5月31日(土) 「食育」
 福崎空中広場において食育シリーズとして「もちもちぎょうざをつくろうPart.2」を開催しました。福崎空中広場は子ども達とのふれあいの空間で、毎年子ども達との交流を図るためのイベントを開催しています。地元関西の子ども達と東京や横浜の子ども達が交流の機会を持つなど、普段体験できないイベントを企画しています。


(「もちもちぎょうざをつくろう」イベントで、
子ども達と一緒に手作りギョーザに挑戦。)
 特に夏の「わくわく広場」イベントでは空中広場の広い室内空間を活かして、10m四方もあるような大きな子ども達の家を作ったり、子どもが住みたい街の立体模型を作ったりの企画を実現させています。これらは学校や家庭では実現できないスケールの企画ですから、子ども達の夢の支援と自由な発想力を高めていると考えています。

 今日の企画は、食べ物はスーパーなどで売っている完成品ではなくて、自分達で作って食べることが楽しいことだと知ってもらうための企画です。
主催の主旨は、「食品の安全性が重要視され、素材から食生活の見直しをしようとする声が高まっています。買い食いの便利さに慣れてしまった現代の食卓を手作りでしか手に入れることが出来ない安心はもちろんのこと、作る過程の中で生まれる子ども達との大切な何かを一緒に考える機会にしましょう」というものです。

 食の安全性を意識すると共に、食べ物はあって当たり前と思うのではなく、食糧も不足する時代が来るかも知れないので大切にすることを子ども達に伝えること。そして素材から子どもと大人が一緒になってギョーザを作る共同作業を通じてふれあいの時間を創出することを目的としています。
 子ども達は50人くらい来てくれたと思います。6班に分かれてもらって、それぞれの班に大人が5人ずつ参加し、一緒にギョーザ作りを行いました。小麦粉とキャベツやニラ、挽肉の状態から、練って加工として形に仕上げていきます。手は小麦粉やキャベツ、挽肉の手袋をはめているような状態となりましたが、何かを作ることは汚れることであると認識する機会となりました。

 私達は日常生活では食品の製造工程を初めとする加工を体験する機会がないので、いつもきれいな側面だけを見て暮らしています。汚い場面は隠されてしまっているので、製品が完成するまでの苦労や大変さが分からなくなっています。食品を食べるまでにはたくさんの人が関係していることを知るだけでも、食品を大切に扱う気持ちが芽生えます。

 ギョーザ作りの体験は初めての子ども達ばかりでしたが、一緒に作り上げていく楽しさを感じながらの作業となりました。完成したギョーザはホットプレートで焼きあげ、一緒に作業した班全員でいただきました。共同作業は作る過程も大切ですが、テーブルを囲み話し合いながら成果品を食することも大切です。
 不思議なもので、みんなで作業した手作りの
ギョーザと市販品のギョーザを食べ比べてみると、手作りのギョーザの方が形は悪いけれどもおいしいのです。食品にみんなの気持ちをこめていることが味の違いになっているような気がしました。ギョーザ作り体験の共同作業とふれあいの時間は、日常生活の中のホットを演出してくれました。

 食育体験のあとは、英語の単語を楽しく学ぶ時間と甲南女子大学国際子ども学センターの学生によるお遊戯の時間となりました。子ども達にとっても心に残る一日になったと思っています。
 そして今年の「わくわく広場」は8月2日と3日に決定しました。今年の企画はこれから決めていくことになりますが、家庭や学校で出来ないダイナミックな体験を子ども達に味わって欲しいよね、と話し合いました。
 「もちもちぎょうざをつくろうPart.2」終了後、スタッフは東京へ、横浜へ、大阪へ、そして和歌山へと居住地に向かいました。次回の「わくわく広場」での再会を楽しみにしながら、5月最後の土曜日が終わりました。
5月30日(金) 「英語教育」
【意見交換】
 同じような憤りでも公憤と私憤があるそうです。日本全体や地域全体のことを思って政治姿勢を憤るのと、自分のことが上手くいかないので憤るのとでは、その精神は全く違います。前者を公憤といい後者を私憤といいます。公のことで正義のために怒るのは良いのですが、自分のことを棚に上げて他社の責任に転換していても何も良い変化もありません。

 私憤からは何も生まれないのです。
 そして公のことで疑問を感じ責任政党の役割を果たしていないと思ったら、怒りを行動にすることで現状を変えることにつながります。中国、インド、ブラジルが台頭している世界において、国民から信頼されていない政府が存在していることがマイナスです。世界は変わっていますし日本の立場も変わっているのです。国民の支持を得ていない責任者が国際舞台に出て行っても裏付けがないから楽しくないですよ、と感想を話してくれました。

 同じように全国から和歌山県を見ると少し違った感覚があるようです。例えば、地方議員に当選すると飛躍的に仕事が増加しますから、支持者の元を伺う機会が制約されます。その時の反応は、和歌山の場合は「偉くなったので来なくなった」と悪い意味で他者に話しますが、全国の府県だと「私達のために仕事をしてくれているのだから来ないのは元気な証拠。頑張ってくれている」と他者に話すそうです。
 支持している政治家が仕事をしやすい環境を作るのが本当の支持者であると意見をいただきました。和歌山県ではまだまだ少数派の意見ですが、意識の変化も感じられることがあります。

 「今日、ある県議会議員がもう次の選挙を頼みに来たよ。今頃、選挙に備えた活動をしていることは議員の仕事をしていない証拠ですから、その姿勢に疑問を感じています。私達のために仕事をしないで選挙のための活動ばかりをしている議員は支持できません」と、その県議会議員行動を否定しています。和歌山県内の有権者の意識変化を感じる話でした。

【同級生】
 久し振りに同級生の加藤君と会いました。二週間前に今日のお昼に会う約束を交わしていました。中々会うための時間がとれないので今日になりましたが、楽しい懇談の時間となりました。話題は後期高齢者医療制度について、国民年金について、非正規雇用者の年収について、存続した後の貴志川線について、人生設計についてなど、学生時代には考えもしなかった話題でした。お互いに年を重ねたのか社会経験を積んだ結果なのか分かりせんが話が弾みました。現役ですから社会の矛盾を感じる年代になっているのです。
 次回を楽しみにしつつ、それぞれ次の仕事に向かいました。

【精算】
 和歌山ゴールドライオンズクラブの理事が集まり、先の5周年記念式典の清算を行いました。会員の経費節減と広告収入を得るための取り組みの成果があり、予算内で収まりました。精算と御礼状を作成して、来ていただいた皆さんに心から感謝の気持ちを表すことにしています。
 その後、次年度の体制に関しての話し合いを行いました。

【英語教育】
 友人の紹介でオーストラリアからが来てくれた英語教師と会いました。貴重な時間をいただき、英語教育に関するアドバイスと意見交換の機会を得ました。
 日本の英語教育では語学力はつかないと危機感を持って話してくれました。英語教育とは英語の詰め込みではなく、国語力を身につけ自分の国の言葉で考えたことを違う国の言葉で自由に表現できることを目指すものです。

(オーストラリアから英語教育の話のために和
歌山市まで来てくれたYOKOさん達と一緒に。)

つまり個人としての価値観があって言葉があることを認識する必要があります。価値感があって言葉が出来ますから、自分では何も思わないのに、そして感じていないのに、それを英語で表現することはできません。

 中国人やインド人が英語を習得するのは容易なのは理由があります。四大文明が誕生した土地では同じ価値観が根底にあるのです。同じような時期に文明が生まれたのは、同じ様な価値観がその時代に誕生したからです。文明が生まれると、文明を表現する必要が生じそこから言葉が生まれます。四大文明が生まれた価値観を引き継いでいる地域の人は、インドの言葉も中国の言葉も英語も、共通した値観を有しているので、比較的容易に習得することができると言います。

 そして英語は右脳で理解するのに対して、日本人は左脳で言葉を理解する性質があります。日本語は左脳で理解していますから英語の理解はやっかいなのです。ですから英語を理解するためには右脳を働かせる必要があります。英語は文字ではなく図表からイメージ化することが有効だそうです。
 時間の限り具体的な英語指導や英語学習のメソッドも教えていただきましたが、この点は時期が来れば紹介したいと思います。世界で戦うためには価値観と言葉が必要です。日本の英語教育の遅れで、子どもたちはもう瀬戸際に追い込まれていることに気付くべきです。

【懇談会】
 和歌山県で製造している産品の改良について打ち合わせを行いました。商品は味と品質、そしてデザインの総合力で評価されます。和歌山県の天然素材を活かしたすっきりした味だとしても、デザイン力がないと、特に県外の市場では売れません。全国で通用するデザインを施して初めて同じ市場に立てるのです。そこに行くまでも難しいものですが、同じ市場に立ってからもさらに淘汰が始まります。運よく市場で生き残っても、大手に参入されると、宣伝力に劣る地方の企業の商品は隅に追いやられることがあります。技術力とデザイン力に加えて資金力の勝負になります。

 資金力となると地域間の勝負です。地方都市の金融事情によって企業の商品開発力も左右されますから金融機関と企業の協力関係は重要で、ここに地方自治体の支援体制も必要になってきました。
 地域発の商品力は、地域の実力を試されていまのです。

【その他】
 若い人の雇用の問題について。新エネルギーに関しての打ち合わせ。介護従事者の処遇について。食糧需給率の問題に関する話し合いについて。強い雨によるがけ崩れへの対応について。高野山の文化について、などの打ち合わせを行いました。次の時間までに余裕がなくて、日程の進行が大変でした。
5月29日(木) 「飲食研修会」
 飲食関係の皆さんとインテックス大阪に研修会に行ってきました。参加総勢は108名、最新の厨房機器の確認と衛生管理について学んで来ました。昨日、船場吉兆が廃業すると報道されましたが、飲食事業者に聞くと「あのブランドが食べ残しを使いまわすことは許されるものではない」そうです。ブランドがブランドであるのは、お客さんの期待を上回る価値を提供することでお客さんの信用を得ているからです。信用がブランドですから、信用を裏切ることは自らのブランドの価値を無くすことになるのです。食で船場吉兆といえば最高峰のブランドですから、そのブランドが使いまわしをすることは社会的にとても許されるものではないのです。

 味を除いて、飲食店で最も大切ことは衛生管理とお客さんへの信頼です。衛生管理ができていることは料理店では当たり前のことですし、衛生管理体制と食材への信頼がお店の信頼になります。問題はなのお店の衛生管理体制も食材も、お客さんが確認できないことです。お客さんの立場では、「お店を信頼しているから安心できる」と言わざるを得ないのです。お客さんは見ていないものを信用しているのですから、お店としてはお客さんの信頼を裏切ることは出来ないのです。

 和歌山県内の飲食経営者と話し合いましたが、当然のことですが、食べ残しを次のお客さんに提供することはあり得ないそうです。今回の事件は料理業界全体への信用問題でもあり、只でさえお客さんが減少している中で、原材料価格の高騰と共に影響はあるようです。

 その原材料価格の問題ですが、現時点では県内の多くのお店は料理の価格に転換していません。原材料価格と光熱費が上昇している分を現在の価格の中で吸収していますから、利益は相当薄くなっているそうです。利益を抑えてでも価格を据え置いているのは、日本経済がデフレから脱していないことが要因です。材料価格や燃料価格が高くなっていますが、労働者の賃金は抑えられていることから物資はインフレ化していますが、所得はデフレ経済に応じるように抑えられていますから、個人のお客さんの購買力は脆弱です。お客さんに来てもらうため、そしてお客さんの美味しい料理を提供するために価格を据え置いているのです。後は経営努力でいつまで持ちこたえられるのかが問題です。

 ある経営者が先日まで、英国の和食事情などを学ぶために英国に行っていました。英国の物価は依然と比較しても、日本と比較しても物価は相当高くなっていて、貨幣の価値が低くなったように感じたそうです。確実に世界はインフレに向かっていることを実感したといいます。

 和歌山市内にあるこのお店では3,000円程度の料理ですが、英国では2万円も支払ったのです。英国の日本料理という特殊性を引いても価格が上昇していることが分かります。インフレの波が更に日本に押し寄せて来ると、給与所得者や年金生活者が耐えられるのかが問題となります。資源の高騰と開発途上国の人件費の上昇がインフレへの懸念材料ですが、資源の価値が貨幣価値を上回っている状況からすると、この流れを食い止めることは困難です。また開発途上国の発展と生活水準の向上は世界の命題ですから、これも抑え込むことは困難です。

 飲食関係者にとっても世界経済とは無関係ではいられないのです。和食であっても食材は輸入に頼っていますし、調理人などの職人を雇用する場合でも雇用問題が関係しています。食は文化ですが、世界経済にも左右される商品でもあるのです。和歌山市にいても食と経済を考える契機となりましたし、食糧需給率の向上の問題や地元食材の必要性を感じることができました。

 本日は終日、研修会となりました。お店の人は和歌山市に帰ってから店舗に戻り、開店準備を整えています。日中は研修で夕方からはお客さんを迎えての実践。飲食経営者の姿勢に学ぶべきものがあります。
5月28日(水) 「和の文化」
【環境価値】
 朝一番で環境価値に関して協議を行いました。自宅に家庭用太陽光発電、小型風力発電などを設置してエネルギーの自給自足を図っている方がいます。省エネルギーを上回る創エネルギー活動をしていて、環境負荷の低い生活と環境価値を生み出しています。本人曰く、「家庭では県内で一番創エネルギーをしていると思っています」と話してくれましたが、現在の取り組みと将来の自宅と地域での環境価値創造構想を伺うと納得できるものでした。

 個人レベルでも環境への取り組みは必要で、初期投資分を15年以内で回収可能なしくみも確立しています。かなり長期になりますが、経済性よりも環境価値を優先させるのであれば取り組むことも可能なものです。

【生きるために】
 和歌山市内でも社会的ひきこもりや自閉症の人が増加しています。表面には現れていませんが、カウンセリングの先生と懇談すると現実が浮かび上がってきました。一度、ひきこもってしまうと再び社会復帰するまでに相当の時間が必要です。しかも適切なカウンセリングを受けてのことですから、放置しておいて良くなるものではありません。

 そして社会的ひきこもりや歪められた性格は育てられた環境に左右されるもので、先天性のものではなく後天性だというものです。優しい子どもは優しい親に育てられていますし、他人に親切な子どもは親切な親に育てられています。残念なことに暴力的な子どもは暴力的な親に育てられている場合があります。先生はそのカウンセリングの経験から、人の性格の80%は家庭環境によると推測しています。育てたように子どもは育つと言いますが、家庭環境が子どもの一生の性格を左右します。そして人は性格によって遭遇する事象が違ってきますから、性格は人生を左右する重要な要素なのです。

 優しい人は優しい集団に所属することになりますし、暴力的な人はやはりそのような集団に囲まれる場合があります。人は家庭環境によって性格は培われ、その結果、正確に応じた集団に所属することになります。そして集団の性質に人の性格は染まっていきます。
 好循環は好循環のスパイラルを形成してくれますから、気をつけたいものです。

 さて和歌山市内の学校でも全国に遅れることなくモンスターペアレントが出没しているようです。学校の先生はそれらの保護者にも頭を痛め精神が傷つくなど、教育にも支障をきたすこともあるようです。酷い例になると保護者が先生の悪口を携帯メールで共有していることがあり、負の連鎖は限りなく拡がります。携帯メールは便利なツールですが、悪い情報でも一斉に、そして迅速に伝わりますから、言われている立場の人格は陥れられることになります。「みんな言っている」。この言葉は悪魔の力を持ちます。「みんな言っている」を聞かされると、周囲の人が同じ視点で自分を見ているような気になり、周囲に高い壁がそびえ立ちます。そこに行きたくなくなるのです。

 そんな時には第三者に評価してもらうのが一番です。「みんな言っている」の場合は、多くても5人以内の場合だと考えても良いくらいです。実は「みんな」は「みんな」ではなく、特定のグループであることが多いのです。そしてその特定のグループは「みんな」から外れている場合があり、「みんな」から信頼されていないグループであることも多いのです。ですから「みんな」からの批判で落ち込む必要はありませんし、恐れることもないのです。

 その証拠として、「みんなとは一体誰のことを指しているのか」聞いてみましょう。誰と誰と誰がその「みんな」だと答えてくれるケースは皆無だと思います。実は実体のない「みんな」に踊らされているのです。実体のない「みんな」に怯えるよりも実体の雨ある仲間と勇気ある行動を起こす方が限りなく生きていることなのです。
「みんな」の魔力を恐れない気持ちが行動に転換されますから、気持ちを強く持ちたいものです。

【四十九日前夜】
 友人が訪ねてくれました。奥さんのお母さんがお亡くなりになって週末に四十九日を迎える途中に立ち寄ってくれました。生前とお葬式に際しては何もできなかったのに、わざわざお礼に来てくれました。そして以前と変わらない元気な姿と言葉に接して安心しました。四十九日を終えると来世に向かって旅立ちます。しかし親のから受けた御恩は生涯忘れることはありませんし、一生、自分と共に歩いてくれる有難い荷物になります。

【和歌山巴里祭】
 平成20年7月に開催する和歌山巴里祭に関して、大橋市長に出席依頼とプログラムへの祝辞の依頼を行って来ました。今年で節目の10回目を迎えますし、これからも続くものですから関係者とのご縁を大切にしたいと考えています。

【和の文化】
 宮内庁歌会始委員会参与の中島宝城さんが和歌山市に来てくれました。早くから手帳に予定を書き込んでいましたが、その日が訪れました。言うまでもなく中島参与は、昭和天皇の大喪儀、天皇陛下の即位の礼、皇太子殿下の立太子の礼、結婚式などの儀式を担当された方で、直接お話しを伺い懇談の機会を得られたことは喜ばしい限りでした。懇談の場にいることが出来たのはわずか10名。
(元宮内庁の中島宝城先生と一緒に。)
 中島参与の品格と穏やかな空気に触れられた時間は幸せな時間でした。森の中にいるような爽やかな空気がこの部屋に満ちていました。

 中島参与は宮中の歌会にも出席されていますし、歌集も出版されています。そのことから歌にまつわるお話を伺いました。
 日本人と西洋人の認知機能には差があるそうです。
 日本人は言語音以外に、感情音、泣く、笑う、感嘆、ハミング、鳴き声、動物や虫、鳥の声、小川のせせらぎ、波と風、雨の音、邦楽器音などの認識は左脳が司っています。それに対して右脳は西洋楽器音と機械音などを聞き分けます。
 西洋人の左脳は言語音を聞きますが、それ以外、日本人が左脳で聴いている音は右脳の役割になっています。

 つまり日本人は自然界にある意味のない音も言語音と同じ左脳で聴きますから、自然音にも意味を持たせるのです。和歌や俳句など自然界の出来事を捉えた歌が誕生したのは、日本人の自然の音に意味を感じる特質にあります。西洋人は自然界の音は単なる雑音と捉えるので自然界の音には意味を見出さないのです。

 日本人は自然界の音やノイズは美しいと感じ大切にしていますが、西洋人は人間が作り出す音、つまり人工的な音を美しいと感じます。ですから西洋人の歌はリズム、メロディ、ハーモニーに歌詞を乗せていますが、日本人の歌は歌詞が主役で楽器演奏は従であるため、歌の邪魔をしないような控え目な演奏が特徴です。

 これは日本人と西洋人のどちらが良いという議論ではなく、あくまでも人種の特性による文化の違いを表しているものです。この民族が持つ特性を生かしたものが文化であり、だからこそ文化を大切にする必要があるのです。文化とは人種の存在そのものなのです。
 言葉は5万年前に誕生し、文字は5,000年前に誕生しています。言葉以前にあったのは叫び声であり、叫び声から歌に進化し人は歌うようになったのです。日本人が自然音を美しいと感じているのは5万年前からであり、現代人も変わらない性質と和の文化に適した脳を持っているのです。

 そして面白いことに街の音は20kHzより低い音に囲まれています。室内で聴こえる音、テレビの音、トラックが通過している道路の音など、街で聴こえる音は人工的な音で溢れています。一方、森の音は20kHz以上の高い音が存在しています。パナマの熱帯雨林の環境音、ジャワ島の熱帯雨林の環境音、バリ島の祝祭空間の音、モンゴル草原の小川のせせらぎの音などは20kHz以上の音が溢れています。

 しかし人が聴くことができる音は20kHz以下の低い音で、それ以上の高い音は聞き取ることができません。しかし聞き取れない高い音も意味を持っているのです。
 人が聞き取れる20kHz以下の低い音のことを基音といいます。人工の音や街の音は基音で成り立っています。それに対して20kHz以上の高い音は超音波と呼び、倍音といいます。基音は大きな音ですが、大きな音が遠くまで聞こえるもまのではありません。遠くまで聞こえる音は小さな波の繰り返しである倍音なのです。

 倍音とは自然界の音のことで、その音は聴こえないけれどもα波を出してくれる快適な音なのです。森林の中にいると人が快適と思うのは、そこに秘密があります。
 人の声も同じで基音だけでは快適に聴こえないのです。晴れの席で発する言葉や大勢の人に訴える時の言葉は、遠くまで響き渡る倍音の方が効果的なのです。昭和天皇の大臣の認証式に立ち会った経験のある中島参与は「天皇陛下の大切な式典の時の声は倍音でした。認証を受ける大臣も倍音を聞くとピリッとして顔つきが変わっていました」と話してくれました。倍音の声を出せる人は少なくなりました。倍音のことを古代の声とも言いますが、生きるために遠くまで声を行き渡らせる必要のあった古代人は、状況に応じて倍音を使っていたのです。


(貴重な中島先生の話を伺った
皆さんと一緒に。)
 自然界の音を感じ取る能力を持つ日本人ですが、街の中で暮らし、西洋音楽に慣れている現代、倍音を話せる能力が失われつつあるようです。その自然音を感じ取る能力の低下は日本文化を失わせるのに十分なことです。
 しかし文化だけではなく、人工音は規則的、デジタル的なものですから身体への影響もあるといいます。心臓の鼓動を初め人の身体は実は不規則な動きがあり、余りにも規則的なものは
身体が受け入れないので不快感を示します。身体が求めるリズムと都会のリズムは合わないので、都会の生活の中では体調を崩すこともあるようです。

 音楽用のCDもそうですが音を20kHZでカットしています。レコードは音をカットしていません。聴こえない音域まで記録しておくことは一見、無駄なように思いますが、精神的に良い効果をもたらしてくれます。聴こえないものを聴こえないとして、見えないものを見えないとしてカットするのは効率的かも知れませんが、身体的、精神的には良くありません。風光明媚といいますが、風は音、光は視覚ですから、その場所で何かを感じ取ることが美しいことなのです。画一的に聴こえるものや見えるものだけを実感しても、身体と心は満足しないのです。日本人にとって自然音を感じ取れることが、身体にも心にも良いのです。和の文化を大切にすることが日本人にとって大切なことなのです。

【打ち合わせ】
 夕方からは和歌山県の特産品を製造している経営者達と懇談の時間を持ちました。和歌山県素材を活かした製品を熱心に研究し作っていますが、地方発では全国展開が難しいのです。いくつかの意見を出し合って、和歌山の産品を知ってもらうための取り組みに着手することを確認しました。
5月27日(火) 「ライオンズ式典」
【打ち合わせ】
 朝一番で光回線に関して打ち合わせを行いました。和歌山県内の状況や今後の見通しについて理解を深めました。

【ライオンズ式典】
 一年前から実行委員会を結成し準備を進めてきた和歌山ゴールドライオンズクラブ結成5周年記念式典を行いました。会場は和歌山市内のアバローム紀の国。総勢100名の式典となりました。結成して5年の新進のクラブですが本部からも役員をお迎えし、改めて社会で担っているものの大きさを感じました。
 特に組織内として来賓でお迎えしたライオンズ国際協議会335B地区の辻吉治地区ガバナーの熱の入った挨拶は素晴らしいものでした。

 ライオンズクラブは世界最大の社会奉仕団体で会員であることに誇りを持たなければならないこと。誰でも入会できるものではなく、入会した限り世界最大の組織に属している自覚を持って社会活動に取り組んで欲しいと、ありました。また国連と提携している社会奉仕の組織はライオンズクラブだけで国際的な貧困や災害への支援を継続的に行っています。
 辻ガバナーの言葉は熱く、ライオンの一員であることもまた熱い人生だと教えてくれました。ライオンズクラブでは国際的な活動として、アフリカをはじめとする風土病による失明の危機にある子ども達を中心に視力回復のための支援を行っていますが、既に2,000人を超える人の視力を回復させています。

 また津波や災害で打撃を受けている国や地域への支援も欠かさずに行っています。今回の中国四川省やミャンマーへの支援活動案も協議中となっています。何故、協議中なのかというと、信頼できる相手と道筋を決めて支援を行わないと、物資や資金がどこから消えてしまい、本当に困っている現地のに人々に届かないからです。国際的信頼のあるライオンズクラブだからこそ、長年に亘って築いてきた信頼関係の中から最適なルートで支援活動を行えるのです。その中に参画していることは誇るべきものですし、今まで得たライオンズとしての信頼を次の世代のためにも申し送る必要があります。

 現代人は社会との関わることで生きられますし、そこから生き甲斐を感じることもできます。一人だけの活動や誰にも認識されることのない活動からは生き甲斐を感じられません。社会奉仕は人に知られて実行するものではありませんが、同じ志を持つ同士と一緒に活動することで継続性が生じ、組織的な活動に発展することで社会的役割を果たすことが可能です。組織には冷静な人も必要ですし、熱い人も必要です。ライオンズクラブは両方の人材を兼ね備えた組織だといえます。

 幸い和歌山ゴールドライオンズクラブの平均年齢は55歳で、ライオンズクラブ組織としては比較的若い方に位置づけられています。発足当初は66歳でしたから、随分若返りを図っています。同じ器にいるように思いますが、5年の年月は、器は同じ様でも中身は時代に即したように入れ替えをしてくれています。これから10年、15年と活動は継続していくことと思いますが、組織人員は変わったとしても発足当時の、そして今日5周年記念日の精神を持ち続けておきたいと考えています。

 ライオンズクラブの役割を再認識させてくれた辻ガバナーの言葉を刻んでおきたいと思っています。それは、世界最大組織の一員であることの誇りを持つこと、熱い気持ちを持ち続けること、そして弱い立場にある人のことを考えた行動をとること、なのです。
 経営者、会社構成員の立場だけだと、どうしても経済優先の行動となりますが、社会奉仕団体に所属していると、経済価値以外のそれらの価値観を醸成してくれます。人生に大切なものは、正にそれらの価値観なのです。
 本日の式典は成功裡の内に無事終了しました。今日をより輝ける再出発の日として刻みたいものです。出席いただきました皆様、実行委員会の皆さん、本当にありがとうございました。

【介護について】
 介護分野の課題について関係者と協議しました。介護分野で最大の課題は介護従事者の賃金です。給与が低いことから、人材が定着しないことや新しい人材が介護の世界に入ってくれないことが課題です。介護職員の年収には幅があると思いますし、自分で調査していないので凡その数字ですが、関係者によると年収は約240万円だそうです。若い人が働く職場としては寂しい水準です。また課題はあります。最初、年収が240万円だとしても将来賃金が上昇カーブを描くのであれば、介護職場で働く若い人達の人生設計は可能です。

 ところが物価上昇分を捨象すると、何年経っても年収は変わらない状態が予想されているのです。これでは若い人たちは介護職場を敬遠することになります。
 若い人たちには将来の大きな夢があります。結婚のことや家庭を持つこと、生まれてくる子どものことなどの夢にはお金が伴います。経済力を持つことで夢は実現できますから、介護職場にも経済力をつける必要があります。
 「このままでは介護の職場が持たない」。切実な意見を伺いました。そのうちに改善するのではなく、今直ぐにでも給与などの処遇改善が必要なのです。これからは高齢社会に突入します。介護に従事してくれる若い人達が私達を支えてくれますから、その職場を大切に考えたいものです。

【地方鉄道】
 地方鉄道の和歌山電鉄貴志川線。廃線の危機を乗り越えて、様々なアイデアを実現させて、今では全国的なメディアにも登場するほどになっています。いちご電車やおもちゃ電車、そして猫の貴志駅駅長などの企画が当たっているのです。沿線の安全対策や利便性を高めるための新駅の構想などに関して話し合いました。貴志川線が存続したからこその嬉しい悩みです。これからも話し合いは続いて行きます。

【その他】
 和歌山巴里祭について。雇用問題について。飲食関係者の研修会について。食育研修会について、などに取り組みました。
5月26日(月) 「名物」
【飲食準備】
 今週実施する飲食関係者との見学研修会の最終確認と準備を行いました。120名近い会員の皆さんとご一緒するので配布物だけでも相当数になります。有意義な行程にするための準備を整えました。また来月上旬にも市内で飲食関係者による修会が開催されます。市内の飲食関係経営者が参加する機会ですが案内をいただいたので出席する予定です。飲食店が頑張っているまちは元気がありますから、和歌山県内でも活況を呈する動きが見られることは良い兆しだと感じています。

【名物】
 ずっと以前から和歌山県の産品を使用した創作お寿司をつくっているのが笹一です。和歌山県内では「笹一寿司」として有名ですが、サバ寿司に梅やミカンを組み合わせた和歌山県らしい味覚の新しいお寿司を完成させています。6月上旬から、高島屋、阪急百貨店、大丸などの百貨店の催しに出展することが決定しています。

 既に飲食関係の冊子からの取材もあり、阪急百貨店で開催予定の「江戸対上方」の食対決の催しで、代表的な上方のお寿司として取り上げられています。笹一のH社長との懇談の中で、それらのお寿司を食させていただきました。どちらにも共通した食感ですが、まず梅やミカンの味がほのかに漂い、その後にサバの味覚を味わうことができます。魚特有の臭みがなく、すっきりした香りと味覚に仕上がっています。また大きさは一口サイズで、女性が食べやすくなっています。女性は健康と美容が関心事ですから、柑橘系の味わいを好んでいると聞いています。笹一の社長が柑橘系を嗜好していることもあり、すっきりとしたお寿司を生み出しています。

 ところでお寿司を包む葉にも細心の注意を向けていて残留農薬などの確認を行い、農薬ゼロの安全な葉だけを使用しています。安全な葉に包まれたこれらのお寿司は、作ってから48時間も安全を保っていますから贈答品としても活用が可能です。和歌山県産品として拡がる要素を秘めています。そして梅とサバを組み合わせたこのお寿司は、試作段階から百貨店からの注目を集め、東京の老舗の百貨店から地下の食品売り場に並べたいので5,000組納品して欲しいと依頼がありましたが、その数に対応するだけの新鮮で安全な地元食材を確保できないため断っています。売り上げよりも食の安全と信頼を優先させている態度は、市場から評価されると思います。
 和歌山県発で、寿司ネタと果実などを組み合わせた創作お寿司の登場を市場は待っています。和歌山県には自然の恵みと安全な食材がありますから、これからの世には必ず受け入れられる筈です。

【献血活動】
 ライオンズクラブでは献血活動に活発に取り組んでいますが、和歌山ゴールドライオンズクラブでは和歌山市内のスーパーイズミヤで献血活動を行いました。真夏のような暑さの中、大勢の皆さんが献血に訪れてくれました。同クラブとしては年三回の献血活動を行っていますが、更に強化するため次年度は年四回の実施を計画しています。

【雇用】
 和歌山市内に進出してくれる県外企業が雇用を生み出してくれています。今までなら夢にも見なかった企業への採用が決定した若い人と両親は涙を流して喜んでいます。如何に安定して働く場所を欲しているのかを知ることができました。雇用対策は生活者にとって最も関心事であり、為政者にとっては重要な施策であることを認識すべきことなのです。

 働く場所の拡充、しかも正規雇用があることは、地域に若い人を呼び込み、元気の源になってくれます。生活者にとっては道路問題、高齢者にとっては福祉問題、子どもを持つ親にとっては教育問題、そして若い人達にとっては雇用問題が関心事ですから、全ての世代に公平な行政運営が必要です。年代によって重点施策は違うからです。

【式典準備】
 明日の和歌山ゴールドライオンズクラブ結成5周年記念式典を控えて、実行委員会の役員が会場のアバローム紀の国に集まり、式次第と出席者名簿などの最終確認と会場設営を行いました。前日までの段取りを70%程度仕上げておくと式典の成功が見えてきます。準備は整いました。

【通夜式】
 夜は通夜式に参列いたしました。昨夜、ある方の状態が急変したと知らせを受けていましたが、まさかその後、帰らぬ人になるとは思いませんでした。心からご冥福をお祈りいたします。
5月25日(日) 「教育フォーラム」
【絵画展】
 知人のTさんは絵画を習っていますが、平成20年4月から新しい先生の教室で学び始めています。その教室の絵画展が和歌山市のNHK放送局ギャラリーであったので行ってきました。丁度Tさんがギャラリーにいたので話をすることができました。今までも100点を越す作品を創作していますが、4月以降の作品は趣が違っていました。「今までと異なって風景に影をつけていますね」と伺うと、「そのとおりです。先生から影をいれなさいと言われているのですよ」と答えが返ってきました。
 本日展示されている作品は、ニュージーランドの街並みと和歌山マリーナシティのハーバービューでしたが、それが良く現われていました。
 先生が変えると作品のタッチも変わりますから不思議なものです。しかし自分のなりの作風は生き続けているので、先生とは違うオリジナルで新しい作品が誕生しています。作風が融合することで、そこから新しい作品が生まれるのです。このようにして文化は形を変えて継続されていくのです。

【教育フォーラム】
 NPO法人「有害環境から子供を守る会」からお招きを受けて、教育フォーラムに参加しました。時間が限られていたのですが、今まで取り組んだことのないテーマでしたので関心を持って聞かせてもらいました。
 同NPO法人の代表である岡崎正子さんは大阪府下を中心に活動をしています。その活動は、子どもを有害図書や社会環境の危険から守るために小、中学校、高校で講演を実施しています。既に400校以上、延べ8,000人以上の生徒や保護者に対して、講演を行っています。
 思いつくままテーマを列挙すると、エイズから身を守ること、性教育、人生の価値についてなどが該当します。つまり自分の身体と精神を大切にしながら、後悔しない人生を歩もうよとのメッセージを発信しています。

 高校生以下はエイズの知識は週刊誌程度のもので殆んどないのですが、私も同程度の知識を有しているだけであることが分かりました。エイズの怖さと感染の可能性については、正式に聞いたことがなかったので、その怖さを再認識しました。エイズの怖さとは、今までの人生が一瞬にして劇的に変わってしまうことです。そして再び今までと同じ人生の線路に戻れなくなるのです。精神的には発病の不安との闘いと閉ざされた人生を実感します。身体的には異変との闘いと薬漬けの日々。経済的には一ヶ月20万円から40万円の薬代の負担。平穏で可能性のある人生が変わってしまうのです。

 世界中でエイズ患者は3,950万人だと推計されています。一日1万人が新たに感染し、一日700人が死亡しています。そして先進国の中では唯一日本だけがエイズ患者が増加し続けています。特に10歳代から20歳代の若い人の中において増加中で、性の意識の欠如と正しい予防策を学んでいないことも要因の一つです。
 若い人達はその場を楽しむことは多いにすべきことですが、人生を謳歌するためには意一時の快楽に身を任せてはなりません。10歳代にして将来を失うことは人生を犠牲にすることです。エイズの危険性を知っているならまだしも、正しい知識がないまま感染することは悲劇です。

 自分ひとりの身体なので誰にも迷惑を掛けないとの意見に対しては、相田みつをさんの「自分の番 命のバトン」を例にして、それが間違っていることを話してくれました。
 簡単に説明すると、自分の両親は二人。おじいちゃんとおばあさんにまで遡ると4人ですが、先祖を10代遡ると1,024人になります。そして20代遡ると100万人を超えるのです。つまり私達は誰一人の例外もなく無量の命を受け継いでいるのです。時を越えて自分の命の番をいただいて生きているのですから、自分の番で終わりにしてはならないのです。

 性教育から人生を学ぶことができます。性を商品にしてはいけません。性が商品化されると市場が膨らみ、やがてその価値は低下していきます。価値が下がるとより多くの人に開放されますから危険度も増していきます。それ以上に大切なことは、自分の生命と身体を商品化させることは祖先と人生を裏切ることになることです。自分の番を大切にすることが生きることですし、残念ながら二度と自分の番は廻ってこないのです。先祖から託されたたった一度の機会。大切に生きて次の人にバトンを渡したいものです。
5月24日(土) 「紀州子ども語り部育成研修会」
【健康講座】
 朝9時から健康講座に参加しました。知人の事務所が開催したもので、これからの健康保険や介護保険の動向などに関して伺いました。成人病無患者増加に伴い、健康保険や介護保険の財政状態は厳しく、このままではサービスの低下か保険料の値上げのどちらかを選択する必要に迫られるとの予想です。そのために予防医療の概念を取り入れることが必要だとするものです。

 また癌患者が増加している要因のひとつとしてクローズアップされているのが、体温の低下だそうです。通常体温は36.5度か36.6度と言われていますが、最近では35度台に下がっている人も多くなっていると聞きました。体温の低下は血流を悪くするので、癌細胞が活動しやすい環境になるそうです。今日聞いたばかりで真偽は分かりませんが、このことは癌治療中の患者さんから、癌を治すためには血行を良くする必要があるので身体を暖めている、と聞いたことがあります。そのため毎日岩盤浴に通っていますが、結果として胃の癌細胞が消えているのです。検査では医師も胃から癌細胞が消えていること報告を受け、「この治療法は良いですよ」と聞いたばかりなのです。同じ話がでてきたので驚きました。
 ただ10時から受付開始の紀州子ども語り部育成研修会の運営に携わるため、残念ながら途中で会場を後にしました。
 
【紀州子ども語り部育成研修会】
 紀州子ども語り部研修会を開催、今年第二回目の講座となります。前回に引き続いて雨天で、今回の講座は屋外研修を中心に構成しているので進行に困るところがあります。ただ講師をお願いしている松浦光次郎さんは、雨でも元気に、そして熱心に子ども達を和歌山城の魅力の中に引き込んでくれています。参加してくれた20人の子どもは雨天でしたが元気良くお城を巡り、要望のあった動物園にも行ってきました。お城の中に動物園があることは全国的にも珍しい事例です。大正時代にできたと伺いましたが、今、お城の中に設置するのは認められないでしょうから、既にあるものをお客さんに来てもらう手段としても活用を図りたいものです。

 子ども達は動物が大好きで、お城と同じくらい関心を持って園内を巡っていました。丁度、白鳥の雛が誕生したばかりで、親鳥と一緒に泳いでいる姿が可愛くて一番人気でした。
 またお城の中で見つけたものは、「お城で船に乗ろう」でした。これは城フェスタ支援事業としてお城で船に乗ろう実行委員会が毎週土日の午前10時から午後4時までの間、実施しているものです。この事業はお堀に浮かべた渡し舟に乗船してもらい、お堀から和歌山城とまちの光景を楽しんでもらう企画です。道路から見る光景とお堀から見る光景は全く違います。目線が随分と違うので、普段見ている光景と違ったものになるのです。視点が異なると見え方が違う、これは何事にも通用するものです。

 子ども語り部研修会で通りかかったところ、同実行委員会のメンバーが知人だったため話を伺いました。この事業を知っていたら、乗船する企画も組み入れておきたかったのですが、城内を巡る研修行程が決まっていたため、研修時間の都合で残念しました。
 また今回の研修会は二回とも雨の中の和歌山城を巡ったので、次回は城下町和歌山市を巡る企画に変更し、お城の周辺の京橋や本町を巡ります。最後は紀州子ども語り部コンテストを予定しています。

 元々、この紀州子ども語り部育成講座は、平成18年度に和歌山市のNPO法人やボランティア団体への支援事業の認定をいただき開始したものです。この視事業は今年で三回目の開催となりますが、和歌山市からの支援がなくても今も継続している事業は少ないと思います。立ち上げの時に行政機関からの支援をもらい、その後は自立した活動にしていくことが市の活性化につながるものです。「補助金をもらったらやりますが、なくなったら出来ません」の姿勢では、そこからは活力は生まれません。
 今も生き残っている紀州子ども語り部育成事業は市の補助施策から飛び出して、活力を生み出す一端を担っているような気がしています。

【懇談】
 その他の活動として岩盤浴に関すること。金融に関すること。地元鉄道に関することについて意見交換を行いました。
5月23日(金) 「研修会その2」
【研修会】
・滋賀県嘉田由紀子知事。
 若い頃にアフリカに行った経験とアメリカに留学した経験から、何にもない貧しい国とエネルギーを湯水のように使っている国の格差を是正すべきだと思っていた。格差を解消するためにエネルギー環境問題を研究してきました。しかし中々実践できなかったので、具体化するために滋賀県知事に出たのです。もったいないを合言葉に、意識の隅々まで浸透できるような政策を実行しています。

 社会のしくみは高度化と高齢化傾向から高コスト化しています。行政への信頼も低下していることも高コスト化の一部要因になっています。具体例を挙げると、依然と自治体の供給する水道水は飲み水として活用されていました。現在、水道水を飲み水として活用しているご家庭は以前よりは少なくなっています。それは水道水が安全ではないと思っているからです。何故安全でないと思っているのかと言うと、地方自治体への信頼が薄くなっているからです。私達は信頼している相手からもらったものでないと飲用できません。全く知らない人からペットボトルの飲み水を貰っても飲めませんよね。ところが信頼している人から貰ったペットボトルだと安心して飲めます。その違いです。水道水の安全性に対する不安とは地方自治体への不安なのです。そのようなことが沢山あると思いますので、県民の皆さんと一緒に信頼できる県庁になるための見直しを図っています。

 そこで課題の解決方法についてです。今までは「如何に行政課題を解決するのか」の手段について論議されてきました。How課題と言いますが、How課題は手段なのです。それに対してWhy課題は課題を解決するための目的を指します。Why課題で抽出した理想と想いを、How課題の「如何に」と組み合わせて、どのように実現させるかが地方自治体の仕事です。

 河川を巡る政策をこれに当てはめます。
 治水対策。How課題は手段ですからダム建設。Why課題では、住民の生命と暮らしを守ることが目的ですから流域治水となります。
 利水対策。How課題では水質保全。Why課題では、水を飲むこと、水を使うこととなります。
 環境対策。How課題では水質保全と生物保全。Why課題では、美しく保つことと楽しめる環境を築くことになります。これらの目的と手段を組み合わせると何を実行すべきなのか、明らかになってきます。

 滋賀県民に根付いている「もったいない」精神は、近江人の生活の魂が込められている生活哲学なのです。「勿体」とは、ものごとの本質的価値のことなのです。
 行政関係者が気をつけるべきことは、見えなくなる、関わらなくなると、判断は他者に依存し受身の対策になってしまうことです。例えば計画業務のコンサルへの委託化などは典型的な例です。ですから、問題が発生したり、計画業務を企画する時は当該の現場に行く、課題解決に関わることから本質的な解決方法が見つかります。
 いま住民の皆さんが思っていることは不安、不急の大型公共事業ではなく、福祉と教育が地域と密着した政策を求めているのです。滋賀県は若い県に変貌を遂げています。人口当たりの大学生の比率は、トップから京都府、東京都、滋賀県ですから、全国第三位なのです。また日本経済新聞社が平成20年1月3日付けで報道した記事によると、滋賀県の潜在成長率は第一位となっています。このような伸び行く環境にある強みを活かした県政に取り組んでいます。その精神は「もったいない」であり、環境価値を前提として政策推進です。

【検査】
 東京から帰って、県立医科大学附属病院に母親の検査の立会いに行きました。腰痛で困っていたので先日、レントゲン検査をしたところ、腰の神経を圧迫している塊が見つかり、腰痛解消のためには手術以外に方法はないので、治療方針の説明を受けたものです。レントゲン写真を見せてもらうと、肉の塊が背骨に付随している神経を圧迫していることが良く分かります。神経を刺激していることから痛みをなくすためには取り除く必要があるのです。考えた末、放置しておいても改善しないことから手術に踏み切ることにしました。手術時間は約3時間だそうです。腰への手術ですから不安が付きまといますが、健康な生活をするためにも必要な措置だと判断しました。これも健康状態の確保と医師への信頼から来るものです。

 母親は昭和10年5月19日生まれですから、つい先日、73歳の誕生日を迎えました。年月の経つのは本当に早いと感じています。年の差を数えてみると26歳違いです。いま自分の子どもが12歳ですが、私が12歳の時には母親の年齢は38歳だったのです。私はもう当時の母親の年齢を越してしまっています。子どもの視線からすると母親はもっと大人だったような気がするのですが、今思うと随分と若かったのです。

 そして73歳を迎えています。医師によると、誰でも高齢化してきたら腰への負担があり神経を刺激するケースがあるそうです。いつまでも若くて元気だと思っていたのに、母親も70歳を越えていたことに気付きました。親孝行すべき時期はとっくの昔に来ていますが、日々の活動に埋もれて中々できていないことを反省しています。
 一番いけないことは、いつでも出来ると思っていて出来ないことです。出来ることをやっておかないと後悔する日が来るのは確実です。

 人は生まれて生きる、そしてこの世を去って行くだけです。人生は極めてシンプルなのです。そしてその間にすべきことは二つだけです。ひとつは、自分の生きている時代を生まれる前の時代よりも前進させること。もうひとつは、祖先と両親、そして周囲の皆さんに感謝の気持ちを持って接し続けることです。時代を前進させるための行動と感謝する気持ち。これが全てです。人は誰でも、何かを持ってこの世を去ることはできません。何も持たないでこの世を去っていくのです。

 お金も地位も名誉も持つことは叶いません。ただ灰になる。最後まで持っていられるのは、自分が歩いてきた人生の思い出と、この世に送り出してくれた両親への感謝の気持ちだけです。その思いが素敵なものであれば、私の人生は幸せだったと感謝することでしょう。後悔と憎しみが充満していたら幸せとは言えません。現世に少しの未練があっても、達成感と感謝の気持ちが溢れていたら、幸せな人生だったと思ってこの世を去ることができそうです。その日が来るまで、今もそして明日も、やるべきことは明らかです。人の持つ時間からすると、限りなく永遠に繰り返されている(繰り返されてきて、そして繰り返されるであろう)太陽の昇りと沈みの営み。それと比較すると振り返ると、人生は思うほど長くないものです。感謝の気持ちを持ってやるべきことをやる。それだけなのです。
 
【懇親会】
 夜は気の合う仲間約10人と一緒に、Sさん宅のお庭でバーベキューパーティを開催しました。話題は政治から始まり、会社の社風改革や体重管理などにも及びました。平成19年12月に体重が104kgとなりメタボ対策を行ってきたNさんは、そのわずか五か月後となる平成20年5月、30kg減らして74kgになっています。実践したことは、食事の質を変えたことだけだそうです。脂っこいものを摂るのを止めて、野菜と魚を中心に一日三食。夜はビールや焼酎も飲み続けていますから、特別なことは何もしていないのに不思議なダイエット方法です。

 Nさん曰く「無理してもダイエットは続かないので簡単な方法以外にない」とのことです。そして一つのことに無理をするのだから、同時に二つの無理はしてはならないのです。つまり食事を変えること運動の両立は避けるべきだそうです。
 こうして夜は更けていきました。
5月22日(木) 「研修会に参加」
 日本都市センターにおいて「明日の地方の方向を問う」について研修を行いました。何人かの講師による講義は地方自治の現状とあり方の指摘があり、考えなければならないテーマであることを再認識しました。

・富山市森雅志市長。
 一人当たりの行政コストは上昇しています。そのため高齢化も進展していることから、自動車に頼らないまちづくりを志向しているところです。具体的には公共交通の利便性を高め、高齢者が暮らしやすい市を目指しています。一人暮らしのおばあさんが多く、自動車の運転ができないので買い物や病院―行くのも困難なところがあり、問題視しています。暮らしやすい市にするためには解消すべきものです。

 税金をあげることは行政サービスの質を向上させなければなりません。お金を今まで以上に沢山支払ってもらってサービスは同じレベルは、あり得ません。税金上げる分、サービスをあげないと理解を得られません。そのために赤字の原因を全て住民に公開、説明して、こんな理由だから税金をあげる必要がありますと主張したら、理解を得られると思います。

 職員のレベルを向上させるために市長が他の都市に出張する時に、秘書以外に他の部門の若手職員をひとり同行させています。今日もひとり来させていますが、議論の場に同席することが勉強になり、富山市以外の文化や考え方を知る機会になります。何でも吸収しておくことが将来のためになり、職員の資質向上が行政サービス向上につながると考えています。

・坪井ゆづる朝日新聞編集委員。
 道路特定財源の地方自治体の首長の対応には疑問があります。地方財政問題について、関心を持ち始めているのが今の市民や県民の皆さんです。住民の皆さんに具体的なまちづくりの政策を説明しないで「道路が必要だ」の主張をしているだけでは、理解を得られないのではないでしょうか。道路、福祉、教育などの問題の優先順位をつけて実行する姿勢が必要な時に全国の地方自治体が一律に同じ行動を起こした光景は異常で、とても独立した行政とは思えないし、国の傘下にあることをまざまざと見せられた感があります。

 以前、三位一体改革の時に霞ヶ関のある役人が「地方自治体に予算と権限を配分してしまうと箱物と道路ばかり造ることになるから、計画的なまちづくりはできなくなるよ」と話していたことを思いだしました。その時は「地方自治体はしっかりしているから、福祉や教育など当該行政区域の課題を解決するための方策を講じるはず」と思っていましたが、今回の行動を見ると、霞ヶ関の意見が当たっていたと思わざるを得ません。

 今回は、地方自治体の首長としては「地方自治体が自由に使える予算を委譲して欲しい」と主張すべきだったと思います。地方自治体によって何が必要なのかはそれぞれ違いますから、同じ主張はおかしくて社会主義国家のような印象がありました。それが支持されるとは到底思えないのです。
 全国でただ一人、相馬市の市長は「道路特定財源は承認されない」と思って、暫定税率分を外して予算を組んでいました。地方自治体の中でも混乱しない方策を講じていた市長がいたのです。首長は最悪の事態を想定しておくのは当然のことです。

・福岡政行白鳳大学教授。
 自民党の鈍感力が問題です。全国には1,700万人の非正規雇用者がいて、その人たちの年収は約200万円の水準です。この将来をどう考えるのか。そして高齢者の所得の実情が分かっていれば、後期高齢者医療制度のような愚策はできなかった筈です。
 日常活動をしている政治家がいたら高齢者の痛みが分かるので、後期高齢者医療制度はできていなかったと思うのです。田中角栄さんがいたら、国民との会話を通じて、この制度を導入したら大変なことになると肌で感じていたと思います。自民党には現場感覚を持っている人がいなくなっています。次々と感覚のズレた政策を打ち出していることは政権担当能力が欠如していることを表し、もう終わりだと感じています。

 現在の国土では格差が最大の問題です。発展している地域は東京から名古屋、大阪までの新幹線「のぞみ号」が通っている地域だけです。昨今は大阪でも経済力がキツくなっているほどです。地方の自立といいながらも格差が生まれている。これでは地方自立の時代はやってきません。地方と中小企業など弱者を切り捨てた小泉構造改革の負の遺産が残されています。国民の目線を失った政治になっていることを危惧しています。

 財政面では、国の予算が53兆円、地方の予算が35兆円の合計88兆円です。それに対して370万人いる公務員の給料と福利厚生費を合わせると、低く見積もって約33兆円、高く見積もると35兆円もあります。総予算の40%が公務員の給料などに支出されているのです。この比率は少し多すぎると思います。人件費割合の多いことが国や地方自治体の負担になっているのです。この解決策も必要です。
5月21日(水) 「課題の抽出」
 午前、関西空港から羽田空港に向かい都内に入りました。都内で打ち合わせをしたテーマは、和歌山電鉄貴志川線の踏切新設の問題、関西空港と大阪市の取り組みと連動させた和歌山市活性化のための取り組み案について、そして健康対策についてなどでした。

 鉄道の線路に踏切を新設することは原則認められません。鉄道の安全対策上、人や自動車が線路内に入ることは極力避けるべきですから当然の結論です。しかし今回問題にしているのは、既存の踏切の道路幅が狭く軽四輪自動車と歩行者が通行できるだけの幅の箇所があり、その踏切の横に普通自動車が通行できる幅を持たせた踏切を新設したいとの要望を行いました。

 その理由は、この地域がある程度高齢化していることから、狭い踏切を歩行者と軽四輪自動車が交錯することは安全対策上好ましくないこと。通行量調査の結果から歩行者が大半で、これも安全対策の観点から、自動車を通行止めにして歩行者専用踏切にすることで安全確保を図りたいとするものです。自動車は既存の踏切の横に十分な幅を持たせた踏切を新設することで、歩行者と自動車用の踏切を分離し、地域の皆さんの安全を確保したいと考えています。

 和歌山市活性化対策のひとつとして、地域にクラシック音楽を取り入れる方法を検討しました。東京ではクラシック音楽の公演は日常的ですし、一流の奏者が来日しています。大阪や福岡で一流の奏者によるクラシック演奏会になると、チケットは数時間で完売となっています。残念ながら和歌山県の音楽シーンでは、クラシック公演でそれだけ人気になった事例は聞いたことがありません。日本人でも西本智美さんの演奏会のチケットを入手することは困難ですし、毎年夏に開かれている長野県における小澤征爾さんの演奏会のチケットも、また入手は極めて困難です。話し合いの中に出てくる人の名前を聞くと、これらの演奏会に行く人も文化の香りがする文化人で、それらの会場は一流の雰囲気に包まれるそうです。それに触れるだけでも音楽を志している子ども達には良い影響を与えますし、世界の音楽を肌で感じる絶好の機会となります。

 文化も東京だけではなく地方の都市にも分散させたいと、その可能性について話し合いました。例えば和歌山県内に公演前のキャンプを張ってもらいリハーサルを県内で行ってもらうだけでも素晴らしい効果があります。その効果とは、一流の演奏者を観たいと思う観光客に来てもらえますし、地元の音楽家にも好影響を与えてくれます。

 音楽に精通した人からは、クラシックの本番を聴くよりもオーケストラのリハーサルを聴く方が楽しいと伺いました。その理由が凄いのです。指揮者の下に集まったオーケストラは、最初の段階では全く音が合わないのです。ところが5時間もするとぴったり合うようになるのが素晴らしいそうです。ある演奏会では、本番を翌日に控えた前日のリハーサルで全く音が合わなかったのに、夕方になると見事に息が合ったのを見て素晴らしいと思ったそうです。勿論、団員のTシャツは汗まみれになっていたらしいのですが。ですから一流の演奏者の本番を聴くのは素晴らしいことですが、リハーサルを延々と聴ける体験も、また素晴らしいのです。そんな場所を和歌山県に設置できないものか、夢の描ける話は続きました。

 健康対策に関しては、癌予防のためには日頃からの健康に関する意識を高め、食生活を改善することが重要だそうです。東京大学出身のある方は、朝食は柑橘系の果物を食することに変更するだけでも効果があると話してくれました。寝ている間、身体は活動していないのでそれほど多くの朝食は不要だそうです。朝食を摂り過ぎると、それを消化するために血液が胃に向かい頭が冴えなくなります。朝は頭が働く環境があるのに、勿体ないことはしない方が、仕事も健康にも効果があるようです。
 何をおいても食生活の改善と健康意識を持つことが健康を維持する秘訣です。

 仕事に必要なものについて。仕事で能力の発揮する人はいますが、それだけで継続して仕事はやって来ません。仕事を継続させている人は心のある人です。仕事に心が宿っていないと再び一緒に仕事をすることはあり得ません。つまり心のある人と仕事のパートナーを組むことが仕事を成功させる秘訣です。出来る人は常に謙虚です。他人はそう思わないのに自分で仕事が出来ると思っている人は出しゃばります。そんな話を聞く時間ほど無駄なものはありません。自分の大切な時間を、他人の自慢話や考え方の押し付けのために付き合っている暇はありません。

 そして本日の最後は癌との闘いと人生についての懇談でした。いま上映中の作品に「最高の人生の見つけ方」があります。余命六か月と医師から宣告されたふたりの患者が、抗がん治療よりも、人生でやっておきたいことに挑戦します。やりたいことを残さないで、全て体験するための旅に出ます。ピラミッドを見る、サファリに行く、スカイダイビングを体験する、レース場でムスタングを運転するなど、やりたいことを全て体験するのです。

 この話を伺うと癌への向かい方の参考になるだけではなく、人生ですべきことの棚卸の必要性について考えさせられます。限りある生命だと気づいた時に人は初めて真剣に人生を考えることになります。本当は、健康で動ける時に、人生は限りあるものだから、やりたいことをやるべきだと気付きたいものですが、自分に限っては生命が永遠に続くものだと思っているので、本気の人生を生きていないのです。一度だけの人生をそんな勿体ないことに使いたくはありません。果たして自分は生きているのだろうか、慌ただしく過ぎていく日常の中で常に考えることは困難でも、時々は時間を確保して考えたいものです。

 人間が死んで天国に行く前に、神様はふたつの質問をしてくれるそうです。
 ひとつ。「自分の人生を楽しめましたか」
 ふたつ。「他人に感謝されることをしましたか」
 ひとつめは達成できる人もいると思いますが、ふたつめは意外と難しいものです。他人が自分に感謝してくれているのかどうかは分からないからです。分かる時は自分が死ぬ時なのかも知れません。ですからそれまでふたつのことを達成して天国に行けるような人生を目指したいものです。
 本日の予定は全て終了し、明日からの研修に備えて研修会場の隣にあるホテルに宿泊しました。
5月20日(火) 「慰霊祭」
【打ち合わせ】
 朝一番で打ち合わせ。和歌山市内の企業がM&Aでグループ化した企業の今後の扱いに関してのものでした。和歌山市内の企業が他の企業を「M&Aをした」と聞くことは珍しいのですが、当該企業の一部に世界的にも評価される優れた技術があり、それを活かすために買収をしたようです。この事実は専門分野の人以外には余り知られていませんが、それだけ力のある企業が和歌山市内にも存在しています。

 雑賀崎へ進出する企業や中国への展開を図っている企業があるように、和歌山県でも世界の市場で戦っている企業もあります。それらの企業が動きやすいように仕向けるのも地元自治体の役割ですし、私達の仕事でもあります。

【10年ぶり】
 朝の打ち合わせが終了したタイミングで、丁度10年ぶりにTMさんにお会いしました。前回会ったのが1999年の南紀熊野体験博の事務局でしたが、本当に10年ぶりなのです。こちからの姿が変わっていないせいか直ぐに分かってくれたようで、私も直ぐにTMさんだと分かったので「お互いに変わらないね」と笑いました。

 TMさんは、1999年当時は、独立して事業を開始したばかりでしたが、その後順調に事業を拡大しています。会社案内を拝見すると、着実に歩んでいることが良く分かりました。
 それにしても年月の経つのは早いものです。お互いに、この10年の間、挫けないで着実に前を向いて歩んでこられた幸運に感謝したくなります。
 いま統計の持ち合わせはありませんが、10年前から現在に至るまで、個人が起業させた規模で生き残っている会社はそれほど多くないのかなと思います。

 和歌山県内に本社を置いているこれらの小さな会社においては、市場が狭くなっている分、当時から現状維持だけでは後退ですし、順調に伸びていっても目立ち過ぎては頭を押さえられますから、勿論、飛び抜けると別次元に突入しますから、それを目指すべきなのは言うまでもありませんが、そこそこの成長を図ってきた会社が生き残っているような気がします。ただし、そこそこの成長を図ることは難しいことなのです。関西には「ええ加減」という言葉がありますが、万人に「あそこは良い加減だ」と感じてもらえることも生き残るための秘訣かも知れません。
 そんなことを思いました。

【慰霊祭】
 平成20年度、殉職警察職員、殉職消防職団員、警察・消防協力者殉難者慰霊祭が執り行われました。招待をいただきましたので参加しましたが、この式典に参加すると心が清められるような気がします。

 平成19年度に殉職した警官や消防職員は191名ですから相当な数に登ります。遺族の姿を拝見すると、夫を亡くしたご婦人、子どもを亡くした父母の姿がそこにありました。全ての皆さんの気持ちは、「無念さ」と「まだまだこれからだったのに」の思いが入り混じっているような気がします。私も式典の進行に際しては、無念さを感じましたし、御霊に触れ、心が洗われたような気がしています。

 これらのある意味では危険と隣り合わせの仕事に従事されている皆さんは、仕事イコール命を掛けていることなのです。県民の皆さんの安全を守ることが使命ですから、災害時や犯罪発生時には真っ先に現場に向かうことが求められています。これは凄まじいことです。家族が家庭内にいるのに、それを後回しにしてでも県民の皆さんのために尽くす。簡単なことではありません。

 それを実際に実施していることが凄いことなのです。しかも私達の日常生活の中にはその姿は現われません。知らないところで仕事を遂行してくれているのです。安全はタダではありません。尊い命を掛けて守ってくれている人達がいるのです。本当にありがとうございます。御霊に心から感謝申し上げます。
 そして現役の警察官、消防職員の皆さん、身体にはくれぐれもお気をつけて、ご活躍をお祈りいたします。

【政府要望】
 平成20年度が始まったばかりなのに、もう平成21年度の県の諸課題に関しての政府要望を取りまとめています。県企画部を初めとする職員の皆さんから政府要望の概要を伺いました。
 私からは数点の確認を行いました。和歌山県が実施する家庭用の太陽光発電への補助施策と政府への要望、そしてグリーン証券の関連について。森林伐採による環境保全事業について、直川地域における浸水対策事業について、和歌山市内の道路延伸構想について、そして介護事業従事者の賃金水準の向上についてなどでした。
 質問の内容は取りまとめて報告いたします。

【懇親会】
 夜は懇親会の時間をとりました。入札制度の不具合に関して意見交換を行いました。和歌山県の入札制度に関しての意見は多数寄せられています。今日は第一弾の懇談の機会を持ちましたが、この案件に関しては順次会合を実施して皆さんからの意見を伺いたいと思います。
5月19日(月) 「ミーティング」
【ミーティング】
 最近の和歌山県内の動向に関して意見交換を行いました。噂レベルの進出計画はありますが、具体的な新しい動きは止まっているように思えます。和歌山市では土地が下落傾向にあり、投資や土地を担保とした借り受けは少ないように思えます。潜在成長率が高いと予想されている府県には誰が何も言わなくても民間企業は投資に入りますが、潜在成長率が低いと予想されているところには投資を呼び込むことは相当困難です。残念ながら2006年日本経済新聞が調査した結果では、和歌山県の潜在成長率は全国で唯一マイナス成長となるマイナス0.49%となっています。最下位から二番目の奈良県でもプラス0.21%ですから、相当大きな差となっています。
 参考までに潜在成長率が全国一位の滋賀県はプラス2.83%で、二番目の東京都はプラス2.72%となっています。企業が投資先をどこにするのかは明白です。

【備長炭ソックス】
 紀州備長炭を組み込んだソックスを開発したのが、和歌山市内の朝日ソックスの川端社長です。現在、世界特許を申請中の新製品ですが、サポート性や消臭効果の他、和歌山県の特産品を組み入れた和歌山らしさを売り物にしています。
 徐々に広がりも見せていますが、販売ルートの拡大が大きな課題です。地方の会社にとって販売ルートを確保することは相当困難な仕事です。営業経費や広告宣伝費に限界がありますから、どうしても口コミや人伝手に頼ることになります。口コミは有力な伝達手段だと言われていますが、口コミの効果を解明したものを見たことはありませんから、これらの宣伝効果については比較的不安定要素を持っていると思われます。誰に伝えるか、誰が発言してくれるのかによって拡がり方は違うからです。そして地方にいると全国レベルに発信できる人材は少ないので、域内から外に拡げることにも関心を向ける必要があります。その大きな手段にホームページによる発信と販売がありますから活用を図りたいところです。

【紀州レンジャーズ】
 関西独立リーグ参画を目指す紀州レンジャーズ。木村さん達と今後の取り組みに関して打ち合わせを行いました。選手が一堂に介せる寮の確保についてはようやく目途が立ってきました。現在、選手たちは市内のマンションに分散していますが、本来、自主トレーニングやミーティングのために同じ棟にいることが理想です。拠点が定まれば強化にもつながります。寮の契約に関しての取り決めや夜間練習場所の問題などについて協議を行いました。早ければ平成20年6月中に契約事項を取り決め契約書を取り交わし、翌7月から入寮したいと考えています。

【地域の動向】
 和歌山県内の開発動向について話し合いをしました。何度も掲載しているように、JR和歌山駅周辺はホテルなどの建設計画があり活況を呈していますが、その他の地域の動きは余り感じられません。大きな開発計画として話題になっているのは、和歌山市内のダイエーのある施設、和歌山マリーナシティでの大規模商業施設進出計画などがあります。いずれもこれからに注目ですが、中心市街地活性化施策との兼ね合いに課題が残っています。ここには首長のまちづくりに関する考え方が反映されることになります。

【ライオンズクラブ】
 来週に迫っている和歌山ゴールドライオンズクラブ結成5周年記念式典に関して、進行と着席図について確認を行い記念誌の第二校正を行いました。細部まで詰めましたから後は準備物の確認作業を残すだけです。

【指定管理者制度】
 来年度に新しく指定管理者制度を導入する施設もありますし、指定管理者制度の二順目の公募を迎える施設もあります。公的施設の運営を民間にも拡大し、経費削減と行政サービスの向上を目指した取り組みです。
 わかやまNPOセンター主催の指定管理者制度説明会に参加しました。議員の役割は指定管理者制度の設計と運用を監視することで、制度設計は行政機関だけに任せるのではなく民間の委員も選考して官民協働して公募条件を設計することが大切だと伺いました。制度設計も選考のため審査も密室で行うことは避けなければなりません。密室で決められることにロクなものはありません。
 選考委員は当然公表、選考結果については、点数配分と審査委員のコメントも公表すべきだそうです。上手く指定管理者制度の運用が行われている府県では、これらの点を公表しているそうです。

【その他】
Sさんから相談事を含めて連絡がありました。最近の活動に関しては「ホームページを見ています」から分かりますとのことでした。
初対面のKさん。知人を通じて本日会う約束をしていたのですが、自己紹介しなくても事前にホームページで人物像を調べてくれていたので話は早く済みました。ホームページで調査してから会う人が増えています。予備知識があるのとないのとでは、話の進み方が違いますか
ら大切なことです。
最近の入札傾向に関してかなり意見をいただいています。小さな仕事でも県内事業者が外れ県外事業者が落札する傾向にあるそうです。只でさえ和歌山県経済は冷え込んでいますから、このままでは更に低迷し事業所数は減少すると話してくれました。明日、ある部門の事業者の皆さんと一緒に、新しい入札制度の概要と問題点抽出の勉強会を開くことにしています。
5月18日(日) 「和歌祭」
【和歌祭】
 毎年恒例となった和歌祭時代行列に参加いたしました。役割は武者姿で、鎧と兜を身にまとい行進するものです。今年は和歌山市が主催する「城フェスタ」と協同したため、行進場所を変えて、和歌山城を出発し京橋、本町、そしてぶらくり丁と進みました。時間は12時30分にお城を出発して3時頃にぶらくり丁までの行進を終えました。毎年、和歌祭は和歌浦で開催していますが、和歌山城を出てお城を背景にしながら行進するのも見所があり楽しい和歌祭になったような気がします。

 沿道には多くの人に詰め掛けていただき、中心市街地の賑わい感が見られました。ぶらくり丁の中を行進すると、お店から店主が外に出てくれて声援を送ってくれました。今回、和歌祭が狙っていたのは、ぶらくり丁の活性化と地元の皆さんとの交流だったと思いますから、行進した感触からですが目的は達せられたのでしょうか。

 商店街には人が溢れ賑わっている光景が似合います。和歌祭が中心市街地にやってきたのは7年ぶりのことですから、7年分の声援があったように感じました。また行進の途中にテレビ和歌山のインタビューも受けました。
 「行進していたどんな感じですか」
 「今年は和歌浦から中心市街地に舞台を変えているので例年と違った雰囲気がありますね。でも大勢の皆さんが見に来てくれているので、武者行列全員でがんばっています」
 「武者行列の見所はどこにありますか」
 「今日の出発地は和歌山城だったのですが、行進の途中には背景にお城が見えています。武者姿と和歌山城は良く似合っているのではないでしょうか。皆さんには江戸時代にタイムスリップしたような感覚を楽しんでもらえるのではないでしょうか。勇壮な行進をお楽しみ下さい」

 概略、以上のような受け答えでした。
 和歌祭が中心市街地で行進することが決定するまでには紆余曲折があったようです。しかし和歌祭は和歌浦地域限定のお祭りではなく、和歌山市全体の無形の宝物です。和歌山城を中心としたまちづくりを進めている和歌山市にとって節目の年に、和歌山城から行進が始められたことは意味のあることだと感じています。
 和歌山市中心市街地活性化に協力でき、和歌祭の魅力を伝えられたとしたら成功だといえそうです。

【ライブ】
 和歌祭に参加した後、知人の宇田川妙さんが和歌山市内のライブハウス「オールドタイム」でライブの予定があったので応援に駆け付けました。今回のライブツアーは「It's Not Too Late」で、青森県、東京都、静岡県、大阪府などを巡りますが、和歌山県にも来てくれたのです。今回のライブの主旨について宇田川妙さんから以下のような案内をいただいていました。

 「毎日TVで目にする嘆きと悲しみに満ちた映像。紛争や災害や心無いしわざや死に至る病。世界はいったいどこへ行ってしまうんだろう・・・。心の中の甕がいっぱいになってしまいました。もう祈っているだけではだめだ、何かしなければ。2年前、そんな思いが "It's Not Too Late"というオリジナルになりました。ピアノソロでアルバムに収録した"Lala Salama"にスワヒリ語の歌詞を付けたのも、同じ気持ちでした。
 もう遅いかもしれない、でも遅すぎるわけじゃない、まだ間に合うよね?そうであると信じたい。
 平成20年1月28日に50歳になりました。二分の一世紀(笑)。今まで自己表現のためにやらせてもらっていた音楽で、社会に恩返しする時が来たのだと思います。
 そんな思いに突き動かされて、「It's Not Too Late」と銘打ったライブを、各地で行っていくことに決めました。生きる喜びを感じながら音楽を演奏することで、聴いてくださる方に、元気や優しい気持ちや喜びをお届けできれば、そんな幸せなことはありません。

 ほんの一瞬、ほんの少しでも。一時でも、一人でも多くの方の、愛や希望を信じる力の助けになれば嬉しいです。
 お時間がございましたら、どうぞお越し下さい。お目にかかれるのを楽しみにしています」。
 以上がライブの主旨です。

 宇田川妙さん、もう50歳を迎えていたのですね。見掛けも活動も若いので驚きました。
 そして宇田川妙さんは、ここ数年は音楽活動をやや休止していました。しかし日常生活に埋もれる中で何かを始めなければならないと思い、50歳をきっかけに「そうだ私には音楽がある」と思い、再びライブ活動を開始したのです。「自分には人生で勝負できるこれがある」。それを持った人は強いのです。

 以前よりも年老いた今の自分ができることは、自分よりも素晴らしい人生を歩くであろう子ども達に、自分の経験と見てきた世界を伝え、もっと素敵な世界を築いてもらうことです。それを伝える手段が音楽であり、スポーツであり、ある時は政治でもあるのです。
 宇田川妙さんは人生の中間決算を終え、決算した結果を次の世代に伝えようとしています。和歌山県にもその歌声を響かせてくれたことに感謝しています。
 そして死ぬまでにしたいこととして、この歌のような時代を超える歌を作詞作曲したいと話してくれました。この歌とは「What a Wonderful World」でした。
5月17日(土) 「お稽古」
【Tさん】
 癌と闘っているTさんから現状報告をもらいました。抗がん治療のため入院していますが、治療は順調に進んでいます。ただ抗がん治療は体力と精神力を伴うものですから、これからが正念場であり大変な時期に入ります。現在のところ個室に入っていますが、軌道に乗ったら大部屋に移動することになります。

 そんな状況ですがTさんのところに仕事の依頼が来ています。これは日頃からの付き合いと人柄、そして営業の効果だと思いますが、順調に仕事の領域を拡大していただけに、中休みは少し残念な気がします。しかしパートナーを組んでいる土地家屋調査士のI先生が代わりを引き受けてくれています。不在であっても仕事を遂行してくれていることに感謝しています。
 先日、この土地家屋調査士のI先生と夕食懇談する時間をいただきましたが、長年の実務経験を有していますし、地元のライオンズクラブ会長を務めるなど社会的信頼もある方だと感じました。Tさんのパートナーというよりも師匠とも言える立場の方で、陰になりながら支えてくれていることを感じました。
 抗がん治療中のTさんの、一日も早い回復と仕事復帰を心から祈っています。

【お稽古】
 お三味線の先生と懇談しました。和歌山市内だけではなく宮崎県や徳島県、大阪府や京都府からもお弟子さんが習いに来ている先生で、和歌山県でお三味線を普及させたいと活動しています。

 今月末に家元と全国の直接のお弟子さん達と一緒に東京の舞台に立つ予定があります。そのため週に一度は東京の家元の下に行ってお稽古を行っています。お三味線の持ち運びを伴うことから新幹線での移動になりますが、和歌山市から東京まで往復約7時間をかけています。そこで先生から質問がありました。「家元のところでのお稽古の時間はどれくらいだと思いますか」。「1時間くらいですか」と答えましたが誤りでした。

 お稽古の時間はわずか15分なのです。お弟子さん達と演奏曲である一曲の音あわせをする時間が15分、直すべきところがあると家元から指導があります。「次回までにこの部分を練習してくるように」とだけ。その日は揃っての再練習はありません。家元からの指摘を確認して、次週のお稽古日までにそこを修正してくるのです。その繰り返しです。

 「わずか15分のために毎週7時間もかけて東京に行くのですか」と尋ねると、「15分もお稽古を受けられるのは幸せなことですよ。しかも家元と同じ舞台に立てる機会もあるのです。しかも、家元とご一緒できる機会は誰にでも与えられているものではありません。そしてお稽古といっても真剣勝負です。15分に向けて精神を研ぎ澄ましていきます。駄目だったらやり直せば良いという考えはありません。駄目だったら外されるだけです。」

 プロの世界の厳しさを感じました。15分のために7時間を費やす。一見、時間画もったいないように思いますが、確かに家元から直接お稽古をつけてもらう機会は滅多にありませんし、直接のお弟子さんと合わすに当たって、相当の稽古を重ねておくことが礼儀なのです。家元のところでのお稽古は稽古ではなく、舞台に立つための予選のようなもの、つまり真剣勝負の場なのです。真剣勝負の場が多いほど実力は向上します。舞台に立つことや家元のところでのお稽古の機会は実力を伸ばしてくれるのです。

 そのための15分ですから、もったいないことはありません。お金を積んでもこの経験はできないからです。そして来週に向けて先生は今日もお稽古を続けています。
5月16日(金) 「社会貢献活動」
【社会貢献活動】
 ある経営者を中心に福祉支援のための活動を検討しているグループがあります。今日の懇談においては、和歌山県で会社を営むことができているのは地域があってのことで、利益を得た中から一部ですが福祉施設に車イスなどを寄贈したいと相談を受けました。

 この方は、利益があがった分の全てを会社内で配分する考えはなく、地域に還元することを考えています。車イスにして約10台分を寄贈することにしていますが、今から検討を開始し、贈呈は秋口になります。今日のお話を聞き、社会貢献活動を考えてくれている経営者が和歌山県内には大勢いることを知りました。収益を上げている会社は社会貢献の姿勢が必要ですし、上がっていないとしても、金銭的ではない形を変えた社会貢献活動の姿があります。和歌山県内の企業や団体の社会貢献は盛んだと思います。この輪が広がるような意識の醸成を図りたいところです。

【癌を克服】
 癌を克服したHさんの体験談を伺いました。Hさんは平成19年12月に体調の異常を感じ、平成20年1月に医院に行ったところ、末期の胃がんであることを告げられ絶望の淵に立った方なのです。当初抗がん治療を受けていたのですが、抗がん剤を飲むと口内が腫れてしまい食事も摂れなくなったそうです。しかも気力も衰えるし食事も摂れないことから体重も減少の一途を辿りました。体力が衰えた上、気力の充実もなければ、病気が良くなる筈はありません。

 そこで自分の意思を以って一切、抗がん治療を中止したのです。自分で行ったことは、癌細胞は熱さに弱いことから岩盤浴を毎日体験、食事療法を行ったのです。
 早くて平成20年1月末、長く生きても同年3月末の寿命だと告げられたHさんは、病院での治療を拒否し、自己流で免疫力を向上させ自然治癒力を最大限に活用しようと考えました。
 その結果、1月末または3月末と宣告されていたHさんの癌細胞は縮小し、癌細胞はほとんど見つからなくなりました。今日、体験談を伺いましたが、自分に備わっている自然治癒力を信じる人が救われることを再認識しました。

【飲食研修会】
 今月末に計画している飲食関係者による研修会の参加者が出揃いました。田辺市、海南市、そして橋本市から研修のバスを出発させる用意を行いました。

【ライオンズ】
 和歌山ゴールドライオンズクラブ結成5周年記念式典の打ち合わせ歩行いました。式典までの期間は少なくなった上、いよいよ佳境に入っていますから、最終の詰めに着手しています。イベントは成功して当たり前、失敗すると今後の取引関係に影響を及ぼすことから、慎重に対応していきたいと考えています。
 記念誌の第二稿が仕上がってきたので会長と校正作業、その他の準備物と役割分担の確認も併せて行いました。またガイディングライオンも事務局に来てくれて、5周年記念行事最終の日程確認を行いました。

【懇談会】
 夜は懇談会に出席しました。会合には懐かしいメンバーも集まり、あっと言う間に時間が経過していました。情報の共有化も兼ねて、今後は定期的に懇親の場を持ちたいと考えています。
5月15日(木) 「リレーシンポジウム」
【光テレビ】
 今では光テレビが普及していますから何も驚くことはありませんが、eo(イオ)光テレビではエフエム放送も聴くことが可能です。勿論、聴くための機器が必要ですが、何でも思ったことが可能になる時代であることを感じます。ただ大阪府のエフエム局が大半で地方放送局の再放送は数が少なく、投資対効果の経営判断からこれ以上のエリア拡大は難しいような感触がありました。基本的に家庭内で光テレビを活用してエフエムを聴くためには専門的な機器の設置が必要です。そのため新しいマンションなどで予め聴くことが可能な状態に設備を整えておく環境が必要です。
 本日はケイ・オプティコムの幹部の方が対応していただき状況を確認することができました。和歌山市に誕生したエフエムワカヤマのことを認識してもらえたことが前進です。

【ジャズその後】
 日曜日に開催されたジャズライブのお礼に主催者の瀧益生さんが来てくれました。ライブの翌日からお礼参りに行っているようで、瀧さんの感謝の気持ちが伝わりました。芸能生活50周年のディナーライブの評判は良く、本格的なジャズをディナーで気軽に聴くことができたので、これを契機にジャズライフを楽しむ人も出てきたようです。

 瀧さんとも話したのですが、瀧さんのグループの演奏は熟成したワインの香りのようで、粉河高校OBによるジャズ演奏はこれから実る果実のようなみずみずしさが溢れていました。同じジャズでも奏者によって表現は全く違いますから、聴く側にとっても感じ方は異なります。私はふたつのバンドを熟成ワインと果実のように感じましたが、参加された皆さんはそれぞれの感想を持っている筈です。
 ジャズは同じ曲でも奏者によってテンポや表現が違いますから、その違いを楽しむことも魅力の一つかも知れません。

【懇親会】
 夕方にはある会社にお招きを受けてガーデンパーティを楽しみました。会社終了後、従業員の皆さんが構内で懇親会の準備を行い、関係する会社や取引関係のある会社の方を招いて、夏場に向けての景気づけを行ったものです。日頃から交流があることから招待していただきました。

 丁度、二週間前に県政報告会を実施した会社社長と専務も来ていて、交流の輪が拡がりました。仕事は数字と成果が重要ですが、その基になっているのがつきあいです。良いつきあいのあるところに成果が生まれます。最近感じていることですが、数字で押し切れる仕事は長続きしません。一般的に競争関係にある関係の中で数字の勝負になると、今年度は仕事を取ることができても、来年度も仕事を取るためには更に値下げなど価格を圧縮する必要があるため収益が圧迫されます。

 最近の例では、ある会社が取引先にガソリン代が高騰していることから取引価格を上げてくれるよう依頼したのですが、応じてくれなかったようです。それどころか、ガソリン価格を商品に転換させるのであれば取引先を変えると言われたそうです。競争関係だけに頼っていると仕事は取れても厳しい状況が続くことになります。

 勿論、ビジネスの世界は人間関係があっても甘くはありませんが、長い視点で捉えると長期的に安定するような気がします。それは仕事を依頼する関係もあれば、仕事を受ける関係になる場合もあるからです。
 違う会社の人が集まった懇親会から、また新しい関係が生まれました。これが仕事や垣根を超えた交流につながっていく筈です。

【リレーシンポジウム】
 夜は和歌山県が主催しているリレーシンポジウム「和歌山の将来を語る」に出席しました。県の長期総合計画を広く認識してもらう意味で開催しているものです。県の長期計画は西口知事が策定して以降、策定されていなかったため、この長期計画は10年ぶりに策定されたことになります。

 目指すべきものが形になる、冊子になることは目標が明らかになる効果があります。東京大学大学院の伊藤元重教授は、「メタボだと言われたので万歩計を取り付けると歩くことが苦にならなくなった。そればかりか一日一万歩、歩かないと気持ちが悪くなり、今までは歩道橋があっても渡らなかったけれども、今では苦にならないので渡っています」と話していました。なるほど、目標が明らかなると行動が変わるものだと思いました。長期行動計画の意味は色々あるのでしょうが、ないよりはあった方が良いのは確実です。それは県が目指すべきものが明らかになるからです。

 後は心の持ち方と経済対策が必要です。心は、人の成功を妬まないことです。人の成功を妬んでも何も良いことはありません。身近な人の成功は、周囲にも影響を及ぼしますから、身近な人が成功しないよりも成功してくれた方が良いのに決まっているのです。人の成功を心から喜べるようになると、自分も含めて周囲は確実に良くなります。
 後は経済対策です。雇用の確保と収入の確保は生活する上で最も重要なことです。収入を得ること、収入を得るための手段があることは地域として最低限必要な装置なのです。
5月14日(水) 「研修会打ち合わせ」
【研修会打ち合わせ】
 今月末に実施予定の飲食関係団体の研修会の行程について打ち合わせを行いました。参加を締め切ったところ参加者は120名になりました。大阪市内のインテックス大阪まで研修バスを走らせますので、バス3台が満員になる予定です。
 毎年開催しているものですが、この研修会では最新の厨房機器が展示されているので、和歌山県内の飲食関係者にとって貴重な情報収集の機会となっています。導入に当たってはかなりの初期投資が必要ですが、食の安全確保の観点からも安全で安心できる機器の導入と衛生的な調理方法を取り入れて欲しいものです。この研修会に参加してくれる経営者の皆さんは熱心な方ばかりですから、設備や手法を導入する必要性は感じてくれています。
 本日の打ち合わせで研修日程を決定し、後は車中での説明方法と資料作成を行うだけとなりました。

【研修会打ち合わせ2】
 引き続いて来月実施予定の環境問題の研修会の行程について打ち合わせを行いました。参加団体の会長と副会長に来ていただき、研修日程と研修先を決定しました。参加者は約25名、車中の説明内容についても協議し、効果が感じられることから実施することに決定しました。
 また私立高校の学生を対象としたエネルギーと環境の総合学習での取り入れについて協議しました。次代層にエネルギーと環境問題の学習してもらうことは大切です。進学のための勉強とは違いますが、生きていく上で大切な価値観の醸成に資するものです。今回は初めての取り組みですが、机上で学習を実施し、秋には社会見学を行いたいと考えています。和歌山県御坊市には、平成19年10月に日高港新エネルギーパークがオープンしていますから、エネルギーと環境問題を学ぶのに適した環境があります。上手く利用して学習したいものです。

【建築確認】
 建築確認について協議しました。侵入路の確保の問題についてと、商業施設建設に伴う建築確認についての考え方を話し合い理解することに努めました。実際の事例によって考え方は違うので一律の適用は難しいため、具体的事例に応じて対応したいと思います。

【ライオンズ】
 和歌山ゴールドライオンズクラブ例会と、結成5周年記念行事の最終打ち合わせを行いました。結成5周年記念行事は今月27日に開催予定ですから、間近に迫って来ました。
 来賓と参加者がほぼ確定したことでシナリオの読み合わせと、座席の配列作業も行いました。

【政務調査費】
 平成19年度の政務調査費について議会事務局と協議しました。平成19年度の報告は既に平成20年4月30日に提出していますが、内訳に関して考え方の整理をしたものです。  
 例えば政務調査に関して昼食が必要な場合の費用の上限は、和歌山県の基準では1,500円となっています。そのため領収証が2,500円であっても、政務調査費で支出できるのは1,500円となります。このように基準に基づく考え方と実際の使用実績を照らし合わせて、案件毎で照らし合わせました。

【懇談会】
 御坊市から平井御坊市議会議員が和歌山市までやって来てくれました。本日は他の市の取り組みと現状を知るために、平井御坊市議会議員から御坊市の財政状況と活性化のための取り組みについて話をしていただきました。
 知ることの少ない他の市の取り組みを知る貴重な研修会となりました。
5月13日(火) 「食育」
【食育】
 食育が注目を集めています。わが国の食糧需給率がカロリーベースで39%となり、地方では地産地消が求められるようになってきました。食の安全と健康面からも食育の必要性がいわれています。さて和歌山市にある、ある地域の女性会では、本年度事業として食育をテーマとしたシリーズものの研修会を企画しています。今朝からの企画会議に参加して内容の検討を行いました。研修会は合計4回開催します。第一回目は6月に和歌山県の産品の地元を訪ねる視察を兼ねて紀南地域への見学会を企画しました。第二回目は地元の材料を活用した料理教室を、第三回目は和歌山市内の調理人による薬膳と食育に関する講演会を企画しました。最終回は反省会になる予定ですが、タイトルを女性学級と名付けて参加者を25名程度募り、開催することになりました。

 食育を取り上げた研修会を自主的に実施してくれることは、少なくともこの地域では食への関心が高まりますから地域にとって有難いことです。そして企画委員には幅広い年代層の方が就任していることから、世代の調整と若い世代の参画も期待できます。
 世代の交流を図ることが活性化につながります。ここでは食を通じて知恵を得て、地域活性化に努めようとしています。この取り組みは是非とも支援したいと考えています。
 早速、見学会と料理教室、講演会の講師の手配に着手しました。早期に企画書を仕上げて募集開始につなげたいと思います。

【水の安全】
 河川の水質低下や飲み水の安全性確保など、水資源について関心を持たざるを得ない状況になってきました。わが国の飲み水は安全だといわれていたのは遠い過去のものになっています。かつて水道水を飲料用として何の疑問のなく利用していましたが、今では安全を確認した上で飲み水として活用している家庭が多いのではないでしょうか。地方自治体によっては水道水が自慢で、ペットボトルに入れて販売しているところもありますが、通常は塩素で消毒している地方自治体が多いように思います。

 まさか水にお金が必要な時代が来るとは思ってもいませんでした。私の小学校時代には中近東では水の値段が石油よりも高いといわれ信じられない思いがありましたが、今では日本でも水にガソリン並みの値段が付けられ販売されています。
 22歳の頃、バックパッカーとしてヨーロッパを旅した時のことです。確かイタリアローマだったと思いますが、喉が渇いて炭酸飲料と思って買ったペットボトルが、飲んでみると水だったのです。その時、「お金を出して水を買ってしまったぁ」と勿体ないことをしたと思ったことを今も覚えています。水にお金を出す感覚はなかったのです。

 今では平気で水にお金を出しています。時代が変わったのか安全性が落ちたのか分かりませんが、安全な飲み水はコストが必要になっています。今後は飲み水が不足し、飲み水を得ること自体が困難になるかも知れないとの報告を受けました。世界中で飲み水として利用できる水資源は思っている以上に希少価値だそうです。今以上に水を大切にしなければ、飲み水に困る時代がやってくるかも知れません。

 その対応策を講じている社団法人が東京を初めとする地域にあり、和歌山県にも支部発足の動きがあります。比較的水がきれいな和歌山県では水の安全性への疑問は少ないのですが、将来に備えて考えておきたいテーマです。

【食の安全】
 食に関係の深い一日となりました。料理店経営者との懇談会では、食の安全と安全な厨房について懇談しました。食材の安全性と清潔な厨房による作業環境を整えることは同時達成すべき問題です。どちらが欠けても食の安全は保てません。飲食店をチェーン展開しているこのお店は、より安全を追求し清潔を保てる方法を検討しています。

 そのためには他府県の事例の研究や現場研修などは有効な方法です。HACCPを初めとする新しい厨房環境の考え方を取り入れることが食の安心安全につながります。それかお客さんへの無言の売り物となり、お客さんを呼び込むことにつながるように思います。
 食の安全だけではお客さんからお金はいただけませんが、食の安全がなければお金をいただくことはできません。つまり安全確保は仕事で言うところのベース業務であり、これを疎かにしてはお客さんの信頼は得られませんから飲食業が成立しないのです。
 ベース業務は基本過ぎて関心外になり勝ちですが、それが基本となって初めて技術や発想で勝負ができるのです。
5月12日(月) 「広告宣伝」
【ライオンズクラブ記念誌】
 和歌山ゴールドライオンズクラブ結成5周年記念冊子の第一稿が上がってきました。会長、幹事と共に校正作業を行うと共に内容の確認を行いました。また来賓など座席の確認も行い当日に向けて準備を整えています。

【広告宣伝】
 ある経営者と懇談。広告費用は人件費よりも経費的には安価な上、効果が期待できるので戦略的に活用しているようです。ただ地方都市においては、視聴率に代表される効果測定のための指標が不明確なことが多く、広告宣伝の効果は図れないのが本質です。
 また、インターネットの普及が全国一遅れているとされている和歌山県においても、最近はインターネットからの問い合わせが多く、広告媒体の活用にも変化の兆しが見え始めています。しかしお客さんが何を見て反応しているのか明確ではないので、媒体やテレビ、ラジオなどの広告手段を組み合わせることによって関心を引くようにしています。

 やはり露出回数が多いほどお客さんの印象に残りますし、広告宣伝に人気タレントを起用する方が反応はあるそうです。このように広告宣伝費の効果は計り知れませんが、この経費を削ることは事業の先行きを狭めてしまいます。お客さんは商品やサービスを広告などにより比較して検討しますから、露出の少ない商品やサービスは選択される機会も少なくなります。この会社とグループでも景気の低迷から広告宣伝費を削っていますが、最も効果があると考えているのが専門誌への広告掲載です。専門誌はその問題に関心のある人が購入しますから広告効果は高いのです。そこへの広告掲載を重点にインターネットや若い人が聴いているエフエム放送で補完しています。

 そういう観点から和歌山市にエフエム放送ができたことは、若い層に対する広告宣伝の機会が増えたことを意味しています。全国の県庁所在地で民間のエフエム放送がなかったのは和歌山市だけでしたから、エフエムの効果的な活用についてはこれから経営者が判断していくことになると思います。民間のエフエム放送であるエフエムワカヤマが日常生活に自然に溶け込んだ時、まちに新しい文化が定着したいと言えるような気がします。

【転居】
 横浜市から和歌山市に転居してきた家族があります。都会から地方都市に転居した理由は、「和歌山市は温暖な土地だと思っていたので移りたいと思っていました。やはり暖かい場所は住みやすいので、住むなら静岡県か和歌山県だと考えていました。ご縁があったので今年のゴールデンウィークの最終日に引っ越してきました。まだ地理は良く分かりませんが、この土地をとても気に入っています」と話してくれました。
 和歌山県人にとって嬉しいことです。和歌山県から他府県に転居する場合はありますが、逆のケースを聞くことは余りありません。温暖で環境の良い和歌山県にもっと人が来て欲しいものです。

【その他】
城フェスタで開催される「開運なんでも鑑定団」に関しての問い合わせがありました。市内でお宝を所有している人が多いのか、注目されています。
市内の靴下製造者から紀州レンジャーズに、試しに紀州備長炭入りのソックスを履いて欲しいと依頼がありました。このソックスは消臭効果があり水虫にも効果があると話してくれました。地元の産品がチームのために協力してくれることは有難いことです。
昨日のジャズライブのお礼など行いました。本格的なジャズ演奏を聴くことができたことから、評価が高かったように思います。
「Tさん頑張れ」の声をいただいています。支援の輪が広がってきただけでも活動報告に掲載した意味があると感じています。次は寄せられた声援をTさんに届けたいと思っています。
5月11日(日) 「ジャズライブ」
 瀧益生さんの芸能生活50周年を記念してジャズライブが開催されました。会場は和歌山市内のアバローム紀の国。参加してくれたのは約300人、発起人の一人して嬉しく思い、また感謝する次第です。瀧さんからこのイベントのの相談を受け、発起人としての役割をいただき、以来、本日のイベントの成功を願っていましたが、大成功に終わり、終了した後、ホッとしています。

 瀧さんは司会進行と演奏を同時に行い、汗びっしょりでした。瀧さんの達成感の溢れる表情を見ていると成功して良かったなぁと心から思います。直前の三日間は準備のため寝る時間もなかった様子で、それだけに達成感もひとしおだと思います。お疲れ様でした。
 このイベントは和歌山県に元気をもたらすものでした。ジャズピアノ奏者の第一人者である秋満義孝さんも駆けつけてくれるなど、豪華なメンバーが和歌山市の夜を彩ってくれました。ジャズ演奏を聴きながら夜の一時を過ごせる。この幸せを味わえるだけでも価値のある夜でした。会場にいた全員がそう感じている空気がありました。

 最初の演奏は瀧さんのお弟子さんが秋満義孝さんとピアノの協奏をしました。瀧さん曰く「名人と合わせるのは、上達する最大の出来事」だそうです。一流の人とお手合わせすることの素晴らしさは、どんな分野にも通用するものです。若い人は一流の人物から技術だけではない深い考え方を共演することで学びます。人間としての深さを学び体験すると技術も深みは増します。経験したことは表現できますが、未体験のことを表現することは難しいのです。音楽も同じだと思います。他の国の音楽を日本人が演奏することは難しい筈です。国によって文化と歴史、考え方や感じ方が違いますから、違った文化の中から生み出された音楽を日本人が演奏することは、相当の想像力と感性が必要で、その意味を聴く人に伝えることは、また困難な作業なのです。それは一流の人だけが伝えられる領域に入ります。

 秋満さんと協奏した瀧さんのお弟子さんの笠本さんは、たった一曲のピアノ演奏が大きな自信と次のステップへつながったことだと思います。
 続いて粉河高校のOB「ジョインJAZZオーケストラ」による演奏も見事でした。粉河高校でジャズを演奏していた部員が卒業後もバンドを組んで仲間として活動しています。瀧さんが粉河高校にジャズの指導を始めた年、部員は10人、夏休みの活動を終えた後、3年生が部活を終えた後に残ったのはわずか3人でした。そこから始まった粉河高校のジャズの歴史、今では70人を超える部員がジャズライフを楽しんでいます。平成20年も27人の部員が入部してきたそうです。「粉河高校でジャズをする」。このような空気が出てきました。兵庫県のジャズの名門である高砂高校のジャズクラブを目指す中学生もいるほどですから、粉河高校もそうあって欲しいものです。新しい伝統が芽生え始めていることは嬉しいことです。そして卒業後も「ジョインJAZZオーケストラ」として活動していることは伝統を拡大する役割を担っています。

 本日の演奏は若さ溢れる演奏で元気が漲っていました。昭和の名曲も演奏してくれましたが、バンドメンバーは全員平成生まれですから、リアルタイムの演奏を知りません。昭和の時代の空気を知らない生徒が昭和の曲を演奏することは、外国の曲を演奏しているようなものです。昭和の時代を生きたお客さんに平成生まれの生徒が聴かせるのですから、技量が求められますし、時代の空気を知らない分は元気な演奏力で補っています。音に元気さが感じられる見事な演奏でした。
 最後を務めたのは瀧さんのバンド「グッドマン」でした。曲調は先の「ジョインJAZZオーケストラ」とはガラリと変わって大人の雰囲気がありました。50年間の人生を表現している演奏で芸能生活50年の重みを感じました。瀧さんとは思わず握手をして「よかったね〜。50年間、お疲れさまでした。これからも活躍を期待しています」と心の中で声を掛けていたライブでした。
 瀧益生さん。芸能生活50周年本当におめでとうございます。素敵な夜でした。
5月10日(土) 「秋休ライブ」
【紀州子ども語り部】
 第三回紀州子ども語り部育成講座を開催しました。折角の初回の講座でしたが、生憎の雨のため、肌寒いコンディションとなりました。午前10時30分に会場となる和歌山城に集まってくれたのは約20人。雨天でしたが城内を巡りました。
 この講座は子ども達に和歌山市のシンボル的存在である和歌山城の歴史を知ってもらうことと、和歌山市の歴史を学び郷土に誇りを持ってもらうことを目的にしたものです。今回の講座は現場を重点にしているため座学を省いてお城と城下町を巡ることにしています。また講師は、和歌山市観光語り部の松浦さんにお願いして、初回から最終日のコンテストまで講師を務めてもらう予定です。
 雨の中、元気よく紀州子ども語り部育成講座がスタートしました。

【秋休ライブ】
 和歌山市にある華月殿で男性デュオ「秋休」のライブが開催されました。大阪市を中心にストリートを行っている「秋休」は人気上昇中。メジャーデビューを目指しています。
 和歌山県とは縁が深く、昨年のクリスマスコンサートを初めとして、各地でライブを繰り広げています。今回は和歌山市のメンバーで実行委員会を結成して手作りのライブとなりました。

 会場には約300人のファンが詰めかけ熱いライブとなりました。今回の特徴は同じく和歌山県に誕生した野球チーム「紀州レンジャーズ」も登場し、夢を目指す者同士がお互いの夢を交換し合ったことにあります。「秋休」はメジャーデビューと武道ライブを夢に掲げ、「紀州レンジャーズ」は関西独立リーグ参画と日本プロ野球での活躍を描きました。夢を描いた色紙交換と「紀州レンジャーズ」のテーマソング「夢のつばさ」の合唱がありました。

「夢のつばさ」は「秋休」が「紀州レンジャーズ」のために書きあげてくれた作品で、野球を通じて夢を追い続ける姿を思い浮かべることができる内容で、私にとっては、何度聞いても元気をもらえる歌になっています。その理由は野球の夢だけを描いたものではなく、夢を追い掛けている一人ひとりを応援してくれる詩になっているからです。

 夢は夢のままで終るかも知れませんが、夢を追い続け活動することだけが夢を実現するための唯一の方法です。ですから夢を思い描いている人にとっては、そんな毎日が充実しているといえます。
 それにしても本日のライブからは元気をいただきました。ここから飛び出そうとするエネルギーの渦が、自分も周囲も飛び立たせてくれることが分かりました。このエネルギーの渦が和歌山には欠けているのです。何かの目的を持って活動している人の下に人が集まると、そこはエネルギーの満ちた空間に変化します。今を超えるエネルギーの渦が現状を変えてくれるのです。

 音楽とスポーツ。この新しい分野での動きが和歌山県から始まっています。そのふたつのエネルギーがぶつかり合ったライブは和歌山県にとって可能性を感じる空間となりました。
 会場には世耕参議院議員の姿がありました。その手には「秋休」のCDがありました。世耕参議院議員からは、「私の宝物」として、今年の正月に「コブクロ」のメジャーデビュー前のサイン入りCDを見せていただきました。まるで夢の卵のようなCDでしたが、世耕参議院議員にとって二枚目の宝物となるサイン入りCDになって欲しいと思いました。その頃、この国はどう変化しているのでしょうか。変化の渦を解放している社会になっていたら、良い方向への変化が起こっている筈です。
 春に行われた「秋休」ライブ。季節を越えて活躍して欲しいと願っています。
5月9日(金) 「介護保険」
【紀州子ども語り部】
 明日初日を迎えるのが第三回紀州子ども語り部育成講座です。過去二年間実施してきたので今年で三回目を迎えました。今回は最終日の紀州子ども語り部コンテストを含めて4回の講座を持ちます。第一回目と第二回目は和歌山城の語り部活動を行い、第三回目は城下町を巡る語り部活動を実施することにしています。
 明日の準備としてテキスト、必要な資料の確認を行いました。

【介護保険】
 平成21年度に改正される介護保険制度の見通しに関して打ち合わせを行いました。事業者にとって法律改正は経営に直結する問題ですから、早期に情報開示する必要があります。
 経営の安定を図ることが高齢者福祉に資することになりますから、事業者への説明は大事な仕事です。入居者の介護保険適用を受けられることが経営を安定させることです。介護事業者はボランティアではありませんから、収益をあげられない状態で経営を継続することはできません。

 改めて思った事は、国が主で事業者が従の関係ではないことです。介護制度改定はやむを得ませんが、全ての事業者が悪であるとの前提に立つと事業者を混乱させることつながります。事業者が存在していないと介護は成り立ちませんから、早く国の方針を事業者に伝えるように心掛けたいものです。

 特に投資が必要な項目、例えば送付の入れ替えなどは早く正確な情報を伝えないと不要な投資になったり、ソフトの導入が遅れたりしますから、仕事が混乱することになります。只でさえ、法律で定められた以外の報告書の数は相当あり(地方自治体によって異なりますが)、介護事業者は報告書や紙の山になっています。市内で介護事業を行っているある経営者は「火災が起きたら資料の山なので直ぐに火が回ってしまうかもね」と笑って話してくれたように、本来業務に加えて報告書作成の仕事量の占める割合も大きくなっているのです。

 当然、公金を活用していますから報告書は必要ですが、その作業が増大していることも事実です。更に介護保険に関する不正があると、法改正などで報告書の類は厳しくなりますから、更に紙が増えることにもなり兼ねません。一部の不真面目な介護事業者のために真面目な介護事業者が迷惑を被っています。それを防止するためにも、法改正の状況を早く正しく事業者に伝え、法改正に備えてもらえるようにしたいものです。

 国の法律ですから地方自治体では迅速な対応は難しいところですが、地方自治体によって情報レベルに差が出るようなことは避けて欲しいとものです。首都圏に違いところの情報が速いとの話も聞きました。大手介護事業者が存在していることから、より情報元に近いことが要因かも知れませんが、地方との情報格差はその分野の地域の格差につながりますから避けて欲しいところです。

【ライオンズ記念誌】
 和歌山ゴールドライオンズクラブ発足5周年記念冊子の原稿があがって来ました。会長、幹事と校正の準備を行いました。週末にそれぞれで校正作業を行い、週明けに読み合わせることにしています。

【体育館打ち合わせ】
 和歌山市内で建設予定の卓球場に関して、オーナー、設計士、測量士、建設事業者、管理・運営事業者と一緒に計画の打ち合わせを行いました。建設の目的は、平成27年度に和歌山県で予定されている二順目国体に向けてのジュニア選手育成、その先にあるオリンピック選手の育成のためです。日本のトップクラスの指導者にも協力してもらう予定で、小学生の頃から本格的に競技選手を育て卓球のレベルを更に高めたいと考えています。勿論、生涯スポーツを楽しむために、趣味としての卓球指導も行う予定です。

 オーナーは夢に世界に向かって拡がります。退職金を全て使わないで貯蓄していますが、それを資金にして卓球用の体育館を建設することにしたのです。オーナーは競技選手、指導者として活躍した実績がありますが、最後の夢である次の時代を担う卓球選手を和歌山県から輩出させたていと願っての取り組みです。
 話し合いの中で、「困難な事業かもしれないけれど、こうして体育館のことを話し合える機会を得られるだけでも元気な和歌山県の一端を担っている実感があります。何も手掛けなければこうした話をする機会もない訳で、夢を話し合えるだけで元気になります」と意見が一致しました。

 今までにない困難と思われる事業に関われることは、厳しいこともありますが楽しいことです。何もない所に花は先ませんが、人が集まって夢の話をしているところには、やがて大きな花が咲きます。
 そして関係者が介した機会を得たことで一気に具体化していきました。「和歌山県、わりとやるじゃない」そんな声が聞こえてきました。

【アポ】
 大変お忙しいある経営者。来週のアポを入れました。この経営者は年中忙しくしているため、会うのは至難の技なのです。来週、蓄積していた話をしたいと思っています。
 時間を前後して逆に嬉しいアポが入りました。県外の大手企業からですが、和歌山県活性化につながる提案をしていたところ関心を示してくれたと思っています。これも実現に向けて走り出して欲しいと願っています。

【エール】
 活動報告を見てくれているH先輩から連絡をいただきました。それはTさんの動向に関してのものです。「Tさんのことを気にして見ています。とても心配していますが、病院が見つかって良かったですね。何か手伝えることがあれば言って下さい。昔の仲間も心配して動向を見守っています。お見舞いや何かの支援をしたいとみんな思っていますから、動きがあれば教えて下さい」という主旨の話をいただきました。

 「大丈夫です。Tさんは戦う覚悟を決めていますから絶対に帰ってきます。私もそう信じています。みんなの言葉はTさんに伝えます。きっと頑張れと背中を押してくれるように思ってくれますよ」と答えました。H先輩の温かい励ましに目頭が熱くなりました。

 Tさんのことについては活動報告で経過を記しています。これは誰かが戦いに打ち勝った経過を残さなければならないと思うからです。本人は必至の戦いを繰り広げていますから、近くにいる誰かが戦勝記を記したいと思っています。
 そしてこの戦いは、Tさんの周囲にいる皆さんを勇気付けてくれるものと確信しています。

 早速、応援隊が集まってきました。みんなの心は応援体制に入りました。
 そしてTさんに「病院が決まって本当に良かったと思います。ただ戦いはこれからなので、何でも早い目に言って欲しい」と話しました。Tさんは「忙しいのに自分のことなんかお願いできないので病院のことは言わずにいたので、遅くなってしまいました。(私の)仕事の邪魔をしてはしいけないと思い遠慮しなければと思っていたのです」との話。
 「こんな時に遠慮していては、何時頼む時があると思っているの。何でも話をしてくれることを待っているから」と話し合いました。

 何となく辛い感じがありますが、希望が見えていますから日々新鮮です。手帳が埋まっていくことは宝物が増えていくように感じ始めました。毎日、何かすべきことがあるのは宝物です。宝物は遠くに存在しているのではなくて自分の麓にあるのです。そのことに気付かないだけです。毎日が輝き始めるとその宝物が見え始めます。

 Tさんの癌との戦いは、一日一日がかけがえのないもので、今日も明日も自分の意思で活動できることが宝物であることを教えてもらっているようです。わずかばかりの金銭のために動くことは何と小さいことなのかを知らせてくれるようです。相手のためのことを思っての行動は必ずお天道様に伝わりますから、自分も周囲も幸せになります。不平不満を述べたり、文句を言っている時間はありません。誰にでも成し遂げなければならないことがあり、しかもその時間は限られているからです。

 今までは前に広がる時間は無限のように思うこともありましたが、有限であり、しかも一度に手に入れられないものだと思うようになりました。一度に使えると何かを達成できるかも知れませんが、私達が使えるのはこの一瞬、この一秒だけです。次の瞬間においても使える時間は同じその時の一瞬だけです。
 つまり今を積み重ねる以外に生きられないのです。特別なことではなく、今の自分にベストを尽くすことが最高の生き方なのです。TさんもTさんのことを知っている私達も、今を一緒に生きています。そのことに感謝し、今この時を充実させることが生きることだと感じざるを得ません。

【意見】
 いつも気にしてくれているAさん。何度も励ましの言葉をいただいています。嬉しいことに「絶対に支援しなければならない人だと思っています。私はみんなに支援を呼び掛け、一度会って見るべきだと話しています」と話してくれました。また別のAさんは「もう和歌山県の人だから一人の身体ではないので健康には気を付けて下さい。いつも変わらずにそばにいてくれることは有難いことです」と話してくれました。
 夏が近づいてきました。その性ではないでしょうが、今日は温かさが身に沁み入っています。
5月8日(木) 「デザイン力」
【デザイン力】
 東京を活動拠点として全国でそして世界で活躍している能登左知さん。能登さんは和歌山市出身なのです。本日は和歌山市に戻ってきてくれて県庁を訪問してくれました。和歌山県にも地場産業で売り出したい製品はたくさんありますが、メジャーデビューし切れていません。つまり製品の品質や機能性は良いのですが、デザインやプレゼンテーションの仕方、そして売り出し方法が分からない場合があります。

 今の時代、本物以外は生き残れませんから、製品の品質が良いのが当たり前。如何に付加価値を付けるか、如何に認めてもらうのかが課題です。優れた職人やデザイナーはどの地方にもいますが、コーディネイトする人材は中々いません。その人材の条件は、世界の市場を知っていること、世界の先端の情報を集められるだけの人脈を持っていること、そしてセンスと才能を持ち合わせていることなどです。和歌山市出身の能登さんはそれらの全ての条件を兼備していて、現在は東京から最先端の取り組みを提案し続けています。

 今では当たり前になっているユニバーサルデザインですが、能登さんが提唱し始めたのはもう5年以上も前のことです。その時のことは覚えていますが、ユニバーサルデザイン=UDといっても、認知度はそれ程ありませんでした。私の解釈では、それを欲している人が使いやすいデザインにすると誰もが使いやすくなることをユニバーサルデザインとしていますが、当時はその考え方は画期的なものでした。能登さんはアメリカの工業系大学院を卒業しているのですが、そこでは早くからユニバーサルデザインの概念が取り入れられていました。製品のデザイン以外にもまちづくりにもUDの考え方が取り入れられるなど、最先端の事例を学んできたことをわが国に紹介してくれたのです。

 勿論、当時でも日本にUDの専門家はいたのですが、広く分かりやすい言葉で普及したのは能登さんの功績が大きいと思っています。専門家は専門的な知識を難しく述べますが、能登さんは専門知識を修養した上で、ビジネスの場面や地方自治体の施策に適用できるように噛み砕いて説明してくれますし、実践的なアドバイスをしてくれます。

 今では時代がUDに追いついていますが、能登さんはUDから更に活動の領域を拡大させて、環境問題に対応する商品の支援や、単品ではなく総合的なデザイン、つまり建物全体の価値を訴えるデザイン、観光事業を支える人材の育成などを行っています。UDの専門家が一般化している中、その先を進んでいるのです。それができるのもアメリカでの留学経験に基づく早期情報把握と優れた交友関係を持っているからだと思います。

 日本で活動し始めてからわずか6年で、企業や大学、地方自治体のデザイン部門の専属契約を行っている程です。如何にこの分野が商品開発や地域開発で重要視されているのかが分かります。
 県庁でも最も大切なプレゼンの導入部分について解説してくれました。製品の性能が優れているのは当たり前ですから、その製品の性能が競合する他の製品と比較して、どこが更に優れているのかを訴えるのが採用を考えている人に対するプレゼンで、関心を引くための導入部が何よりも大切です。最初に関心を引くことができなかったらもう終わりです。

 人は関心のないことには注意を払いませんから、プレゼンの後半部分は聞き流されるだけになります。製品の性能にデザイン力を加えたものが、総合的な製品の最終形であり価値なのです。ハードにソフトを付加したものが製品の価値であることを認識した製品開発と説明能力の向上に努めたいものです。

【県政報告会】
 県政報告会を行いました。本日の主題は和歌山県と企業誘致についてとしました。思い報告内容は以下の通りです。

 本日、和歌山市西浜に和歌山精化商事の工場立地について記者発表がありました。県の最重要課題のひとつが企業誘致です。企業誘致により経済活性化と雇用確保が図れ、税収を増加させ、住みやすい地域づくりが最終的な目的です。

 企業誘致は県外からの企業誘致と、県内企業を育てて新技術を持って新しい用地に新工場立地してもらうこと、地場産業を支援し全国の市場開拓を行うことなどの方策があります。
 市内に新工場建設をしてくれることになった和歌山精化商事は、黄色の塗料で世界のトップ企業ですが、業態を変更し始めています。ロケットや飛行機の先端部分の部材を生産していて、この分野では世界のほぼ100%のシェアを占めています。隠れた優良企業なのです。地元企業が地元に新工場を立地することは当たり前のように思いますが、実は大変重要なことなのです。もし県外に立地されることになったとしたら、大変な痛手を被ります。工場の県外移転は生産拠点が移ることを意味していますし、新工場が将来の主力工場に成長するようであれば本社機能の移転も考えられますから、和歌山県から出ていくことを意味しています。各府県が企業誘致合戦を繰り広げていますから、和歌山県内から企業が引き抜かれる場合も相当あると思います。それを防止できたことの意味は大きいのです。

 また東京製鋼も和歌山市雑賀埼に新工場を建設してくれけることになっています。東京製鋼といえばワイヤーロープのトップ企業ですが、業態は変化しています。私達がイメージするワイヤーロープの生産も行っていますが、今では半導体の切断などに使用される超極細のワイヤーを製造するなど、技術革新はハイテク分野に移行されています。

 塗料からロケットなどの先端部分の製造、ワイヤーロープからミクロのワイヤーの製造にと、会社の実態は相当変化しているのです。オールド企業などと思っていると大きな間違いで、これらの企業は時代の先端を走っているのです。和歌山市に進出してくれることは、地元の雇用拡大や経済活性化につながると期待しています。
 このように企業立地の促進を図ることによって地域を元気にする取り組みを和歌山県では行っているのです。企業誘致による効果は、やがて巡り巡って私達のメリットとして戻って来ます。

 また紀州レンジャーズの取り組みなどを紹介し、和歌山県を元気にする活動を実施していることも報告たしました。
 報告会に引き続いての意見交換会では、道路の問題やエネルギー問題、教育問題、そして音楽文化などが出されました。

 また私のホームページを見ているとの中で、「コラムの教育問題など、読んで感動した内容のものが多くあります」と嬉しい意見をいただきました。
 そして和歌山市内にもビートルズのコピーをしているバントがあり、ライブ活動を行っていることを教えてくれました。店名は「アビーロード」というのですが、ここでライブが行われています。全国の主要都市に行くと、ビートルズのコピーバンドによるライブが楽しめる場所があります。和歌山市にはないと思っていたのですが、アビーロードでライブ活動をしているバンドのメンバーが一人いたので、その存在を知りました。和歌山市では全国大会の誘致活動を行っています。全国から和歌山市に来てくれた人に和歌山市で演奏されているビートルズナンバーで楽しんで欲しいと思いました。ビートルズのファンは今でも多いと思いますので、きっと探している人もいる筈です。観光の夜のお楽しみのメニューのひとつとして取り上げてもらえるようにお願いしようと考えています。

【その他】
 万葉館の活用について。食育推進活動への支援依頼について。国体に向けた指導者の確保について。風力発電が乱立していることの是非について。紀州レンジャーズと秋休のイベントについて。Tさんの癌治療について。経済活性化について、などの意見交換を行いました。
 時間どおりに進行できたのが不思議なくらいの一日でした。
5月7日(水) 「危機管理」
【意見交換会】
 東京から来てくれた方に、和歌山県の産品を売り出すための協力依頼を行いました。可能な限り協力してくれることになりました。また鉄道に関する地元からの意見を話し、国土交通省への要望のお願いを行いました。公共交通機関が絶対必要な地方都市においては、地方鉄道の線路周辺で暮らしている人の安全確保と利便性向上の両立が求められます。これは相反する側面を持っていて、安全性を追求すると道路と線路の交差や踏切を極力減少させる方向に向きます。利便性を追求すると、道路のあるところは線路と交差させる方向で検討することになり、踏切の増設も視野に入って来ます。

 価値観をどちらも持って行くのか施策は違ってきます。そんな時に考慮すべきなのは地元の意見です。地元の意見を無視した国の施策を推し進めるようであれば、政府と国民の距離は遠くなってしまいます。今までの日本には保守二大政党による政権選択の機会はありませんでした。現在の状況は違っています。余りにも国民の考え方とかい離するような施策や根拠の乏しい基準を盾に要望を受け入れない姿勢があれば、意思表示の機会にその意思を反映することになるのです。

 経済情勢についての意見交換も行いました。サブプライムローンの破綻に関して、収束に向かっていない状況が続いています。本来であれば活路を見出して収束に向かう筈なのですが、どうも道筋がつきません。聞くところによると水面下で外資系ファンドの動きがあり、7月か8月の夏場にひとつの山場を迎えることになりそうです。価値ある新たな投資先を見つけるのか、それとも資金を撤退するのか、関心が高まっています。巷で言われている資金のジャパン・パッシングJapan Passingにならないように日本ブランドの正念場を迎えています。

 それでなくても資源とエネルギーの高騰によるインフレ傾向と、実質的にも感覚的にも賃金が目減りしている状況ですから、日本が経験したことのないスタグフレーションの瀬戸際に立たされています。資金の還流が世界規模に広がっている現在、極端なインフレはあり得ないと思いますが、個人資産が目減りしている中、インフレは更に資産価値を減少させることになりますから防衛策が必要です。

 スタグフレーションで苦しんだ1980年代のアメリカは、当時のレーガン大統領が経済政策では異端となる供給者側の投資拡大を経済政策の柱としました。その効果の評価は様々ですが、1990年代にこの経済の怪物は姿を消しました。
 賃金の低下と資産価値の減少がある状態では需要の増加は見込めませんから、企業の投資意欲を刺激し設備投資を促すことが対策のひとつとして考えられます。ただ金融機関の貸し渋りの状況もありますから、余力のない企業は設備投資に向かいません。つまり企業が偏在していることや金融機関の体力面から、地方都市と都市の差は益々拡大していくと思われます。

【危機管理】
 大阪府庁の危機管理室参事を訪ねました。参事は防衛省から出向しているもので、府の防災計画策定や国との連携を図っています。特に今年9月には国レベルの防災訓練が近畿の各府県の参加の下で開催されますから、今から準備に取り掛かっています。場所は岸和田市ですから大阪府が幹事県となります。課題は東南海・南海地震への対応ですから、当然、和歌山県も参加します。

 和歌山県でも防衛省から人材を派遣してもらっていますが、国との連携を図る意味からもとても大事なことです。組織にはラインや窓口がありますから、入口を誤ると良い企画であっても上手く進まないことがあります。

 人材が存在していることは有事の時に力になってくれます。大災害への備えが必要な地方自治体では防衛省からの人材交流は大切なことです。本日、大阪府庁の参事を訪れたのも、防衛省関係者から紹介してくれたからです。人材の交流と言いましたが、飛び込みでは受け入れてくれません。きちんとした紹介者がいること、筋を通して紹介を受けることが大切です。人を紹介してもらう時には紹介者が鍵となります。実は誰の紹介であるのかが、最も重要なのです。

 参事を紹介してくれた防衛省関係者の方は「信頼できる友人の友人は信頼できる友人だから信頼に値する。私の友人として大阪府の参事を紹介する」話してくれました。その約束通りに今朝、一番で私のことを「よろしく頼む」と連絡をしてくれていたのです。飛び込みと紹介者があることは天と地ほどの違いがあるのです。
 紹介を受けた限りは紹介者の信頼を得ていますから信頼ある行動が必要です。信頼こそが次につながる鍵となります。参事からは改めて危機管理に関して意見交換をしていただけることになりました。

【懇談会】
 夕方からは懇談会を行いました。洞爺湖サミットに先立つ6月19日から21日にかけて札幌市の札幌ドームで環境展示会が開催されます。展示企業は約400社、世界中から環境問題に取り組んでいる企業が集まります。既に水素を粉状にする技術が開発されていて、水と混ぜ合わせることによってエネルギーとして活動が可能です。
 イギリスでは、ロンドン市内に入る自動車に税金が課せられているように、自動車の排ガス規制も大きな課題です。各自動車メーカーは脱ガソリンを目指した研究が進められていますが、この水素の粉末の活用も対応策のひとつです。

 本日は東京から洞爺湖サミットに関連するこの環境展示会の関係者が来てくれて、懇談の機会を持つことができました。環境先進県和歌山県を目指しているのであれば、現場を見に来て下さいと依頼を受けました。

【留学体験】
 高校から大学の7年間をアメリカに留学して過ごした方からお話を伺いました。留学経験はしないよりした方が良いとの意見でした。大抵の人の場合、デメリットよりもメリットの方が大きくメリットが大きければその価値はあります。

 アメリカで体験したことは差別社会で、アメリカ人の意識では白人とその他の民族に分かれているそうです。日本人は当然その他となり、差別された経験は山ほどあったようです。アメリカ社会では、アジア人はアメリカ人とは見なされていないようです。アメリカ大統領の予備選が行われていますが、報道によると得票数に関しての分類は、白人と黒人、そしてヒスパニックに大別されます。分類の中にアジア系は入っていません。これが現実なのです。ただこれらを含めた文化を吸収できる機会は貴重なもので、英語力の習得も含めて価値はあります。

 留学で得られるもの、それは英語力と自信だそうです。日本人は謙虚ですが外国人は主張します。それが文化ですから双方ともに良い点はあります。英語ができる人でも留学経験がないと相手を引き込む導入部が苦手ですし、外国人の輪の中に入って行くことも苦手です。留学経験者は、それらの外国人と渡り合える自信がありますから、それらの行動は任せて大丈夫なのです。文化の違いや差別感などから、対等に話し合いするまでには外国人を引き込む導入部が大事なのです。日本人に欠けているものは導入部の弱さにありますから、それを解消できるのが留学経験者なのです。

 外国生活で必ず発生する不安感の正体と解消方法、ホストファミリーとの付き合い方、費用についてなどをお伺いすることができました。
5月6日(火) 「国の安全」
【ふれあい行事】
 ゴールデンウィーク最終日、今日の午前中はふれあい行事として地引網体験を行いました。参加したのは約100名、地元片男波で地引網を引き、掛かった魚をその場で調理して食しました。晴れ渡った空の下、家族共々の思い出になったと思います。昨日の雨で、急遽雨天策応も検討して実施した判断の難しいイベントでした。お世話いただいた皆さんに感謝申し上げます。

【国の安全】
 防衛に詳しいある経営者と懇談するために東大阪市に出掛けました。国防や安全保障、教育問題に関して意見交換を行いました。
 国を守ることは命を掛けるもので、生半可な気持ちでは国防は成り立たないのです。そのため自衛隊では三つのことを教えられ鍛えられます。

 一つ目は心の鍛錬です。どんな時でも動じない精神力と、どんな局面においても冷静な判断ができる精神力は全ての基本です。国を守ることは命を掛けることです。お金のために危険地帯へ志願することはあり得ません。国のため名誉のために命を掛けているのです。東ティモールやゴラン高原などへの自衛隊派遣に関しては、防衛省が指名するものではなく希望者を派遣しています。この派遣された半年間の歳費は自動車一台分程度ですから、それに命を掛ける訳はありません。あくまでも国際貢献、名誉のために危険な任務を希望しているのです。

 派遣先は非武装地帯といえども危険と隣り合わせです。強い精神力を持つ人だけが任務を遂行できます。この経営者が帰国した自衛隊員に会うと、派遣される前よりも目の輝きは増していたこと、自信に溢れていたことに気付きました。国の威信を掛けての任務に就くことは私達が体験できないような重圧ですし、それを成し遂げた人の精神力は何倍にも強くなっている筈です。心の鍛錬を行っている人は、そうでない人と比較して輝きを増しています。

 二つ目は技の鍛錬です。心が鍛えられた後は技です。危険への対応、とっさの行動の時には鍛えられた技が必要です。危険地帯の実践の場において、丸腰で相手に向かっていくことはできませんから、鍛えられた精神に加えて技と鍛錬が必要です。

 三つ目は体力です。優れた技を習得しても体力がなければ効果は発揮できません。精神力も体力と一致する関係にあります。極限では最後は体力の戦いになりますから、体力も鍛えることをしています。
 心と技、そして体力は、私達が社会生活を生きていく上で必要なものばかりです。国の安全を守り、国際貢献をするためには基本的なことを全て習得しておく必要があります。心が練れていない、技も体力もないようでは国際貢献することは不可能です。

 自衛隊の役割は災害救助と平和のための国際貢献活動です。これらのことは、誰もができる活動ではありません。報道されていない部分を自衛隊員が引き受けてくれています。災害救助の際は一番早く現場に駆けつけて、汚泥の中や瓦礫の下などに潜り込んで人命救助活動をしてくれています。報道される場面は災害が起きて時間が経過してからなので、自衛隊員の活動が報道されることは余りありません。一番危険で汚い箇所の活動を引き受けてくれていることを知る必要があります。何度も最も大変な箇所は現場です。現場で闘ってくれているのは誰なのか、どこの組織なのかを知ることで、安全確保に対する見方は変わる筈です。

 ところで、各駐屯地から現場に駆けつける体制を確立するために要する時間は約10分間だそうです。災害や非常時に備えて24時間、いつでも対応できる体制を確立してくれていることは、陰になって私達の日常生活の安全を確保してくれていることなのです。

 さて平成20年9月1日、防災の日に岸和田市において近畿の各府県が集まって、防災訓練が開催される予定です。国レベルの防災訓練が行われるものですが、これは関西地域での東南海・南海地震へ対応するための訓練機会となるようです。主催地のある大阪府では危機管理担当官として防衛省から人材を招いています。防衛省から人材を受け入れることで災害時の行動が違ってきます。具体的には電話一本で初期対応ができるのと、順序を追って対応しなければならないことの差です。その差はとてつもなく大きいものです。仕事は人です。人の能力と人脈に懸かっています。電話一本で行動が起こせることの意味は、非常時には際立ってきます。大阪府の対応をお伺いして、早速、担当官を紹介していただきました。
 即行動。これが全てです。
5月5日(月) 「国の役割」
【国の役割】
 政府や地方自治体は民間企業を支援するのが仕事であると聞きました。国と地方自治体が生き残って企業と民間が滅んでしまったら何が残るのでしょうか。最前線で熾烈な国際競争を行っているのが民間企業で、アメリカを初め先進諸国の政府は自国の民間企業を全面的に支援しています。富を稼いでくれ国民生活を豊かにしてくれているのが民間企業だからです。政府は民間企業の利益から税金として支払ってもらい、外交や安全、エネルギー確保、そして社会保障を行っているのです。資金の運用によって年金などの支払いをしていますが、それ以外、そこには利益を生み出すしくみはありません。

 同じように、国の主役である私達の生活を安全で豊かにするのも国と地方自治体の役割です。そもそも近代国家の成り立ちは夜警国家から始まったもので、民間同士の自由な取引などの活動に口を挟まないで、国民の安全を守ってくれたら良いという考えでした。それがやがて社会保障にも広がるのですが、根本は、民間の活動を支援するために国家は安全を守ることにあったのです。

 現代社会は複雑化していますから、当時の考え方がそのまま適用できる訳ではありませんが、原則論は忘れてはなりません。国の役割は安全、防衛、外交、エネルギー確保など、大きな役割を担うべきで、道路など地方の権限に委ねるべきものを国が保持すべきではなく、財源も権限も地方自治体に委ねるのが自然です。地方の課題は地方が一番知っているのですから、地方の裁量で行うべきものです。

 その意味からも道路予算は一般財源化して地方に権限を任せる方が良いのです。国内の道路の問題は地方の問題ですから国が権限を握るべきものではありません。天下国家を論じるのであれば国の役割は明確です。
 特に最近は、エネルギーや食糧など資源の価格が高騰しています。かつて資源は無尽蔵で比較的安価で安定していましたが、希少資源などを筆頭に資源の価値はこれからも上昇する一途だと思われます。少し前までは、先端技術の象徴であるハイテク機器の価格は高価でしたが、年々価格は安くなっています。今ではハイテク機器よりも資源の方が価値を持っています。

 その証拠に資源国であるロシアでは資産家が増加しています。10年も前だったら経済危機に陥っていたとは思われない程です。各国はエネルギー資源や希少資源を巡って、その権利を獲得しようと争っています。これは国の将来を左右しますから、国を挙げて取り組んでいます。民間企業が及ばないこのような部分を補うのが政府の役割なのです。道路問題などは地方に委ねてくれたら良いのです。ところが、政府は資源獲得のために大切な石油公団を既に廃止しています。資源確保に関しては、中国やインドなどが台頭してきて、緊迫する時期に差し掛かっているこれからが大事な時期なのに、です。

 この機会に政府と地方自治体の役割を整理して欲しいところです。そのためには、二大政党が総政府の担うべき役割と公約を掲げ、総選挙で民意を確かめるべきです。わが国は議員内閣制ですから、国会議員が総理大臣を決定することは当然のことですが、一方で、主権者の意思を取り入れることも必要です。主権者が関与していない総理大臣による内閣が二代も続くのは如何なものかと思います。総理大臣になるべき人は、その公約を国民に示し、民意の支持を得て就任して欲しいと思います。

 郵政民営化を唯一の争点として解散した衆議院が、争点が変化しているにも関わらずそのままになっていることは現実的ではありません。参議院は任期が長いですから、じっくりと政策論争を行える環境があります。それに対して衆議院に解散があるのはその時々の民意をすぐさま反映させるためですから、国を二分する課題や国民の真を問うべき制度導入が発生すれば解散して民意に委ねるべきだと考えます。
 全国新聞で福田総理の支持率が20%前後に低下していることは、既に民意がこの内閣から離れていることを示しています。現内閣が政策を推し進めるのであれば、民意の支持、つまり総選挙の結果を得てから進めるべきなのです。

【連休の光景】
 夕方、大阪市内から電車で和歌山市に帰って来ました。JR和歌山駅を降りて本当に驚きました。大阪市内は、ゴールデンウィークで大勢の買い物客や家族連れで賑わっていたのですが、和歌山市では人がまばらで数えられる程でした。商店街にはお客さんの姿が殆どなく賑わい感が全く感じられないのです。これは少し衝撃でした。

 和歌山市の玄関口や中心市街地がこの有様です。何度も記していますが、首長の最大の役割は都市計画、そのまちのグランドデザインを描くことです。それが出来ていないと、まちは「こうなりますよ」のお手本のような光景でした。もうひとつ何度も記していますが、道路問題は都市計画と一対のものです。道路だけが整備されても肝心の中心市街地から賑わい感が消えているようではまちづくりの失敗で、道路と共にまちは郊外に拡がるばかりですし、消費者は道路の恩恵を受けて、より品物が豊富で便利な大型商業施設に向かうばかりです。そこで消費を行いますから、道路整備が図れて都市計画のないまちの税収が落ち込むのは必然です。
 現状が良いのなら現状の施策の維持を訴えるのは良いと思いますが、現状のままでは良くないのであれば現状維持を訴えても地盤低下するばかりです。
 首長は、今日の和歌山市の中心市街地を見ているのでしょうか。
5月4日(日) 「検証」
【検証】
 自治会総会での要望の検証に入りました。
 ひとつは安全対策です。先月、自治会員の高齢者の方が、夜間に歩道を歩いていて溝に落ちて怪我をしました。原因は、歩道沿いに街路灯がなく、真っ暗闇で足元が見にくかったことにあります。昨夜も調査するためにこの場所を歩きましたが、長く続く歩道には街路灯はなく暗闇でした。これでは高齢者の方が転落する可能性はあると感じました。

 早速、自治会長と協議して、防犯灯を設置する方向で調整することにしました。一灯では明るさが足らないため複数の防犯灯を設置する必要があると思います。設置箇所を決定してから手続きに入ることにします。
 また空き巣被害も報告されていて、町内の道が暗いと生活の安心の面でも不安感を感じています。暗いところでは犯罪が起こりやすいので、なるべく町内を明るくしたいと考えています。青色防犯灯が効果をあげているとの報告もあるように、まず明るくすることから取り組みます。

 もうひとつは、生活道路を走行する自動車のスピードについてです。生活道路ですが、通勤時間帯の自動車が猛スピードで通過している実態があります。会社に遅れないようにスピードを出す気持ちは分かりますが、生活道路であり通学路でもある場所ですから安全運転をお願いしたいところです。自治会としては通学路の看板設置を行っていますか、全く効き目はありません。スピード制限の道路標識設置は厳しいと思いますが、警察に対応策を依頼することにしました。

 道路拡幅などの整備がされると、今まで町内を通行していなかった自動車が、通勤時間短縮などのために通行するようになり交通の流れが変化します。そのため安全だった自治会内の地域が自動車による危険に晒され始めました。生活道路の整備は生活者の安全と両立させて欲しいところですが、自治会の意見としては、そこで暮らしている人の生活よりも、自動車のスピードを優先させているように感じています。安全よりも通勤時間や輸送時間の短縮に価値を置いているように感じる人がいることを認識する必要があります。正の面が発生すれば負の面も出てきます。道路の環境が変化した場合、若い人は即座に対応できますが、ある程度の年齢以上の人は環境変化に対応しきれない場合も発生します。
 高齢化社会における地域での課題です。

【ライオンズクラブ】
 和歌山ゴールドライオンズラブ結成5周年記念式典のシナリオや来賓の確認、座席図などを作成しました。ゴールデンウィーク明けに開催されますので、当日の配布物や式典の流れは確認しておくことにしています。
 席順は意外と大切です。私は全く気にしませんが、席が一つ違うことでも気分を害される方も居ますから細心の注意が必要です。当然のことですが、実行委員会で最終確認も行っています。

【経済と語学】
 午後、電車で大阪市に向かいました。連休で人々が行き交い賑わうまちは活気がありました。さて経済問題と語学に関して意見交換を行いました。
 中国語を学習している人は世界中で約3,000万人もいるそうです。対して日本語を学んでいる人は約300万人、その差は10倍です。これが現在の世界の中での両国の力関係を表していますし、ここから将来を占えます。ビジネスシーンは中国に移っていますし、これから益々重要な地位を占める筈です。日本の地位は経済力の低下と共に、世界の中では地盤沈下しています。もう日本と取り引きするために日本語の学習をすると考える外国人は少なくなっていくでしょうし、むしろ日本が取引関係を構築するためには外国語で交渉する必要性があるのです。

 先方に出向くのに日本語で話し合う状況はあり得ないもので、外国語の学習は最重要課題です。ところがTOEFLのレベルは受験している150カ国の中で常に140番台と低迷していて、アジアでは北朝鮮と並んで最下位を争っている程です。
 日本は世界の中で特別な国なので「日本語だけできたらよろしい」との声が高いのですが、本気でそう思っているのでしょうか。中国語を学習している約3,000万人は、語学の習得と共に中国文化に触れることになります。言葉を学んでいる国を訪れたいと思うのは極めて自然のことで、将来の中国ファンが増殖しているといえます。

 それと比較して日本語学習者の現状を知ると、今よりも国力が低下していくことは明らかです。国力低下を防ぐためには、今までのように経済大国であり続けることが条件です。
 このように経済と語学は密接に関係しています。外国人の考え方を知るためには、文化の基になっているその国の言葉を学ぶ必要があります。その国の文化を学ぶことで理解が深まり、その国の親派になっていくのです。その人達がその国の経済を支え立場になると、交友関係のない国よりも交友関係のある国に親しみを感じるのは当然なことです。これから世界の国々の経済力が均衡していきますから、交友関係のある国と経済交流を優先することになります。比較優位の法則通り、自国の得意分野以外は貿易で補うことで経済力は増していきますから、語学力のない国の地位が低下することも、また必然なのです。
 外国語学習の重要性は、より増しています。
5月3日(土) 「試練」
 今日からゴールデンウィークに突入しました。勿論、製造業では4月末から休みに入っているところもありますし、サービス業ではこの期間はお客さんで慌しい時期に入りますから休みは取れないので、全体が連続の休みとは言えませんが、一般的には長期の休みが続きます。
 Tさん宅を訪ねました。二日前の5月1日に入院できなかったことから、抗がん治療は勿論のこと、治療のために何の手段も講じられない日々が続いています。これはとても残念なことで、何としても打破しなければなりません。次回は大型連休明けの5月8日に大阪府立成人病センターに行く予定ですが、何としても抗がん治療を受けられる体制を取りたいと考えています。

 残念なことに左目が塞がってしまいました。左目の奥に潜んでいる癌細胞がこれ以上悪さをしないように祈るばかりです。目の奥に病巣があることから頭痛が続き、考える力と机に気力が低下していることが気掛かりです。本人も気力だけは維持し続ける強い思いを持っていますが、それでもそれを上回るような無気力感に襲われています。恐ろしい癌細胞の威力です。

 一人になると座っている気力も遠くなるので、なるべく誰かと話をしていたいところですが、家計を維持するために奥さんも仕事に出掛けているなど、ここはどうしても一人で戦わなければなりません。病気との戦いは孤独で厳しいものであることを痛感しています。元気な時は、病気になんかは負けないと思っていますが、何か困難があれば気力を維持することは決して易しくはないのです。
 「絶対に、仕事に復帰したい。会社を辞したのが2年前、1年前に発病して今日の状態なので、このままでは何のために独立したか分からない。必ず仕事に戻りたい」と強い気持ちで話してくれました。

 その通りです。何のために夢の実現に人生を掛けたのか、その意味からしても、ここで困難に打ち勝つことです。「1年後はまた一緒に仕事をしたいと思っているので、それは実現できると思っているから」と答えましたが、1年後には事務所で、元気な姿で仕事をしている姿が浮かびます。勿論、横には元気な奥さんと、現在、名古屋大学大学院一年生の長男が戻っているのです。幸せな家庭を末永く継続させるためにも、ここは暫く仕事を休んで、病気との闘いに打ち勝つことに全力を尽くしてほしいと願っています。

 Tさんは同期入社で、最初の職場で一緒に仕事をした仲間です。随分と時は流れましたが、社会に埋没することなく、お互いに志を持ち続けていることは何よりも嬉しいことです。
 人生の志の灯は決して消してはなりません。これからも熱く、大きく、強くなお一層燃え立たせるためにも、直面している困難は乗り越えなければなりません。資格を元に独立して事務所まで設立しているのです。まだ志に応じた仕事を達成していませんから、やるべきことは山積みです。志を実現する最初の段階で神様は、何と厳しい試練を与えているのでしょうか。Tさんなら打ち勝てると信じて神様は試練を与えているのだと思いますから、その期待に応えて大きな仕事を実現させたいものです。

 いま改めて思うことがあります。例えどんな試練が訪れようとも、生きて夢と希望を持ち続けられることは素晴らしいことです。どんなことがあったとしても、やはり人生は素晴らしいのです。夢と希望の詰まった明日は誰の下にもやってきます。
 そしてTさんは、自分のことがあるのに私のことを心配してくれて「人間ドッグは行った?」と会う度に尋ねてくれます。私は「健康なので、まだ行っていないのです」と答え続けています。でも今年は行かなければならないと思っています。
5月2日(金) 「紀州レンジャーズ」
【紀州レンジャーズ】
 平成21年度からの関西独立リーグ参戦が決定している和歌山県初のプロ野球チーム紀州レンジャーズ。選手は22名、毎日、練習に励んでいます。同チームの監督は木村竹志さん。現役時代の名前は石井毅さんで、オールドファンにとっては箕島高校時代に甲子園春夏連覇を果たしたアンダースローの投手だと直ぐに思い浮かぶと思います。木村さんは箕島高校で全国制覇を果たした後、社会人野球の住友金属に進み、ここでも日本選手権で優勝し、チームを社会人日本一に導き、その後、プロ野球の西武ライオンズに入団、ここでも日本一に輝いています。

 その後、和歌山県に戻り、少年野球チームの指導やNPO法人を設立して地域貢献活動を行っています。紀州レンジャーズはその集大成とも言うべき取り組みで、野球による地域振興と和歌山県にプロ野球チーム発足と言う大事業を実現させたものです。プロ野球チームを結成することは誰にでもできるものではありません。結果を見て評論することは容易いものですが、実現させることは大きな山を越えるよりも難しいものです。

 練習の途中、木村監督と話し合いました。「ふたりで構想を話しあったのは4年から5年くらい前のことだったかな。ようやく実現できたよね。関西リーグに所属するけれども、紀州レンジャーズとして独立して活動ができるくらいの実力を身に付けたいですね。これから末永く運営することは、立ち上げることよりも更に困難が伴うけれどもやり遂げたいね」と。紀州レンジャーズはチーム、NPO法人、そして株式会社、関西独立リーグと複数の組織があり、限られた人数で運営することは本当に大変なことなのです。木村さんにしても、例えばチームの監督、NPO法人の理事長、株式会社の社長の三役を担うことは、実際に困難です。役割分担できることが理想であり現実的なのですが、夢を追い掛けることは現実社会では容易ではないのです。

 この和歌山県のプロ野球チームへのマスコミから連日取材をしてもらっています。新聞紙面を和歌山県の話題で賑わすことだけでも相当注目されるので、地域活性化につながっていると感じています。
 現実に埋没するのではなく夢を追い掛けられることは、掛け値なしに素晴らしいことです。それは誰もが体験できるものではないからです。

【視点】
 全国の都市を歩いてきた方と和歌山市活性化について話し合いを行いました。都市計画のない市なので、将来展望と目指すべき道が分からないとの評価を聞きました。「何か分からないような行進をしているようではこの先も期待できない」というのがこの方が見た外部評価です。「県内、市内でいると分からないことがあるので、全国からの視点を取り入れられる環境と情報のネットワークを持っておくように」とのアドバイスをいただきました。
 
【ファン】
 紀州レンジャーズのファンのお店を伺いました。家族揃ってレンジャーズのファンで、中学生の子どもは高校生になったらトライアウトを受けたいと話している程です。この児童の父親も元球児ですし、ご婦人たちも「応援団をやりましょうか」と笑いながら話してくれました。今日できあがったばかりのチームのポスターとチラシを持って行くと、早速店頭に飾ってくれました。感謝するばかりです。
 皆さんの期待に応えられるように、レンジャーズの選手たちは試合終了後に直ぐに野球場の外に出て、お客さんと握手をしています。応援してくれる皆さん、野球場に来てくれたファンの方への感謝の気持ちを忘れないように初心を持ち続けています。この気持ちを忘れない限り、このチームは大丈夫です。

【秋休】
 今月、5月10日に和歌山市内でライブを行う男性デュオの「秋休」。ライブが近づいてきたことでスタッフが集まって当日の進行と会場の配置、シナリオなどを決定しました。ストリートミュージシャンとして全国的に名前が知られていますが、ファンの開拓は最も重要な活動です。和歌山県から全国に送り出したいとの思いで、和歌山市内での大規模なライブを企画しています。

 このような企画がでてくることからも、和歌山県が元気を取り戻そうとする息吹を感じます。「秋休」のライブだけではなく、紀州レンジャーズの選手全員がライブ会場に来て「秋休」とジョイントしますし、エフエムワカヤマもライブへの協力をする予定です。和歌山県で話題になっている活動がここに集結する勢いです。
 ところで紀州レンジャーズのテーマソングは「秋休」が作詞作曲し歌を歌っています。どちらも世の中に飛び出すのはこれからですが、「秋休」はメジャーデビューを目指していますし、紀州レンジャーズはドラフトにかかっての日本プロ野球を目指しています。大きな夢を追い掛けている両者が和歌山県の元気の素になってくれています。
 両者がメジャーになる頃には、和歌山県は大きく飛躍している筈です。

【自治会総会】
 夜には有家自治会総会を開催しました。会員の皆さんの賛同を得て、平成20年度の活動方針が樹立されました。今後1年間、活動方針に基づいた自治会活動を行っていくことを役員で確認いたしました。
 自治会の活動も範囲は交通安全対策、防犯対策、高齢者対策、子どもの安全確保のための見守りなどに広がりを見せています。本日の総会には地元宮交番の署長も来てくれて、振り込み詐欺事件などへの警告と対応について話してくれました。個人では防ぎきれないことでも、自治会という地域の組織で安全確保に務めることができます。
5月1日(木) 「地域開発」
【地域開発】
 全国を舞台に大型商業施設によってまちづくりの一役を担っていた方がいます。地元の同意を得て、時には危険な思いを感じながらの仕事経験を聞くことができるのは貴重な体験です。開発計画は府県によって違いがあるそうです。地元の方に開発計画を説明して、「地域が発展するためであれば」と気持ち良く賛同してくれたのは岐阜県と北海道だそうです。「隣は何と言っていた」と聞かれ、「賛成してくれましたよ」と回答すると、「それなら私もオッケーです」と答えてくれるなど地元の雰囲気はとても良かったそうです。

 地元から気持ち良く同意をいただくと進める方もやりがいを感じ、何としても良いものを地域に残したいとの思いを持って仕事に取り組みます。お互いが気持の良い仕事ができる環境があれば地域は良くなります。
 反対に同意を得にくい地域の代表選手が和歌山県だそうです。中々、同意を得ることが難しい地域で、氏の経験から全国的に大型商業施設は約5年で仕上げられるのですが、和歌山県の場合は10年以上必要だそうで、その経験から和歌山県は開発が進みにくい地域の筆頭なのです。
 ただ生まれ故郷の和歌山県に恩返しをしたいと思い、可能性のあるであろう地域開発計画について話し合いました。経験を学べる機会は、生きた学問のようなものです。

【メモの効用】
 ある経験者から、最近の若い人は人の話を聞いてもメモを取らないので経験を伝達できないと話してくれました。この方は手帳をいつも持っていて、手帳にメモ用紙を挟んでいます。大切な打ち合わせや心に響くことがあれば、直ぐにメモ用紙に書き込んでいます。一瞬で消え去る言葉を残すことで、それをヒントに何かに着手することができるのです。

 私も経験がありますが、どれだけ素晴らしい講演を聞いても、どれだけ役立つ話を聞いても、どれだけ感動的な演劇を見ても、言葉で記しておかないと、その素晴らしさや感動は消えてなくなります。直後の感動は二、三日後には半減し、一年後には記憶にも残らないのです。勿論、「あれは良かったなぁ」程度の記憶は残りますが、どこが良かったのか、どの場面で感動したのか思い出せなくなります。

 そんな時、言葉で記しておくと、何年経ってもその時の思いを取り戻すことが可能です。
 感情は主観的であれ客観的であれ、正確な言葉として記すことが唯一、その時の思いをいつでも取り出せる方法なのです。

 また行き違いの多くは正確に聞きとっていないことやメモを取っていないことに起因しています。後で、「言った言わない」の水かけ論になることは良くありますが、それは記録も議事録も残していないからです。後になって、自分が思っていたことと違うと文句をいいに来る人の多くは、人が話すことの肝心なポイントのメモを取っていない人なのです。

 「その話はそう思っていた」、「そんなことは聞いていない」などは言い訳や謝った主張の常套句です。後になって不満を述べる人のその主張を裏付けるメモなどの証拠は、何も残っていないことが多いのです。
 まだ少ない経験からですが、話の論点をメモしている人は、きっちりと仕事をする人だと感じています。

 また為になる話を聞いた場合、メモした内容を自分で消化して、人に話すことで定着することが多いのです。インプットしたことは、自分なりの味付けをした上でアウトプットすることで自分のものになります。この場合でも、記憶の引き出しの元になるメモがあることが前提です。聞いた話の内容を頭にインプットしたと思っていても、思い出せないとアウトプットもできませんから役に立ちません。

 一番大切なもののひとつである就職に関する話し合いにおいても、メモを取る人は殆どいません。書類の書き方、条件、経営者側の考え方など、重要な説明であっても、メモを取る人は少ないのです。勿論、上手く進まなかった場合には、話の行き違いによって後にトラブルになることは容易に想像できます。

 たった一枚のメモが大切になる場合は他にもあります。それは確定申告での経験です。株式の売却によって利益を得た場合、購入価格と売却価格の差額が申告の対象金額となります。証券会社からの証明書類が揃わない場合、購入した時の金額を手帳などへメモ書きしていることが証拠として認められるのです。これも前段と意味は違いますがメモの力だと言えます。
 メモは記憶の引き出しであり、アイデアの素にもなり、証拠にもなり得るのです。少し手間がかかりますが、メモは後で役立つことは間違いありません。

【ライオンズクラブ】
 夜はライオンズクラブ結成5周年記念実行委員による会合に出席しました。ゴールデンウィークを過ぎると式典の日は一気に近づいてきます。実行委員長を初めとする各部門の責任者が集まって最終の役割分担と納期を決定しました。課題となっていたことの話が一気に詰まったようです。

【その他】
 友人Tさんですが本日、5月1日に検診と入院する予定でしたが、都合により延期となりました。一刻も早く診てもらいたいのですが、連休明けに延期です。大阪府立成人病センターで検診する予定ですが、今度は上手く事が進んでくれることを祈っています。

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