を継続する予定だそうですが、来年の受験生が気の毒です。

 入学定員が120名あるのに、入試の採点結果が49番目になると不合格になってしまうのです。本来であれば合格している順位ですし、120番目の生徒であっても合格すべき筈なのに不合格になっています。教育委員会は後期試験で再び受験すれば良いと言いますが、一度不合格体験をした挫折から、15歳の生徒が立ち直るのは容易ではありませんし、安全策を取って後期は違う高校を受験する方向に進路変更をするかも知れません。
 生徒の人生を変えてしまうことになるのです。前後期制を放置しておくことは高校入試における不合格体験の生徒を生み出すことになりますから必要ありません。

 また県展の審査方法の変更についても議論されました。審査方法を変更する案が県から県美術者協会に突然示されたことから異論が出ています。問題は深くかかわってくれている協会と事前協議することなく、事務局が改正案をまとめて突然提示したことにあります。
 つまり話し合っていないことが原因で意見が衝突しているのです。しかもお互いの見解はずれています。県は事前に話し合いをしたと言っていますし、県美術者協会は県からは事前の相談がなかったと言っています。ここでもお互いの思いが違い、意見が対立しているのです。

 最近の良く似た事例として和歌山マリーナシティに建設予定のナショナルトレーニングセンターについても言えます。突然のセンター建設計画があることを知らされた和歌山マリーナシティ内のマンションの住民が、海側にセンターが建設されると窓から見えていた景観が阻止されるので建設に反対している事例です。
 県は建設計画を事前に住民に話したと言っていますし、住民側は県から説明を受けていないと言っています。ここでも両者の意見が対立しています。
 ここでの問題点も事前の説明不足など、意思疎通が図れていなかったことにあります。
 同じような事象が起きていることに注目したいと考えています。当初の少しの認識の相違が後になると大きな溝になってしまうのです。力の強い立場の者が相手の立場を考えて、事前に丁寧な説明をしておくことを心掛けたる必要があるのです。

【クラブ会合】
 昼休みにクラブ会合を開きました。意見書と請願の内容の精査と教育委員の人事案件について意見調整を行いました。県内の道路に関する意見書に関しては引き続き検討することになりました。

【特別委員会】
 議員定数等に関する特別委員会が開催されました。次回の統一地方選における県議会議員定数削減について結論を導くために設置された委員会です。結論を出するのはもう少し先になりますが、認識は定数削減に向かっています。

【警察の問題】
 警察の対応に関する相談者が県庁に来てくれました。内容は次のようなものです。
 ある方、仮にAさんとしますが、Aさんの中学生の娘さんはダンスを習っています。自宅からダンス教室までは自転車で通っていますが、7月5日、ダンス教室を終えたので、友人二人と自転車に乗って自転車道で信号待ちをしていました。そこに65歳の男性運転の自動車が飛び込んできたためAさんの娘さんの自転車に追突し、自転車と一緒に飛ばされてしまいました。意識がなくなり救急車で病院に運ばれました。

 その時のことにも問題はあるのですが、後日の現場検証の時のことが問題なのです。
 Aさんが警察官に現場検証の日時を協議する際に土曜日を希望したのです。その理由は、ダンス教室に通っているAさんの娘さんの二人の友人が現場検証で立ち会ってくれることから、平日は学校があることと、ダンス教室に来た時が二人にとって都合が良いことから依頼したものです。
 ところが、警官は「原則土日は休みです」との言葉が発せられたのです。警察が「土日は休み」と発言するとは信じられない思いです。知っている警官は一年365日休みなしの気持ちで頑張っていますから、被害者の父親が現場検証を依頼したことに対して「土日は休みです」と回答するとは信じられない思いがします。

 その理由は、土日は夜勤と同じ扱いとなり、ローテーションで勤務体制を取っているので人手で不足になるため現場検証できないと言うものです。事件などの重大案件であれば出勤しますが、この程度だと休みで行けないそうです。娘が自動車に轢かれ病院に運ばれている事件なのに、その現場検証は出勤対象となる事件ではないそうです。一歩誤ると生命に関わる事故なのに、重要な「事件ではない」と判断された父親の気持ちが分からないのでしょうか。

 参考までに和歌山市内には東署、西署、北署のみっつの警察署があります。この事件で出動したのはそのうちの一つの署ですが、Aさんは他の二つの署を訪問して、現場検証のことを尋ねたそうです。ふたつの署の返答は「土日でも行きますよ」と言うものでした。この認識の違いは何なのでしょうか。組織としての対応の違いは分かりません。
 そして高圧的な態度で応対されたことへの不信感も持っています。そして初回の現場検証が行われ、次回の現場検証の日時設定を依頼してから実際に行われるまでに20日程度間が空いたそうです。早く現場で確認をすべきなのに20日間も放置されたことへの不信感も募っています。
 言わないでおこうと思ったそうですが、怒りが収まらなくて話しに来てくれたのです。県民の皆さんの信頼を得ている組織が、組織として統一的な行動を起こせないのは問題ですから調査し対応を考えるつもりです。

【英語教育】
 和歌山県が英語先進県になるための取り組みに関して協議しました。小学校生徒への英語教育を中心とした日本人向けの英語教育メソッドを習得してオーストラリアから帰ってきたMさん。一番早く報告に来てくれました。ありがとうございます。

 生徒への英語教育や先生に向けての英語授業の実践方法の伝授など課題は山積していますが、日本人だからこそできる英語教育のあり方があるそうです。単にALTを導入したからと言って英語力が増すものではありませんし、日本語を理解した上でそれを英語で話せるようにする訓練が必要なのです。話せる事ではなくて、何を話したいのかが重要です。目的がなければ会話することは出来ないからです。

 もう英語教育が必要だとか不必要だとか言っている場合ではありません。世界のビジネス距離は縮まっていますし、政治も外交も金融も全て世界とつながっています。「英語ができなくても大丈夫」、或いは「小学生に英語は必要なと」などの、前世代が言っている言葉を真に受けてはいけないと思います。
 ではいつから英語教育を行うのか。今と同じで良いとしたら、外国人と理解しあえるような英語力をどのようにして身につけるか、疑問です。今と同じことをしていては、英語で会話とお互い理解しあえる関係になりません。今の英語が出来ない世代がそれを証明しています。同じことを繰り返してはいけません。

 北朝鮮と並んで英語力は世界最低レベルの日本。それで良いのでしょうか。発言力の低さは語学力が影響していると考えざるを得ないのです。
 ピアノでスポーツでもレベルの差こそあれ、先生について習い始めて1年も経過すると、ある程度、上手くなっている筈です。それがメソッドなのですが、英語教育の場合、何年も学校で習っているのにモノにならない場合が圧倒的です。このことは、国際社会で通用するための英語教育メソッドが日本にない証拠です。
 英語教育には、小学校時代からの英語学習と教える側のメソッド習得の両方の取り組みが必要です。今から始めなければ、もう絶対に手遅れです。和歌山県から始めるくらいの意気込みで取り組みたいと考えています。

【その他】
 夜は御坊市まで通夜式に参列。阪和自動車道を走りました。和歌山市に帰ってから市内の経済状況に関する打ち合わせを、そしてピンクリボン運動in和歌山の活動に関しての打ち合わせも行いました。
9月18日(木) 「一般質問三日目」
【一般質問三日目】
 今日で一般質問が三日目に入り四人が質問に立ちました。質問に立ったある議員からは「一般質問をすることが議員の最も重要な責務である」という主旨の発言がありました。正にその通りだと思います。皆さんからの意見を聞いて、それを行政課題として質問することや見解を伏して提言することは、皆さんの代表者としての議員が行うべき責務なのです。やはり公式発言の場で議論を交わすことが議会制民主主義の本質ですから、今後とも機会のある限りは発言を続けたいと考えています。
 同じようにある行政職員さんとの意見交換の中で、「もう明らかに時代は変わっている。ベテランでもしっかり責務を果たしている人もいますしも新しい人でも頑張って行動している人がいます。そういう議員が議会を支えているのだと思います。いるだけの存在の人が力を発揮できる時代ではないですよ。私達は見ていますし誰が活動しているかを知っています」と意見をいただきました。
 今日も明日に続いているように、確実に時代は変わっているのです。

【感想】
 昨日の一般質問をテレビで見たよと、何人から方から連絡をいただきました。
「陸奥宗光の銅像は当時の大橋和歌山県知事が建立したもので・・」と質問のところで、仁坂知事の顔が映し出されました。その画像を見た時、歴史の流れを感じると共に知事の仕事の重みを感じました。私達のリーダーが県の歴史を作ってくれているんだなぁ。そしてこれからも続くのだから、しっかりと議論をしてくれていることに感謝したくなりました」

「拝見しました。歴史上の人物に焦点を当てたのは興味深かったです。故郷の人物のことを私はあまり知らなかったので勉強になりました。教育で教えることの大切さが分かったような気がしました」
「和歌山県NPOセンターか廃止の議論に巻き込まれているとは知りませんでした。市民、県民活動は地域の力として絶対に必要なもので、NPOはその中核を担ってくれていると思います。効率重視で片づけられないと思います。頑張ってください」
「知事の答弁は自分の言葉で話しているので分かり易いですね。棒読みでは説得力がありませんが、回答に加えて責任者としての意見も混ざっているので、県の考え方が良く分かります」

【太陽光発電】
 県内で太陽光発電設備の設置を考えている方から、事業計画書案を説明してもらいました。用地は所有しているものの投資額は約5,000万円にもなる大規模な計画です。地球環境を守りたいとする思いから計画しているものですが、この投資額を回収するのは容易ではありません。環境保全のためだとしても個人で投資する計画ですから、採算が合わないと事業化は困難になります。
 しかしコストを抑える方法は少ないのです。国の機関であるNEDOからの事業用太陽光発電設備に対する補助金の補助額を大きくする。イニシャルコストを下げてもらう。電力会社に余剰電力分を買い取ってもらう。この三つの方法がありますが、これから検討に入るところです。

【その他】
 水資源利用に関すること。英語教育に関すること。フォルテワジマでのイベントについて。食育研修会についてのこと。紀州レンジャーズに関すること。そして土地価格に関しての打ち合わせなどを行いました。
9月17日(水) 「一般質問二日目」
【一般質問二日目】
 本日の一般質問の二人目として登壇させていただきました。午前10時40分頃からの一般質問は約1時間で終了いたしました。議場にお越しいただきました皆さんに感謝申し上げます。

 質問項目は次の通りです。
和歌山県の偉人を敬う教育について
1. 郷土の偉人、陸奥宗光をふるさと教育などで是非とも取り上げていただきたいと思いますが、陸奥宗光に関して知事はどのように思っているのか、お聞かせいただきたいと思います。
2. 桐蔭高校では、一度だけ湯川博士に関わる記念講演を実施していますが、現時点では、それ以上の取り組みも拡がりもありません理科系を志望する子ども達にノーベル賞の夢を与えるためにも、継続的に機会を見つけて「湯川振興」をすべきと思いますが、知事の見解をお示し下さい。
3. 以前、「日本に誇る豪快な生き方をした和歌山の先人の生き方を教材化する」とあり、陸奥宗光も施策提言の中に記載されています。この時から3年が経過していますが、この点どうなっていますか。また、教科書への陸奥宗光に関する記述を、史実に基づいて詳しく掲載する働きかけは如何でしょうか。
加えて和歌山県として副読本など形を持ったものとして、郷土の偉人の功績を子ども達に教育をして欲しいと思います。
4. 修学旅行において国会議事堂を訪れる場合がありますが、この時に外務省を修学コースに設定して、陸奥宗光元外務大臣の銅像を見学して欲しいと思います。
郷土の偉人が外務省敷地内で、唯一飾られている外務大臣の銅像になっていると知るだけでも学習効果があると思います。郷土の先輩に続いて、将来、この国を担う人物になろうと志を立てる学生を排出する可能性もあります。
岡公園に偉人の青空偉人博物館として、県庁と市役所、市民図書館と勝海舟の座した石と陸奥宗光の生誕地など、和歌山県の偉人を巡る教育の一環としての見学コースとして整えてして欲しいと思います。
加えて、和歌山県下の小中学校の遠足コースとしてみるのは如何でしょうか。また和歌山城の遠足や社会学習の際にここを訪れることは、私達の先輩を知る大切な機会になると思います。教育長にお願いいたします。
防災対策について
1. 幼稚園や保育園の児童施設の室内対策の現状はどうなっていますか。また今後の計画についてお示し下さい。
2. 県営住宅のドア対策の現状はどうなっていますか。これからの対策の進め方についてもお答え下さい。
3. 避難所として指定されている体育館における事前対策の現状についてお答え下さい。
4. 県と地元金融機関とのBCP対策の連携、および、和歌山県防災対策推進条例を県内企業全てに周知することが減災対策につながると思いますが、条例の周知と徹底についての取り組みはどのようになっていますか。危機管理監からお答え下さい。
関西空港の位置づけについて
今後、三空港を一体的に運用するのか、関西空港にシフトして行くのかの考え方、知事が言うところの「伊丹空港の利便性を考えるのか、関西全体の長期的な発展も考える」のか、三空港のあり方について。
また9月11日、大阪府知事、神戸市長、関空会社のに三者は、空港の経営主体を関空会社に一本化し、一元管理と運営すべきだとの認識で一致したようです。地元でまとまって国を動かしたいとするこの動きに関して、利用促進対策も含めて、知事の見解は如何でしょうか。
和歌山県NPOサポートセンターについて
1. 長期総合計画でも「NPO法人の設立数が全国有数である」と評価しているように、全国的にも熱心だと評価も聞こえてくる県内のNPO活動についてどのような認識を持っていますか。
2. NPO活動が活性化している現在においても、支援組織としての和歌山NPOサポートセンターの存在意義と重要性は、従来と何も変わっていないと思いますが、この施設のあり方についてのお考えをお聞かせ下さい。知事に答弁をお願いいたします。
 以上の質問を行いました。

 皆さんから感想をいただきました。
「陸奥宗光を教科書で詳しく説くり上げることは賛成です。郷土の偉人のことを私達は知らないので、学校教育で取り上げてくれることを期待しています」

「陸奥宗光の名前は知っていましたが、何をした人なのか知りませんでした。勉強になりましたし、関心を持つことが出来ました」

「小学校の時に浜口梧陵の勉強をして広川町に遠足に行きましたが、そのことが今も印象に残っています。偉人の話は子どもの頃に知る方が色々な意味で指針になると思います」

「偉人のことは少しだけ学校で習ったことをは記憶していますが、何をしたのかは知らないことが多いのです。陸奥宗光や湯川秀樹のことを学校の授業と遠足で是非とも取り上げて欲しいと思いました」

「陸奥宗光が和歌山県出身だとは知りませんでした。習った記憶がないのです。近代の歴史も学習しておくべきだと思いました」

「大災害の怖さを知りました。中途半端な対策は講じないことと同じです。子どもの生命を預かっている児童施設の室内対策は特に早く実施して欲しいと思いました」

「NPOの活動拠点と交流拠点は絶対に必要です。社会の要請でもあると思いますし、地域活性化については、益々、民間の力を活用することが求められるのに、廃止することはできないと思います。是非とも存続させて下さい」
 主な意見は以上のようなものでした。ありがとうございました。

【電力総連大会】
 夕方からは和歌山県電力総連定時大会にお招きいただきました。挨拶の概要は次の通りです。

 こんにちは。今日は県議会一般質問が行われています。実は午前中は私の一般質問がありました。昨年一年間は経済警察委員会に所属させていただき、地域経済の問題に取り組んで来ました昨日のリーマン・ブラザーズの破たんがあり、アメリカだけではなくわが国へも、そして私達の地域にも影響を与える可能性があるなど、経済を安定させる取り組みは今更ながらその重要性に気付かされます。
 すでに報道されていて皆さんご存じのように紀陽銀行はリーマン・ブラザーズの社債を購入していたことから約71億円の損出を出しています。巨額の損失ですが経常利益が約100億円を超えていると予測しているため赤字にはならないようですし、地域経済への影響は少ないと思いますが、世界経済が地域経済に影響を与えることが分かりますから、経済問題では県政の役割は大きいものがあります。

 さてこの議会から私は文教委員会に所属を変えています。この委員会は教育問題を司るものですから、今議会では教育問題を取り上げました。
 郷土の偉人教育を初めとしたふるさと教育の必要性を提言しました。例えば松下幸之助や南方熊楠などは広く知られていますが、それ以外にも多くの偉人を輩出しています。そのうちの一人に陸奥宗光元外務大臣がいます。
 名前は知っていてもその功績は知らない人もいると思います。江戸時代に諸外国との間で締結されていた不平等条約を明治時代に撤廃した外務大臣で、歴史に残る功績を残しています。

 ところがこの事実だけを知っていても副読本に掲載したとしても、何の興味も沸きません。それでは郷土の偉人を身近に思いませんし、子ども達は目指すべき人物像とは思ってくれません。
 それよりも、幕末の巨人勝海周の弟子であり、坂本龍馬の海援隊に参画し可愛がられた人物で、後の明治政府の外務大臣です、と話した方が理解し易くなります。関心を持ってもらったら、自然にどんな人物なのか自分で調べるようになります。それが教育の役割だと思うのです。

 郷土の偉人を知り興味を持つことや目指すべき目標とすることで、子ども達のの学力を伸ばすことにつながります。そんな提言をした次第です。
 他にも関西空港を初めとする関西三空港のあり方について。例えば伊丹空港の役割を縮小するのか、関西空港に便をシフトするのかなどの役割分担の考え方に関しての議論してきたところです。

 国政は混乱しているようですが、県政は私達の生活に直結していますから停滞は許されません。県政は今日も一般質問が行われ、私達に直結するかもしれない問題を議論し結論を導こうとしているのです。皆さんからのご意見をお伺いし、県政発展に尽くしたいと考えていますので、ご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。
 本日は第17回目の定時総会、ご盛会誠におめでとうございます。

【NPO談義】
 和歌山県NPOサポートセンターのあり方に関して意見交換を行いました。丁度、今日一般質問を行ったばかりなので、個人的にはホットな話題を早速議論することができました。
 本年度から和歌山県庁の組織改正でNPOを担当する「課」が「班」と同格の「内室」に縮小されています。課長を初め二人の役職が削減されています。しかしこの縮小した精神は、県として、決してNPO活動の支援を止めたものではなく、役割を否定したものでもありません。

 県庁内の活動の課を廃止したり統合するなど削減するのは行政改革の流れであり、その役割が不要と思っているものではありません。NPO支援組織の場合、県庁内の課を縮小する代わりに、和歌山県NPOサポートセンターに指定管理者制度を導入することによって、経費削減とNPO支援業務を充実させることにしたのです。つまり直営である課の支援を縮小する代わりに外部組織による支援体制を強化しているため、支援体制は差し引きゼロになっているのです。

 課を縮小したその精神は、役職二人の人件費を削減したことで行政改革の役割を果たした上、外部組織で支援体制を強化することにあるのです。社会はNPOと行政機関との協働に向かっている中、NPO支援体制を廃止することは考えられないのです。
 県庁も、勿論NPOが大切な役割を担っていることを理解していますから、NPOの支援を打ち切ることはしないと思います。行財政改革と各部局の事業の見直しは付いて回るものですから、この廃止議論をきっかけにして、必要なものかそれほど必要でないものかの見極めを図ろうとするのが狙いではないかと思いたいところです。

【ライオンズ理事会】
 夜はゴールドライオンズクラブ理事会に出席しました。私からはピンクリボン運動in和歌山への支援を今年も行いたい旨の提案を行いました。理事の皆さんの賛同を得られたので決議していただき、次回例会で会員の皆さんのご厚意に任せることにしました。生命を賭けたピンクリボン運動に少しでも協力できたらと思っての決議です。
 理事の皆さん。ありがとうございました。

【懇談】
 夜に今日、議場に来てくれていたKさんを訪ねました。新聞で今日の一般質問で登場することを知ったので、友人のNさんと一緒に来てくれたのです。檀上からお二人の姿を確認出来たので挨拶に伺いました。
 いつもと変わらずに元気な姿で接してくれました。「テーマも内容も良い質問だったよ」と話してくれました。今日はありがとうございました。
9月16日(火) 「一般質問」
【一般質問】
 県議会一般質問が始まりました。今日から四日間の予定で、私の出番は明日の午前11時からの予定となっています。通告している質問項目は以下の通りです。

1. 和歌山県の偉人を敬う教育について
郷土の偉人陸奥宗光について
湯川秀樹について
陸奥宗光を初めとする郷土の偉人の教材化について
学校教育の一環として偉人を訪ねる修学旅行・遠足コースの設定について
2. 防災対策について
幼稚園を初めとする児童施設の室内対策について
県営住宅のドア対策について
避難所における事前対策について
県と地元金融機関が連携したBCP対策及び和歌山県防災対策推進条例の企業への周知について
3. 関西空港の位置づけについて
三空港のあり方について
4. NPOサポートセンターについて
NPO活動についての評価について
NPOサポートセンターのあり方について

偉人を敬うふるさと教育に関しての意見はたくさんいただいています。そして気付かなかったことですが、陸奥宗光を議会で取り上げることで反応があり、「和歌山県からそれ以前も、これ以降も出ないような偉人は陸奥宗光だと思う」、「歴史上の人物で陸奥宗光が一番好きです。全国区にして欲しいと思います」、「結核で倒れなかったら総理大臣になっていた人物だと思います。それが残念です」、「岡公園の陸奥宗光の銅像を良く見に行っています。取り上げてくれるのは嬉しいことです」などの意見も寄せられました。
 ありがとうございます。和歌山県の誇りだと思っている方が数多くいらっしゃることに感謝しています。

防災対策に関しては私達の関心事項です。一瞬にして生命の危機に陥らせるのが大災害ですから、どれだけ事前対策を講じても講じ過ぎることはありません。人の関心を高めるための防災月間での訓練や建物の耐震補強などは確実に進められていますが、室内対策はそれと比較して遅れています。大きな揺れがあると建物が壊れる前に、仮に壊れなかったとしても、タンスや本棚などの下敷きになって生命を失うことがあります。室内対策は身を守ることと家屋から外に逃げるための通路を確保する意味でも大切な対策です。

先般の議会報告会で最も多かった質問項目が関西空港のあり方についてです。橋下大阪府知事が「伊丹空港の廃止」議論をしていることから、「和歌山県が恩恵を上れている関西空港に関して意見が上がっていないのは問題である」ことや「和歌山県としての立ち位置が全く分からない」というものでした。今回は、知事にその点を質してみる予定です。

NPOサポートセンターが行政改革の一環として廃止の有力候補になっていると聞いています。NPO団体は、存続に向けた話し合いや活動について話あっていますが、関わっている人や利用者の声は県に上がっていないとも思われます。金銭面の効率だけでその価値が図れないのがNPO活動です。
 いち早く県内のNPO団体は、NPOサポートセンター存続にかかわる署名を集めて、知事に思いの詰まった署名を提出、意見交換を行っています。行政改革の必要性は言うまでもありませんが、民間活力の力を引き出すためのNPO活動の交流拠点は公立の物差しでは量れない必要な施設であることを訴えます

 皆さんからいただいた意見を基にして一般質問を行います。何卒よろしくお願いいたします。

【和歌山シャンソン協会理事会】
 夕刻から橋本代表以下が集まり和歌山シャンソン協会理事会を開催しました。今年の和歌山巴里祭の決算報告とチャリティ贈呈式の日時などを決定しました。今年の決算は赤字となりました。理由は今回10周年記念のため、多くのゲストの皆さんに参加してもらったことによる経費が高くついたこと、経済状況が低調であり広告掲載が例年と比較して少なく収入が減少したとこにあります。

 それでも理事全員の総意で、障害者福祉団体への寄贈は行うことを決定しました。赤字決算でしたから資金は持ち出しになりますが、理事会として決定いたしました。理事の皆さんの温かい心が反映されました。毎年寄贈しているのだから、赤字決算をしたからと言ってチャリティを中止する訳にいかないとの強い思いを、理事の皆さんは共有していました。素晴らしい和歌山シャンソン協会であることを改めて認識することになりました。
 強い思いがあることで、今までも、これからもこのチャリティ活動は続いて行くと確信いたしました。
9月15日(月) 「遠くなる」
【遠くなる】
 一瞬にして人生が遠くなってしまう感覚。幸運にして私は味わったことはありませんが、突然、人生が遠ざかるよう感じたとしたら、どうなるのでしょうか。ある方と普通に話していた時に、突然「女優だった夏目雅子さんと同じ病気、つまり白血病だと分かりました」と健康について聞かされました。本当に「ホント」驚きました。
 いつも元気に仕事をしていて、管理職として頑張っていることを知っているからです。病気が発覚したのは平成20年に受診した人間ドッグでした。仕事は順調で、人づきあいもしていたくらいですから体調の変化は全くなく、自分が白血病に侵されているなんて思ってもいなかったのです。

 人間ドッグの診断結果「あと一年」と宣告を受けました。その瞬間は、自分の人生がずっと遠くに遠ざかったような気がしたそうです。それまで抱えていた仕事や生活上の問題なんかは、気にならなくなってしまったのです。仕事で頑張れば解決できるような問題は、これからの闘いと比較すると対処は簡単なもので、自分ではどうしようもない問題と比べたら些細なことなのです。
 遠くまで裾野が拡がっていた人生が、突然見通せなくなってしまったのです。一年後のことすら分からなくなってしまったのです。改めて命と健康が、どんなに大切な仕事よりも価値のあることだと気付かされます。

 誰でも突然、人生が遠くなることがあるのです。不満と批判の人生ではなく、遠くまで歩ける、そして走っていけるような伸びやかな人生にしたいものです。不満と批判は大切な人生の時間を短くさせてしまいます。他人に対してそんなことを思う暇があったら、しっかりと自分の行く先を見据えて、誰もが限られた時間の中を生きていますから、少しでも遠くへ歩き続けて、まだ見ぬ素晴らしい光景を見たいものです。自分の位置から遠くに行くほど、これまで体験したことのない人生の光景が見える筈です。

 遠ざかった人生は、自分がこれから歩いて辿り着くべき距離を伸ばしてくれているようです。ゆっくり歩いていると何十年もかかってしまう距離を、一年間頑張って歩きましょう、そうすれば人よりも先に人生で見るべき光景が見られるよ、と語ってくれているようです。
 容赦なく時間は未来から自分のところにやって来て、そして瞬間の内に自分の感覚を通り抜けて行きます。今がもう過去になっているのです。命の大切さを自分のことと捉えると、こんな当たり前のことを感じます。

 これから先、何百万年という時間が未来から地球上を通り過ぎます。私達の元にやってくる時間はその内の百年前後です。日々、生きる意味を感じられるなら、十年先に感じられるものを一年先に感じることができます。凝縮された時間を生きることが、人生で素晴らしい光景を見るために必要なことです。
 誰にとっても有限の人生ですから、未来からの贈り物である時間を自分の前を素通りさせないで濃いものにしたいものです。

【その他】
明日、和歌山シャンソン協会の会合が予定されています。今年開催した和歌山巴里祭の収益金などの寄贈先を決定する会議となりそうです。ただゲストのに要する経費が年々高くなっていることから、収益が上がらなくなっているのも事実です。シャンソンを一緒に楽しむなど、皆さんのご協力をお願いいたします。

わが国のあり方と行く末に関する勉強会のお誘いを受けました。これは歴史の中の現代の価値を高めたいとの思いから派生しているものだと個人的に考えています。昨今の国政の乱れは、とても歴史に耐えられるものではありません。政権投げ出しや無責任内閣の声があります。人それぞれ感じ方は違いますから全てではありませんが、このような声があるのもまた事実です。
 今の私達の生き方が歴史に残る訳ですから、恥ずかしくない生き方をしたいと思います。既に講師も決まっていますから、楽しみにしています。
9月14日(日) 「みんな華になれVol.U」
【健康対策】
 健康への関心の高まりは、今では性別に関係なくなっています。サブリやダイエットのお誘いはきりがなく、新製品や新技術が溢れています。ところが飛びついても長く続かないのが現実です。今回は和歌山市出身の前田出さんが監修した「ダイエット宝地図」の講座を受けました。最近、著書を出版した前田さんの活動はどんなんものなのか、その一部を知ることができました。

 この方法は、単に運動や食事療法などのダイエット効果を狙ったものではなく、脳の働きに基づいて行動を変化させようとするものです。
 脳の特性を知るために「後出しジャンケン」で確認してみました。本日の講師である前田さんとジャンケンをするのですが、参加者である私達は、最初は「勝ち」次は「負ける」、最後は「あいこ」になるようにジャンケンをします。その結果、どの出し方が最もスムーズだったか話合いました。

 「勝つ」。私達はジャンケンを初めとして、小さい頃から競争社会の中にいます。自然と勝つことを前提として行動しているため、相手のジャンケンを見た後で勝つことは容易なのです。
 「あいこ」。相手と同じ手を出すことは、単に真似るだけなので簡単です。加えて、私達は他人と違うことをするのは難しいと思うのですが、社会的に相手と同調することは容易いこともあり「あいこ」は比較的簡単です。
 「負ける」。負けることは意外と難しく感じるものです。ジャンケンは勝つことを目的としているため、積極的に負けることは普段しないため、意識的に負けるける手を出すのは難しく感じます。今日のゲームでも間違って勝ってしまう人が多くありました。

 このように脳は普段からの思考によって習慣化されていますから、違うことに反応するには時間を要するのです。ダイエットの取り組みも習慣にすれば苦にならないで続けられるのです。脳が、そうするのが「当然」と思わせるとしめたものです。
 同様に前屈柔軟度のチェックも行いました。普通に前屈をするのですが、頭で「身体が頭から順に柔らかくなる、溶けるように柔らかくなる」と思って前屈すれば、身体が柔らかくなるような気がするのです。

 その理由は、脳はイメージしたことを実行しようとする特性を持っているからです。逆にイメージしていないことを実行しようとすることはあり得ません。自分がやるべきことを明確にイメージ出来れば、脳はそれを実現させようとするのです。
 自分が思い浮かべられないことは、決して思い浮かべることは出来ない。このことを知っておく必要があります。

 優れたアスリートやトップモデルは、この脳のやる気を持続させることが出来ます。一般的に私達は、「やろう」と思った時にだけ、自分の前の扉が開くのです。ですから誰でも実行するための扉を開けることが出来ますが、その時だけ扉を開くのと、持続的に扉を開けておくのとでは、同じ行為であっても全く違う行為であり世界なのです。
 常に「やろう」と思い続けられるのは才能とも言えます。但しこの才能は習慣によって誰でも身につけられるものですから、思考を持続させる才能を得たいものです。
 そして脳は、損をしているものを取り戻そうとすると行動に移すという特性もあります。
 損をしていないと思っていると、現状に安住することになります。損をしていないと行動をする必要を感じないからです。

 国民健康保険料で損をしたと思った人は、社会保険庁に調査依頼をするなど行動を起こしています。損をしたと思わなかった人は、「国は信用出来ないところだ」と思ったとしても、自らは行動を起こしていない筈です。
 後期高齢者医療制度に関しても同じです。この制度が導入されたことによって損をしたと思った人は、社会保険庁や地元の市役所などに問い合わせや質問をするなど具体的な行動を起こしています。損をしたいと思っていない人や年齢的に関係のない人は自ら行動を起こしていない筈です。
 損をしたいと思うのと思わないのとでは、その後の行動にそれほどの違いがあるのです。
 今のままいることは損をしていることだと本気で思わせることが出来たら、それ以降の行動は全く違ったものになります。

【集会】
 午後からは集会に参加しました。自民党総裁選挙が佳境に入り、いよいよ総選挙が近づいてきた感があります。和歌山市内でも総裁選後の総選挙への関心が高まっています。今日の集会のテーマも総選挙でした。
 やはり福田総理が総理の座を投げだした姿勢への不信感が募っています。もう政権担当能力はないのではないかという意見が全てでした。八か月の細川政権の期間を除いて、ひとつの党が長く政権を担ってきた弊害を感じている人が多くいます。

 和歌山県について顕著な意見が発言されました。「どのような指標を取っても和歌山県の順位は47番が定位置になっています。これが現与党による政治運営の結果であり、現実です。誰が党首になっても、この現実から脱することは出来ないのは明白です。どれだけ総理が変わっても和歌山県の位置は変わりませんでした。この延長線上に和歌山県の未来はないことが分かったので、これを断ち切り新しい政権与党に託すべき時期が来たと強く感じています」というものです。

 大河の流れは変えることは出来ません。地殻変動などの、余程の強い力が発生しない限り川の流れを変えることは不可能です。日本においては政権与党を変えることが地殻変動であり、同じ政党の中で党首を変える程度の河川改修工事で、従来の流れを変えることは出来ないのです。
 アメリカが良い例です。ブッシュ大統領の政策が良いと思う有権者が多ければ、今年のスーパーチューズディでも共和党が勝利し、基本的に現大統領の政策が継続されることになります。ところが、ブッシュ大統領の政策を良しと思わないと有権者が判断し、民主党のオバマ候補が勝利することになります。その場合、ブッシュ政権の政策は即座に中断されるなど、大きな政治の転換へと流れていくのです。

 政権担当能力のある政党が複数存在することは、国という大河の流れをも変えることができるのです。国民にとって自分達の選択が国の政策を選択することになり、自分達の国の未来を決定づけることの実感として感じられるのです。自分の一票が国の方向性に直結していることが分かることや、政権交代という舵をダイナミックに切れる感触を味わうことが可能なのです。
 投票に行っても同じだとか、誰がやっても同じと思うのと、自分の投票によって国の未来が変わると思うのとでは、投票行為が違ってきます。直接国のリーダーを選択できる大統領制と、間接的にリーダーを選択する議員内閣制の違いがあるにしても、アメリカ国民が直接大統領を選択できる機会が与えられていることを羨ましく思います。
 昼間に貴重な意見を伺うことのできた集会でした。

【みんな華になれVol.U】
 和歌山市民会館において、森久美子さん主宰のフラメンコ教室の皆さんが「みんな華になれVol.U」の舞台で輝きました。出演は150人ですから舞台の輝き度が違います。前回の「みんな華になれ」は7年前に公演されたそうです。当時の事情は分からないので書くことは難しいのですが、恐らくフラメンコの普及活動に務められ、生徒さんも随分増やされたことと思います。今日の個性豊かな大輪の華を咲かせた舞台を観て、苦労という肥料たっぷりに育っていることをうかがい知ることができました。

 ところで今日のフラメンコを観てふたつのことを感じました。
 ひとつは芸術性。フラメンコはスペインの文化ですが、鑑賞する私達日本人にも情熱としなやかさを感じさせてくれます。身体の表現と衣装からは情熱を感じましたし、動作からは激しさの中に日本人特有のしなやかさを感じ取れました。

 もうひとつは、踊っている人が楽しんでいる姿に接することができること。プロの舞台とは違って、フラメンコが大好きで練習している人達が舞台で輝けるのです。森先生は、努力している生徒の皆さんに機会を与えています。練習だけを続けるのは難しいものですが、舞台という目標があると練習の持つ意味は全く違ったものになります。練習のための練習ではなくて舞台を目指す練習になるのです。アマチュアにとって晴れの舞台が待っていることは大きな励みになります。学生以外のアマチュア選手が舞台、試合、作品発表などの機会を得ることは困難なのです。練習の成果を発表する機会のないままの練習は、楽しいものではありませんから上達を阻害します。

 今回の大きな舞台を目指した練習が、フラメンコスタジオで連日続けられてきたことが想像できます。その目標のある練習場は、熱気に包まれていたと思うのが当然です。熱い練習の中から今日、秋の華が咲きました。次の舞台で輝くのは、観客席で観ていたお客さんかも知れません。そんな輪が広がりそうな空気が舞台と会場をつないでいました。
9月13日(土) 「大会挨拶」
【大会挨拶】
 午前中、市内で開かれた関西電気保安協会の第30回定時大会にお招きいただき、挨拶の機会をいただきました。概要は次の通りです。

 おはようございます。本日の大会のご盛会誠におめでとうございます。また毎年、お招きをいただいていることに感謝申し上げます。お陰さまで元気に県議会活動をさせてもらっています。
 昨年までは皆さま方から要望をいただいているところの企業誘致や雇用創出などの経済活性化のための活動を主体としてきました。そのため経済警察委員会に所属し、これらの課題に挑戦して来ました。経済対策は国の最大の課題でもありますから、地域で出来ることは限られていますが、それでも県が認める地域に企業や事業者が立地してくれた場合は、不動産取得税と固定資産税の減免措置があるなど、施策を充実させているところです。

 現在開催中の県議会からは文教委員会に所属変更いたしまして、活動の領域の場を広げ、皆さまからの依頼に幅広く対応できるようにしていと考えています。
 来週一般質問に立つ予定ですが、ここでは郷土の偉人のことを学習した上でふるさい教育に力を注ぎ、郷土に自身と誇りが持てるような教育の提案を行う予定です。郷土の誇るべき偉人の功績を知り、尊敬でき目指すべき人物を身近な存在として捉えられるような教育機会が必要だと考えています。教科書での取り上げや現地の学習の必要性を訴えていきます。

 また大阪府の橋下知事が発言し議論を巻き起こしている関西の三空港のあり方に関しいても、和歌山県としての考え方を質したいと考えています。伊丹空港は年間1,600万人の利用がある利便性が高く全国でも有数の空港ですから廃止は現実的ではないとしても、オール関西として関西空港をハブ空港の役割を付与したいと考えている限り、三空港のあり方を和歌山県としても議論しておく必要があります。議論から外れた位置にいたり、意思表示をしないのでは、空港問題に関しても存在感のない地域になってしまいますから議論をすることは重要なことだと考えていますので、注目していただくようお願いいたします。

 最後になりますが、本大会の活発な議論の下で活動方針が樹立されることを心から祈念申し上げ、挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

【懇談】
 御坊市議会議員と懇談しました。御坊市では経常収支比率が100%を超え財政赤字で行政運営に苦しんでいるそうです。財政問題を打破しないと健全な行政運営と期待する施策の実施はあり得ませんから、財政問題は最重要課題だと言えます。
 良い施策は取り入れたいとの考えを持っていますが、財政面から採用されないこともある点で苦慮しているようです。それでも地元の皆さんと先進地の視察を計画するなど行動的です。行動から明日が拓けます。

【ソフトボール大会】

(ソフトボール大会を行いました)
 午後からは市内の野球グラウンドで親睦ソフトボール大会を開催しました。お互いの懇親を高めようとの主旨の下、30名の参加メンバーが汗を流しました。試合は七回まででしたが、日頃の運動が不足しているせいか結構大変でした。
 まだまだ暑い季節ですが、身体を動かすことで飛躍に結び付けたいと思っています。 終了後、グラウンドから会場を変えて懇親会を実施しまし
た。懇親会では今日のソフトボール大会の撮影ビデオが早速放映されました。
ビデオで見るとプレイをしている時の感覚と違った感じがあり、会場は多いに盛り上がりました。参加された皆さん、お疲れさまでした。
9月12日(金) 「通告」
【信頼】
 午前は市内である方と話し合いを行いました。テーマは仕事についてです。一見、仕事の成果は数字や効率性にあると思っていますが、大きな仕事であればある程、実際は違うと思います。大きな仕事になる程、信頼関係が決定するに際しての大きな要素となるのです。価格や品質も大切ですが、最後は信頼関係に尽きます。金額の差で判断するのは小さな仕事の場合で、依頼者にとって本当に大切な仕事は信頼関係に基づいてパートナーを決定するのです。

 これはある意味当然のことで、大きな仕事を実施する主体は並行していくつもの仕事を行っています。ですからひとつの事業だけを見ている訳にいかないのです。そんな時は入札価格ではなく信頼して仕事を任せられる人に依頼することになります。
 自分が直接かかわらなくても仕事が完璧に完成する。こんな素晴らしいことはありません。仕事の進捗や出来や不出来のことが気になるよりも、何も気にしないで任せられることで時間を有効に使うことが可能となるのです。精神的にも時間的にも、仕事のパートナーを決定するには信頼がキーワードです。

【昼食会】
 ライオンズクラブ関係の皆さんと昼食会を行いました。言うまでもなくライオンズクラブは世界最大の社会団体ですが、日本における知名度はそれほど高くありません。献血活動など地道な活動を主体にしていることも要因かも知れませんが、献血活動においては日本全体の20%弱がライオンズクラブの献血活動によるものですから、誇るべきものだと思います。
 ただ昨今の経済情勢下、参画を求めるのは難しいものがあり、会員の絆を深めることが現在の取り組みでもあります。

【刷り合わせ】
 昨日に引き続いて、県議会定例会一般質問の刷り合わせを行いました。何度か記載していますが、刷り合わせとは一般質問に対する答弁の回答を引き出す作業でもあり、当局の考え方を知ることと意思疎通を図ること、そこから行政課題を解決するための糸口を見つけることにあります。そして一般質問では、皆さんの意見を反映させることが最大の目的となります。皆さんの意見に裏付けされた意見は深みがありますから、思い切って質問することができます。思いつきの質問では深みと奥行きはありません。

 ある首長が言っていました。一般質問を聞くと資質と背景が分かると。県民の声を代表するような誰かが背景にいる質問は答弁も慎重になりますが、新聞ネタなどの一般論的な質問であれば怖くないそうです。
 一般質問の命は、どれだけ意見を吸い上げているかに掛っているのです。

【通告】
 刷り合わせに続いて一般質問の通告を行いました。一般質問を希望すれば、議長あてに一般質問の通告をする必要があります。通告をすることで檀上に立つことが出来ますし、通告に基づく質問以外は実施できないことになっています。
 例えば教育問題に関する通告をしているのに、企業誘致の質問はできないのです。仮に教育関係の通告をしていた場合に、企業誘致の質問をした途端に、議長に質問を止められることになります。

(本会議が始まると日程が掲示されます)

 さて本日夕刻に一般質問の通告を行いました。今回の質問項目は次への通りです。
1. 和歌山県の偉人を敬う教育について
郷土の偉人陸奥宗光について
湯川秀樹について
陸奥宗光を初めとする郷土の偉人の教材化について
学校教育の一環として偉人を訪ねる修学旅行・遠足コースの設定について
2. 防災対策について
幼稚園を初めとする児童施設の室内対策について
県営住宅のドア対策について
避難所における事前対策について
県と地元金融機関が連携したBCP対策及び和歌山県防災対策推進条例の企業への周知について
3. 関西空港の位置づけについて
三空港のあり方について
4. NPOサポートセンターについて
NPO活動についての評価について
NPOサポートセンターのあり方について

 以上が平成20年9月定例会での質問項目です。登壇は平成20年9月17日、水曜日の午前11時からを予定しています。何卒よろしくお願いいたします。

【議会報告】
 夕方から短時間ですが県議会報告を行いました。主に平成20年9月定例会での質問項目について説明をいたしました。和歌山県の偉人を敬う教育について、防災対策について、関西空港の位置づけについて、NPOサポートセンターについての項目を紹介させていだたきました。

【落語】
弥勒亭福福さんとキリンビールをお招きして、落語とビールを楽しむ集いを開催しました。弥勒亭福福さんは紀州落語愛好会会長で、その落語は本当に雰囲気があって面白いのです。今日は一席の落語でしたが、集まってくれた約90名の参加者は初めて聞く落語の世界に魅せられていたように感じました。
 引き続いてキリンビールの協力によるビールの飲み方教室では、美味しいビールの飲み方の講座と利きビール当て、アルコールに強いか弱いかの判定など、楽しみながら美味しいビールを楽しみました。

【懇親】
 夜は紀州レンジャーズの支援者の方と懇親を行いました。以前から一度、一緒したいと思ってくれたいた方がいまして、有難く懇親の機会を持っていただきました。何でもやれるだけやれば良いと励ましてくれました。やるだけのことをやっておけば、あとは時の運なのです。「年月の過ぎ去るのは早いよ」と話してくれました。まだ51年だけ生きているだけの先輩からの助言でした。
9月11日(木) 「刷り合わせ」
【打ち合わせ】
 早朝より二件続けて地域経済活性化に関する打ち合わせを行いました。地域経済は疲弊していますから、何とかしなければならないと思っている人ばかりです。ところが具体的な行動に移す人が少ないため、現状のままで止まっています。壁を壊すことに関して話し合いをしたところです。
 ガラスの天井を壊すのは大変ですが、今がその機会なのです。興味深い話し合いになりました。

【刷り合わせ】
 来週から県議会の一般質問が始まります。私の登壇は来週9月17日の水曜日、午前11時の予定です。そのため一般質問に関する当局との刷り合わせを行いました。
 今回、一般質問の予定項目は、郷土の偉人を活かした教育問題について、防災対策について、関西国際空港の管彩健らおける位置づけらついて、NPOサポートセンターのについて、の四件を予定しています。是非とも県民の皆さん理の立場にたった施策の構築を行いたいと考えています。

 刷り合わせとは、議会一般質問を実施するに際して当局と意見を戦わす機会でもあり、県民の皆さんの立場にたった行政を推進するために行っているものです。
 議会で事前に刷り合わせをするのは、一般質問の機会を大切にしたいとの当局の配慮であり、実施主体側の意見でもあります。
 明日も引き続いて協議を進めることにしています。

【懇親会】
 夜は大阪府下からのお客さんと一緒の懇親会に出席しました。市内にいる経営者の方の紹介だったのですが、全国の中の和歌山県の姿がある程度浮かび上がりました。
 市場が閉鎖的なので新規案件は難しいこと。金銭よりも付き合いを大切にしている地域である、と外からは見えていると意見を伺いました。このことは良い一面もあればそうではない一面もあります。ビジネス参画は難しい地域ですが、信頼を得ることができたなら、入って行きやすい地域でもあります。情報が入ってくることはととても大切なことです。比喩的な表現ですが、裸の王様では真の姿は分かりませんから、何でも情報が入るように姿勢を持ちたいものなのです。他府県からの建設的な意見を大切にしたいと思いました。

【域内金融】
 域内の金融の支援について。和歌山県はミニバブル的な景気感がなかった代わりに、昨今の全国大での経済情勢と同じく、著しく経済が落ち込んでいる様相はありません。地域を元気にするのは金融がしっかりすべきであるとの意見があるほどです。金融庁の指導もあるのでしょうが金融引き締めの傾向にあり、引き締められると事業展開に影響するものです。金融政策としては、引き締めも大切ですが、地域内に資金が流通するしくみを持って欲しいところです。 

【その他の活動】
NPO法人活動の現状を確認。和歌山県ではNPO法人の活動が活発で、地域活性化には欠かせない存在になっています。その点に関してNPOの必要性に関して意見交換を図りました。

県民の皆さんの立場に立った行政のあり方について意見交換を行いました。一番、県民の皆さんと接点を持っているのは職員さんです。職員さん、特に担当者の意見を重視すべきなのは、県民の声を知っているからです。一番大切な声を聞くことが可能な立場の人の意見を聞くことで、施策の修正が可能となります。机上の意見と現場の意見は必ずしも一致するとは限りません。その差を埋めるのが地方自治体の職員さんであり議員でもあります。全て為政者の意見に頷いているようでは県民の皆さんの代表の立場とは言えないのです。そんな皆さんの意見を聴かせていただきました。
9月10日(水) 「防災について」
【朝会】
 早朝から二件続けて朝会を実施。社会における企業責任の件とグリーンファームの案件です。企業の社会的責任が問われることが多くなっていますから、情報公開と社会と接点のある業務内容を鏡張りにすることは社会の要請であり、意図的でなくても反社会的な行為は決して許されないのです。「以前は行えていた」という言い訳は通用しないのです。
 そして循環型社会を形成するためのグリーンファームを県内に誘致したいと考えている皆さんが存在しています。地域の環境を守るための施策を検討している最中だそうです。
 有機肥料を使った野菜づくりと動物と昆虫公園を併設した施設を考案していますが、子ども達が歓迎してくれそうな構想に仕上がっています。後は具体的な行動があるだけです。

【防災について】
 新潟県や岩手県での大地震を経験した方と懇談いたしました。大地震は未経験の私達が予想している以上の恐怖を体験するそうです。和歌山県の場合、東南海・南海地震の危険性が指摘されていますが、何故だか自分だけは大丈夫だという意識があり、事前対策を講じていない事例が多いように感じます。
 地震への備えが進んでいる静岡県は当然のこと、地震対策が遅れていると言われている岡山県でも事前対策に力を入れていますから、和歌山県でも本格的な事前対策に力を注いで欲しいところです。

 例えば室内対策としてピアノやタンスなどの重量物を固定するのに、簡易な留め金具で固定しても大地震の時には全く意味を成さないのです。安価に仕上げることと生命を守ることを同じ土俵に並べてはいけないのです。「お金と生命のどちらが大切か」との質問に対しては、誰でも生命と答える筈です。そんな大切な生命の安全を確保するのに、価格が安い安全機器で固定するのは間違っています。恐らく大地震は来ないと思っているのか、自分だけは助かると思っているのかのどちらかです。

 本気で事前対策の必要性を思っている人であれば信頼できる機関で実証試験を経た安心できる固定金具で体躯を講じる筈です。まだまだ事前対策意識は熟していないと捉えざるを得ない状況です。

【陸奥宗光】
 岡公園にある陸奥宗光の銅像を建立する際の募金に関する資料や銅像を公園内に設置する際の和歌山市の取り扱いなどの資料が見つかりました。昭和46年頃の資料ですから、今から37年も前の資料で、今では揃えることが困難な資料なのです。陸奥宗光のことしを調査している動きをしていることから、不思議と資料が手元に届いたのです。もし調査と行動を起こしていなければ、この古い資料を入手することはできなかったのは間違いありません。関心を向けたら自然に情報と資料などが集まってくることを実感しました。

 それにしても、意識を関心のある対象に向けることで扉が開かれることが分かりました。歴史の扉を開いた歴史上の人物は、必ず実施したいことに関心を向けてそのことに関する全てのものを引き寄せていたと思います。
 意識を向けるとそれを具体化させる力が働きます。

【ライオンズクラブ】
 和歌山ゴールドライオンズクラブ例会に出席しました。各クラブを周っていた関係上、所属クラブの例会に出席するのは久しぶりのことでした。本日の議題は豊富で、例会の時間が超過した程でした。私からは、交換留学生の取り扱いとレオクラブの活動について報告をさせていただきました。

 ここでちょっと良い話を聞きました。
 新聞やテレビの番組やニュースの話を、翌日になって私達は話し合うことが多いのですが、報道されたニュースは誰でも知っていることばかりなので、実際は役立たないのです。
 それよりも、自分が知っていることや取り組んでいることを相手に伝えるようにしたいものです。自分が知恵を出すと相手も応えてくれますし、それの方がお互いに得るものは多いのです。
 そして相手に笑顔が出たらオッケーのサインです。笑顔は何者よりも正確に意思を伝えてくれるものです。人間社会では出すものが多いのですが、笑顔も数多く出した方が幸運を運んでくれます。

【懇親会】
 夜は懇親会です。労働問題や国政のこと、そして国体と学校の実情に関して話し合いを行いました。例えば、慶風高校には硬式野球部があります。今年の甲子園を目指す和歌山県予選で一勝を挙げた新進気鋭の野球部ですが、昨年度のエース投手が福井工大に進学しています。大学に進学した今も真面目で努力しているので評判は高いのです。慶風高校の野球部員であれば、是非とも受験して欲しいと依頼が来ているのです。また公式野球で強豪大学になっている日本文理大学からも、慶風高校の硬式野球部へ挨拶に来ているそうです。県予選で一勝すると、今までとは全く違った様相になっているようです。
9月9日(火) 「県議会開会」
【県議会開会】
 平成20年9月手定例会が開会となりました。会期は本日から9月26日までと決定しました。一般会計の補正予算は約6億4,349万円、条例は4件その他の議案は12件提案されています。
 知事からは議会において、防災対策の重要性、道路整備、産業振興と観光の振興などについて説明がありました。

 また意見書として「関西国際空港に係る平成21年度概算要求に対する意見書」が賛成多数で採択されました。これは関西国際空港の二期工事に係る施設整備と用地造成などの建設費用を、国土交通省が平成21年度概算要求に盛り込まないことを受けて、平成21年度も予算化するように県議会として強く要望するために、国土交通大臣あてに意見書を提出するものです。
 その後、クラブ総会を開催し一般質問の日時などを協議しました。私の登壇予定は9月17日、水曜日の予定になっています。

【打ち合わせ】
 昼間には全国を駆け巡っている方と、経済情勢に関する意見交換を行いました。全国的な問題として、土地価格の不安定さと金融機関が貸出を制限していることを伺いました。半年先のことが読めないため不動産があっても担保価値を算定し難いので、それだけでは貸出は困難な状況があります。金融機関が評価した価格の60%程度の貸出が認められるのが現実で、企業や事業家は必要な資金を集めることに苦慮しているようです。そのため再開発計画や新規事業は遅れがちになっていて、そのことが経済を停滞させています。
 それなりの実績がある事業家の場合でもそうなっていますから、投資が進まないことで地域において経済再生は難しい局面にあります。

【瞳】
 ある経営者Yさんと懇談した時のことです。先日、Y社長に若手で有望な人を紹介したのです。そのことに対してY社長は「あの人は良い瞳をしていた。目を見ると人が良く分かるからね。今どき、あれほど澄んで輝きを放っている瞳の持ち主を見たのは珍しいことです。まるで修業を終えたお坊さんのようでしたね。あの方は信用できる人ですね」と称えてくれました。
 友人を褒めてくれることは自分のことのように嬉しいものです。参考までにY社長は数えきれないほど、また様々な分野の人と今まで会っている経験を持っています。それでも瞳が輝きを放っている人と会うことは珍しいことだそうです。
 瞳を見ると人格が分かる、そして付き合う人物かどうか判断できるそうです。

【NPO活動】
 和歌山県のNPO活動は盛んです。地域の元気の一部をNPO活動が支えているのは間違いのないところです。今ではNPOの活動は域振興の一部に組み込まれているところもあり、行政機関と各NPO法人をつなぐ中間支援組織の重要性はますます高まっています。

 平成20年9月9日現在、和歌山県にあるNPO法人の数は丁度300団体、認可申請中のものを加えると308団体になっています。200団体を超えたのは、最近のことように思いますが、随分NPO活動の取り組みは進展しています。
 平成21年2月11日には、NPOフェスタを和歌山ビッグホエールで開催する計画があり、参加者数は一万人を目指しています。

 中間支援団体が運営している組織に和歌山県NPOサポートセンターがあります。県が指定管理者制度を使って、NPO法人わかやまNPOセンターに運営を委託しています。指定管理者制度を導入してから、センターへの来場者が50%も増加していますし、相談業務は運営を開始してからの2年間で1,420件に及んでいます。平成19年度の来場者数は8,760人で、対前年比18%の増加、指定管理者制度導入前と比較すると50%増となっています。
(廃止の候補に挙がっている
和歌山県NPOサポートセンター)
 実績は数字だけではなく、団塊の世代の地域デビュー支援事業や企業の社会貢献などの支援活動を行い、従来の活動領域を拡げています。
 センター長に時間をいただき話し合いをさせていただきましたが、和歌山県のNPO活動の支援と全体的な盛り上げに全ての時間を注いでいるようです。熱意が人を育て、活動を活性化させることを感じました。

 本日は、丁度、大学生のインターンシップの受け入れをしていました。昨日から二週間の予定ですが、学生は企業のインターンシップよりもNPO活動のインターンシップを選択してくれています。理由は地域活動に参画している人との交流を求めて、そして社会貢献に関しては本ではなく、直接活動している人と会い意見を求めることで得るものがあると考えたからです。

 彼は現在、就職活動中だそうですが、これから社会人になったら会社内で直ぐに発言力を持つことは難しくなります。5年から10年の年月をかけて実績と実力を身に付けることで、会社内の発言する力を得ることになります。ところがNPO活動に参画すると、社会人一年生であっても、自分の活動を通じて他のNPO法人や社会に向かって発言する機会を得ることができます。このような機会を得られる経験は貴重なものです。日本の社会は序列や実績を問われることが多いものですから、実績もないし経験の浅い組織人に重要な場面で発言する機会を与えてくれない場合が多いのです。

 NPO活動の良さは、活動していることを発言できることにあります。和歌山県NPOサポートセンターは、こんな発言と発表をする機会をたくさん作ってくれています。
 参考までに和歌山県NPOサポートセンターは、この夏休みに大学生のインターンシップを三名も受け入れています。
 表現しきれないほどの実績を残している和歌山県NPOサポートセンターを、今後のNPO法人の活動を支援するために残すことが必要だと強く感じました。

【飲み水】
 飲料水がガソリンよりも高くなってから久しくなりますが、水資源が豊富な和歌山県でも、より安全でおいしい品質の高い水への欲求があります。和歌山県内の企業が安全で健康に良い飲み水の研究を続けてくれています。飲み水では全国で初めて、保険適用を受けられる制度を導入することも検討しています。
 健康を考えると一日1.5リットルの水を飲むことを進める人もいますし、大災害などの非常用として個人でも備蓄しておきたいのが安全な飲料水です。デザインと供給体制を整えて全国デビューを目指しています。

【その他の活動】
定時制クラスを持つ南紀高校について調査しました。生徒の考え方によって受け入れの選択肢は多く必要ですから、地域にとって欠かせない高校ですと意見を受けました。

衆議院解散と総選挙に関しての意見を数多くいただいています。どのような結果になるのかは分かりませんが、変化ではなく大転換に近いような大変化を求めている空気があるように感じます。例として挙げられたのですが、いつも投票に行く約50%の有権者の現職支持が70%で新人候補の支持の比率が30%くらいだとします。批判票は必ずありますから、これが泡沫候補ではない有力者同士一騎打ちの場合の基礎票だと考えます。
 今までだと、この数字に若干の増減がありましたが現職が有利となっていたのです。ところが直近の選挙では、今まで投票に行かなかった人が社会への変化を求めて行くようになっています。そして投票に行っていた人達が、体制への不満の意思表示のため投票に行かなくなっているようです。
 変化を求める人は新人に投票を行いますから、現職と新人の差は予想以上に縮まって、僅差または逆転する可能性が高まっています。有力な原職であっても、安泰ムードがないのは、このことも原因となっています。
 変化はブームではなく、本物に変わっていると捉えるのが正しい認識だと考えます。
9月8日(月) 「作品展」
【作品展】
 障害者の皆さんが制作した芸術作品展「コラボアート展」の作品募集が行われています。
 明日が締め切りとなっていますが、寄せられた作品は審査員によって審査された後、入賞作品は関西の各府県を巡回する作品展として開催が計画されています。和歌山市での開催予定は平成21年3月頃の予定です。本日は会場を予定している中心市街地にあるフォルテワジマを訪ねて、開催概要に関しての打ち合わせを行いました。

 今回、フォルテワジマの全面的な協力を得て、来春開催する運びになりました。場所はフォルテワジマ一階売り場の一部をお借りすることとし、改めて設営準備事項の確認をすることにしました。和歌山市にお住まいの方ならご存知のことと思いますが、フォルテワジマを百貨店として再生させることが和歌山市中心市街地活性化の最大の課題でした。和島興産が和歌山市の再生のために立ちあがってくれ、フォルテワジマとしてオープンさせてくれています。

 現在もテナントを充実させていますが、地階の温泉から始まり1階のマーケット、2階のショッピングゾーン、3階のニットミュージアム、4階のイベントホール、6階の和歌山大学サテライトスタジオ、そして7階は飲食ゾーンとして各階とも充実してきています。
 中でも1階の喫茶や7階のとんかつ店は直営で、自慢の味とサービスを提供してくれています。安全で安心な食材と味を求めてお客さんで賑わっています。今年7月に訪れたお客さんは31千人、8月には35千人のお客さんが来店しています。中心市街地の活性化のために尽くしてくれていることに感謝するばかりです。
 また今回の「コラボアート展」に際しても全面的な協力を約束してくれています。心あるフォルテワジマが中心市街地に位置してくれていることは心強い限りです。

【地元産品】
 和歌山市には良い素材がたくさんありますが、上手く流通経路を活用していないため全国で認識されていないものもあります。梅やミカンのように全国的に知られたもの以外にも良いものはたくさんあるのです。大変お忙しい中、東京からある経営者に和歌山市に来ていただき懇談する時間を取りました。
 国内は勿論、世界は品質の良い日本の良い素材と製品を望んでいるので、和歌山県産品はこれから有望視されることになるとアドバイスをしてくれました。調査したところでは温泉、水などは活用できる素材だそうです。

【苦情対応】
 人が動くと感謝もありますが苦情も発生します。どんな会社や組織であっても、行動すると苦情はつきものです。そして少ない特定の人からの苦情に担当者はエネルギーを割くことになるのです。お客さんの99%は良いお客さんで、残りの1%がクレーマーだと思います。何をどう処置しても気に入らないのがクレーマーの特徴で、担当者は、何度も説明のための電話や訪問をすることになります。クレーマーだと分かっていても放置しておくと企業イメージは低下しますから、会社では最大限の誠意をもって対応するのですが、それでも解決を図ることは難しい場合が多いのです。

 どれだけの品質を確保しても、お客さま応対の訓練をしても、サービスレベルを向上させても、この分野においては100%にすることはできないものです。
 ただクレームによって仕事の見直しを図ったり、新しい知識を得られることもありますから、嫌なクレーム対応でも真剣に解決策を考えることが大切です。感情的なものや理屈に合わないケースで解決策が見当たらなかった場合は、人を変えるだとか、気持ちを伝える手段を変えるなどの応用が必要なのです。
 苦情対応を検討する場面に参加させていただき、ケースメソッドを勉強させていただきました。
9月7日(日) 「防災総合訓練」
【防災総合訓練】
 平成20年度和歌山県総合防災訓練と紀の川市防災総合訓練が合同で開催されたので参加しました。午前9時から訓練開始、場所は紀の川市打田グラウンドで行われたものです。今月は防災月間ですから、9月1日には岸和田市の近畿総合防災訓練で実施された訓練に和歌山県として参加して以降、和歌山市でも訓練が行われるなど、各地で災害避難訓練として防災訓練が行われています。

 訓練には民間からの参加と出展がありました。三愛物産は広川町を初め、県内15ヵ所に設置されている避難誘導灯の展示。レンタルハウスでは、地震発生時にガス調理器の火が自動的に消化してくれる装置の実演を行っていました。この地震感知安全装置は条件がありますが、和歌山市では65歳以上の高齢者世帯への全額補助施策があります。また和歌山市と海南市では1級または2級の身体障害者手帳を所有されている方なら一割負担で求められます。
 このように災害時要援護者への対応策も徐々に講じられています。ただこの二つの地方自治体以外には補助制度は導入されていないため、福祉の地域間格差も問題となりそうです。
 訓練の途中、和歌山大学から防災訓練来ていた先生と懇談しました。防災センターは各地にありますが、実際の建物を活用した防災訓練所は関西のどこにもないため、県内に設置しては如何なものかとの相談を受けました。
 例えば廃校を活用して、そこに防災に必要な展示物を揃えたり、地震で潰された建物の瓦礫や自動車などを校庭に集めて展示するなど、本物を体験できるセンター作ることで、私達の意識高揚と県内外から訪問客を集められるものです。廃校の活用ですから教室と体育館があり、避難所生活体験など一泊二日で訓練への参加も可能なソフトも導入したら面白いものになりそうです。
 大学と行政機関が連携することで防災対策も違った展開も見られそうです。

【名取お披露目】
 一気に四人の名取が誕生しました。三味線の世界で家元が杵屋栄蔵の杵屋の名取が、和歌山市内で四人誕生し、合計10人になりました。四人が同時に名取試験に合格するのは初めてのことで、今後も可能性は少ないと思われるくらいです。私は挨拶の中で空前絶後と表現させていただきましたが、それほど凄い瞬間に立ち会うことができたことに感謝しています。

(名取お披露目)

 和歌山市に和音楽の文化を作りたいと思い描いた杵屋栄七殊さんの努力が実ってきています。先生は、お弟子さんの育成と小学校などへの演奏会など活躍中ですが、認めてもらうまでの時間は相当なもので、今なお発展の途中にあります。恐らく生涯を掛けた挑戦ですが、その成果が表れていることを心から嬉しく思っています。
 もっと発展を遂げられる。そんな確信を得た名取お披露目の会でした。本日はおめでとうございます。

【資金繰り】
 ある会合に出席しました。自民党総裁選が盛り上がっていますが、新政府に一番に取り組んで欲しい政策は経済対策だとの意見が最も多くありました。今更言うまでもなく地方経済は疲弊しています。

 本日伺った和歌山市内の事例です。今までなら地元製造工場でもある程度の部材の在庫を持っていましたが、今では全く持たなくなっているそうです。発注に備えて少しくらいは在庫を持っておきたいようですが、それを抱えておく余裕は全くなくなっています。
 それどころか地場の工場では発注の仕方に変化が見られます。大手から発注があった場合には納期を守って製品を納める必要がありますから、それに応じて製造工場から部品製造会社に部材の発注が来ます。部材は即時納品で支払は翌々月回しにして欲しいとの依頼も出てきています。つまり、この部品製造会社では毎月20日が伝票の締切となっています。 

 具体的には、製品の納品は19日付で依頼があり、発注伝票を21日付けにして欲しいとの依頼なのです。これは、製品を早く欲しいのですが、支払いは無理なので支払を遅らせて欲しいとのこと依頼なのです。20日前の伝票だと、原則支払いは翌月となりますが、21日付けの伝票だと支払が翌々月になるのです。
 それほど資金繰りに窮しているのです。ただ今度は部材会社の資金繰りが厳しくなるので、結局、小さいところにしわ寄せが来ているのです。そして次の危険は連鎖倒産です。支払を受ける前に取引先が倒れてしまうと、大手取引先と比較して債権額が小さいため全額を回収することは不可能です。

 和歌山市内にある会社の一部では、このような綱渡りの資金繰りを行っているのが現状です。
 そしてたった一度、支払いを遅延させると、その会社と経営者への信頼はなくなりますから、次からの取引はなくなります。例え一日遅れで支払いをしたいとして同じことだそうです。貸す側から見た信頼の尺度は、決められた日に支払うか支払わないかのどちらかなのです。

 勿論、事前に支払いが一日遅れると連絡があるだとか、遅延するものの今後の支払い計画の説明に来る経営者は、まだ「まし」な方で、一線を画してくれるそうですが。支払はないし連絡もない、貸付者が電話をしても電話出ないなど逃げの姿勢の経営者への信頼は、その瞬間に消滅するようです。

 このような人に迷惑を掛ける行為は、最もしては為らないことなのです。長年築いてきた信頼関係であっても崩れるのは一回ですから、事業を継続させるための資金繰りと支払いは、経営者にとって最も大切な役割だと教えてくれました。
 借金も実力のうちと言われることがあります。これは銀行からお金を借り受けられる信頼がその人にあることを言っているのだと思います。銀行は信頼力のある人にはお金を貸し出しますが、信頼のない人には貸し付けることはありません。銀行からどれだけお金を借りられるのか、その人の実力と信頼を試す尺度になります。
 
【労働】
 労働の意味は人によって違います。お金を得ること。自分を高めること。他人と一緒に仕事をする経験を積むこと。仕事を通じて社会に貢献すること、など様々です。人が働くことが労働。人が働くとは、人である私達が考えながら動くことです。考えない行動は働くとは言いません。考えて動くことが労働なのです。
 それに対して最近の労働は「牢動」になっている人が多いようです。「牢動」とは牢屋の中にいて言われたことだけをすることを指します。考えないで動くので「動」と書きます。 
 このような労働が増えていることが社会を停滞させているようです。この話は、社会奉仕団体の長から伺いました。
9月6日(土) 「土地問題」
【土地問題】
 土地が日本経済の価値の基準であり、今も尚、どれだけ重要なものであるのかが分かります。土地価格は下落傾向にありますが、半年先の見通しも立ちません。経済の専門家の意見では今年は上昇することは考えにくく、下落すると考えるのが一般的だそうです。
 ですから全国的に土地の取り引きは低調で、その結果、経済が停滞しているとも言えます。金融機関の鑑定においても従来付けていたような価値はなく、しかも担保価値は鑑定結果の約60%だそうです。金融が積極的ではないため、土地に基づく資金の流動性は少ないのです。見通しを聞く限り今までの見解と同様に、わが国の経済が上昇するまでには時間を要しそうです。

【原稿】
 和歌山県議会報告に関して、簡単な原稿依頼を受けたので書き上げました。内容は次のとおりです。
 皆さまには、日頃からのご支援、心より感謝申し上げます。皆様のお陰をもちまして、元気に議会活動と地域を元気にするための活動を行っているところです。
 昨年一年間、地域を元気にするためには「まず経済から」と考え、経済活性化施策を重点にした活動を行ってまいりました。直近の平成20年6月議会では、主に次の項目に関する質疑を行っています。
・和歌山市美園町のけやき大通り市街地再開発事業について
・和歌山市中心市街地活性化基本計画について
・和歌山大学観光学部の中心市街地進出について
・紀ノ川企業集積ベルト地帯構想について
・高度化資金の債権の放棄について

 和歌山市の中心市街地活性化や、大学観光学部が地域経済に及ぼす効果についての論議や、和歌山市から橋本市までの紀ノ川流域地域での高度集積型産業に関わる企業誘致についても行いました。また県が持っていて処理できずに苦しんでいる不良債権処理についても結論を導き、県の財政健全化にも努めました。

 このように一年間を通じて経済問題に携わって参りましたが、平成19年6月議会終了後、経済警察委員会から文教委員会へ所属する委員会を変更いたしました。経済問題に関してはある程度の意思を反映させることが出来たと思ったこと。そして近年問題となっている学力低下や不登校など若者の社会的ひきこもりなどの諸課題を調査し、改善を図りたいと考えたからです。

 早速、公立高校入試における諸問題についての意見交換と改善に着手しています。英語教育や郷土に誇りが持てるような教育方針に関しても言及しているところです。
 平成20年9月議会では、郷土の偉人の功績を知り地域に誇りを持つことや、偉人を訪ねる周遊コースの設定、防災対策などについて一般質問を行うことにしています。
 皆さんから頂戴する意見や考え方が何と言っても議会活動の基本となります。今までと変わりませず、引き続き皆さまからのご意見を賜りたいと考えていますので、何卒よろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
9月5日(金) 「室内対策」
【意見交換会】
 オーストラリアから帰ったTさんを迎え、四人でフリーなテーマで意見交換を行いました。日本と東アジアとの関係について。水資源と飲み水の安全対策について。権力者が塗り替えられる日本の歴史について。政府とマスコミとの関係についてなどが、主な議題となりました。
 時代はその時代の常識を突き破る人が築くことが出来ます。時代は壁を壁と感じない人の登場を待っているのです。単に年数を重ねただけの人や、未来につながる経験を持たない人は不必要なのです。経験を未来につながるものにするために、自分で意味を持たせることが必要です。経験を元に自分の考えを付加することで、向かうべき未来は示されます。
 経験から直接未来に向かうのではなくて、経験プラス考えプラス行動イコール未来なのです。

【例会訪問】
 昼間はレオクラブの活動報告のため、東ライオンズクラブ例会を訪問しました。今日も和歌山レオクラブの石橋会長と一緒でした。レオクラブの課題と活動報告を報告する機会をいただいたところ、東ライオンズクラブ会長から具体的でビジュアル的な発表であったとの言葉をもらいました。月曜日から報告を続けてきた和歌山レオクラブ石橋会長も発表に慣れてきたようです。学生時代に社会人の会合の場面で自分の意見を発表する機会はそれほど多くありませんから、傍で聞いていると良い経験を積んでいるなぁと感じています。

 石橋会長の活動方針のスローガンは「経験」です。和歌山市内9つのライオンズクラブを全て訪問する計画を立てているように、正に貴重な経験を重ねています。人にとって経験は大切な財産で、年齢を重ねるに連れて輝きを増して行きます。
 本年度のレオクラブ顧問に就任させてもらっていますから、彼らが貴重な経験を積めるようにお手伝いをしたいと思っています。本日で既に6つのクラブの訪問を終えましたが、残りのクラブにもイメージが沸くようにビジュアル的な報告を心掛けます。

【メタボ対策】
 和歌山市出身で、現在は東京で活躍中の前田さんと、2012年から導入される予定の企業内メタボ対策に関して懇談を行いました。法制化の未だですが、企業内のメタボ指数が増えると健康保険組合の負担額が増加するようなしくみが検討されているようです。ですからメタボになる前に対策を講じることと、メタボ脱出のための対策を講じることが求められるようになりそうです。
 前田さんはメタボ改善健康指導士認定講座も開講させるなど、既に取り組みが開始されています。和歌山市出身ですから、和歌山市から狼煙を上げたいとの思いを強く持っていることが理解出来ました。活動は故郷から。そんな言葉を嬉しく思います。

【むつみ保育園】
 和歌山市にある私立むつみ保育園では、園児の安全を確保するために園内に室内対策を講じています。ピアノ、ロッカー、本棚、テレビなどはしっかりと固定し、窓ガラスは飛散防止シートを張り付けている個所と、割れないアクリルガラスに取り換えている個所があります。動く可能性のある重量物は全て固定し、いつ大地震が襲って来ても大丈夫なように最大限の事前対策を講じています。

 資金は自己資金と、和歌山市の室内対策用の補助施策を活用しています。市から補助を受けるためには諸条件を満たす必要がありますが、条件が整えば、室内対策として年間最大15万円までの補助金を受けられ、また計画書を提出することで毎年この補助金を受けられるのです。ここでは毎年、計画的に室内対策が講じられています。これからも室内対策を更に充実させていく考えを聞かせていただきました。このように、園児の安全確保を考えるのであれば、面倒くさい計画書作成も苦にならないのです。

 本日は栗林園長先生と現場を見て歩き懇談の時間をいただきました。見える姿の室内対策を行っているのは、見えない心を大切にしているからだと感じました。それは園内のポイントには理事長の園の方針を示す言葉が掲げられていることから分かります。例えば、毎月1日は福の日として、拭く吹ことを奨励しています。心が変われば態度が変わる、そんなことを教えてくれているのです。

 昭和23年2月1日に発足した歴史ある園は今年で創立60周年を迎えています。決して宣伝はしないで、園の方針を理解してくれる保護者を求めています。少子化の時代にあって児童数は90人を超えています。また0歳児からも受け入れする態勢と施設を整えているので、0歳から卒園まで安心して任せられます。
 子どもの命を預かる。子どもの安全を確保する。子どもに大切な言葉を伝える。これらの取り組みに感心した次第です。

【その他】
人権として眺望権が認められるか否かについての話し合い。判例では眺望権が認められた事例もあるようです。

自然災害による設備被害に関しての補償に関しての見解について。自然災害による被害は自己責任ですから、責任の所在を他に求めることは難しいのです。自己責任の領域では、平時からの保険加入などの事前対策が必要なのです。

風洞発電の現状を確認しました。来年度の実機建設に向けて取り組みは順調に進んでいるようです。

防災対策に関しての意見交換を実施。現在実施されている地方自治体での防災訓練は、災害からの避難訓練であり、事前対策を伴う防災訓練にはなっていないとの指摘があります。災害から生命を守る対策を講じておくことが、未然対策であり防災対策なのです。
9月4日(木) 「健康診断」
【健康診断】
 午前中は健康診断を受けました。一年に一度の受診ですが、直ぐに分かる項目に関しては正常値でした。身長は182.2cm、体重は75.5kgなどです。健康に関する質問項目に関しても異常なものはありませんでした。

【陸奥宗光】
 先ごろから和歌山県の偉人についての調査と研究を行っています。本日は和歌山市吹上にある陸奥宗光の生誕地を訪ねました。生誕地といっても、今では記念碑があるだけで生家は残っていません。しかし市内のこの地で誕生し、日本史に残る外務大臣として活躍した郷土の偉人の碑の前に立つと不思議な力をもらえるようでした。

 現在、生誕地の周囲はブティックやニットの製造工場となっています。ここが生誕地だと分かるのはこの碑があるからですが、一体誰が建立したのでしょうか。以前から、「陸奥宗光の生誕地がここだということを知ってもらいたいと思っています」と、ある方からこの碑のことを伺っていました。勿論、私は存じていましたが、知っている人はそれ程多くないと思います。


(和島興産がきれいに管理してくれている
陸奥宗光生誕地の碑)
 この生誕地の碑は和歌山市が建立したと言われていますが、当の和歌山市は、市のリストに記載されていないとして管理はしていません。市内の和島興産が三年ほど前に生誕地の碑をきれいに整備して管理してくれています。それまでは碑を構成している石が欠けていたり雑草が生い茂ったりして荒れていました。故郷の偉人の生誕地の惨状を見るに見兼ねた和島興産が費用を投入して整備し、それ以降管理してくれているのです。
 整備した直後、関東から生誕地を訪れる人もあったようですが、和歌山市内にいても気付かないで見逃してしまう人も多いと思います。もったいない話です。
 先に訪れた福島県の偉人野口英世博士の生誕地の賑わいと比較すると、故郷としての扱いの差に寂しさを感じます。生家が残されていないのは今では仕方ないとしても、県として偉人の素晴らしさを訴える手段が欲しものです。生誕地の前に立ち、そんなことを感じました。
 先人を敬わない土地には後人は育ちません。先人の功績を称え感謝の気持ちを忘れない土地は将来に及んで栄えるものです。

【例会訪問】
 昼間は葵ライオンズクラブ例会にお邪魔しました。訪問目的は和歌山レオクラブの活動状況を報告するためです。和歌山レオクラブの石橋会長と一緒の訪問でしたが、石橋会長がクラブをまとめ、毎月のように活動実績を残してくれているので報告はやり易いと感じています。
 また夜には和歌山レオクラブ石橋会長と共に、伏虎ライオンズクラブの例会に訪問させていただきました。目的は同じで、ここでも歓迎していただきました。両クラブの会員の皆さん、ありがとうございました。

【高額医療費】
 誰もが、自分だけは病気や事故に遭遇しないと思って日常の生活をしています。ところが病魔は突然襲って来ます。先に仕事中に心筋梗塞に襲われ病院に運ばれ手術したHさんが元気になって退院しました。しかし退院後は高額の治療費が残されます。突然の病と出費があると、その生活は大きく変化することになります。
 何とか生活の平穏を乱さないで上手く治める方法はないものか協議しました。関係者のご努力のお陰で危機を脱することができました。こんな時に感じることは、日頃からのつきあいの大切さです。日頃が如何に大切なのか、非常時に分かることになります。

【その他】
 雇用問題や請負契約の問題について話し合いを行いました。また土曜日に和歌山市紀三井寺競技場で開催されるコブクロファンフェスタが、いよいよ盛り上がって来ました。和歌山マリーナシティには看板が掲げられ、市内で話題になっています。噂によると25,000人が集まるライブだとの声もあります。和歌山市の話題をコブクロがさらっています。
9月3日(水) 「入試の問題」
【入試の問題】
 和歌山市立日進中学校長以下と、平成21年度県立高校入学者選抜試験に関する要望に関して打ち合わせを行いました。主な要望事項は次のとおりです。

志願者が募集定員を大幅に下回っている場合でも不合格になっている場合があるため、高等教育を受ける機会を失わないように、入学者の選抜に関して慎重な配慮をお願いしたいこと。

和歌山市在住の生徒が意に反して市外への通学を与儀されることのないように、募集定員を決定して欲しいこと。
市立和歌山商業高校には、和歌山市在住の生徒だけが受験できるようなしくみがあり、歯止めが掛けられていますが、平成21年度の入学者定員は260人でマイナス60人になっています。中学校の卒業予定者が減少していることからの定員減ですが、募集定員を減少させることは只でさえ不安定な精神状態の受験生の、不安感をさらに増幅させることになりますから、受け皿はしっかりと確立させて欲しいと考えます。

青陵高校普通科昼間部の定員枠を拡大して欲しいこと。
ゆったりとした授業形態の教育方針を取っています。生徒の勉強に対する考え方や置かれている状況に応じて青陵高校の存在意義があります。画一的な教育機会を提供するのではなくて、状況に応じた教育機会を守るためにも定員増が必要だと考えます。

入学試験は前期、後期制になっていますが、前期選抜で定員の100%を確保している高校があります。この場合、後期試験の受験機会は無くなりますから、後期試験でも入学の機会が得られるような形にして欲しいこと。
調査データはありませんが、個人的には入学試験の前後期制に反対している教育関係者と保護者の方が多いように感じています。現在、前期試験の合格率は40%〜50%程度になっています。つまり入学試験を受けた半数の生徒が不合格になっているのです。高校受験をする年齢は15歳ですから、15歳の春に入試での挫折を味わうことは人生において良い経験とは言えないと考えています。できれば学力に合わせた高校を受験し、受験者の90%以上が合格できるような配慮が欲しいと考えます。

 そして前期者は2月中旬に合格発表されますから、それ以降の中学校の授業に真剣さが欠けるような気配があります。それに対して前期試験の不合格者は次が最後の機会ですから一層真剣さが増し、授業もより一層真剣な態度になりますから、生徒が二極化して授業にならないのです。
 生徒と保護者の思いとしては桐蔭高校や向陽高校を受験したい希望があるようで、これらの高校に受験者が集中し、前後期とも競争が激しくなっているようです。この問題を解消するためにも前後期制を廃止して、受験機会を一回にする制度変更を望みたいと考えています。

前期試験における合格内定の発表の仕方については、合格内定通知を郵送するなど、学校に混乱のないように配慮して欲しいこと。
現在は午後1時に合格発表を行っています。この時間は中学校の授業中です。しかし今のご時世、保護者が子供の受験した高校に合格発表を見に行っていますから、発表結果を携帯メールで子どもに通知するそうです。通知を受けた生徒の喜びや落胆などの反応によって授業にならなくなります。
 平成21年度の合格発表は五時間目の授業終了後に変更される予定ですが、それでも六時間目は授業にならないと予想できます。希望としては六時間目の全ての授業が終わってから合格発表を行って欲しいところです。

 また現在、中学校への合格発表のやり方は、校長先生のパソコンにメールで合格者の受験番号だけが送られています。その後の先生の作業が大変なのです。担任の先生が役割分担して受験番号と生徒の氏名を照合の作業を行います。
 間違いは絶対に許されないため、先生は何度も受験番号と氏名の照合を行いますから授業以外の仕事が増えてしまいます。授業よりも大切なものだとも言えますが、学校では今の授業が最も大切なものです。
 授業終了後の合格発表をお願いしたいと考えています。

【例会訪問】
 和歌山ライオンズクラブと、はまゆうライオンズクラブの合同例会に出席しました。和歌山レオクラブの石橋会長とともに、現状の活動状況と今後の取り組みに関しての報告をさせていただきました。ライオンズクラブの皆さんは活動を支援してくれていますから、温かく見守ってくれていることを感じました。

【太陽光発電】
 和歌山県紀ノ川市にある、事業用の太陽光発電設備の設置予定箇所を見学してきました。
 土地の所有者と計画者が現地で計画概要を説明してくれました。こだわりはあくまでも自然です。自然を壊すような計画は絶対にしないと話してくれました。そのため花卉栽培と太陽光発電を組み合わせた取り組みを、この土地で考えているようです。
 比較的大規模な計画ですから、計画書と採算計算書を仕上げて具体化の検討を行うことにしました。

【その他】
南海和歌山市駅前の駐輪禁止地区での迷惑駐輪の問題に関して問い合わせ。通勤や通学の使用している単社と自転車が、朝から夜まで歩道に止められているのを見掛けます。歩道には視覚障害者用のマークが埋め込まれていますから、単車などが置かれていると危険な歩道になってしまいます。県では撤去するために単車と自転車に警告シールを張り付けて置かないように呼びかけています。違反車両は半分くらいに減少していますが、ゼロにはなっていません。財産権の問題があり即刻撤去は難しさがあり、現在は所有者の良識に委ねることになっています。

飲食店に必要な食品衛生責任者の役割に関する打ち合わせを実施。食の安全が重要視されていますから責任の所在地を明確にしたいところです。

障害者の芸術作品展に関する打ち合わせを実施。作品展は関西全域を周る予定ですが、和歌山市には来春入ります。そのための日程と会場の調整を行っています。
9月2日(火) 「陸奥宗光談義」
【陸奥宗光談義】
 和歌山県が生んだ偉人に陸奥宗光元外務大臣がいます。地元でも陸奥宗光のことを聞くことは稀ですから、郷土の偉人と思っていない人が多いと思います。しかし1858年に江戸幕府が締結した不平等条約を1894年にイギリスとの間で日英通商航海条約を締結し、治外法権の撤廃を行っています。この不平等条約改正は当時の国家的課題で、わが国の国家主権を取り戻し、欧米諸国と対等な立場に立つことのできた歴史上特筆すべき事件でもあります。
(岡公園にある陸奥宗光像)
以降、アメリカ、ドイツ、イタリア、フランスとの不平等条約を改正し、日本が締結していた15カ国との不平等条約の全てを改正し、治外法権の撤廃を成し遂げています。この実績は歴代外務大臣として日本の政治史上に燦然とその名を残し、今なお輝いています。

 陸奥宗光の父親伊達宗広氏は紀州藩の武士階級でしたが、伊達宗広氏が政争に敗れて藩を追い出されたことから、子どもの行く末を紀州藩主は心配していました。そんな折、江戸幕府から紀州藩に勝海舟がやってきたのです。紀州藩主は勝海舟に「伊達氏の子どもを預かってくれないか」と依頼し、勝海舟は江戸に連れて帰りました。勝海舟が紀州藩にやって来た時に腰を掛けた石は今も和歌山市内に残されていまし、その石の後ろには石碑が建てられています。和歌山市内にいる人でも、この場所を知っている人は少ないと思います。

 さてこの時、勝海舟はそれほど期待をして陸奥宗光を連れて帰った訳ではありません。そこで坂本龍馬に頼んで海援隊で鍛えてもらうことにしました。預かった坂本龍馬は若い人と同じように扱っていましたが、やがてほかの若い人と違うことを見出します。言われた仕事だけをするのではなくて、仕事に慣れてくると言われる仕事を先回りして後工程がスムーズに行くように配慮していたのです。

 この頃の坂本龍馬が、「二本差さなくても食っていけるのは、俺と陸奥だけだ」と言っているように、その才能を発揮しています。
 頭の良さを感じた坂本龍馬は陸奥宗光を可愛がりますし、勝海舟にもそのことを伝えます。陸奥宗光が勝海舟の弟子でもあり、坂本龍馬の弟子でもあると言われているのは、この時の経験が由来となっています。

 二人の幕末の巨人に鍛えられた陸奥宗光は、後に明治政府で1894年に伊藤博文内閣の外務大臣となり、近代日本の悲願であったイギリスとの間で締結されていた不平等条約を撤廃させることに成功しました。これによって治外法権が撤廃されましたが、これは日本の歴史にとって今に続く大きな意味を持っています。
 それを証明するものとして、外務省のホールには陸奥宗光の銅像が飾られています。歴代外務大臣は何人もいますが、外務省に銅像が飾られているのは陸奥宗光元外務大臣ただ一人です。

 それほどの郷土の偉人が陸奥宗光その人なのです。
 しかし和歌山市内にはその功績を偲ばせてくれるものはありません。またその功績を伝える副読本などもありません。非常に残念なことです。
 郷土の偉人の功績を故郷に残し、次の世代に伝えることが私達の役割です。故郷の人間が郷土の偉人の功績を伝えなければ、他から推されることはありません。これは今を生きる県民である私達の責務だと考えます。

 江戸時代の紀州五十五万五千石の金看板は大切にすべきですが、いつまでも和歌山県の代名詞が紀州なのは如何なものでしょうか。和歌山県の場合、明治以降の人物を表舞台に立たせることをしていないように感じています。近代日本で活躍した偉人を和歌山県の代表選手として表に出したいものですし、内心で誇りにしたいものです。

 岡公園に残されている陸奥宗光の銅像を建立したのは、当時の大橋和歌山県知事、宇治田和歌山市長を初め経済界の歴々で、この銅像の前に立つと、和歌山県が陸奥宗光を誇りと思い後世に伝えようとする意思が伝わってきます。
 他にも郷土の偉人の銅像などが岡公園に残されています。陸奥宗光元外務大臣、画家の保田龍門氏の作品、ビタミンBを発見した高橋教授の銅像などが今もあります。そして県庁内には保田龍門画伯の大きな二つのレリーフ作品があり、黙って訪れる人に郷土の誇りを伝えています。南海電鉄和歌山市駅前付近には、勝海舟が紀州藩を訪れた時に座ったとされる石が残されていますし、和歌山市民図書館内には和歌山市出身でアメリカにおいて画家として活躍したヘンリー杉本氏の絵画作品が揃えられています。そして和歌山市役所正面にもヘンリー杉本氏の巨大な絵画が飾られています。

 このように郷土の偉人の銅像や作品が和歌山市内の狭い範囲に存在しているのです。学生の社会見学のコースとして、和歌山県の誇る偉人発見の観光コースとして、青空博物館として整えたいものです。
 また修学旅行において国会議事堂を訪れる場合があると思います。この時に外務省をコースに設定して、陸奥宗光元外務大臣の銅像を見学して欲しいと思います。郷土の偉人が外務省敷地内で唯一飾られている外務大臣の銅像になっていると知るだけでも学習効果があると思います。郷土の先輩に続いて、将来、この国を担う人物になろうと志を立てる学生を排出することになる可能性もあります。
 郷土の学生の将来のためにも、県内においては偉人を巡る観光コースとして価値のあるものだと考えます。

【防災対策】
 昨日は岸和田市で近畿の全府県自治体が集まっての防災訓練が開催されています。昨日夜に辞任表明した福田総理も参加していた大規模な防災訓練でした。和歌山市内から参加した方から感想と大震災に必要な対策について意見を伺いました。
 避難所生活に関して。避難所は体育館での生活になる場合が多いのですが、避難所にピアノや棚などがそのまま放置されている場合があります。余震による二次被害を防ぐためにも避難所と指定されている体育館の備品に対して、室内対策として金具などで固定する対策を講じておきたいところです。

 使用する金具は信頼できる第三者機関で実証実験したものである必要があります。安価だからと言って、効果の薄い金具を使用した室内対策を講じても、震度6強の大震災が発生した場合には何の効果もありません。ですから地震対策用として、第三者機関が認めたものを使用したいところです。安全対策を講じて初めて安心できるのです。
 また企業においてはBCP(事業継続計画)対策を意識しているものの、具体的対策を応じていない企業が多いことが課題です。静岡県や滋賀県では地元金融機関が企業に対してBCP対策の必要性を訴えています。何故なら、大震災で企業が打撃を受けると、それらの企業に貸し付けをしている金融機関が困るからです。

 地震対策が遅れていると言われている岡山県でも、東南海・南海地震を想定した「企業の自主防災と社会貢献」レポートを報告しています。これをまとめた代表幹事は中国銀行頭取が務めています。このように静岡銀行、滋賀銀行、中国銀行が地域の企業に対してBCP対策を勧めています。行政機関と金融機関が連携して、地域の企業へ対策の必要性を訴えて欲しいところです。
 最後になりますが、和歌山県内では本州最南端の串本町の防災対策が進んでいて、町立保育園や幼稚園での転倒防止器具取り付け工事を完了させています。東南海・南海地震では津波の被害が最も大きいとされている串本町ですから、防災対策には力を注いでいるようです。

【クラブ会合】
 平成20年9月9日に開会する県議会。日程や議事内容に関してクラブ会合を開催しました。日程は9月9日に開会され、16日から19日までが一般質問、22日と24日が常任委員会、25日と26日が本会議で閉会となります。
 一般質問をする議員の決定や意見書案の検討などを行いました。

【他クラブ訪問】
 和歌山市内のライオンズクラブの訪問が始まりました。今日の西ライオンズクラブを皮切りに、市内9つのライオンズクラブを訪問する計画にしています。訪問目的は本年度の和歌山レオクラブの活動を認知してもらうことにあり、和歌山レオクラブの石橋会長と一緒に訪問しました。
 昨年度の活動報告と本年度の取り組みの考え方を説明し、西ライオンズクラブの皆さんに理解をいただきました。

【勉強会】
 夜は連合和歌山主催の雇用問題と政策に関する勉強会に出席しました。約80人が参加する勉強会で、今後の派遣労働のあり方や新公共のあり方について説明を受けました。

【その他】
新しく建設する福祉施設に関しての意見交換を実施。
岩出市長選挙に関しての意見交換を実施。
小学校における体育館や運動場の地域開放に関しての打ち合わせ。
交換留学生の派遣問題に関しての打ち合わせ。
全国大の不動産の価格動向に関しての意見交換を実施。土地価格の下落傾向が続いているため価値を計ることの困難性と将来の見通しについて話し合いました。
今週末の9月6日、和歌山市紀三井寺競技場で開催されるコブクロファンフェスタに関して話し合いました。週末の和歌山市の紀三井寺競技場周辺の国道や道路は大混雑となることは確実ですが、今年のコブクロ渋滞は例年よりも大きなものになりそうです。コブクロは毎年、和歌山市を活性化させ、経済効果をもたらせてくれていますから感謝するばかりです。
 いつまでも和歌山県を第二の故郷と思ってくれていることに感謝しています。
9月1日(月) 「太陽光発電」
【太陽光発電】
 和歌山県内で業務用太陽光発電に着手したいとの相談がありました。家庭用太陽光発電設備の導入に関しては、本年度は和歌山県が補助金施策を実施しているので弾みが付いていますが、業務用に関しての補助施策はありません。国策としてはNEDOの補助施策がありますが、予算が少ないため応募しても補助されない場合が多くあり、普及が進捗していないのが現状です。

 今回は、菜園を所有している方が菜園に活用する電力を太陽光発電で賄い、余剰電力を電力会社に購入してもらいたいとする相談でした。確かに農業に関する燃料が高騰していることから電力シフトの動きと、逆に農事用電力に適用する割り引いた価格での電力料金の価格設定を求める意見も出て来ています。
 今回の太陽光発電の導入の考えは他人に頼るのではなく、自己資金を投入して電気による菜園維持を図ろうとする積極的な姿勢の表れです。ただ50kWの太陽光発電システムによる電気発電量は、個人菜園の維持に関する電気使用量よりも発電量が大きく、電力会社が買い取ってくれないと採算が合わないことから、設備投資前に見極めをしたいと考えているのです。
 和歌山県は日照時間が長く太陽光発電に適した地域だと言われていますから、このような取り組みが出てくることは今後とも予想されるものです。業務用の太陽光発電に対する国の補助施策に関しても適用拡大を求めていきたいところです。

【健康と美容】
 昼間は四人で懇談の時間を取りました。主な話題は健康と美容に関してのものでした。モノよりも自分の身体への支出が増えていることから、本当に良い健康食品や化粧品への支出は惜しまない人が増えていると伺いました。ただ馴染んでいる製品から他の新製品に切り替える動機付けに至るには相当なインパクトが必要で、毎日のように発売されている新製品の中から選んでもらうことは難しい分野であることも分かりました。

 ある程度、確立された市場の中でお客さんに選択してもらうためには、一瞬で他とは違う価値観を与えることが必要だそうです。つけた瞬間に肌の感触が違うなど自分で感じられる即効性が必要で、後で違ってくるなどの効果を訴えても反応は乏しいようです。
 観光産業も同じで、和歌山県に来て目的地に到着した時に「この場所はすごい」と思ってくれることが必要です。人を惹き付ける力のある場所でも、出会った人でも、受けたサービスでも何でも良いので、瞬間的に「すごい」と思わせることで、魅力的な地域であると感じてもらえます。
 化粧品の世界では目力があるような製品が今、出回っています。観光の場合は地域力がある観光地である必要がありそうです。

【学力】
 東京からお客さんが来てくれました。主に教育問題と経済問題に関して意見交換を行いました。地方にいながら全国レベルの教育を求めるには、教師の質と留学などのシステムを確立させることが必要だというものです。和歌山県に関西圏以外から学生を呼び込むことは難しく、東京にはない「売り」を学校のシステムとして取り入れることも手段です。
 受験者を拡大させることが学力向上のために大切で、競争の少ない地域でいれば学力向上は図れません。

 この学校に入学すれば外国の名門校への留学制度が整っている、それらの外国の名門校から教師を受け入れ、質の高い授業が受けられるなどの「売り」が欲しいところです。
 首都圏の取り組みに対して関西の学校経営の取り組みは遅れているとの指摘がありました。今でと同じかその延長線上にいても、変えることが面倒くさいので黙っているようでは、進んで私立学校が進出してくれる地域以外の地域での学力を向上させることは困難なのです。
 学力向上は学校現場の問題ではなく、地域全体の総合力の問題です。

【その他】
 平成21年度和歌山巴里祭のゲストについての調整を行いました。
 夏休み終盤に仕事を終えて外国から帰国した方から、報告をしたいとの連絡を受けました。週末に成果の報告を伺うことにしました。

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