11月30日(金) 「環境問題」
【イベント】
 明日のイベント準備を行いました。料理に関するイベントで主催団体と最終調整と機材の搬入のお手伝いをしました。今回のように、食で和歌山県を元気にする取り組みは今年が初めてだとか。成功して次回に結びつくことを期待しています。

【環境問題】
 二酸化炭素削減に関して問い合わせをいただきました。電源別の二酸化炭素排出量を知った上で、啓蒙活動を行いたいとする依頼でした。発電方法によって二酸化炭素排出量は異なりますから、この結果を地球温暖化防止の推進活動に活かしてくれると伺いました。
 参考までに電源別の二酸化炭素排出量は次の通りです。出典は「資源エネルギー庁資料 2005」からのものです。(単位はg-CO2/kWh。数値は送電端)
・石炭火力。発電燃料燃焼887、設備・運用88、合計975g/kWh
・石油火力。発電燃料燃焼704、設備・運用38、合計742 g/kWh
・LNG火力。発電燃料燃焼478、設備・運用130、合計608 g/kWh
・LNG火力(複合)。発電燃料燃焼408、設備・運用111、合計519 g/kWh
・太陽光。発電燃料燃焼ゼロ、設備・運用53 g/kWh
・風 力。発電燃料燃焼ゼロ、設備・運用29 g/kWh
・原子力。発電燃料燃焼ゼロ、設備・運用22 g/kWh
・地 熱。発電燃料燃焼ゼロ、設備・運用15 g/kWh
・中小水力。発電燃料燃焼ゼロ、設備・運用11 g/kWh

(注)
1.発電燃料の燃焼に加え、原料の採掘から発電設備等の建設・燃料輸送・情報・運用・保守等のために消費される全てのエネルギーを対象としてCO2排出量を算出。
2.原子力については、現在計画中の使用燃料国内再処理・プルサーマル利用(1回リサイクルを前提)・高レベル放射性廃棄物処理等を含めて算出。

【説明】
 原子力発電、太陽光発電、風力発電などは、発電過程で二酸化炭素を排出しません。
 化石エネルギーによる二酸化炭素排出量(燃焼時)は、石炭、石油、天然ガスの順に小さくなります。
 発電について見ると、各種発電方式の建設、燃料の採掘、輸送、精製、運転、保守などの全てに対して二酸化炭素排出量を考慮した、各種電源別の二酸化炭素排出量(LCA評価)は、電力中央研究所の試算によると以下の様になります。
 火力発電は、石炭・石油・天然ガスといった化石燃料を燃焼させるので、二酸化炭素の排出量が他方式に比べ大きな発電方式といえます。
 火力発電の中では液化天然ガスを燃料とするLNG火力発電は比較的排出量が少ない発電方式です。
 LCA評価でも原子力発電や再生可能エネルギーの水力発電、風力発電などは、非常に少ない排出量となっています。

【来週の準備】
 来週には二つの記者発表を控えていますから、担当を決めて和歌山市内の関係箇所への説明に伺いました。ひとつは独立リーグに参加する予定の野球チーム「紀州レンジャーズ」発足についてで、もうひとつは「コミュニティFMわかやま」の認可に関してのものです。「紀州レンジャーズ」の記者発表は平成19年12月3日。「コミュニティFMわかやま」の認可予定日も偶然一緒で平成19年12月3日となっています。

 関係箇所を周っている最終地点で合流し、打ち合わせを今後の活動に関して兼ねて話し合いました。和歌山県も動きが出始めたので可能性を感じられるようになってきました。 
 昨日のフォルテワジマのプレオープンを初め「紀州レンジャーズ」と「コミュニティFMわかやま」など、やはり動きがあることで気持ちは高まり、確実に活性化に向かっている感覚と手応えがあります。しかしまだまだ仕掛けはありますから、和歌山県の明日は明るいものです。

 紀州レンジャーズについては、平成19年12月3日、記者発表、来春に選手セレクション、一年間の練習を経て、平成21年4月発足の独立リーグに参画を目指します。
 コミュニティFMわかやまについては、平成19年12月3日、総務省の認可。来年3月1日から試験放送開始、同年4月1日から本格放送を開始する予定です。
 和歌山県での新しい動きによって楽しみが増えてきました。

【翔の会】
 夜は和歌山東急インホテルにおいて「翔の会」が開催されたので参加してきました。この会は日本文化を楽しむ人達が集まる会で、能楽師の松井彬さん、俊介さんの親子を励ます会なのです。私も今年で5回目の参加となりますが、能を楽しめるようになってきました。松井彬さんによると、能を理解出来なくても大丈夫、理解することよりも感性で楽しむことが大切だと話してくれました。日本の文化ですから、この風土から日本人が楽しめない筈はありません。

 そして能は伝統を大切にしながらも、新しい時代の空気を取り入れて改善させる必要があるとのことです。単に古いだけでは受け入れられませんから、時代に応じて変化させることで新たな伝統を生み出して行くのです。伝統とは継続されて来た古いものを基礎として、時代の要請に応じた新しい価値観を付加することだと考えます。「古い価値観を理解しろ」と言う考えがあるとすれば、その伝統を受け継ぐ人はいたとしても、受け取る人がいませんからやがて廃れてしまいます。文化を発信する人がいて、文化を楽しむ人がいて伝統は時代を超えて受け継がれていくのです。
 芸能を鑑賞する人、楽しんでくれる人の存在が伝統を守ってくれます。
11月29日(木) 「フォルテワジマがプレオープン」
【フォルテワジマがプレオープン】
 和歌山市にとって待望のフォルテワジマがプレオープンしました。午前11時から関係者による内覧会、12時に開店式典を行った後、地元の皆さんに開放したのです。7年もの間、沈黙を守っていたこの建物に明かりが灯りました。本当に長かったような気がします。その間、和歌山市から活力が失われ停滞感が充満していましたが、これを機に再発信の姿が見え初めました。今日の内覧会には和歌山市の経済界の主な方たちが見えていたことが期待の大きさを物語っています。

 懇談した中での主な意見に次のようなものがありました。
「このビルの明かりがこれ程明るいものであることを知りました。ビルの明かりではなく、中心地を照らしてくれる明かりなのです」
「本当に長かったように感じています。ここが元気にならないと再生は難しいのですが、良くぞ和島興産さんがやってくれました」
「地元の事業者が立ち上がってくれたことに感謝するばかりです。やはり民間の力が大切です。地方自治体には今までのような無関心ではなく、まちの再生に全力を傾注して欲しいですね」

 そしてテープカットでは、和島興産の関係者の涙に接しました。今までのご苦労の数々、様々な報道や意見、そしてこれからの期待などから来る涙だったと思います。全てにおいて我慢したのは、郷里への思いがあったからです。何としても和歌山市を再生したいとする気持ちがしっかりと伝わってきました。
 和歌山市の中心地に明かりが灯ったこの瞬間に立ち会えたことに感謝すると共に、この気持ちを受け取った私達が次の和歌山市を担うことを、良い意味で誓わされたような気がします。大きな決断と素早い行動力、そして信じる気持ちが大きな事業を成し遂げる秘訣です。今日が和歌山市再生の記念日になることを願っています。

【紀州レンジャーズ】
 野球クラブチーム「紀州レンジャーズ」に関して毎日新聞に以下のような記事が掲載されました。報道された野球クラブチームの「紀州レンジャーズ」に関しては、平成19年12月3日に記者発表を行う予定です。
毎日新聞、2007年11月28日から引用します。
「野球:新チーム発足へ、独立リーグ参加目指す−−3NPOが協力
NPO法人和歌山野球振興協会・夢クラブ(木村竹志理事長=旧姓名・石井毅)など県内の3NPO法人が協力し、独立リーグへの参加を目指す野球チームが結成されることが分かった。
「紀州レンジャーズ(仮称)」で、設立準備委員会を立ち上げる。関西圏を中心に独立リーグの構想が進んでおり、参入を目指すという。木村理事長は「NPOが主体となり、県民に一人一人に支援してもらえる、野球を通じた地域活性化に寄与できるチームを作りたい」と話した。12月3日に記者会見し、選手選考テストの実施などについて発表する予定。」

【学校の提携】
 先日、新宮市での議会報告会で質問があり、先に回答した項目に関しても報道されました。参考になりますので、以下、毎日新聞の2007年11月28日の記事を引用します。
「連携協定:和歌山高専と県立工業高、編入学生の受け入れ枠拡大・推薦入学で
県教委と和歌山高専(御坊市)は、県立工業高校から高専への編入学生の受け入れ枠拡大、推薦入学実施などを盛り込んだ連携協力に関する協定を結んだ。講義、実験実習での相互協力、教員・生徒の交流推進なども盛り込み、高専と地元工業高校との包括的な協定は全国初という。山口裕市教育長は「工業教育の発展のきっかけと期待したい」、韮澤弘志校長は「和歌山のものづくりの振興に役立てれば」と話した。
 これまで大阪府からの受験が多く、県内の編入生は年1、2人にとどまる。仕組みづくりやPR不足などの課題があった。今後、推薦方法などを検討し、09年度入学生から実施予定。編入学生の受け入れは現在10人弱だが、将来的に全体で20人程度に増やしていく中で、県内枠も拡大させていく。
 県高校教育研究会工業部会(会長、平松芳民・田辺工校長)でも連携強化を課題とし、今年度、高専と調整を重ねてきた。県内に工業科のある高校は8校。平松校長は「編入学のチャンス拡大は、生徒の意欲を増す」と語る。韮澤校長も「地域貢献もテーマ。優秀な中途入学生は良い刺激になる」と話す。高専によると、中教審でも高専4年次編入の推進が答申に盛り込まれる予定という。」

【告別式】
 昨夜の通夜式に続いてM会長の告別式に参列させていただきました。生前お世話になった方ですから寂しくなりました。ライオンズクラブでは暖かく迎えてくれましたし、八十路会でも励ましてくれたことを思い出します。感謝の気持ちを込めて最後のお別れをしました。今後とも見守って下さい。

【ばったり】
 和歌山県立近代美術館の2階にあるレストラン「ARTE(アルテ)」。ここで小・中学校時代の同級生とばったり会いました。実に34年振りのことです。先方から話しかけてくれたので気付いたのですが、「何で分かったの」と聞くと「選挙のポスターと一緒だったから直ぐに分かりました」とのことでした。34年間、一度も会っていなかったのに直ぐに分かってくれるとは有り難いことです。
 そして今春の選挙が契機となり、小中学校時代の同窓会が開催されるようになりました。
次回は来月12月3日に開催することで決定していて、人数は前回よりも更に増えています。
音信不通だった同級生を幹事の皆さんが連絡を取ったりして集めてくれているのです。同級生がどう変わっているのか、今から楽しみです。

【その他の活動】
中心市街地に関しての話し合い。本日、フォルテワジマがプレオープンしたことを受けて、市内で歓迎の声が挙がっています。市内の経営者との懇談でも歓迎ムードが溢れていました。ひとつの建物でまちの雰囲気が変わるのですから、空気や気持ちがどれ程、活力に影響するのか知ることが出来ます。

 引き続いて某自治会長と懇談。年末の防災対策や民生委員の仕事などについて協議しました。民生委員の仕事の一つに、生活保護世帯の認定のための書類へのサインがあります。民生委員のサインがないと市役所では受け付けてくれませんから大変な役割です。昨今、生活保護世帯が増加しているのは仕方ないけれどもその実態を把握するのは大変なことですが、警察ではないので権力はなく、認定の判断は本当に難しいことを教えてくれました。
 多くの人の協力と支えがあって地域社会は成り立っています。
 道路管理に関する打ち合わせも実施。景観への配慮と開発計画のバランスについて考えるテーマがあります。上手く解決したいところです。

 夕方からは経済問題と和歌山県について連続して懇談。本日、少し困惑したことがあったのですが、そんな時は翌日に持ち越さないで、その日の内に解決策を話し合い、次のための行動に取り掛かることが一番です。そうすると夜、独りになった時でも悩まなくて済みます。気持ちを切り替えて、今日よりも明日の方が見通しが良く、より高い位置に向かってスタートが切れます。
11月28日(水) 「フォルテワジマ」
【フォルテワジマ】
 いよいよ明日11時、和歌山市中心市街地のシンボル的存在となる商業施設のフォルテワジマがオープンします。和歌山市中心市街地活性化基本計画に基づいた計画のスタートです。明日と明後日がプレオープンで、来月12月1日から本格的に稼動することになります。
 年内に開店するのは地階の温浴施設と1階の物販で、それ以外の階については平成20年の予定となっています。本日は朝9時から和島興産で打ち合わせを行ってきました。明日の開店を控えて自然と雰囲気は高まっています。この雰囲気に接すると、活力ある会社であることを肌で感じ取ることが出来ます。
 和歌山市の百貨店のシンボル的存在であった旧丸正が中心市街地から消えて7年が経過しましたが、ようやく形を変えた商業施設として再生することになりました。関係者に伺うと、今までとは異なったスタイルの売り場に作り上げているので、是非期待して欲しいとのことです。今回のオープンは地階と1階だけを先行させますが、全てオープンとなる来春に向けて期待が膨らみます。

【献血活動】
 ライオンズクラブの献血活動に参加しました。生憎、吹く風が冷たい中でしたが、多くの方が献血に協力してくれたことに感謝しています。献血を通じて生命を守りたい、そこから社会貢献をすることもライオンズの活動の柱です。

【経済問題】
 昨日に引き続いて大阪市内で情報交換と懇談を行いました。本日も昨日同様、東京から素晴らしいお二方に来ていただき、経済問題と和歌山県再生について話し合いました。
 サブプライムローン破綻に関しては日本の影響は最小限に留まっていて、大きな打撃を受けているのがヨーロッパ。アメリカは自国防衛のために日本から資金を引き上げているようです。そのため東京の地価が下落傾向にあるのは金融機関が資金を引き締めに掛かっているからで、日本全体として好調な今の経済情勢を支えることが現在の課題です。土地価格が下落すると上向いている経済を失速させることにつながるため、その防波堤の役割を果たす取り組みが求められています。今後のあり方について、懇談相手は実務家ですから現実の状況分析と対応策に関して意見をいただけました。

 サブプライムローンの損失に関しては既に報道されている事柄ですから記することもありませんが、参考までに、ドイツ銀行とスイスのUBSが約4,000億円の損失となり厳しい状況となっています。日本は野村ホールディングスが約1,456億円の損失、みずほフィナンシャルグループの損失見通しは約1,700億円に達していますから、これ以上、金融不安が拡大しないような手段か必要です。

 和歌山県ではサブプライムローンの影響について聞くことはありませんが、日本の経済に変化があるとすればその影響を受けますから、何としても現状で食い止めたいところです。また和歌山県の企業誘致活動についても協力してもらっていますが、堺市や貝塚市から地形的に南の地域への進出は、中々困難を伴うようだとの見通しを示した上で、それでも優秀な人材確保が可能であれば可能性は否定しないと話してくれました。何故なら、人件費の安い東南アジアに工場進出をしている企業もありますが、海外では企業が求める人材の質の確保や文化の違いから来る従業員教育の難しさなどがあり、本当は日本国内での移転が望ましいからです。

 ただある程度の広い敷地が必要なこと、インフラの整備、道路か港湾が隣接していることなどの条件があり、企業の要求と地方自治体が用意出来る土地の条件が一致することは稀ですから、どの程度で落ち着けるのか、かなりの事前調整が必要になりそうです。
 それにしても実務家とテーマを決めての話し合いは、将来を考えるに当たっても本当に役立つものです。知識は力なり、改めて知ることになりました。

【通夜式】
 本当にお世話になったM会長の通夜式に参列させていただきました。M会長は八十路会会員としても活躍しているなど経済界の中心的存在でした。個人的にもライオンズクラブの活動を通じてご指導いただきました。心からご冥福をお祈り申し上げ、今までのお導きに深く感謝するばかりです。ありがとうございました。

【その他】
 慰問活動の実施内容の打ち合わせと日程調整。来年の和歌山シャンソンフェスティバルの取り組みについての調整。地域医療についての協議。そして明日のフォルテワジマオープンに関しての意見交換などを行いました。
11月27日(火) 「地域活性化」
【地域活性化】
 本日は東京からお客さんをお招きして、和歌山県の地域活性化について協議を行いました。首都圏から見ると和歌山県の存在は分からない程で、和歌山県出身者が気にしている程度と言うのが現実です。ですから和歌山市の財政が破綻の危機だとか、和歌山県の人口減少が問題になっているなどの課題に関しては、恐らく99%以上の人が関心外だと言うことです。少しショッキングですが、これが和歌山県の置かれた状況です。良いほうから数えて大半の指標では全国で40番台ですし、経済規模で言うと全国の1%程度なのですから、そう思われても仕方ないかも知れません。ただ少なくとも私もそうですが、和歌山県の将来に期待している人は現状で良いとは思っていませんから、何とかして今のうちに将来への道標を整えたいと思っているのです。

 その辺りの相談も本音を交えて行いました。幸い、本日関西に来ていただいた皆さんは、東京一極では将来行き詰ると思っていることから関西の発展に期待してくれていましたし、中でも和歌山県の将来の可能性について真剣に思っていることを感じ取ってくれたことから、有効な助言をいただけました。
 先ごろ、発表された和歌山県の人口予測では2010年には98万人台に、2020年には88万人台とされています。その現実路線を踏まえると他府県から企業は来てくれませんし、和歌山県に居住しようと考える他府県の人は少ないと考えるのが自然です。

 卵が先か鶏が先かの議論になりますが、和歌山県としてまず着手すべきは、若い世帯の人口を増加させることだと指摘を受けました。つまり働き盛りの人に和歌山県に居住してもらうことで企業からすると地元に人材がいると判断されるので、そこから企業進出を検討してくれるらしいのです。企業進出を検討する前提して、そこに進出するとして地元に人材がいることが条件です。人材確保が困難な地域には企業は進出してくれないのです。ですから和歌山県として取り組むべきことは、若い世帯に居住してもらえるような施策を講じることだそうです。他府県から和歌山県に移転して住居する方への補助施策を講じるだとか、県の遊休地に住宅を建設することを促進し居住を希望する人に対して補助金を支出するなどして、まず定住人口を確保すること、それによって企業は和歌山県に注目してくれると言うものです。

 今考えていることは、基幹産業を初めとする企業を誘致することによって現役世代の方に和歌山県に来てもらおうとしているのですが、優秀な人材を確保することから始めたら如何なものかと意見をいただきました。納得出来るものがありましたが、それでも職場がない地域に人は居住してくれないのが現実であることを説明し、何とか企業誘致に尽力をお願いしたところです。
 即座に幾つかの候補を挙げてくれたことが嬉しく思いました。そして和歌山県に進出してくれる可能性のあるところに対しては、条件を整えた上、誠意を持ってお願いしたいと依頼しました。

 企業進出の条件はインフラや土地価格も大切ですが、それ以上に地元で優秀な労働力を確保出来ることだそうです。優秀な人材を集められることで本格的な進出を検討してくれることから課題は明らかになりました。それは教育レベル向上、県や市の教育委員会と地元大学との協調が大切なこと、そして和歌山大学観光学部の持つ意味も更に理解することが出来ました。
 東京からのお客さんは明日も滞在してくれますから、明日も継続してこの議論を行うことにしました。本来なら関西に来てくれない方ですが、わざわざ東京から来てくれて助言をいただいていることに感謝し、明日も和歌山県の将来のために意見を伺いたいと考えています。

【懇談会】
 和歌山市に戻って市内で懇談会に参加しました。先輩と同世代のメンバーとが意見交換を行いました。世代によって考え方は違いますが、それを避けているようではこれ以上の進展はありませんから本音の議論を行いました。世代を超えて一緒に物事を考えることの大切―を痛感しました。年末にも再度会合の機会を持つことに決定し、そして定期的懇談会を行うことも確認しました。
11月26日(月) 「地域医療」
【地域医療】
 どの地方でも同じだと思いますが、地域によっては医師の確保が難しくなっています。和歌山県でも紀南地域を初めとする地域では医師不足が顕著ですし、大阪府でも南の方では医師不足だと伺っています。本日、医療関係者とお話したところ、医師不足に関しては、突然、表面に現れてくるように受け止められていますが、その事実は違うことが理解出来ました。医師にとって都会であっても地方であっても人の生命を守ることを使命にしていますから職業としての正義感は強いのです。過疎が進んでいるからだとかの理由で地域に医師が不足しているのではないと感じました。

 医師側から公立病院で古くなった設備の改修や医療上の不具合について、管理している行政機関に申し入れを行っても、改善されることが少ないことが原因を占めているようです。医師は人の生命を守ることが使命ですから、病院の環境が良くなければ充分な力を発揮することは出来ません。再三に亘って申し入れをしても、行政機関は財源不足や他の取り組みを優先させる余り、医療設備への配慮を怠っている場合もあります。全国的に公立病院の多くは赤字ですから、行政機関からすると、只でさえ赤字経営のところ予算配分して穴埋めしているのだからこれ以上の要求は呑めないと思っている節があります。

 その積み重ねが現場の医師の不信感を招き、独立開業や他地域に移るなどの行動となり、結果、公立病院に医師が不足する状況を生み出したのです。形になって現れるのは突然ですから、医師の行動に責があるように言われますが事実はそうではありません。もし個人的に不満があるのであれば、突然一度に何人も公立病院を去ることはないのです。医療現場を知らないことから、医師不足問題が惹起しているのです。
 既に地方においては、「何とかして欲しい」「検討します」の段階ではなく、具体的方策を議論しあわないと解決出来ない状態にあります。私達は、ある程度の市であれば公立病院があるのは当たり前と思っていますが、実はそうではないことを認識して解決に向かう取り組みが必要です。

 舛添厚生労働相は本日の全国知事会との意見交換会で、日本の大学医学部で学んだ外国人医師について、「日本の医学部で勉強し博士号を取った人ならば、当然(医療活動を)やるべきだ。特区などの経験を使いながら、開かれた国であっていい」と述べたと報道されています。今までは無理だとして検討もされなかった事柄まで踏み込んで議論する必要に迫られています。

 本日の読売新聞記事を以下に引用します。
「地方を中心に深刻化する医師不足対策として、将来的に、構造改革特区などに限定する形で、日本国内での外国人医師の医療行為を認めるべきだとの考えを表明したものだ。
 新潟県は、過疎地における外国人医師の医療行為を認める構造改革特区を国に申請している。同県の泉田裕彦知事は、舛添厚労相との意見交換会で、「新潟大医学部の博士号を持っている外国人で、日本で医療行為をしたい人はいる。過疎地に限定してもいいので、特区で認めてもらいたい」と述べた。舛添厚労相はこれに答える形で、医療制度を10年程度かけて見直す「長期ビジョン」に関連して、外国人医師の医療行為解禁に言及した。医師法は、外国の医師免許を持つ医師が日本国内で医療行為をする場合、日本の医師国家資格取得を義務づけている。しかし、日本語能力が十分ではない、などの理由で国家資格を取得できないケースが多いとされている。」

【版画展】
 和歌山市役所付近の「ギャラリーけまり」で開催された版画展に行ってきました。趣味で版画をしている先輩に誘われたもので、今年の新作が所狭し、と展示されていました。版画も作者によって作風は全て異なります。先輩の新作品は大黒様で、この版画はある団体が中国を訪問する際に寄贈された程の出来栄えなのです。趣味の領域を超えた版画作品ですが、始めたのは会社を定年なった後と言いますから驚きです。始めることに遅すぎることはない、証明してくれているようです。

【熊野古道】
 和歌山県の熊野古道談義。本日懇談した方は「世界文化遺産になって歴史ある景観が守られ、観光客にも来てもらえる素晴らしい地域になっていることを和歌山県民として誇りに思う」と話してくれました。和歌山県内の熊野古道は全て歩きましたし、奈良県や三重県の熊野古道にも挑戦しています。
 熊野古道は和歌山県が誇る文化遺産であることを県民に知ってもらいたいと、強く訴えてくれました。

【回答】
 新宮市を訪問し、議会報告会を行った時の質問に対する回答です。
田辺市から新宮市にかけての地域に工業高校がないので技術者が不足しています。地元企業は技術者を欲しているのですが、地元に人材がいないのが現実です。他地域の工業高校卒業者はこの地域に就職してくれませんから、地元で技術者を育成して欲しいところです。
新翔高校の総合学科で、平成17年度から建築工学が学べるようにしています。新翔高校は新宮商業高校でしたが、地元から普通科設置の要望が強かったため、校名を変えて普通科に変更しましたが、紀南地域の一般職業教育の必要性を考えた結果、建築工学の授業を設けています。ここで学ぶことで資格取得も可能ですし、今年から国立和歌山高等専門学校と和歌山県が工業高校卒業生の編入受け入れに関して調印していますから、技術系志望の学生も、より高度な教育機会を得ることが可能となりました。
 和歌山県教育委員会では、地元での技術者が不足している現状から職業教育の必要性は理解してくれています。そのための方策は打ってくれています。
 ただ和歌山県の財政状況と少子化、そして普通科を志望する中学生が多く工業過程を志望する中学生が減少傾向にあることから、工業高校の新設や、現在ある高校の普通科に電気科や機械科を設置することは困難です。
 なお、新翔高校の総合学科に電気科や機会科を設置出来ない理由は、これらの学科は実習を伴うため、実習室設置費用の予算化が困難なためですのでご理解いただきたいと思います。新宮市からは少し遠いのですが、田辺工業高校には機械科と電気電子科、情報システム科がありますから、進学の際には検討いただけたらと思います。

田辺市内の三桁国道に架かっている橋を架け替えたのですが、幅員が狭いので大型車の対抗が出来ません。地元からは車が対抗できるように架け替えると思っていたのですが、どうして中途半端な工事になったのか理由は分かりませんか。
該当するのは、田辺市龍神村福井の国道425号線にある橋のことです。平成18年度に完成させ供用開始しています。当初、橋の幅員は自動車道だけで7mでしたが、地元の皆さんと地元PTAから、歩道設置の要望があり、歩道に1.5mをとったため、車道の幅は5.5mとなりました。そして地形上、合計で7mを確保するのがやっとだったので、結果として自動車道が狭まったものです。
 つまり当初計画では、大型車も対向出来る幅員を確保していたのですが、地元の意見を伺った結果、歩道を組み込む計画に変更したものです。従いまして、設計にミスがあった訳ではありませんし、自動車道を意図的に狭めたものではありません。
 なお平成22年度に供用開始を目指して、国道425号線と平行して走る福祉バイパスを建設中です。バイパスが完成すれば自動車の通行が分散されますから、自動車が対向する頻度も多少、少なくなると思われます。

【福祉基金】
 年末が近づいて来ました。各地で福祉施設などへの慰問活動が盛んな時期でもあります。
私の周囲にも、音楽やマジックなどをボランティアで行っている人が増えているような気がします。
 さてボランティア活動をされている方から次のような依頼がありました。「福祉施設にボランティアに行くと地域の方も見学に来てくれる場合があります。そこで皆さんと一緒にボランティアを形にするために、和歌山市にある福祉関係の基金への募金活動を行いたいと思いました。演奏会で訪れた際に高齢者福祉や障害者福祉に役立つ活動を実施したいので、和歌山市にある基金などの情報をいただきたい」と言うものでした。早速、行政機関や福祉関係先と協議を行い、今ある基金を調べました。
 結果は次の通りです。
和歌山市がんばれ基金 小学校、中学校の生徒で交通事故による遺児、父親または母親と生計を同じくしていない子ども、及び父親または母親が重度心身障害の状態にある子どものため、そして心身障害児の福祉向上を図ることが目的。
和歌山市老人福祉大岩基金 老人福祉の増進を図る目的。
和歌山市障害者福祉増光会基金 障害者福祉の増進を図る目的。
和歌山市福祉みます基金 在宅心身障害者の福祉事業の拡充を図る目的。
和歌山市長寿社会福祉基金 長寿社会における保健福祉需要増大に対応した事業をするために設置。
和歌山市社会福祉和田基金 ボランティア活動を推進し社会福祉の増進を図る目的。
和歌山市いきがい基金 長寿社会の到来に備え、高齢者のための福祉活動の促進、快適な生活環境の形成を図る目的。
和歌山県善意銀行 地域福祉の推進のためにボランティア活動や社会福祉施設・福祉団体の活動支援などを目的。
ピンクリボンin和歌山 乳がん患者さんを支援するための活動。活動のための支援金を募っています。
などがありました。成果については分かりませんが、出来るところから取り組みたいとする団体と協調を行いたいと考えています。
11月25日(日) 「商売」
【商売】
 何度も書き記している問題ですが、和歌山市内で商売をしているところの苦戦は止まりません。中心市街地だけの問題ではなく、どこの地域の商店も売り上げは厳しい様子があります。本日、お話したご主人さんは、年末で店を閉めることを検討しています。今日もこれらの店の前の通りは人通りがなく「休日だからですか」と伺うと、「いつもこんな状態なのですよ」と寂しい表情で答えてくれました。
 かつてこの通りは、買い物客で通行できないほどの人が溢れていたこともあったそうです。昔ながらの商店街は全て同じような状態になっていますが、残念ながら盛り返すだけの勢いはありません。

 チェーン店であれば、昔からある店舗が赤字でも郊外型の店舗で売り上げが出ると問題はないのですが、個人商店の場合、店のある場所が、人通りが途絶えた商店街になってしまうと死活問題となります。このお店では今年に入ってから、売り上げから仕入れと諸経費を差し引いた残りが店舗の賃貸費用よりも少なくなってしまう状態が続いているそうです。つまり店を開けていても赤字続きで、現在のような人通りであれば今後の黒字転換も見込めないのです。
 商品単価が何百円のものを扱っていても利益が出ないので、年末商戦の結果次第では年内限りとなりそうです。ただ11月末となっていますが、この通りでは年末に向けての盛り上がりは、例年以上に感じられないと感想を漏らしてくれました。

 周囲を見渡すと、シャッターを下ろしているお店があることが分かります。一度、店舗を閉めると再開させることは容易ではありませんから、何とか持ちこたえて欲しいところですが、毎月赤字では「寂しいから辞めないで」とは言っていられません。
 話をしている途中に温かいコーヒーを入れてくれました。「インスタントですけれど」と枕詞をつけてのものでしたが、味は気持ちによって変わるものです。40年以上に及ぶ長い年月、商売を継続してきたご主人の、そして今年で終わるかもしれないとの思いが込められたコーヒーですから、苦味と温かみのある味がしました。苦いコーヒーが似合うのは大人ですが、経験を重ねた人の人生の苦味が感じられました。

 ご主人さんは、私が市議会に挑戦する時に挨拶に伺った時の名刺、市議会時代の名刺、そして県議会に挑戦する時に訪問した時の名刺を全て大切に保存してくれていました。そして「県議会の名刺も頂戴出来ないか」と言葉をいただきました。ありがたいことです。
 もしかしたらこのお店での最後のコーヒーかと思うと。何気ない会話と忘れられない味になりそうです。

【故郷】
 経済効果を優先させて人材育成を後回しにする傾向がありますが順序は逆さまです。まず人材を育てることが先決です。人材がいる地域には人が集まりますし、その結果お金も循環することになります。地域で自前の人材を育てることで経済活動は付いてきます。事業の成功を求めて都会に出た人は和歌山県に戻って来ることはないにしても、故郷のことは心にある筈です。その結果故郷に還元することが適うかどうか分かりませんが、人は故郷のことを忘れませんから、恩返しをしたいと思う気持ちがある限りいつか形になる可能性はあります。

 全国の事例を見ても、都会で成功した人が故郷に工場を建設したり、故郷会の役員を務めていることがあります。和歌山大学で学んだ他府県の生徒は、卒業した後は和歌山県に留まることは少ないかも知れませんが、和歌山県の思い出はずっと心に残ると思います。
 何時か和歌山県に恩返しをしてくれることもありますから、和歌山県として自前の人材を育てること、他地域から預かった人材は大切に育てることが何よりも大切なことです。
 まず人があって経済があります。
11月24日(土) 「葵会総会」
【葵会総会】
 葵会総会にお招きを受け出席させていただきました。参加者は約100名。挨拶の機会を得たので、総会の最初に挨拶をさせていただきました。

 本日は葵会のご盛会、誠におめでとうございます。また本年の総会にもお招きいただきましたこと、そして挨拶の機会を頂戴いたしましたこと、重ねて御礼申しあげます。ありがとうございます。
 皆さんから和歌山県議会に送り出していただいてから、既に6月議会と9月議会を経験させてもらいましたし、今年最後となる来月からの12月議会に備えて質問項目を精査しているところです。
 さて、議会活動と地域活動は活動の両輪と考えていますから、何よりも皆さん方との懇談の機会や意見交換の機会を大切にしたいと思っています。その一環として、先ほど、新宮市と串本町、そして熊野市を訪問いたしました。和歌山市だけの課題を抽出して解決策を見出すだけではなく、紀南地域の諸課題についても認識したいと考えての活動でした。

 和歌山県には課題が山積みですが、紀南地域には特有の問題もありました。例えば地域医療問題として医師不足や医療への信頼度など、そして働く場所が少ないことから、若い人が高校を卒業してから就職先や進学先として和歌山市や他府県などへ流出していることから地域に活力が生まれないことなどが挙げられます。これらの意見を伺い認識しておくことで今後の活動の幅が拡がると思いますし、特に紀南地域の若い人達から、これらの問題提起を受けたことは、今も将来に亘っても尾を引きずる問題だと思っていますので、和歌山県全体の問題として考えて行きたいと考えた次第です。この後、懇談の機会もあると伺っていますので、皆さんからも是非、地域の課題について話し合いをさせていただきたいと思っています。
 さて和歌山市に関する数点ばかり、最近の動きを紹介させていただき挨拶とさせていただきます。一つ目は旧丸正ビルがフォルテワジマとして今月、11月29日にオープンすること、そしてその南側には十番丁ビルが平成20年2月23日にオープンが予定されていること、そして和歌山大学観光学部の認可が、今月11月中に受けられることが、地域にとって明るい話題です。
 フォルテワジマは中心市街地活性化基本計画の中核施設地として位置づけられるもので、国の認定を受けた計画を推進しています。大型商業施設として賑わい創出の役割を果たしてくれるものだと思っています。また十番丁ビルは同じく和島興産が実施主体となっている居住施設で、こちらもまちなかの賑わいを創ってくれる施設としてオープンを控えています。
 そして和歌山大学観光学部です。こちらも中心市街地活性化基本計画の柱を成している計画なのですが、既に和歌山大学の小田学長は中心市街地からの撤退を表明していますから、国の認定を受けたこの計画が崩れています。個人的には観光学部は中心市街地に位置して欲しいと思っていますから、大学へも伺って来年度の中心市街地への進出は無理としても、それ以降の可能性について協議を続けているところです。観光学部設置に関しては間もなく決定される見込みですから、後は校舎をどこに持ってくるかどうかで街づくりが変わってくる問題です。皆さんのお考えも聞かせていただき、まちの活性化のあり方について一緒に行動して行きたいと考えています。
 今後とも和歌山県活性化のための取り組みを行っていきますので、引き続きまして皆さま方からのご指導を賜りますことをお願いして挨拶とさせていただきます。本日はお招きいただき誠にありがとうございました。

 伺った主な意見については次の通りです。
和歌山電鉄貴志川線が好調ですが、将来に亘って存続するように引き続いて支援を希望します。

和歌山県では森林税を徴収していますが、その用途を見る限り何も税金で賄う必要がないと思います。例えば、和歌山県が環境先進県を目指しているのであれば、和歌山県の森林がどの程度、二酸化炭素を吸収しているのか示して欲しいと思います。また企業の森が注目され表彰を受けていますが、企業が取り組むよりもずっと以前から、紀伊半島では個人が植林をしているのです。この人達は注目されていませんし、表彰されることもありません。個人の取り組みも企業の取り組みも、活動していることは同じですから同列で評価して欲しいと思います。
 個人と企業が植樹した木々でどれだけ二酸化炭素の吸収量が増加しているのか、資料がありましたら示して欲しいと思います。

議員からの報告や挨拶に全て具体的である必要があると思います。何かの取り組みをしているのであれば具体的に話せると思うからです。その点、いつも具体的に地域の動きが分かるように説明してくれるので、とても分かりやすく感じています。

【着物でシャンソン】
 恒例の「着物でシャンソン」が開催されました。フランスの歌謡曲シャンソンを和風の装いで歌うイベントです。和歌山シャンソン教室の生徒が出演するもので、すっかり地域に定着してきました。「和歌山でシャンソンを」この気持ちから始まった取り組みは、大きな輪になって拡がっています。
11月23日(金) 「県政報告会」
【仕上げ】
 志半ばにこの世を去ったYさんの仕上げの日でしたから、自宅を訪問させていただきました。ご家族の元を離れる区切りの四十九日、それにしても一ヶ月が経過するのは本当に早いものです。奥さんとお話したところ、告別式の後は落ち着いていたのですが、二日前に車の廃車手続きをした時には本当に夫が亡くなったことを実感し、昨夜は、明日から本当に寂しくなることを感じたと話してくれました。愛車の持ち主がいなくなり手放す瞬間の寂しさ、分かるような気がします。
 そして四十九日、Yさんは今日で自宅を去ることになりますが、これからもずっと優しい笑顔でご家族を見守ってくれると感じています。実態はなくなってもその心はいつまでも残っているのです。私達は姿あるものだけを信じていますが、見えないものの存在を信じることで実現出来ることがあります。心や願いは見えないけれども確実に存在しています。それと同じで、今までの感謝の気持ちを持つ限り、ずっと一緒に居てくれると感じています。

 本日伺ったところ、今年8月には主治医からご家族に対して、覚悟をしておいて欲しいと告げられていたようです。この世を去ったのはそれから三ヶ月です。限られた時間の中で何を感じていたのでしょうか。そして亡くなる一週間前、Yさんと私の会話を奥さんは聴いてくれていました。大きな声で、自分のことではなく他の人のことをお願いしている姿に「最後まで夫らしいな」と感じたとのことです。その二日後に病院に向かい、病院で過ごした三日後にこの世を去るとは夢にも思わなかったと話してくれましたが、私もそれが最後の会話になるとは思ってもいませんでした。
 これからも見守ってくれていると思います。安らかにお眠り下さい。

【フラワー展】
 和歌山東急インホテルにおいてフラワー展が開催されました。招待を受けていたので会場に赴きましたが、そこには主催者のファンが大勢駆けつけていました。生花に特殊な加工を施しているので、花は自然の色のまま10年間は持つそうです。制作は一ヶ月に一作品ですから相当の時間を要しています。今回も、皆さんの今年一年間の作品が展示されていました。
 
【県政報告会】
 県政報告会を実施しました。参加してくれたのは約20人、報告会の後は懇談会の場を持ち意見交換を行いました。報告は直近の取り組みについて取り上げました。

 和歌山市内のコミュニティFM局開局についてです。現在、総務省に免許申請中で最終局面を迎えていて、平成19年11月中に認可されると聞いています。認可されると同時に周波数が決まります。全国の県庁所在地で民間のFM局がないのは和歌山市だけですから、空白地帯から脱出することになります。地元密着の番組作りは勿論のこと、防災放送にも力を注ぐ予定です。新潟や神戸の震災の時には地元コミュニティFMの活躍があったのは、避難所生活や明日の見えない時には地元に密着した情報が糧になるからです。和歌山市での開局は平成20年4月を予定しています。

 野球クラブチームについて。和歌山市議会時代に議会で独立リーグ構想に関して提言しました。あれから約5年が経過しましたが、それ以降も継続して可能性を模索していたのですが、現在、和歌山県での野球クラブチーム「紀州レンジャーズ」を検討しています。早ければ平成22年度の発足を予定しています。野球王国和歌山県からクラブチームを誕生されるための取り組みを行っています。

 県議会での一般質問についてです。県議会では平成19年6月議会で一般質問をさせてもらいました、質問項目は「企業誘致について」「観光医療立県和歌山の取り組みについて」でした。どちらも質問後も継続した取り組みを行っています。また平成19年12月県議会では、「防災対策について」の一般質問を行う予定です。
 そして和歌山市の動きを説明いたしました。主にフォルテワジマと十番丁ビル、そして和歌山大学観光学部開設についてです。いずれも中心市街地を活性化させてくれる取り組みです。大学が国に働きかけてわずか4年で観光学部開設にまで漕ぎ着けました。そして平成19年11月29日にオープンするフォルテワジマと平成20年2月23日にオープンする十番丁ビルは、和歌山市に本社のある和島興産が和歌山市の活性化のために尽くしてくれているものです。全て欲得ではなく、和歌山市活性化のために考え実施してくれているものです。

 何も動きのない地域と比較して和歌山市は恵まれています。何も起こらないとそれに付随した化学変化は起きませんから、これからに期待出来ます。そしてこれらの大型事業が実現するまでには水面下で長い時間を要していることに注目して欲しいと思います。突然、活性化のための大型案件が発生したものではないのです。実現させるまでには多くの人の関わり、折衝、支援があって初めて表面に出てくるのです。これはクラブ野球チームやコミュニティFM局開設に関しても全く同じです。簡単なものではないのですが、関係者の行動力と周囲の支援があって実現しようとしているのです。

 和歌山市では、時として活性化に向かおうとする事業者に同調しない動きが発生します。反対する人は、これらの事業は何の努力もしないでパッと発生したとでも思っているのでしょうか。地域のために投資をしてリスクを取る覚悟で乗り出していることに対して、外野席から文句を言うのは間違っています。周囲から協力する気持ちがあると事業は成功に向かいます。私達が和歌山市を思う気持ちがあることに対して、それを実現するために尽力してくれる人もいるのです。実現させようとしているものは全てが同じ形のものではありませんが、全て同じものの実現を待っていても何も始まりません。
 突き抜ける瞬間が到来したら、同じ波に乗りたいものです。やる時は一気にが基本です。
 以上のような活動を行っていることを報告させていただき、今後とも皆さんと連携した地域活性化のための取り組みを継続したいと考えています。

 主な意見は次の通りです。
二順目国体が開催されると聞いています。優勝するための支援策はありますか。
平成27年度に和歌山県で二順目国体が開催される予定です。昭和45年の黒潮国体に続く二回目の開催となります。優勝を目指すための取り組みとしてはゴールデンキッズプロジェクトがあります。主に小・中学生を対象に、スポーツの才能がある子どもを発掘して、競技選手に育てようとするものです。対象が小・中学生ですから二順目国体を目指した取り組みと言えます。

国体に向けて施設整備が必要だと思います。私はサッカーをして全国の大会にも参加していますが、和歌山県内のサッカー場は良いとは言えませんし、芝生のグラウンドは数少ないのです。他府県に行くとサッカー場は芝生が敷かれていますし、夏は夏の芝、冬は冬の芝に張替えしている程です。和歌山市のサッカー場の場合、冬は芝生が茶色に変色しています。これは冬の柴に張り替えていないためですが、他府県から来た人には施設のお粗末さを指摘されています。また土のサッカー場で試合をした時は、こんなグラウウンドで試合をするのは始めての経験です、と笑われた程です。
前回の国体で使用した施設やグラウンドが全て使用出来る訳ではありません。当時と競技種目によっては施設の規格が変更されているものがあり、二順目国体に向けて整備もされると思います。サッカー場のことは聞いたことがありますし、野球でも同じような話をいたことがあります。他府県から試合に来た人が、和歌山市内の河川敷の野球場で試合をした時は驚いたそうです。「野球の強い和歌山県なのに施設は整備されていないのですね」と言うものです。

 このような事例から、競技者や子ども達の保護者が恥ずかしい思いをしていると聞いています。今後整備の必要性はありますし、新しい施設が設置されることによって道路も整備される筈です。こちらでも考えますが、国体を次の飛躍のきっかけにするような提案をいただきたいと思います。
11月22日(木) 「和歌山大学」
【和歌山大学】
 和歌山大学観光学部は平成20年4月の開設を目指した活動を続けています。現在あるのは経済学部、教育学部、そしてシステム工学部の三学部ですから、観光学部が認められると4つめの学部となります。地元にとっては歓迎すべきことですし、将来に亘って和歌山大学が和歌山市に存在してくれることを考えても歓迎すべきことです。
 大学があるまちとない地域では、そのまちの風景や活力は全く違ったものになります。和歌山県と和歌山大学の場合を考えて見ます。
 和歌山大学の学生は現在約4,500人、教職員を含めると約5,000人になります。大学をひとつの組織と捉えると、県内で最も大きい組織は県庁で約6,000人、続いて和歌山市役所の約3,000人ですから、県庁についで二番目の構成員を持つ組織と言えます。和歌山県の場合、大きな企業が少ないので県庁や大学がひとつの経済基盤を確立している組織でもあるのです。

 また資本金で比較すると、和歌山県内では紀陽銀行の資本金が約800億円で最大。和歌山大学の資本は約300億円ありますから、二番目に位置していると言えます。
 これだけの人と資本を有している組織が和歌山大学なのです。大きな民間企業が少ない和歌山県にとって大学は地域を支えている欠かせない存在なのです。和歌山県の文化レベルの維持向上、地域活性化などの部分で大きな役割を果たしてくれていることを認知しておく必要があります。

 そして学生による経済効果を大まかに試算してみます。学生一人当たりの支出額を月間10万円と仮定します。下宿費用や交通費、飲食費、交遊費などを考えると、これでも少ない目です。4,500人が毎月10万円を和歌山市内で消費していることになりますから、月間4億5,000万円となり、年間では54億円の経済効果となります。更に教職員の支出や入学式や卒業式などの式典での家族の参加を合算すると、実際は54億円以上の経済効果があると考えられます。しかも学生は毎年入れ替わり、旧国立大学であることから確実に生徒は集まりますから、地域にとって長期間に亘って利点があるのです。

 そこに観光学部です。仮に生徒500人と仮定すると月間5,000万円、年間では6億円の経済効果を新たに地域にもたらすことになります。
 しかも現在ある三つの学部の県外からの入学者比率は約70%であるのに対して、平成19年度に開学した観光学科の県外入学者の比率は約80%と割合が高くなっています。これらの生徒の多くは大学付付近で下宿生活を過ごしていますから、経済効果と地域活性化にもつながっているのです。

 以前、和歌山大学があった和歌山市高松と吹上付近のマンションには学生の姿はなく、和歌山大学がある栄谷付近のマンションは学生で部屋が埋まっています。そう考えると大学は学問の府であると同時に、地域活性化の役割の一端を担ってくれていることが分かります。
 中心市街地に大学が進出してくれることの意味を理解する必要があります。残念なことに、平成20年開設の観光学部のキャンパスは中心市街地で設置することになりませんでした。大学の思いに対して理解を示して強力な支援体制を整えていたら結果は違っていたと思いますが、来年度は現在大学のある栄谷に設置することになりました。中心市街地に進出してもらうためには、今まで以上の協力体制が必要です。何故なら、一旦大学内に観光学部を設置すると、直ぐに移転させることは困難だからです。本来であれば、ここに来るまでに市行政関係者と充分な話し合いが必要だったのです。
 現状認識と今後のあり方について有意義な懇談をすることが出来ました。

【その他】
 新エネルギー導入や地域活性化についての懇談を実施。また昨日のがんばろう会の結果について、飲食店舗や病院の殺菌対策について話し合いました。
11月21日(水) 「政局」
【政局】
 新宮市から和歌山市に戻りました。最初に打ち合わせを実施。年末の慰問活動についてと政局についてです。本日お会いしたNさんと一緒に年末の福祉施設への慰問を今年も行うことにしました。その日程調整と内容について検討しました。
 また政局についてですが、「現在の国政のあり方には飽きが来ているので、私を含めて変化を求めているような気がしています。長年同じところに権力が集中するとどうしても腐敗するので、一度変えたいとの思いは消えていないと感じているようです。」と話してくれました。今年夏の参議院選挙について少し違った見方をしてくれました。

 今まで投票に行っていた人が自民党から民主党に変わったのではなく、投票に行った人の顔ぶれが変わっていたのが本当のところです。今まで投票に行かない人が民主党に期待して投票に行き、自民党に投票していた人が投票に行かなかったことから参議院で与野党が逆転したと見ています。

 そう感じているのは、今回各地の投票所を回ったところ、従来見ないような顔が多く、知っている顔が少なかったこと、投票に来る時間帯が微妙にずれていたことから、固定層が動かなくて、浮動層が投票に行ったと推測しているようです。長年、選挙を見てきた方の面白い見方です。和歌山市の場合、今までにこのような状態になったことはありましたか、と伺うと「和歌山市で宇治田市長が現職で旅田候補が挑戦した選挙では、同じような雰囲気がありました。あの時は投票に来る顔ぶれが違っていたので、現職市長は危ないと思ったものですが、結果初陣の旅田候補が勝ったのです。あの時以来ではないですかね。選挙が動くとは、人が動くことなのです」。

 人が動くと選挙結果が変わります。やはりこの社会を変えるのは私達の行動にあります。むしろ、行動する以外に変えることは出来ないと考えるべきです。結果に何か変化があると、そこには行動の変化が潜んでいるのです。長年関わっている人はその変化に気付くようです。経験者には変化を見てもらい助言をいただくこと、そして現役の私達は行動を起こし変化を与える役割を担いたいものです。

【写真展】
 近鉄カルチャーセンターで知人が出展している写真展を見に行きました。丁度、受付の当番で本人がいたので、解説をしてもらいながら作品を鑑賞しました。今年のテーマは花で、白と赤の花がきれいに咲き誇っている一瞬を切り取っていました。先に写真会社の社長が話していたように、写真は作者の気持ちが込められています。同じテーマで撮影しても、作品の仕上がりが違っているのは、作者の思いと気持ちが違うからです。

 全ての作品には作者の思いが込められていると思うと、これらの作品は風景写真ではなくその人の気持ちだと感じました。明るい気持ちでいると明るい花の写真として表現されますし、心を沈めて撮影すると静かな作品に仕上がります。
 見方を変えると作品の持つ意味まで、鑑賞者で変えられますから不思議なものです。つまり人によって同じ評価はないと言うことですから、自信を持って自分の価値観で何事も捉えたら良いのです。自分が選びたいものや実現したいものは自分が評価すると考えると、他人に左右されません。

【理事会】
 ライオンズクラブ理事会に出席、今日は年末のイベントの検討と結成5周年行事の成果について話し合いました。5周年行事では福祉施設への慰問活動を行いました。吉本興業の芸人さんによるイベントは大変な盛り上がりを見せましたが、入居者の皆さんが喜んでくれたことは他にもありました。それはライオンズ女性会員による入居者の女性の皆さんに薄化粧を施したことです。今回喜んでくれた、入居されている女性は長い間、化粧をしたことがなかったのです。「長い間化粧をしたことがなかったし、もうすることもないと思っていたので、本当に嬉しく思っています。皆さんに感謝しています」と涙を流して話してくれたのです。

 そして入居者への顔や足のマッサージもふれあいを深められて喜んでくれました。女性会員の中にはエステ経営者もいますから、時間を見つけてマッサージも施してくれたのです。入居している女性は、「化粧とマッサージ体験が最も印象的でした」と話してくれてのす。小さなふれあいと、今までは当たり前に自分で出来たことで今では経験出来なくなっていることを体験したことに感動してくれたのです。人は大きなことよりも小さな体験に感動することがあります。何気ない女性会員からの化粧とマッサージは、入居者の心を揺り動かしたのです。女性会員から、これからの行事でも、化粧やマッサージ体験をして欲しいので取り入れて下さい、と意見がありました。男性には気付かない視点での提案でした。勿論、次回からはイベントの大きな柱として実施したいと考えています。

【がんばろう会】
 和歌山市内の洋菓子店では年末商戦を控え、社長以下従業員全員が集まって毎年「がんばろう会」を行っています。ここで鍋を突きあいながら懇親を図り、年末を乗り切ろうとするものです。開始時間は夜9時、仕事を終えた従業員の皆さんが市内の各店舗から本店に集まってきました。今年もお招きしていただき、皆さんと一緒に話し合いました。地元の企業や事業者が元気になるように、それは行政機関がお手伝いすべきことの一つです。 地元に根ざした民間企業が元気になるとまちは元気になります。若い従業員は元気で、倒れるまで働くぞ、と声をあげてくれました。
 20歳前後の方には「まだまだこれから」があります。元気を出している皆さんと一緒にいると、年末に向けての昂ぶりを感じます。さぁ、今年もがんばろう会から加速度的に年末に向かいます。がんばろう。
11月20日(火) 「報告会」
 議会報告会のため和歌山県新宮市、串本町、三重県熊野市を周りました。紀伊半島の南部ですから和歌山市からでも電車で3時間を要する場所なので本日と明日の二日間で訪問して議会報告と地域の課題を伺ってきました。

 最初に訪れたのは串本町の皆さんのところです。議会活動として、田辺市から南の地域の観光施策との取り組みについて、産業振興について、そして独立リーグに参画を計画している和歌山県のクラブチーム紀州レンジャーズの取り組みについて、そして東南海・南海地震へ備えについてなどを報告しました。

 和歌山市と同じで、皆さんが最大の課題と思っているのはやはり経済の活性化についてでした。串本町で育った子どもが高校卒業と同時に進学や就職のために県外に出て行っている現状があり、働く場所を誘致して欲しいことが一番の願いだと聞かせてくれました。  
 参加してくれた方のご子息は、最近、幸いにして新宮市の製紙工場の人員が不足したので人材募集があり、地元で就職出来たことを喜んでいましたが、故郷で働けることの意味について考えさせられました。

 また医療の問題も大きな課題です。今年、新宮市民病院に東京から産婦人科医が赴任したことで医師の三名体制を確立出来たので産婦人科の存続が図れましたが、医師不足は深刻な問題です。新宮市民病院以外に民間の産婦人科医は一軒あるだけで、安心して出産出来ない状態になっているのです。これでは少子化対策以前の問題であるばかりか、若い女性だけではなく若い夫婦もこの地域で暮らしにくい状況です。事実、仕事でこの地域を離れた場合、その赴任先の土地に新築をしている家族があり、若い世代の人口減少となっています。働く場所の確保、安心出来る医療体制、そして安心して出産できる産婦人科医の確保など、紀南地域の医療の課題を感じ取れました。

 また将来医師を目指している子どもの中には、中学を卒業した後、地元の高校に進学しないで、東京の高校から東京の大学医学部に進学している事例もありました。一度東京に出てしまい医者になると地元には戻ってきませんから、地元の人材でありながらも故郷で医者としての活動が出来なくなるのです。現在も将来も医師不足が予見出来る事例に突き当たり、深刻さが浮き彫りになりました。深刻な課題ですが改善は困難を極めます。

 医師と言っても若い人達の場合、どうしても地方よりも都会で生活を志向しています。仕事も大切ですが自分達の生活も同じように大切だからです。家庭を犠牲にして仕事、医師としての活動を優先して欲しいとは言うことは出来ません。人生を有意義に送るためには両立を求めるからで、都会で仕事に就くと地方には戻らない場合が多いのです。それを批判することは誰にも出来ませんし、むしろ能力を発揮するためには地域から送り出すべきかも知れません。ただ残された地域に問題が横たわるのです。

 難しい課題ですが、和歌山県立医科大学の定員が来年度の募集から5名増員されますから、地元で医師を志望する子ども達には地元の大学を目指して、地元で医師として活躍して欲しいと切に願うばかりです。
 続いて新宮市に入り議会報告会を実施、熊野市でも議会報告会を行いました。訪れたか会場は熊野市でしたが勤務地が熊野市であって、皆さんの住居は和歌山県ですから県政について報告することは意味のあることだと考えています。
 皆さんお忙しい時期と時間帯でしたが熱心に聴いていただき行った甲斐があったと思っています。

 本日の最終は再び新宮市に戻りました。午後6時、最初に約40人の皆さんに集まってもらって議会報告会を行いました。主な報告内容は6月と9月県議会での取り組みについてで、皆さんと一緒に和歌山県の課題を解決するための活動を実施することを依頼しました。
 また午後7時からは、20歳代の若い人達10名に集まってもらって報告会を行いました。最初に、議会は何故存在しているのか、議会の仕組み、そして私達と議会との関わりについて説明を行った後、実際の議会活動の事例を示して、私達の企画や案がどのようにして実現していくのか、その流れを説明しました。このことで若い人が政治に関心を持つきっかけにして欲しいと思っています。

 地域の課題についても質疑応答を行いました。最初は硬かった皆さんですが、次第に話しかけてくれるようになりました。殆んどの人は議員と懇談するのは初めてだと言うことで、緊張感があったのですが、議員の仕事は、皆さんとの意見交換によって見出した地域の課題を、民主主義の原点である地域の代表者で構成された議会の場に持ち込み、行政機関の責任者と議論して実現させていくことにありますから、交わることの意味についてもお話させていただきました。何も考えない、何も行動を起こさない、何も期待しない、議員を誰も知らないでは、私達が生活している地域は良くなりませんから、そのうちの一つでも実現させて欲しいとお願いしました。議員を知っているだけでも意味があり、簡単なことですから、これを機会に情報の連携を図ることにしたいと考えています。

 主な質疑は次の通りです。
田辺市から新宮市にかけての地域に工業高校がないので技術者が不足しています。地元企業は技術者を欲しているのですが、地元人材がいないのが現実です。他地域の工業高校卒業者はこの地域に就職してくれませんから、地元で技術者を育成して欲しいところです。
少子化の時代ですから、和歌山県で工業高校を開設することは困難だと思います。特に工業高校への進学者が少ない中で、工業高校から普通高校に変わっているところもありますから、必要性は感じますが厳しいところです。ただ、例えば、普通高校に技術コースを設けるなどの考え方もありますから、設置出来ないか当局と話し合ってみたいと思います。

新宮市の3歳児は最初の2年間保育園に行き、5歳になって幼稚園に行くコースになっています。途中で保育園から幼稚園に変わるのは如何なものかと思います。他地域では保育園か幼稚園に行くのかを保護者が事情に合わせて選択出来ると聞きました。何とかなりませんか。
新宮市では、最初から幼稚園に行けないとは初めて知りました。和歌山市の場合は三年保育や二年保育があり、幼稚園の場合でも選択する余地はあります。即答出来ないので調査してみます。

田辺市ですが、三桁国道に架かっている橋を架け替えたのですが、幅員が狭いので大型車の対抗が出来ません。地元からは車が対抗できるように架け替えると思っていたのですが、どうして中途半端な工事になったのか理由は分かりませんか。
現場を見ていないので回答出来ないので調査します。
11月19日(月) 「議員団懇談会」
 関西議員団懇談会が大阪市内で開催されたので出席して来ました。丁度、昨日は大阪市長選挙投票日で、結果はご存知の通り平松新市長が誕生しています。大阪府下の議員からは、大阪市では歴代助役から市長へのステップを踏んでいるので民間からの市長を望んでいたと伺いました。各地域で、有権者の意識が変化していると気付かされます。従来通り、の言葉は通用しなくなっているのです。

 同じ人や同じ経路だけでは安心感は持たれなくなっているので、新しいタイプの人の登場が待たれているようです。首長の場合、必ずしも経験者でなくても、信頼感のある人や清新な人への待望があるようです。
 さて関西議員団懇談会では、参加した関西各地の約30人の地方議員が意見交換を図りました。そして途中から出席した藤原参議院議員からも国政に関する意見を聞かせていただきました。それは次のようなものです。

 参議院では与野党の勢力が逆転しているので、衆議院と参議院のねじれ現象があり、すくんでいる状態が続いているようです。戦後、両院がねじれとなったのは初めてのことで、予想以上にその運営の難しさが身に染みているとのことです。その理由は大きく分けるとふたつあります。

 ひとつ。衆議院には幾つかの優先権がありますが、現実は機能しないのです。例えば、予算案は衆議院に優先権がありますから、参議院で否決されたとしても、再度衆議院に予算案の議案が送られ2/3以上で可決することは可能ですが、それは予算案を通過させるだけです。その予算を執行するための法案を両院で可決しないと、予算を執行出来ないなど歯止めが掛かります。

 ふたつ。野党からすると与党案を全て否決出来るかの問題があります。法案は国民生活に直結するものがありますから、与野党の駆け引きだけで可決や否決をする訳にはいかないのです。例え意見の相違があったとしても素早く通過させるべき法案がありますから、野党にとっても厳しい選択が迫られるのです。まだからと言って与党案に賛成ばかりしているようでは野党の存在価値はありませんから、政権に向かう姿勢と国民生活の安定と向上のための活動を両立させなければならないのです。

 この二つの理由から国会はすくんでいる状態で、与野党ともかつて経験したことのない世界に入っているのです。未体験国会ですから、何が起きるか国会議員にも分からないようです。
 ただ私達国民にとっては歓迎すべきことです。何故なら初めてねじれ現象があると言うことは、過去、一度も参議院が衆議院へのチェック機能を果たしていなかったと言えるからです。

 衆議院で可決された法案は全て参議院でも可決されていたのですから、参議院はその役割を果たしていなかったのです。良識の府参議院と言われながらも、実は衆議院のコピーであったことから参議院不要論も登場していたのです。初めて、日本国憲法の要請であった二院制による政治が行われているのです。初めての本格的な二院制の機能を活かした国会となっていると考えると、非常に健全な状態であると言えます。

 権力には歯止めが不可欠です。衆議院に内閣総理大臣の指名や予算案の優先権があり、言うまでもなく権力の中枢は衆議院ですから、ここに歯止めを掛けられる機能を参議院が持ったことで、権力の暴走を抑えられるのです。しばらくのこの状態が継続れると思いますが、未体験の世界から何が生まれるのか楽しみでもあります。
11月18日(日) 「伊勢国際宗教フォーラム」
 皇學館大學校内で昨日から開催されている「伊勢国際宗教フォーラム」に関して、その設立の趣意を記します。

 私たちが生活する21世紀の日本の社会は、科学や技術の進展に伴い、今までにない快適で便利な社会となり、高度な文明を享受するようになりました。巷間には物があふれ、自由に何でも実現することができるような錯覚さえ生じています。世界を見渡せば、経済はすでに深く繋がり、多くの国々が連携するようになりました。しかし、ひとたび目を転じると、この現実の社会の中に大きな問題が生じつつあることも否定できません。
 その一つは、経済の充実、物質的な豊かさこそが人間の幸福の最大なるものであるように考えられるに至り、すべての価値が金銭に換算されるようになったことでありましょう。さらには、経済のグローバリゼーションの中で、私たちも、否が応にも世界経済の中に組み込まれ、それが新たな緊張をも生み出すことになりました。
 また身近なところを見ても、利潤の追求を第一義と捉える人が増え、人々の生き方にも大きな変化が生じました。自分のことだけを考える利己的な人々、退廃的に生きる人々、働く意欲を持つことができず引きこもる人々など、今までには考えられなかった価値観さえ生まれ、社会の中に混乱と格差が目につく時代となってしまいました。価値観の変化というよりは価値観を喪失した時代というのが現代なのかも知れません。
 しかし、歴史を振り返ってみますと、私たちのこの国は、古来より仏教や儒教、道教などの外来思想を受容しつつ、豊かで繊細な自然環境の上に、世界でも比類のない独自な精神文化を築いて参りました。特に紀伊半島を中心とする地域は、海と川と霊峰から成る聖域を形成しており、いくつもの歴史的大事件を飲み込みつつ霊性の基層を守ってきました。とりわけて紀伊半島の東に位置する伊勢の神宮は、太古より今日に至るまで、人々の精神的な拠り所となり、第62回を迎える20年に一度の遷宮は、そのつど、わが国の再生を祈る行事として引き継がれています。
 ここに、今日混迷する時代にあって、21世紀の新生に向かって有志一同が伊勢の地に集い、我が国の基層精神を再認識しつつ、世界に広がる平和の指針となる価値観の創造をめざし、日本及び世界の宗教関係者・研究者のフォーラム設立を発起する次第です。

 以上の通りです。ダライ・ラマ法王に接することができたこと、全ての宗教は愛を伝えることと人類を救うことが目的であることを示されました。宗教だけではなく私達の活動の根幹もこれを読み替えて記すと、他人への愛情、思いやりと地域から世界へ向けて平和を追求することなのです。愛情と平和への願いのない全ての活動は有り得ませんし、それに反するものが存在していること自体が、本来なら永続的に続く発展を阻害しているのです。

 確かに所得格差などの問題があり、他人へのいたわりや思いやりの気持ちが欠如している時代にあります。しかし経済的価値は善なのです。所得の豊かな人は、その持っている金銭的価値を事業に使うことで社会的使命を果たすことになりますから、決して陥れるべきものではありません。地域に企業がなければどうなるのか、地域に篤志家がいなければどうなるのか、考えただけでも恐ろしいことです。
 社会的に弱い立場の人は行政機関が守ってくれると思いがちですが、行政機関は制度に基づいた補助施策などを執行する役割が与えられているだけですから、自らが利益を生み出していいないことに注目して欲しいのです。地域を支えているのはここで働いている人であり、雇用を発生させてくれている企業なのです。

 経済的価値を生み出す企業があるから地域は成り立っているのです。仮に所得を生み出さない地域があると仮定すれば、生活に必要なものは全て国の支援を受けるか自給自足の暮らしに戻る必要があります。全てにおいて国の支援を受けると国の意見は絶対ですから自由度は少なくなりますし、現代社会では自給自足の経済では豊かになれません。
 思いやりの気持ちや平和への祈りは、豊かさと正比例していると考えています。全てが貧困だったとしたら、他人を助けるところまで行動すること自体が難しくなりますから、それは避けなければなりません。世界を考えることで地域が見えることもあります。地球環境問題解決のためには、大きく考え小さなところから行動すべきと言われますが、助け合いの活動も同じです。世界に視点を向け自らが出来る範囲のところから活動を行うことが大切なのです。
11月17日(土) 「ダライ・ラマ法王」
 皇學館大学で「伊勢国際宗教フォーラム」が開催されましたが、友人を通じてのご縁があって参加させていただきました。チベットのダライ・ラマ法王が来日され、この場所に来てくれたことから素晴らしい瞬間を体験することが出来ました。誰でも体験出来るものではありませんから、朝から皇學館大學に向かいました。皇學館大學では理事長室を伺い、上杉理事長と面談することが出来ました。理事長には中々お会いすることが出来ませんから、それだけでも訪問した価値がありました。

 宗教や神様のことは分かりませんが、その場に居合わせることが貴重な瞬間であることがあります。世界の平和を祈るダライ・ラマ法王はオーラに包まれ、言葉には力がありました。法王の言葉から感じたことを以下に記します。

 地球環境問題やテロリストを悪だと言っているけれども、それを作り出したのは人間なのです。人間の思っていることが悪に力を与えているのです。つまり人間の気持ちの中に、自分だけが良ければとの思いがあるため地球や世界に関心がないのです。そのため関心を向けていない地球の環境が破壊され、テロが暗躍する時代になっているのです。人類の知性は既に充分過ぎるほどあります。知性を活かした進化と向上はこれからも続くでしょうが、ここに欠けているものもあります。それは思いやりの心、やさしさです。これらの気持ちが欠けている世界であることが、悪を生み出しているのです。
 世界はひとつのコミュニティであることを自覚すれば、一人ひとりが世界を作っているという責任を持つことにつながります。世界の平和に対して、全ての人が責任を共有し背負っていることを自覚すれば必ず平和になるのです。そう思っていない人がいることが平和を妨げているのです。
 私達は、敵は絶対的なものと考えているのですが、敵は自分の心が作り出しているものですから絶対的なものではありません。他人は自分の一部ですから、自分の気持ちを清らかにすれば、関わっている他人の気持ちも清らかにすることが出来ます。
 人の内なる価値とは思いやりの心とやさしさですが、内なる価値が人間にとって最も大切なものです。内なる価値を自覚することで他人もそうなりますし、世界もやさしさの満ちたものになります。それを信じることが大切です。

 ご一緒した方に伺うと、法王からは黄金と銀色の氣が発せられていたそうです。氣が向かって来て身体が熱くなったと話してくれました。法王は大きな氣を発している最大の人物だそうです。

 さて、今日は遠く伊勢市まで行きましたが、機会やご縁は大切にしなければなりません。何事もそうですが、また次回と思っているようではその次回は巡ってきません。まず今回があって次回があるのです。
 何事も感謝する気持ちから始まり、感謝する気持ちで終えたいものです。神社仏閣へのお願いとは感謝することなのです。子どもが生まれたことに感謝。元気に育っていることに感謝。成人したことに対して感謝など、神社仏閣はお願いをする場所ではなくて、感謝する場所なのです。神社の御神体の部分には鏡を置いています。それはお願いにきた自分を写しているのです。自分の中に神様がいることを知り、日々感謝することで思いは叶えられていくのです。
 表に出る結果に至るまでには、自分の中に見えない原因があるのです。原因があるから結果が導かれるのです。見えないものに感謝することが結果を出してくれるのです。本日は熱い気持ちを持ち帰ることが出来ました。
11月16日(金) 「シャンソン」
【中心市街地】
 和歌山市の中心市街地には、商業施設のフォルテワジマとマンションとなる十番丁ビルの計画が進められています。どちらも中心市街地に位置していて、商業と居住の重要な役割を果たしてくれる施設になりそうです。フォルテワジマは平成19年11月29日にプレオープンし、12月1日から本格的にオープンします。当初は地下の温浴施設と1階、2階の売り場が先行しますが、来春には全ての階がオープンする予定です。また十番丁ビルは平成20年春のオープンが見込まれています。このマンションの景観などに関して打ち合わせを行いました。現在のまちづくりには景観を考慮することが欠かせません。街並みと周囲の環境と調和させることが必要で、特に城下町の中心地で、和歌山城を南側に眺める場所にあるだけに事業主体では景観には注意を払っています。
 出来るだけの協力を行いたいと考えています。

【写真展】
 明日からの藤原紀香さんの写真展の会場を下見しました。和歌山ビッグ愛には、東ティモールで撮影された新作となる写真パネルが展示されます。平和への思いが伝わってくる作品ばかりです。日本で暮らすことの有り難さ、そして平和な国から紛争に巻き込まれている地域の方への支援のあり方にについて考えさせられます。

 それは哀れみや施しではなくて、長い時間をかけて独立した国は自分達で新しい国を創り出そうとする気概を持っていますから、一緒になって国づくりを支援してくれる人や国を求めているのです。基本は自分達で行うけれども独立したばかりの国ですから、社会の秩序形成や枠組みを作ることから始める必要があるのです。

 誰でも自分が経験した中からしか考えることが出来ませんから、まず経験しなければ小さな発想、も小さな行動から抜け出すことは出来ません。でも最初から未知の経験をすることは出来ませんから、経験者の話を聞くことから始まります。聞いた経験に刺激を受けたり考えさせられたりする中から「よし自分も体験してみよう」と心が感じたら、チャレンジすれば良いのです。知らない国に行っても良いし、困っている世界の人を助けるためにいし看護士の道に進むことも選択肢となります。
 思ったらまずそれを経験すること、経験の中から学び、そして行動することで今までとは違う道を歩くことが可能です。経験は全ての先生であり、行動は全てを可能にしてくれます。
 写真展に協力してくれた和歌山市内の会社の経営者は、写真について次のように話してくれました。

 同じ被写体を撮影しても写真の仕上がりは違います。愛情、心を込めて撮影した写真と、どうでもいいやと適当に撮影した写真では、被写体の表情、写真の表現力に格段の差が出るのです。両親が撮影した子どもの写真は愛に溢れている表情をしているのはそのためです。例えプロの写真家が子どもの写真を撮影したとしても、技術面では勝ったとしても、両親が子どもに愛情を込めて撮影した写真には敵わないのです。
 作品に魂を注ぎ込むのは心です。愛情のこもった料理とそうでない料理では味が違うのと同じです。思いを込めた写真作品が、見る人を動かすのはそのためです。

【シャンソン】
 今年もシャンソンコンサートが開催されました。ステージには和歌山シャンソン協会の橋本佳代さんが立ってくれて、秋を感じさせてくれる歌声を聴かせてくれました。何故か木枯らしの吹く季節の秋はシャンソンが似合います。哀愁を感じさせてくれるテーマの曲が多いことも要因かも知れません。
 また本日は懐かしい歌謡曲も披露してくれました。歌は人をあの頃に帰してくれる力を持っています。それぞれに違うあの頃を思い出しながら秋の夜は華やかに、そして静かに過ぎて行きました。
11月15日(木) 「お墓での報告」
【報告】
 今年お亡くなりになったAさん。早いもので半年以上が経過しました。生前からお世話になってばかりで恩返しが出来なかったことは残念なのですが、和歌山県を発展させたいとの意志を受け継いでいる一人として、お墓に御礼と現在の活動報告を行ってきました。
 事情があって納骨は未だなのですが魂は先祖の下にあると思いますから、気持ちを込めて報告と御礼をさせていただきました。お寺の方に伺うと、Aさんは生前、毎月1日と15日の二回、お墓参りに来ていたそうです。そしてお水を替えたり清掃したりと、とても几帳面だったそうです。
 能力のある実業家だったので意外な一面を知りましたが、優れた実業家ほど、先祖と家族を大切にするものですから不思議でも何でもありません。今私がここに存在しているのは先祖のお陰ですし、これからのこの世での活動を見守り支援してくれるのも先祖です。

 A先輩の成功は先祖を敬う気持ちがあったからだと思います。見えないものに感謝する気持ちを持っている人は、今この世に生を受けている人に対しても親切にすることが出来るのは当然のことです。人は見えるものに対しては対価を支払い、見えるものを変えるために活動をします。それだけでも何もしないより素敵なのですが、見えないものに感謝して御礼を言えることはもっと素晴らしいことです。まして存在を確認出来ないもので、ここにないものに対価を支払える人は尊敬すべき人です。全てのものに感謝の気持ち、敬う気持ちを持っている人には、現実社会の活動においても結果が現れるものです。

 今日の報告はAさんからご縁を受けた方と一緒に仕事をさせていただいたことが結果を出してくれたことに対して、御礼と感謝の気持ちを捧げたものです。人はご縁でつながっていますし、先祖ともまた切れない縁でつながっています。
 ご縁を大切にしているところに幸運は舞い降りてくれます。本日は出雲大社からも素敵な報告が届きました。何事があってもぶれない人でいられるように、神様からのメッセージでした。

【レベル】
 ある経営者との意見交換。「最近良いことばかりが起きるので喜んでいます」との話。「それは付き合う人と周囲の人が変わったからですよ」と答えました。付き合う人がどれだけ自分に影響を与えるものか計り知れないものがあります。良い付き合いの連鎖は良い結果を導いてくれます。周囲は今の自分を映し出してくれる鏡のようなものです。
「元気に活動出来ているな」と思ったら、元気な人が周囲にいます。
「ついているな」と思っていると、ついている人が周囲にいます。
「疲れたなと」思っていると、疲れた人が周囲にいます。
 不思議なことですが真実です。自分を中心にして、自分が思う人を呼び寄せているのです。思うことで何かが起こりますし、その幸運を運んでくれる人が現れます。あとは信じるだけです。
 信じることは、信じないことよりも実現レベルは上です。素直なことは、素直でないことよりも将来性は上です。感謝することは、感謝しないよりも引き寄せ力は上です。そして今の自分の思いが、明日の自分を創っているのです。
 
【シャンソン】
 11月24日、着物を着てシャンソンを歌う会が和歌山市内で開催されます。毎年恒例となっているので知っている方もいるかと思います。開催場所はきのくに志学館。和と仏を融合させた和歌山市からの音楽発信です。
 また来年は和歌山シャンソン協会発足10周年の年となります。その企画について話し合いました。節目の年ですから、今まで以上に皆さんに楽しんでもらえる催しに仕上げたいと考えています。

【懇談】
 議員の活動について。普段はどのような活動をしているのか報告した後、意見交換を行いました。要望を受けるばかりではなく能動的に課題を見つけて解決することや少しでも改善するための活動を行うことが、今の時代が求めている議員像です。多く人と交流する中で見つけた、全てではありませんがひとつの結論です。暖かい気持ちの中で、少しホッとした時間を過ごすことが出来ました。
11月14日(水) 「防災打ち合わせ」
【防災打ち合わせ】
 防災対策について専門家と打ち合わせを行いました。防災対策と災害対策は違いますが、その違いは良く分からないと聞かれることがあります。防災対策とは単語の通り、大災害を未然に防ぐことで、翻って、身の回りで災害を防ぐための対策を講じることで、災害発生時には命を守ることに資することなのです。

 災害対策とは、大災害が発生した後に生き残った人達が、これから生きるための手段を講じ、普段通りの生活を取り戻すための手段を講じることなのです。明らかに、この二つの言葉が持つ意味は異なりますし、それぞれ講じるべき方策も違うのです。

 防災対策とは、家庭内や企業、公共施設の対者の耐震補強と室内対策を示します。室内対策とは、タンスやテレビ、食器棚などの家具類を壁などと固定することで転倒を防止することです。建築物が壊れなくても家屋が転倒するとしたら、家にいる人の生命の危機なのです。大地震の場合、家屋が転倒するのではなくて飛んで来ますから逃げられないのです。

 災害対策の場合、災害が発生したと想定して、その後の対策を講じることですから、救助訓練や復旧作業、けが人の運搬などが中心となります。それが行政機関や公益性の高い企業がこの訓練に参加している理由です。
 私達個人として実施すべきなのは、家庭の屋内対策であり、企業経営者として自助を志向するのであれば、従業員の生命を守るために会社建物内の書棚や備品を固定することなのです。特に寝室の棚類を固定していないことは危険です。夜間の大地震の場合、逃げることどころか起き上がることも出来ないからです。防災対策として、事前対策が必要なのです。

 そして昼間の大災害対策で絶対に必要なことは、病院と学校の室内対策です。授業中、大地震が発生したら子ども達の生命を守ることは何よりも大切ですから、書棚やピアノ、下駄箱やテレビなどを固定しておく必要があります。新潟沖地震の発生後の地元小学校の写真を見たのですが、本棚や下駄箱、廊下に配置された棚が全て倒されていました。子どもが学校にいる時だったら、更に被害は拡大していたと想像出来ますから恐ろしいものです。

 同じように地震発生直後の病院の写真も拝見しました。備品類や医務局の棚が転倒して、とても怪我人を受け入れられる状況には見えませんでした。このように学校や病院、そして福祉施設の室内対策は絶対に必要なものなのです。
 しかし災害対策としての救助訓練は熱心ですが、室内対策は余り講じられていないようです。防災対策としての耐震診断や耐震補強の支援策は講じられていますが、それ以上に生命を守るために大切な室内対策に関する啓蒙や支援対策はありません。
 東海地方では、この点に注目した取り組みも開始されています。名古屋や三重県の総合病院では室内対策を講じ始めています。和歌山県も災害対策だけではなく防災対策にも力を注ぎたいところです。視点を変えると対策は違ってきます。

【ライオンズクラブ】
 ゴールドライオンズクラブの例会に出席しました。例会の場で私からは、「ピンクリボン2007in和歌山」に対する当クラブの支援について報告を行いました。同活動実行委員会の中本代表を初めとする三人と、ゴールドライオンズクラブ会長、幹事、そして私の三人が、会員の皆さんの善意をお渡ししたこと、意見交換を行ったことなどについてです。この乳がんを防ぐための活動、患者さんの支援活動を、これからも継続して行きたいと考えています。

 また和歌山市で平成20年4月に開局を進めている「コミュニティFMわかやま」の活動について、同NPO法人代表の山口さんにお越しいただき講演をしてもらいました。総務省の認定は来週になる予定で、いよいよ和歌山市に民間のコミュニティFMが誕生することになります。
 県庁所在地の市としては全国で最後の発信ですが、内容を地元密着したものにすることで早く先行している局に追いつきたいと考えています。
 また例会終了後、市政記者クラブと記者発表の調整を行いました。予定では総務省からの認可を受けた翌日に、市政記者クラブで記者会見を行うこととなりました。併せて、広報や防災担当箇所との協議も行いました。期待感が高まっています。

【県政報告会】
 夕方から県政報告会を実施しました。27名の参加があり、最近、特に活動の一端を紹介する意味からも本日の活動を紹介しました。

 コミュニティFMについては、本日市政記者クラブに行って記者発表の予定を組み込んできました。昨年11月20日に総務省に免許を申請した一年が経過しました。認可の見込みは先週の状況から、11月20日以降になると思っています。認可されると同時に周波数が決まります。全国の県庁所在地で民間のFM局がないのは和歌山市だけですから、空白地帯から脱出することになります。地元密着の番組作りは勿論のこと、防災放送にも力を注ぐ予定です。新潟や神戸の震災の時には地元コミュニティFMの活躍があったのは、避難所生活や明日の見えない時には地元に密着した情報が糧になるからです。和歌山市での開局は平成20年4月1日を予定しています。

 続いて観光医療産業についてです。昨年、経済産業省のサービス事業認定を受けたことで全ての調査が完了していますので、後は地域活性化のため、そして新しい産業を具体化させるための取り組みを開始する段階に来ています。
 活動としては、現在、和歌山県立医科大学と共同で観光医療ツアーを開催しています。特に特定疾患の皆さんに和歌山県を楽しんでいただき、健康増進につながるニュースを取り入れています。糖尿病患者さんツアー、脳梗塞患者さんツアーを開催し、今後は義足患者さんツアー、乳がん患者さんツアーを予定しています。

 また、平成19年12月から観光医療、特に美容に関しての共同研究を進めます。医学、東京の化粧品会社、そして和歌山観光医療産業創造ネットワークの三者でこの分野のトップを走りたいと考えています。
 また、すでに県立医科大学で藤原紀香さんの写真展を開催していますが、明後日には本人が和歌山市に来ていただけることになっています。今回で2度目となる和歌山市での藤原紀香さんの写真展「Smile Please!」を開催します。女優である藤原紀香さんが幅広い活動の中から見つけた、かけがえのない世界観、そして阪神・淡路大震災を体験した中から生じた平和への願いを、藤原さんのご両親の出身地で、藤原紀香さんの名前の由来でもある和歌山県から再び発信しようというものです。今回も藤原紀香さんのトークショーを11月17日、土曜日に予定しています。

 独立リーグを目指した野球クラブチームについてです。以前、和歌山市議会時代に独立リーグ構想に関して提言しました。あれから約5年が経過しましたが、それ以降も継続して可能性を模索していたのですが、現在、和歌山県での野球クラブチーム「紀州レンジャーズ」を検討しています。早ければ平成22年度の発足を予定しています。和歌山県からもクラブチームとして参加する計画で、来週、関係者が集まって具体的に詰めて行くことにしています。
 報告会の主旨は以上の通りです。引き続いて質疑応答と交流会を実施しました。

【NPO会合】
 和歌山NPOセンター発足5周年記念のイベントがアバローム紀の国で開催されたので出席いたしました。180名の参加者があったと聞きましたが、和歌山県のNPO力と更なる将来の飛躍を予感させてくれました。熱気は発足当時の何倍にも膨れ上がっていると感じています。この和歌山県のNPO活動はこれからも続くものですから、今の力を大切にしたいと感じました。県の幹部の挨拶にも、NPOの必要性と協同について述べてくれましたが、行政機関との協同活動においは不可欠です。行政機関からの支援を明確に打ち出してくれたことは心強いものがありました。
11月13日(火) 「写真展」
【写真展】
 いよいよ藤原紀香さんの写真展トークショーが週末に迫ってきました。最終詰めの段階に入っています。既に和歌山県立医科大学では32点の写真が展示された写真展が開催されていますし、週末には和歌山ビッグ愛和歌山ビッグホエールで写真展を計画しています。和歌山市内で藤原さんの社会貢献活動と写真展の開催を支援してくれている企業への挨拶を行いました。損得抜きにして協力、そして支援してくれる企業は長くお付き合いしたいところです。企業活動は突き詰めると利益追求ですが、利益以外の価値観を持たないと一流とは言えないのです。和歌山市でも協力してくれる企業数あるとこは心強い限りです。そんな気持ちを持った企業の皆さんと心の通ったお付き合いをしたいと思っています。
 今回の写真展の主旨、そして藤原さんの気持ちは次のようなものです。

 藤原紀香さんは、2002年干ばつや貧困、そして20年以上も続く戦争と軍事行動に苦しむアフガニスタンに赴き、感じた“平和の尊さと祈り”を私達に伝えるため、ご自身の作品による写真展を全国各地で開催してきました。アフガニスタンの子ども達の未来に、つまり生きる上で必要な教育、国の未来を支えるための教育を受けられる仕組みづくりにも積極的に援助しています。

 さらに2004年、彼女はカンボジアを訪れ、子ども達の様子を中心に現地の状況を私達に伝えるための写真を撮影してくれました。そしてこれらの地域に対する支援の輪は藤原さんが和歌山で開催した2005年8月のアフガニスタン・カンボジア写真展をきっかけに大きな広がりを続けています。
 そして2006年国連の一員として現在でも分

・独立問題で危険な地域となっている東ティモールを訪ねて来られました。今回の写真展ではこの時撮影された貴重な写真約20枚を藤原さん ご自身が特に選んでの全国初の『東ティモール写真展』(ビック愛)となります。

 11月3日から18日までの会期で、別紙の開催概要の通り写真展「Smile Please!」を和歌山の皆様の温かいご支援・ご協力をふたたび頂戴して和歌山県立医科大学(付属病院内)と和歌山ビッグ愛の両会場で同時に開催する運びとなりました。11月17日には藤原さんご自身による「チャリティートークショー」も開催されます。
 ご存知の通り、藤原さんの作品はホテルアバローム紀の国において全国で唯一常設展示をしているなど、ご両親の出身地である和歌山に特別の想いを持っていただいております。
 この和歌山から全国へ今年も「平和への願い」を再度発信していくことに是非ともご協力のほどお願い申し上げます。
 和歌山市が藤原さんの活動を支援していることは、全国に誇れるものです。

【懇談】
 昼間を利用して和歌山市内の経営者と和歌山県の将来について意見交換を行いました。
 和歌山県の場合まず経済の建て直しが必要で、そこからスタートを切る必要があります。福祉や教育、そして障害者対策など課題は山積していますが、その基礎になるのが経済問題です。経済的な裏づけがあって初めて施策が進展します。どれだけ良い意見や企画があったとしても、財政面の裏づけがないことには始まりません。和歌山市全体を見渡した時に、和歌山発展のための活動をしてくれる企業がいることは頼もしいことですし、将来に亘っても和歌山市の基幹産業であって欲しいと願っています。僭越ながら、そのために出来ることは全て行いたいと考えています。

【打ち合わせ】
 各地域に応じた課題はあります。和歌山市内の地域を良くするための打ち合わせを行いました。今の時代、自分の利益や自分の会社の利益だけを追求しているようでは通用しませんし、仮にしばらくの間上手く機能したとしても、長続きしないことは明白です。ですから企業にとっては地域貢献することが間接的に企業の発展につながるのです。地域の皆さんの思いと企業の思いは違いますが、生活の基盤であり経済活動の基盤である和歌山を大切に思う気持ちは同じです。一見相反するかも知れませんが、地域を好くするためには両者の協力体制が必要です。
 その橋渡しをしたいと考えています。

【懇談会】
 夜は懇談会です。社会人として企業人としてなすべきことに関しての懇談を行いました。地域の実力、企業の実力、そして家庭の実力を図る指標のひとつに挨拶があります。自分から挨拶を行っている地域や企業、そして家庭は将来とも安定すると考えています。挨拶の出来ない地域や職場に未来はありません。挨拶は大切ですが、それ以上に挨拶をする気持ちを持った人がいる地域や職場は心豊かな人が居住する地域であり職場でもあります。
 挨拶が出来ることは、即ち、社会人としての自覚があることですし、家庭がしっかりとしていることの証左です。社会人としてのルールを守れる地域や職場は、社会から信頼を得られます。
11月12日(月) 「コンサル」
【コンサル】
 大阪から来てもらった経営コンサルタントの方と打ち合わせ。大阪府下の主に中小企業と首都圏を中心に活動をしている方ですが、和歌山県の状況についてもお話しました。これらの都市では景気が戻っている感があると話してくれました。ホテルは単価の高いところから埋まっていること、飲食店の単価が上昇していること、週末には伊豆などに小旅行に出掛けていることなどから判断しているそうです。

 やはり個人消費の動向を見ることで全体を判断することが出来るのです。個人消費の動向を知るためには、加工された数値データではなく現場を知ることが重要です。コンサルタントは直接、受け持っている企業の現場に入りますから、詳細な動きが良く分かるのです。例えばホテルなら一泊一人5万円クラスの部屋から埋まっているとのことです。そのため少し以前からホテルのコンサルとしては、客室を減少させてでもサービスを向上させて快適さを提供するようにハード面を設置するよう指導しているようです。客室に家族用の温泉があることや、宿泊中は他のお客さんと会わない仕様になっているホテルが好まれる傾向にあると伺いました。

 コンサル業務では私達の思っている一般的な常識で判断すると誤ることもありますので、新しい体験が必要となります。単価の高いホテルに宿泊することで、そのサービスレベルを体験出来ますし、そこで不足している点や気付いた点があれば自分の受け持っているホテルコンサルに反映させることが可能となります。
 流行のレストランで食事をすることで、現在の味の嗜好や接客態度などが分かります。つまり自らで体験していないことは、相手に話して理解してもらうことは出来ないのです。
 体験した上で話をすると迫力がありますし、質問や疑問点にも答えることが可能ですが、資料を見ただけの知識や他人から聞いた話だけでは、相手を納得させるものにはならないのです。

 社会における授業料が高いとしても、全ての体験は将来の自分の実になります。その意味からも、現時点での投資は少し高いと思ったとしても、体験しておくことで将来何倍にも価値を持って跳ね返ってきます。全ての体験は机上の知識に勝るのです。
 私達は経験していないことを信じることは難しいのです。それは理屈で分かったとしても体験していないことから本当のことだと信じることが出来ないのです。体験していない人が信じられないことであっても、それを体験している人にとっては実行することは簡単なことなのです。何故なら不安感なく相手に話をすることが出来ますし、自分の行動の結果が分かっているからです。
 不安感は行動にブレーキを掛けてしまいます。少しの不安感でも、それは心の中で増殖するものですから、不安感によって体験したいとする思いが遮断されるのです。不安感を抱えたまま実行しても思いを為し得ることは出来ません。思いを達成するためには直感で本物だと思ったことで経験していないことを信じることです。初回は難しいのに二度目は簡単に達成することがあります。それは一度経験していることから、不安感なく二度目の行動に移れるからです。

 物事を簡単に実行させるためには、まずそれを体験することです。最初の体験するために必要なものは勇気です。勇気を持つために必要なものは自分の世界の常識に縛られないことです。常識に縛られないためには、自分の思っている常識の範疇でない人を相談相手にすることです。同じ常識の人同士で解決策を探っても、今までと同じ結論が導かれるだけです。今までと同じ結論を出したい場合は同じレベルの人と話しておけば良いのですが、現状を拡げたいと思うなら、自分と違う環境の中にいる人と話し合うことです。自分が困難だと思っていることや信じられないことでも、実は簡単だったりします。
 和歌山県の常識で見て困難だと思い込んでいることでも、他の地域の方からすると意外と解決の糸口を見つけることが出来るかも知れません。

【再びコンサル】
 打ち合わせ終了後、偶然ですが大阪からコンサルの友人がやって来ました。全国で地域再生やリゾートホテル再生の仕事をしている方ですが、今日は和歌山市内の案件調査のために和歌山市に来たものです。そこで最近の和歌山市内の動向について協議しました。現在は投資のためのお金が余っていて、行くところを捜しているとのこと。投資にまわす判断としては30%程度あることだそうです。当然2%や3%では話にならにないのです。このような大きな利益を挙げるために都市部の不動産に向かったり、シティホテルやリゾートホテル再生のために資金が向かいます。リゾート地ではない地方都市への投資は発生していないのです。域外から資金の流入が少ない地域が停滞するのは当然のことです。

 投資を受け入れられる地域の条件とは一体どのようなものでしょうか。ごくごく一端を伺いました。大型の良い物件があり、リフォームすると再生可能であると判断されること。
 地域の皆さんに歓迎されること。仮に事業計画が反対されるようなら、その地域に投資しなくてもどこでも受け入れてくれる地域があるのです。後は行政との関係です。行政がまちづくりと一環として評価してくれることが条件です。行政が理解してくれないところなら、そこへの説明のために無駄な人的資源を投入することはないそうです。
 以上は全体のごく一部ですが、地域での事業として資金を出す基準を教えてくれました。
 さて和歌山市はどう判断されたのでしょうか。結果は記さないことにします。

【その他】
 和歌山市中心市街地再生についての懇談。写真展開催についての打ち合わせ。年末の慰問活動についてなど。早いもので年末も近づいてきました。積み残しがないように、これからも活動を加速させます。
11月11日(日) 「一万人大清掃」
【一万人大清掃】
 和歌山市恒例の一万人大清掃の日です。早朝から参加してきました。持ち区は宮街道で歩道を歩いたのですが、最も多かったごみはタバコの吸殻でした。植え込みの中や信号付近は特に目立ちました。タバコを吸いながら歩いている人が信号待ちをしている時に道路に捨てていると思います。参加した人からはマナーの悪さとモラルの低下の指摘がありました。タバコを吸う人は全員社会人である筈ですから、社会人としてのルールとマナーを守ることがタバコの市民権を訴える前提となります。

 信じられない程の本数が捨てられていましたから、清掃活動に参加した人にとってタバコの印象が悪くなったことは言うまでもありません。ルールを守ることが出来ない社会になっていますが、社会のルールを作るのも破るのも大人です。生きている大人が社会をリードしているのですから、今からでも間に合います。後世の人から言われることのないように、恥ずかしくない世の中にしたいものです。
 そして数点の指摘がありました。
 ひとつ。市役所職員が一人も参加していなかったことです。参加者は全員が自治会の役員でボランティア活動でした。和歌山市役所のホームページによると一万人大清掃については、「毎年11月の第2日曜日に、市民運動の一環として市民、団体及び企業の参加のもと、一万人大清掃と銘打って市内一円の公共の場所を一斉に清掃しています」となっています。
 その前提となる和歌山市の美化活動についても「近年、まちづくりの大きな課題として、住む人や訪れる人、すべての人が快適さと豊かさを実感できる美しいまちづくりが求められています。本市では、「和歌山市美化推進及び美観の保護に関する条例」を全国に先駆けて制定し、空き缶や吸殻の散乱防止に努めているのをはじめ、「和歌山市空き地における雑草等及び廃棄物の除去に関する条例」に基づき、所有者等への管理・改善指導を行うなど、積極的に都市美化対策に取り組んでおります」と表現されています。

 和歌山市の行事であるにも関わらず誰も参加していないことに対して、疑問の声が挙がっています。また中央分離帯の植え込みの清掃は、交通量が多く危険が伴うため、この場所については市民参加者が担当するのではなくて、市が担当することになっていると聞きましたが、誰も参加していなかったため放置されたままで大清掃は終了しました。
 ある自治会長は「5年くらい前までは市の職員が参加して担当してくれていたのだけれども、ここ数年は来なくなっている。どうなっているのでしょうか。」と疑問符をつけていました。美化活動を実施するのは市民だけで市役所は無関心のような感じを受けました。

 道路にポイ捨てされているタバコの吸殻や空き缶。確か和歌山市には「ポイ捨て禁止条例」があったようですが、適用やパトロール活動はどうなっているのでしょうか。形を作って魂のないものになっていると参加した皆さんは思っています。
 先日、経営者の方が自分の経営する飲食店で自らウエイターを行っていました。その時に、珍しいですねと伺うと「現場でお客さんに接することが一番大切です。長く離れてはいけません。」と話してくれました。本日の一万人大清掃を通じて、やはり現場が大事だと再認識しました。

【打ち合わせ】
 終了後、和歌山市活性化のための打ち合わせを実施。再生のためには掛け声だけの協力ではなく行動することが大切だと話し合いました。これは分かっていることで誰でも知っていることです。ところが、そうなっていないのです。行動する方向を今までの考え方から転換させる必要があるようです。県外からも知恵の授けてもらう機会を持つこと、和歌山県の常識に縛られることなく、意見を素直に受け入れる心が必要です。
11月10日(土) 「励ます会」
【中心市街地】
 和歌山市中心市街地活性化のための話し合いを行いました。本日は中心的な役割を担ってくれている経営者の方とお会いする機会に恵まれました。本当にお忙しい社長ですが、丁度、土曜日ということもあって時間を取っていただけました。年末から来春に掛けて、商業施設やマンションがオープンする予定ですから、現在は繁忙期に入っています。勿論、一社だけが活性化の役割を担うものではありませんから、中心市街地の活性化を願う私達も協力が必要です。周辺の景観を含めて、変えるべきものは変えるための前向きな検討が必要です。傍観者ではなく、可能性を信じて直接投資することは大変な勇気が伴うものです。具体的行動を起こした人に対して、リスクを負わない人がそれを批判するとこは許されません。

【励ます会】
 新しく連合大阪会長に就任された川口清一氏を励ます会があり、出席させていただきました。川口氏の自宅は和歌山市にありますから、今日の励ます会は和歌山市で関係する方々の参加で、和歌山市内での開催となりました。川口会長は大阪市長選挙などが控えている中でしたが、元気な姿を見せてくれました。
 僭越ながら、私も挨拶の機会をいただきましたので、最近の活動について報告させていただきました。数人の挨拶がありましたので、和歌山県をめぐる一般的なものではなく具体的な事例を報告することにしました。

 本日は川口清一会長の励ます会にも関わりませず、挨拶の機会を頂戴しましたこと、厚く御礼申し上げます。最近の主な活動を紹介させてもらい、挨拶とさせていただきます。
 最初にコミュニティFMについてです。現在、総務省に免許申請中。見込みとしては11月19日の週に認可されると聞いています。認可されると同時に周波数が決まります。全国の県庁所在地で民間のFM局がないのは和歌山市だけですから、空白地帯から脱出することになります。地元密着の番組作りは勿論のこと、防災放送にも力を注ぐ予定です。新潟や神戸の震災の時には地元コミュニティFMの活躍があったのは、避難所生活や明日の見えない時には地元に密着した情報が糧になるからです。和歌山市での開局は平成20年4月を予定しています。
 続いて観光医療産業についてです。この活動に関してはもう約6年が経過していると思います。経済産業省のサービス事業認定を受けたことで全ての調査が完了していますので、後は地域活性化のため、そして新しい産業を具体化させるための取り組みを開始する段階に来ています。この分野では全国でトップを走っていると思っていますので、是非とも注目していただきたいところです。

 活動としては、現在、和歌山県立医科大学と共同で観光医療ツアーを開催しています。特に特定疾患の皆さんに和歌山県を楽しんでいただき、健康増進につながるニューを取り入れています。糖尿病患者さんツアー、脳梗塞患者さんツアーを開催し、今後は義足患者さんツアー、乳がん患者さんツアーを予定しています。
 また、平成19年12月から観光医療、特に美容に関しての共同研究を進めます。学術、東京の化粧品会社、そして和歌山観光医療産業ネットワークの三者でこの分野のトップを走りたいと考えています。

 すでに県立医科大学で藤原紀香さんの写真展を開催していますが、週末には本人が和歌山市に来ていただけることになっています。今回で2度目となる和歌山市での藤原紀香さんの写真展「Smile Please!」を開催します。社会派の女優である藤原紀香さんが幅広い活動の中から見つけた、かけがえのない世界観、そして阪神・淡路大震災を体験した中から生じた平和への願いを、藤原さんのご両親の出身地で、藤原紀香さんの名前の由来でもある和歌山県から再び発信しようというものです。今回も藤原紀香さんのトークショーを11月17日土曜日に予定しています。

 野球クラブチームについてです。以前市議会時代に独立リーグ構想に関して提言しました。あれから約5年が経過しましたが、それ以降も継続して可能性を模索していたのですが、現在、和歌山県での野球クラブチーム「紀州レンジャーズ」を検討しています。早ければ平成22年度の発足を予定しています。野球王国和歌山県からクラブチームを誕生されるための取り組みを行っています。

 最後に、県議会での一般質問についてです。お蔭様で県議会では平成19年6月議会で一般質問をさせてもらいました、質問項目は「企業誘致について」「観光医療立県和歌山の取り組みについて」でした。どちらも質問後も継続した取り組みを行っています。また平成19年12月県議会では、「防災対策について」の一般質問を行う予定です。
 以上のような活動を行っていることを報告させていただき、今後とも皆さんと連携した地域活性化のための取り組みをお誓いして挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
11月9日(金) 「観光学部」
【打ち合わせ】
 兵庫県からお客さんをお招きして、和歌山県の産品発掘と活用について打ち合わせを行いました。全国で通用するものを考え、幾つかの企画について開発を進めることにしました。現時点で具体的に記載することは出来ませんが、和歌山県での規制の動きはありませんが、本府県の条例で規制されようとしている窒素酸化物規制に関して、クリアさせるものがひとつ。また同じしくみを活用した燃費向上策についても導入を考えています。自動車業界に確認したところによると、ガソリンタンクに何か投入することは安全面から避けたい様子があり、システムとして取り付け可能なものが望ましいとしていますから、それに沿った形のものを表現したいと考えています。

 ふたつ目は、密かに問題となっている感染症対策に関するもの。新しい感染症が発見されるなど私達を取り巻く衛生環境は変化していますが、それに対応しきれていないようです。新しいものを導入して定着させることは大変ですから、手間隙を掛けないで感染症予防に資するものについて考えることにしました。特に、病院や福祉施設の感染症予防や臭気を抑えることなどに活用を図る予定です。

 そしてエネルギー問題についてです。様々な形の新エネルギーシステムが登場していますが、今のしくみに少しずつ改良を加えたものが多いようです。今回、取り組みを開始している新エネルギーは従来のしくみとは全く異なる技術を導入したもので、まだ世に出ていません。しかしエネルギー問題や環境問題を解決する鍵を握っているような技術で、日本から全世界に発信していける技術なのです。早く世に送り出したいと思っていますし、和歌山県から発信出来るなら、尚のこと好ましいことです。

【観光学部】
 昨日、大橋和歌山市長と和歌山大学小田学長が面談しています。和歌山市から和歌山大学に対して、和歌山大学観光学部の中心市街地への開設支援に関して、和歌山市施設の利用について提案しています。主な内容としては、平成20年度に観光学部の研究室など常設の活動拠点として和歌山市発明館や寄合町分室、及びぶらくり丁の空き店舗を和歌山市が借り上げて大学に提供することなどがあります。また、和歌山市の施設を活用するための「まちなかキャンパス事業」として、市役所本庁舎、市役所南別館、伏虎中学校と城東中学校の空き教室、中央公民館勤労者総合センターあいあいセンターこども科学館児童女性会館、中心市街地内各連絡所などの活用についても提案しています。

 和歌山市の資料によると、観光学部の拠点を中心市街地におき、大学とまちが融合した中心市街地にするために、和歌山市として何が出来るかを考えて提案したとなっています。
 それを受けた小田学長は、これからの協議事項であるとしています。和歌山市からだけではなく、民間事業者からも観光学部を中心市街地に開設して欲しいとの意見をいただいています。具体的な場所を提供してくれるとの申し入れもあるなど、和歌山市を愛している人が多いことに改めて気付かされます。観光学部の話になると、私欲ではなく和歌山市のために、と言う意見を最近は良く聞きますから、どれだけ皆さんが期待しているかが伺えます。

 平成20年度の中心市街地での開設は困難かも知れませんが、皆さんの期待があることで観光学部の開設場所も変化が見られると思います。中心市街地の再生は和歌山市にとっては大きな課題ですし、国から認定を受けた計画でもあります。今のままでは良くならないとの声が多く聞かれます。本気で取り組むことで協力が得られ、再生への道がスタートします。
11月8日(木) 「委員会視察二日目」
 二日目の視察は、山梨県北杜市明野町浅尾にある山梨県立フラワーパークです。平成18年4月からは指定管理者制度を活用して、山梨県立フラワーセンター ハイジの村として再オープンしています。県の外郭団体が運営していた頃は入場者が少なく赤字で、お荷物施設になっていましたが、指定管理者制度を導入し民間事業者が運営を開始した途端に、入場者数は1.5倍に増加しています。理由はハード整備と民間のアイデアです。単なるフラワーパークから、人気アニメのアルプスの少女ハイジのキャラクターを取り入れた施設として生まれ変わらせています。

 例えば、外郭団体が運営していた時には、入場ゲートを入ったところの一番良い場所を事務所として活用し、所長室や職員用の会議室もここに配置していました。今では、ここを物産販売所としてお客さんが利用しやすい場所として活用しています。これと良く似た事例は和歌山市の公共施設にも見られますが、施設の最も良い場所に事務室を配置しているケースがあります。お客さんを第一に考えていないこと、施設利用収入を増加させることを考えていないことが理由です。お客さんと利益を重視するなら、このような発想は生まれません。

 オーナーが最初に改革したのが、この場所から事務室を撤去させたことです。現在の事務室はかつての倉庫を改造して、人目に付かないところに配置しています。
 またかつては飲食施設が一箇所だけだったものを、主な地点にレストランやベーカリーショップを配置して飲食部門を強化させています。飲食は観光や訪問先の楽しみの一つですから、飲食部門を充実強化することが収益の柱となります。入園料金と飲食の売り上げを二本柱として経営しています。参考までに、山梨県から指定管理者の委託を受けていますが委託料はゼロです。これは珍しい事例です。通常、地方自治体が指定管理者制度を導入した場合、ある程度の委託料を支払うことになります。それをベースとして入場料金など利用者から料金を徴収して経営していますが、この施設では建物だけを借り受けて全ての収入を自主事業で賄うことになっています。

 オーナーからは「県から補助を受けない方が経営は自由なのでやりやすい」と話してくれました。尤も初年度は施設改造費として約1億円を投資したことと運営に人がどれだけ必要なのか分からなかったため人件費が増資したため、約4,000万円の赤字決算となったようです。しかし二年目に当たる平成19年度は単年度黒字が見込めるそうです。
 そしてもうひとつ、飲食部門の大きな柱がブライダルと季節毎のイベント開催です。スイスの街並みを再現した施設と、南アルプスと北アルプスの両方を見ることができる環境にある施設ですからブライダルには持って来いなのです。伺うと、山梨県内でも両方のアルプスを同時に見ることが出来る地点は少ないようですから、景色が最大の売り物になります。

 そして季節のイベント開催で人を集めています。ハロウィーンパーティやクリスマスパーティ、コスプレイベントなどを開催した時は東京からや他府県からもお客さんが訪れるようです。ブライダルや季節のイベントは外郭団体の時はなかったようですから、これだけでも当時よりも集客と利益の増加が見込まれています。
 人を集めなくても、利益を上げなくても、県から委託料として毎年確実に入ってくる体質と、全て売り上げから利益を上げなければならない体質の違いが企画力の差となって現れています。

 課題は1月から3月までの厳寒期の集客と、土日、祝日の高校生以下の学生の入場料金を無料に設定していることです。どちらも県の規定で縛られているのですが、経営する立場からすると改善が必要です。アルプスに囲まれた盆地の冬は寒くて、この時期に開園してもお客さんは少ないので、運営に必要な人件費や光熱費も出ないのです。また土日、祝日は集客が見込める曜日なのですが、外郭団体の時と同じく県が入場料を無料に設定したままです。指定者と県の話し合いが必要ですが、違いを認識しながら改善していく姿勢も見受けられました。
 以上が二日間の委員会視察の報告です。
11月7日(水) 「委員会視察」
 本日と明日の二日間、山梨県に「行政改革・基本計画等に関する特別委員会」の視察に赴きました。本日が山梨県庁とPFI事業導入施設として山梨県立中央病院の視察を、明日が指定管理者制度を導入している山梨県立フラワーセンターの視察となります。

 最初に訪れた山梨県庁では、行財政改革の中から、出先機関の組織再編について、公共事業の見直しについて、そしてPFI事業の導入についての三点の調査を行いました。
 山梨県は富士山と南アルプスが日常で接することの出来る素晴らしい景観に囲まれています。一日眺めていても飽きることがない光景です。富士山が視覚に飛び込んでくる日常生活は日本においては最高に贅沢な暮らしのひとつです。

 しかし山梨県庁の方の言葉を借りると、空港、港、新幹線がない地域で、産業創造や企業誘致には厳しい状況になっています。誇れるのはリニア新幹線の実証を行っていることです。平成38年までに東京から名古屋までリニア新幹線を開通させる計画があり、そうなると現在の試験線路を活用することになり、全延長500kmうち山梨県は42.8kmを通過することになりますから相当有利になります。一気に国土軸に為り得るもので、産業や企業にとっても、新しい輸送手段が山梨県と東京、名古屋を結ぶことは意味があります。その点では将来に期待持てる地域と言えます。

 行財政改革では「暮らしやすさ日本一の県づくり」を掲げ、行動計画と行革大綱を策定中です。ポイントは財政改革、県庁改革、行政サービスの三点です。財政改革の必要性は建設事業費が全国で高い位置にあること、盆地であることから産業の発展が遅れたことから構造転換の必要があるからです。県庁改革は組織改正と職員の意識改革に取り組むようです。行政サービスでは市場化サービスとNPO法人など民間の活力を導入する考えがあります。

 いずれもどの地方自治体でも抱えている問題ですが、早期解決は難しい課題です。山梨県では今年、新しい県政が誕生していますから、この問題解決に向けてどう取り組むかに注目しておきたいと思います。具体的内容については山梨県のホームページに詳しいので掲載は控えますが、殆どの地方自治体の財政状態は厳しいのが現状ですから、どこが改善を図りトップランナーになれるのか、この分野でも競争が始まっています。

 和歌山県では、行政改革の計画と新長期総合基本計画の策定に取り掛かっています。山梨県は和歌山県と面積や人口、森林の比率などの条件が似通った県ですから、本日の研修を参考にしながら、和歌山県のこれらの計画に反映させて行きたいと考えています。
 さて委員会終了後、宿舎に入りした。幸運なことに富士山が窓から一望出来る部屋でした。富士山が夕景に映えて、何とも言えない美しい光景で、暫く見惚れたほどです。繰り返しますが、富士山のある光景。このホテルの場所は甲府市富士見町なのですが、富士を見ることが出来る場所として市民は地名に誇りを持っていました。自分のまちに誇りを持つこと、それが地域活性化の原動力です。
11月6日(火) 「外食・中食フェア視察」
 インテックス大阪で開幕した「外食・中食厨房設備フェア2007」に飲食関係者38名の皆さんと視察に行ってきました。朝9時に和歌山市を出発して会場へ、最新の動向について理解を深めてきました。

 一緒に行った皆さんは、県内で飲食店を経営している、またはオーナー兼調理師の方々で、普段から熱心に研究をされていることから機会があればお誘いしているところです。主な店舗経営者は和歌山市内の方でしたが、道中意見交換を図りながら和歌山市の飲食業界の現状を教えてもらいました。「和歌山市はもう潰れてしまうのではないかと思っている」との一声がありました。地元の外食産業はどしゃ降りで経営面では厳しい状態が続いているそうです。お客さんも売り上げも減少している中で、サービスの充実や新メニューや新しい機器の導入などを図っているのですが、成果に結びつくことが少ないようです。

 それでも今まで食べに来てくれているお客さんのために営業を続ける気持ちを伺いましたが、経営環境は年々厳しくなっているそうです。アルコールを摂取して車を運転することは絶対にしてはならないことですが、「外食=アルコール=外食を控える」。お客さんの気持ちはこのような図式になっているとのこと。実際は、「アルコール≠運転=タクシーや代行などの手段を利用しての外食」なのですが、心理面ではそうならないのです。自分の車で外食をすると、どうしても自分で運転して帰りたいと思うものです。そうすると自制心が働きアルコールは控えることになります。飲食経営者からすると、どうしても客単価が落ちるし、自動車で来店していると分かっていると止める立場にありますから、無理にお勧めは出来ないのです。

 「和歌山市はもう潰れてしまうのではないか」。再び繰り返してくれましたが、市内循環などの公共交通機関の整備が比較的弱いので、通勤が自動車の場合、外食、飲食の機会は減少しているようです。しかし現状に甘んじないためにも、その打開策を講じるために機会ある毎に展示会に研修に出掛けているのです。本日の研修では、調理時間を減少させることでお客さんへの料理提供時間を短縮すること、最新機器を導入することでレシピに応じた時間設定をすることで、メインシェフが不在でも同じ味をお客さんに提供することなどを学んできました。
 新しい設備や手法を取り入れるためには初期投資が必要ですから、直ぐに改善は出来ないかも知れませんが、この気持ちがある限り和歌山県内の飲食業界は大丈夫だと確信しています。

 思い出したのですが、先日、市内のある乾物店経営者は廃業を検討していると相談に来てくれました。売り上げを拝見すると、毎月のように減少しています。月間で見ると三ヶ月前が約10万円、二ヶ月前が約8万、そして10月が更に厳しくて約6万円の売り上げ実績でした。円一日当たりの売り上げ台帳を見せてもらったところ、1,000円や600円という日もありました。人件費や光熱費、そして事務所賃貸費を考慮すると、商売が成り立たないことを意味しています。
 この方は年内で廃業をする意向を固めているのは、年齢的に借金をして経営を続けると後継者もいないことや取引が減少したとこから仕入れ単価が上がり、従来どおりの支払い条件の維持が困難になったことからです。

 このように後継者の問題や資金繰りの観点から、個人経営の店舗を継続させることは厳しい状態です。飲食店も同様だと伺いました。「自分の子どもには引継ぎさせたくない」との声もありましたが、自分の仕事を継がせられないことの無念さを感じます。親と同じ仕事に誇りを持って続けることが出来る地域社会が真っ当な地域です。これ以上、飲食業界を冷え込ませないためにも飲食組合の皆さんにも頑張って欲しいと願っていますし、お金が循環する地域を目指した取り組みの必要性を再認識しました。
11月5日(月) 「働く場所」
【働く場所】
 新卒者、経験者を問わず、働く場所の問題が和歌山県には横たわっています。今日も40歳代の方と懇談を行い、具体的に働く場所について専門家と協議しました。35歳位までなら中途採用などで働く場所を見つけることも可能ですが、40歳代になると厳しいのが現実です。その上、家庭を持っているためどこでも良いと言う訳には行きません。出来れば正社員を希望するのですが、正社員として雇用してもらうためには、経理や財務、営業や特別な技能があること、つまりプロフェッショナル能力が条件となりますから、一般的には即正社員は困難です。
 派遣社員が社会問題化したことから契約社員の形態もありますが、期間限定には変わりありませんから家庭を持っている人にとって安定しているとは言い難いところです。現役世代の働く場所の確保は解決すべき大きな問題です。

【植樹】
 市内福祉施設へ植樹のため訪問を行いました。さつきつつじ30本を寄贈して植樹してきました。丁度、施設内に拡張したグループホームがあり、入居者の部屋の窓から見える庭に植えました。最後は入居者も出て来てくれたので、つつじを囲んで一緒に記念写真を撮りました。来年の春にはきれいな花を咲かせてくれるよう、毎日のお世話をお願いしてきました。
 この施設の玄関や庭には花が飾られていて、近所の方が持って来てくれたり、お世話をしてくれるそうで、また毎日午後2時からは施設内のホールで行事を行っていて入居者だけでなく近隣からの参加もあり、地域と一体となっている感があります。
 来年の春、花を咲かせる頃に再び訪問したいと思っています。

【学習】
 生涯学習。学校だけが勉強の場ではなく、社会人になっても生涯を通じて学習すること、学習する環境を設けることの大切さが言われています。そして学習の成果を確かめるには試験があります。何も試験を推奨している訳ではありませんが、試験があると学習意欲が沸くのも事実です。

 さて学習の専門家から長文読解について簡単な知識を伺いました。
 長文で問いとなっている箇所に解答があると思うのは、全てにおいて正解とは言えません。簡単な出題の場合は、問いの後の部分に答えが隠されていますが、難しい設問の場合は、問いの部分と離れたところに答えがあります。更に作者の意図は文章の最後に表れることが多く、問題を最後まで読むことで解答することが出来ます。つまり文書題は出題された文書を読むことから始まり、全体を通して何が書かれているのかを理解した上で解答するようにしたいところです。解答時間があるため、読むことを飛ばして問題を解き始めても、結局、主旨を把握できないので解答に辿り着けないのです。

 一回は文書を通して読み内容を把握すること、二度目に読む場合は出題箇所に注意をして、分かるところから解答することです。
 この考え方は一般的にも通用するものです。問題の近くに回答があるのではなく、問題が起きた場合は、全工程を把握してどこに問題点が潜んでいるのかを見つける必要があります。根本を解決しないと問題解決には辿り着けないのです。
 ある事象で苦情が入ったとしてもその事象が直接的な原因ではなくて、過去からの対応の不満が積み重なって苦情として表面化する場合もありますから、問題発生の要因は全工程を把握する中から見つける能力が必要です。近くだけを見ていても解決できないことがあります。

【和歌山大学観光学部】
 平成20年4月に開設する予定の和歌山大学観光学部。中心市街地から撤退すると大学から発表されていますが、いま尚、中心市街地にキャンパスを開設して欲しいとの期待があります。来年からの開設は難しいとしても、可能性がある限り条件整備を行いたいと考えています。
 そのための打ち合わせを行い大学に提案することも視野に入れています。損得を抜きにして和歌山市の活性化を望んでいる人がいることに勇気付けられます。
11月4日(日) 「中心市街地問題」
【経済問題】
 一昨日、東京で話し合ってきたことについて関係者と協議しました。和歌山県の経済活動を活発にするために何か方策はないものか模索しています。景気回復、戦後最長の好景気が続いているなど言われていますが、和歌山県ではその実感はありません。どの業種の人と話しても、どの場所で話し合っても、実感のない景気回復であることを肌で感じています。和歌山県の景気は東京から5年遅れてやってくるので、これからに期待しているとの意見もありますが、そんな単純な法則はないと考えます。景気拡大が継続するのであれば、そのうちおこぼれが巡ってくるかも知れませんが、既に米国サブプライムローン破綻の問題が世界を巡っていますから、日本経済にも影響を与えています。直接的には日本の金融機関を直撃している例もありますし、間接的には米国経済を支えるために日本に投資している米国ファンドの資金が引き上げられようとしています。土地や建物に投資している外資が引き上げられると地価にも影響を与えますから、国内の誰かが買い支える必要があります。それをしないと経済が失速する可能性があり、東京で支えてもらわないと地方にも影響してきます。和歌山県には資金が巡って来ない内に経済が冷え込む事態は避けたいと願うばかりです。
 それでもまず出ることから始めたいと話し合いました。

【中心市街地問題】
 和歌山市の中心市街地の行き先について関心のある人は多いのです。そのうちの一人と話し合いました。今、和歌山市で一番賑わっているのは商業施設のメッサオークワガーデンパーク和歌山店ではないでしょうか。シネマ、大型書店、CDショップ、無印良品、飲食店などが並ぶ大型店で、夜間でも若い人達で賑わっています。

 本日懇談した方は、昨日と昨夜、ガーデンパークと中心市街地にあるぶらくり丁を巡って来た感想を「ガーデンパークは夜も今日の昼間も大勢の人で賑わっていたけれども、ぶらくり丁は休みかと思いました」と話してくれました。つまり商業の中心地が移動している感覚があるのです。更に近隣施設に、車だと約40分で到着するイオンショッピングモール泉南があり、ここの駐車場には和歌山ナンバーの車が多いのです。消費者である私達は、行政区域を越えて好みの商品がある施設に行くのです。銘柄や老舗は、選択肢としての物差しとしての順位は低いのです。

 フォルテワジマが今月末に開店しますが、この施設が中心地の核施設になることが中心市街地再生の条件だと考えています。中心地の再生を願うのであれば、せめて支援する気持ちだけでも持ち合わせて欲しいと思います。
 出来ればフォルテワジマが開店する11月29日から年末に掛けて、年末商戦の時期に入りますから、周辺を含めて盛り上げを図るイベント開催や、ぶらくり丁の歴史を刻んだ展示をアーケード内に行うなどの取り組みを期待しています。
 中心市街地活性化基本計画の認定を受けた再生に向けた具体的取り組みの第一弾まで、もう間もなくです。時間はありませんが、地域として盛り上げたいところです。何度も書いていますが、地元資本が再生に乗り出してくれる最初で最後の機会だと捉えて、まちづくりを進めたいものです。
11月3日(土) 「自治会研修旅行」
 秋の恒例行事となっている有家自治会の研修旅行に行ってきました。朝7時45分に集合しての一日掛けての研修会です。今年の行き先は京都、今年の秋は例年よりも紅葉が遅いので緑溢れた京都でした。

 バスの中では、地域の安全の問題と家庭での火災報知機設置の義務化について報告がありました。残念なことですが、有家自治会内でも不審者を見られるようになって来ました。
 特に小学生や中学生の下校時である夕刻に出没することが多いようです。二週間前には通学路で40歳前後の男性が中学生を待ち構えていたことがありました。自治会長が毎日、その場所に張り付いて不審に思って注意したところ、近くの自動販売機を足で蹴って立ち去ったようです。近くにいた三人の女子中学生に聞いたところ、「最近この道路で立っていたので気持ちが悪いと思っていました」とのこと。約三週間、この道路で潜んでいた様子がありました。この男性は地元の人ではなくある自治会内から来ていることまで分かっていますが、現行犯ではないのでこれ以上の追求は困難です。

 また小学校の生徒が、下校時に通学路で黒塗りの車の中からが呼び掛けられ、車に引き込まれそうになった事案があります。幸い振り切って逃げたところ、運よく貴志川線の遮断機が降りたので逃げ切れましたが、これも怖い事例です。
 そのため自治会としても大人としても、子どもの安全を守るための監視活動を強化したいと話し合いました。

 また法律により家庭内への火災報知設置が義務付けられましたが、まだ設置していない家庭が多い様子です。法律で決められた設置最終日までは期間がありますから、まだ取り付けしていなくても問題はありませんが、近づいて来ると悪徳商法的な勧誘が予想されます。高額なものの取り付けを要請されることも考えられますから、何かありましたら自治会まで相談してくれるよう呼び掛けました。
 これらの問題は行政機関からも媒体を通じて情報が発信されていますが、記事を全て読むことは出来ていませんから、自治会活動を通じて会員の皆さんに呼び掛けることは地域として大切な活動です。地域の意識が高いと不審者は入り込めなくなりますからお互いに注意しあいたいものです。

 さて京都では六角堂、植物園、動物園を巡りました。文化の日と言うこともあって、どの場所も家族連れで賑わっていました。近くに寺社仏閣や子どもと一緒に訪れられる施設があることは羨ましい限りです。子どもにとっても歴史を学べますし、世界の動植物に触れることが出来ます。京都府在住以外の子どもにとって、最初に京都を訪れる機会は修学旅行、と言う子どもも多いと思います。早くから日本の文化に接していることは、日本に生まれた子どもにとって大きな学びです。

 和歌山県で生まれた子どもも、京都で生まれた子どもと同じように郷土を誇れる県にしたいものです。
 さてこの研修会は、自治会会員の皆さんとの交流が出来る年に一度の機会です。意見交換や課題の伝達を通じてより良い自治会活動につなげたいと考えています。
11月2日(金) 「経済活動について」
【経済活動について】
 本日は東京に出張してきました。朝5時に起きて関西空港から羽田空港に、都内で懇談を重ねた後、日帰りで和歌山市に戻りました。
 懇談内容はわが国と世界の経済問題についてです。地方議員ですが地域内の動きを追うだけでは発展性がないため、世界経済の動きと今後の流れを話し合っています。と言うのも、現実の資本主義社会では経済は下から上に流れるものですから、日本においては東京の経済の動きを知る必要があります。しくみのある時や情報発信地にはお金が集まり、しくみを利用する立場の者や情報を受け取る側からは対価としてお金を支払うことになります。しくみを作り情報を発信しているのは圧倒的に東京発が多く、この都会では資金は豊富です。その資金を元に更にしくみを構築することで経済活動は更に一極に集中していきます。これらの経済活動に携わっている方々と懇談すると、地方には資金が回らないことが理解できます。

 本日の懇談に参加したのは東京で活動中の経営者の皆さんでしたから、現実的な経済の動きを学ぶことが出来ました。知恵の少ないところで知恵を絞っても想像出来る範囲内のものを生み出すだけですが、知恵のあるところで話し合うと今以上の舞台で活動することが可能となります。舞台設定をした後は行動があるだけです。ところが舞台設定も知恵が必要ですが、行動を起こすのは更に困難なことなのです。今あるところから発展するために何かの行動を起こした全ての人は身を持って理解していることですが、第一歩を踏み出す勇気は並大抵のものではないのです。

 一か八かではなく99%頭で理解していたとしても、残りの1%に不安があると、今いる場所から次の舞台へと行動を起こすことは難しいのです。瞳を閉じて踏み出すか、誰かに背中を押してもらうか、それとも舞台から飛び降りる覚悟でしっかりと最初の一歩を踏み出すだけです。課題が大きい程、勇気が必要です。仕事の領域を拡大するだけなら比較的簡単です。整備された道路を真っ直ぐ歩くことも簡単です。しかし経験したことのない仕事を実行する場合、しかも経験則のない場合は厄介です。真っ直ぐ歩くにしても落ちたら大怪我をするような高さにある平均台の上を歩くとなると平常心ではいられませんし、怖くて一歩を踏み出すことも出来ないのです。

 ゴルフの事例も聞いたことがあります。練習では1mの距離のパットを沈めることは比較的簡単だそうです。ところがトーナメントの最終ホール、しかも賞金が1億円だとすると、1mのパットに挑む際、平常心ではいられないため外すこともあるそうです。普段なら簡単に沈めることが出来る距離のパットでも、経験したことのない大きなプレッシャーから不安感が芽生え外してしまうのです。
 人の行動は同じ理屈が支配しています。経験したことのないことに一歩を踏み出す時に不安感はつきものです。ところが実社会、経済活動では失敗することが許されない場合がありますから、行動に移すことだけでも大変なのです。第一歩を踏み出したら大丈夫だと頭で理解していても、行動は頭でするものではなく確信に満ちた勇気でするものですから、確信を持てるまで行動を躊躇するのです。確信は不安を追いやってくれますが、不安は確信を疑惑に変えます。どちらに傾くのかは自分の気持ち次第です。右に行くべきか左に行くべきか、未知の世界の入口に立った時、確信に満ちた勇気だけが頼りです。

 経済活動においては、地方が経験したことのないものでも東京では当たり前のことがあります。東京が踏み出せるのに地方が踏み出せないでいるのは能力の差ではなくて、確信があるかないかの違いです。そして確信を持てるのは経験しているからです。地方では日々変化している経済活動への対応の経験が少ないのです。
 人との交流や経験を伝えてもらい地方に展開することが、地域経済活性化の一歩かも知れません。和歌山県経済のために得られた成果があったものと確信しています。素晴らしい経験を伝えてもらえたこと、素晴らしい位場の人と話し合いが出来たことに感謝したい至高の時でした。

【その他の活動】
 年末が近づいてきました。そこでクリスマスの時期での福祉施設の慰問活動について打ち合わせをしました。
 和歌山市包括支援センターの動向について話し合いました。和歌山市から指定を受けていた包括支援センター一箇所が指定を取り消されたため、後継事業者募集を募集していますが、現時点で応募はないと聞いています。問題が発生した後にその後継事業を行うことは抵抗があるのかも知れません。一体、この問題の責任の所在はどこにあるのでしょうか。福祉関係者からの疑問の声があります。
11月1日(木) 「新年度」
【観光事業】
 秋の行楽シーズンに入っているため観光業界は活況を呈しています。観光用のバス料金はシーズン価格があり、通常よりも比較的高くなっているところが多いようです。それでも数年前と比較して観光バス料金は安くなっています。それは激しい価格競争があるためで、極端な例では同じ行程でもバス価格が半額になっている事例もあります。当然、年間で数百回程度のバス運行を約してのもので一般価格ではありませんが、それでも採算ぎりぎりで安く設定されているのです。

 ところが原油価格の上昇局面に入っていますが、バス価格に転化させることは難しいようです。何故なら長い期間取引を行っていたとしても、価格競争の中において価格を上げることは、取引先変更につながる恐れがあるからです。長年の取引関係があっても現在は価格次第で相手が変わる時代です。燃料費の比率が高くなると利益を確保するために、会社では人件費抑制へと向かいます。それは直接的に労働条件の低下や賃金の低下を招くのです。

 従業員の賃金がカットされたり働く時間が従来よりも長くなると、個人消費は低下しますから、回りまわって商品やサービスを購入しなくなり、結局、バス会社の取引相手の商品も売れなくなるのです。この循環が起きるとここから脱出するのは困難なのです。商品が売れなくなると、会社は生き延びるためにも人件費を抑制し、更に個人の購買力が低下する循環にはまります。和歌山県内の観光業界もこのような構造の真っ只中にあります。

 そこに環境規制の強化です。大阪府でも平成20年度から窒素酸化物規制が強化されることになり、大阪府内を走るためには他府県ナンバーの車両であっても排ガス規制をクリアしておくことが求められます。排ガス規制をクリア出来るとしても、一定年度以前に登録された古い年代のバスは通行出来なくなると聞きました。
 そのためバス会社は新しい車両を購入する必要に迫られることになり、経営の体力がない観光事業者は退場を余儀なくされそうなのです。バスの車両価格を4,000万円、耐用年数を10年として、現在のバス運行価格で走行し続けたとしても10年間で利益を出すまでに至らないのです。つまり赤字で新しいバスを運行し続けることになりますから、バス事業だけでは経営は厳しくなります。

 観光業界ではこの後も生き残るための施策を考えていますが、価格競争、環境規制、設備投資などの問題があり苦慮しているようです。健全な成長が望ましいのですが、現実は相当厳しいものです。観光立県和歌山ですから、観光事業者にとっても観光で成り立つ県であって欲しいものです。

【その他の活動】
 和歌山県の地域振興についてある経営者と懇談。地域振興のためには民間企業や事業者を呼び込むことが必要ですが、そのしくみになっていないことから対策を講じたいと話し合いました。
 若い人の労働問題に関して経営者を含む幹部の皆さんと懇談。学校を卒業しても働く場所が少ないので地元に定着していない現状があり、それが地域の活力を失わしていることから地元産業のあり方について相談しました。

 和歌山県二順目国体に向けたジュニア育成について協議。和歌山県の競技スポーツのレベルは高いとは言えないので、今からジュニアを育てることで打破したいと意欲のある指導者がいます。県の育成方針確認と連携について話し合いました。
 ある市における幼保一元の問題について今後の方向性について確認。公立と私立の幼稚園と保育園の共存について将来の見通しを教えていただきました。

 下請法に関する協議と解釈について協議。立場の強い会社が弱い立場の会社に対して、何かの見返りを求めることは下請法に反するものですが、そのぎりぎりの事例の解釈を話し合いました。仮に適法だとしても昨今の社会情勢に照らし合わせてコンプライアンス遵守とは言えない事例もあり、引き続き協議することにしています。
 他人の駐車場に不法占拠していた自動車の撤去について相談。通告していた平成19年10月末に撤去してくれたのですが、不法占拠期間の損害賠償請求について今後の方針を策定しました。

 コミュニティFMわかやま開設に向けての打ち合わせを行いました。準備しておくことや今後必要となるツールについて話し合いました。
 中心市街地活性化と周辺の開発に関しての問題提起をいただきました。和歌山市は国の中心市街地活性化基本計画の認定を受け計画を進めていますが、その反面、郊外の開発も進められています。言い古された戦略ですが、限られた投資額にある場合、施策の選択と集中も必要です。ところが財政難の和歌山市では、市郊外の開発計画や事業計画があり都市計画がない状態であるとの指摘がありました。何でも「ハイハイ」ではなく重点指向のまちづくりをして欲しいものです。

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