3月31日(金) 「年度末」
【信頼関係】
 行政との関わり方の問題と企業が認めている人柄について懇談を行ないました。事業を営んでいれば行政との関わりは必然となります。許認可の関係だけではなく、日頃から連携を図っておくことで信頼関係を構築出来ます。行政だけではなく信頼関係を築いておくことが業務を円滑に進める第一歩です。全く会ったことがない人から突然物事を依頼されても、相手の所属や人柄が分からないため引き受けて良いものか判断は難しいところですが、信頼出来る知り合いを通じて紹介された場合は一度会って話を伺って見ようとなります。
 懇談した方は社会経験豊富な方で、初対面の数分の話し合いで相手の人柄が判ると言います。最初の印象を大切にしているためそこで腹の黒い人と思ったなら、建前の話はするけれども本質的な問題には入らないように心掛けているようです。そのような人に深入りすると相手に上手く利用されるだけで、いつまで経ってもお互いを高める関係を築けないからです。お互い信頼関係を構築出来ない人と何年つきあっても得るものはありません。
 そのため信頼している人とだけ強いつながりを保ち、自分の知識と経験を提供する代わりに困った時には助けてもらっているようです。利害関係ではなく信頼関係の強さを感じられます。それが失敗しないで実社会を乗り切る基になります。

 企業が求める人に関しても同じことが言えます。ある企業の事例ですが、就職希望者があり社長が面接したところ、知識も実務能力もあるため採用しようと思っていた人材があったそうです。ところが面接を受けた人は採用されるかどうか不安になったようで、ある有力者に側面から就職内定出来るように依頼したのです。面接の翌日、その有力者から面接者である社長に電話がかかったそうです。社長は「はいはい、分かりました」と返答をしたのですが、実はその有力者の人柄を信頼していなかったため、あのような人物とつきあっている人だったら信頼するに足りないと判断し、採用しようと思っていたのに見合わせたのです。
 人は、自分がつきあっている人物の評価も背負っていることを知らなければいけません。周囲にいる人の評価が自分の評価として跳ね返ってくるのです。良い人達と交流していたら、あなたのことを知らなくても、「あの人と付き合っているのだったら信頼できるね」と評価されるので新しいし交流が生まれますし、逆の場合はそこで終わりで何も始まりません。信頼関係は今までの自らの行動やつきあいで評価されるものですが、それは過去のものではなく今後においても大きな影響を与えるものです。

 例えば、会社の事業領域を拡大するためにノウハウを持った企業を買収することは事業展開までの時間を買うことにつながりますから、事業化までの時間をお金で買うことが出来ると言えます。
 信頼関係を構築するにも事業化と同じように時間がかかるものです。ところが信頼関係をお金で買うことは出来ませんから、信頼構築までの時間を短縮することは不可能です。それだけに価値があり大切にすべきものなのです。
 日常の社会生活の上では日々問題が発生します。それにどう対処していくかで人の評価は定まります。小さいことでも誠心誠意取り組むことが、周囲と信頼関係を築くことになります。

【紀州子ども語り部事業報告会】
 平成17年度末を迎えた本日、紀州子ども語り部育成事業の結果報告を大橋市長に報告しました。紀州子ども語り部コンテストで優秀賞に入選した4名の子ども達と運営スタッフが一緒に市長に報告会を実施しました。参加してくれた子どもは岡本さん、山野君、西川君、永西君の4名です。
 学習の成果をそれぞれの言葉で市長に報告してくれました。市長が和歌山城を中心としたまちづくりと活性化を重点施策として進めていますから子ども語り部育成事業は意味のあるもので、和歌山市の歴史を学んだ子ども達が活躍してくれることが将来の和歌山市を築く基になります。

(紀州子ども語り部事業の
市長への報告会)

(紀州子ども語り部関係者
市長室で並んで。)
 市長室に初めて入った子供たちは緊張した面持ちでしたが、これも学校では味わえない一生忘れない貴重な経験となることでしょう。小学校や中学校で市のトップと会う経験は誰もが出来るものではありませんから、何かをやり遂げたらドキドキ体験が出来ることを体感してくれるだけでも主催者としては嬉しいことです。
 小さい成功体験はやがて大きな成功を導く最初の一歩となります。

【中心地活性化案】
 株式会社ぶらくり(TMO)にお邪魔して、中心市街地活性化計画に関する意見交換を行ないました。和歌山市の中心地であるぶらくり丁は商店街ですが、それだけではまちの賑わいを保てないばかりか人の交流も図れないことから、商業者ではない方も参画している良い現実があります。芸術家、建築家、IT企業家などが民間のSOHOのような感覚で空き店舗に入居して何かを創造しようしています。
 違う分野の方達が一緒に事業を進めることで思わぬ何かを生み出すこともあり、中心地活性化を図る大きな要素となります。
 本日も商売ではない教育関係の事業を、中心地を拠点として行なう構想をTMO社長と事業主体者とで懇談を持ちました。中心地活性化計画に沿った内容であり協調していける内容のものに仕上がる予定ですから、今後の事業化に向けて計画を進められる見通しを持っています。

【紀州子ども語り部事業その2】
 再び紀州子ども語り部育成事業について講師の方と懇談を行い、平成18年度も進めていくことを確認しました。講師にとっても子どもに和歌山市の歴史を教えることは楽しいことで、子ども向きの知識を得ることは知識を再認識する機会にもなり継続的に行なって欲しいと要望を受けました。
 引き続いて年度末のため事業収支の精算を行ないました。黒字を生み出してはいませんが、一回実施したことでノウハウや必要経費の目処が立ち、次年度も何とか継続して続けられる見通しがつきました。
 慌しい年度末の一日、精算も終了して明日からの新年度に備えます。

【和歌山ベースボールフェスティバル】
 明日開催の和歌山ベースボールフェスティバル。準備出来る最終日だったのですが、年度内に見通しを立てておきたい業務処理と重なり慌しく時間は過ぎていきました。幸い、大変な協力が得られたため前段階の準備が整いました。しかし欽ちゃんが和歌山市に来ること、そして協力を呼びかけてくれた社長と信頼関係のある企業が助けてくれことから、思った以上の準備が出来ました。
 和歌山市に欽ちゃんが来るのだから、和歌山が恥をかかないようにするのが地元の努めだと感じてくれる企業が多いことは、大きなイベントを中心にまとまった地域の活力を感じました。そして和歌山に来てくれるのだから、和歌山を好きになってもらいたいと願っている企業経営者もいて、地元の産品をPRするため協力者がたくさん現れたことに感謝しています。
 明日、どれだけのお客さんが来ていただけるのか分かりませんが、和歌山の心ある経営者の気持ちを預けてもらったことだけでも、実施する意味があります。何かを主体的に行わないと、決して預けてもらえない気持ちです。只でさえ企業は期末で忙しいのに、業務の合間を割いて和歌山ベースボールフェスティバルの準備と協力、そして地元産品を探してくれたことに深い感謝の気持ちで一杯です。
 和歌山の底力を感じられる一日でした。大丈夫、明日という未来は必ずやって来ることを実感出来ました。

【市民提案事業】
 和歌山の底力、市民提案事業。平成18年度も継続することに決定しています。地方自治体と民間が協働することを狙いとした事業ですが、実施結果報告は年度末の今日で締め切りです。採択された事業は殆どが完了していて、少しでも和歌山市に活力を注入してくれました。
 最低限言えることは、和歌山市からこの支援事業を実施したことで今までになかった10件近い事業が実施出来たことです。言い換えると、市民提案事業がなかったら決して和歌山市で実現出来なかったアイデアの数々が実現出来たのです。民間と行政が協働した素晴らしい事例だったと確信しています。
 聞くところによると、行政に対しても一部の民間団体に支援をすることに対して批判もあったようです。しかしその批判は的を得ているものでしょうか。例えば、何の根拠もないのに、抽選して当たった市民に支援費を提供するのであれば批判すべきものですが、この事業は全体に公募を行い、元気のない和歌山市を自分たちのアイデアと力をもって活気を与えたいと思った人達が提案し、アイデアを実現させたものです。
 公募に当たってはプレゼンテーションもありました。資料のまとめ方や審査員を前にした発表などをクリアしたうえ、皆さんに参加してもらえる事業ですから休日の時間を割いて市民の皆さんのために事業運営してきたのです。
 支援費以上の個人のお金、そして余暇と時間を市民提案事業に費やしています。これを評価しないで何の事業を評価出来るのでしょうか、私には現在のところ見当たりません。
 事業をやり遂げた主催団体は絶対に組織としての力をつけています。これらの団体が次に目指しているのは、行政から支援を受けなくても自分たちの力で事業を継続することや次の事業を実現することです。この様な思いを持ち続けることは、従来の民間と行政との間においてはなかったものです。平成17年度の成果のひとつです。
3月30日(木) 「紀州子ども語り部事業の打ち合わせ」
【問い合わせ】
 和歌山市議会定例会で議論された紀ノ川大堰に関する問い合わせがありました。内容は、市と県で今後の進め方について検討されたようですが、どのような結論に至ったのか市民は新聞報道で知るだけなので教えて欲しいというものでした。
 今市議会で示された方針については次の通りです。
紀の川大堰建設に関する基本計画の変更により直川地区の内水害被害軽減効果が減少することから、紀の川大堰の当初計画に見込まれた治水効果が当該地区において確保出来るよう国は内水対策を講じるものとし、また国と県は協力して総合内水対策を行うことに関して、国土交通省と和歌山県で確認書を取り交わしています。
 地元との協議に関しては、直川地区における総合内水対策の検討と協議にあたっては、今後共、地域住民との協議の場を設けて取り組むことを、国土交通省と県、和歌山市の間で確認しています。
 新六カ井堰の撤去についての確認に関しては、国は今後12,000立方メートル/sの河道を掘削する際に全撤去することを互いに確認したことを県と和歌山市で確認されています。
 更に、この協議会は平成18年度早々に立ち上げることとし、協議会の対象地域は直川、有功、紀伊、川永、山口の5地域とすること。住民代表は5地域の連合自治会と対象とすることの確認がされています。
 これらのことから、現在のところ、当初計画通りの治水効果等が確認出来る状態になっています。

【紀州子ども語り部に関する打ち合わせ】
 紀州子ども語り部育成事業について問い合わせをいただきました。和歌山城の歴史を子ども達に伝える素晴らしい取り組みなので実施内容と今後の計画について教えて欲しいというもので、早速昼前にお会いいたしました。懇談したのは4名で、計画から実施結果、今後の取り組みまでお話させていただきました。
 関心を盛ってくれた理由は、平成17年度は市を挙げて城フェスタの取り組みをしたにも関わらず、和歌山城の天守閣入場者数はNHK大河ドラマ「吉宗」以降、減少の一途を辿っているように、城フェスタを実施しても歯止めがかかっていない状態があります。そこで、子どもによる語り部は、子どもの歴史教育や郷土に誇りを持つ意味からも実施すべきもので、お城を中心にまちづくりを考えるのであれば、継続した取り組みが必要なものだと認識してくれての取材でした。本来、市が先行して行っても良い程の事業ですが、これをNPO法人が実施したことで市民の活力を感じてくれているものです。
 さて、明日は紀州子ども語り部コンテストの優秀賞を受賞した4名の受講者が和歌山市長に成果の報告を行なうことになっています。本日の懇談から、明日その場へ取材に来ていただけることになりました。そして実際に和歌山城で参加した子ども達から案内して欲しいと依頼があり、その内容を取り上げてくれることになりました。
 掲載日や掲載内容については後日報告させていただきますが、取材してもらえるなど反響をいただけることは有り難いことだと感謝しています。

【打ち合わせ】
 平成18年5月開催のイベントに関して飲食団体の関係者の皆さんと打ち合わせを行ないました。食の文化、郷土料理を提供することは、地産地消の観点や観光振興の意味からも意味があることです。観光客の楽しみの大きな要素のひとつが食ですから、和歌山ならではの食を提供しおもてなしをすることが地域挙げての取り組みにしたいものですし、地域の文化となります。
 毎年、飲食団体の皆さんと食を考えるためのイベントを実施しているところですが、今年も挙行することになりました。和歌山の食を支えてくれている皆さんとご一緒させていただくと、食文化に関して学べることが多いのです。

【広告】
 ホームページに広告バナーを掲載している地方自治体が多くなっています。和歌山市でも平成18年度から市役所のホームページに広告バナー5件を募集しています。月平均約5万件のアクセスがあるため、市としては広告媒体として利用して欲しいと呼びかけています。(但し広告主となるためには条件があります)
 職員さん給与明細裏面への広告掲載やバナー広告募集など、財政健全化のために小さなことからでも収益を上げる取り組みが行なわれています。
3月29日(水) 「政策論議の必要性」
【政策論議の必要性】
 今年の夏に和歌山市長選挙が予定されていることもあり、周囲では市政への関心が高まっているように感じています。既に何人かの候補者が取り立たされていますが、公約やマニフェストが発表されていないこともあり、誰が何をしたいと思っているのか分からないという意見があります。市政に関する意見は日頃から聞かせてもらっているところですが、本日は何人か集まり市政に関する政策論議を行ないました。
 大きく分けて教育、福祉、安全・安全、行政改革、経済対策などが皆さんの関心事項です。全ての項目までは議論することは出来ませんが、まちの方向性に関して理想と現実があり、それを埋めていくために市は何に取り組んだら良いのか、複数の意見を出し合いました。
 要望は様々ですし、同じ施策に関してであっても人によって考え方は異なりますから同方向に向けるのは難しいのですが、少なくとも課題があれば解決策を議論することは意味があるものです。実現性、財源などの問題はありますが、難しいからと言って問題を後回しにしておくのではなく、取り組む必要性があれば障壁を取り除くことを考えることも大切です。市に提言したら良いこと、アイデアなどがありましたらお知らせ下さい。

【欽ちゃん野球打ち合わせ】
 いよいよ迫って来た紀三井寺球場での欽ちゃん野球。茨城ゴールデンゴールズと和歌山箕島球友会の試合を4月1日に開催します。主催者のMPO法人夢クラブと打ち合わせを行いました。先方との協議は終わっているので、後は和歌山側の受け入れ体制について確認を行いました。
 プレーボール直前の式典や来賓が見えられた時の導線、紹介方法などの調整を中心に確認しました。詳細については明日の夜に再確認を行いますが、お互いで進めてきた作業状況をひとつにまとめました。

【ニート対策について】
 ニートや若年層の不就労者対策について懇談を行いました。和歌山県では県内におけるこれらの人数を推計していますが、有効な施策が見つかっていません。対策としては、働く機会の提供、就労支援活動としての働く体験、合宿形式をとった集中的意識高揚策と仕事の実地体験などが考えられます。
 出来ればまちの中心地で、三ヶ月程度の就労体験が出来る拠点があることが好ましいのです。地方自治体や経済団体からの支援を得られたら、本日話し合った内容でニート対策に取り組むことが可能になります。
 
【連絡】
 夜に日頃からお世話になっているお二人から連絡をいただきました。二人で話している中で私のことが話題になったので連絡をしてみようと思ってくれてのことです。本当にありがとうございます。お一人の方は先般、奥さんを亡くされたので気になってメールで確認していたところです。
 本日は、友人であるもう一人の方が元気付けるために外へ誘い出したのです。もうすっかり元気を取り戻しているからと話してくれたように声は元気を取り戻していました。気分転換の機会、友人との会話が塞いでいた気持ちを和らげてくれます。面倒見よい方なので励ましにたくさんの方が訪れてくれていると聞きますが、人が来てくれると気持ちに張りが出ると言います。
 人としっかりとお付き合いをすることが、困った時には励ましてくれるなど良い方向で跳ね返ってきます。ゆっくりと話をする機会を持ちたいとお誘いを受けました。有難いことです。
 もう一人からも市議会が長くなったけれど元気にやっていますか、と連絡をいただきました。話の端々に活動と体調を気にしてくれていることが感じられ、有難いことだと感謝する次第です。皆さんのご支援のお陰で活動を行うことが可能となっています。引き続いてのご意見、ご支援をお願いいたします。
3月28日(火) 「和歌山集客・交流施策会合」
【和歌山集客・交流施策会合】
 和歌山市を中心とした他府県からの集客・交流を活発化せるため、施策の打ち合わせを行ないました。観光事業者、交通事業者、医療関係者、NPO法人のメンバーが集まって約2時間、意見交換と考え方の整理、まとめ方と提言方法について取りまとめました。
 和歌山市に関しては、観光と宿泊は絶対条件で、それに健康プログラムを開発し提供するしくみを作り上げることとしました。健康プログラムでは一次予防と二次予防を開発いたしますが、一次予防とは病気にならないプログラムを提供すること。二次予防とは病気になった人が健康回復を図れるプログラムを提供することです。

 世界文化遺産熊野では健康ウォークにリピーターがつくなど成果を収めていますが、参加者に何が良かったのかを聞き取り分析すると、最大の要因は主催者が提供するサービスにあったと聞きました。地域の特性を活かした山で健康になるプログラム、具体的には古道ウォーク、歴史ウォーク、薬草ウォーク、温泉、山の食などを提供することで参加者の満足感を高められているようです。
 このしくみを構築出来ているのは、和歌山県、地元観光協会、健康ラボ、NPO法人が協働していることが成功の秘訣です。
 和歌山市で求められているのは熊野と同様で、海を基調とした健康プログラム開発とサービス提供、そして体制づくりです。潮風、ウォーク、語り部、海の食材、連泊などを活用することが成功の鍵を握っています。これらを組合すことで交流人口の増加と地域の皆さんの健康維持増進を図ることを達成出来たら、健康・観光プログラムの新しいモデルとなります。

 そして健康・観光プログラムによって和歌山の旅を全国の、そして東アジアの皆さんに提供することが出来たなら、和歌山市の特性を活かした集客・交流が図れるのです。
そして大切な視点は継続するためのビジネスモデルまで構築することです。ボランティアだけでは集客・交流が図れませんから、将来に亘って地域に定着するものになりません。参画する人達が最低限の恩恵に預かれることでサービスを継続して提供することが可能となります。
 国レベルで地域活性化方策として求めているのは、各地の特性を活かした宿泊を図れる集客・交流モデルの構築と、多業種が参画可能な新しいビジネスモデルの創出だと認識しています。
 山と海、自然とまちの中心地などの要素が揃っている和歌山は、健康・観光プログラムを開発出来る他にはない地域です。
 平成18年度に向けて和歌山から新しい取り組みを発信していきます。

【若い監督】
 市内の高校の公式野球部監督と練習の合間に話をしました。監督によると、高校野球の新入学予定者が野球部の練習に参加出来るのは高野連の規定により3月25日からとなっているため、入部予定者が練習に合流することを楽しみにしていました。新入生は有望な選手が集まっているため、新チームを結成するのが楽しみで仕方ないと言った表情です。新チームでの試合は4月中旬からの春季大会が最初となります。
 若い監督ですがシーズンオフの期間に他府県の有力チームへ研修に訪れ、自分の選手時代と練習方法は大きく変わっていることを学んできています。倒れるまでグラウンドで練習していた時代とは異なり、2時間程度の短時間で全体練習は切り上げられます。後は各選手が自主的に弱点を克服するため練習と基礎体力作りを行っています。その成果を試す場が全体練習になっています。
 科学的、合理的な練習方法を取り入れたチームが、有力チームになっている傾向が見られるそうです。石川県の遊学館高校野球部などは練習時間が短くして、個人や少人数での自主的練習を主体にしているようです。
 若い監督は他校から学んできたこれらの練習方法を取り入れ、チームのレベルアップを図っています。
3月27日(月) 「市議会最終日」
 平成18年度当初予算を審議した和歌山市議会定例会が終了しました。
 午前中の教育民生委員会での打ち合わせにおいて各委員の発言内容に誤りがないかを確認し合いました。打ち合わせの場で話題になったのは、和歌山市での不登校児童の多さです。現在も全国でも10番目に入る高い比率となっていて、平成11年度頃だと全国で2番目の不登校率の高さであったと聞きました。毎月和歌山市子どもセンターから送られてくる統計でも不登校が群を抜いて多くなっているようにこの問題は顕在化しています。委員会として他都市で不登校の生徒を集めた小学校もあると聞いているため、視察も検討することを考えることにしました。

(年度当初予算審議の定例会が
終了しました)

今回、定例会で提案された議案は全て可決されています。議案の内容と賛否は次のとおりです。
○当初議案関係(46件)→可決
議案第26号 平成18年度和歌山市一般会計予算
議案第27号 平成18年度和歌山市国民健康保険事業特別会計予算
議案第28号 平成18年度和歌山市食肉処理場事業特別会計予算
議案第29号 平成18年度和歌山市卸売市場事業特別会計予算
議案第30号 平成18年度和歌山市土地造成事業特別会計予算
議案第31号 平成18年度和歌山市土地区画整理事業特別会計予算
議案第32号 平成18年度和歌山市住宅改修資金貸付事業特別会計予算
議案第33号 平成18年度和歌山市住宅新築資金貸付事業特別会計予算
議案第34号 平成18年度和歌山市宅地取得資金貸付事業特別会計予算
議案第35号 平成18年度和歌山市駐車場管理事業特別会計予算
議案第36号 平成18年度和歌山市老人保健特別会計予算
議案第37号 平成18年度和歌山市下水道事業特別会計予算
議案第38号 平成18年度和歌山市漁業集落排水事業特別会計予算
議案第39号 平成18年度和歌山市農業集落排水事業特別会計予算
議案第40号 平成18年度和歌山市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算
議案第41号 平成18年度和歌山市介護保険事業特別会計予算
議案第42号 平成18年度和歌山市水道事業会計予算
議案第43号 平成18年度和歌山市工業用水道事業会計予算
議案第44号 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する
条例の制定について
議案第45号 市長等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について
議案第46号 和歌山市職員給与条例及び和歌山市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の
一部を改正する条例の制定について
議案第47号 和歌山市技能労務職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部を改正する
条例の制定について
議案第48号 職員の互助制度に関する条例の一部を改正する条例の制定について
議案第49号 和歌山市行政手続条例の一部を改正する条例の制定について
議案第50号 和歌山市国民保護対策本部及び和歌山市緊急対処事態対策本部条例の制定に
ついて
議案第51号 和歌山市国民保護協議会条例の制定について
議案第52号 和歌山市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について
議案第53号 和歌山市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
議案第54号 和歌山市児童福祉法に係る費用に関する条例の一部を改正する条例の制定について
議案第55号 和歌山市身体障害者福祉法に係る費用に関する条例の一部を改正する条例の
制定について
議案第56号 和歌山市知的障害者福祉法に係る費用徴収条例の一部を改正する条例の制定に
ついて
議案第57号  和歌山市救護施設条例を廃止する条例の制定について
議案第58号 和歌山市高齢者自立デイサービス運営事業に関する条例を廃止する条例の
制定について 
議案第59号 和歌山市がんばれ基金条例の一部を改正する条例の制定について
議案第60号 和歌山市手数料条例の一部を改正する条例の制定について
議案第61号 和歌山市難病患者等居宅生活支援条例の一部を改正する条例の制定について
議案第62号 和歌山市営駐車場条例の一部を改正する条例の制定について
議案第63号 和歌山市企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部を改正する条例の
制定について
議案第64号 和歌山市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について
議案第65号 和歌山市改良住宅条例の一部を改正する条例の制定について
議案第66号 包括外部監査契約の締結について
議案第67号 土地の無償貸付について
議案第69号 和歌山市入院時食事療養費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制定に
ついて
議案第70号 和歌山市保健所条例の一部を改正する条例の制定について
議案第71号 和歌山市立診療所条例の一部を改正する条例の制定について
議案第72号 和歌山市夜間・休日応急診療センター条例の一部を改正する条例の制定について

○請願関係(2件)
請願第20号  中小企業への金融の円滑化と金融アセスメント法の早期制定を求める意見書提出に
ついての請願 →採択
請願第21号 「介護保険料引き上げ中止と保険料独自減免・拡充等を求める請願書」中、
要旨第1項 →不採択

○追加議案関係(2件)可決
議案第73号  和歌山周辺広域市町村圏協議会の規約の変更について
議案第74号 和歌山地方税回収機構の規約の変更について

○追加人事案件(4件)可決
議案第75号  固定資産評価審査委員会委員の選任について 泉谷 恭史氏
議案第76号 固定資産評価審査委員会委員の選任について 鈴木 亨氏
諮 第1号 人権擁護委員候補者の推薦について 松尾 恭子氏
諮 第2号 人権擁護委員候補者の推薦について 金原 徹雄氏

○発議関係(1件)採択
発議第1号   中小企業金融の安定化に対する意見書案
3月26日(日) 「大新幼稚園廃園式」
【安全確保調査】
 早朝から通学路の安全確保のため地元の方と道路調査のため歩きました。貴志川線の神前駅周辺は、最近造成され新しい家が建てられたため交通量が増加しています。通学の子どもと自転車の人、自動車、そして鉄道が交錯する道路となっています。比較的狭い道路のうえ、自動車の通行が多いためアスファルトがはがれてでこぼこですから、自動車と歩行者や自転車が対向した際に歩行者や自転車が足を取られ、転倒したり水路に転落する場合があります。一緒に見回りに行った人は、最近だけでも3人が転落するなど危険地帯になっていることを指摘してくれました。
 しかも踏み切り付近ですから、一歩誤ると大事故になる恐れもあります。地元の皆さんからの指摘があり視察したところ同様の危険性を感じましたから、市役所に提言いたします。通学路の安全確保のために教育委員会も関心を持って、道路管理箇所と調整して欲しいものです。

【大新幼稚園廃園式】

(大新幼稚園廃園式)
 平成18年3月末で廃園となる和歌山市立大新幼稚園の廃園式が執り行われ、来賓として招待を受け出席させていただきました。大新幼稚園は和歌山市の中心部に位置している幼稚園で、昭和28年5月に設立され最盛期には200人の児童が通園することもあったようです。和歌山市教育委員会の研究を受け入れたり、中国からの視察も受け入れたりしていた和歌山市を代表する幼稚園としての存在がありました。
 ところが中心地の人口が減少していることに伴い子どもの数が少なくなり、平成15年1月、突然、和歌山市教育委員会から平成
17年度末で廃園する通知がありました。大新の地元と大新幼稚園の保護者は存続のために署名活動を開始し、わずか3週間ほどで7万人から存続を願う署名を集めたのです。
 和歌山市議会は統一地方選挙により改選されていますが、前回の改選は平成17年4月のため、廃園の決定や署名については議員に当選させていただく前のことだったので知る由もありませんでした。
 初当選後、保護者の皆さんたちと廃園問題について懇談や個別での話し合い、教育委員会との協議、そして本会議での議論など繰り返してきたことが思い出されます。市議会でいきなり直面した大きな問題でした。廃園問題とは、公立での教育問題、少子化時代の学校教育、保護者と教育委員会との関係、市役所と教育委員会との関係など、様々な課題が横たわる問題でした。
 当選させていただいた後、直ぐに対応が迫られた大きな課題だったのですが、廃園に至る過去からの議論と経緯を知らなかったため対応は難しいものでした。同僚市議会議員や先輩市議会議員との話し合いや対応策の検討など毎議会で行い、保護者や地元が知らない内に公教育の場を奪う決定をしたことに疑問を感じ、反対の立場に立った発言を行ってきました。ただ一度決定した廃園を押し返すことは適いませんでした。

 最終的には平成17年3月議会で公立幼稚園に関する条例改正が可決され廃園が決定しました。この時の保護者の気持ちは痛いほど分かりましたが、どうすることも出来ない無力さを感じたものです。
 ただ二つの公立幼稚園を廃園するに当たって、当時の厳しい状況の中で最大限の条件を確保出来たと思っています。
 西山東幼稚園を廃園する代償として、和歌山市で始めての幼保一元施設を設置することとなりました。現在まで計画は進展し、平成18年度には実施設計予算が計上され、平成20年春の開園予定となっています。この統合施設は、廃園となった西山東幼稚園の跡地に建設されることになりました。
 大新幼稚園は近隣に公立幼稚園があることから統合施設建設は適わなかったのですが、大新幼稚園に隣接する大新小学校校舎の建て替え、老朽化した体育館とプールのリニューアルを実施することになりました。多くの大新園児が通学することになる小学校を建て替えすることは、廃園の渦中に巻き込まれた子ども達の教育環境を整えることに意味を見出せるものです。
 また地域にとっては、災害にも対応できる最近の校舎に生まれ変わることは、学校と保護者、そして地元を結びつける拠点と成り得ると思っています。

 園舎は消えますが、思い出と強い結びつきは消えるものではありません。そして違う形で私達の前にそれぞれの教育施設が誕生することになります。和歌山市が財政難であり余裕がない状態だったこと。そして一度決定した廃園から何かを勝ち取り、再出発させるための本当に厳しい選択だったことをいつか分かって欲しいと思います。
 経験の少ない議員達が、和歌山市においても例外なく最も課題となっている少子化問題と教育問題に関わり、真剣に考え提言したのです。最初に直面した大きなこの問題を通じて成長出来たのではないかと思っています。
 保護者の皆さんと同じように考え、思い悩んで日々が蘇ります。
 本日の廃園式は何人もの人の思いが宿った、心に残る素晴らしい式典となりました。挨拶に立った空教育長は「一生忘れることの出来ない式典となりました」と話しいたように、参加者も同じ思いを共有している筈です。
 3年間関わってきた廃園問題ですから複雑な思いがありますが、今はただ保護者と園児のきれいな思いに幸せが宿って、この地域を発展させてくれる原動力になることを祈るばかりです。
 実行委員長と前大新幼稚園保護者代表が式典の最後に見せた涙を、決して忘れることはありません。たった1時間の廃園式のために保護者達は1年もの間、毎朝集まって実施内容の検討と準備を整えてきたと聞きます。奇しくも和歌山市では最初の桜開花宣言があったこの日、咲き始めようとする桜が複雑な思いを代弁しているようです。ただ人生の季節は暖かい春に向かっているのは疑いようもない事実です。もう次の時代はそこまでやってきています。

【ペットと暮らす】
 廃園式終了後、いつも慰問活動をしているワンちゃんのチェリーがいる展示会場に向かいました。
 家庭ではペットと暮らしている人が多くなっていますが、家屋内でペットを飼うと床に傷がつくのが気になるところです。ペットが歩いても、爪で引っ掻いても傷つかない床材を使用した製品の展示会がありました。この会場にアニマルセラピー体験で活躍しているチェリー達がモデルで参加したのです。
 展示会場に張られた床材の上で、ワンちゃんが来場者に呼びかけるため動き回っても床は傷つきません。企業とワンちゃんの競演は新しい広告の形です。

(アニマルセラピーのイベントでの
チェリー)

【研修会】
 和歌山県ホームヘルパー協会研修会に参加しました。研修内容は「改正介護保険法の理解と基本的業務から新しい業務感覚へ」です。講師は、全国を駆け巡っている日本ホームヘルパー協会の因利恵会長です。

(日本ホームヘルパー協会
因利恵会長の研修会)
 新介護保険法では介護予防の視点で強化されています。そのため介護予防の実施のため介護福祉士の専門性の向上が求められています。それは介護予防では今までの考え方が転換されているからです。
 家事支援ホームヘルプサービスを必要以上に行うと、家事が出来る人でも家事を出来なくさせてしまいます。配食サービスも要介護者が料理をしなくなること、デイサービスでの、例えば入浴補助でも自分で出来ることやつてしまうなど、利用者が自分で出来ることまで取り上げることになっています。これは介護予防ではなく要介護の状態を促進することになっているのです。

 そのため筋力向上プログラムや栄養改善の取り組みなどを行うことで、自立支援を促すことが求められています。介護予防の視点とは「出来ないことを補う生活支援から、出来る可能性のあめことを見つけ、現実にしていることを増やす自立支援への転換」(日本ホームヘルパー協会因利恵会長)を図ることを意味しているのです。
 本日の研修会では、新介護保険法の考え方を知ることが出来ました。研修会を受講したことで修了証をいただきました。
3月25日(土) 「西山東幼稚園終園式」
【早朝会合】
 早朝から会合を持ちました。ひとつは紀州子ども語り部育成事業の報告書の校正作業に取り掛かりました。挨拶文と優秀賞のふたり分の原稿が届いたので報告書に掲載することにしたため来週が最終校正となり、4月上旬には発行出来る見込みです。
 つづいて旧丸正ビルに関しての情報交換を行いました。5年間シャッターが閉じたままでしたが、ここに来て地元企業が買い取る準備が整ったと言います。中心市街地活性化のために旧丸正ビルを活用する見込みがついたことは喜ばしいことです。中心市街地活性化基本計画を策定するに当たって弾みがつきそうです。
 出典は定かではありませんが、平成18年4月に記者発表を行うとの話もあります。
 その他午前中は、地域の道路問題に関しての相談が二件、自治会での新年度の環境活動に関しての情報交換も行いました。

【終園式】
 平成17年度をもって廃園となる和歌山市立西山東幼稚園の終園式が開催され、来賓としてお招きを受けたため出席させていただきました。西山東幼稚園は和歌山市立の幼稚園として昭和31年9月に出来ていますから、今年で丁度50周年を迎えることになっていたのですが、本日を持って長い歴史に幕を降ろしました。
 年長クラスの園児は今年3月中旬に卒園していますが、年中さんと年少さんが在園しているため、平成18年度からは転園または小学校入学までの間自宅で過ごすことになっています。卒園式が終わっているため本日の式典が、幼稚園において保護者、地元の皆さん、関係者が揃う本当の最後の機会となります。

(西山東幼稚園終園式)

 存続運動で頑張ってくれた石川さんが実行委員長となり式典準備を進めてくれました。最後の園長先生からは、園がなくなっても思いではいつまでも残りますと挨拶であったように、園舎の形はなくなっても園で過ごした思い出はいつまでも残るものです。
 和歌山市市長、市教育長などからも挨拶があった後、25人の園児から「こどものせかい」のお歌の贈り物がありました。
 続いて保護者の皆さんが練習を重ねた歌「流れゆく雲を見つめて」と「翼をください」の二曲を披露してくれました。会場にはすすり泣く方もいたように、本当に感動的な瞬間でした。保護者の皆さんの思いが込められたピアノと歌が私達の心に染み込んで来ました。

(西山東幼稚園内で英会話を
楽しむ子ども達)
 式典の体育館から場所を幼稚園内に移して会は続きました。園内では園児達の活動の記録の報告や外国人の保護者が集まった小学生に英語で遊んだりして過ごしていました。この外国人の保護者は、幼稚園で園児達に英語で遊んで(英会話の学習)くれていたようです。
 小さい頃から英会話に親しむ経験は貴重なものです。やがて会話した内容は忘れてしまいますが、外国の人と交流した経験は社会に出ても自信になるものだからです。今日の園児達が大きくなる頃には日本人でも英語が話せるのは自然になっているでしょうし、外国人との交流はもっと増している筈です。

 小さな幼稚園ですが、ここでは小さな交流があったのです。保護者と園児が一緒になって学習と遊びを行える環境。小さいからこそ実現していた学習環境です。
 式典が終わった今日で西山東幼稚園の歴史は終えましたが、最後の卒業生と在園児達と保護者の皆さんにとって忘れられない幼稚園時代となる筈です。寂しさもあるでしょうが、立派なご卒園おめでとうございます。そして転園する皆さん、新しい環境になっても西山東幼稚園の思い出を胸に益々元気で過ごして下さい。
3月24日(金) 「まちづくり三法」
【環境保全活動】
 家庭用太陽光パネル設置について相談がありました。太陽光パネル設置に伴う国と和歌山市の補助金は平成17年度受け付け分で終了していますが、家庭用のものは今では300万円を切っているように設置コストが低下していることもあり、地球環境を守るために家庭で出来ることから取り掛かろうと思っている人は多いようです。和歌山市でも環境保全活動に熱心な方とお話し協力体制をとっていただきました。

【和歌山市の課題】
 和歌山市の現状と課題について話し合い、福祉や教育、活性化などの分野で現状を考えてみました。具体化させるのは難しい作業ですが、実現させたい施策を考えることで何をすべきか自分でも分かるものがあります。

(太陽光パネルを設置した家屋。
雨水の循環システムも取り入れていて隣接地に風力発電も設置する予定です。)

【会合】
 熊野本宮大社付近で観光案内といやし処としての拠点からす屋の建設が始まっていて、平成18年5月の連休明けから下旬に開設する見通しが立ちました。この施設は、観光案内と熊野の観光客への食事提供、足湯施設などを設置するもので、世界文化遺産熊野を訪れた皆さんにサービスを提供するものです。
 本日の会合には取材が入るなど、民間活力を活かした地域振興策に期待が高まっています。

【まちづくり打ち合わせ】

(和歌山市中心地商店街
ぶらくり丁にある「ぶらっと」。
TMOが入居しています。)
 和歌山市の中心市街地であるぶらくり丁で、TMO社長と懇談を行いました。テーマはまちづくり三法と、和歌山市の中心市街地のグランドデザインについてです。
 まちづくり三法は現在見直しされていて、新法は平成19年度から試行される予定です。まちづくり三法とは、大店立地法、中心市街地活性化法、都市計画法の改正によるゾーニングの三つの法律を指します。
 大店立地法は平成12年度から施行されているもので、大型店の立地に際して周辺の生活環境の保持の観点から配慮を求める内容になっています。

 中心市街地活性化法は平成10年度から施行されていて、中心市街地活性化のために8府省庁で市街地の整備改善と商業等の活性化を一本的に推進する目的を持っています。法律名は中心市街地の活性化に関する法律に変更されます。
 都市計画法の改正によるゾーニング、土地利用規制は平成10年度から施行されていますが、これは地域毎に大型店の適正な立地を実現しようとするもので、大型店の郊外立地を制限する必要があると地方自治体が判断した場合に、土地利用規制措置を図ろうとするものです。
 平成18年度は既に70億6千万円の予算支援措置が講じられていて、国では戦略的に中心市街地を活性化させようと取り組んでいる地方都市を支援しています。今までのように郊外に大型店舗を立地させまちを拡大させる方向に向かわせるのではなく、一言で表現すると、まちはコンパクトシティの実現を目指す方向に転換させているものです。
 国から認定を受けた中心市街地活性化基本計画地域への国による支援は次のようなものがあります。

・都市機能の集積促進
 都市への立地を推進し機能の集積を図るため、病院や文化施設を中心地に立地すること。空きビルの再 生を図るため改修やコンバージョンを行うことなどがあり、平成18年度は90億円が予算化されます。

・まち再生出資業務
 再生出資業務の拡充として、中心市街地での優良な民間都市開発事業を支援する方策があります。
 平成18年度予算は60億円です。

・まちづくり交付金
 中心市街地活性化に取り組む意欲のある市町村の提案事業枠を拡大しています。歴史資源の活用や
 まちなみの整備を図る事業などが対象となります。平成18年度予算は2,380億円です。

・街なか居住の推進
 中心市街地共同住宅供給事業として、優良な共同住宅の供給を支援すること。優良な賃貸住宅建設事
 業をする者に対しての特例措置の創設や、優良な住宅の建設事業に土地を譲渡する者に対しての特例
 措置が創設されます。平成18年度は52億円の予算となっています。

・街なか居住ファンド
 民間の住宅供給事業に対して出資支援を行います。平成18年度は25億円の予算です。

・土地の整形、集約化
 教育文化施設や医療施設などの立地促進のための補助金を拡充しています。平成18年度は34億円の
 予算です。

 概ね以上のような施策と予算化が図られています。
 さて市町村がこれらの施策の適用を受けるためには条件があります。現在市町村で策定されている中心市街地活性化基本計画を白紙に戻し、5年以内で実現可能な施策を盛り込んだ新しい中心市街地活性化基本計画を策定し直しする必要があります。この計画を策定することが国からの支援を受けるための絶対条件です。
 計画ではまちの中心地としての範囲を定め、その範囲内に設置するべき機能を盛り込んで行きます。医療機関や文化施設、福祉施設、アミューズメント施設、居住空間、そして公共交通対策などを立地または配置し、コンパクトシティとなる計画を立案します。従来の計画と大きく異なるのは、報告書に夢や希望を記載するのではなく、5年以内な実現が可能な計画を記載する必要があることです。しかも誰でも思いつくような安易な計画ではなく、実現可能性がありまちと中心地の特徴を活かした期待感ある計画に仕上げる必要があります。

 国の審査を通過し支援を受けられたとして、毎年進捗状況のチェックが入り遅れているものや実現が困難な計画への支援は5年を待たずして打ち切られることになる厳しいものです。
 このような法改正に伴う新しい基準に適合した中心市街地活性化基本計画を、市町村で策定することが支援を受ける対象となります。現在、中心市街地活性化基本計画を策定している市町村は約600箇所。これらを白紙に戻して新しくコンパクトシティを志向した計画を策定する市町村は約100箇所と見込まれています。これは、県庁所在地の市と各都道府県で第二の都市には計画を策定して欲しいと考えていることが根拠です。ですから県庁所在地である和歌山市は必ず計画を立案する使命があると言えます。
 ところで計画の策定は、中心市街地活性化協議会を設立してここで行う必要があります。協議会は民間が主体となりますが、ここに商工会議所とTMOが参画することが必要です。

 さてこのような改正が行われるのには理由があります。今まではまちの中心部にある商店街を活性化させるとまちが活性化すると考えていたのですが、それが誤りだったと気づいたからです。新法では、まちを活性化させたら商業地も追従して活性化が図れると考え方を転換しています。中心市街地活性化と商店街活性化のふたつを完全に分離させていますから、今後は商店街だけに直接支援をしないし、お金も出さないのです。
 国はまちづくりに対して支援する方針ですから、商店街が仲良く一緒に頑張りましょうとの取り組みへの支援は有り得ません。計画を具体的に実行出来るのではあれば地元資本が参画しなくても、大規模資本と大規模開発事業者が中心市街地活性化のために市町村と組んでも良いのです。
 まちづくり計画は大きく転換していることを認識しておかないとまちの活性化は有り得ません。それは国からの支援を受けるためには、計画をしっかりと策定し出来るところと市町村が組んで計画を実行していくことが求められているからです。
 
 現実を見るとぶらくり丁界隈の人通りは少なく、寂しい限りの状況でした。ただ空き店舗活用セミナーを開催したり、空き店舗を活用のために視察に来る事業者が増加している状況もあります。中心市街地の角地であればどこでも購入したいと公言している事業者もいるように、中心地における土地取引の動きが出始めています。昨日、土地価格の公示があり首都圏、中部圏、大阪圏の土地価格は上昇しているのに対して、依然として地方都市は下落傾向にありました。しかし数字だけで土地価格が下落している状況だと思い込んではいけないのです。現場に入ると土地取引が活発になっていることが分かりますから、反転するのは間もなくであると予測出来ます。
 まちの活性化のためには土地取引が活発になることが不可欠ですから、中心市街地での土地の流動化の動きは好ましいことです。ただそれが直接まちの活性化につながると考えるのは安直で、中心地を再生させるには2回から3回程度の土地取引が行われ、適切な事業者が事業運営する状態になることが必要です。
 但し課題もあります。事例によっては固定資産税の減免をしているケースがあると聞きますが、その場合、土地の流動化を図るのは難しくなります。減免や特別の減税は現状維持の方向に力が働きます。何故なら動かさなくても、何の利用もしなくても所有者に優位に働くからです。土地を動かすことで利用形態が変わると、減免や特別の減税の対象から外れることになりますから、少しの利益を求めることで損をすることになるからです。

 さてそれらの課題を打ち破って、商店街というよりも街中が家族や学生たちが楽しめるショッピングモールになるようなイメージを目指すべきです。そのためには大手資本に参画したいと思わせるような計画と受け入れ体制を整えたいものです。

【懇親会】
 夜は市役所を平成18年3月で定年退職する幹部職員さんを初めとする皆さんと懇親会を行いました。約40年近くも勤務されてきたこと本当にご苦労様でした。退職予定の職員さんの一人の方は、私が市議会に送り込んでもらってからの3年間を回想してくれ、最初の常任委員会での提案した倫理条例が継続審査になったことを思い出話として話してくれました。本当に時間が経過するのは早いものです。倫理条例制定に関して議論を交わしたのが3年も前のことになっているのです。毎日を大切に過ごすこと。後から後悔しないためにはこれが一番です。
3月23日(木) 「環境保全対策特別委員会」
【運送業界】
 和歌山市内において運送業界の動向は厳しい状況です。伊藤忠商事の倉庫業務が撤退することが決定し、関係箇所では安定した仕事の受注がなくなるなど、中小規模の運送業を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。撤退後の後継事業者はなく、生鮮品の倉庫保管はスーパー直営で行うことになるため今までのような運送の仕事ではなくなります。
 業界では多角化を図ろうとアイデアを出して進出分野を検討していますが、どの分野でも先行企業がいるため、新規参入を図ろうとするとコスト面で譲歩することが必要で採算が合わなくなります。和歌山市は思い切った進攻は難しい市場です。

【アスベスト問題】
 平成17年に問題となったのは、特に誰もが出入りしている公営施設のアスベストについてです。和歌山県や和歌山市では殆どの施設の改修が一段落しているため、今後新たに発生するとはないと思われます。県で打ち合わせを行ったところ、県の設備で飛散アスベストが使用されている全施設は既に対策を講じられています。
 和歌山市の施設も対策が完了しています。市民憩いの家ほうらい荘もアスベスト除去工事が平成18年3月末に終える予定で、今年4月5日から開館することになります。ほうらい荘は和歌浦に位置する市の施設で、市民の皆さんが会合などで活用していますから朗報です。

【ペットのお骨】
 和歌山市ではペットが死亡すると亡骸を焼いてくれるのは市の施設である青岸クリーンセンターとなっていて、焼却費用は2,000円と定められています。可愛がっていた愛犬が亡くなると飼い主はここに持って行き焼いてもらっているのです。ここでの飼い主の不満は、愛犬の遺骨を引き渡してくれないことです。焼却した後の処分は市が行うことになっていて、現状では要望があっても飼い主に返却してくれません。以前、平成12年度までは希望する飼い主には別途費用を支払うと愛犬の遺骨を引き渡してくれていたのですが、それ以降この取り扱いは中止されています。
 愛犬家から改善依頼があり、平成12年度で制度が変更となった経緯を確認しても、権限者である当時の市産業部長が決定しただけで明確な理由は分からないようです。
 遺骨を引き渡してもらいたい飼い主は、焼却後遺骨を返却してくれる高野口町まで持って行っているようです。愛犬家は増えていますから、希望者には遺骨を返却してもらえる以前のような制度に戻して欲しいと強い要望があります。
 この件については以前から市に要望していますが改善には後ろ向きです。飼い主に選択肢を与えられないか、再度強い要望を行います。

【環境保全対策特別委員会】
 委員会の議題は、平成18年度環境保全対策主要事業実施計画についてと、大気汚染常時監視測定局の適正配置に関しての問題です。
 平成18年度実施計画の変更点は、太陽光発電システム設置費補助金の受付が平成18年度をもって終了することです。これは住宅用太陽光発電システムを普及させるため、太陽光発電システムを設置した方に対して国の新エネルギー財団からの補助金が支出されていて、この補助額の1/3を和歌山市から追加補助する施策がありました。しかし、新エネルギー財団の補助制度が平成17年度で終了するため、この補助施策完了に伴い和歌山市の補助施策についても平成17年度に申し込んでいる案件の積み残し分であるものに限り平成18年度に受付し、それに対しての補助金支出をもって完了とするものです。
 主な質疑として、和歌山市から排出されるごみは事業系ごみのため分別対象になっていないことから、地球環境問題を考える上で可能な限り分別した廃棄をすべきだと意見があり、職員がプラスチックごみを持ち帰って家庭用ごみとして廃棄するなどの対策を講じることを徹底するとの答弁がありました。
 また全庁をあげて地球温暖化防止計画に定められている通り、平成11年度を基準として二酸化炭素排出量を15%削減している目標を達成する取り組みを徹底して欲しいと要望がありました。

【打ち合わせ】
 特別委員会終了後、同僚議員と和歌山市を取り巻く現状についての懇談と、まちづくりに関する打ち合わせを行ないました。自分達でこうなって欲しいと思うまちの姿を描き始めました。具体的で夢のある打ち合わせは楽しいものですから、今後はこれらを実現させるための取り組みを始められたら素晴らしいことだと認識しています。

【懇談会】
 同僚議員との会合に引き続いて、観光事業者と不動産事業者と一緒にサービス産業のあり方について懇談を実施しました。和歌山市の売り物は観光と言いながら、宿泊客は伸びていないと考えるのが現状における共通認識です。宿泊客が伸びないから観光客や交流人口を対象とした施設に進出を希望する方が少ないのです。和歌山市にある既存の業態だけでは集客を図ることは厳しいため、首都圏での新しい業態の誘致を含めて和歌山市でのサービス産業のあり方を検討する方向で調整しました。
 人が交流するポイントにするためには、行ってみたいと思える店舗やサービス提供者がいること、或いは情報発信の拠点となるような箇所にする必要があります。簡単なようで難しい課題ですが、市内外で活動しているメンバーで協議をすることで打開策は見つかる筈です。来週も調査を継続いたします。

【紀州レンジャーネクタイ】
 昨年末から検討していた紀州レンジャーネクタイが東映の監修を受け終わったため、製品化が可能となりました。戦隊キャラクターをネクタイでデザインする例は珍しいため監修に時間がかかったのですが、オッケーが出た本日、早速打ち合わせを行いました。販売方法、販売価格、注文から納期までの期間などについて話を詰めました。
 デザインは紀州レンジャーのキャラクターと同じ8種類とし、製造元のイメージを大切にするため高品質を保つことにしました。

【紀州子ども語り部育成事業報告書】
 夜は子ども語り部研修会の実施主体のメンバーが集まり、平成18年2月に本年度事業としての研修会が終了したので、実施内容を報告書にまとめるため会合を持ちました。
 主催者挨拶文と市長と教育長からの挨拶文の掲載、最優秀賞の生徒を初め入賞した皆さんの研修成果掲載、そして研修の軌跡の写真を散りばめるなどのページ構成としました。平成18年4月16日に実施成果の報告会を行いますから、それまでに冊子の形で仕上げてその場で配布いたします。その他にも報告書は和歌山市、教育委員会、各学校などに配布する予定にしています。
3月22日(水) 「委員会採決」
【委員会採択】
 教育民生委員会の採択が行なわれ、平成18年度予算案と条例案など提出議案は全て可決されました。本議会は当初予算案の審議だったため時間を要した審議となりました。介護保険法の改正や障害者自立支援法の改正など国の施策に市の予算が左右されることもあり、一地方自体だけで決められない問題もありました。市を通じて国の見解を聞くと、これらの法律は改正を繰り返しながらより良いものに仕上げていくもので、一歩ずつ前進させる意向を感じ取ることが出来ています。
 一気に希望通りとはならないものがありますが、今後とも市と相談していく予定です。

【地域活性化施策会合】
 和歌山市の集客と交流を図るための施策について会合を持ちました。平成17年度、和歌山市の観光客は増加していますが、日帰り客が多くを占めているのに対して宿泊は増加していない現状があります。集客・交流とは宿泊を伴うことが絶対条件ですから、どれだけ日帰り客が増えても真の活性化にはつながらないものです。国の視点でも宿泊を伴わない施策は活性化対策の対象であると会合の中で聞いていますから、従来どおりの集客方法では和歌山市の活性化は図れません。
 従来どおりの集客とは単発のイベントや観光事業者やホテル事業者と連携を図っていないイベントの開催などです。平成17年度に開催した城フェスタの一環としての将棋祭りでは訪れたお客さんの70%が市外からだと報告を受けましたが、市外から観光客が訪れたとしても宿泊増にはつながっていないため集客・交流が図れたとは言えない状況です。このイベントはホテル、宿泊施設の関係者には周知されていなかったため連携した取り組みになっていなかさったことは、昨年イベント実施時にも指摘したところですから繰り返しませんが、主催者の意識を宿泊客増加に持っておかないと真の活性化にはつながらないものです。
 中心地活性化と同時に宿泊客を増加させるためのしくみを検討しているところで、今後は市やTMOとも連携を深めたいと思っています。まとめ方の方向性は決まったので、次回会合は3月月末頃となります。

【ライオンズクラブ会合】
 昼食時、ライオンズクラブ会合に出席しました。環境保全活動のための水辺のクリーンアップ作戦や地球環境問題を訴求するためのアースディの行進などについて話し合いました。どちらも意見だけをするのではなく行動することから始めています。
 また、肺癌が見つかり暫く会合を欠席していた会員さんから闘病生活について報告を受けました。自分の生命について考えたのは、和歌山市が第二次世界大戦で空襲にあった時以来とのこと。癌とはそれほど強烈に生命を意識させられるものなのです。
 幸い手術は成功し、術後の検査でも転移は見つからなかったのでひと安心ですが、闘病生活をされた方からの死から生還した強烈な体験話は、今について考えさせられるものとなりました。

【風力発電】
 風力発電というと巨大な設備がいるものと思っていましたが、個人でも設置出来る程度までの技術革新と小型化、低コスト化が図られています。本日、和歌山市内で個人として自宅横の敷地に風力発電を設置する方と、機器設置に向けての打ち合わせのため訪問しました。
 定格出力は1kWですが、自然エネルギーの普及を図る考えを持っているので、自らが投資をして効果測定を行い、その結果を報告していく中で、和歌山市全体に普及啓蒙活動を展開したいと話しています。
 自宅の屋根の南側は太陽熱を受けられるように角度をつけ、太陽光発電パネルを30枚貼り付けて自宅に電気供給をしています。他に雨水を活用するために屋根からパイプを引っ張り貯水タンクに蓄えています。貯水された雨水は庭の花と家庭菜園での水供給に活かしています。
 生活の場においてゼロエネルギーを目指した取り組みの中で、次は風力発電設置を行うことにしています。課題はあるものの、電力会社との協議と市との調整などを行い、明日以降実現に向けて活動を行います。

【地域活性化方策】
 地域活性化の取り組みは色々ありますが、田辺市ではNPO法人化したフィルムコミッションが主体となって映画で活性化を図ろうとしています。田辺市と県とNPO法人が協働した取り組みを行っていることで、テアトル系列で上映が決定している映画で盛り上がっています。
 和歌山県観光協会内にフィルムコミッションが設置されたことから、和歌山市においても映画を呼び込めないか、その方策について議論を交わしています。撮影誘致と上映するためには官民の連携が不可欠ですから良い方法を見出したいものです。

【お悔やみ】
 夜は一件お悔やみに訪れました。亡くなった方は88歳、心臓病が原因です。残されたご婦人は、一人になると夜は心細いものがあり、いるべき人がいないと不安感を感じると話してくれました。何もしなくても存在だけで心強さ感じている、そんな支えがなくなることの不安感。健康と生命が何よりも大切なことを改めて思う次第です。

【WBC効果】
 昨日の世界一は和歌山市でも波及しています。小学校2年生の本日の学校の話題にWBCのことが出たそうです。男の子だけではなく女の子の間でも話題になったと聞き、凄い波及効果になっていることを感じます。男の子からは、目標は野球で世界一との声も聞き、小学生の頃から世界を目標に出来る幸せ、世界を身近に感じる幸せ、小さい頃から世界に手が届くことを実感出来る幸せを感じました。感動する気持ちを受け取ったこの子ども達が大きくなる頃には日本人にとって世界はもっと近くなっているに違いありません。
 WBC効果は現在だけの感動効果や約360億円と言われる経済効果ではなく、確実に将来に向けて影響を与えるものです。一番の効果は将来の希望を感じられる空気なのかも知れません。
3月21日(火) 「NPO活動家の交流」
【バザー】
 国際ゾンタ・和歌山ゾンタクラブのバザーが和歌山ビッグ愛で開催されました。和歌山ゾンタクラブは世界で1501番目、国内では31番目に誕生したクラブです。女性の地位向上を目指して活動する奉仕団体です。世界68カ国に33,000人の会員がいます。このバザーに誘われてお邪魔してきました。

【市民ボランティアサロン】

(提言ワークが開催された
市民ボランティアサロン)
 市民ボランティアサロンで開催された提言ワークに参加してきました。この提言ワークは、和歌山市が行った和歌山の底力市民提案事業に応募したNPO法人やボランティア団体がこれを契機に横断的な活動を展開するために集っているものです。今回が最終回の提言ワークとなり約40名が参加した活発なワーキングになりました。
 最初に6名から7名を1班として6班にグループ分けを行い、NPO活動やボランティア活動をする拠点としての市民ボランティアサロンを、どのように運営すれば使いやすくなるかを議論しました。

 ブレーンストーミングにより出された意見ひとつ毎をポストイットに書き込み、類似した案件をグループ分けしていきました。私達の6班では出された意見を、場所や雰囲気、配置機材、情報などの項目に分け仕分けしていきました。その後、出されたアイデアを直ぐに実行出来るもの、改善すれば実行出来るもの、実行するには長期間要するものの3つに分け発表しました。
 その結果、活動するための拠点を使い易くするためのアイデアを実行するのはお金や場所の問題ではなく、アイデアを実行しようとする意欲と姿勢があれば、半数以上のアイデアを実現することが可能であることが分かりました。既存の壁を打ち破れないのは、既成概念にあったのです。行政頼りではない自主的なNPO活動をするのに自分達が壁になってはいけないのです。出来るものと市のNPO担当課に依頼するものに仕分けを行い、お互いに改善出来るものから取り掛かると数年経てば大きな変化を生み出すような気がします。

 欲を言えば、市のNPO担当課の職員さんはNPO活動を理解してくれ支援体制を取ってくれているのですが、それ以外の行政関係者に協働意識は少ないように感じることです。
 かつて和歌山市役所の1階の入り口付近にボランティア推進課があったそうです。その後NPO・ボランティア推進課に組織を強化した後に市役所の西隣のビルに課が移り、平成17年度からは、市役所の建物から徒歩10分程度の場所に移転させています。会議スペースなどの場所は広く取れていますが、市役所庁舎と離れていることから職員さんとの交流が少なくなり、NPO法人と関わろうとする意識は薄くなっているようです。
 これらの点を改善しNPO活動の活発な和歌山市を志向していきたいものです。
 本日参加してくれた数少ない市職員さんと話したところ、市の課題とNPO活動について意見をいただきました。和歌山市役所も2007年問題に直面していて、行政経験豊富な団塊の世代がごっそりと退職することになります。これらの方が組織外で直ぐに活動することは容易ではないばかりか、社会との接点を持たなくなると市としての損失にもなります。

 そこで退職された方にNPO活動に参画してくれる施策が必要だと言うものです。退職者を受け入れてくれるNPOにどんな団体があるのか、NPO法人の方から市に示すことも必要です。また経済産業省は地方自治体とNPO法人の協働に加え、民間企業にもNPO法人と協働するような方針を出したと聞きました。
 地方自治体と民間企業、そしてNPO法人が協働する和歌山市。NPO活動が活発なまちだからこそ実現可能なものです。
 提言ワーク最後の30分は、八尾市市民活動支援ネットワークセンターを運営しているNPO法人やお市民活動ネットワークの堀江利代さんから八尾市でのNPO活動の拠点となる施設の運営方法と市との関わりについて話をしてもらいました。センターの運営に

(八尾市から市民活動を
行っている堀江さんが
来てくれました。)
関わって1年半経過し、市役所職員さんにノウハウと人脈で優っていると話してくれました。このふたつがあると活動で優位に立つことが出来ます。

【その他】
 提言ワーク終了後、道路行政に関する打ち合わせを行いました。和歌山市内の生活道路疲労が進んでいます。
3月20日(月) 「教育民生委員会三日目」
 教育民生委員会三日目は市民部の議案審査です。私の質疑は次の通りです。

Q. 国民健康保険特別会計で3,000万円の人間ドック予算が計上されています。これは国民健康保険化入者に対して、疾病予防や健康増進につなげるための施策であると認識しています。
予算の内訳は、補助対象者1,200人で補助対象額は一人当たり25,000円、合計で3,000万円だと認識しています。ただこの予算は平成17年度と同額となっています。当局ではこの予算で人間ドッグを受診希望する方の大半を網羅出来ると思っているのですか。
A. 人間ドッグ補助対象者は平成17年度の1,200人と同等ですが、平成16年度は1,100人のため、100人増加させています。人間ドッグ受診希望者が増加しているため補助対象枠も増加させています。ただ希望者全員を網羅するまでは至っていないと認識しています。

Q. 予算が厳しく予算枠が限られているのは理解しているため容易に受診者を増加させられないのは理解しています。その前提で、市民の皆さんの健康増進施策として多くの方に受診してもらうために公募方法が変わったと聞いていますが、その概要についてお示し下さい。
A. 昨年度までは申し込み先着順に受付、人間ドッグ受診費用の補助をしていました。これには問題がありました。市報わかやまで人間ドッグ受診希望者を公募するのですが、予算認定後でないと市報に掲載出来ないため掲載時期は5月号の掲載となっています。そのため、この人間ドッグ補助制度を知っている市民の方は4月1日と同時に申し込みしていただいているため、市報わかやまでこの制度を知って応募しても定員が一杯で埋まってしまっている問題が発生しています。
 実績では、平成17年度は5月初旬で定員一杯、平成16年度は6月末、平成15年度は8月末で定員一杯となっているように、年々公募枠が埋まるのが早くなっています。この問題を解決するために、平成18年度は応募いただいた方を対象に補助対象を抽選で決定することを考えています。
 この制度改定よって市報わかやまで補助制度を知った後に応募していただいても、定員が埋まっていることはなくなります。

Q. 国民健康保険負担金を払っている方に対して、人間ドッグを受診する機会の公平性を図る必要があります。それを抽選とするのは如何なものですかね。希望者が補助を受けられるように、例えば応募が多くて定員オーバーしたら9月で補正予算を組んで措置するなど出来ないものですか。
A. 国民健康保険料に関わってくる問題ですから、補正で予算化するのは難しいと思います。但し、今年の応募状況を見て希望者の全体像が把握できますから、次年度の予算化に反映させたいと考えています。

Q. そうですよね。抽選でも先着順でも受診補助を受けられない方は発生しますから、公平性の観点からするとどちらが良いとは判断し兼ねますしね。でも国民健康保険に加入している方が希望しても人間ドッグ受診に対して補助を受けられないのは改善の余地があります。市の職員さんは人間ドッグを受診する場合、社会保険から補助を受けられますよね。
A. 市職員は補助を受けられます。

Q. それは定員が定められていて抽選しているものですか。
A. それはありません。

Q. 人間ドッグの希望者全員が補助を受けられていますね。
A. その通りです。

Q. そうですよね。希望する人が受けられないのは公平性を欠きますよね。人間ドッグは疾病予防、予防医療による将来に向かっての保険料低減の効果があります。未然防止することで保険料を減らすなどの財政効果はありますから、人間ドッグの受診拡大をお願いしたいものです。温暖で食べ物もおいしく過ごしやすい県でありながら、健康診断の受信率が低いため和歌山県の平均寿命が全国的に短くなっています。
このような観点からも、財政での制約がありますから人間ドッグの現行の補助金25,000円を引き下げて補助対象とする定員を増加させるなどの方策を検討して欲しいと思います。
A. 検討します。

【版画展】

(お城をテーマにした版画展)
 和歌山城を版画テーマに取り上げた「版画で見る和歌山城公園展」の最終日です。委員会終了した後、打ち合わせを挟んで会場に駆けつけました。最終日の今日、20人程の来場者があり大変な賑わいを見せていました。作者が来場者を案内、解説するなど行き届いた配慮で楽しく観覧出来ました。
 テーマはお城であっても作者によって全く作品は異なりますから、見ていても個性的で楽しめるものでした。お城から和歌山市を元気にする、版画家達からの力強いメッセージです。

【打ち合わせ】
 住宅会社においてスポーツ振興施策の打ち合わせ。和歌山県では9年後の国体開催に名乗りを上げる予定がありますから、今からジュニア世代の強化に努めるための支援方策について打ち合わせを行いました。

茨城県出身の飲食店経営者から、欽ちゃん球団が和歌山市に来ることから夕食を提供したいと申し出があり概要を話してきました。紀三井寺球場からこの飲食店まで距離があるため夕食を取るのは難しいのですがうれしい反響です。案内チラシも店舗に置いてくれました。

 先週、平成18年3月末をもって廃園となる西山東幼稚園を卒園した保護者の方と話しました。上のお子さんが卒園したのですが下の子どもがいるので、同じ西山東の名前がある園で学びたい意向があります。幼稚園と保育園のふたつの機能を持たせて統合施設の実施設計予算は、平成18年度予算で計上されていて平成20年度に開園が予定されています。
 下の子どもは西山東の統合教育施設で学ぶことが可能となる予定です。

 家庭用太陽光発電システムに関する相談がありました。家庭用ですから恐らく約3kWの発電能力を持つ設備だと思われますが、値引きしてもらって約300万円要したそうです。
 残念ながら平成17年度の国からの補助金は締め切られていることから、この時期だと補助は受けられません。また国の補助を受けることを前提に和歌山市では太陽光発電への補助制度がありますが、平成17年度は締め切られているため市からの補助も適用されませんでした。
 平成18年度は太陽光発電システムがある程度普及が図れていることから、国の補助制度はなくなっています。和歌山市の補助制度は、平成17年度の適用者で手続きが完了していない方だけを対象にしているため、平成18年度に新規設置した方に対する補助受付はありません。

【まちづくりの打ち合わせ】
 平成19年度からまちづくり三法が施行されます。和歌山市は中核市でTMO(株式会社ぶらくり)がありますから、国に対して中心市街地活性化案を提言する必要性があります。商工会議所とTMOで協議会を立ち上げ中心地活性化策についてまとめていくことになりますが、教育や福祉分野の事業家や活動家と協調していくことが求められます。本日の懇談では、中心地において教育と福祉に関する取り組み案を私達で提言していくことにしました。傍観者や行政任せにするのではなく、まちづくり三法を取れいれた中心地にするために現時点で中心地にない機能を付加させていく計画を考えました。
3月19日(日) 「彼岸」
【彼岸】
 彼岸に入りお墓参り。生命あるものが今、存在しているのは両親、そのまた両親、そのまた・・と先祖がいるからに他なりません。脈々と続く生命の連鎖の中でたった一人だけでも欠けていたら今の私は存在していません。日常生活においてはこのような想いを巡らせることは少ないのですが、節目には先祖に感謝する気持ちを忘れないようにしています。
 和歌山市内の関戸と和歌浦の二箇所にお参りしたのですが、何時もこの時期は和歌山市では寒さの揺り戻しがあり、また本日は雨と重なる日となりました。高台にある和歌浦のお墓から眺める和歌浦の光景は素晴らしいものがあります。どんよりした厚い雲の間から光が射している様子は絵画の世界です。美しい海と和歌山マリーナシティに立ち並ぶマンションが景観にマッチしているように映ります。
 景観も自然も永久に同じ状態ではいられませんから、その時々で自然と人のくらしが調和する生活環境が求められているようです。先祖の時代からすると和歌浦の景観はすっかり変わっているでしょうが、子ども達が成長した時代においては今と景観は変わっている
筈です。今と同じ景観が最適ではありませんから、歴史と文化と自然を大切にしながら時代に合うように人が地域を築いていけば良いのです。

【店作り】
 近くの飲食店経営者が知り合いの方に変わりました。元会社員で店舗を持つまでは調理経験はなかったようですが、一ヶ月間徹底的に実習を行い飲食店経営までに至りました。会社勤めをしている時よりも表情は明るくなり、やり甲斐を感じているようです。やった分だけ直接成果が跳ね返ってくるところで充実しているとのこと。ただ規則的な休みがないのと、営業時間が9時から22時迄で休み時間が取れないのが厳しいところです。当然材料調達や仕込みのため9時より以前に店に入りますし、閉店後も後片付けと売上げの精算や翌日の天候や気温、近隣でのイベント有無を予測して数量を勘案します。細かいところを言えば釣銭も用意する必要があり、調理以外にも事務仕事があるのです。
 それでも時間を見つけて、店内を手作りの案内チラシやメニュー表で飾っています。今の時期だと花見用にアイデアを取り入れたメニューも用意しています。お店で話をすると、安定を捨てやりたいことに挑戦する姿勢が伺えます。
「厳しいですわ」と言うものの覚悟を決めた飲食店経営ですから、やり遂げて欲しいものです。
 そして、和歌山ベースボール・フェスティバル開催を話したところ、本日から店頭にチラシを置いてくれることになりました。地域情報誌やフリーペーパーも配置していることから、地域からの情報発信拠点にもなっているようです。

【WBC準決勝】
 注目はワールド・ベースボール・クラシック準決勝の韓国対日本の一戦です。準決勝進出が決まってから、マスコミ報道も周辺の雰囲気も一気に盛り上がってきました。同じ相手に三度続けて負けることは実力差を認めることになりますから、アジアで先にプロ野球が誕生した日本として今日は負けられない試合です。
 気持ちを切らすことなくモチベーションを継続していた日本チームは韓国チームを0点に押さえきり、6対0で勝つことが出来ました。今日は気持ちが相手チームを上回っていたように感じました。どんな境遇に追い込まれても絶対にあきらめたら駄目。日本チームからの私達への最大の贈り物です。
3月18日(土) 「さをり和歌山」
【語り部事業】
 和歌山市の観光の一部を支えようとしている会社の方と懇談を行いました。計画している内容は、関連会社にタクシー部門があるためタクシー運転手に体系だった語り部研修会を実施しようとするものです。ここで和歌山城と和歌浦、紀三井寺や根来寺などを訪れて実施研修を行おうとするものです。
 研修会に付加すべきものについて幾つか意見交換しました。まず単なる観光案内だけでは他都市をリード出来ないことから、名所、旧跡だけの知識付与だけでは物足りないことを挙げました。和歌山市は観光都市を目指していますが、和歌山市に観光客を呼び込む方法は観光地の案内だけではなく癒しを提供することが必須ですから、研修内容には織り込んで欲しいと要望しました。

 具体的には、世界文化遺産の熊野古道でストレス解消や免疫力が高まる効果の検証が出されているため、その手法を和歌浦で取り入れた内容の研修にしようと提案しました。そのため研修会では現地研修と机上研修の場を設け、熊野古道の検証実験を行ったドクターから自然の中を歩くことによる医学的根拠に基づいた癒し効果の講座を一回持つことを課掲げました。
 研修会を受講する予定のタクシー運転手さんから観光客に対して、観光地の案内だけではなくて和歌山市は予防医療にも適している地であり、観光と医療を混合した観光の拠点になることを観光客に説明することで、和歌山市が持つ潜在能力を感じてもらえます。

 また語り部研修会ですから、講師になる語り部さんによる研修会の他にも紀三井寺や報恩地、根来寺の住職さんにも講座を持っていただけたら深い知識が身につけられますし、和歌浦で400年の歴史を持つ和歌祭を復活させている和歌祭保存会の方から講義を受けることで、和歌山市の歴史と文化以上に深い、祭りを中心とした歴史と文化の造詣を高めることにもなります。
 タクシーの運転手さん向けの研修会ですから実践的な内容に仕上げたいのです。観光客にとって最初に出会う和歌山市民はタクシーの運転手になっている可能性があります。経験からすると、まちのイメージは第一印象によって決定される要素があると思います。観光地のタクシーに乗るとワンメーターでも嫌な顔をしませんし、道中で観光案内と言うよりは、そのまちの見所や歴史、誇りとなる話を聞かせてくれることがあります。初めての土地に行くと、それだけでも好印象を持つことが出来ます。

 和歌山市でもタクシーの運転手さんが、観光案内やちょっとした名所への寄り道、道中において紀州徳川家の文化や万葉時代からの歴史、最近では予防医療に取り組んでいることなどを観光客に説明することが出来たら、その印象は飛躍的に良くなる筈です。
 関係会社のタクシー運転手さんへの語り部研修会は、平成18年4月から毎月、10回から12回の予定で始まります。開催日程と考えている講師陣が決定したら、充実した講座内容になりますから、タクシーの運転手以外に広く参加を呼びかけることも視野に入れています。
 研修会修了者には修了証授与を予定していますから、一人ひとりが紀州語り部を意識してくれたら実施した意味が出てきます。

【ホースセラピー】
 ホースセラピーに取り組んでいるNPO法人ホースフレンズ事務局の代表が、平成18年4月、久しぶりに和歌山市に来ると連絡をいただきました。今年の夏休みにはテレビ番組の収録もあり、和歌山市で行っているドッグセラピーの取り組みも取り上げてくれることになりました。
 全国的にアニマルセラピーが注目されていることから、和歌山市でのこの取り組みについて話し合うことを決定しました。NPO法人ホースフレンズ事務局代表からは、和歌浦がアニマルセラピーの関西の拠点になって欲しいと強く要望があります。美しい海岸と背後に控える山、動物とふれあい癒してくれる環境が和歌山市にあります。

【さをり】
 さをりの和歌山事務所が平成18年4月1日、JR和歌山駅東口近くに開設されます。
 オープニング式典が挙行されるので来賓としてお招きする皆さんに案内状を持って依頼を行いました。和歌山寺事務所の開設に伴う記念式典には、創始者の城みさをさんとNPO法人さをりひろば代表理事の城英二さんも来和してくれます。さをりと式典についての概要は以下に記します。
 さをりは子どもからお年寄りまで、また障害あるなしに関わらず自由に好きなよう織るることにより自分の才能を発揮することができる手織りです。現在日本だけではなく海外でもさをり愛好者は増え続けています。
 技術や伝統よりも一人一人の表現を大切にするさをりでの創作活動を通して、充実した生活を送り、自己実現をされている方もたくさんいます。
 さをり創始者の城みさをは、「みんながダイヤモンド」と話しているように、誰もが感性の能力「感力」を持っているのに、それを発揮する機会を失っているのです。
 この世にたった一人に与えられた人生を、さをりの創作活動を通して輝かせて欲しいと
 思います。和歌山市との関わりとしては、手織適塾さをり和歌山として平成17年9月に知的障害者の方の居宅デイサービスをNPO法人さをりひろばは和歌山ネットワークセンターとしてスタートさせています。
 このように世界的な活動を行なっているNPO法人さをりひろばは、和歌山市でもさをりを通じて自己実現を図るお手伝いをしたいと願って事務所が開設することになりました。
3月17日(金) 「教育民生委員会二日目」
【卒園式】
 和歌山市内の公立幼稚園では卒園式が挙行されました。本年度をもって廃園される大新幼稚園でも卒園式が執り行われました。議会前に同僚議員と大新幼稚園の様子を伺いに行きました。朝早かったので、丁度、園児達が卒園式の予行練習をしているところでした。
 子ども達のためにも廃園を見直して欲しいと活動を続けてきた保護者の方々の思いは複雑なものがあることが話していると良く分かります。春からは新入生を迎えることはなくなり園舎もやがて姿を消しますが、大切な思いではいつまでも残ると思いますし、今日までの日々は忘れられないものになります。自然に流れ出した保護

(最後の卒園式を迎えた
大新幼稚園)
者の皆さんの涙。通常の卒園式とは異なる保護者の皆さんの感情を受け取ることになりました。
 桜の開花が早まると予想されている今年の和歌山市の春なのに、寂しい気持ちです。
 でも今日は、大新幼稚園の皆さん。卒業おめでとうございます。そして保護者の皆さん、お子様のご卒業、おめでとうございます。とお声をかけさせていただきます。

【教育民生委員会】
 本日の教育民生委員会の審議は福祉保健部についてです。私の主な質疑は次の通りです。

Q. 健康診断の予算についてばらつきが見られます。例として、胃がん検診の予算が減少していますが、乳がん検診や肺がん検診の予算は増加しています。これは和歌山市民の健康状態に変化が見られるからですか。
A. 和歌山市民の健康状態を把握していませんが、各検診に関して予算にばらつきがあるのは、平成17年度の受診結果を反映させたものにしています。受診者が増加している乳がん検診などの予算は増額させています。

Q. 市民の健康状態とは関係ない訳ですね。確かに受診者数から予算編成をするのは仕方ないところもありますが、本来、受診を促すのが福祉保健部としての役割です。受診者が少ないから予算を削減する、多かったから予算を増額する後追い施策では、市民の健康維持、疾病予防を図れないと思いますが、何か対策を講じていますか。
A. 検診受診者の動向については、マスコミやキャンペーンの影響が多いのが現状です。例えば昨年秋の乳がん撲滅運動としてピンクリボンキャンペーンが大々的に繰り広げられたため、乳がん健診を受けられた方が増加しています。

Q. 確かに市役所が行なう広報よりもメディアの力は大きいものがありますから、そのようなばらつきがあるかも知れません。しかし市民の健康確保のためには能動的な対応が必要です。特殊な疾病健診ではなく、一般の健康診断の予算も減額されていますが、これなどは広く受信してもらうことに意味があるので、受診者が少ないから少なく見積もっておくというのでは問題があります。
 長野県は全国一の長寿県ですが、ここでは女性会に依頼して健康診断を受けてもらう広報作戦を行なっています。これにより健康診断受診率が高くなっているのです。健康診断受診率と長寿との因果関係は分かりませんが、対策を講じた結果、成果を出している点は見習うべきです。疾病予防の観点から健康診断受診者増加させるために、平成18年度の市役所の考えはありますか。
A. 独自でも個別に健診を受診してもらえる対策を講じたいと思いますし、農協や地域包括支援センターとも協議しながら受診率を高める取り組みを行ないます。

Q. ところで地域包括支援センター8箇所を決定していますが、和歌山市の地域圏域からすると少ないのではないですか。決定の経過はどうなっていますか。
A. まず日常生活の範囲の圏域に定める必要があり、15の圏域を決定しました。一圏域2万人が国からの指針としてありますが、和歌山市の場合、初年度は8箇所、圏域としては4万人から6万人の規模となっています。

Q. 適正圏域からすると15箇所が必要だと思うのですが、8箇所だけの決定となったのは、応募が少なかったのですか。
A. 応募は社会福祉法人と医療法人を含めて27法人ありました。考え方や地域性を勘案して初年度は7法人と1つが市の直営としています。

Q. 地域包括支援センターに指定される条件はあるのですか。
A. 三つの資格を有している人材を確保していることが条件となります。その資格は、保健士、社会福祉士、ケアマネージャーの三資格です。

Q. 法人の規模や資金力などは関係しないのですか。
A. 事業を担えるのであれば関係ありません。

Q. 平成18年度に指定された8箇所は将来的に変更しないのですか。今後の見通しはどうですか。
A. 個々の状況を見ながら分別も視野に入れていきます。

Q. 小規模特養施設は何箇所指定されているのですか。
A. 一箇所です。

Q. 指定された名称を示して下さい。
A. 中谷医科歯科病院です。

Q. 小規模多機能施設に関してお聞きします。地域密着サービスのうち、認知症対応型共同生活介護施設は何箇所指定していますか。
A. 5箇所です。

Q. 全ての名称と地域を示して下さい。
A. 中谷医科歯科病院(広瀬)、社会福祉法人しあわせ・本町ディサービス(中乃島)、有限会社西日本マインド(名草)、社会福祉法人寿敬会・大日山荘(和佐)、有限会社プログレス・中江病院(楠見)の五箇所です。

Q. 高齢者になっても住み慣れた地域で暮らすことを目的とした制度改定ですから、和歌山市の圏域から考えると5箇所の指定では少ないように思います。地域に密着させるのであれば2万人に1箇所程度の指定が必要だと思うのですが、指定箇所が少ないのは何故ですか。
A. 国からの指導によって介護事業計画で今後3年間の見通しを立てています。和歌山市の場合、適切な床数は45床となりました。グループホームの1ユニットは9床ですから、5箇所の指定、45床で設置出来る床数は一杯となります。

Q. 平成18年度以降の設置見通しを示して下さい。
A. 平成18年度以降の3年間は45床で推移させます。

Q. それは平成19年度以降は増やさないと言うことですか。
A. 違います。毎年度4床ずつ増やす計画です。従いまして、一施設9床だとすると毎年度5施設を新規に指定していくことになります。

Q. 認知症対応型共同生介護施設は向こう三年間で135床、合計15箇所が指定を受けることが可能になる訳ですね。
A. その通りです。

Q. 審査基準はどのようなものですか。
A. 法律知識、資金力、地域性などが該当しますが、面接で審査員が問いますので、はっきりとした項目間で回答するのは難しいところです。

Q. 点数は公開していないのは何故ですか。
A. 審査結果だけを伝えていますが、希望があれば点数を公開します。

Q. 点数以外の項目、例えば平成19年度に公募しようとする団体があれば、不足している点などの指摘をしていただけますか。
A. 個人情報保護の観点から団体の名称は公開出来ませんが、それ以外は公開いたします。

Q. 公募は平成18年1月に行なわれています。今回の公募は公表してからの締め切りまでの期間が短くて十分な準備が出来ていない団体が多くありました。やる気がある団体や地域バランスからしても数多くの方が応募してもらえる環境を作る必要があります。また法案が決定されるまで時間を要したこと、市役所からの説明が不足していいため、事業者と言えども法律を十分理解出来ていなかったようです。公平性を確保するためにも次年度に向けて十分な主旨の説明と公募から締め切りまでの期間を確保してもらうよう強く要望いたします。
 続いて障害者支援対策についてお伺いいたします。障害者の外出を手助けする事業として、障害児者外出支援事業があります。具体的には、公衆浴場の利用券、バス利用券の交付とタクシー利用券助成事業の3点です。
 この三点の支援が受けられますが、障害1級の方になるとバスの利用は難しく、浴場も利用出来ない方がたくさんいます。介添えが必要で、自立しようとして外出している障害者の方のために、希望すればタクシー料金助成だけを受けられるような制度に変更出来ないものでしょうか。
A. 三点をいずれも受けられる制度ですが、現在、タクシー利用だけに絞ることはしていません。ただ障害の程度に応じて検討する必要性も認識しています。

Q. 障害者の意見を聞いて見るとタクシーの希望があることが分かってもらえます。折角の制度があっても全て利用できる対象者の方とタクシー以外は利用できないお体の人がいることに不公平感があります。改善を希望します。
A. 了解しました。制度の見直しを考えます。

Q. 最後に、日常生活用具給付事業は平成18年度も継続されています。電気式たん吸引器は支援対象となっていますが、この器具はバッテリーとセットでないと使用出来ないものです。ところがバッテリーは支援対象外となっています。この点お答え下さい。
A. バッテリーは支援対象器機となっていないことは知っていますし、必要な器機であることも認識しています。

Q. 呼吸困難な方にとって、生きるために絶対必要な器機であるバッテリーが支援器機として認められていないのは問題です。対象に加えていただけませんか。
A. 必要性は認識していますので検討いたします。

 以上が本日の教育民生委員会の概要です。
3月16日(木) 「教育民生委員会」
【打ち合わせ】
 市議会前に打ち合わせを実施。最初に道路行政に関して、続いて子どもの虐待問題についてです。懇談した方の近所で、母親が身体障害者、父親が酒飲みで仕事をしていない家庭があるそうです。そのため母親が仕事に出ているのですが、母親がいない間に父親か小学生の実の子どもを虐待しているようです。そのため子どもが不登校になったりしているのですが、学校からの家庭指導だけでは問題は解決していません。早急に対応をしなくてはならないと手段を検討しました。この虐待問題に関しては、学校と地元で協力しながら対応していきます。
 引き続いてホテル経営者と懇談を実施。最近、女性向けのサービス提供を図っている都市型ホテルが業績を伸ばしている事例を挙げ、ホテルではショッピングの百貨店並の売り場面積を十分に確保出来ないため、ショッピングよりも快適なサービスを提供する方向に転換した方が利用者のニーズに合っているのではないかと提案いたしました。
 初期投資が必要な改造を伴うため直ぐに実行するのは難しいのですが、具体的に費用や実施内容をまとめて提案することにしました。

【教育民生委員会】
 教育民生委員会初日は教育委員会の議案審議です。私の主な質疑は次の通りです。

Q. 平成18年度の教育予算は約123億円で、一般予算に占める割合は10.2%と久しぶりに10%を超えています。これは教育のパワーアップを推進するための積極姿勢が表れている予算編成だと認識しています。ただ予算説明を聞いていると、耐震診断や土地購入費用などのハード整備にお金をかけていて、教師の資質向上や学力向上などのソフトに関する予算が少ないように感じます。教育のパワーアップとはハード整備による教育環境整備も含まれているとは思いますが、本質はソフトパワーだと思います。
 教育ソフトに予算をかけて欲しいのですがそうではないようなので、実質的教育予算を検証するために、耐震診断を除外した教育予算の総額と一般予算に占める比率を示して下さい。
A. 耐震予算を除くと教育予算総額は約96億1,514千円。一般予算に占める割合は8.1%となります。

Q. 昨年の教育予算が一般予算に占める割合は8.9%でしたから、実質的には教育のパワーアップと言いながら予算面からすると低下している訳ですね。
A. 平成17年度も耐震診断がありましたから、それを除外すると約94億9,723千円、全体に占める比率は7.98%に低下しますから、平成18年度教育予算は増加しています。

Q. もうひとつ、公的施設を平成18年度から指定管理者に移行することよって人件費が増加しています。指定管理者制度の主旨からすると経費減少になるべきだと思うのですが、実態が違う理由は何ですか。
A. 指定管理者制度の主旨は行政サービスの向上と経費削減です。経費については昨年度までと予算整理項目が異なりました。外郭団体に関係する費用の総額では約1億3千万円の経費節減になっています。

Q. 不登校など学校内での問題を解決するためにスクールカウンセラー派遣事業を行っています。専門員による巡回相談は保護者からも好評なのですが、実態はどのようなものですか。また予算の増額措置はありますか。
A. 中学校では18校全てにスクールカウンセラーを配置しています。16校は国からの補助金、
不足する2校分は市で予算措置を講じています。また小学校には2名、派遣先は4校となっています。

Q. 中学校はフォロー出来ているとしても、小学校2名の巡回では対応しきれていないのではないでしょうか。
A. 現状の財政面から増加は難しいと思っています。

Q. スクールカウンセラーがいる小学校では不登校などの問題解決に役立っています。しかし2名の方は教育委員会からの指示により毎年違う小学校に派遣されることになります。つまりある年度はA校を巡回するのでA校での問題発生は抑えられるのですが、翌年度になってスクールカウンセラーがいなくなると、問題が発生しても解決が困難な状態に陥っていることになります。派遣されている期間は良いのですが、巡回している現状からする抜本的な解決につながらないのです。増員など対策を講じられないのですか。
A. 2名のスクールカウンセラーの方にお願いして、指定校以外にも時間の余裕があれば他の小学校への相談を受けてもらえるよう依頼しているところです。

Q. 十分な応対をしていただけるようお願いします。また不登校やひきこもりが発生している場合、スクールカウンセラーが配置されていない学校はどのような対応をしたら良いのですか。市の子ども支援センターから学校へは来ていただけるのですか。
A. 現状では忙しくて現場に行くことは出来ません。

Q. では不登校の子どもの場合、どう対処すれば良いのですか。
A. 本人が外へ出られない場合は、保護者か先生に子ども支援センターに来ていただくことになります。

Q. 相談者が相談に伺わないといけないのですね。
A. そうです。

Q. 英語教育委託料は約1,800万円と平成17年度よりも1,300万円も増加していますが、これは英語教育に力を入れている証拠となりますか。
A. 英語補助教員(ALT)4名の派遣費用ですが、昨年と同程度の予算となっています。

Q. 同程度で予算が増加しているのですか。
A. 2名を民間からの派遣に切り替えたため費用が増加したものです。

Q. それなら実態は英語教育のパワーアップにつながっていないことになりますね。
A. 今までは小学校6年生に対して年間6時間の英語教育を施していたのですが、平成18年度からは小学校5年生に対しても年間3日英語の授業を実施することになります。

Q. 少しはパワーアップする訳ですね。是非充実させて下さい。
A. 了解しました。

Q. 子ども支援センターの非常勤報酬が300万円増加していますが、これは相談員を1名増やしたということですか。
A. そうではなくて相談業務に関する規定により、来談者の相談業務に関する手当てを支給するものです。手当て総額で月間約25万円の増加となります。

Q. 新たな業務を付加するのではなく、従来も同程度の相談業務を行っていたのですが手当てがなかったものに対して、規定に基づき支給するものですね。
A. その通りです。

Q. 高校の分野で外国出張費がついていますが、これは教師の資質向上のために海外で英語研修を行なうものですか。
A. 違います。市立和歌山商業の先生を姉妹提携している海外高校に派遣する費用です。

Q. 小中学校を含めて教師への英語研修のための予算はありますか。
A. 教師の海外での英語研修費用は計上していません。

Q. 英語教育の大切さを鑑みると教師への英語研修機会の付与が必要です。今後検討して下さい。他に教師の資質向上のための研修などは予算化していますか。
A. 大学の先生に来ていただいての研修会を予定しています。その講師費用や場所代を予算化しています。

Q. 教育委員会で計上している土地購入費の2,200万円とは何の費用ですか。
A. 熊野古道和佐王子社跡地を整備するための土地購入費用です。

Q. 真舟芸術振興基金事業の開始は何時からですか。
A. 平成16年3月に条例制定しています。

Q. 基金の目的は何ですか。
A. 芸術家育成のために使用するものです。

Q. 山本真舟さんとしては、書道家や音楽家が育成目的になっているのですか。
A. 山本真舟さんは書道家です。書道に加えて芸術家全体の育成を図って欲しいとの意思があり、音楽家も対象にしています。

Q. 和歌山市での活動を支援するのは理解出来ますが、海外派遣まで目的に入っているのですか。
A. 必要に応じて海外派遣をすることも主旨にあっています。

Q. 書道家育成と音楽家育成、そして海外派遣の予算は三分化していますが、支援対象は具体的に決まっているのですか。
A. 未決定です。

Q. それでは市報か何かの媒体を通じて公募するのですか。また海外派遣場所は決まっているのですか。
A. 公募する予定です。海外派遣場所は決定していません。音楽家ならヨーロッパの国、書道家ならアジアなど目的に応じて派遣します。

Q. こども科学館のソフト制作費用680万円ですが、プラネタリウム制作費用ですね。年4回の。昨年度は700万円でしたから、現在の継続事業で成果が得られていると思って予算化しているのですか。
A. 効果があると認識しています。

Q. 来場者が満足しているのであれば了解です。和歌の浦アートキューブですが、この施設の人件費は平成17年度、5人で約34万円、平成18年度5人で約39万円と、人件費が増加しています。良くやっているので報酬をアップしているのですか。
A. 5人体制は変わらないのですが、昨年度は管理職1名だったのに対して平成18年度は管理職が3名になります。そのため報酬がアップするため人件費を増加させているものです。

Q. 和歌の浦アートキューブは良く利用されています。市民の皆さんからは、利用者の補助をしてもらえる若くてフットワークの良い職員さんを配置してくれることを期待していますが、そのような意見は届いていますか。
A. 承知しています。

Q. では管理職を配置するのでは、恐らくある程度の年齢の方が来るのでしょうけれども、市民の皆さんの声に応えられないのではないですか。
A. 経験豊かな職員を配置することで利用者のニーズに応えられるものと思っています。

Q. 本当ですか。利用者の希望に応えてくれると思っても良いのですね。
A. 経験者を配置することで希望に応えられる体制になると思います。

Q. 是非、そうなるよう期待しています。また平成17年度には和歌の浦アートキューブでは自主事業を行っていますが、平成18年度も継続する予定がありますか。
A. 自主事業は継続実施します。

Q. 確か昨年、東京のある財団から費用を持ち出すので、和歌の浦アートキューブの自主事業として実施しないか申し入れがありました。当時その申し入れを拒否していますが、自主事業を実施する気持ちがあるのであれば、拒否した理由が分かりませんが。
A. 当時はスタッフに経験がなく、大規模で専門的な自主事業を行なえる体制ではありませんでした。

Q. ですから平成18年度は経験豊かな職員さんを3名配置して対応しようとしていると理解して良いのですね。
A. その通りです。

Q. 全般的に補助金の見直しが図れていないように思うのですが、今までの補助金を一旦ゼロに戻して、補助申請がある事業の必要性は検討しているのですか。
A. 検討しました。

Q. 見直した結果、新規に補助申請を行っている事業よりも効果的だと判断して従来の事業に対して継続して補助することに決定しているのですね。
A. 見直した結果、そうなっています。

Q. 検討してくれているのであれば結構です。以上です。
3月15日(水) 「一般質問終了」
【道路事情】
 最近、問い合わせが多いのが和歌山市の道路事情についてです。市道を初めとする道路の痛みが激しく各地域で問題になっています。
 最近起きた具体的事例を挙げれば、高齢者の方が手押し車を押して歩行中道路の窪みに車輪が落ちてバランスを崩し転倒したこと。小学生が自転車で走行中に道路の轍に前輪が挟まって転倒したこと。夜間、小学生が塾の帰りに前方から来た車を回避しようと道路脇に寄ったところ、道路がデコボコでバランスを崩して転倒したこと、などがあります。
 早朝から自治会会員が集まって話し合い実施と、道路の危険箇所の確認を行ないました。自宅を建設する際に建屋をセットバックし、約1.5メートルの用地を市道に提供した地主の方は、市道に提供して以降、一度も補修工事が行なわれていないことを指摘、デコボコになっているのに放置している現状を嘆いていました。

 家を一歩出ると道路ですから、最低限の安全確保はお願いしたいところです。特に通学路に指定されている道路に穴があいていたまま放置されていたり、窪みがあるのでは問題は子どもの安全性にまで及びます。
 通学路で不安全箇所と思われるところを何箇所か危険場所であることを市に情報提供していますが、補修してくれそうな気配はありません。道路予算が少ないので即座の対応は難しいとしても、安全にかけるお金は、未然防止のために活用するのと事故が起きてから対策を講じるのとでは、後者に要する労力と金額の方が問題なのです。
 懇談の最後に会員の方から次のような話がありました。昨年、東アジアの国から久しぶりに日本に戻ってきたご子息が最初に父親に話したことは、「和歌山市の道路は痛みが激しく危ないねぇ」の一言。近況報告ではなく、和歌山市の道路の痛みの酷さについてだったそうです。

【懇談】
 高速道路を管理している責任者の方と懇談。高速道路では信じられない出来事が度々あるようです。通行料金を支払わないで通過する人は珍しくはなく、ETCを搭載していないのにETCの出口から高速道路を降りようとしてバーに追突、車か傷ついたので補修してくれ、と苦情を申し出る人もいるようです。
 その他にも、高速道路が停滞していたので降り口の料金所で「こんなに混雑させておいて料金支払えと言うのか」と文句を言って料金を支払わずに通り過ぎる人や、道路公団で購入したと言って偽造ハイウェイカードを持参している人など様々だそうです。
 365日、24時間動き続けている高速道路管理の難しさを感じた次第です。以上が市議会前の活動となりました。

【提案に対する姿勢】
 全国規模の民間企業の方から、和歌山市のためになると思って他都市で採用されている事業の提案を行ったところ、所管箇所では検討することもなくお金がないので何も出ないと断られたそうです。せめて良いか悪いかは提案書の説明を聞いてから判断して欲しいもので、最初からお金がないので何も出来ないと提案を拒否する姿勢はいただけないし、他の都市では見られない対応だと憤慨しています。
 せめて提言を聞く姿勢だけでも見せて欲しいところですが、財政難を前面に出して提案を排除しているようでは和歌山市に新しい提案が来なくなります。地方自治体は和歌山市だけではないのですから・・。

【一般質問】
 本会議一般質問の最終日が終了。判明したのは、子育て世代への支援事業として和歌山市内で新築した世帯に対して30万円の商品券の補助制度が創設される予定ですが、対象となるのは世帯とのどちらかが35歳以下、年収510万円以下で、補助対象者は132人となることです。明日からいよいよ教育民生委員会に入り各議案の審議となります。

【その他】
 福祉施設を訪問した後、高校時代の同級生を訪問。福祉と健康に関する懇談を交わして夜は更けていきました。
3月14日(火) 「市議会一般質問再開」
【今朝の風景】
 ホワイト・デーの始まりの朝、洋菓子店は賑わっていました。和歌山ベースボールフェスティバルのチラシを店頭で配布してくれるよう依頼したところ、和歌山市活性化のため良い企画だからと大賛成をいただきました。早速、店員の皆さんと来店者に配布してくれるなど店頭に並べてくれました。
 また来店者の方とお茶を飲みながら懇談させていただきました。聞くと、市内でビル経営をしている方で、従業員と店舗にチラシを並べてくれることになりました。ビル経営者から見た和歌山市の状況は依然として厳しく、新規のテナント入居者確保は中々厳しいようです。和歌山市内では、立地状況が良くてもビジネス需要が少ないので、ビル経営環境は厳しいものがあるようです。市内外の人の交流を図る施策が求められています。
 
【市議会】
 緊急質問の答弁を昨日で終えたので本日から一般質問に入りましたが、当初の議会日程が変更になり最終日が3月27日、月曜日になります。明日以降の日程は次の通りです。
 3月15日、一般質問、質疑。3月16日から22日までが常任委員会。3月23日は環境保全対策特別委員会、27日が市議会最終日で委員長報告と討論、採決となる予定です。
 
【情報流失事件】
 和歌山県内でも公立学校から生徒の個人情報が流失する事件か起きました。流失が起きたのは県立大成高校の生徒に関わる個人情報です。個人情報流失の原因は、パソコンのファイル交換ソフトウィニーだったことから、県教育委員会では全ての公立小学校と中学校、高校に対して、生徒の個人情報を自宅のパソコンでの取り扱いを禁止する通知を行ないました。
 個人情報流失に関して市教育委員会と懇談したところ、今の時期は学校の先生方は平成18年度のクラス替えの作業をしている時期に当たり、生徒の名簿など電子データを自宅に持ち帰って作業をしていることも有り得るようです。個人情報流失は絶対してはならないことを前提として話を進めますが、通知表の作成、卒業式、終業式、春休みの指導、クラス替え、入学式、始業式などの業務が輻輳する中、仕事場としての学校だけで仕事を完了することが難しいため、熱心な先生ほど自宅で出来る仕事を持ち帰る場合があります。生徒名簿を自宅に持ち帰るのは悪意からではなく教育熱心だから行なう行為なのです。

 勿論、善意であったとしても個人情報流失という結果が発生すれば責めを負うことになりますが、刑法の価値観である行為無価値論から故意によるものと比較すると軽減の余地はありそうです。
 毎日のように個人情報流失が報道されている中、当事者だけを責めても解決にはなりません。自宅で個人情報データを扱うのを禁止する。或いはどうしても自宅で作業の必要がある場合、インターネットに接続していないパソコンを使用するなど、罰則規定を折り込んだ組織としての取り決めが必要です。
 ハードで情報流失の対策が講じられている市役所や学校内から個人情報流失した事例は少ない筈です。本質は人の問題です。組織内でどれだけ完璧な制度や通達を出しても私達の内心に規制をかけることは不可能ですから、最低限でも内心に歯止めをかけるためには罰則規定のある規定を設ける以外に方法はありません。
 市教育委員会との話でも、個人情報管理に関する問題は人の内心にどこまで歯止めをかけられるかが課題となりました。生徒の個人情報管理に関しては、市教育委員会でも対応策を検討してくれます。
3月13日(月) 「市議会は?」
【お見舞い】
 日頃の活動の疲れからTさんが入院されたと聞き、市議会前にお見舞いに訪れました。入院して5日間、絶食を続け検査結果が3月16日に出るので、結果待ちと言いながらもすっかり元気な様子で安心しました。入院すると日常活動が止まってしまうため誰かに代理活動をしてもらう必要があり、本人にすれば精神的に良くないのですが、上手く携帯電話を活用して皆さんと意見交換をしているようです。
 さて入院している間に、地元の子どもと保護者25組の皆さんを対象にした防災講習会を行なっています。講師に阪神・淡路大震災のノウハウを蓄積した神戸大学から招いたようで、神戸大学が防災対策のため巡回するのは初めてのことだそうです。和歌山市に来てくれたのは、東南海・南海地震の可能性を指摘されていることから、大学で蓄積したノウハウを活かしてもらいたいとする思いがあったからだと思います。しかしこの防災講習会が実現したのも、Tさんの「子どもに対する防災講習会を実施したい」とのコメントが新聞に掲載されたことで、神戸大学の関係者が知ることになったからです。強い思いは伝染するものだと改めて思う次第です。
 4時間に及ぶ防災講習会は成功し、神戸大学による講習会はこの後、串本町でも開催されることになっているようです。
 
 また指定管理者制度に関しても意見をいただきました。県や市の施設は基本的に平成18年4月から指定管理者制度が導入されることになっています。仮に外郭団体が指定されたとしても、昨年、民間企業との競争の末指定されたものですから、民間企業並の意識を持った管理と業務を行なって欲しいと要望を受けました。
 私達はこれらの公共施設を、従来と同じ感覚での運営管理を望んでいる訳ではなく、民間施設と同等の接客とサービスレベルを期待しているのです。平成18年度からは公共施設運営に対する見方は変わりますから注目しておきたいものです。

【がんばれ!!】
 昨日、勇気を持って、子ども達を笑顔にするために東ティモール民主共和国へボランティア活動のため出発した方がいます。経済的に恵まれた日本で生活をしている中で、ふと芽生えた疑問。
「世界はどうなっているのだろう」。
 その疑問の根本にあるものは何か、それを確かめるために、日本人が出来る世界貢献活動のために危険を承知で活動に旅立ちました。出発の際にいただいたメールを紹介させていただき、世界の中の日本や、平和の恩恵を享受した日常を過ごしていることについて考えたいと思います。

「突然ですが、私はライフワークで行っているボランティア活動で相棒とたった二人、3月12日から20日まで、東ティモール民主共和国(地図上で日本の真っ直ぐ南の位置)へ行ってきます。
 それってどこ?どんな国?と思っていましたが、外務省のホームページによると独立したばかりで、渡航の是非を検討という危険な(場所もある)国です。西ティモールはまだまだ内戦が続いているようです。
 ここでは薬も無く、医療機関も無い、衛生面ではまだまだ安心の出来ない国です。
 私たちは事前に3種の予防接種をし、マラリアの薬も服用し万全な準備は整えていますが、予防できないバクテリアとデング熱があります。

 先日私たちは、前東ティモール大使にお会いし、お話を伺いましたが外交中、バクテリアを吸い込んでかなり重い帯状疱疹で、顔から上半身に痛みを感じサングラスは室内でも取れない状態になってしまったのを目の当たりにしました。
 かなり怯えています。大使公邸も用意されてない国なんです。
 他に、事件も沢山あります。つい先日の1月、日本人宿泊ホテルへゴム銃を打ち込まれたり、外国人を狙った婦女暴行など。同じホテルなのです。(←各国からの外交で使う、これでもこの国で1番良いホテルなのですが・・・)
 今回は国連や大使館が全面協力していただき視察できるのですが何が起きるか解りません。大統領や外務大臣へも表敬訪問をしたりと滅多に出来ない経験が出来るのではないかと、怯えた気持ちもありますが、もう覚悟を決めました!
 日本からはたった二人で知らない国へ出発します。私は視察の他にも任務はたっぷりあるのです。頑張らないと!!!」
 
 この勇気を称えて、友人から渡航前に熊野本宮大社のお守りを贈りました。そして東ティモール向かう直前にメールをいただきました。無事到着したようです。

「お守りいただきました。気持ちが嬉しかったです。あたたかいです。涙です。。。
 今、バリにつきました。少し仮眠し、朝 東ティモールに向かいます。
 貧困、そして、笑顔、夢、人々。いろんな出会いが待っていると思います。
 何ができるかわかりませんが、感じたこと、写真や言葉で伝え続けていきたいと思います。お守り、つけました。頑張ります!」

 日本にいると何の手助けも出来ませんが、帰ってきたら勇気を持った行動した結果の報告を受けたいものです。清らかな気持ちと熱い思い。心が輝いている時だけ見える光景が待っている筈です。自分の気持ちを子ども達に贈るための素晴らしい行動に、心から拍手です。

【市議会】
「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の緊急質問に対する答弁が整わないため、夕刻まで一般質問は止まった状態が続いていましたが、午後6時30分から緊急質問の第三問と質疑が行なわれました。市長答弁の主旨は次のようなものです。
 紀の川大堰建設に関する基本計画の変更により、直川地区の内水害被害軽減効果が減少することから、紀の川大堰の当初計画に見込まれた治水効果が当該地区において確保出来るよう、国は内水対策を講じるものとし、また国と県は協力して総合内水対策を行うことに関して、国土交通省と和歌山県で確認書を取り交わしました。

 続いて地元との協議に関しては、直川地区における総合内水対策の検討と協議にあたっては、今後共、地域住民との協議の場を設けて取り組むことを、国土交通省と県、和歌山市の間で確認しました。
 新六カ井堰の撤去についての確認に関しては、国は今後12,000立方メートル/sの河道を掘削する際に全撤去することを互いに確認したことを県と和歌山市で確認が交わされました。
 市長から、協議会は新年度早々に立ち上げること。地元との協議に関しての対象地域は
 直川、有功、紀伊、川永、山口の5地域とすること。住民代表は5地域の連合自治会と対象とすることの確認がされました。

 以上のように当初計画通りの治水効果等が確約出来る旨の答弁があったことから、緊急質問を終了しましたが、今回の件に関しては「県から相談されない市の実力」と議場で発言されたように、市の姿勢が弱いため県から協議されていない事柄が多いのではないかと指摘がありました。
 当初の予定では明日から常任委員会開催となっていますが、緊急質問の第三問と一般質問、質疑を終えていないため会期延長となります。
3月12日(日) 「雅楽演奏会」
【雅楽演奏会】

雅楽演奏会
 和歌山市民会館で雅楽演奏会が催されました。和歌山市で雅楽の定期演奏会が開始されてから50周年を迎えたため、客演として日本芸術院会員で元宮内庁首席楽長の東儀俊美先生もお迎えしての演奏会となりました。一番の演奏曲では昭和31年の代第1回演奏会に出場した方も演奏に加わり歴史と伝統を感じるスタートとなりました。
 雅楽は平安時代には貴族達の最大の娯楽であったと紹介がありました。時代を彷彿させる衣装と優雅な音色に浸っていると、何となく時代を遡っているような気分になりますから不思議です。

 人の活動と音楽の関係は分かりませんが、ゆったりとした音楽の中では時間もゆったりと流れ気持ちは穏やかになります。この時間だけは慌しい気持ちは姿を消しますから、音のテンポと人の活動は相関があるのかも知れません。現代社会では周囲に忙しいリズムが溢れていますから、気持ちばかりが先を急いでしまいます。携帯電話の音やハイテンポの音楽などと同居していると自分のリズムも自然と早くなっているようです。
 現代のリズムの中にいて日本文化の良さを理解するのは容易ではありませんから、たまにはゆったりとした時間を過ごす、それも1000年前と同じ環境を再現した中にいると、日本文化が私達日本人に染み入ってくるようです。

【市民と選挙】 
 NPO法人わかやま市民自治ネットワークによるパネルディスカッションがあり出席してきました。和歌山県の各政党から出席があり「市民と選挙」について議論を交わしたもので興味深い内容がありました。
 例えば、政策を立案できる能力と選挙は違うというものです。選挙はどぶ板が強いと言われるように、議場での提言や質疑と選挙の強さは比例していません。むしろ、どぶ板選挙の方が安定しているのです。
 参考までに、どぶ板の語源は候補者がどぶ板を踏んで歩くのではないのです。本当の意味は、支持者の家の前のどぶ板が壊れている状況にある場合、候補者は役所に依頼して壊れたどぶ板を修繕してもらうよう依頼することがあります。そのようなどぶ板を直すなど御用聞きばかりしている候補者を指してどぶ板と言うそうです。

 言い方は色々ありますが、どぶ板、口利き、御用聞きなどの活動をしている候補者が選挙に強いのです。ただ最近はどぶ板ばかりではなく、政策論争を行える候補者の出現が求められています。
 しかし公職選挙法によると、選挙戦に入ってしまうとポスターの掲示と選挙カーによる名前の連呼だけなので、候補者の政策の是非は分かりません。それ以前に政策を掲げているのさえ分からないのです。後援会活動においては、候補者は後援会入会のしおりを配布しますが、このはがき程度の大きさの限られた紙面では政策までを書き込めないのです。
 和歌山市長選挙を目指したと思われる候補者の後援会入会はがきが出回っています。ある人は記入するのを拒否したそうです。その理由は後援会はがきには、政策が掲げられていないこと、まして市長選挙を戦おうとするならマニフェストで公約を掲げるのが有権者へのマナーなのに、それも示されていないからです。後援会に入るかどうかは政策かマニフェストを見て判断すると言っていましたが、今尚、それらが示されていないため入会していないそうです。

 和歌山市においても有権者の意識は高くなっていますが、市長選挙の候補者の意識は依然として古いままなので、そのような姿勢を支持しない人も出現し始めています。首長の資質とは志を持った人物であることと政策を掲げられることにあります。今では政党が推薦するだけで有権者は動かなくなっているのです。あくまでも強い志を持った候補者であることが首長の資質で、推薦争いをするような候補者は候補者になり得ない状況にあるようです。地方自治とは民主主義の学校という発言がありました。首長の候補者達には、それに相応しい方であって欲しいものです。

 成熟している日本社会においては、誰でもどの政党でも政策の80%迄は同じ方向性となっています。財政問題や行政改革による小さな行政、政府を目指す、安全保障問題に取り組むのは当然のことです。候補者による違いはわすが10%程度、そのため候補者の人物が第一になるのです。
 もうひとつ、ひとつの政党が長く権力者の座にいると水は澱んできます。澱みを解消するためにも政権交代が可能な複数の政党が必要なのです。首長の候補者においても、事前に調整して一本化するのではなく候補者になりえる資質を持った複数の候補者が必要なのです。
 パネルディスカッションの参加者も会場からもその期待の高さをうかがい知ることが出来ました。
3月11日(土) 「意見交換活動」
 本日はご意見を伺うことを目的に約30人の皆さんを訪問させていただきました。ほとんどの方にお会いできて意見交換が出来たこと有難く感謝いたします。

【Hさん】
 25年も版画を制作し続けているHさん。応接室には各年度に制作した版画が飾られています。制作点数は約100点あり全てを飾ることは出来ませんが、一色から三色までの見事な版画の数々です。驚くことに版画は若いころから取り組んでいたと思っていたのですが、本格的に始めたのは会の定年前後からだそうで、今では毎年展覧会に出展している程です。来週3月16日からは「版画で見る和歌山城公園展」を開催することになっています。今年の制作テーマは、和歌山市長が「城より始めよ」を和歌山市の観光スローガンにしていることから、会員の皆さんで和歌山城を画材とした版画制作に取り組みました。そして完成したお城の作品を展示することになっているのです。
 話を進めている内にもっと驚いたことがあります。それは74歳からピアノを始めて昨年は演奏会にも出場したと言うのです。物事を始めるのに時期や年齢は関係ないことを教えてくれる事例です。そして練習だけだと上達しないため、レベルに関係なく演奏会に出場することが上手くなる秘訣だそうです。
 演奏会に出るためには恥をかきたくないので、本番を目指して必死になってピアノの練習を続けることになります。時には手首が痛くなる程ですが、お客さんの前で演奏する自分の姿を描いて練習を続けます。それが短期間で上達する秘訣です。ピアノの先生と、今年は楽譜を読んで弾けるようになることを目指して取り組むこと約束しているようです。今年末の演奏会では更に進歩した74歳のピアニストの演奏が聞こえそうです。

【Oさん】
 書道家の方との懇談でも驚くことがありました。県展や市展では招待を受けている大家の方ですが、書道に取り組みだしたのは50歳を過ぎてからだと今日になって初めて知りました。今迄も会合の式次第を書いてくれているのですが、会社生活の現役時代は書道をしていなかったのです。今では二科展の審査員の資格もありますしお弟子さんにも教えているのですが、開始年齢が遅いことに驚きました。先に訪問したHさんと同様、好きで物事に取り組むと年齢は関係ないことが分かります。
 そして恥ずかしがらないで展覧会などに出展することが上達の秘訣です。好きなことに打ち込んでいると年齢に関係なく活き活きとしています。

【Tさん】
 Tさんは一昨年に大きな事故に遭遇して1年半も入院と治療を繰り返していました。平成18年になってようやく歩ける程に回復していますから、リハビリなどで大変なご苦労をされています。事故に遭ったのは交差点。原付で優先道路から交差点に差し掛かったところ、停止線で止まらずに交差点に進入してきた自動車にはねられて、約8メートルも体が吹っ飛んだそうです。跳んだ瞬間から記憶がなくなり、気がつくと入院していたそうです。原付は原型を留めていなかったように、医者からは助かったのが奇跡的だと言われたようです。肋骨3本骨折、脳も強く打ち大手術の結果、生命を取り止め日常生活が出来るまでに回復しました。それでも現在のところ一日に歩ける距離は約1,000メートル迄です。歩行距離が限られているため移動に原付を使いますが、怖い記憶があるため本当は使いたくないところです。それでも治療や買い物などで外出する必要がありますから勇気を出して懸命に生活をしています。
 日頃からどうしているのか気にしてくれていて、何人かと懇談していると話してくれました。一度集まったときに顔を出してほしいと依頼を受けました。本当に有難いことで心から感謝しています。

【携帯電話】
 ところで本日は朝、慌てて外出したため携帯電話の携行を忘れてしまいました。いつも携帯しているものを所持してないと不安定感があります。土曜日ですから特段必要はありませんし、なくても支障はないのですが心の安定感は良くないのです。いつの間にか精神面が携帯に支配されているような気がしました。
 自分が携帯電話を活用することで、現場に行かなくても仕事を進めることが出来るので時間を短縮しているように思っていますが、実は携帯電話に自分が支配されているだけかも知れません。
 携帯電話のない一日。体験して見ると、いつもとは違った一日になりました。

【コラボ・アート2006】
 和歌山東急インホテルで開催中のコラボ・アート展を訪れました。これは障害者の方が描いた絵画や制作物を展覧しているものです。関西一円で公募して選ばれた作品展が和歌山市で開催されるのは初めてのことです。関心を持って多くの方が訪れてくれているように精神的にも豊かな和歌山市であって欲しいものです。

【懇談会】
 夜は懇談会、国土交通省でいた方も和歌山市に来てくれて環境が人に与える影響や、社会情勢についても話し合いを行いました。あっと言う間の4時間でした。
3月10日(金) 「一般質問五日目」
【議会前】
 市議会前に日曜日開催予定の雅楽の会と、紀州子ども語り部研修会の報告冊子作成のために立ち寄り。雅楽については、公演が近づいてきていることから準備や練習が佳境に入っています。その後、平成17年度わかやまの底力市民提案実施事業のうち「生きがい倶楽部案内サービス」事業主催者代表から成果報告冊子を受け取りました。実施主体の団体は昨年NPO法人資格を習得し、本年度は活動を本格化させていく予定と聞きました。

【和歌山再生計画打ち合わせ】
 和歌山市に観光客を初めとする集客、交流を図るため、地域特性を活かして地域連動型のモデルについて約2時間打ち合わせを行ないました。宿泊、交流、健康サービス、特区、地元産品を活かした食などが集客交流を図るための鍵となります。関西空港から和歌山市、そして熊野地域までを一体化させた人と地域、文化の交流を図れたら、海外のお客さんにも満足してもらえるモデルとなり得ます。
 日本は海と山、和歌山は豊かな両方の資源を持ち合わせています。これらの海のコースと山のコースに健康サービスを提供するしくみをオン出来たら、海外との交流を含めたモデルに仕上げられます。地域を元気にさせるしくみを考えることは人を元気にさせてくれます。そして人が元気になると地域も元気になります。

【情報流失対策】
 企業からの顧客情報流失だけではなく、最近は官公庁や警察などからの個人情報流失が起きています。組織内においては個人情報などの流失を防ぐハード面の対策が講じられているところが多いのですが、組織内の情報を電子データなどの媒体にコピーして自宅のパソコンでデータ加工をした際に問題が発生する場合があります。自宅のパソコンにファイル共有ソフトをインストールしている場合、自動的にパソコンに保存されているデータが外へ流失してしまうのです。
 ここに個人情報がデータとして保存されていると、組織としての情報管理体制が徹底出来ていないことが問題となります。そこでハード面よりも情報管理に関する意識面での対策がより重要です。
 和歌山市での対策はどうなっているのか、個人情報保護の観点から心配する意見が寄せられているため、市の情報管理担当箇所と協議を行ないました。
 その結果ハード面の対策は、現時点で安心できるレベルのものを採用されていますから問題発生の可能性は少ないのですが、職員さんの電子データ持ち出しに関して意識面での対策が必要であるとお互いに認識するに至りました。

 具体的には文書で注意喚起を促すことになります。
 文書に掲載する項目は、
 @個人情報が記録されている媒体の外部への持ち出しについて、責任者の許可を得ないで、あるいは指示に従わないで行なうことを禁止すること。
 A個人所有のパソコンで個人情報の取り扱いについて、責任者の許可を得ないで、あるいは指示に従わないで行なうことを禁止すること。
 B個人所有のパソコンで、個人情報を取り扱う場合には、セキュリティ対策を徹底すること、特にファイル共有ソフトをインストールしているパソコンでの個人情報の取り扱いは原則禁止すること。などです。
 今後、更に個人情報管理に関して体制を整えていくことで検討してくれるなど、個人情報管理に関して考えられる対応策が講じられる予定です。

【一般質問】
 「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の緊急質問に対する当局の答弁がまとまっていないため、午前中は打ち合わせだけとなりました。
 この問題をおさらいすると、国から紀の川大堰の事業計画変更の同意を求められた和歌山県は平成18年2月県議会で、国の方針に同意する議案が提案されています。この議案に対して和歌山市議会において、治水の観点から問題があると緊急質問があり、市から県に対して計画変更するに当たって治水と利水、そして隣接する直川用地の浸水対策について、当初計画通りの効果が得られるように県の責任ある対応を求めているものです。
 昨日時点では、当初計画の治水効果となるよう県と国で話し合いを行い周辺地域が必要な事業を行うこと、そして計画変更に伴う新たな負担を市が負わないことの二点を確認し、利水に関しては、計画変更に伴い総貯水量が510万立方メートルから290万立方メートルに減少しますが、大阪府への分水量が減少するため和歌山市への影響はないと報告されています。

【水辺をきれいに】
 今年も水辺のクリーンアップ大作戦を行うため打ち合わせを行いました。昨年は磯ノ浦海水浴場が台風の影響でごみと石だらけで大変な事態になっていることからそこに場所を変えましたが、今年は従来通り片男波海水浴場に場所を戻します。
 開催日時は平成18年3月26日の午前中となります。ごみは50袋以上出るので運搬にはトラック2台が必要と予想して収集に関しても調整を行いました。

【一般質問午後】
 夕刻になってようやく、「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の緊急質問再質問に対する市長答弁がありました。答弁内容は次のとおりです。
 昨日の緊急質問再質問に対する答弁が、本市が無条件で治水効果に影響ない旨を認めたと、一部報道されていますが、昨日も答弁したとおり内水排除対策を講ずることによりなされると答弁していることをご承知いただきたいと思います。
 次に紀の川大堰の基本計画が履行されることにより、関係する直川地区周辺の5地区の長年の悲願であったない内水排除が進むと期待されていました。しかしながら、本計画が変更されたら治水面で地域住民に多大な影響を及ぼすひとになり、また本市の重点施策である直川用地の活用については、新年度には健全化団体としての指定を受けることになっており、内水排除対策が具体化されない変更案では、非常に支障を来たすことになり、到底納得出来るものではありません。
 尚、県議会において審議されている議案でもありますので、本市の意を十分理解していただけるように精力的に要請をしてまいりますので、今しばらくご猶予をいただきたいと思います。
 以上の主旨の答弁を終え、本日の議会は終了いたしました。本緊急質問に対する第三問は来週に持ち越すことになりました。

【打ち合わせ】
 議会終了後、和歌山ロイヤルパインズホテルで和歌山ベースボールフェスティバルの打ち合わせを行いました。集まったのは、NPO法人夢クラブ、紀三井寺球場の駐車場が満杯になった場合に駐車場を貸してくれる和歌山ロイヤルパインズホテル、バス運行で協力してくれる中紀バスNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークのメンバー計8名です。
 自動車駐車場位置、バスの駐停車場所の決定、警備員配置、宿泊、紀三井寺球場でのバス運行などを議題としました。
 和歌山に来てくれる欽ちゃんは、試合終了後、紀三井寺球場でサイン会を開いてくれます。来場は約6,000人と見込んでいますが、サインを希望する全員にサインをするまで球場を出ないと言ってくれています。折角球場に来てくれた人がサインを希望する限り、何時になってもサインを書きたいとファンを大切にしてくれています。過去の例では、ナイター終了後午前1時30分まで球場に残り、サインを書き続けたことがあるそうです。ファンを大切にする気持ちを持っていること、それが人を引き付ける秘訣なのかも知れません。

【打ち合わせその2】
 和歌山市から卓球のオリンピック選手を輩出するため、自費で卓球専用の体育館を建設する構想を描いている方がいます。和歌山市内にいると競技対応用のスポーツ施設が少なく本格的な練習が出来ない環境にあるため、卓球の競技選手だった方が若い人を育成するために取り組んでいる事業です。
 夢の実現を目指していよいよ本年中に着手する予定です。和歌山県知事は9年後の平成27年に和歌山県での国体開催に名乗りを上げると発言しています。和歌山県での開催が決定すれば昭和45年の黒潮国体に続いての二回目の開催となります。
 体育館が完成すれば、今からジュニアを育成していくことで、二順目の和歌山国体の強化につながりま
す。国体開催の話も行った結果、和歌山県国体の時に好成績を目指す目的も出現し、夢に弾みがつきました。

【その他】
 その後立ち寄った店舗には、昨日記者発表を行った和歌山ベースボールフェスティバルのチラシが店内に貼られていました。店主が書いた野球を見に行こうの呼びかけは、地域の元気を表すものです。反響も上々で地域でのイベントに期待大です。

(店内レジに貼られているベース
ボールフェスティバルのチラシ)
3月 9日(木) 「一般質問四日目」
【起業家支援資金】
 新規に起業した方が運転資金と設備資金を借り受けるために、和歌山市の貸付施策を活用することになりました。事前に準備を進めていたため、議会前に申し込み手続きを完了しました。
 起業家への資金融資に関しては平成12年度から制度化されていますが、最近は起業が伸びていないため資金融資の申し込み件数は横ばいの状態です。和歌山市では新産業を生み出すため、起業家育成支援策としてSOHOビレッジを創設するなどの取り組みをしてきましたが、最近はSOHOビレッジを縮小するなど支援方策の転換が図られていることにも要因があるのかも知れません。既存の企業を誘致することは経済効果がありますが、進出してくれるまでには時間を要するため、和歌山市内の方が新しい事業にチャレンジ出来る市の環境を整えて欲しいものです。

 和歌山市の起業家支援資金(保証協会付)の概要は次の通りです。
 融資対象は、和歌山市内で事業を興そうとする方、又は事業を興して1年未満の方。市内で本店登記している会社(中小企業者)が市内に会社(中小企業者)を設立し、創業しようとする方、又は設立して1年未満の方。 市税を完納していること。
 貸付限度額は1,000万円以内。但し、これから事業を興そうとする方は自己資金相当額以内となります。貸付期間は、運転資金は5年以内(うち据置1年以内可)。 設備資金は7年以内(うち据置1年以内可)。
 返済方法は元金均等で分割返済。保証人は不要ですが、法人の場合代表者が保証人となります。利率は取扱金融機関所定の利率が適用され、後に和歌山市が負担いたします。
 本制度は平成17年度の概要のため、平成18年度から利率の和歌山市負担率が変更となる予定です。現段階では正式決定ではありませんが、和歌山市の負担利率が減額となる予定です。

【一般質問】
 「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の緊急質問に対する当局の答弁がまとまっていないため、午前中は打ち合わせだけとなりました。和歌山市だけの問題ではなく県の協力が不可欠なため意見調整に時間を要しているようです。
 本日は緊急質問の第二問を行いました。本日の市長からは、県としては計画通りの治水効果が得られるようにする。和歌山市に新たな財政負担を求めない。の2点についての答弁がありました。しかし納得するまで至らなかったため、再々質問とそれに対する答弁は明日に持ち越しとなりました。

【懇談】
 議会終了と同時に市役所を訪ねてくれた方がありました。丁度良いタイミングで意見交換を行いました。南海電鉄の昼間のダイヤの問題。南海電鉄の紀ノ川鉄橋老朽化の問題。長期間欠勤になっている職員さんの問題。平成18年度予算案に計上されている二階に設置予定の子ども預かり施設の問題。いくつかの問題点に気づきがありました。

【記者発表】
 平成18年4月1日、県営紀三井寺球場で和歌山ベースボールフェスティバルが行なわれますが、午後から紀三井寺陸上競技場で記者発表が行なわれました。何度か報告している通り、欽ちゃん球団こと茨城ゴールデンゴールズ和歌山箕島球友会が対戦することが決定しています。


【LINKS和歌山研究会】
 和歌山市の有志が立ち上げた勉強会のLINKS和歌山第二回研究会に出席しました。今回はドトールコーヒーの鳥羽博道会長のお話を伺いました。全国にチェーン展開している経営者だけに、人と仕事に対する厳しさと優しさが同居した内容でした。

・取引の厳しさは、毎日の仕事を真剣に取り組まないと「明日から結構だ」と言われたら取引が終了してしまうことです。
→仕事は連続しているようで実は非連続の積み重ねであることを再認識出来ました。今日を適当に過ごすと明日の取引関係があるかどうか分からないのです。毎日真剣に生きることで連続した明日が見えてきます。大きな組織や官公庁にいると取引してもらうのが当然と思いがちですがそうではありません。何度かに亘って結果が伴わないと契約関係を保てないのです。

・人の不幸を作らないことが志の原点です。悪いことをする人間が上手く立ち回っている社会だったら存在している意味がないのです。
→仕事を通じて社会と人のお役に立つことが、回りまわって自分に跳ね返ってきます。悪い行いをすれば悪い結果が、良い行いをすれば良い結果が得られます。誰も見ていなくても蒔いたとおりに果実は実るのです。「天網恢恢素にして漏らさず」ということわざがあります。人の行いは誰も見ていないようでもお天道様は見ているものだと言うものです。翻って、社会は笊のように目が粗くて悪いことをしても誰も気づかないように思い勝ちですが、必ず行動の結果は形になって表れることと解釈しています。
 悪いことをしていると、いつか白日の下にさらされるのは社会の原則です。

・何が正しいかをまず考えること、利益を考えるのはその次です。   
→利益を先に考えると行いを誤ります。社会正義となることに取り組むと、社会から受け入れられます。深く利益追求を考えなくても結果が伴うものです。社会に役立つこととは、55%が相手の望むことを受け入れ45%が自分の思うことを取り入れる謙虚な姿勢を持つことから始まります。

・自分の思いは情報配信システムを通じて全国の全従業員に伝えています。その場合、常に自分が本当に思っていることを語ります。作り話からは思いは伝わりません。
→いつも間接的な会話になると意思疎通が図れませんから、理解し合えるためには直接話す機会を持つことが大切です。その場合、自らの体験や本当の事例を引用することで思いを表現出来ますが、作り話だと深い思いは伝わりません。思っていることを直接的に、或いは事例を交えて、または事例を用いて間接的に、方法は様々ですが本心を伝えることが周囲に熱は伝導します。

・お客さまのため、会社のためが、自分のため。

(鳥羽会長によるお話)
→これは今年のドトールコーヒーのスローガンだそうです。簡単な言葉を組み合わせただけですが、会社の考え方が伝わってきます。相手のために尽くすことが第一で自分のことは最後にする。でもそれが自分のためになっているのです。相手に快適だと思ってもらえるには何をすべきか考え実行することが、自らを成長させてくれます。周囲が停滞しているのに自分一人だけが成長することはありませんから、周囲を高め裾野を広げることで山を高く積み上げることが出来ます。
3月 8日(水) 「一般質問三日目」
【午前中】
 議会開始前に福祉関係者と某経営者を訪問、引き続いて某企業に和歌山ベースボールフェスティバルの案内とポスター配布、ある事業所前の道路状況改善に関する安全対策についての打ち合わせ、そして今週末に開催予定の雅楽に関する状況報告を主催者に対して行ないました。

【和歌山ベースボールフェスティバル】
 和歌山ベースボールフェスティバルに関して各所に説明を行ないました。詳細については明日3月8日、13時30分から紀三井寺陸上競技場において記者発表があります。記者発表にはNPO法人和歌山野球振興協会・夢クラブ木村竹志代表、茨城ゴールデンゴールズ岡本尚博球団代表、和歌山箕島球友会西川忠宏監督が出席します。
 皆さんと話をしていると本イベントに対する関心の高さが伺えました。

【一般質問】
 市議会定例会ですが、昨日の「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の緊急質問に対する当局の答弁がまとまっていないため、本日の市議会は打ち合わせに終始しました。結局、市当局と県との意見調整が図れなかったため結論は明日に持ち越しとなりました。

【モチベーション】
 人は何によってモチベーション(motivation)を高め維持することが出来るのか。金銭的対価、仕事に対する評価、そして行動に対する周囲の反応などが考えられます。仕事を通じて自分を成長させることが出来たらそれで満足と言っても、仕事で成果をあげた結果、物質的にも精神的にも何ら変化がないとモチベーションを維持することは難しいものです。
 例えば、数年間に亘って給料があがらない。良い仕事をしても上司から評価されない。仕事の結果が良くても悪くても周囲からは何の反応もない。このような場合はむなしさだけが残ります。
 仕事の結果、成果が上がれば昇給する。上司や同僚から「よくやったね」の一言がある。仕事の結果が良かったら「どうやって成約に結びつけたのですか。素晴らしいですね」や「詳細なデータをどこで調べたのですか」、仕事の出来が悪かったら「今回元気がなかったね。ここのところを少し変えたら良くなるよ」。などの反応があることが嬉しく、次の仕事につながります。

 次の仕事につながる意欲と動機付けこそがモチベーションなのです。職場の雰囲気や燃える集団にいるとそれは高まりますが、そうでない職場にいるとモチベーションを維持するのは大変です。周囲から仕事に対する反応がなくても、5年後には職場を変え会社も発展させると言う目標を掲げることで自分を奮起させることが可能です。
 後輩に対しては、後輩の仕事に対して労いの言葉や建設的指導の一言をかけることで後輩のやる気を維持させることが出来ます。自分の周囲から雰囲気を変えることで徐々に組織は変わっていきます。
 現在の環境がしらけた雰囲気であったとしても、それを後輩に申し送ることはいけません。この雰囲気は何かおかしいと感じたことがあれば、自分からはその雰囲気を発生させないような行動を心掛ける必要があります。組織内にいると知らない内に同じ雰囲気に包み込まれ、組織の外から見ると自分も同じように見られる危険性があります。意欲のない組織にいるだけで自分の意欲も失われてしまうので、最大限気をつける必要があります。

 人は皆、何かの能力を有していますが、それを発揮している人とそうではない人がいるのは、モチベーションを維持し高められる環境の中に存在しているのか、そうでないのかが大きな要因です。各分野で専門化が進んでいる現在、一人の仕事で大きな成果を達成することは難しいため、チームや組織を組み仕事をする場合が多くなっています。チームにおいては能力があっても何故か和を乱してしまう人よりも、お互いが一緒にいることで全体のモチベーションを高めてくれる雰囲気のある人とパートナーを組んだ方が良い結果が導けそうです。
 思うに、一人でモチベーションを継続的に維持するのは極めて強い精神力が必要なため、出来れば各分野で能力を発揮している人達とチームを組み、個人の仕事とチームとしての仕事を並行して取り組むことで、自分の中で常に切磋琢磨する状況を作り出すことが有効です。
 仕事には毎月、毎年実施すべき定例的なものがあります。それらの仕事は経済的組織的根幹を成すものですが、それだけでは組織においても個人にしてもモチベーションは低下していきます。定例的なものに加えて、地域社会やチーム構成員全体の利益になる取り組みを行なうことでモチベーションを高めることが可能となります。自分だけではなく地域全体の活性化や意欲を高められたら、評価も反応も経済的効果も結果として跳ね返ってきます。
 チームとしてモチベーションを高めたら良い仕事が出来ます。地域としてモチベーションが高まったら活力ある地域になります。その結果、関わった人達は有形無形の報酬を受け取ることが出来ます。
3月 7日(火) 「一般質問二日目」
【欽ちゃん球団】
 欽ちゃん球団和歌山箕島球友会の試合のチラシ増刷に伴う仕分けを終えたので、朝から和歌山市教育委員会に持参しました。市内の小中学校全てに配布予定なので思ったよりも数量が多くなり思ったよりも運搬が大変でした。市教育委員会からも後援をいただき、本日も親切な対応をして下さったので議会前に作業は終了することが出来ました。

【パソコン予約施策】
 和歌山市が管理している体育施設の予約や施設の使用状況の確認をインターネットで行えることになりました。平成18年度の予算案に340万円が計上されているもので、パソコンと携帯電話からの施設利用予約が可能となります。導入される施設は、東公園体育館、松下体育館、市民体育館、河南体育館、市民スポーツ広場、市民球場、市民スポーツ広場と市内松江のテニスコートが予定されています。
 現在は各施設に行って予約状況を確認し、空いていれば予約する必要があるだけに、利便性は向上することになります。

【一般質問二日目】
 一般質問二日目は三人からの質問の他、緊急質問が入りました。和歌山県議会で提案されている議案の内「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」に関するものです。 
 この基本計画の変更点は、新堤防建設に伴い既存の固定堰の川底掘削を実施する計画だったものが、予算削減の関係で川底掘削をしないことになったのです。建設に要する費用は、計画では約1,110億円だったのに対して計画変更後は約1,028億円になっています。ところが計画変更で川底掘削しないで残る部分の高さと、和歌山市の所有地であり紀の川に隣接している直川用地の高さは同程度のため、紀の川が増水した時に直川用地が浸水する危険性が出てきたのです。しかし紀の川大堰は治水と利水の両方の目的を有しているのです。

 和歌山市は直川用地を活用するための計画を策定して、平成18年度予算案にも和歌山北インターチェンジ計画の調査事業予算が計上されていますし、インターチェンジ完成後に向けて市の施設建設や企業誘致を行なう方針を持っています。
 しかし紀ノ川大堰建設計画が変更となることで浸水の危険性が発生すると、水対策のたるめ排水ポンプなどを設置する必要が生じてきます。排水ポンプを設置するには、小さいポンプで約37億円、直川用地を排水出来るだけのポンプだと概算で約100億円とされています。和歌山市の財政状況からすると数十億単位予算を割くことは出来ないため、直川用地の活用計画推進は極めて難しくなります。

 法的には多目的ダムの計画変更の場合、当該市の意見を聞かなくて良いのですが、どうも和歌山県と和歌山市の業務連携が図れていないような印象を拭えません。地域全体を考えて行政機関の施策間の連携を図ってほしいものです。
 緊急質問に対して市長は、和歌山県に対して当初の計画通り進めること、仮に計画変更を余儀なくされる場合には排水ポンプの設置費用は県予算を充当してくれるよう依頼すると答弁がありました。
 明日の本会議10時から市の見解が示されます。

【参考・直川用地活用計画素案】
 昭和57年度から直川地区で企業誘致用地として用地買収に着手し、約11万8千平方メートルの土地を土地開発公社が保有していますが、幾度となく利用計画が作成され計画検討されたものの、いずれも実現には至らず未利用地となっています。
 直川用地は土地開発公社が所有する未利用地の中でも、最大規模のものであり、その債務は平成16年度末では約50億円となり、本市の重大な問題となっています。

公共的施設区画
 直川用地北東部の約2.1haの公共施設区画には、コミュニティセンター、保健センター、保育所等を計画しています。
 公共的施設区画には、このような必要性の高い、公共施設を設置したいと考えています。

企業誘致区画
 南側の約3.6ha、西側の約5.6haの企業誘致区画については、企業誘致状況、財政状況および紀の川大堰建設事業による治水効果を踏まえながら、土地開発公社から用地を順次取得し、誘致企業に貸付又は売却することを計画しています。
 今後想定される西脇山口線の整備や北インターチェンジの設置が誘致の要因と考えられ、その動向に合わせて、企業誘致に取り組んでいきます。
 特に北インターチェンジについては、高規格道路へのアクセスポイントとして、広域的な物流や都市間の交流連携を支える交通拠点として、直川用地のみならず北部、北東部地域の広い範囲で地域の活性化につながるものと考えます。

【福祉関係会合】
 本会議終了後、約束をしていた福祉関係者と懇談しました。高齢化の進展に伴い福祉施設の業務は増大、高度化しています。それに伴い福祉関係に携わる人には、高度な資格習得が求められています。今まで100歳を超える人は少なかったのですが、最近100歳を超える人の入居希望があっても驚かなくなったと言います。高齢者や認知症の方と一緒に時間を過ごすには、福祉に関する公的資格を所持していることと併せて人間としての優しさを持ち合わせていることが条件です。
 若くて元気でやる気がある、そして優しさと公的資格を有している人材が福祉の仕事に求められています。

【新規起業】
 和歌山市でも元気な若手の起業が継続しています。夜にお会いした二ヶ月前に起業した経営者は、朝も夜もなく既存の企業に新規ビジネスを知ってもらうため走り回っています。
 20歳代から30歳代前半に苦労と経験を積み起業していますが、和歌山市の市場は硬直化しているため既存の企業やしくみの壁を打ち破るのは大変な労力を要しています。しかし確かな手応えを感じ始めていると言います。新しい分野が伸びてくると和歌山市の市場にも変化は起きる筈です。
3月 6日(月) 「一般質問初日」
【一般質問】
 市議会では本日から一般質問が開始されました。平成18年度施政方針に関しては各会派からの代表質問で質しているため、一般質問では現在の市の課題に関してのものが取り上げられています。市道以外の道路問題や学校の二学期制、学校給食の米飯に関する課題が取り上げられるなど活発な質疑が交わされました。

【環境保全対策特別委員会打ち合わせ】
 平成18年2月議会で開催する環境保全対策特別委員会に関して事務局と打ち合わせを行ないました。今回の議題は、平成18年度環境保全対策主要事業実施計画についてと、大気汚染常時監視測定局の適正配置に関しての問題を取り上げることに決定しました。
 実施計画での変更点は、太陽光発電システム設置費補助金の受付が平成18年度をもって終了することです。これは住宅用太陽光発電システムを普及させるため、平成12年度から太陽光発電システムを設置した方に対して国の新エネルギー財団からの補助金に対して1/3を和歌山市から追加補助していますが、新エネルギー財団の補助制度が平成17年度で終了するため、国の補助施策完了に伴い和歌山市の補助施策についても平成18年度の受付分で終了とするものです。
 平成12年度の制度発足以来、和歌山市で補助した補助金は約640件、一件あたりの平均支出は12万円となっています。現在の和歌山市の補助金は1kWh当たり6,600円で、住宅用太陽光発電システムの容量は平均3kWですから、一件当たり約2万円の補助となります。
 普及拡大を図っていた当初の補助金額は大きかったため平均補助は約12万円となっていますが、ある程度普及が図れた今日においては一件当たりの補助金額は減少しています。
 大気汚染常時監視測定局の適正配置については、従来から課題となっていた監視測定局設置箇所の見直しを図る予定です。

【会合】
 和歌山市内でIT企業の方と懇談。企業や事務所、政治家はホームページを持つのが当たり前の時代から、選別時代に耐えるために内容の充実と検索エンジンでのヒット率を高める必要に迫られています。検索エンジンによる検索結果で自分のホームページを上位に持ってくるためには技術が必要なのです。大手企業や人気サイトが検索の結果において、必ずしも上位に位置する訳ではありません。そこでSEO技術の活用を図ることも必要な場合があります。
 和歌山市でもSEO技術を提供してくれる企業があり業績は伸びています。営業のツールとしてホームページの役割を考えてみます。

【懇談2】
 情報化社会そして社会の発展に伴い、ひとつの企業や個人が対応出来ることが少なくなってきました。各部門で専門化が進んだ結果、事業を遂行するためには分野の異なる何人かでチームを組み対処する必要があります。企業と異なりチームには約款や決まりは少ないため、お互いの信頼が最も大切になります。短期的な貸し借りではなく、長期的にお互いが発展出来る関係を構築していることが信頼です。この信頼を前提として現代風の仕事は進められています。チームにおいてはお金よりも信頼、この価値観が第一に来るべきなのです。

【欽ちゃん球団】
 欽ちゃん球団和歌山箕島球友会の試合広報用のチラシが3万枚増刷されてきました。
 夜は仕分け作業を行い、地域毎の教育委員会へ案内する準備が整いました。既に海南市や岩出町、紀の川市には個別に配布を行うなどの動きをしていますが、印刷枚数が不足していたため和歌山市内での配布は明日以降となる予定です。
3月 5日(日) 「政策研究フォーラム」
 政策研究フォーラム関西支部による政策懇談会に出席、開催会場は白浜町のホテル古賀の井です。政策研修を目的にした政策懇談会は東京で毎月開催されていますが、今回は関西支部で白浜町での開催となりました。
 講師に拓殖大学海外事情研究所の木村汎教授をお迎えして、「東アジアの動向」をテーマに講義を受けました。
 ヨーロッパと比較した東アジアの特徴は、各国の体制が相違しているため一体感を感じにくい点にあります。EUに参加しているヨーロッパ諸国は資本主義体制が取られていますが、東アジアの国々はそうではありませんから東アジア共同体形成は簡単なものではありません。

(政策研究フォーラムにて)
 体制が相違していることから外交関係も難しいのです。同じ民族でも中国と台湾や韓国と北朝鮮などの分断国家が存在していることや、日露間では平和条約が未締結になっていることなど国の関係回復が容易ではありません。

 経済的補完関係があれば関係が構築出来るものではなく、人や国家にはプライドがありますから経済関係や地理的条件だけで全て収まるものではないのです。
 地理的に近接していることで連携を深める地域主義の時代と言われますが、実は地域主義に向かっている訳ではありません。一方ではグローバリズム化と言われるように、地域の垣根が無くなりつつあり世界は一体化の方向に向かっている指摘もあります。ですから今の時代は、統合化と断片化が同時進行していると考えるのが正解です。
 統合化とはEUに代表されるように、世界がひとつの方向に向かっていく力を表します。断片化とは旧ソ連が15の共和国に分かれているように、ひとつの国が小さくなっていくことを示しています。

 このように世界の動きは複雑ですから、地域主義だけで東アジア共同体が確立出来る訳ではありません。まして東アジアの国々は、政治体制や経済発展段階がまちまちであり、宗教と価値観も異なっています。このように多様性のある国家が連携を図るのは現実的ではありません。
 国家関係は3つの関係があります。それは協力と競争と対立の関係です。人間関係に置き換えると、友人とライバルと敵の関係と言えます。どんな人との間も3つの関係があり、友人関係が濃いと協力出来ますが敵対関係が濃いと対立関係になります。関係の濃淡により関係は異なります。
 ですから絶対的価値観ではなく相対性の価値観を持つことが必要となります。相対性とは「Never say never」(米国元副大統領ヘンリー・キッシンジャー氏)の言葉に代表される価値観です。これは「世の中には絶対起こらないことはない」と訳せるように、世の中には絶対的なものはないと言うことです。


(白浜町の代表的観光資源
「円月島」)
 自分の価値観だけが絶対的だとすると敵対関係になりますが、自分意見と相手の意見の違いを認めることで何とか妥協出来る方策を見つけることが民主主義の根本です。多数決とは自分を含む多数の意見を押し切ることではなく、相手の価値観を尊重し認めた上で多数の意見を実行するものです。このような相対主義を相対的絶対主義とも言いますが、世の中、絶対主義ではなくこの考え方が基本となります。 要約すると以上のような内容になります。
 終了後、白浜町から和歌山市に戻りましたが、阪和自動車道が渋滞したため、手前の吉備で一般道に降りての岐路に着きました。
3月 4日(土) 「コラボ・アート21」
【コラボ・アート21】
 かんでんコラボ・アート21「2005障害者アート公募展」が本日から3月12日まで開催されています。障害のある方の芸術活動に発表の場を持ちたいと主催団体は願い募集し、応募のあった作品の中から入選作品を選んで皆さんに公開しているものです。 そして障害のある方の芸術作品展に理解を示し会場を提供していただいたのは和歌山東急インホテルです。障害のある方を支援させていだきたいと和歌山東急インからの暖かい申し入れをいただき会場をお借りいただけたことから、和歌山市内で初めて展覧会を開催することが可能になりました。心から感謝申し上げます。
(和歌山東急インで開催中の
コラボ・アート展)
 和歌山東急インでは、障害者に優しいホテルを目指してホテルの4階にオストメイトを備えた障害者用トイレを平成17年12月に設置しました。和歌山市内でオストメイトを設置しているトイレはまだそれ程多くありません。和歌山市の公的施設でも、平成18年度予算案で和歌山市民会館に設置する計画がある程度です。
 和歌山東急インでは、20年も前から障害者施設との交流を深めている他、施設の方を毎年ホテルに迎え入れたりするなど和歌山市内において障害者との交流を先駆的に行っています。全国を見渡すと利益を追求することだけを目的にしているホテル経営者もいるだけに、和歌山東急インホテル関係者の、地域があるから企業が存在させてもらっているという気持ちには暖かいものを感じます。

 さてコラボ・アート21の最優秀賞は絵画作品の「おばけ」です。何とも愛嬌があり心温まる表情のおばけを描いた作品で、展示会場の入り口に展示しています。昨日展示のお手伝いをしている時にも思ったのですが、今回展示されている全ての入選作品は見る人に語りかけてくれる暖かさがあるのです。
 作品を通じて語り合える。和歌山市内で初めて開催されているコラボ・アート21、是非ご覧下さい。

【雛流し】
 コラボ・アート21を観た後に観光事業者と話しました。北海道出身のこの方は、北海道とは異なる和歌山の観光資源のレベルの高さを認識してくれています。昨日行われた加太淡島神社の雛流しを見に行って、全国に発信出来るレベルの行事であると確信をしたそうです。雛流しに訪れた人は8,000人、今のままでも十分認知度の高い行事ですが、旅行業界と協調することで更に加太も和歌山市も盛り上げられる可能性があります。雛流しを主体とした和歌山市観光案内を発信すれば、和歌山市を訪れる人そして宿泊客も呼び込める可能性があります。
 

(雛流しで有名な加太の淡島神社)
長年全国の観光事業を見て来たこの経営者の方が和歌山市の中で全国レベルの行事としてお客さんを呼び込めるものは、加太の雛流しと和歌浦の和歌祭だと言います。雛流しは独自の文化性と40年の歴史がありますし、和歌祭は紀州徳川家の時代から続いている歴史と精神があり、歴史的背景を基にした本物の祭りだからこそ、全国に誇れる地域資源で有り得るのです。雛流しは全国各地である行事ですが、加太の雛流しは船に積んだお雛様を海に流している点に特長があります。
 地域の観光資源は建築物や新しいものではなく、和歌山が時間をかけて育んだ人が主体のソフトにあります。時間の洗礼を浴びた中で生き残ってきた行事を大切に守り、継承していくことが地域の観光資源を更に発展させることになるのです。
 他地域の視点で見ると、和歌山市から全国に発信出来る売り物が既に存在していることが分かります。

【写真展】
 三田写真クラブによる恒例の写真展が開催されました。毎年この時期に開催されているもので、クラブの皆さんは写真展を目指して1年間の活動を行っています。目指すべき目標を持ち展示会に出展する意識を持って撮影するのと、何も目標を持たないで撮影するのでは作品創作意欲も作品の質も違ってきますから、何事に取り組むにも結果を出すためには目標を持つことの大切さが分かります。
 この展示会を目指して創作された作品は四季を感じるものがたくさんありますから、1年間を通じてメンバーの皆さんが活動しているか伺い知れます。

(写真展会場にて)
作品を説明してくれる表情が活き活きとしているように、自分の活動を他人に見てもらうことが最も生き甲斐を感じられるものです。皆さんの活動に刺激を受けた写真展でした。

 午後から明日の政策研究フォーラム出席のため、開催地の和歌山県西牟婁郡白浜町へ移動。
3月 3日(金) 「代表質問」
【モラル崩壊】
 朝の懇談会での会話。ある方が先週、大阪市内に出張した時の出来事です。駅構内に5人の大学生が地べたに座って話をしていました。企業訪問の話題でしたから大学3年生の集団だったようですが、そこで就職を希望する企業へ提出するエントリーシートに関して、次のような会話を聞いて愕然としたと言います。
 大学生A「エントリーシートはどうやって書くの。面倒くさいわ」
 大学生B「そんなの簡単。インターネットを検索すればエントリーシートの書き方があるので、それをコピーするだけで完了。簡単」
 大学生C「色々書き方が記載されているので直ぐに出来るよ」
 以上のような会話内容を聞いて心が寒くなるものを感じました。確かにインターネットを活用するとエントリーシート位は簡単に作成できると思いますが、それは果たして自分を表現出来るものなのでしょうか。例え文章が稚拙だとしても自分で考え、自分で文書表現することで自分を見つめ直すことが可能となります。他人がインターネットに掲載している模範的な履歴をコピーしても見栄えは良いかも知れませんが、全く実態を伴わないものです。

 以前、卒業論文や論文の課題を与えられても、考えることや文献を調べることなく、インターネットを活用して論文を簡単に作成している事例があると聞いたことがあります。インターネットの情報は限りなくありますから、例え大学の先生だとしても他人の論文や文書を引用しているか否か、調査するのは難しいと思われます。
 大学内だけの研究ではなく、就職活動にも他人の知恵を拝借する姿勢、つまり借り物の人生を過ごしている人がいることに危機感を感じます。何でも簡単に入手出来る時代ですから自分の考えを補完するために情報媒体を上手く活用するのは良いのですが、核心となる部分を引用するのはいただけません。
 他人の人生を生きている訳ではありませんから、時間がかかっても面倒臭くても主体性のある生き方を探したいものです。

【紀州子ども語り部】
 紀州子ども語り部コンテストが終了し、平成17年度事業としての紀州子ども語り部育成事業は全て完了しました。 

(紀州子ども語り部コンテスト
報道記事)
早朝から関係者が集まり記念冊子の編集内容の打ち合わせと精算を行ないました。
 記念冊子に掲載する写真を選択していると各研修会の記憶が蘇ります。約半年間をかけた事業が無事終えた安堵感と、実施して良かったと充実感を関係者は感じています。

 記念冊子には、研修会の写真と使用したテキストの掲載、コンテストでの発表内容をまとめたもの、そして主催者と和歌山市長と和歌山市教育委員会教育長からの挨拶を掲載する方針を確認しました。
 和歌山市の平成18年度の重点施策に「城よりはじめよ」があります。子ども達が子ども語り部研修会を通じて学んだものは和歌山市と和歌山城の歴史だけではなく、歴史と先人達が育んでくれ、そして今、自分が暮らすまちに誇りを持つことです。子ども達に和歌山市の歴史の一端を引き継ぐが出来た事業も継続すべきだと意見が一致したところです。

【代表質問】
 市議会定例会は各会派による代表質問が行なわれ、市長の施政方針に対する見解を質しています。
3月 2日(木) 「市議会定例会」
【委員会報告】
 本日の市議会定例会では平成17年度補正予算審議に関する委員会報告があり、朝から教育民生委員会で報告内容の確認を行ないました。本会議での報告内容は障害者自立支援法に伴う条例案の確認事項と市貸付金施策の滞納分の回収方法について、そして小中学校の耐震補強工事についての3点です。
 午前中は報告の後、採決を行った結果、平成17年度補正予算案と障害者自立支援法に関する条例は全て可決されました。
 午後からは平成18年度当初予算案の説明がありました。
 当初予算案は一般会計で1,214億2,193万1千円、特別会計は1,527億7,754万1千円、公営企業会計176億6,289万円、合計2,918億6,236万2千円となっています。

【福井県の感想】
 ライオンズクラブ事務局で打ち合わせ。先日行なった福井県での例会を話題としました。福井県では企業が進出していて要望すれば見学も受け入れてくれる所もあり、旅行行程を考える際に候補地と成り得ます。それは最近、観光だけを目的にした旅行計画ではなく、施設見学や体験するものを希望する方が多くなっているからです。
 また食も体験のひとつです。地元で採れた産品が夕食にあるとその地に来たことを実感出来ますが、福井県の場合は蟹や甘エビが出されるので満足感があります。
 福井県での企業見学や宿泊体験を通じて、観光に力を入れている和歌山に不足しているものも少し分かったような気がしていると話してくれました。市外へ研修会に行くと学ぶべきものがあります。
 
【警察と役所】
 文房具店を訪問。卒業式の真っ只中、そして入学式も控えているだけに元気が感じられます。ここで市政に関する話し合いを行ないました。
 店主は「警察と役所には世話になりたくないよねぇ」と感想を漏らしてくれました。ただ警察は自分が悪いことをしなければ行くことはないので自分次第ですが、役所は行きたくなくても行く必要が発生する場合があります。
 店主が役所に行きたくない理由は、過去の役所の対応の悪さから来るものです。事例は二つあります。用件があり市役所1階を訪問したところ、事務手続きの窓口が分からなかったので窓口の方に聞いたところ、座った姿勢のまま指を刺して「あっち(あちらの方)」と一言。指を指す方向も曖昧で分からなかったので、再度場所を聞くと再び「あっち、あっち」と一言。
 仕方なくその場を離れたところ、幸運にも知り合いの職員さんが2階から降りてきたので、手続き場所に連れてもらい用件を済ませたそうです。連れてくれた職員さんに対して同じ市役所に勤務している職員さんの悪口を言うのも嫌なので、窓口対応の件は話さなかったのですが、兎に角ひどい応対で役所には二度と行きたくないとの思いを今も抱いています。

 もう一つの事例は次のようなものです。かつて地元から市議会議員が誕生したことがあったようです。どんな市議会活動をしているのか近所の皆さんと一緒に議会一般質問の傍聴に行ったところ、その議員は途中で退席して一般質問が終わるまで議場に戻らなかったそうです。その態度を見て議員の活動に疑問を持ったのです。一般質問の内容が、例え自分に関係していなくても市民の代表として市議会にいるのだから、市政の課題が取り上げられている一般質問をする、同僚議員の質疑を聞く姿勢が必要だと言うものです。それが市民の代表者としての最低限の行動なのに、それすら出来ていないことに疑問を感じ、それ以来市議会にも行かなくなったのです。
 市役所の対応と支援した議員の議会での態度から行政機関に対する疑問を生じさせてしまったのです。
 幸い、最近は役所の姿勢が変わっているし熱心な議員もいることを認識してくれていますが、行政不信になった経緯は一部の方の些細な態度からです。行政に関わっている一人ひとりにとっては毎日同じような出来事の繰り返しかも知れませんが、来庁者にとってはたった一度の出来事かも知れないのです。その一度の出来事の印象が悪いと、全体が悪いように思ってしまいます。
 逆にたった一度の応対の印象が良いものであれば、役所に対して良い印象を持ってくれることになります。役所や企業の印象を決定する全ては、人から始まると言っても過言ではありません。

【安全対策】
 ある自治会の地域内で不安全箇所の点検を行ったところ、拡張された道路で危ない箇所があったため現地調査しました。当該自治会長と地主である企業との三者で協議を行いました。道路拡張により車の通行量が増加したため、環境変化によって危険箇所に変化しているのです。早速三者が協力して安全対策を講じる方向で確認し合いました。工事を伴いますが行政頼みではない方法でしかも迅速に解決させます。


【チラシ完成】
 平成18年4月1日に開催する欽ちゃん球団の茨城ゴールデンゴールズ対和歌山唯一の社会人公式チームの和歌山箕島球友会の広報用チラシが仕上がりました。これは県営紀三井寺球場にナイター設備が完成することを記念したイベントです。

 開場は14時、試合開始は16時からです。少年野球教室を開催する他、地元和歌山をもっと元気するため紀州レンジャーも登場します。

(完成した和歌山ベースボール
フェスティバルのチラシ)
 NPO法人和歌山野球振興協会夢クラブ主催のため、前売りチケット販売に協力してくれる企業も現れました。スポーツパラダイス和歌山、松源、カメラの西本、中紀バス、ローソン、県民文化会館、宮井平安堂の各店です。いずれもNPO法人の活動を支援してくれ、地域活性化と青少年育成に理解を示してくれる会社で、協力に感謝する次第です。
 本日は完成したばかりのチラシをNPO法人のメンバーで、各店舗や教育委員会向けに仕分け作業を行いました。開催まで後一ヶ月、試合開始が今から楽しみです。

(チラシの仕分け作業)

【懇談会】
 夜は懇談会。素晴らしい活動をしている方々との懇談で元気をいただきました。一人の方は毎日遅くまで仕事をしても、接する相手から「ありがとう」の一言をいただくと元気が回復すると言います。仕事で疲れるのではなく元気になる。これは自分にあった仕事を見つけた結果でもあり、生き甲斐を感じている証拠です。
 そして今週大学を卒業する娘さんは母親と同じ子どもと向き合う仕事をすることになりました。美術系の大学だったのに卒業間近に進路変更をした訳ですから、母親の生きざまは子どもにも影響を与えることが分かります。
 両親が生き甲斐を持った仕事をしている、家庭でも仕事でも活き活きとしている姿を見ているだけで、同じような仕事をしたいと思わせてくれます。大人が生き方の見本を示すことで子どもは自分の道を見つけることが出来ます。
3月 1日(水) 「和歌山市の新規施策」
【貴志川線】
 平成18年2月28日、国土交通省から貴志川線鉄道事業譲渡と譲受が認可されました。このことにより、和歌山電鉄株式会社が平成18年4月1日から貴志川線の後継事業者となることが正式に決定しました。

【給与明細書広告】
 和歌山市職員さんの給与明細書の裏面を活用した広告掲載を実施することに決定しています。広告掲載の時期は平成18年4月から平成19年3月までの給与と年2回の賞与、合計14回分の給与明細票に広告を掲載することが可能となりました。
 給与明細書の形状は、圧縮葉書、枚数は一回当たり約3,700枚、広告サイズは縦9センチ、横9センチ、印刷の色は一色です。
 公募するのは2社の予定です。平成18年4月から9月までの6ヶ月間と平成18年10月から平成19年3月までの間の二回に分け、コンペの結果、それぞれ1社が広告掲載することが可能となります。
 募集は平成18年3月1日から3月10日までの間、総務部人事課で行ないます。

【住宅施策】
 平成18年度の新規事業として「住宅新築奨励事業案」があります。この施策は、和歌山市内に住居するために住宅を新築した人、新築マンションを購入した人に対して、和歌山市商業協同組合が発行する商品券30万円分を交付するものです。
 議会での審議が未完のため決定ではありませんが、概要は次の通りです。
 目的は子育て世代の支援と地元経済の活性化にするものです。
 対象者は和歌山市外からの転入者でも和歌山市内在住者でも可です。
 その他の条件として、新築物件の登記名義は本人で平成18年4月1日以降に登記されたもの。年齢は概ね世帯主が35歳以下を対象とする予定。両親と同居でも可能です。建築面積は約40坪。所得制限を予定していて、年収約500万円以下で検討されています。なお、税金や国民年金など、公的なものの支払いを行っていることは最低限の条件となります。
 募集時期は議会承認後、事務手続きに入りますので、平成18年7月頃からの予定となっています。

【印刷業界】
 若手の印刷会社経営者と話す機会がありました。デジタル化に伴い印刷業界も従来の形の出荷は減少しています。葉書やチラシの印刷などは家庭用のプリンターでも対応出来る分野になっており需要は減っているため、現状を維持または成長するためには新規分野を開拓する必要に迫られています。ただ簡単なものではなく試行錯誤を繰り返して解答を見つけたいとしています。プリンターとは明らか異なる高品質な印刷技術を提供することや、プリンターで対応していたら時間ばかりを要している分野に対して低価格で大量の印刷物を迅速に提供するなどのサービス体制を整えていますが、抜本的な需要開拓ではありません。
 従来の延長戦上ではない何か打開策を検討しているようですが、実現させるまでには時間がかかりそうです。経営環境に影響を与える大きな要因は外部環境の変化ですが、家庭までデジタル技術が浸透していることの影響は大きく、印刷業界ではデジタル時代の戦略を構築しています。
 若手経営者達は様々なアイデアを出し合っていますから、現状を切り開いて次の時代に耐えうるサービス体制を築くことを予感させてくれます。

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