4月30日(日) 「議員報酬」
 ある地方自治体の報酬審査委員と懇談する機会がありました。報酬審査委員とは、市長や市の三役、そして市議会議員の報酬の水準を検討し、その結果を市長に直接提言する委員会の委員のことです。
 そこで検討した内容から話を伺いました。
 日本全体の平成17年度の年間平均所得は440万円、和歌山県の実績では410万円となっています。和歌山県で働く人の所得は全国平均よりも少し低くなっています。この数字は平均ですから、所得が1,000万円の人もいれば200万円の人もいます。今、仮に年間所得1,000万円の人が1人と200万円の人が3人いるとしたら、1,600万円を4人で除するため一人当たりの平均所得は400万円となります。1,000万円の人が1人に対して200万円の人が3人なのに平均値で見ると400万円になっているのです。
 ですから日本全国の働く人が年間440万円貰っている訳ではありません。実態を知るためには平均値を注意して使用する必要があります。

 では所得の高い低いを、ある程度均して働く人の平均所得の実態に即した数値に換算すると、年間平均所得は300万円となるそうです。働く人が得ている年間所得は約300万円と思っておくと実態に近いのです。
 そこで議員報酬です。ある市の場合年間所得は約1,200万円となっています。この報酬額が高いのか安いのかの判断は難しいところです。報酬審査委員会の答申でも、そのことは判断していません。ただ、議員全員が同じ所得なのは今の時代、疑問が残ると提言しています。具体的には、本当に市民のために見える形で活動してくれている議員だったら2,000万円でも3,000万円でも支給したら良いのですが、活動の様子が見えない議員に対してはわが国の働く人の平均所得である300万円を支給すれば良いと言うものです。
 働いていない議員であっても生活する必要があるため平均的な報酬を支給すべきですが、それ以上獲得しようとすれば成果を示す必要性があると提言しています。

 もっと具体的に記すと、議員は全員、年間の報酬額は300万円とし、後は成果に応じて支給する方法に変更すべきであると提言しています。成果分は政務調査費として上積みすれば問題はないとするものです。政務調査費とは、議員が研修会に参加したり、書籍を購入したり、或いは活動に要する通信費やガソリン代などに対して支給されるものです。
 本当に活動をしている議員に対しては、証拠の残る政務調査費として活動や研修会参加費用などに必要な金額を支給する方法が望ましいとしています。活動の結果は議事録や出張調査報告書などの形として残るものですから、活動の有無で報酬額が異なることになります。
 議員の活動は分かりにくいとの指摘は多々あるように確かに分かりにくいものですが、現代の議員活動が有権者に分からないのは問題だと提言しています。見えない活動は有り得ないもので、活動した結果は形として残せるものです。そして形とした残す方法とは文書以外にありません。
 議員にその気があれば情報は発信出来るものですから、活動報告書やホームページなどで有権者に活動内容を示すべきだと言います。有権者に示せない口利きだけでは議員の仕事をしていると言えません。議員は有権者から本会議で発言することを託された存在ですから、本会議や委員会で意見を述べることが最大の仕事です。それを怠っていては仕事をしていないと言わざるを得ず、1,000万円を超える報酬は高いと判断できます。逆に課題を見出して提言活動を行っている議員に対して1,000万円の報酬は、低いと判断することも出来ます。
 議員の報酬は、議員活動の成果により配分されるべきだと言う新しい考え方も登場してきました。
4月29日(土) 「メーデー」
【メーデー】
 朝から第77回メーデーに出席、場所は和歌山県立体育館で、式典と市内行進を行いました。今年の挨拶の特徴は格差社会です。市場化が進展したことによって光と影の部分が見受けられますが、影の部分としての格差社会が取り上げられ、その是正と公正、公平な社会の実現を訴えています。雇用情勢が改善されているとは言っても、正規雇用は少なくて人材派遣やパートの比率が高まっていることが問題で、特に働いている女性の約50%が正規雇用ではないと挨拶している人がいました。 
 表面上の数値だけでは実態が分からないものです。

【懇談】
 昼食を兼ねて懇談会を実施。テーマは議会改革と和歌山市長選などです。どこの地方自治体でも議会改革は叫ばれているけれども市民が期待している割に改革の速度は遅いと言うものです。
 神戸市だけが例外だと思うのではなく、悪いものは表面化させるべきだと意見をいただきました。神戸市の問題に関しては、神戸市議会議員から問題点の指摘をいただきましたので、以下にその概要を紹介します。

○神戸市の問題
平成18年4月5日に神戸市議会、村岡功市議が贈収賄容疑で逮捕されました。逮捕に至る簡単な経緯を記します。

○経緯
2001年5月 @大阪の業者が六甲アイランドに産業廃棄物処理施設の建設を計画
2002年初 A神戸の産廃業者が村岡市議に、大阪の業者に設置許可を出さないよう依頼
2002年5月 B神戸市が環境保全審議会に「廃棄物施設の許可ルール」について議論を依頼
2002年9月 C環境保全審議会が「4車線道路を挟んだ隣接者の同意は不要」とした答申案に対し、
一部の議員が「産廃施設要綱をもっと厳しくし、ルールを明確にせよ」としつこく発言
2002年11月 D環境保全審議会が、「4車線以内の道路を挟んだ隣接者の同意が必要」という最終答申
2002年12月 E神戸市が産廃施設要綱を「28メートル未満の道路を挟んだ隣接者の同意が必要」と変更
F大阪の業者の進出予定地と25メートル道路を挟んだ隣接者が同意せず、計画は白紙に
2003年5月 G村岡市議が神戸の産廃業者から現金300万円を受け取る

○問題点その1「市役所は被害者ではなく実行者」
 今回の容疑は、産業廃棄物処理施設の許可をめぐる斡旋贈収賄です。贈収賄事件は、「賄賂を渡す業者」「賄賂を受け取り、市役所に圧力をかける議員」だけでなく、「議員の圧力に負け、業者に便宜をはかるために不正行為をする市役所」がいて初めて成立します。
 市役所は「圧力を受けた被害者」ではなく、「不正行為に手を染めた実行者」なのです。

 公務員の身分が手厚く保障されている理由の一つは、政治的な圧力から公務の公平中立性を守るためで、圧力をはねつけても政治的な理由で解雇されることのないように、という主旨です。それなのに今回の担当職員が業者に便宜を図ってしまったとしたら、背景には何があるのでしょうか。
 圧力には組織全体で対応することが基本ですが、担当職員が孤立していなかったでしょうか。それとも圧力に屈することが珍しくない組織風土が定着していたのでしょうか。議員に同調して、担当職員の上司までもが圧力をかけるような雰囲気は無かったでしょうか。
 何よりも、神戸市長は「不当な圧力に断固として立ち向かう」という姿勢を示していたのでしょうか。

 環境保全審議会の議事録や、産廃施設の許可ルールの原案と最終案の微妙な違いを詳しく見比べると、担当職員はむしろ必死で圧力に対して抵抗していたのではないか、と思える部分があります。それにもかかわらず、産廃要綱は村岡市議の狙いどおりに変更されてしまいました。
「村岡市議には逆らうな。そうすれば自民・公明・民主の与党はいつでも役所の原案に賛成してくれる」。そのような有形無形の圧力が、市長・助役・局長から担当者にかけられていなかったか。今回の事件で追求すべきポイントは、ここだと考えています。

○問題点その2「議会にも責任がある」
 今回の事件を見抜き、一部市議の暴走を止めることができなかった議会は、与野党とも反省すべきです。
 いまだに1日1万円前後の交通費(費用弁償)や、領収書を公開しない政務調査費など、特権的ともいえる「議員厚遇」を温存したまま、肝心のチェック機能が発揮できないようでは、一体何のために高い給料で市民に雇われているのか、根本的な部分を問われても仕方ありません。
 さらに議会内から逮捕者が出るようなら、解散・出直し選挙で議員を総取り替えしなければなりません。私も含めて全ての議員に責任の一端があり、有権者の厳しい審判を受ける必要があります。
 また、逮捕された市議の辞職だけで事件を幕引きさせるのではなく、議会全体で対応することが大切です。
早急に福祉環境委員会や議会運営委員会、そして役所に対する強制調査権を持つ「100条委員会」など、議会として出来ることは全て取り組んで、役所の体質を明らかにしてゆきます。
 今回のように「審議会の意見により要綱を変更する」という、チェックの難しいルール変更を防ぐには、市役所が事務局として意見案をコントロールできてしまう審議会の運営を改め、ルールの詳細は、議会を通さない要綱ではなく、条例に明記する本来の形に戻す必要があります。担当職員を市役所組織全体で圧力から守ってゆく仕組みも考えてゆかなければなりません。
 これが神戸市議会からの問題提議です。

【15会】
 夜は久しぶりに平成15年の統一地方選挙で初当選した和歌山市議会のメンバーで懇親会を行いました。平成15年に初当選したことから会の名称を「15会」としています。早いもので初当選から丁度3年が経過しています。その時の志を再確認させてくれる会でもあります。
4月28日(金) 「観光施策」
【観光施策】

(紀州レンジャー
京阪神キャンペーンに出発)
 紀州レンジャーが京阪神の観光に一役買っています。朝から紀州レンジャーバスでJTB旅連和歌山支部5周年特別企画京阪神マーケット誘客キャンペーンに出発しました。キャンペーンは昨日と今日の二日間、場所は京都駅前、四条、三条、神戸三ノ宮、天王寺、船場、JR大阪駅、なんばの各地点です。5人の紀州レンジャー達が和歌山市への誘客のために今日も活躍しています。
 夕方懇談した方から「うち(私)の子どもが紀州レンジャーバスに乗りたいって言っています。乗れる機会が欲しいんですが」と話をしてくれました。子ども達の期待に応えて2台の紀州レンジャーバスが走っています。

【打ち合わせ】
 健康と美容に関する関心と欲求は高くなっています。和歌山市内でも岩盤浴の施設が増えていますが、今後も更に増えそうな状況です。そこで設置を希望する事業者の方と岩盤浴設置に関する打ち合わせを行いました。岩盤浴設備を設置するのは光熱費に関するランニングコストもそれ程高くはないので問題はありませんが、差異化を図るにはソフト面での企画がポイントです。アロマやエステと組み合わせるのは当然のこと、それ以外の付加価値をつけられるか否かが勝ち残るために必要です。
 現場を見たうえで設置台数や今後の展開は落とし込むことが出来ますが、投資に見合った事業展開を行うために、ポイントをその点に絞って企画を起こすことにしました。
 連休明けに再度打ち合わせを行い具体化させていきます。

【告別式】
 ふたつの告別式に参列いたしました。一人の方は自治会や女性会、婦人防火や食育活動を行っていた現役の方でしたから女性の参列者が多く、見送る際には涙ぐむ人で溢れました。改めて日頃の活動の素晴らしさを感じた次第です。私からは次の言葉でお悔やみをさせていだきました。
 突然のご不幸、ただただ驚いています。○○さんの明るい笑顔と、皆んなを幸せにしてくれる実行力。私達はどれだけ元気づけられたことでしょうか。言葉では言い尽くせない功績の数々。その○○さんの声が聞こえなくなるなんて、今も信じられません。自治会の研修旅行や人権研修会など、もっと一緒にいて、教えてもらいたいことがありました。
 ○○さんの笑顔、いつまでも忘れることはありません。いつまでも私達を見守っていて下さい。心よりご冥福をお祈りいたします。

 二人目の方は、腎臓病のため32年間も透析を続けてきました。長い闘病生活にも元気に耐えて多くの腎臓病患者の方に勇気を与えてきたことから、今春、腎友会から表彰を受けました。しかし表彰を受けることが決まった直後、脳卒中で倒れて意識が薄くなり入院生活を送っていたため、表彰式には参列することが適いませんでした。ご子息さんが代理で表彰を受けてきたので、書面を読むことがなかった母親に表彰状を読み上げてくれました。
 長く病気と闘ってきた人生はどれだけ辛くて大変だったかをうかがい知ることが出来る内容でした。病気と闘ってきた人生が幕を降ろしましたが、何事にも立ち向かう勇気が大切なことを教えられたような気がします。人生の先輩に対してありがとうございましたと言う気持ちです。

【懇談】
 元県の方と民間事業者の方と懇談の機会を得ました。和歌山市長選挙に関する情報が交錯していますが実際のところを整理してみました。現在のところ5人が候補者として名前が挙がっています。連休明けからこの状況のまま7月30日の投票に突入していきそうな気配です。

【懇談その2】
 引き続いて違う方と和歌山市長選に関する懇談を行いました。状況認識は同じで5人が候補者となる見込みです。多くの方との話の中で感じることですが、今回のポイントは和歌山市の将来像を誰が熱意を持って描けているかどうかです。現在の市の状況のまま推移すると、少子化の進展や扶養費が増加するのに対して、働く人口が減少していくことは明らかですから、それを食い止める手段を講じることが絶対必要です。
 和歌山市の状況を示す数字(人口減少、子ども減少、事業所の撤退など)から、単に小手先の施策では解決が困難な状況にあるのは確定しています。多くの方はこれを打ち破る方策を具体的に掲げてくれる候補者を待望しています。
 幸い各候補者とも5月に入ると公約を発表すると聞いていますから、その公約を比較して誰に明日の和歌山市を託すかを判断していきたいものです。
 
【懇親会】
 夜は懇親会に参加。市長選や熊野古道、県議会補欠選挙などが話題となりました。和歌山の明日を真剣に考えて期待している人は多くいます。
4月27日(木) 「御橋廊下竣工式」
【御橋廊下竣工式】
 小雨降る中、和歌山城の西之丸広場と二之丸広場の間に御橋廊下が復元され、竣工式が挙行されました。江戸時代、和歌山城の西之丸広場は茶会などが開かれた場所で、二之丸広場は大奥があった場所でした。城主だけがこの御橋廊下を渡ることが出来たと伝えられています。平成15年10月3日、復元工事に着工し平成18年3月18日に竣工しています。総工事費は2億1,000万円です。
 御橋廊下は壁と屋根が設けられている変わった形の橋となっています。これは、江戸時代には和歌山城のお堀が内川とつながっ
ていたため、敵が川を伝ってお城に侵入した場合、橋の上で城主

(御橋廊下竣工式)
が狙われる危険性があったことから、安全のために壁と屋根を設置したのです。ですから、御橋廊下は、建物の廊下のような構造になっています。

【懇談】
 御橋廊下竣工式が終わった後、竣工式に参加された方々と観光施策に関する懇談を行いました。和歌山城だけではなく、和歌浦や加太の観光施策にも力を注いで欲しいという意見が出されています。和歌山市全体で観光を楽しんでもらいたいと、観光事業者は市民も知らないような観光資源を観光ルートに加えようと考えています。観光に関わっている方々との懇談や過去の資料を拝見するとまだまだ魅力地はありそうです。
 さてひとつの意見がありました。新体制になった和歌山市のこの三年を振り返ると、取材として魅力のあべきものがなく、何も追いかけるべき対象がなかったと言うものです。つまり人が生活しているまちなのに動きがなかったと言うことです。和歌山市に元気になってもらいたい、これはここに暮らす人にとって共通の願いです。

【懇談その2】
 本日の御橋廊下に関する意見交換を行いました。提言してくれたのは、本日の式典の意味が分からなかったと言うものです。このような意見が出されたのは、御橋廊下は完成したのですが、橋を渡った先の二之丸広場の整備が出来ていないため、橋を渡っても二之丸広場に降りることが出来ないので、折り返して戻る必要があったことがひとつ。また橋の完成には2億1,000万円も予算を使った割に、復元させた理由が分からないと言うものです。一体復元した目的は、そして竣工式何だったのか謎だったとの感想がありました。
 御橋廊下を復元した理由が分からない。疑問に答えてくれるような説明ではなく、単に和歌山城に橋と言う観光地を増やすだけのようでした。
 只でさえ財政が厳しい折、大切な税金を使って復元させるのですから、過去の復元をするだけではなく未来につながる目的が絶対的に必要です。例えば、式典には和歌山市の子ども達に来てもらって式典に参加してもらうことや、紀州子ども語り部の皆さんに来てもらって案内してもらうなどの方法もありました。
 子どもに参加してもらうことで、現在(いま)の出来事を未来に伝えることが可能となります。式典に市の幹部や議員が出席しても、私を含めて50年後には誰もいなくなっていることが考えられます。この御橋廊下がこれから歴史を刻んでいくに当たっての出発点が本日です。これから歴史の中で評価を受ける復元された御橋廊下を見守っていくのは、現在和歌山市に暮らしている子ども達なのです。
 本日の式典に意味を見出せなかったのは、その大切な視点が欠けていたからではないでしょうか。何のために復元するのか。それは和歌山城の歴史を今に伝え、将来に伝えていくこと。その役割を担う子ども達が参加する式典にする必要があること。それが表面に現れない本質的な理由です。決してお城に新しい観光スポットを作ると言った表面的な理由からではありません。そのために多額の税金を投入するのではないのです。
 奇しくも本日の誰かの挨拶の中に「長い年月と多額のお金をかけて完成させた御橋廊下です」とありましたが、多大な時間とお金をかけただけで御橋廊下が評価されるものではないことに気付くべきでしょう。
 物事には実施することの意味が必要なのです。

【打ち合わせ】
 運送業界の方と打ち合わせを行いました。業界では原油高、仕事料金の値下げ合戦、和歌山での仕事量の減少など、依然として厳しい状況です。そのため本業と類似した分野において多角化を図っています。得意分野から領域を拡大していくことで生き残りをかけていることをうかがい知ることが出来ます。ただ困難に直面しても前向きな姿勢がありますから、新しい業態で成功する期待感が感じられました。

【政策勉強会】
 地球環境問題と和歌山市が取り組むべき環境への課題に関する勉強会を行いました。環境にはコストがかかる上、今すぐに成果を出さなくても良い問題なので、中々対策に取り掛かることは出来ません。極論すれば放置しておいても私達の世代は影響を受けないかも知れないのです。そのため先送りしても生活で不具合はないため、積極的に実行する姿勢に欠けているような気がします。
 ただ歯止めをかける必要があるため、まず出来ることは何かを参加メンバーで考えてみました。

【通夜式】
 自宅のお風呂で亡くなった方の通夜式のお手伝いをしました。各種活動行っていただけに沢山の方が弔問に訪れてくれました。明るい人柄で駆け抜けた70年の生涯でした。謹んでお悔やみ申し上げます。
4月26日(水) 「議員研修会二日目」
【議員研修会】
 議員研修会二日目は新エネルギー研修です。ホテルニューアワジプラザ淡路島がホテル隣接地に設置している風力発電設備の視察とホテルの方から説明を受けました。
 風力発電の出力は2,000kW、高さは60メートル、製造は三菱重工で、建造価格は5億6,000万円で計画では15年で償却することになっています。電気生産量は、2,000kW×24時間×365日×0.2(効率。つまり稼動率を20%と見込んでいます)=3,680,000kWhとなり、家庭の電気使用量に換算すると約1,300世帯分となります。
 ホテルが風力発電を設置したのは、環境問題への対応と地震や津波発生時に備えてのものです。風力発電は二酸化炭素排出量の削減につながることから環境問題への対応は分かりますが、地震への対応につながるイメージは沸きにくいものです。
 少し説明を加えると、南淡町には風力発電設備がもう一機あり1,500kWの出力となっています。ホテルの分と合わせて合計3,500kWの発電が出来ることから、震災時に南淡町の家庭に優先的に電気を送ることにしていますが、二機の風力発電により町の5分の1の家庭の電気を賄うことが出来るのです。ホテルが地域に貢献する手段として震災時の電気供給を優先させる考えをもっていることから5億6,000万円もかけて風力発電設備を設置しているのです。

 環境保全と震災時への備え、そして地域貢献活動など、経営者の素晴らしい理念がうかがい知ることが出来ます。企業は所属する人の考え方で経営方針が変わりますが、地域貢献活動に熱心な企業が存在することで地域と共に発展することになります。
 ただ風力発電の課題も話してくれました。
 ひとつ。プロペラ音が大きいこと。近くに民家があると風向きによって騒音問題が引き起こされています。地形的問題で風が山から海に吹くと、プロペラ音がホテル下の民家に突然聞こえることがあるそうです。そのイメージはダンプカーが家の隣を走行する時に発生する音と同等だそうです。そのため民家から騒音が発生した旨の電話が入ると、プロペラの向きを変え、発生音を抑制する操作を行っています。

(研修会参加の皆さんと。)
 ふたつ。生態系が変化すること。プロペラの振動により地中にいる虫や生物が影響を受け、その周辺にいなくなってしまうことがあります。この地域だけで生息が確認されている希少種のトカゲがいなくなったのではないかと専門家から指摘を受けたそうです。
 また渡り鳥のルートになっていると、60メートルの塔にプロペラが設置されていることから、鳥の進路が変更なってしまう恐れもあります。
 このように環境対策として風力発電は好ましいものですが、騒音や生態系の変化などの問題も発生しているなど、一方が良くなると一方の環境が悪化するように、全てが良い結果をもたらすのは難しいことです。

【ホースフレンズ】
 ホースセラピー活動を続けているのがNPO法人ホースフレンズ事務局です。以前、和歌浦でホースセラピーイベントを一緒に行って以来、協働活動を行っています。本日は、淡路島からの帰り、高速バスで三ノ宮に出てそこから大阪梅田に向かい、最近の活動に関する意見交換を行いました。
 ホースフレンズ事務局は、熊本県と一緒に「風のタドウ」という映画を製作しています。心に傷を抱えた人達が、自然と馬と出会うことで生きる力を取り戻していく過程を描いたもので、ホースセラピーを描いた映画です。
 ただホースセラピーとは心を蘇らせる効果を持つだけではなく、自信回復のための手段でもあります。ホースフレンズ事務局ではホースセラピスト養成講座を開講していますが、ここには企業からも人が派遣されています。ボランティア活動に熱心な組織や人は、自分が社会の中において何の役に立つのか知っています。ですからボランティア活動を推奨している企業や活動している人は信頼出来るのです。経済的手段として仕事をしているのと違って社会貢献活動も社会的存在としての企業の使命だと考えることは、結果として企業や人の評価も向上させてくれます。ホースフレンズ事務局にはそんな人達が集まってきています。
 さらに秋には、ひきこもりとニート支援のための「HIKKY&NEETSプロジェクト」という素晴らしい活動が待っています。平成18年11月11日、森之宮青少年会館において心のライブとして、大阪府教育委員会と一緒に谷村新司さんのライブを行う計画です。招待するのは不登校やニート、ひきこもりなどの方で、心の再生、心の学校として位置づけています。
 地方自治体ではこれらの心の問題への対応に苦慮していますが、心のライブはこの対策となり得る活動です。ホースフレンズ事務局の企画も素晴らしいのですが、初の試みを予算化して取り入れた大阪府教育委員会の判断も素晴らしいものです。大阪府教育委員会が本気でこの問題に取り組む姿勢があることが、谷村新司さんを動かしたのです。谷村新司さんは現在心の学校活動として上海の大学で音楽を教えています。音楽の授業を通じて心の問題を提議しているのです。心の再生プロジェクトを和歌山市にも拡げて行きたいと思い、実現可能性に関しても懇談することが出来ました。

【LINKS和歌山】
 第三回LINKS和歌山講演会に参加してきました。本日は拓殖大学森本敏教授から外交と安全保障問題について講義を受けました。
 ひとつだけ、印象に残ったコメントを紹介します。アメリカが世界中にアメリカの価値観を押し付けている理由についてです。それはアメリカの価値観を世界に拡げることで自分達の生活が豊かになると思っているからです。
 何故、アメリカの価値観が拡がると豊かな社会を築けるのでしょうか。それは世界の歴史を振り返ると民主主義国家と民主主義国家の間で戦争は起きていないからです。全ての国家が真の民主主義国家になることで地球上から戦争がなくなり、そのことで国々は豊かになります。豊かになった国はアメリカの製品も購入するようになります。自由主義市場が拡大するとさらにアメリカの製品が売れることになります。結果としてアメリカが経済的に潤い、人々は豊かな暮らしをすることが出来ることになります。戦争のない世界は豊かな社会が実現した社会なのです。
 但し、現在の民主主義にはふたつの問題が発生します。
 ひとつ。格差社会になること。民主主義は機会の均等を約束する社会ですから、能力のある人は豊かになりそうでない人は貧しくなります。それでも機会は平等に与えられているから能力かないのは仕方ないと切り捨てられる社会に向かいます。
 ふたつ。安定していないこと。民主化の過程では社会は混乱します。私達は言論の自由があることで自分の思う通りの行動を取ることが出来ます。国民が思い思いの行動を起こすと社会は不安定になります。社会主義国家では言論の自由が抑制されているため、暴動やデモ活動は発生しないことから、暴動やデモ活動は民主主義の特徴であることは明らかです。
 日本で暴動が起きていないのは何故か。まだ、それ程ひどい格差社会には至っていないからです。格差社会が拡大することに関しては気をつけておく必要があります。

【お悔やみ】
 お二人の方が亡くなりました。一人の方は闘病生活の末に、もう一人の方は自宅のお風呂場で亡くなっているところを発見されました。一日にお二人の方の訃報に接するのは心が痛みます。突然亡くなられた方は明るくて、いつも会合に参加してくれていたのに残念です。心からご冥福をお祈りいたします。
4月25日(火) 「議員研修会」
 関西議員団研修会参加のため、関西空港近く、泉佐野から先輩議員の車でフェリーに乗り込み淡路島に向かいました。研修会場は風力発電設備を有するホテルニューアワジプラザ淡路島です。
 初日の本日は、地方自治体の水道事業の民間委託に関する研修です。基本的に地方自治体のある事業に関わる予算が100とすると、民間委託するだけで70の比率にまで事業費は落ちます。民間委託するだけで経費削減効果はあるのです。
 さて水道事業に関する国や地方自治体の考え方は次の通りです。地方自治体によって水道事業の問題点は異なりますが、それらを掲げるとすると財政の悪化、品質の高まり、施設の老朽化などがあり、経営の見直しと効率化が必要とされています。
 国の経済財政諮問会議(平成13年6月)では、地方自治体活性化プログラムで「水道など地方公営事業への民間的経営手法の導入」が掲げられ、総合規制改革会議の第二次答申(平成14年12月)では「水道事業は、できる限り民営化、民間への事業譲渡、民間委託を図るべき」とされています。
 そして平成15年3月、総務省調査研究会報告では、民間企業の経営手法と競争原理を水道事業に導入すべきとし、次のような経営手法が提言されています。
 顧客指向によるサービスと信頼性向上、目標による管理に基づくマネジメントシステムの確立、改正水道法(平成14年4月施行)を活用したアウトソーシングの積極的な導入、情報開示、PFI手法の活用(平成11年9月施行)などです。

 関西地域における水道料金業務への民間参入の状況は市場規模29億円です。参入企業は、第一環境のシェアが32%、ジェネッツが28%となっていてこの二社で民間開放しているし市場の60%を占めています。現在のところ大阪府、兵庫県、京都府での開放に留まり、和歌山県内には該当する地方自治体はありません。

 民間委託されている水道業務内容は、受付、開閉栓、検針、滞納整理、メーター検満取替、浄水場管理、料金計算などがあり、契約期間は2年から5年となっています。民間事業者が採算ベースに乗せるためには一貫した水道事業の代行が望ましく、これにより地方自治体のコスト低減、体質強化につながることが期待出来ます。

 続いて、来年の統一地方選と参議院選挙に関する情報交換会を行いました。関西でも多くの地方自治体が統一地方選による改選が予定されていることから、議会活動に関して話し合いました。意見交換会終了後、研修場所のホテルニューアワジプラザ淡路島に宿泊しました。
4月24日(月) 「環境問題」
【環境への取り組み】
 環境保全問題に関する打ち合わせを実施。COP3で決定された京都議定書の確認事項である、わが国の二酸化炭素削減に関しては現状で推移すると目標達成は難しい状況です。産業界と民間では環境保全問題に取り組んでいますが、削減目標達成に向けて弾みがついていません。
 和歌山市内のある団体では、この問題への和歌山市民の関心の低さから自主的に講演会を行ないたいと要望があり、講演内容の打ち合わせを行ないました。打ち合わせの結果、講演では最初に、地球環境問題全体の枠組みを考えてもらうこと、京都議定書に関する説明を行なうこと、産業界での取り組みを説明すること、和歌山県としての環境保全対策への取り組みについて説明すること、そして私達が身近なところから出来ること、を各項目として決定し、環境月間である6月に講演を行なうことになりました。
 地球環境問題の何が問題なのかが分からないと行動を起こすことは出来ませんし、全体像が分かるだけでも何の行動を起こしたら良いのか分かりません。そのため両方を説明した上で、一人ひとりで行動を起こして欲しいと呼びかけることにしました。
 意識と行動を同時に達成するように働きかけることにします。

【環境ツアー】
 環境ツアーの打ち合わせを行ないました。環境問題とエネルギー問題への理解を深めてもらおうとして環境ツアーを5月に開催する計画を立てていますが、参加を呼びかけたところ予想以上に関心のある方が多いため、募集定員を超えてしまいました。そのため急遽、関係者で打ち合わせを行ない、バス会社への手配と行程の変更など調整しました。呼びかけに応じてくれる方が多い事実は、和歌山の皆さんが環境問題への関心か高いことが分かるものです。
 まず研修会で学んでいただき省エネルギー機器の導入や実践活動に期待したいところです。

【マンション問題】
 自分の家の隣に突然、高層マンションの建設計画が浮上した場合、皆さんはどう思われますか。法的に違反していないことですから仕方ないとあきらめるのか、少しでもマンション関係者と地域と共生出来るように話し合いを続けるのか、人によって態度は異なります。
 地域の方が心配するのは、平成17年に耐震構造に関して偽造問題があったのですが、事実関係が未だ解明されていないため、一部の設計士とマンション会社、建築確認を行なう会社だけの問題なのか、社会的構造上の問題なのか良く分からないことが挙げられます。
 建築確認申請はマンション建設予定地の当該地方自治体か、民間検査会社のどちらで受けても良いことになっています。大規模なマンション開発を行っている会社では、地方自治体に建築確認申請するのではなく、取引のある民間事業者に依頼している場合が多いようです。それはマンション開発事業者にとっては全体の中のひとつが和歌山市の開発だからで、一括した方が効率的なことが要因のひとつです。
 勿論、それで問題はありませんが、地方自治体の耐震に関する検査を受けないことから、住民の皆さんが不安に感じることがあれば説明責任を果たして欲しいものです。地元にある事業者が主体であれば、仮に問題が起きても所在が明確ですから後でも説明を聞くことが出来ますが、そうでない場合、経済的にも弱い立場の地域の皆さんがマンション事業者の本社所在地まで都度赴くことは現実問題難しいところです。
 地方自治体の関与は最小限に留めるのは分かりますが、全国的にもマンション建設で住民と事業者との間でトラブルが発生している場合があります。地方自治体が間に入って仲裁をしているケースもあるように、問題が顕在化する前に地方自治体はクッションの役割も果たして欲しいものです。これも見えない行政サービスのひとつだと思っています。
4月23日(日) 「ホームページに関する意見」
【HPに関するいくつかの意見】
・ホームページを楽しみに見ていると意見を頂戴しました。和歌山市の状況が良く分かるし、和歌山市の経済に関しては新聞を見るよりも良く分かると嬉しい意見を聞かせてくれました。これからの和歌山市に必要なことは、現状で良いと思うのではなく一歩でも前に進む姿勢だと気付いてくれたようで、今夏の市長選や来春の統一地方選挙では、人から勧められて候補者を選ぶのではなく自分の意思を表示したいと話してくれました。
 
・また別の方からは、ホームページを楽しみにしているので出来るだけ早く更新して欲しいと要望を受けました。最近、タイトな日程だったため更新速度が遅れていることを気にしていたのですが、指摘してもらったことを嬉しく思います。指摘を受けるのは関心を持ってくれているからです。早めの更新を心掛けます。

・他に、ホームページでは毎日の情報量が多いので楽しみにしています、しかし文書量が多いので作成に時間がかかり大変ではないですか、と質問がありました。
 毎日の活動に関しては、基本的に毎晩その日を振り返り書き溜めています。人の記憶は曖昧なもので、その日の出来事はその日に記しておかないと後で振り返った時に、何をしていたのか分からなくなっている場合がありますし、ある出来事に関して何を感じ、何を考えたのかも思い出せなくなる場合があります。そのため、帰りが遅くなっても机に向かうことを日課にしています。幸い、書くことは苦にならないので継続することが出来ています。

・初めてホームページを見ました。情報量が多くて驚きましたが、それ以上に市の課題を学ぶことが出来ますし、問題となるべき出来事をさり気なく書いているので驚くことがあります。私達の知らない問題がたくさんあることに気付かされます。知らなかったら何の行動も出来ないし、行動する必要もないのですが、現状と課題を知ってしまったら無視する訳にはいかなくなりました。
 誰が和歌山市の課題を解決してくれるのか、誰にこの市の行方を託したら良いのか、真剣に考えるようになりました。という意見です。丁度、今夏に和歌山市長選挙がありますし、来年春には統一地方選挙が予定されています。有権者が意思表示する絶好の機会が迫っています。気付いた一人の力は大きいのです。

・活動報告を見て心配することがあるとして、まず体を大切にして、くれぐれも無理をしないようにアドバイスをいただきました。この方も体調を崩したことがあり、体を壊したら何も出来ないことから、健康第一の考えを持っておくようにと注意をしてもらいました。
 健康であっての活動です。アドバイスの通り、体を大切にしていきます。

【ARTE】

(レストランARTE)
和歌山県立美術館2階に新しいレストランが開店しました。ARTE(アルテ)がそうです。
 このレストランでは、「美味」「心」「アルティスタ」を持ってお客さまのおもてなしをしてくれます。
 「美味」。レストランの食事には味を期待するのは当然のことです。一流の料理長の味をカジュアルに楽しむことが出来ます。
 「心」。「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」の明るい声が店内に響いています。言葉と態度でお客さまをお迎えすること、心を表現しています。
 「アルティスタ」。スタッフはアルテの一員であることに自信を持って、気持ちよいサービスを提供してくれます。
 営業時間は11時から夜の10時まで、月曜日が定休日です。

【目標】
 人は目標をどこに置くかで人生の到達地点が変わってきます。自分の能力を自分なりに評価して、この程度まで進もうと思っていたら、その地点か、その一歩手前で止まってしまいます。自分で定めた目標を超えることは難しいものですから、出来るだけ高く目標を掲げることが大切です。
 自分の能力なんて自分で分からないものですから、自分で限界を決める必要はありません。限界を決めてしまうと、その範囲内での活動に終わってしまう危険性があります。現在、生きている人は誰も終わりの時を迎えていませんから、自分の限界は分かりません。到達地点や限界は生を全うする瞬間に決定するものですから、それまでは目標を持ち続けたいものです。
 ある人は年齢を重ねても仕事に全力を尽くしています。例え定年が見えていても立ち止まることはしないと話しています。終点が見えたからと言って速度を緩めていては、目標の手前で止まってしまうからです。全力でゴールを突破することで目標値を上回ることが出来ますし、より遠くまで進めます。低い目標を掲げると到達は容易ですが、全力で走らなくても良い状態であればやり遂げた充実感を味わうことは出来ません。

 遠くまで行くことが幸せかどうか分かりませんが、結果はともかく、全力を尽くさないよりも全力を尽くす方が幸せになることは確実なことです。そして全力を尽くすためには、目標を決定しておく必要があります。クリアすべき目標があるからこそ人は行動する気になるのです。何もないと精神的には寝ている状態になり、意識面で動き出すことはありません。
 人は歩いているよりも座っている方が楽ですし、座っているよりも寝ている方が楽なのです。楽を覚えてしまうと動作が鈍くなってしまいますから、生きている内は起きて歩いていたいものです。意識を寝かせてしまうと起き上がるのに時間がかかり過ぎます。
 そしてその時間は、誰にでも公平に与えられていますが貯めておくことは出来ませんし、上手く使うにも体感速度が速い性質を持っていますから、必要な時には過ぎ去っているものです。目標を定めた後にやって来る時間を捕まえる必要があります。目標を持っていないと時間を追いかけるだけの姿勢となり、上手く時間を活用することは適いません。

 時間を追いかけても追いつくことは出来ませんから、時流の川上にいて時流に乗っかることが大切です。時流の上流にいるためには目標を持つこと以外に選択肢はありません。
 目標とは、自分で感じる時間を支配出来る人間に与えられた道具なのです。時間を支配するために誰でも使うことが出来る道具を活用して、時流に乗って限界点まで到達する充実感を味わいたいものです。
4月22日(土) 「アースデー」
【取材応対】
 朝からある紙面の取材を受けました。和歌山城で開催した紀州子ども語り部育成事業に関してのものです。先日、和歌山城において研修会に参加した子ども達の話も聞いてもらったのですが、記者がシナリオを書かなくても、子ども達がお城の楽しさを自由に表現してくれたものを、そのまま書くだけで紙面が完成したそうです。つまり活動している人や団体に関わるだけで、活動内容は把握できますし活動を通じて課題も判ってきます。
 毎週のように和歌山市で開催されている民間による各種行事の活動を見もしないで、先日市のトップが市民と協働出来ていないとする発言があったことを残念に思っていると話してくれました。和歌山市の市民活動は純粋で拡がりを見せています。今この活動がないとしたら和歌山市は、今以上に低迷を続けていたのではないでしょうか。市民との協働は大切な活動のひとつであることに間違いありません。
 また、子ども語り部以外にも和歌山市に関する様々なテーマで約1時間、楽しい懇談をすることが出来ました。
 
【記念懇親会】
 午前11時30分からは組織結成40周年行事にお招きいただきました。参加者は歴代の役員約70名。40年の重い歴史を感じるものでした。まぐろの解体の催しもあり、賑わいの中で会は進みました。

【アースデー】
 本日はアースデー。ライオンズクラブにより地球環境保全を問いかける行進を行いました。県民文化会館前を出発した後、和歌山城の周辺を回り、市役所から県庁前交差点、そして出発地点に戻る約1時間の行進です。この行進は和歌山市内の全ライオンズクラブが参加する合同例会の位置づけで、日頃から環境保全への取り組みを行っているクラブが市民の皆さんにも訴える年に一度の機会です。
 毎年、4月22日がアースデーで行進する日と決まっているため、土曜日の本日は和歌山城周辺の会社が休みのため人の往来が少し寂しく感じました。

(ライオンズクラブの行進。)

【いけばな展】
 アースデー終了後、山村御流いけばなの展覧会にお招きいただき鑑賞に伺いました。アバローム紀の国の画廊で開催されたもので、師匠の岡野三哲さんも会場に見えていました。
 山村御流は、シンプルで空間との調和を大切にしています。私も昨年習ったことがあるのですが、一本の草花で思いを表現するのは難しく感じました。シンプルな程、表現力が試されるような気がします。決まりごとが少なくて自由な発想でいけばなを創造してくのですが、その分センスと内心が形として表われますから、自分の心を周囲に知られるような感覚があります。
 仕上がったいけばな作品に作品名をつけるのもセンスが必要で、これもまた難しいのです。首都圏では男性の間でいけばなが流行していると聞きます。和歌山市ではその兆しはありませんが、精神力と集中力が鍛えられ姿勢も良くなるいけばなですから、女性だけではなく男性も取り組みたいものです。

(山村御流いけばなの展覧会)

(山村御流岡野三哲さんと)

【写真】
 28歳、若手でプロの写真家を目指している人と会いました。写真に対するっかりとした考え方を持っていて、一枚一枚を大切にするため、デジタルではなくポジフィルムで撮影しています。ポジを使用する方が一枚を取るための集中力が高まり、作品に心がこもるからだと聞きました。
 作品は和歌山県を画材にしたものが多いのは、地元の良さを写真で表現して皆さんに知ってもらいたい思いからです。最近の作品を拝見したところ、貴志川線、桜、たんぽぽ、海岸などをテーマにしたもので、構図の切り取り方に若いセンスが伺えました。伸びていって欲しい人材です。
4月21日(金) 「陶器展」
【障害福祉】
 障害者自立支援法が施行されています。障害者を支援する団体でも影響が出始めているところもあります。本日懇談した中でも、経営の苦しさと障害を持っている方の保護者との希望の格差の大きさが分かります。支援費が減少したうえ収益が上がらないのでサービスレベルを切り詰める必要に迫られていますが、一方で当事者と保護者からは従来通りの対応が望まれています。団体職員さんは現場の事情が良く分かっているだけに、額面通り切り詰める訳にはいかないので悩みは深くなっています。
 今後は障害者支援団体が経営継続に関して再検討する動きすらあります。

【懇談会】
 十津川から来客がありました。約2時間懇談の時間を取っていただきましたが、得るものが数多くありました。
 その中から一例を記します。格差社会、希望の見えない社会と言われていますが、それは具体的などのような状態を指しているのか分かりにくいものがあります。勝ち組や負け組、年収の大小などの比較はありますが、その差を具体的に思い浮かべることは困難です。
 そこで例え話でビジュアル化させるとイメージが浮かび上がってきます。
 ひとつ。平成17年夏、アメリカのニューオリンズを襲ったハイケーン「カトリーナ」。貧しい地域とされる地域の悲惨な状況が映像で配信されました。弱いところにお金をかけない社会構造であるこの状態が格差社会です。
 ふたつ。アメリカのキャットフードには「人間が食べるものではありません」と注意書きが印字されているようです。日本に住む私達には信じられないのですが、アメリカの貧しい層の方はキャットフードを食する場合もあるそうです。ペット用の缶詰を人間が食べなければならない社会、これが格差社会です。
 どちらも体験していなくても映像的なイメージが沸いてきます。これが分かり易い訴え方です。物事を具体化させるためには考え方や状況を言語で示すと共に、事例を用いてイメージしてもらえる工夫が必要となります。
 人は体験したことならイメージが沸き、その状況を頭の中で具体化させることが可能ですが、未体験の状況を思い描くことは困難です。その場合、分かり易い事例を用いることで未体験のことでもイメージが描けます。
 難しいことを簡単に表現するのは難しいものですが、自分が経験した中から適切な事例を引っ張ってくることで具体的に表現することが可能となります。
 ただイメージは全く何もないところから作られるものではありません。元々何かのベースがあり、その延長線上にイメージ展開があります。政治家の場合、日頃自転車に乗っていない人が選挙の時に、突然自転車に乗って自分の特長を訴えても、元々そのイメージがないため、訴える対象となる人に対して、全く掛け離れた違和感のある人物像の印象を与えてしまいます。これではイメージ戦略が失敗となります。
 あくまで日常の延長にイメージがあることを認識しておくべきです。ですから他人が取り入れて成功した事柄を取れいれて同じことをしても、自分が成功するとは限らないのです。自分らしさを前面に出すこと、そしてそのイメージを高める手段は個別に異なることを知っておきたいものです。

【陶器展】

(岡田實先生の陶器展。)
 お知り合いの親戚の方が個展を開催しているため、和歌山市民会館に陶器展の見学に行ってきました。作者は岡田實さん、和歌山県だけではなく陶器界を代表する方で、秋篠宮紀子様も工房見学にいらした程です。日展での6年連続入選、現代工芸美術展に連続入選するなど輝かしい経歴です。
 本人からある作品の解説をしてもらいました。解説していただいたのは牛を画材とした陶器作品です。インドで牛は神格化されているように、牛には不思議な力が宿っていると感じ牛の作品を制作していますが、この作品は構想から完成まで3年がかりの大作です。

 牛を表現するのは難しかったと言います。それは牛の持つ神聖な力をどう表現するのか困難だったためですが、牛の動作や表情を研究するため牧場に出掛けたりインドの本を読んだりしたそうです。中々まとまらなかったのですが、友人から会社事務所に置くための作品制作依頼があり、それに取り掛かった時にひらめきがあったと聞きました。
 その牛の神聖さを表現する手段は、牛の顔にひとつだけ目を刻み、作者だけしか知らないのですが、牛の顔の裏面にもうひとつの目を刻んだそうです。意味するところは、ひとつの目は外の世界を見るべきですが、もうひとつの目では自分の内心を眺める必要性を訴えたものです。
 つまり全て外に注意を向けるのではなく、一つは自分の心に疾しいところがないか向けておく必要があるのです。自分に不都合が生じると社会や相手に非があると思いたくなりますが、その要因のひとつは自分にもあることを認識しておくことで次の自分の行動に活かされます。

(心の目の必要性を訴えた
「牛」の作品。)
内面で反省する気持ちを持つことで行動が変わり、行動が変わると周囲も変わり始めます。
 全ての作品には作者の思いが込められているのです。

【後援】
 和歌山市で開催されるウェイクボード大会の後援依頼を行ってきました。この大会は全国大会で約2,500人の方が参加や観戦のため全国から訪れてくれます。しかも海と川資源に恵まれている和歌山市はマリンスポーツに適しているため、ウェイクボードの全国大会が開かれることは好ましいことです。和歌山県チームは平成17年国体のこのプレ競技で4位になっているように実力があります。全国大会開催を契機に関心を高めて欲しいと願っています。
 もうひとつ、ウェイクボード協会の理念には青少年の健全育成への参画があります。スポーツ競技を通じて子ども達が健全に成長することを期待した活動を行っていますから、競技人口が増加することで少しでも健全で明るい和歌山市になることも期待出来るものです。関係機関の理解を得られ後援を得られる見込みが出てきました。初めてのことなので慎重になりますが、スポーツ振興、青少年育成、河川美化活動などの面で効果が期待出来ますから支援してもらえそうです。

【耐震問題】
 和歌山市に建設が計画されているある11階建のマンションに関して、耐震性の確認がされているか確認依頼がありました。丁度、このマンションが隣接地に建設される計画であることから心配しています。耐震偽装問題があってから中高層建築物への不安感は解消されていないため、身近な問題になると行政機関の耐震性に関する審査結果を知りたいところです。
 ただ中高層建築物の場合、市への届出は中高層と福祉設備の設置状況は義務付けられていますが、建築確認に関しては和歌山市または民間検査機関のどちらでも良くなっているため、全ての建築物が和歌山市に届けられる訳ではありません。民間検査機関が検査した場合は、事後に市に耐震性に問題がなかったことが通知されるだけです。
 勿論、行政機関でも民間検査機関でも意匠や構造計算のチェックは行われますから、万一偽装があった場合でも通る余地はありません。和歌山市の場合、昨年、新たに大臣認定のプログラムを導入し構造計算の再チェックを行っていますから、偽装を見破れる体制となっています。
 但し体制を整えていても、不安感のある皆さんに情報を公表していかないと安心を提供することは出来ないものです。安全性や日常生活に不安感を呼ぶ可能性があるものに関しては、是非とも情報公開をお願いしたいものです。

【センプレ コンテ】
 大阪に転勤なった同僚の送別会と、新しく開店する予定のイタリアレストラン「センプレコンテ(Sempre conte)」のプレオープンに招待していただき、地元の皆さんと一緒に出席させていただきました。センプレ コンテとはイタリア語で「永遠と共に」の意味で、人気歌手コブクロの曲のタイトルから命名されたものです。
 本格的な開店は5月に入ってからですが、今から開店の日が楽しみです。

セレプレ コンテにて。
4月20日(木) 「政策検討会」
【政策検討会】
 和歌山市の課題に対する対応策について議論を交わしました。和歌山市の景気は良くなっていると聞こえてきますが、実は日本全国どの地域でも景気回復の兆しがありますから、和歌山市だけが先駆けて状況が回復している訳ではないことを認識しておく必要があります。その上に立って経済対策や少子高齢化の問題への対応を考えなくてはなりません。数値データを示されると、この延長線上にいると気付かないうちに静かに地盤沈下していくだけです。
 現在和歌山市にいる子どもの数は決定事項で動かせませんから、この子ども達が大人になる時代の将来予測はかなり正確なものになります。分かっていて何もしないのではなく、分かっていて今すぐ問題にならないことに先手を打つ必要があります。でも、考えられるだけでも幾つかの方策があります。

【懇談】
 ある行政機関の課長と懇談。行政はサービス産業であることを意識した仕事を心掛けていると言います。行政は商品開発や製品を販売しているものではありませんから、提供出来るものはサービスだけです。サービスが商品だとすると、提供者である人の資質が問題となります。誰がサービスの提供者になるかによって結果は異なるからです。
 県にいると打ち合わせなどには相手から県庁に来てくれた上、持ち上げてくれることが多くあります。相手が個人としての自分に頭を下げてくれているのか、席に対して頭を下げてくれているのか、見極めておかないと大変な失敗をすることになります。議員も同じで、職員は議員から依頼されると色々と調べてくれますが、そのような事態が続いた結果、不勉強で何も知らない議員が誕生することになります。
 心掛けたいことは、職員さんと話し合いをすることだと教えてくれました。一方的な依頼ではなく、個人的な依頼事項なのか、行政区域全体としての問題なのか、分かった上で対応しないと方針を誤ります。熱心な職員さんは条例適用や許容範囲などを知っていますから、無理強いするのではなく話し合うことで良い方向に向かうことになります。聞く姿勢と意見交換が大切なことです。

【ウェイクボード】
 ウェイクボードについて協議を行いました。海に面し、紀ノ川が流れる和歌山市においてもウェイクボードについては余り知られていません。和歌山大会は全国大会であることや青少年育成にも関係していることを説明した結果、先方は有意義なことを認識してくれ協力にも理解を示してくれました。

【講演会】
 夜はファイナンシャルプランナーの和田さんをお迎えして講演会を開催しました。自分の財産は自分で守ること、自分の将来設計は自分で行うことを目的として開催したものです。平均株価の上昇、原油価格の上昇、金利も動く気配があるなど経済状況は変化していますから、保守的な考え方だけでは資産は増やせませんし将来に備えることは出来ません。自己防衛のためにも経済的安心のためにも、金融や資産運用について学ぶことは大切です。
 株の動きは現役で仕事をしている人にとって情報は不足しているため運用するのは難しいのですが、基本原則を知っておくだけでも利点はあります。基礎的知識を学べたので、次の段階を学習するため次回も開催することが決定しました。

【協働】
 和歌山市長による協働発言の話題があちらこちらで交わされています。呆れている人も怒っている人もいますが、何よりも市民との協働に期待出来ないと思い始めた人がいることが気掛かりです。折角、和歌山市のために無償で、しかも休みの日に市民活動を行っているのに、単独でやっていることで和歌山市との協働ではないとされたのですから、あきらめの気持ちを持つ人が出現しています。あきらめの気持ちはまちを沈下させていきます。
 和歌山市でも当該部の人は熱心に施策を講じてくれているのに全てが台無しです。NPO活動をマニフェストに掲げてくれている和歌山県との協働を基調にしようとする人もあるように、人は志を同じくする人と行動を共にしようとするものです。志を共有すること、それが正に協働です。
 ですから志のないところに協働意識はありませんし、協働活動もありません。
4月19日(水) 「年を取ると」
【打ち合わせ】
 定年まで後3年の方と懇談しました。57歳になると体力も気力も衰えてくると実感しているようです。体力面では夜遅くなった次の日の仕事がつらくなること、気力面では粘りがなくなり「もういいや」と思ってしまうことが多くなったと言います。あと少し粘ったらものになると経験から分かっていても、やり遂げられなかった時の会社への迷惑を考えたら、無理しなくても良いと考えるように気持ちに変化があるそうです。
 若い時代や中堅社員の時代には考えられなかった気持ちの変化に内心驚きながら「これが年を取るということか」と実感しています。人の気持ちは変わるものですし、誰にでも訪れる60歳を前にした季節での心情です。

 これは個人だけの責任ではなく社会的問題も影響しています。会社組織にいると経営者に入らない限りは60歳を迎えると有無を言わさずに定年となり、本体に残ることは難しくなります。勿論、再就職や関係会社への出向などの選択肢はありますが、なんとなく社会での自分の存在意義に疑問を感じると言います。
 会社があるからこそ、社員としての自分が社会で発言出来ていたことを実感する瞬間です。後ろ盾がなくなると精神的に踏ん張り切れない弱さを誰もが持っています。
 ある企業の所長は現役時代、社交性があり会合などで社外の友人を数多く作ってきました。会社の所長ではなく個人として付き合いをしてくれていると思っていたのです。ところが出向した次の年の新年1月1日、年賀状を楽しみにポストを見てみると今まで500枚は届いていた年賀状が100枚程に減少していたのです。間違いかなと思って昼前にポストを覗いても届いていませんでした。現役の人は年末忙しいから1月3日か4日になると残り方からの分が届くだろうと自分に言い聞かせたのですが、やはり現役時代とは違って年賀状は届かなかったそうです。この時、どれだけ頑張ってきても世間は所詮、会社の肩書きがある自分と付き合っていたことを知ったそうです。個人になった途端、今までの付き合いが失われたことに暫くショックを受けていましたが、気持ちを切り替えたそうです。

 それは今まで肩書きや付き合いに縛られないで、定年を迎えて出向したありのままの自分として、これから新しい付き合いを始めたら良いということです。その後、趣味やサークル活動、そして奥さんと一緒の会合にも出掛けるようになり、今では現役時代を知らない人との付き合いが多くなり新しい交流が広がっています。
 この方の場合、肩書きを離れて個人として社会と関わりを持てた事例です。このように気持ちの切り替えが出来る人は地域社会に入っても社会参画が進むのですが、いつまでも地位や肩書きに固執している人の社会参加は実現しません。
 団塊の世代が会社組織から離れる時期を迎えています。競争に勝ち残った人達の能力は素晴らしいものがありますから、その能力を地域社会で活かしてもらうためにも、会社を離れた地域活動に参画していただきたいと願っています。新しい出会いと活動がこれからの人生を飾ってくれる筈です。
 今日の方は、定年なっても社会との接点を持っていくよと話してくれました。前向きな方は気力が衰えたと言っても、衰えを感じながらも出来ることには取り組むというやはり前向きな姿勢を持っています。

【打ち合わせ】
 午前中、後3人の方が訪ねてくれました。内容は、中心地域の動向と福祉関係に関しての情報交換。5月実施予定の研修会日程などの確認。行政機関とNPO法人による協働活動に関する意見交換、そして大手交通事業者に対して紀伊半島全体の振興案について提案を行いました。

【ウェイクボード】
 和歌山県ウェイクボード協会の方々と懇談しました。懇談内容は、和歌山市紀ノ川せせらぎ公園内で快哉する和歌山ウェイクボードフェスティバル2006に関するものです。
 開催月日は平成18年5月26日(金)から5月28日(日)までの3日間で、時間は8時30分〜17時までとなっています。
 競技種目はウェイクボード公式競技大会として、「2006PRO、アマツアー第一戦目」「2006アマブロック予選」「関西、東海ブロック第一戦目」「アメリカンローライダー」で、他にも「ショーカー展示」と河川敷の「清掃活動」があります。入場料は無料で、大会3日間で約2,000人の入場を見込んでいます。
 ウェイクボードは、2008年の大分国体ではデモンストレーションを行い、2010年の国体から正式種目に加えてもらえる働きかけを行っています。2005年開催した国体ではプレ競技として取り入れられ、和歌山県チームは第4位の好成績を収めています。和歌山県ウェイクボード協会では、この和歌山での全国大会を契機に国体に向けた活動に弾みをつけたいとしています。

【申請書類】
 NPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークの会員が事務所に集まり、以前から進めてきた経済産業省に提出する「サービス産業創出支援事業(観光・集客交流分野)」への公募をするための最終作業を行いました。
 公募資料に漏れがないか、誤字や脱字のチェック、文面の読み合わせと完成版資料のプリントアウトなど作業は深夜にまで及びました。ついに観光医療立県わかやまを目指した3年計画が完成しました。後は実行するだけの段階です。
4月18日(火) 「協働の続き」
【法律の問題】
 法律に関する相談を受けました。人の関係は一度こじれてしまうと修復するのが困難な場合があります。当事者間で解決困難な場合には第三者が入ることになります。訴訟問題になると専門家の領域ですが、そこに至るまでに何とか糸口を見出せないか仲介するのも議員の役割なのかも知れません。
 感情が入り混じった人同士よりも、客観的に判断出来る人が関与することによって訴訟手前で活路が見出せるのであれば関わる意味があります。
 それにしても裁判所には法的措置を講じなければならない程大勢の人がいることに驚かされます。日常生活の中で誰がいつトラブルに巻き込まれるか分からない状態が潜んでいる社会になっているようです。
 出来れば問題の発生するような状況には関わりたくないけれども、防御のための法的知識を学ぶことも必要なのかも知れません。

【協働の続き】
 協働に関する市長発言に関してたくさんの意見をいただきました。私が言うまでもなく既に反響があったようです。NPOによる活動など市民活動を実践している方々は、貴重な自分の時間を割いてまで市の発展のために尽くしたいと活躍しています。本来、自分と自分の周囲の環境さえ良ければそれで良しと考えたくなるものですが、和歌山市の社会が成熟してきた証として、自分達が暮らす市のためになることなら実践したいと思う気持ち、自分の能力を社会のために活かせる機会を創造して活動しているのがNPO法人の皆さんです。
 その皆さんの活力と地方自治体が一緒に市の発展に尽くす姿が協働なのです。その活動のしくみ形成とお互い共通の意識を持つことが第一の段階です。その段階が協働のスタートなのですが、その意識が希薄だとお互いの信頼関係が崩れ、上手く機能する筈はありません。
 この「協働発言」はNPO活動を実践している人にとってはショッキングなものでした。協働出来ていないのであれば行政とNPO法人が協働出来るしくみを考える、そして職員意識を高めるためにガイドラインを策定し、全員に説明するなどの取り組みから初めて欲しい位です。
 何のアクションも起こさないで、協働出来ていないから協働という言葉は使用しないとするのでは、今までのNPOやボランティア活動を否定することになります。国や和歌山県の取り組み方と異なる市独自の見解があると、活動している人にとって全く迷惑な話です。
 この件に関してある人は怒りを顕著に示していました。和歌山市にとってNPO活動はそれ程重要ではないように感じて悲しくなってしまった。自分達の活動が否定されたようで衝撃を受けていますなど感想を漏らしてくれました。
 ある人は、市民活動が盛り上がっている中なのにその空気を読めていない発言で、市の姿勢に疑問を感じると話してくれました。
 私もNPO活動について、その意義を再考してみます。

【通夜式】
 夕方から海南市で行われた通夜式に参列。終了後、ライブ会場へ向かいました。

【ライブ】

(元気をもらえる
佐野安佳里さんの歌声。)
 東京で活躍中のシンガーの佐野安佳里さんが和歌山市に帰ってきました。今夜は源じろうでのライブが開かれたため皆さんと応援に行ってきました。今日の彼女の歌声は表現力が一段と増しているように感じました。夜8時から10時20分まで渾身のライブでは言葉が躍動する感覚で、歌の楽しさを感じさせてくれるのに十分でした。いつもこのようなライブが行われている東京が文化をリードするのは当然と思います。普段と少しだけ違う夜を過ごす空間があるだけで生活は一変するものです。友人や家族、そして二人で過ごせる空間は心を開放させてくれます。

 前半はラブソングで構成し後半は盛り上がる歌が中心の演出で、もう歌詞を覚えている歌もあり特設会場は大いに盛り上がりました。佐野さんの歌からは、若さ、躍動、夢、希望、そして開け行く未来を感じることが出来ます。
 ところでライブが開催された源じろうがあるビルは昭和2年に建設されたノスタルジックな建物で、佐野さんの歌と相性はぴったりでした。ライブ終了後も飲みたくなる空気が漂い夜は深まっていきました。
 佐野安佳里さんの今年は、ライブ、CD、映画音楽と、夢が現実に変わっていく年になります。夢を現実にするための努力がその道を作っています。

(佐野さん、源じろうでのライブ。)
4月17日(月) 「JACT学会準備」
【研修会案内】
 エネルギー・環境問題に関する研修会の呼びかけをしています。和歌山市の皆さんの関心は高く研修会の定員は埋まりつつあります。和歌山市内各地から、海南市や御坊市からも参加希望をいただいています。研修の機会を提供することで皆さんが知識を高めていただけたら実施する意義はあります。

【JACT学会準備】
 和歌山に新しく誕生する学会JACT和歌山支部。行政関係者と観光事業者と一緒に当日ら向けて準備する事項と役割分担を行いました。支部設立大会は、平成18年9月9日土曜日から9月11日月曜日の三日間ですから、全国から参加者を迎え入れるため、会場と宿泊場所の確保、交通手段、学会での実施項目などについて打ち合わせをしました。
初日が白浜町で記念講演会、二日目の午前中は白浜町で分科会、午後は本宮に移動して薪能の開催。三日目は熊野古道ウォークを体験していただきます。平成18年秋に向けてJACT和歌山支部が胎動しています。

【会合】
 会合内容について記します。
 ホームページを作成している方は多いと思いますが、関西の場合K-OpticomにしてもNTTでもJ-COM関西にしても、1契約でひとつのホームページを持てるだけです。今日の相談は、自分の会社のホームページを持っている方が、新たに同業種の方たちと協会を立ち上げるためもうひとつホームページを開設する必要が生じたため、何とかならないかと相談を受け事務所を訪問しました。
 一人でふたつのホームページを持ちたいと思っている人がどれだけ存在しているのかは分かりませんが、家族でそれぞれホームページを持ちたいと思う人が出現しても不思議ではありません。小さい子どもは小学校などでパソコンを学習していますから、中・高校生になると自前のホームページを作成する時代になっています。もう一つの家族で複数のホームページを持つ時代になっているのかも知れません。
 現在家族でそれぞれホームページを持ちたい場合は、複数の契約を行っているためそれぞれの契約料金が必要です。もし1契約で複数のホームページを持てる契約形態があれば需要があるような気がします。
 今回は複数持てる契約形態を探すことが出来ましたが、契約に関して意外な点に気がつきました。

 選挙について。ホームページを持っている地方議員が少ないことの指摘がありました。神戸市の口利き問題が新聞を賑わせていますが、地方議員が何をしているのか全く分からないので選挙に関心がないという意見があります。本日懇談した方は今までも投票に行っていたのですが、知り合いから頼まれたので投票したり、誰からも何も聞いていない場合は、当日投票所で適当に名前を書いていたそうです。
 周囲にいる多くの人は同じような投票行動をしていると聞きました。それは候補者を選ぶにも候補者の人物像や実績も分からないことなど、候補者の情報が不足しているため選びようがないためです。
 そこで面白い提案がありました。パソコンが普及している時代です。投票所にパソコンを備えてもらって、候補者のホームページの表示や人物紹介、公約一覧などを見られるようにして欲しいと言うものです。そうしてくれると投票所に行ってからでも、自分の意思で候補者を選ぶことが可能となるからです。
 今のままでは市民は大切な地方議員を選ぶ選挙であっても、無関心が続くと危惧しています。市民も悪いけれど制度も改善して欲しいと要求がありました。

 本日聞いた分からないことリストです。地方議員の名前は殆ど知らない。人物像が分からない。県や市議会議員が毎日何をしているのか分からない。口利きなど裏の仕事ではない本当の活動実績が分からない。日頃の行動を全て開示して欲しいところですが、地方議員の情報が全く入って来ないので分からない。などです。
 地方議員や候補者の情報を公開してくれないと、投票行為に向かないということが良く分かります。裏でこそこそ活動している議員はいらないので、議場での発言や口利きではなく自分で地域を良くするための活動をして欲しいと要望がありました。
 議員は体力、知力、気力が必要であること認識してくれています。

【懇談】
 ある事業者の方に和歌山市活性化策に関して説明と協力依頼を行いました。観光医療立県に関する取り組みについて、地域活性化のためのカードへの参画について、中心市街地活性化のための取り組みについて、環境問題を考えるためのツアーへの協力について、観光業界の施策に関する協力依頼について、などです。
 全てにおいて和歌山市活性化に役立つものなので協力していく約束をいただきました。ありがとうございます。

【打ち合わせ】
 和歌山市を元気にする取り組みに関して打ち合わせを行いました。和歌山発のカードを活用することで利用会員への情報提供と便益を提供し、利用していただいた中から一部を熊野の森林を守るために活かす施策が近日登場します。協力してくれる意識の高い皆さんの協力をいただくことが出来ています。協力に感謝しつつ和歌山市活性化のために今後も拡大を図ります。
4月16日(日) 「紀州子ども語り部」
【紀州子ども語り部】

(紀州子ども語り部の
皆さん。)
 午前中は紀州子ども語り部による和歌山城案内を受けました。和歌山城に紀州子ども育成事業で入賞した4人の子ども達に集まってもらい、今月新しく完成する予定の御橋廊下に関する説明を行った後、研修会で学んだ知識と御橋廊下に関する新しい知識を加えて語り部活動を行いました。子ども達は説明するのに得意なポイントがあるため、持ち場を決めて説明をしてくれました。
 語り部の子ども達は、春から高校に進学したり小中学校で進級しています。少し大人になっていたので説明する姿も逞しく感じました。語り部デビューの感想は「緊張した」でした。人前で話をするのは得意ではなかったと言いますが、研修会で学んだことを人前で発表する機会があったことから自信がついたと話してくれた子どももいました。学校で放送部に所属している子どもでも、マイクの前で話をするのと人前で話をするのとでは全く違う緊張感があるため、人前で話をするのは緊張したようです。
 新しい知識は人前で発表することで身につくことを、体験を通じて理解してくれました。これはこれからの学校生活でも勉強でも役立つものです。
 子ども達から、和歌山市のことを知って和歌山市が好きになった、学校の授業で社会が好きになったと感想も聞かせてくれました。これからの活躍も期待しています。
(新しく完成する和歌山城内の
御橋廊下。)
(子ども語り部出動。) (桜で綺麗な
和歌山城。)

【市民提案事業発表会】
 平成17年度わかやまの底力・市民提案事業に関する報告会があり出席しました。この事業に採択されたのは13件あり、それぞれ事業を終えていることから、市事務局と審査員の皆さんの前で成果の発表を行ったものです。
 紀州子ども語り部育成事業は、NPO法人青少年国際福祉教育協会として提案したもので、半年間に亘って事業展開した内容の報告をさせていただきました。発表内容の主旨は次の通りです。
 紀州子ども語り部育成事業は、平成17年10月から本年2月にかけて実施した事業です。参加してくれた子どもは35名で、保護者やコンテストなどに参加してくれた大人を加えると300名の方に関わってもらったことになります。

 研修は、和歌山城の歴史を学ぶこと、和歌山城を中心に発展してきた城下町としての和歌山市の歴史を学ぶこととしました。つまり400年前から現在に至る和歌山市の歴史について学んでもらいました。歴史を知ることで和歌山市に誇りを持ってくれた子ども達が誕生してくれたと確信しています。
 この事業は、NPOの会員が知る限り地元の子どもがお城を案内している事例は全国でも見たことがないため、和歌山城を中心とした活性化を模索している和歌山市にとって必要な事業であると企画を立てたものです。NPOの活動で最も苦心するのが立ち上げ段階です。具体的には資金面で苦労するものですが、その立ち上げを市の提案事業でサポートしてくれたため上手く事業展開が図れました。初期段階においてNPO法人と地方自治体が連携することが地域の活力生み出すことが体感でき、協働の大切さを改めて知ることになりました。

 和歌山城から和歌山市を考える活動は、市内のあるロータリークラブにも知ってもらうことになり、ロータリーの会員さんも研修会に参加してくれている内に活動内容が素晴らしいと評価してくれた結果、私達のこの事業を支持してくれることになりました。紀州子ども語り部事業の初年度は市の力をお借りしましたが、今年の秋から予定している第二回目紀州子ども語り部育成事業からは、私達のNPO法人とロータリークラブとが協働した研修会を運営していくことが決定しています。第二回目以降は自立した活動として実施する目処が立っています。
 これも和歌山市活性化のアイデアを実現させたことで有力団体に知ってもらえたことにつながり、そこから次の展開が図れたからです。この事業は第二回、第三回と続けていくことを考えていますが、市とNPO法人、民間団体とNPO法人が協働した事業として継続するモデル事業に発展させて行きたいと考えています。
 子ども達による語り部事業は、直接的には県外からの観光客への他のお城にはないおもてなしとなります。間接的には、子ども達がお城と城下町、つまり和歌山市の歴史を学んでくれたことにより和歌山市に関心を持ってくれたこと、誇りを感じてくれたことが挙げられます。私達は、後者が大きな成果になっていると思っています。

 ひとつの事例があります。中学校三年生の生徒が秋からの大切な時期に、この研修会に参加してくれました。この生徒はある公立高校の推薦入試を受けたのですが、その時の面接のプレゼンテーションにおいて和歌山城の子ども語り部で学んだことを取り上げてくれたのです。人生を左右しかねない大切な高校入試の面接において、紀州子ども語り部研修会で学んだことを話してくれたことは、生徒の心に和歌山市を誇りに感じる気持ちが芽生えていることを示すものです。面接の結果、見事この生徒は志望校に受かることが出来ました。
 この生徒の事例を初めとして、今回研修を受けた子ども達が大人になった時には、和歌山市は活性化したまちになっていることを予感させてくれるものです。
 最後に事業に多大な支援をいただきました市の皆さん、報道関係者の皆さん、協力してくたれ団体の皆さんに感謝申し上げます。

【協働】
 平成17年度わかやまの底力・市民提案事業に関する報告会が終了した後、参加者間の意見交換会がありました。和歌山市長も参加してくれた交流会となりました。
 今回の市民提案事業の参加者から市長に対して「地方自治体のNPO活動に関するアンケート結果から、NPO活動を活性化させるには首長の考え方によると回答した割合が約50%あります。さて市長はNPOと行政の協働についてどう思いますか」と質問がありました。
 この質問に対して市長から「協働という言葉は嫌いなので私は使いません。理由は協働の定義が分からないからです。実際に協働と言っても、NPOと行政の両者が一緒に事業を行っているのではなくて、NPOだけが取り組んでいる場合や、行政だけが実施している事業が多く、形だけ協働になっているからです」と回答がありました。

 一瞬にして会場は凍結してしまいました。今日は和歌山市がNPO法人の活動を支援するために平成17年度に立ち上げた新規事業で採択されたNPO法人からの成果報告の場であり、和歌山市にとってNPO法人と行政が協働した初めての活動だからです。
 本日集まったNPO団体は、94法人あるNPO法人の中でも活発に活動を展開している方々ばかりです。もっと言えば、この市の施策がなくても自立した活動をしている団体ばかりなのに、和歌山市が実施する最初のNPO法人との協働を模索した施策だから進んで関わろうと取り組んだものばかりです。
 その場で市長からの「極力協働の言葉は使わないようにしている」だとか「実際は協働出来ていない」の発言は如何なものかと物議を醸し出しました。

 仮に協働出来ていないとしても、協働の意味が分からないとしても、今は国レベルで官民の協働が言われて久しい時代です。それならば、和歌山市が考える協働とは何かを行政内部で考えて結論を出し、それでも協働の定義が分からないのであれば、和歌山市はNPO法人との協働活動をしなければ良いのであって、議論も交わさないで協働を否定するのは戴けません。
 まして和歌山県が認証しているNPO法人の団体数は平成17年度末205法人で、和歌山市を拠点としているものは94法人あり、このNPO法人数は10万人あたりの法人数に換算すると18.91となり全国で上位から第12位に位置しているNPO先進県の状況において、NPO法人との協働活動には意味が感じられないとするのは疑問を感じます。

 和歌山県知事に至っては、NPO法人認証数はマニフェストに掲げている重要項目になっているのです。県では「NPOとの協働推進ガイドライン〜行政職員のためのNPOとの協働推進の手引き〜」を定めて全職員に配布して啓蒙を促している程です。ここで協働と協働推進の必要性を定義しています。
 協働とは「公益の分野で共通の目標を達成するために各々が取り組むよりも互いの長所を生かし、相乗的な効果を生み出せるものについて、一緒になって取り組む行為」と定義しています。
 協働の推進の必要性については「NPOには行政にない、県民参加、専門性、当事者性、柔軟性、先駆性といった特長があり、協働をすることによって、より一層の県民参加の促進や効果的・効率的できめ細かい公共サービスの提供が期待できる」からです。

*「」はいずれも「NPOとの協働推進ガイドライン〜行政職員のためのNPOとの協働推進の手引き〜概略版」から引用。

 地域に自分達の能力を活かして貢献しようとしてNPO活動を積極的に行っている人にとっては、只でさえ、和歌山市のNPO法人に対する理解が少ないと感じています。その最大の理由は、和歌山市には「NPO法人との協働を考えるガイドライン」すら策定されていないため、市がNPO法人と一緒に物事を実施しようとする意識が低いからです。今迄NPO活動家にとって、市は何故NPO法人との協働意識が低いのか、不熱心なのか、その理由が分からなかったのですが、首長の意識がNPO法人の活動を左右するという認識が示された後の発言に、理由がそこであったことを感じるものでした。
 地方自治体の方には、和歌山はNPO活動の先進地だという意識を持って欲しいものです。本日は日曜日、家庭や用事があったり、ゆっくりしたい思いがあるのに、市の報告会のために休日時間を割いて、市の活性化に役立ちたいと思って集まっているメンバーがいるだけでも市とNPO法人は協働しているのではないでしょうか。協働意識がないのに日曜日に市の呼びかけでNPO活動家は集まってきません。そして市の職員も日曜日に報告会に出てきているのです。
 これが協働意識だと考えないで何が協働だと言えるのか疑問です。協働とはお互いを信頼しい事業を一緒にやり遂げようとする意識の持ち方なのですが・・・。

【福祉について】
 福祉事業を行っている方と懇談する機会がありました。福祉の仕事は体力的、精神的にとても厳しくて続けるのが大変だそうです。高齢者の尊厳を守りつつ過剰サービスにならないように気をつけることの難しさがあります。一度過剰なサービスを受けた経験をした高齢者を、次にお世話をすることになったヘルパーは、高齢者が自立するための最低限のお手伝いをするに留めると叱られるそうです。前のヘルパーは親切だったと厳しく言われるのですが、身の回りの殆どをヘルパーに依存すると、返って自立を損なわせます。
 高齢者が自立することを前提にして、少しそのお手伝いをすることが介護事業者としての役割だと信じて活動しているのですが、理解されることが少なくて少し精神的に参っているようです。周囲に話をしても聞いてくれる人はいないので、話をするだけでも気が晴れたと話してくれました。
4月15日(土) 「学校の問題」
【環境保護の間接的な取り組み】
 環境保全を一緒に考えるカードが和歌山市にも登場します。パートナーを組める企業や事業所を募っている最中で、本日はある企業をお邪魔してきました。企業活動は環境保全活動と両立させることが社会的要請ですから、現在は利潤追求だけを目的にしたところは支持されなくなっています。
 和歌山市は世界文化遺産の熊野を有しているため森林保護に熱心で、本宮地域では企業や組合の森活動を行っています。ただ大きな組織でないと企業の森を維持する活動は出来ませんから、カード利用した代金の一部が熊野の森を守る基金へ回される取り組みに参画してくれるところが数多く出現してくれています。環境保護活動に熱心な企業は和歌山にもたくさん存在していることが分かります。

【学校の問題】
 不登校の定義は一年間に30日以上学校を欠席した生徒のことを指します。最近の学校で起きている問題は多様化しています。心神系の不登校が要因になっている場合が多く、神経症、頭痛、吐き気、摂食障害、自殺企図、リストカットなど心が痛む言葉が並びます。
 中高生になると妊娠中絶も加わり要因は更に拡大しています。
 ところで和歌山県における退学者率は、全国でトップ5に入る程高くなっていることに驚きます。ある高校の退学者数は年間100人を超えたことがあります。不登校になると当然のこと学校に行きませんからやることがなくなります。そのため気力が失せ、不登校は退学につながっていくのです。放置しておくと不登校から退学の循環を防ぐことが出来なくなりますから、プロのスクールカウンセラーの方に学校に入ってもらって問題解決を図っている現状があります。

 スクールカウンセラーの仕事は生徒の立場に立つことで、例え教師や保護者に対しても生徒から知り得た情報を話しません。生徒から信頼されることが生徒に安心感を与えるからです。信頼関係だけが心を閉ざした生徒の心を解かしていきます。教育委員会から派遣されたスクールカウンセラーであっても立場は絶対的に生徒の味方です。生徒に関する情報を教師や保護者に伝える例外は、生徒の命に関する問題に限られています。生命、中絶、薬物使用などの問題が発生した場合、生徒の生命を第一に考えますから主賓義務よりも手段を講じることになります。
 さて、自分が子どもの頃を振り返ってみると、不登校の生徒はいなかったように思いますし退学者もいた記憶がありません。ただ現代では不登校や退学者はイレギュラーと思うのは間違いで、誰でもそうなる可能性が潜んでいることから、生徒を取り巻く環境は数十年前とはかなり変わっていのです。
 不登校が増加しているのは子どもが悪いのではなく、このような社会を作っている今の生産世代である私達が悪いのです。ですから大人が築いているこのような環境に子どもを預けても問題は解決しないのです。子どもだけではなく大人も安心感を求めていますから、安心感のないところで子どもの精神は安定することはなく、心神系の疾患に陥りやすいのです。

 心の安定がなかったら次のステップに進むことは出来ません。例えば、帰宅してもご飯が食べられない、電気が止められている、水道が止められているような状態であったとしたら、子どもだったら勉強は出来ませんし、大人だったら安心して仕事は出来ません。自分を取り巻く生活や家庭環境が安定しているからこそ学校に行けますし、社会で活動出来るのです。
 心に不安感を抱えたままで自分が今いる階段から次の階段に登れと言われても、恐くて登れません。階段を登るためには一方の足を上げますから、もうひとつの足に全体重がかかります。安定していない階段に全体重をかけると底が抜けるかも知れませんし、崩れ落ちる危険があることが分かっているため、安心して次のステップに踏み出せないのです。
 このように生活と心に安心感を持つことで、次のステップに踏み出すことが可能となります。安心と安全。危機管理の言葉ではなくて、日常生活を過ごす上でも大切にしたい言葉です。

【NPO協働ウォッチング】
 和歌山NPOサーポートセンター主催の、NPO協働ウォッチング研修会に参加してきました。
 本日の研修内容は和歌山県が実施しているNPOとの協働事業募集について、県から職員さんが来てくれての説明会となりました。数年前に和歌山県はNPO元年と位置づけて以降、NPOとの協働活動に熱心に取り組んでいます。県とNPOとの協働を図るためにガイドラインを策定し全職員に配布するなど職員意識は高まっています。
 その意識がNPO法人との連携を図ろうとして、土曜日にも関わらず本日の説明会に来てくれたものです。募集しているのはまちづくりに関するもの、団塊の世代が活動出来るモデル事業などで、NPO法人との協働を進めようとする姿勢が伺えます。
 和歌山県が認証しているNPO法人の団体数は平成17年度末205法人で、和歌山市を拠点としているものは94法人あります。このNPO法人数は10万人あたりの法人数に換算すると18.91となり全国で上位から第12位に位置しているものです。一位は東京都、二位は京都府と続き和歌山県は上位グループですから、NPO活動は盛んな県であると言えます。
 地方自治体と法人の協働が更に進むことを予感させる会合となりました。
4月14日(金) 「和歌祭冊子完成」
【政策勉強会】
 政策勉強会を実施。本日はNPO活動と教育、そして福祉に関する市の課題と改善方法について話し合いました。NPOに関しては、発足間もないNPOが活動するための拠点施設が不足していること、地方自治体職員と十分な連携が図れていないこと、実力のあるNPO法人と仕事をした方が地方自治体にとって利点があるのに協働しきれていないこと、が挙げられます。いずれも早期に解決が可能な課題です。
 活動拠点に関しては遊休施設の活用が考えられますし、職員との連携では共同でガイドラインを策定し情報を共有すること。最後の課題に関しては、NPO法人に何が出来るのか、そして過去の活動実績などを地方自治体が把握しておくこと、そのためにNPO法人と地方自治体を結ぶ中間支援団体を活用することが挙げられます。
 教育に関しては子どもの教育環境の整備が挙げられます。老朽化した校舎の改善、特に早急にトイレの改善が必要です。小学校によっては生徒が減少していることから切磋琢磨出来ない環境にあることも大きな課題です。子どもにとって勉強と共同生活が学べる環境を大人が提供する必要があります。現状の学習環境が最善なのか、また保護者も気付いていない学習環境を提示して保護者会や地域で検討してもらう必要もあるのでは、の点に関しては意見が分かれました。
 福祉に関しては奥深い問題が横たわっています。介護や障害者福祉に関しては施策を施す必要性は絶対的にありますが、これで良しとするのでは不足です。地方自治体と民間施設の協働を図らないと問題点が見えてこないからです。実施主体の民間事業者からの情報を地方自治体が吸い上げて課題解決に向かわせること、逆に地方自治体から現場に赴き問題点を発見することも必要です。

【和歌祭】

(和歌祭の冊子が完成したので
記者発表。)
 午後から「WAKUWAKUわかやま和歌祭」を発刊するため記者発表を行いました。構想から3年を経過してようやく完成した冊子です。和歌祭を、子どもにも理解出来るような内容でまとめた本は少ないのではないでしょうか。これは作者の御崎陽子さんが、和歌祭に出会った当時、分からなかったことや単純に疑問に思ったことを小学6年生の主人公の視点を通じて解説させています。そのため初歩から和歌祭に関して理解が深まっていくのです。
 御崎さんが和歌祭と出会ったのは2003年で、徳川家康公が幕府を開いた1603年から400年後に当たる年でした。家康公と和歌祭との関係から歴史を紐解いていきます。和歌山市に育つ子ども達に
是非知っておいて欲しい内容が本の中で展開されていきます。
 今年の和歌祭は5月14日、日曜日です。本を読んで和歌祭に参加、そして見学に行ってみたら時代行列の意味が良く分かり興味が沸きます。和歌祭の本と参加で和歌山市の歴史を学んで下さい。

【会合】
 熊野本宮大社前の観光と癒しの拠点施設であり、熊野健康村構想の一環となるからす屋建設が順調に進んでいます。竣工と開店は6月初旬の予定で、竣工式典に関して打ち合わせを行いました。各誌からの問い合わせもあり、開店に向けて関係者の雰囲気は高まっています。今後は観光事業者への広報活動を展開することを確認しました。

【報告書完成】
 紀州子ども語り部育成事業の実施結果報告書が出来上がってきました。半年に亘る活動と紀州子ども語り部コンテストの結果を掲載したものです。この報告書はわかやまの底力・市民提案事業の報告会での活用と紀州語り部の会、そして各教育関係者にも配布する予定です。
 本年度は第2回紀州子ども語り部研修会を開催する計画をしていますから、そこでも活用することにしています

【花見小路】
 夜は花見小路に行ってきました。佐野さんの次女であるシンガーの佐野安佳里さんが明日朝に和歌山市に帰ってきます。日曜日と火曜日に和歌山市で二度のライブを行う予定があるからです。4月18日のライブに行く予定もあることから佐野さんと話をしてきました。
4月13日(木) 「明るいまち」
【明るいまち】
 中心市街地の動向に関する情報交換会を実施。土地の所有者とデベロッパーとでは考え方が異なるため調整に時間を要することが多々あります。周囲で出来ることは、世論での後押しと条件整備に尽力することです。これから中心市街地活性化基本計画を策定することになりますが、意思統一しなければ計画すら立てることは出来なくなります。全体を考えたまちづくりを志向して欲しいものです。
 そしてまちづくりに関して、ある方が実践していることの提言をいただきました。それは街並みを明るくすることです。通りに面した企業が夕方から夜にかけて電気を点灯することでまちは明るくなり、明るくなると防犯効果があります。犯罪は人目に触れないところや暗い場所で起こる場合が多いため、企業の協力により明るく犯罪のないまちを築くことにつながります。
 企業にとって地域と共生するため、夜間照明に要する電気代は安いものだと話してくれました。気持ちを明るく持っている経営者がいる企業の業績も将来明るくなるような気がします。トップは明るく、が基本です。

【打ち合わせ】
 太陽光発電システムの補助制度、紀州子ども語り部事業の今後の展開、中心市街地活性化とまちづくり三法を勘案したぶらくり丁に必要な機能などについて意見交換を行いました。民において市が取り組むべき課題に関して意見を出し合い、解決策までも検討しました。
 大切なことは無駄な会話です。100%ビジネスの話や市政に関する話だと、しかも一方だけが知識を有している場合、話を聞いている方は飽き飽きしてしまいます。言うだけ言って話を切り上げるのは最悪です。一方的な会話にしない気配りと相手を立てて控えることも必要です。時には同じ話の繰り返しであっても、前に聞いのと同じ内容の話であっても、聞く姿勢を持つことが人間関係を築きます。無駄な話だと思えること、実は人間関係にとって無駄ではないのです。
 相手の話を聴くことは本当に大事なことです。

【NPO】
 NPO関係者と懇談しNPO活動に関する課題の抽出を行いました。
 和歌山県のNPO法人の数は平成17年度末で205件となりました。和歌山県知事の同年度のNPO法人設立目標は175件でしたから、目標を上回る成果を挙げています。和歌山県のNPO法人の活動は全国でもトップクラスだと認識しています。それ程、活動内容もイベントもNPOセンターの機能も充実しています。
 但し不足していることもあります。活動するNPO法人の増加に伴い、会合や研修会を実施する場所が不足していることです。この課題解消のために、NPO法人のためのSOHOが欲しいところです。設置は簡単で、和歌山市が行っている起業家のためのSOHOの一部をNPO法人用SOHOとして活用を図るだけで良いのです。企業と異なり打ち合わせ機能を中心で良いため余り広い場所を必要としないことから、現状のSOHOでも倍程度の入居が可能と見積もっています。
 ソフト面では行政職員さんがNPO法人への理解を示してくれることです。どれだけNPOとの協働と言われても意識していない方が多い状況から抜け出せていません。この課題を解決するためには基本的なことですが、「NPOと行政との協働推進ガイドライン」を策定し、職員さんに配布することです。形あるものとして共有することで意識は高まるのです。
 課題解決のためには、ハード面でもソフト面でも困難な対応ではありません。課題を認識するだけで何時でも取り組めることです。
 
【打ち合わせ】
 和歌山市に進出してくれる企業に関する情報交換会を行いました。アミューズメント関係の企業が進出してくれることは有難いことです。大阪市からも関係者が来和してくれました。大阪市にあるこの地域の工場地帯に若者を対象としたアミューズメント施設が進出したことで、隣接地に飲食店が続けて進出した街並みはすっかり変貌したそうです。若者が集まるから賑わいも演出してくれています。
 和歌山市にも同じアミューズメント施設が進出してくれますから、周辺環境の整備もと賑わいが期待出来ます。

【さをり】
 全国で活動を展開しているさをり。新しい拠点さをり和歌山事務所が開設して二週間が経過しようとしています。本日事務所を訪れたところ、スタッフの皆さんとさをりを楽しんでいる皆さんは元気に活動していました。
 さをりを和歌山市でも全国においても、もっと知ってもらいたいと願い企画を持ち込みました。良い活動をしている輪はお互い連携を取りながら活動の領域を拡げて行きたいものです。

【懇談会】
 まちづくりを考えるメンバーが集まり、和歌山市のまちづくりに関する懇談会を実施しました。本日が2回目の会合でお互いの意見を交わしました。和歌山市に欠けているものは、国や県との連携、NPO法人を認識することと連携、まちづくりの方向性を示す中期計画などがあります。
 あまりにも財政問題を強調しすぎる余り、まちづくりを考える力がなくなっているようです。まちづくりで最も必要なことは、課題は分かっていることから夢を感じられる計画を策定する企画力と実行する力です。次回も引き続いて討論を行います。
4月12日(水) 「市政報告会」
【観光バス業界】
 旅行業界の方の来訪がありました。和歌山市の観光は依然として停滞しているため観光バス需要の増加は本年度も見込めていないとの報告を受けました。関西空港と近接している和歌山市であり観光都市でもあるのにも関わらず、誘客が図れていないのは構造的問題があります。民間や地方自治体がそれぞれ単発的なイベントを企画しても、関西空港からの誘客につながらない点が問題です。
 東南アジアからのお客さんは結構多いのですが、関西空港から南紀方面に向かい那智の滝などの観光地を訪問した後で温泉地に宿泊し、翌日はユニバーサルスタジオ・ジャパンや大阪市、神戸市に向かっています。つまり和歌山市は素通りされているのが実態です。ですから海外からのお客さんの観光バスは京阪神の会社が引き受けているため、和歌山市の観光バスは苦戦していると言います。
 現在の観光要素だけでは宿泊してもらえないので、宿泊してもらえるソフトの定着を図ることが和歌山市の観光振興に欠かせません。そこで観光医療立県和歌山。方向性は見えています。

【ライオンズクラブ】
 ライオンズクラブ定例会合に出席しました。本日は選挙例会で次年度の新役員体制が決定しました。新三役が決定した中で、私は新年度の会計を担当することになりました。
 本日の会合で話題になったのは和歌山市の雇用問題に対です。和歌山市の2箇所の大手企業がたて続けに人員削減と工場閉鎖を行ったため、合わせて約600人の雇用が失われているのです。私企業の問題なので他からは何もすることは出来ませんが、和歌山市の労働市場はそれを受け入れるだけの雇用情勢にはありませんから、市にとって深刻な問題です。優秀な技術を持った人材が企業から外に出ていますから、市内で吸収して欲しいものですが事態は深刻です。
 ただ特殊な技術を持っている方については欲している企業があり、マッチング出来る余地があります。

【打ち合わせ】
 中心市街地活性化に関する打ち合わせを行いました。和歌山市再生のためには、まず中心地の活性化を図る以外に方法はありません。この地域では幾つかの動きが出ていますが、成功させるためには関係する皆さんの協力体制が必要です。全員がまちづくりを考えることが課題解決の唯一の方法ですから、地方自治体と中心地、事業者の協働が欠かせません。和歌山市再生のためにはこの地盤整備から始める必要があります。
 中心地再生に関する方向性の認識を確認いたしました。

【観光打ち合わせ】
 和歌山城内で観光施策に関する打ち合わせを実施。平成18年4月27日、和歌山城内に御橋廊下が完成したことを受けて式典が行われます。御橋廊下の由来に関して観光関係者と話し合いを行いました。今週末には、子ども語り部研修会を修了した中から代表の子ども達に集まってもらって御橋廊下の説明会と語り部実習を行う予定です。

【市政報告会】
 夕方から市政報告会では、最近の活動に関しての報告を行いました。最近の活動写真を報告書でまとめたところ分かりやすいと意見をいただきました。文字も大切ですが少しでも写真を挿入すると、より活動内容が具体化しますから効果的でした。報告会の要約は次の通りです。
 市議会に送り出してもらった当時から取り組んでいるのは和歌山市の再生で、その中心となるものが、観光と健康サービス産業を組み合わせた取り組みです。和歌山市の自然環境と地形から考えて有望な新産業となり得ると考えています。

(市政報告会を開催しました。)
最初は和歌浦再生計画を策定し国に報告書で提言したことから始まりました。その後、全国統合医療展で和歌山の観光医療分野に関する訴求を行い、世界文化遺産の熊野を舞台とした熊野健康村構想も推進してきました。
 そして現在は、JACT(日本相補・代替・伝統医療学会)和歌山支部を設立することが決定しました。和歌山市で予防医療を目的とした学会を立ち上がるのは、全国的にも早い時期のもので他地域に先駆けたものとなります。医療関係者の方達と設立に向けた取り組みを始め、平成18年9月に設立総会を開催する予定にしています。
 この観光と健康サービス産業を骨子とした施策を中心として施策を補完する取り組みも行っているところです。和歌山市を活性化させること、イメージ向上を図るために登場させた紀州レンジャーの活動もそれに該当するものです。各地域イベントでの登場と熊野の森への協力など和歌山県のお役に立っているところです。
 この一年は観光と医療産業の総仕上げの年と位置づけています。皆さんの協力をお願いして報告会を終了いたしました。

【人を育てる心の架け橋】

(中本先生からも
講義を受けました。)
 報告会に引き続いて、キッズ・ファーストの中本久美さんをお招きした講演会を開催いたしました。人と人が温かいコミュニケーションを図ることが社会を良くすることを示してくれました。
 コミュニケーションとは言語的コミュニケーションと非言語的コミュニケーションがありどちらも大切です。言語的コミュニケーションとは、会話や電話、手紙にメールなどによりお互いの信頼関係を構築するものです。
 対して非言語的コミュニケーションとは、アイコンタクト、抱きしめる行為などによる人間関係を構築する方法です。しかしこのコミュニケーションで最も大切なものは距離感です。
憧れの人が近くに現れると、私達はどのような行動を取るのでしょうか。相手の目を見つめること、微笑むなど色々な行為を取ろうとしますが、最も大きな行為なのは自分を認知してもらうため相手に近づこうとすることです。
 従って、相手に好感を持っている場合は、距離を近づけようとします。相手を嫌っている場合は、離れようとして一定の距離をとります。距離感は信頼関係を示す大きな指標になるものです。

 さて相手との信頼関係を得るためには自分のことを受容することが前提です。自分を否定していては相手に信頼されることはありません。自分を肯定したいところですが、肯定するとはどのような考え方を持つべきなのでしょうか。
 この自己受容とは、出来ることも出来ないことも全て含めたものが自分であると認識することです。算数が出来ないから駄目だと思う自分は自己否定しているものですし、算数は出来ないけれど体育は得意なので自分は大丈夫と思うのが自己受容です。
 自分で出来ることもあれば出来ないこともあります。出来ないことを出来ないと認めた上で、出来る部分を伸ばせば良いのです。
 人にとって出来ないことは恥ずかしいことではありません。「スケボーは出来ますか。またウェイクボードは出来ますか」と聞かれたら、私は出来ませんと答えます。やったこともないのですから出来ないのです。自分では何でも出来ると思っていますが、実は出来ないことの方がはるかに多いのです。ですから出来ないことを隠しても仕方ないことですし、それだけで自己否定すべきことではないのです。

 初対面の相手に対応する場合は、誰でも最初の会話の中で自分のことを折り込んで話をするものです。それは自分のことを理解してもらう方が相手と信頼関係を築け、その場が安心出来ると分かっているからです。知らない相手よりも知っている人の方が信頼出来ることから、自然に自分のことを相手に紹介しているのです。相手の言葉をじっくりと聴くことで信頼関係は構築出来るのです。
 さらに聞き方は言葉のキャッチボールですから、会話の中で相手が心を開いてくれる対応が必要です。
 人は感情を言葉と言う形で記号化して表現します。
 ある人が犬を恐いと思いました。感情を言葉にすると「あの犬噛まない?」と聞くことになります。聞いた相手は記号化された言葉の解読作業に入ります。そして「犬が恐いのね」と言葉にすると、ある人は「うん。そうだよ」と相手が自分を理解してくれたことで安心出来るのです。

 しかし次のような対応をすると信頼関係がないものとなります。
 「あの犬噛まない?」と聞かれた相手が「あの犬はいつでもこの場所にいるよ」と答えてしまうと、犬が恐いという問題がすり変わってしまい問題は解決しなくなります。自分を主体として物事を考えると問題をすり変えてしまう場合が多いのです。
 相手に心を開いてもらう方法は、繰り返すこと、言い換えること、気持ちをくむことの3つあります。
 例を示すと分かり易くなります。「どうせ言っても無駄だから」に対応する言葉は次のようなものです。
 繰り返す。「言っても無駄だもんね」
 言い換える。「話をしたくないのですね」
 気持ちをくむ。「言っても無駄だと思っているの?」
 このような対応が出来ると相手は心を開いてくれます。

 「どうせ言っても無駄だから」という呼びかけに対して、命令、脅迫、説教、提案、理屈、非難などの対応をすると、問いかけた方は益々「無駄」だと思いますから、絶対に止めたいものです。これらの対応は次のようなものになれます。
命令。「無駄ではない。続けなさい」
脅迫。「無駄だと思ってやらないと困るのはお前だよ」
説教。「悪いことは言わないから。続ける方が自分のためだよ」
提案。「今の段階で無駄だと思わなくてもいいんじゃないか」
理屈。「無駄だと思わなければいいんだよ」などの対応となります。
 如何でしょうか。相談したばかりに反発する気持ちが芽生え、余計に無駄だと思ってしまいます。それは相手の問題が自分の問題にすり変わり、相手を否定することにつながっているからです。自分の考え方を相手に押し付けると、その相手の考える力を育むこと奪ってしまいます。考える力を身につけることが生きる力を育てることになりますから、相手の話を良く聴いてあげることが何よりも大切です。
 
 もうひとつ事例を挙げます。子どもの帰りが遅い時の対応で子どもが心を閉ざしたり、開いたりする事例です。
 子どもが心を閉ざす話し方を「あなたメッセージ」と言います。
 子どもが帰ってきました。親は心配して次のような言葉で子どもを迎えます。「いま何時だと思っているの!」子どもは叱られたと思い心を閉ざします。
 子どもが心を開く話し方を「わたしメッセージ」と言います。
 子どもが帰ってきました。親は心配しましたが次のような言葉で子どもを迎えます。「心配したんだよ」の一言です。子どもは自分のことを心配してくれていたと思い、親を信頼することになります。
 相手に話をする場合は「わたしメッセージ」で対応したいものです。

(終了後、スタッフの
皆さんと一緒に。)
4月11日(火) 「入学式」
【入学式】
 和歌山市内の公立小学校の入学式の日となる今日は雨がちらついていました。私は宮小学校の入学式にお招きいただきました。毎年のことですが小学一年生の生徒は本当に可愛らしくて、学校では問題なんか起きないように思います。迎えてくれた小学二年生も小学校校歌を一所懸命歌ってくれて、小学校で1年経過するとしっかりしてくるものです。
 それなのに何故、小学校で不登校やいじめが起こるのか信じられない思いがします。入学した時の純真な気持ちを持ち続けて小学校生活を過ごして欲しいと願うばかりです。
 ところで初めて知ったことですが、体育館と音楽教室にあるピアノは寄贈を受けたものと聞きました。その上、寄贈を受けて既に30年が経過しています。体育館のピアノは式典の時に使用するだけなので痛みは少ないのですが、音楽教室のピアノは毎日使用するため耐用年数が来ている状態です。
 小学校で音楽の科目は必須で、ピアノも学ぶべき楽器となっています。それなのに学校で購入した備品ではなく寄贈を受けたものですから、寄贈がなければピアノもなかったかも知れないのです。勿論、小学校にピアノがなければ購入するための予算は配分されたと思いますが、それにしても学校教育を置き去りにしています。
 現場の教師が困っている声は教育委員会に届いているのでしょうか。届いているのに耐用年数が経過しても使えるからと放置しておくのでは、公教育の教育力を感じられません。
 教育で最低限必要なものは子ども達のために揃えて欲しいものです。

【懇談】
 昼間には和歌山県卓球協会会長と懇談しました。人生の大半を卓球に賭けた人生は困難の連続だったようです。現在の県卓球協会会員は約2,000名ですが、少し前までは約800名だったように会員拡大の努力を継続して続けています。全国トップレベルの選手やコーチを招いての練習や講習会開催など、競技人口拡大の中からレベルアップを図っています。
 話をしているとまだまだ卓球への情熱を持って活動していることが分かります。生涯現役を目指した活動を期待しています。
 また卓球協会のある役員さんが最近体調不良なので状態を伺いました。少し過労で血液中の成分構成のバランスが崩れたようで、出来れば入院検査をして欲しいのですが、長年の構想が実施段階に差し掛かっているため自宅療養を続けています。事業運営も大切ですが健康が最も大切ですから、将来のことを考えてここはゆっくり療養して欲しいと会長に希望しておきました。

【取材対応】
 紀州子ども語り部育成事業に関する取材がありました。和歌山城を舞台にした子ども語り部は、お城を活用したソフト対策は他にないため注目されています。食博などお城を舞台としたイベントは開催されていますが、地元だけの範囲に留まっているため狙いがはっきりしていません。お城を舞台にしたイベントにするなら、他府県からの参加者を呼び込むことを目的にすべきですが、宿泊は増加していないためイベント効果は疑問視されています。
 一過性のイベントでお城に地元の方に来てもらっても歴史を学べることはありませんし、城下町について感じることもありません。単に広い敷地で食を楽しむだけのものになりますから、何が城フェスタなの、と囁かれています。
 お城にソフトを組み込むことは、城下町を中心に発展しようとする和歌山市にとって将来につながるものです。今年も秋から開催する予定ですが、何年か経過すると子ども語り部を修了した子ども達は大人になっています。大人になった子ども語り部修了者から、和歌山市とお城の歴史についてその時点の子ども達に伝えてくれる筈です。今から期待感が膨らみます。
 さてこの事業の成果について質問がありました。回答として、直接的には江戸時代以降の和歌山市の歴史とお城について学ぶことが出来たことが挙げられます。間接的にはそれ以上に成果が感じられます。それは大人と一緒に学ぶことで、社会のしくみや学習のルールを学べたこと。 
 世代間の交流の中から、年長者から経験を伝えてもらったことは子ども達にとってかけがえのない経験となっています。普段の生活の中だけなら付き合う大人は教師と両親だけですが、ここではお城を舞台に大人との交流が図れたことで子ども達の考え方の幅が拡がりました。大人を前にして臆せずに講師に質問したり発表した経験は、大きな財産となっています。
 学ぶことを通じて他の学校の子ども達や大人と交流した経験が何よりも大きな成果になっていると評価しています。
 今後は平成18年4月16日に、紀州子ども語り部コンテストで入賞した子ども達が和歌山城に集まり、紀州語り部の方と一緒に実地研修を行う予定となっています。子ども達の未来に向けた活動はスタートしたばかりです。

【ウェイクボード】
 平成18年5月26日から28日までの三日間、和歌山市内のせせらぎ公園内でウェイクボード公式競技大会が開催されます。これは日本トップクラスのプロ、アマが参加するツアー第一戦となるグレードの高い大会で、これが和歌山市を流れる紀ノ川で開催されるのです。全国大会が和歌山市に来て競技を披露してくれる、これだけでも迎える価値はありです。そして入場予定者は全国から来る人を含めて2,600人。地元団体の出展や地元産品の販売など和歌山市の良さを来場者に訴えるイベントに仕上がります。これだけの大会を放置することは出来ませんから、早速、和歌山市に協力を求めています。
 ウェイクボードの概要についてはウェイクボード協会のホームページから以下に引用します。
 ウェイクボードは、1984年、アメリ力西海岸でサーフボードをボートで引っ張ったらと言う素朴な発想から誕生しました。その後遊びから競技へと発展し、1990年に第1回ワールドカップがハワイで開催されています。
 日本は1995年、World Wakeboard Association(世界ウェイクボード協会)に加盟しています。ウェイクとはボートの走行時にできる引き波を指し、その引き波をジヤンプ台にエアリアルをすることからウェイクボードと呼ばれています。

 また、日本ウェイクボード協会の活動理念は次の通りです。
「自然環境と共存しながら、明るく、健康的なスポ一ツとしてのウェイクボードの国民的普及・認知を図る。そのためにはウェイクボードそのものの育成よりも、むしろウェイクボードを通じた青少年育成や環境への貢献等を本旨とする。
 徹底したユーザーの視点に立ち、楽しむためのルールやモラルを自然に身につけていくプロセスを基本とする。
 楽しいことには人が集まり、楽しいことは継続する。それらがあくまで結果として物販やサービスといった経済効果を生む。そのため、売ることからの発想ではなく、ユーザーが楽しめる情報と環境を提供していくことから始める。
 有り余るモノと氾濫する情報の中で育った現代の青少年には、おざなりの教育方法や押しつけの人間形成はもはや通用しなくなりつつある。個性や自己表現の場を模索する彼らが抵抗なく共感できるウェイクボードを通じて自然とのふれあいや人間関係構築の機会を提供することは、従来の家庭教育や学校教育を補完する21世紀にふさわしい新たな第三の道となる。
 ウェイクボードの楽しさをたくさんの人に伝えたい!そして、ウェイクボードの「楽しさ」と「かっこよさ」の中から21世紀型の新しいカルチャーや人間を創造して行くためのニュージェネレーション世代の為の"X-nation"への実現」

【打ち合わせ】
 夕方からは各種課題解決に関する打ち合わせ。社会は人も権限も複雑に絡み合っています。素直に活動しようとしても様々な思惑が関わってくるため、真っ直ぐな活動を続けるのは困難を伴います。それに対処する方法は、直線的に向かっていくことがひとつ挙げられます。ただこの方法は正面衝突するため、結果はどうあれ解決した後にしこりが残ってしまいます。人と人は離れますし最善の策とは言えません。
 もうひとつは、大きな気持ちを持って相手を包括してしまうことです。一時期敵対したとしても人間として信頼できる相手であれば、場合によっては一緒に活動するくらいの度量を持ち合わせる方法です。
 課題への対応に関しては性格にも拠りますから正解はありませんが、長い視点に立つと相手を上回る大きな気持ちで全てを巻き込んでしまうことが適していると思います。
 そのためにはぶれないで真っ直ぐ進む姿勢を持つことが基本です。

【旅立ち】
 本日、関西空港からイギリスの大学に進学するためにひとりの若者が旅立ちました。今春、大学を卒業し自分の生き方を探すために、そして自分を試すために世界に立ち向かいました。素晴らしい決断と成功への道を歩み始めたこと、心から期待を込めて頑張って来て下さいと言葉を贈ります。
 彼は大学を卒業する際に、就職すべきか、大学院に進学すべきか、それとも父親の会社に入るべきか迷った日々がありましたが、迷った末に決断したのはイギリスに留学することでした。イギリスの大学院に進学し世界観を養うことと、世界の同世代と交友を図り将来経営者となった時の財産にすることなどが留学の目的です。昨夏三ヶ月プレ期間として短期留学体験をしていますが、本格的に渡英するとなるとかなりの決断が必要だったと想像出来ます。
 世界を勉強してくると決断を下した子どもも素晴らしいですし、その決断を支持した両親の決断もまた素晴らしいものです。そしてこのような大きな決断を下す過程に立ち会えるたことは、私にとっても心が震えるような大きな経験です。
 決断が周囲から支持されるためには、本人のぐらつかない意思と周囲の方の愛情が必要です。本人だけがやりたいと思っても実現しませんし、逆に周囲が本人に薦めても本人がその気にならない決断出来るものではありません。データを持って判断するのと異なり、決断はデータ分析ではなく勇気を持ち合わせていることが必要です。旅立とうとする人と背中を優しく押してあげる人、双方の決断が次の世界を開きます。

 長男を送った関西空港から帰り、和歌山市に残る両親は車の中で涙を流しました。寂しさと不安感、そして期待感から来る複雑な気持ちだと思います。両親にとって子どもは、何時まで経っても子どもです。大人になった子どもでも両親からすると小さい頃と同じように映ります。子どもはどこか頼りなく、見守ってあげないと不安だと言う気持ちを持っているものです。
 大人になった私達がそうであったように、何時までも子どもだと思っていた子ども達は突然旅立ちの時を迎えることになります。両親にとっては突然のことでも、加速度的に経験を積み大人になっていく子どもにとって旅立ちとは、助走してきた結果なのです。
 両親が通ったことのない未知の世界に踏み出す子どもに対して、両親は今までとは異なり、手の届かないところで活動する子どもを助けることは出来なくなります。誰でもいつかその寂しさを感じる時が来るのです。
 両親は、何時か子どもに自分を乗り越えて欲しいと思うものですが、その時がやって来る時は、次の時代の幕が開いたことを意味します。自分の意思のバトンは子どもに託され、それに伴って両親の役割は変化を余儀なくされます。社会の主役から社会を支える存在に。それは経験を積んだ人が担うべき役割ですから、子ども旅立ちの日に大人も新しい役割を認識すべきことかも知れません。
 子どもが旅立った後は大人にとっても未知の世界ですから、人生とは幾つになっても難しいものです。
4月10日(月) 「幾つかの会合」
【子守唄会合】
 「和歌山ブルース」で有名な歌手の古都清乃さんが東京から和歌山市に来てくれたのでお会いしました。飾り気のないとても気さくで話しやすい方でした。今日は和歌山市内で2回のライブを行う予定だったのですが、ライブ前に時間を取ってくれました。古都さんは、和歌山県岩出市の子守唄「根来の子守唄」も歌っています。「根来の子守唄」を歌うようになったきっかけは、テレビ番組「銭形平次」に出演した時、赤子のお守をする役だったため、赤子を寝かす場面で「根来の子守唄」を歌ったことからです。
 番組終了後、古都さんが番組の中で歌った子守唄を知りたいとかなりの問い合わせがあり、「根来の子守唄」が視聴者に知れることになりました。
 それ以降、古都さんはライブなどでこの子守唄を歌っていますが評判が良く、今日の2回のステージでも歌ってくれました。
 根来の子守唄を誕生させた岩出市のある和歌山県から、21世紀の子守唄を発信していくことが出来たら少し変わった形で地域振興にもつながります。20世紀の子守唄を大切にしながら21世紀に生き残る子守唄を創作していくことは夢のあることです。和歌山がその役割を担えたら喜ばしい限りです。

【講演会会合】

(講演会打ち合わせ)
 今週水曜日に予定している講演会の打ち合わせを講師の方と実施しました。講演テーマは「人を育てる心の架け橋〜温かいコミュニケーションの方法〜」に決定し、講演時間と進め方についても協議を行いました。講師の方は講義をしながら若い人を育てています。自分ひとりで伝えられる範囲は限られているため、若い人達を育てることで講師自身が届かない範囲にも間接的に届き、多くの人が幸せになるしくみを拡げたいと活動しています。
 この講師の先生が関わった事例ですが、ある市で10回連続の講義をしたことがきっかけとなり、講師がいなくても学習の輪を拡げようとラビットママ講座を、講師から学んだ生徒が講師となって開講しています。
生徒達は講師の方から学んで成長した分を、今度は地域にお返ししているのです。これが講師の方が望んでいる成長の姿と地域のあり方です。
 全ては気持ちの持ち方から始まります。自分に欠けているものを吸収する気持ちがあると人は成長します。他からの良いものを吸収するだけの懐があれば、成長の速度は増して行きます。
 一見、仕事に関係ないように思える講義でも、実は仕事や生活と密接に関係しています。人を育てるには自分の気持ちを優しく持つ必要があります。上司や後輩との関係や職場の人間関係においては、温かいコミュニケーションの方法を学ぶことは十分過ぎるほど意味を持つものです。
 親と子どもとの関係、教師と生徒との関係と同様に相手を思いやる気持ちをもって接することで人間関係は変化するものです。人は教師や会社員、そして母親業などひとつの経験は誰でもするものですが、幾つもの社会経験をすることは重ねることは難しいものです。ですから、様々な職業の方と話し合っている経験豊かな講師の方から学ぶことはたくさんあるのです。
 要は信頼出来る他人からの言葉を素直に受け入れる姿勢があるかどうかで、人のその後は変わってしまいます。

【観光医療会合】
 観光と健康サービスを融合させた取り組みに関する打ち合わせを行いました。単に観光名所を訪れる観光は少なくなっていますから、観光に地域としての付加価値をオンする必要性は誰もが感じているところですが、自立出来るビジネスモデルを確立するまで具体化させている地域は少ないのです。
 和歌山市の場合、関西空港から近くまちの中心地と自然が隣接したまちに特徴があるため、観光と医療を組み合わせた新産業創造に適した地域です。癒し効果を科学的に実証することが出来たら、かつて観光地だった地域が観光医療の地として再生することが可能となります。
 医療関係機関と地元大学、そしてこの問題に取り組んでいるNPO法人が連携すれば、絶対に新しい産業を創出することが可能です。実行するかしないか、和歌山市再生のために今の時期が正念場です。再生の道を信じて勇気を持って実行するチームだけが和歌山市の明日を築きます。やるからには日本で最初を目指すべきです。
 和歌山市にとっての目標は定まりました。後は実行だけが待っています。

【そして本日最終の会合】
 和歌山市内で素晴らしい活動を行っている尊敬すべき方達と、夜、桜の見える場所で会合の時間を持ちました。和歌山市の小中学校でも全国から例外ではなく不登校が増加しています。推計ですが和歌山市内の小中学生の不登校生徒は約400人とされています。内訳は小学生が約100人、中学生が約300人です。
 カウンセリングによって不登校の生徒と付き合っている先生は、本日4月9日月曜日、胸をどきどきさせながら迎えたそうです。その理由は、本日、和歌山市内の公立中学校の入学式で、不登校だった小学生が中学校入学の日を迎えたからです。結果を聞いてみると無事入学式のため登校したそうです。入学式を終えた後に入学式へ行ったことの報告を受け、先生にとって本当に良かったと感激した日となりました。一人の不登校生徒を学校に戻ってもらうことは大変な労力を伴います。先生と家庭での指導や説得にも応じない生徒の心を開いてもらうのは並大抵なものではありません。

(和歌山城と桜)

 資格を持っているだけでも、カウンセリング技術だけでも無理ですから、心を持って聞いてあげる、そして自分のこととして関わってあげることが必要です。何よりも気持ちが全てを動かせます。技術論ではなく気持ち論が社会の本質的な部分を動かしています。
 
 他にも不登校や社会的ひきこもりを解決した事例をお聞きしました。
 ひとりは大学卒業後、社会的ひきこもりに陥ってしまい、それから15年一歩も家から出なかった子どもがいました。ですから仕事経験はなく人との付き合いも出来ない状態でした。大人になった子どもがひきこもった場合、相談するところは見つけにくいのです。解決方法を見つけられない両親は、評判を聞きこの先生のところを訪ねました。
 社会的ひきこもりになった要因を話し合いの中から探し出し、その時の気持ちに戻って社会的ひきこもりの基になった要因を溶かし始めます。継続した取り組みの結果、仕事をする意欲を持ってくれるまでに至り、現在、大手飲食店での仕事を見つけました。
 先日、この元社会的ひきこもりの方が先生に報告に訪れたそうです。
 先生「仕事面白い?」
 子ども「面白いわ」
 先生「どんなところが面白い?」
 子ども「サービスを行った後、お客さんがありがとうと言ってくれた時、本当に嬉しく思います」
 仕事に生き甲斐を見つけたことから、社会的ひきこもりの要因は姿を消しています。社会の中で役割があることを見つけ、生き甲斐を持つことで社会との接点は拡大していきます。生き甲斐を見つけられたらもう大丈夫です。先生は二度と戻ってきては駄目だよと心の中でつぶやいて元生徒を送り出しました。

 もう一人は大学教育学部を卒業した後、就職したのですが、職場が合わなかったため仕事を辞め家にひきこもってしまいました。約10年に亘り家から出ない生活を過ごしていたのです。どうにも出来ない両親が、先生のところを訪ねてから事態は好転していきました。この場合も徹底的に話を聞き、社会的ひきこもりになった要因を探ります。その不安部分を解決することで気持ちが前向きになって行きます。
 現在、子どもに教えることを目指した夢を取り戻し、大手進学塾の講師になって活躍しています。立派な講師として子どもに教える毎日を過ごしています。生き甲斐を感じられているため、これからも大丈夫です。
 人生には生き甲斐を持つことが必要です。他人の喜ぶ顔が見たいと思う気持ち、他人を向上させるお手伝いをしたいとの気持ちなどが自分の生き甲斐となります。一人ではなく社会の中で自分の行為によって他人との関わりを感じることが出来たら、それが生き甲斐となります。社会が自分を必要としていることを実感することが出来たら気持ちが良いものです。
4月 9日(日) 「和歌山スポーツアカデミー」
【和歌山のルーツを探る】
(和歌浦多宝塔経石と紀州東照宮の百面展覧会)
 平成16年度から行われた和歌浦妹背山多宝塔地下石室からの経石調査で発見された15万個の経石から選ばれた約500点の展示が県民文化会館でありました。私も経石調査のお手伝いをしたことがあったため会場に赴きました。展示では和歌祭で使用されていた百面も併せて展示されていました。そのため展示会のタイトルは「和歌浦多宝塔経石と紀州東照宮の百面」となっています。紀州徳川時代からの贈り物と和歌祭で使用された百面から、本日の見学者が和歌山市の歴史を思い描くことが出来ます。

【和歌祭】
 野うさぎの会が「WAKU WAKUわかやま和歌祭」を発刊します。和歌祭保存会の協力を得て子どもと一緒に和歌山市の歴史を学ぶことを目的として、以前から作成していた冊子の完成が間近になりました。A5版本文が89ページで史料を合わせると152ページにも及びます。仕上がりが4月12日なので完成が楽しみです。

【和歌山スポーツアカデミー】
 素晴らしい夢に出会えました。野球で生きてきたから野球で人を育て、地域に恩返しをしたいと思って行動した方と懇談する中で、和歌山からスポーツを発信する新しい企画が登場しました。スポーツ業界で活躍することを目指して「和歌山スポーツアカデミー」が開校します。第一期入学生の募集は平成18年9月1日から願書受付開始します。選考された方の入学は平成19年4月の予定です。
 最初にスタートさせるコースは2年制の野球総合コースで、授業構成は午前中に野球の練習、午後から講義で、年間の授業は400時間です。
 このアカデミーが設置されるのは和歌山県由良町内です。硬式野球が可能なグラウンドと雨天練習場を持ち、学生のための寮や教室などの施設も用意されています。
 この野球総合コースは硬式野球部に所属し、スポーツトレーナーやスポーツビジネス界で活躍出来る人材を養成します。将来野球選手を目指す人であっても、スポーツトレーナーやスポーツビジネスなどの知識を得ることが出来るため、現役時代にも役立ちますし、選手引退後にも活躍の場が広がります。仮に野球選手になれなくても、卒業後は選手を支えるトレーナーとして、スポーツ各界で活躍出来る人材を目指します。
 野球選手コースに入学した人は野球経験の豊富な指導者による指導を受け、社会人野球の都市対抗への出場を目標に質の高い練習を行います。
 スポーツトレーナーコースに入学した人は、硬式野球部には所属しないで講義と実習の参加となります。
 授業内容は、運動生理学、解剖基礎理論、スポーツ医学、スポーツ栄養学、トレーニング論、テーピング論、スポーツマッサージ論、スポーツ指導論、ビジネス論などを用意しています。
 他に由良町の名所の海のきれいな白崎海洋公園を利用したダイビング実習に加え、介護予防実習、審判実習、バット製作実習、スポーツインストラクター実習も行います。
 またアカデミー内での指導者育成のための学習に加えてアカデミー外の指導者養成機関との業務提携により、資格取得の機会を得ることが出来ます。一例として、NASA認定パーソナルトレーナーやACSMヘルスフィットネスインストラクター、健康運動実践指導者、エアロビックダンスインストラクター、プロ野球審判員、救急法救急員などがあります。
 また希望者には提携スポーツチームやスポーツクラブの現場実習だけではなく、メジャーリーグベースボールでトレーナーの勉強をすることも可能な体制を取っています。普段では立ち入ることが出来ないメジャーのキャンプ施設にも入れるなど、貴重な体験を積むことが出来るのです。
 そしてアカデミー卒業後の目指すべき目標を明確にしています。野球選手コースでは、プロ野球、社外人野球、独立リーグを目指します。スポーツトレーナーコースでは、スポーツメーカーやフィットネスクラブなどを目指すことになります。
 この和歌山スポーツアカデミーのキャッチフレーズは「大好きなスポーツを仕事にする。夢を夢で終わらせない」です。夢を実現するための舞台が和歌山県由良町で用意されました。
 そして夢の舞台を用意した理事長を初めとする皆さん方に祝福の拍手を贈ります。他人の夢のお手伝いをすることは、自分が描く夢を思いっきり追いかけた経験のある人か、今までの人生で夢を実現させた人が達成した時の素晴らしさを伝えたいと考える人にしか出来ないことです。
 夢の世界を用意したスタッフもまた、夢の実現を目指す生徒と一緒に夢を追いかけることを楽しみにしています。
4月 8日(土) 「市政報告会」
【市政報告会】
 ある組織の役員約20名の皆さんを対象として「暮らしの中での身近な政治との関わり」をテーマとして、和歌山市の課題と議員としての平成18年に入ってからの活動について報告を行いました。報告会の主旨は次の通りです。
 まちづくりの考え方は変わってきていますが、それは一方で変わらざるを得ない状況にあることを認識しておいて下さい。昨今、景気が良くなってきたとか経済が上向きになってきたと聞くことがあります。和歌山市も例外ではなく明るい兆しがありますが、まだまだそれを実感することは少ないと感じているのではないでしょうか。

(市制報告会にて)
それは首都圏を中心とした地域で消費が拡大しているため、地方でも大手企業を中心に供給増大とそれに伴う設備投資が活発だからです。業績が上向いている企業と税収が増加している地方自治体では経済的な上積みがあります。地方においては、それ以外の中小規模の企業や個人事業主の置かれた状況は改善されているとは言えないところもあります。

 まず和歌山市が置かれた状況を数値で示します。
 まず、和歌山市の借金の額について過去と現在の数値を知っておいて下さい。1986年の和歌山市の借金は約1,517億円でした。それが2006年度の当初見込み額は約3,527億円と20年間で2倍に増加しています。私達市民一人当たりが抱えている借金に換算すると、1986年当時は約37万円でしたが、2006年では約91万円になります。そして驚くことに、和歌山市の借金の利息返済額は1日当たり3,000万円を超えているのです。地方自治体においては借金からは何も行政サービスを生み出しません。私達が何も行政サービスを受けられないお金である借金返済に充当しているのが約3,000万円もあるのです。
 地方自治体の特性として市民へのサービス提供がありますから、企業のように利益追求を目的とするものではありませんし、福祉や教育など必要な行政サービスを施す必要があるため、民間企業のトヨタ自動車のように無借金経営は出来る訳ではありません。効率の良い事業ばかりではありませんから、ある程度の借金をして事業を遂行する必要はありますが、それにしても適正範囲というものがあります。和歌山市の一般財源は平成18年度で約1,214億ですから、その3倍に当たる約3,427億円の借金は返せるものではありませんから適性とは言えません。

 毎年約1,214億も一般会計予算を組めるのだから、それを借金返済したら良いという方もいますが、一般会計予算の使い道の殆どが決まっているため返済に回せる余裕はありません。
 自分の家計に置き換えると良く分かります。年収が120万円なのに借金が340万円もある場合、車が欲しいとかマンションを買いたいとか思っても、日々の生活費の支出がありますから貯金に回す余裕はなく、まして借金返済に充当するだけのお金はなく、それらのものは買える筈はありません。
 和歌山市の財政はそのような状態にあることが一点です。

 ふたつ目の課題は人口が減少していることです。和歌山市の人口がピークだった1986年には40万1,402人だったのが、2005年の国税調査では375,718人と2万5,000人も減少しています。さらに日経新聞社の予測では2015年には337,937人に減少するとされています。関西の県庁所在地である奈良市や大津市は人口が増加しているのに対して、和歌山市だけが減り続けることになっています。
 そして私達の周囲に子どもが少ないと感じますが、それも数字で示すと少子化の状況が良く分かります。1980年には小学校への入学者は7,048人もいたのに、2006年では3,573人と生徒数は約半分に減少しています。2011年の予測では3,074人ですから、更に減少傾向にあります。
 最後に個人商店の減少について数値を示します。1982年に8,442軒あった個人商店は2002年のデータですが、3,167軒にまで減少しています。実に63%の減少ですから、市内各地域の商店街や商店ストリートがシャッターを降ろしているのが目立っているのです。

 このような数値が示している状態が和歌山市の現実なのです。これらの数値が悪いから将来の見通しが悪いと言っているのではありません。この状況を十分認識した上でこれからの和歌山市をどうしていくか考える必要があるのです。今はこんな状況だけれども子どもが増えてくるから今まで通りで良いと考えるのは間違いだと思って下さい。施策を転換する必要があるのです。
 まずまちづくりの考え方を根本的に変える必要がある法律、まちづくり三法が平成19年度から施行されます。この法律の解釈は難しいのですが、誤解を恐れず簡単に言うならば、中心市街地を定めてその地域に重点投資をすることが必要となることです。そのため郊外に1万平米以上の大型店舗は立地出来なくなるのです。
 和歌山市に当てはめると、JR和歌山駅からぶらくり丁、そして南海和歌山市駅までの間が中心市街地となります。その間でひとつの生活圏をある程度完結させることを考えなくてはなりません。スーパーや病院、福祉施設、映画館や娯楽施設などをこの地域内に設置することで、一般的にはこの圏内で日常生活を過ごすことが出来ます。

 これらの生活圏の確立を目指すのがコンパクトシティの考え方です。和歌山市は県庁所在地ですから、中心市街地活性化基本計画を1年から2年以内に、必ず国に対して提案することが求められています。絶対提出する必要があると言いましたが、実は別に提出しなくても良いのです。矛盾しているようですが、仮に中心市街地活性化基本計画を国に提出しなければ、まちづくりに関して国からの支援、援助は受けられなくなります。市の予算でまちづくりをするのだから国の支援は必要ないと考えるのであれば問題はありませんが、先に説明したように市の予算は危機的状況ですから義務的経費で一杯となり、とてもまちづくりに回せる余裕はないのは確実です。ですからその様な選択肢は有り得ません。
 最近中心市街地に動きがあったり、開発の様相があるのはこれらの背景があるからです。国の法律改正や指針が示されるとそれに伴ってまちは動き出しますから、国の動向にも注目しておいて下さい。
 まちは変わろうとしていますから、施策も当然変わります。和歌山市の場合には、まちに近接したところに自然環境があることから観光を志向しています。これは正解ですが、全国どの地域でも観光施策に力を入れていますから、他の地域で取り組んでいないものを創出する必要があります。そこで観光と健康サービス産業を組み合わせた取り組みは、和歌山市の地形と特性から考えて有望ですから、新産業として観光の柱に育てたいと思っています。従来から、全国統合医療展に出展したり熊野健康村構想を推進してきましたが、ようやく成果が現れようとしています。
 それは今週末に、JACT(日本相補・代替・伝統医療学会)和歌山支部設立に向け第一回準備委員会開催し、設立に向けた第一歩を踏み出したことが挙げられます。医療関係者の方達と設立に向けた取り組みを始め、平成18年9月に設立総会を開催する予定にしています。
 また国に対して観光医療立県に関する提言を行い和歌山で新産業を起こし発信していく予定です。和歌山大学観光学部と併せて観光医療産業を和歌山で定着させる取り組みを継続しますので注目しておいて下さい。

 また平成18年の活動に関しては次の通りです。
 1月、平成17年に引き続き横浜市での統合医療展に参加。熊野健康村構想具体化を全国にアピールしてきました。また、アバローム紀の国に藤原紀香さんの常設写真展を開設しました。これは全国で初めて和歌山市で実現させたもので、藤原紀香さんの世界的な子ども達の支援活動を和歌山市から支援しています。
 昨年に引き続いて、第4回紀州子ども語り部育成事業研修会を開催しています。また都市政治研究所研修合宿に参加し、今話題の沖縄米軍基地視察と市長との対話に参加しました。

 2月は、第5回紀州子ども語り部育成事業研修会として紀州子ども語り部コンテストを開催し、本事業を終了しました。和歌山城と和歌山市の歴史を知れたもので大人も勉強になりました。

 3月は、教育問題で市民運動の舞台となった西山東幼稚園、大新幼稚園の終園式、廃園式に出席しました。

 今月、4月は、和歌山ベースボールフェスティバル実行委員会に参画、茨城ゴールデンゴールズ和歌山箕島球友会の試合を行いました。また同日、世界的に活動を行っているさをりが和歌山事務所を開設してくれました。和歌山市での活動に期待しています。
 JACT(日本相補・代替・伝統医療学会)和歌山支部設立に向け第一回準備委員会開催し、続いて、現時点で決定している今後の主な活動予定です。

 5月、熊野本宮大社前に観光と交流の場としての「癒し処からす屋」を開店させます。熊野健康村構想を具体化させたサービス施設で観光客やウォーキング客のおもてなしを図ることとしています。

 6月、全国子守唄大会を開催する予定です。このイベントには日本子守唄協会代表の西舘好子さんにも来てもらえることになっています。

 7月、恒例の和歌山巴里祭を開催、ゲストは雪村いずみさんの予定です。

 9月、JACT(日本相補・代替・伝統医療学会)和歌山支部を正式に設立します。9月9日から11日に設立大会を兼ねたJACT全国大会を和歌山県内で開催します。

 また先に終えたばかりの平成18年2月議会の教育民生委員会では、次のような質疑を行っています。教育に関する予算について。スクールカウンセラーについて。英語教育について。真舟芸術振興基金事業について。和歌の浦アートキューブについて。健康診断について。地域包括支援センターについて。小規模多機能施設について。障害者支援対策について。国民健康保険特別会計について、です。活動報告は以上です。
 
 質問はひとつありました。
Q.和歌山県で国体か開催されると聞いていきますが、どうなっていますか。また開催県になるとしたら強化対策も必要ですが何か施策はあるのですか。

A.和歌山県木村知事は、9年後に和歌山県で国体を開催したいと国体の誘致を表明しています。和歌山県では過去に一度黒潮国体が開催されているだけで、全国的に開催二順目に入っていますから、開催県となる可能性は高いと思っています。
 ところで和歌山県ですが2年前には国体で最下位に終わっています。平成17年は順位を上げていますが依然として下位に低迷しています。
 そんな状況を受けて民間ではジュニア選手の育成のための活動を開始しています。テニス界では有名なコーチが和歌山市に来てくれていて、全国でもトップレベルのジュニア選手育成を始めてくれています。
 卓球では和歌山銀行が強豪ですから、そのチームのOBが中心となって自分達で国体選手やオリンピック選手を育てようとした取り組みを開始してくれていますし、秋からは拠点施設を設けて育成活動を強化することになっています。
 野球では紀三井寺球場に照明施設が設置されたので、練習や試合時間が十分取れるようになりました。そして平成19年4月開校予定なのが和歌山スポーツアカデミーです。ここではプロ野球選手を育成するコースとプロのトレーナーを養成するコースを設けることになっています。プロ野球選手やクラブチームの選手を輩出することを目的にしていますが、学校は高校卒業後2年間の在籍としていますから、野球界のレベルアップにもつながるものです。プロ野球選手を育成する目的の学校は全国的にも珍しいもので、和歌山で開校することで野球を初めとする各種競技のレベルを高めることを期待しています。
 国体を目指した最近の動きは以上のようなものがあります。今から活発な動きがあるため国体の開催県となった場合には期待出来ます。

【葵会総会】
 和歌山市内で約160人が出席した葵会総会に出席させていただき、皆さんと交流を深めさせていただきました。たくさんの励ましと激励をいただき感謝申し上げます。
 開式での挨拶の要旨は次の通りです。
 葵会のご盛会おめでとうございます。また今年も会合に呼んでいただいたこと心から感謝申し上げます。皆さま方に支援していただき市議会に送り出してもらってから早いもので3年が経過しようとしています。期待に応えられるよう活動を行っていますので、引き続きましてご支援、ご意見をいただきますようお願いいたします。
 さて3年前の市議会挑むに当たって皆さんに対して政策、公約として掲げさせてもらった項目に、和歌山において健康サービスと観光を結びつけた新産業を創出することがあります。
 会員の皆さんの関心事に健康があるとお聞きしていますが、和歌山は健康を維持、向上させるために絶好の環境にあることは皆さんも周知の事実です。年齢を重ねても寝込むことなく健康で元気に暮らせることが最も幸せなことです。
 そこで予防医療の拠点を和歌山において実現したいと考え、いくつかの施策に取り組んで来ました。国との共同事業で和歌山市再生計画を策定しましたし、熊野健康村構想にも取り組んで来ました。そこで和歌山市と熊野を結んで和歌山県全体を健康サービス産業による交流地域にするため更なる活動を進めています。これを観光医療立県わかやまと名付けて国に対して提言を行っています。和歌山の特徴を活かした観光医療立県を実現させることが和歌山を再生させることにつながると確信しています。
 国への提言とともにもうひとつ、大きな一歩を踏み出しました。JACT(日本相補・代替・伝統医療学会)和歌山支部設立に向け第一回準備委員会開催し、設立に向けた第一歩を踏み出したことです。医療関係者の方達と設立に向けた取り組みを始め、平成18年9月に設立総会を開催する予定にしています。
 何としてもこの観光医療立県を実現させることで、皆さんがいつまでも健康で暮らせる後押しが出来ると思っています。
 以上活動報告と皆さんの益々のご健勝を心よりお祈りし、挨拶に変えさせていただきます。ありがとうございました。

【会合】
 夕方から夜にかけて和歌山市の現状分析と現状を打破するための施策に関する会合を持ちました。話し合いは、教育問題、福祉施策、子どもの安全と安心、防災対策などに及びました。会合の中で出された意見やアイデアを紙に落とし込むことによって具体化させています。

【名古屋から】
 南紀熊野体験博で大変なお世話になった名古屋の観光関係の所長が和歌山市に来てくれました。本当に久しぶりだったのですが、励ましていただき更に元気が生まれました。名古屋に行くことは滅多にないのでお会いする機会は少ないのですが、次回今年6月に観光施策に関する会合のため和歌山市に来る予定だと聞きました。再会の日を今から楽しみにしています。
4月 7日(金) 「入学式」
【打ち合わせ】
 朝一番から風力発電に関する打ち合わせを行いました。環境都市を志向している和歌山市では新エネルギー導入にも関心を高めています。個人宅で風力発電を導入し電力会社の系統に接続する予定ですが、これは和歌山市では初めてのことです。仕様の確認や耐久力に関する打ち合わせを行いました。

【懇談】
 ある方から、中心市街地が元気になっていることは望ましいことですが、和歌山市まちづくり推進室では矛盾を抱えていることの指摘がありました。まちづくり三法により中心地の活性化を重点とすべきなのですが、市では郊外の開発も同時に進めていることは納得が行かないというものです。
 まちづくりに関して国からの支援を受けながら活性化を図るためには中心市街地の範囲を定め、その区間を官民挙げて英知を取り込んだ中心市街地活性化計画を策定する必要があるのです。この場合、それ以外の地域に対しても同様の取り組みを進めることになると、まちはコンパクトシティにはなり得ず、まちは今迄通りに郊外に拡がるのです。コンパクトシティを目指すのか、そうしないのか明確な方針を示さないと国からの支援策を受けることは出来ません。
 市独自でまちづくりを進めると決定しても一向に構わないのですが、それなら市政運営の責任者からその方針を示していただく必要があります。財政難、行政コスト削減のためにはコンパクトシティを目指すべきなのに市の方針は納得が行かないのです。

【打ち合わせその2】
 和歌山市長選や統一地方選に関して意見交換を行いました。今夏には市長選が、来年4月には統一地方選が予定されています。まちの動向に関心を持っている方達は市長選の動きに注目しています。今日お会いした複数の人は、市長選には関心がないとの意見でした。何かやってくれる期待感があり人物的にも魅力ある人物が、多数候補者になって欲しいと切望しているようです。現状のままでは関心の低い人が多いと状況分析をしてくれました。魅力あるリーダーが登場しないことには人は動きませんし、活力も生み出さないことにつながります。危機感を感じている人が多数いることを感じておきたいものです。

【入学式】
 和歌山私立慶風高等学校の入学式にお招きいただきました。この高校はスポーツと勉学を両立することを目的にした学校で、本日は初々しい新入生を迎えて桜も誇らしげです。
 和歌山県下では珍しく、硬式野球部と硬式テニス部、ゴルフ部のクラブを持っているように、全国レベルの生徒を生み出す素地があります。
 さて入学式での祝辞は次のようなものです。
 新入生の皆さん、保護者の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。今日の良き日を迎えられたこと心からお喜びいたします。
 先ほどから新入学の皆さんの顔を見ていると、遠い昔になった自分の入学式のことを思い出します。そして同時に卒業式のことも思い出しました。高校時代は楽しいのですが、本当にあっという間に過ぎ去ります。この三年間は、苦しいことも辛いことも、そして先生から叱られることもあると思いますが、その全ては自分の素晴らしい経験になります。卒業の日に経験を積んだ皆さんに会えることを楽しみにしています。
 皆さんの頑張りにしっかりと応えてくれる環境と先生が慶風高校にはあります。そして昨年開校したばかりの新しいキャンバスに皆さんが歴史を刻んで下さい。それが後に続く伝統になりますので、どうか3年間思いっきり高校生活を楽しんで下さい。期待しています。本日はおめでとうございます。

【教育論議】
 公立教育に関する打ち合わせを行いました。公立教育では各教科授業時間の最低時間数が決められているため、新しい取り組みを実施するには困難が伴います。英語や経済教育、環境教育など組み込むためには何かを削除する必要があり、新旧入れ替えは現実的ではありません。特色ある公教育を語るのは簡単ですが、実現するのはハードルがあることが判りました。それでも改善策を出し合って実現に向けた取り組みを行うことは意味のあることです。現状のままで良いと思ってしまうと前向いては進みませんから、素人なりの教育に関する意見を聞いてもらうことは大切なことが判りました。

 しかし課題があります。それは教育に新規施策の予算を配分してもらうためには、財政部に対して新施策の費用対効果を検証する必要があることです。小学校教育を実施した成果が現れるのは数年から数十年後となりますから、即効性が期待出来るものではありません。ですから、ある施策を行うことでこの成果が現れるとは言い切れないのです。
 例えば、本を読む週間を身につけることで学習意欲が高まり国語表現力が増すと考え、各校の図書購入費を増額させようとしても、財政部門から、本を読む生徒の表現力が高くなることを検証しているのか、検証していないのであれば何を持って効果があると言い切れるのか、その根拠を示すことと指導されています。その様な検証は出来ていませんし、アンケート調査で結果を出しても本質的な成果は不明です。
 その結果、図書購入費の増額は見送りとなり、生徒に本を読む機会を失わせることになります。子どもが持ったかも知れない読書は楽しいと思う機会を大人が奪ったのです。
 このような事例が多々あると、当該箇所では新規施策を実施しようとする意欲がなくなるのです。
 教育に関しては、生徒や保護者の意見を聞くことは言うまでもなく大切です。しかしプロである教師からの新施策の提案は例え根拠が乏しくても検討するに値します。それは教育に関する知識と情報量は、教育に関係した仕事をしていない私達とは圧倒的に違うからです。圧倒的に最新の、そして深い情報を有する教育関係者が、自らの経験を基にして生徒のために役立つと考える新しい施策は、教育の素人が考えるよりも将来への教育の期待に適している筈です。
 教育が良くなった場合でも、全ての原因は何なのか分からないことが多いのです。和歌山市内のある公立学校はかつて荒れていたのですが、現在はその校風はとても良くなっています。しかし、考えられる要素は幾つかありますが、学校が良くなった本当の理由は分からないのです。このように人間が活動する環境においては、原因と結果がはっきりしないのです。

 学校が良くなった要因は、校舎を建て替えてきれいになったこと。先生が変わったこと。近隣に新しい中学校が出来たので負けられない生徒が思うようになったこと、などがありますが、ひとつではなくこれらの要因が重なって校風が良くなったと考えるのが適当です。
 古い校舎の時代には、女子生徒は学校でトイレに入るのさえ嫌がっていたと言います。人間は環境に影響されますから、トイレを使用できない程の設備環境にいると心も荒れてくるとも考えられます。トイレに入れない様な学校を生徒が誇りに思うことは絶対にありませんから、学校に愛着を感じないのも当然です。生徒は地域社会の中で大切に思われていないと感じると大人からの愛情を受け取れないのです。愛されていることが他人を思いやる気持ちにつながりますから、校舎がきれいになることで大人からも大切にされていることを実感出来るのです。建物というハードの整備も生徒にとっては大切な要素なのですが、大人になるととそれが分からなくなっているのです。
 保護者も気づいていない欲求を形にして示してあげることがプロの教育者なのです。教育を仕事にしていない人達の言う通りにしているだけでは、理想の教育を実現出来ないことも考えて欲しいものです。

【打ち合わせその3】
 和歌山地域再生計画策定について、全国的規模の子守唄イベント、新しく立ち上げる予防医療学会に関して打ち合わせを行いました。各方面で取り組んでいたことが一本の道につながっていることから、今後のこれらの展開が非常に楽しみになっています。

【懇親会】
 夜は懇親会を実施。日頃からボランティア活動を行っているメンバーが集まり意見を交わしました。会社内だけでは得られない経験を重ねること、そして人を知ることが出来るのがボランティア活動の楽しみのひとつです。明日もそれぞれの活動が待っていますが、今日は仕事を忘れて楽しい時間を過ごしました。
4月 6日(木) 「地域活性化打ち合わせ」
【地域活性化案】
 午前中、和歌山の重点施策に関する情報交換のため県庁を訪問。新しく発足した企業立地局では和歌山県への企業誘致を進めています。各種条件がありますが、製造業が和歌山県に進出してくれると最大100億円の支援を行う制度が平成18年度からスタートしています。
 支援としては全国でもトップクラスですから首都圏を初めとする地域から問い合わせが来ています。今後は問い合わせのあった企業への誘致活動が必要となりますが、何社かでも和歌山に進出してくれることが期待出来そうです。
 また熊野健康村構想を展開している地域振興課では世界遺産推進担当の班が新設されています。メンバーは精鋭揃いで和歌山県の財産を活かそうとする県の強い意思が感じられます。健康チェックを組み込んだ熊野ウォークや薬草ウォークなど健康に関する要素を組み込んだ熊野ウォークなど熊野の価値を活かした新企画をここから発信しています。

 最後はブランド推進を展開している課で意見交換を行いました。首都圏のスーパーや百貨店を中心に民間事業者と協調して和歌山県産品の売込みを図っています。和歌山県の産品を売り出すとともに、和歌山市を活性化するための施策の必要性を感じてくれています。
 和歌山市の観光や他地域との交流における特徴は日帰り客が多いことです。大阪圏からは公共交通や自動車を利用すると1時間から2時間の距離にあるため、十分日帰り出来るからです。大阪圏から和歌山市は移動時間距離が短いため通勤などには便利なのですが、観光となると日帰りになる側面を持っています。そのため和歌山市に来てもらったお客さんに宿泊してもらう対策が重要となっています。
 過去に県が実施した施策には、七夕の時期、和歌山市の飲食街のひとつ柳通りに笹を並べておいて、職員さんが街行く人に短冊を配り、願い事を書いて掛けてもらったことがあります。竹の切り出しから道路沿いに並べるなどの作業は職員さん達で行ったため実施費用は限りなくゼロに近いので、やろうと思ったら直ぐにでも出来る施策です。最初から定着出来ませんが、何年か続けると七夕のイベントに育つかも知れません。

 七夕祭りではありませんが、今年は和歌浦ベイマラソン・ウイズ・ジャズの前夜祭としてジャズストリートを開催することを計画しているので発想は良く似ています。地域活性化を目的とする集客・交流は宿泊なくして有り得ません。
 また貴志川線が存続したことにより、JR和歌山駅に隣接する商店街の美園商店街の活性化も重要な課題となっています。高齢化が進展している状況とJR和歌山駅に近いことから、東京の巣鴨商店街をモデルとした高齢者向けの商店街として再生出来ないか相談がありました。何もしないよりも成功モデルを真似てみることから始めることも手段です。
 また和歌山県には熊野があり、ここには各企業や組合が企業の森、ふるさとの森、ふれあいの森などの名称で熊野の森林を民間が守り育てています。このように社会的責任の意識が強い企業には和歌山に進出してもらって共存出来たら、和歌山市は自然保護と企業活動を両立させている県となります。このような企業誘致活動も力を入れたいと思っています。和歌山市もこれらの課題に挑戦したいものです。
 とにかく感じたことは、ハードルの高い課題に挑戦している課や班は活気溢れていることです。構成員も変わっていることもありますが、従来とは異なる課題に挑戦し結果が見える仕事は遣り甲斐があります。ここには挑戦する意欲を感じる空気がありました。

【情報共有】
 中心地にある旧三井住友銀行の建物を取り壊し、高層マンションを建設する計画があります。午前中に起工式が執り行われ1年半後には竣工する計画です。1階から4階まではテナントで上層階はマンションで50組の方の定住が見込まれています。中心地に人が住むことで活性化することを目指して新しいビルを建設するのです。同様に中心地にある旧丸正ビルの活用についても動きが見られます。5年間閉鎖されたままのビルが再生される可能性に期待が集まっています。

【会合】
 飲食関係の理事長と懇談を行いました。和歌山県も元気が出ている状況に見えますが、飲食業界ではその兆しは見られないと言います。飲食組合の組合員数は数年前までは2,000軒あったのが現在は1,200軒程度に落ち込んでいます。支部も3箇所閉鎖している現状があります。公共交通が整備されていない和歌山市において移動手段は車が中心ですから、飲酒運転が出来ないためお酒を提供する店舗が少なくなっていること、そして和歌山市に多かった喫茶店も減少していることが要因です。
 これを盛り返すのがこれからの課題です。飲食業界を元気にすることが、和歌山を元気にすることにつながるかも知れません。

【会合】
 ある方と、今年予定されている市長選と来年の統一地方選に関しての情報交換を行いました。和歌山市を拠点に活動している方にとっては、このふたつは和歌山市再生のために重要であることを認識しています。経験の少ない候補者が勝負するためには、この人に任せたら大丈夫だと思わせる雰囲気作りが重要です。言葉の力と人柄、それを上手く見せる手段が大切になってきます。この方達は、現在のところそんな雰囲気を持った人は登場していないと評価しているようです。

【JACT学会設立】
 和歌山で新しい学会を設立することになりました。名称はJACT和歌山支部です。本日は第一回設立準備委員会を開催し、医学界、行政関係者、東洋医学関係者達が集まり、企画案と支部設立大会に関する打ち合わせを行いました。
 さて和歌山で学会を設立する目的は、少子高齢化が進展する和歌山県において地域の活力維持向上のために全人的統合医療サービスを提供する活動を行うことにしています。未来医学とは、壮大な純生命医学で医療の原点「癒し、祈り、蘇り」を探求することにあります。そして和歌山の地域性、固有性を軸として未来医学を志向した活動を行うことにしています。
 また狙いを、身体機能向上を図る高齢化社会への対応。予防医療サービスの提供と情報発信を図っての少子高齢化社会への対応。身体的疲労と精神的疲労に至る悪循環を予防する癒し。歴史、芸術、自然の持つ健康と体力に関わる可能性を調査、発掘し、人間力と人材生産力を高めることに寄与する地域活性化。と定めました。
 支部設立大会は、平成18年9月9日土曜日から9月11日月曜日の三日間としました。大会開催場所と内容は、初日が白浜町で記念講演会、二日目の午前中は白浜町で分科会、午後は本宮に移動して薪能を開催します。三日目は熊野を体験していただく内容です。主題は「未来医学・医療」(案)としました。
 平成18年秋、和歌山県に誕生するJACTの活動に期待して下さい。
4月 5日(水) 「都をどり」
【都をどり】

(バスに乗り込んでくれた
シンガーの佐野さん)
 小雨の降る一日。桜が満開でまちは華やかなムードが漂っています。桜によってまちの雰囲気が明るくなると人の気持ちも明るくなるから不思議です。つくづく人は環境に影響される存在であることに気づかされます。ですから気持ちが沈んだ時ほど、活力溢れた人達の所に出向くのが適しています。
 さて本日は春を感じる都をどりツアーで和歌山市を出発して祇園へ。ツアー参加者は約40名、東京で活動中のシンガー佐野安佳里さんも参加してくれたため、行きはミニライブの雰囲気になりました。
 佐野さんは平成18年3月末に東京で初ライブを行ったばかりで、その時の映像を紹介してくれました。聴かせてくれた歌は5曲。世界文化遺産の熊野を歩くなど現地でイメージを描き、半年かけて作成した「祈り」は東京でも評価されている曲で、聴く人を熊野へと誘います。「祈り」が和歌山県のイメージを高めることに一役買ってくれているようです。
 アップテンポの「太陽」は、昨年活動の拠点を和歌山市から東京に移すために和歌山市にある和歌の浦アートキューブでラストライブをする前日に作った曲で、沈まない太陽のように私達の明日を感じさせる歌詞になっています。

 東京に行ってからもうすぐ一年になりますが、確実に階段を登っている様子が伺えました。佐野さんは16歳で音楽活動を初めて以来6年、好きな道なので自分を信じて進んでいます。
 和歌山市でのライブ活動はこの後、3月16日と3月18日の二日間となっています。今までに作詞作曲した曲は約50曲で、その中から選曲したものを今年の夏に初めてCD化する計画もあります。和歌山市で撮影中の映画のエンディングの一部にも佐野さんの曲が使われる予定もあり、全国レベルでの活動の第一歩になる年になるかも知れません。

(坂本龍馬像)

(都をどり)
 京都は円山公園に到着し、幕末の英雄坂本竜馬と中岡慎太郎の像を見ることが出来ました。二人が目指した未来を今の私達は生きています。幕末を駆け抜けた若い二人が託した日本の未来は今現実のものになっていますが、彼らが描いた理想の未来を私達はしっかりと生きているのでしょうか。
 明治維新から未来に真っ直ぐに伸びている道筋を更に先に伸ばしていくのが受け継いだ者の使命です。

 さて佐野さんのお姉さんは祇園の廣島屋に所属する小愛さんです。この廣島屋を通り小愛さんも登場する都をどりの会場、祇園甲部歌舞練場へ向かいました。都をどりは京都の春夏秋冬を表現した華やかな踊りで今年が134回目、今も日本人女性に受け継がれている歴史を感じられる舞台です。
 歴史を受け継いでいる芸子になるには資格はなく、厳しい修行に耐えてきた人だけが残れるのです。伝統や文化を身につけるのは並大抵なものではありませんが、若い女性達が短期間(と言っても長いのですが)でそれらの伝統をまとい舞台に立っていることが祇園という地域の底力です。絶対に他では真似の出来ないもの、それがあるからお金を支払ってでも全国から人は集まってくるのです。

 日本人が日本を感じることの出来る伝統文化、これも未来に継続させるべきものです。地域にある伝統の凄さを感じるものでした。

【年を取ると】
 60歳代になると体に衰えが来るそうです。やがてその年まで生きると誰もが体験することになりますが、特に膝と腰に負担がかかるため痛みが発生することがあります。膝の骨と骨の間にある軟骨が磨り減るため、骨同士が摺れるので痛みを感じるようです。痛みを和らげるために、骨と骨の間に注射で緩和剤を注入する必要がありますが、これを月5回も実施する必要があり大変です。
 整形外科では高齢者の方がたくさん来ています。これは体の衰えと次々に襲ってくる痛みに耐え、日々の生活を懸命に生きている方達の人生の一部です。これまでの社会を支えてくれた高齢者の皆さん達が、いつまでも元気で暮らしやすい和歌山市であって欲しい。体の負担も金銭的負担も軽減出来るやさしいまちでありたい。そう強く思う出来事です。和歌山市で現役生活を過ごし地域を支えてくれ、リタイアした後もここで生活を送っている高齢者の方々。真面目に暮らしている皆さんに対して、絶対につらい思いや悲しい思いをさせてはいけません。今社会において現役の私達がここにいられるのは、和歌山市を支えてくれた今は高齢者の皆さんの存在があるからです。
 感謝の気持ちを忘れないこと、少しでも恩返しをするよう自分に命令しておきます。是非、和歌山市で快適な生活を過ごしてください。
4月 4日(火) 「日産志賀COO講演会」
【情報交換会】
 午前中に集まった三人で、和歌山市内に進出する予定がある企業や施設に関する情報交換会を行いました。和歌山市でも企業進出や土地流動化の動きが見られる状況で、話し合いの中でも幾つかの新しい物件情報がありました。企業や人の動きがあることは直接、活性化につながるものです。明るい兆しが見え始めているので、地元との協議の中で計画が進展することを期待しています。

【政策論議】
 昼間には市政に関する政策論議を交わしました。市債残高は増え続け、人口は減少の一途、高齢化と少子化が進展するなど、和歌山市は決して楽観視出来る状況ではありません。
 まちづくりの計画を抜本的に見直さなければ、この先が見通せないことには間違いありません。話し合いを続けていると、今までの延長線上に施策がある訳ではなく違う路線を導く必要性を感じます。
 
【日産COO講演会】
 日産自動車の志賀俊之COO(最高執行責任者)が和歌山市に来てくれました。志賀COOは和歌山市生まれで、県立那賀高校、大阪府立大学経済学部卒業後、日産自動車に入社されています。復活を果たした日産自動車の最高執行責任者が、和歌山市出身だったことを初めて知りました。本日は「日産の再生と成長」と題した講演を聴くことが出来ました。
 本日の講演から学んだことは以下のとおりです。
 沈滞した組織や地域などを蘇らせる全ての要因は人にあります。所属する人の意識が組織を再生させるのです。日産自動車はカルロス・ゴーン氏が再生させたことは有名ですが、大々的に体制を改革したのではなく、実際はゴーン氏がルノーから日産に来たのはわずか30人だったのです。それ以外の人は従来から日産に勤めている人ばかりだったことから、如何に人が意識の持ち方を変えることが組織を変えるのかが判ります。
 1997年、日産自動車はおかしくなっていたのに従業員には実態を知らされず、その認識はありませんでした。ゴーン氏がやってきたのは1999年で、7月7日に始めて従業員を前にスピーチをした時から変革は始まりました。三ヶ月の現場視察と従業員との会話の中で見つけた答え「常に価値を創造していることを求める」ことを発信しました。
 同時に従業員に組織の5つの弱点を隠さずに知らせました。
 利益追求の不徹底。お客さま指向不足。機能横断、部門横断の不足。危機意識の欠如。全社共通の長期ビジョンの欠如、の5つの弱点です。
 このスピーチからわずか三ヶ月で日産リバイバルプラン(NRP)を策定したのです。機能横断型チーム(CFT、クロス・ファンクショナル・チーム)を設け、NRPの推進を図ろうとしたのですが、策定したNRPが再生に結びつく比率は5%で、残りの95%は実行出来るかどうかにかかっていると、従業員に呼びかけたのです。
 そして何が日産を変えたのか、三つの要因があります。
 強いリーダーが出現したこと。進むべき方向を示すビジョンを掲げたこと。モチベーションを高めたこと。これは、全ては一人ひとりの意欲から始まることを示したものです。
 これらの要因があったことが再生につながるのですが、組織にいる人は変わっていないことが注目です。組織内で埋もれている人材を探し抜擢し、より高い価値観を創造するために色々な意価値観を持つ人がぶつかり合う環境を作ったのです。焦点をお客さまに合わせること、その原動力は従業員の価値観にあります。
 全ては一人ひとりの意識から始まる(The power comes from inside)のです。
 
【打ち合わせ】
 夜は、中小企業とベンチャー企業育成のための施策とまちづくりに関する施策の情報交換を行いました。地域再生のためには、意欲のある団体や人が存在していることが不可欠なことが判ります。地域に人材がいることから、まちを活性化させる全ては始まります。
4月 3日(月) 「ジャズストリート構想」
【午前中】
 平成18年5月開催のエネルギー関係イベントの日程調整を実施。今年もエネルギーと環境問題に関する研修の機会を持つことにしています。また本町に飲食店が開店する情報があり現場を確認。中心地界隈に不動産や飲食店などの出展者が増えているように、不動産取引の動きが見られます。

【プロの仕事】
 午後からは今月リニューアル開店する駅前サービスセンターの説明会に出席。最近出店したりリニューアルする店舗は、お客さんの立場に立った店作りになっているのは当然のことですが、今日の店舗の説明を受けて感じたことは、お客さんも気づいていないポイントを気づかせてあげるしくみを備えていることです。プロの仕事とは、お客さんの要望を聞くだけではなく、聞いた上で要望を実現する上において不足している部分を補うしくみを備えることにあります。しかも個人レベルで収集した多様な意見の中から、大多数が潜在的に望んでいる要望だけをピックアップして設備や説明を強化しています。
 これが出来るのがプロの仕事です。

【お礼廻り】
 土曜日の和歌山ベースボールフェスティバルで、私が関係したところの協力していただいた企業へお礼に伺いました。試合結果と大観衆でスタンドが埋まったことを報告したところ、和歌山市でこの企画が成功したことを素直に喜んでくれました。成功した要因は、陰で支えてくれた人や企業があったことに尽きます。大きなイベントも支えてくれる人達がいることで実施することが出来るのです。決してそれを忘れてはいけません。

【お礼その2】
 日曜日のふれあいツアーを終えて協力した方にお礼に伺いました。雨でツアーは大丈夫だったのか心配してくれていた様子でしたが、丁度、動物園にいる時は小雨になったので無事終えることが出来た旨を報告しました。自分は参加していなくても、気にしてくれる人がいることは有難いことです。

【届出】
 後援会の収支報告を県選挙管理委員会にしてきました。公園会の収支については3月31日までの分を締め切って、毎年この時期報告しています。

【打ち合わせ】
 夜はジャズイベントに関する打ち合わせを行いました。和歌山市の秋のイベントのひとつに和歌浦ベイマラソン・ウイズ・ジャズがあります。これはマラソンコースの何箇所かのポイントにジャズバンドを配置して演奏してもらうことで、ランナーに和歌浦の光景と音楽を楽しみながら走ってもらうことを目的にした特徴のあるマラソンイベントです。
 開催する度に参加者は増加していて、平成17年秋の大会には約9,000人が参加するなど、一大マラソンイベントなっています。
 ただ残念なことは、参加ランナーと応援者達は日帰りになっているため宿泊者が少ないことです。折角、参加者を集めているのに、宿泊してくれないのでは和歌山市の良さを実感してもらえません。
 和歌山市は大阪市や神戸市などからも約1時間で来られる距離にあるため、日帰りが可能ですから、何か仕掛けをしないことには宿泊客は増加しません。ここが課題だと思っていたのですが、今日のジャズバンドとの打ち合わせでこれを解消する方向性が見つけられました。宿泊を増加させるためには、前夜祭を行うなどランナーと応援の方に前日入りしてもらえるイベントが必要だと考えていましたが、それが実現出来そうなのです。
 和歌山市のビジネスホテルはJR和歌山駅周辺と中心市街地周辺に位置しています。そこで中心市街地であるぶらくり丁で、ジャズマラソン前日にジャズコンサートを行うと良いのではないかと話したところ、ジャズバンドもその方向性を考えているし、昨年の大会前日にジャズコンサートを行ったことを聞きました。
 具体的には、ぶらくり丁と南北に交差する大通りを前夜祭の会場とし、ジャズバンドに演奏してもらうジャズストリートイベントを開催することです。和歌山市が主催するのは当日のマラソン大会だけですから、前夜祭は任意団体の主催となります。そこでジャズバンドと商店街の共働が必要になりますが、前夜祭の会場となるストリートを提供してくれたら、ジャズバンドは演奏する考えを持ってくれているようです。
 前夜祭を宿泊につなげるためにはホテルや観光業界との連携した企画が必要で調整すべきですが、決して出来ないことではありません。和歌山市に宿泊してもらえるような魅力的なコンテンツがあれば、宿泊を組み込んだジャズマラソンツアーも商品化出来る筈です。
 初年度からは難しいとしても、まず実施して数年間継続して行けば前夜祭も宿泊して参加する形態も定着していく筈です。折角大勢のランナーが参加してくれるイベントが日帰りだともったいないので、真の集客・交流につなげるためにも前夜祭ジャズストリートを開催していきたいものです。
 前夜祭の必要性を考えていたところジャズバンドの皆さんにお会いでき、意見交換が図れました。二週間に一度の打ち合わせの機会の中で、実現に向けた取り組みを図って行きます。
4月 2日(日) 「ふれあいツアー挙行」
 本日はふれあいツアーと称してバスツアー開催しました。約170人の皆さん方にバス5台に乗車していただき、朝8時JR和歌山駅集合し日帰りのイベントで楽しみました。
 参加してくれたのは家族連れの方が多いため、行き先は天王寺動物園なんばグランド花月とし、漫才と吉本新喜劇の観賞を企画しました。
 あいにくの雨でしたが、家族でバス旅行する機会はそれ程多くないため、和気あいあいとした雰囲気でバスを進めました。行程の途中に当たる阪和自動車道の岸和田サービスエリアから、吉本興業の新人の芸人5名がそれぞれのバスに乗車してくれ車中の盛り上げに一役買ってくれました。

(ふれあいツアー。
吉本から芸人もバスに参加。)
まだ売り出し前の芸人ですが、既にテレビ出演をしているなど経験は豊富ですから、上手く参加者の皆さんを乗せてくれました。
 午前9時40分に天王寺動物園に到着、バスを降りたところ大雨となり動物達は園舎内から出て来てくれない状態もありましたが、動物園を周ると以外と楽しいものです。眠ったままのコアラ。骨格の太い風格のあるトラ。寝そべっているライオン。飼育係りが今日から変わったため警戒して餌に近寄ってこないペンギン。
 子ども達は何事にも関心を持ち、目をきらきらさせながら学んでいます。その姿に接する大人達も子どもから忘れかけている何かを学んでいます。家族との時間の大切さ。子どもと過ごせる時間は意外と少ないこと。

 そして今の大人が子どもだった頃、両親から連れてもらった動物園での思い出などです。キリンやゾウの高さと大きさに驚いたこと。フラミンゴの繊細な美しさ。動物の王様ライオンを見て恐れ、思わず両親の手を握り締めたこと。子どもは疲れないであちらこちら園内を興味深く巡りますが、大人にとって園舎は、何故か子どもが感じるよりも広くて疲れるものだと言うこと。
 大人になって知る子どもの頃に両親に連れられて見た動物園。同じことを子どもに繰り返しているのです。それは誰にとっても幸せな時間です。動物園は子どもだけではなく、大人にも夢を見させてくれる空間なのです。そして雨の日は昔を思い起こさせてくれます。

(懐かしいザ・ぼんちの漫才。)
 午後、難波に向かい吉本興業のなんばグランド花月に向かいました。ここでも若いとベテランがしのぎを削っています。これから世に出ようとしている若手漫才師は、全く新しいネタで勝負しています。かつて若手だったベテランはうまみを加えた安定した笑いを提供してくれます。懐かしいところでは、B&Bやザ・ぼんちなどが今も舞台で活躍しています。
 吉本新喜劇でも、かつての若手が座長となり貫禄のある笑いを誘っています。いつも時代は、若手とベテランが技を競い合うことで進展していきます。
この切磋琢磨がある世界は成長を続けていけるのです。見習わなくてはならない勝負の世界です。
 3時20分、吉本新喜劇が終了し自由行動を挟んで午後4時45分に集合、和歌山市に向けて出発となりました。帰りには雨が止み晴れ間が見えたように、ふれあいツアーは参加したくれた皆さんに楽しみと家族での思い出を残してくれました。
 大勢の人が集まってくれたふれあいバスツアー。お互いの交流も図れたものになりました。
4月 1日(土) 「和歌山ベースボールフェスティバル」
【春の大祭】
 地元神社の春の大祭に参列しました。この神社の境内の桜の開花は例年もそうですが、最も開花が早い桜のひとつです。和歌山市で桜が有名な紀三井寺では未だ三部咲き程度ですが、ここでは既に咲き誇り時々吹く風に花びらが流れていきます。
 午後1時から私達の願いを込めてご祈祷を行いました。新年度最初のご祈祷が、新しい季節に届くことを願っています。

【さをり和歌山】
 世界的に愛好者がいる「さをり」の和歌山事務所がリニューアル開設し、開会式典に来賓としてお招きを受け出席いたしました。

(地元神社での大祭)
本日の式典には創始者の城みさをさん、さをり広場の城代表を初め地元和歌山事務所のスタッフが皆さんをお迎えしてくれました。大阪や三重からも関係者が着てくれ、総勢約40名の参加者で事務所は溢れました。

(さをり和歌山事務所開設)
 和歌山駅の近くで利便性の良い事務所ですから、「さをり」を愛する皆さんが集える場所として定着してくれると思っています。
 本日の挨拶の要旨は次のとおりです。
 さをり和歌山、和歌山事務所を開設していただいたこと、心から感謝申し上げます。ここからJR和歌山駅が見えるように利便性の良い場所に立地していますから、今後の活躍の広がりに大いに期待しています。
 さて、挨拶に先立って本日4月1日の和歌山の動きを知っていただけたらと思い、幾つか紹介させていただきます。

 ここからJR和歌山駅が見えていますが、和歌山駅と貴志駅を結ぶ貴志川線の運行者が本日から新しくなりました。早朝5時台から和歌山電鉄株式会社としての始発電車が走っています。県外の方は存じないと思いますが、実は貴志川線には廃線の危機があり、沿線の皆さんの活動があって存続することが出来た鉄道です。何も活動をしていなかったら昨日で廃線なっていたかも知れない路線が、今日も走っていること地元の一人として嬉しく思っているところです。
 またお隣の岩出町で5万人を越えたため本日付で岩出市となっています。市制施行のお祝いの式典が挙行されています。
 また和歌山県営紀三井寺球場に証明設備が取り付けられ、本日から使用可能となっています。そのナイター設備設置を記念して、本日和歌山ベースボールフェスティバルが開催される予定です。地元、和歌山箕島球友会と相手には茨城ゴールデンゴールズをお迎えして試合を行います。大変な人気を呼んでいてこけら落としの記念すべきイベントになりそうです。

 そしてさをり和歌山の事務所開設と、今年の4月1日は和歌山市にとってお目出度いことばかりです。
 さて、さをり創始者の城みさをさんには日頃からお世話になっていまして昨年も総会にお招きいただきました。そこで城みさをさんの「さをり」に賭ける熱い思いに触れることが出来ましたし、ファッションショーに登場した「さをり」を楽しんでいる皆さんの楽しそうな笑顔は今も心に残っています。障害者も健常者も、若い人も高齢者も誰でも何時からでも始められ、そしてレベルに応じて楽しめる「さをり」は、他に例を見ない文化活動です。和歌山市にその拠点を設けていただいたことは、まちとして誇れるものですし、他の都市に負けないように「さをり」文化を全国に、そして世界に発信して行きたいと願っています。
 和歌山県には世界文化遺産の高野山があります。城みさをさんは忘れているかもしれませんが、城みさをさんから高野山で、「さをり」のファッションショーを開催したいと聞かせもらったことがあります。「さをり」で織った袈裟はとても美しく、「さをり」とお坊さんとの相性は良いのです。世界文化遺産の地とさをりが交流出来ることは、新たな創造につながるものです。和歌山県は「さをり」の可能性を拡げること出来る場所であると信じています。
 お陰様で「さをり」と縁をいただいて7年から8年経過しているでしょうか、一緒に活動が出来ていること嬉しく思っています。
 和歌山市の新しい拠点が本日開設したことを受け、今後益々活動の幅を拡げていただくよう心からお願いいたしまして、お祝いとさせていただきます。

(さをり和歌山事務所前で、
城さん達スタッフの皆さんと。)

【和歌山ベースボーボールフェスティバル】

(和歌山ベースボールフェスティバ
ル試合開始前のセレモニー)
 朝8時に紀三井寺球場に主催者達が集合して和歌山ベースボールフェスティバルの準備に取り掛かりました。球場前には協力する団体がテントを張り和歌山の名産を展示しました。勿論、和歌山をPRするため紀州レンジャーも登場しました。
 昼間式典のため少し場所を外しましたが、午後3時には球場に戻り準備とお客さん、来賓の迎え入れを行い、開会式の3時50分を迎えました。始球式は和歌山県木村知事、来賓に和歌山市大橋市長をお迎えし、ナイター完成記念に相応しい式典と試合となりました。
5回から照明が点灯させたので、今までの紀三井寺球場とは違う印象を受けました。結果は地元和歌山箕島球友会が9回裏に押し出しでサヨナラ負けとなりましたが、最後まで接戦で楽しめる試合でした。
 詰め掛けたのは8,064人で、紀三井寺球場では過去最大級の入りだと聞いていますが、これは時間がない中成功させようと各地を駆け巡った関係者の努力が実った結果だと認識しています。
 お客さんのためにバスを何台も運行させてくれたバス会社。社長が陣頭指揮を執り大勢のお客さんを苦情もなく送迎してくれました。

(ナイターでの試合)

(試合を終えて)
 記録用写真を撮影してくれた写真会社は早朝からお手伝いをしてくれ、素晴らしい写真を数多く撮影してくれました。
 試合を盛り上げようと協力してくれた協賛企業の皆さん。選手や審判団に敢闘賞、ファインプレー賞などとして提供賞品が授与されました。これらの賞品も試合を演出し盛り上げてくれました。
 そして、紀三井寺球場は指定管理者制度を導入し本日から民間団体が運営しています。使い勝手が良く民間運営の効果が表れています。

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