9月 30日(金) 「小学生の絵画」 
【朝会】
 朝9時からの会合では人の本質についてをテーマにしました。仕事を一緒に行う場合、つきあいがあるからと言ってチーム目的や資質を勘案しないで安易にチームに入れてしまうと大変なことになります。仕事にブレーキがかかったり、スピードを減速させることがあります。更に悪いのは、チームの誰かに責任転換を行ったうえ逃げの姿勢に入ることです。一人このような人物がチームに入ると、チームが不調和音になり同じ目的を目指した活動から遠のいていきます。
 結局仕事を軌道に乗せるタイムリミットがやって来ますから、誰かが解決する必要が生じます。この場合、単独で課題を解決しようとすると疑惑がかかりますから複数人で解決策を見出すことです。一人で解決しようとするとその過程で他のメンバーから不満が発生しますから、良い課題でも悪い課題でもチームメイトを巻き込むことです。
 関係者が一同に会して課題を話し合うことで一気に解決する場合があります。出来ることと出来ないことを一緒にしてしまうと議論は前に進みませんから、きちんと仕分けをして解決策を話し合いすることです。熱くなっている当事者以外の人が間に入ることで解決の糸口が見つけられます。

【コンサート打ち合わせ】
 平成17年10月22日のコンサートの打ち合わせを行いました。場所は和歌山市内のアバローム紀の国です。出演する演歌歌手も一緒に打ち合わせに臨みました。チケット220枚は既に完売で世話人一同嬉しい悲鳴をあげています。評判が良く申し込みは300人を超えていますから、本人の希望で今回ご入場していただけなかった方には別の機会を設ける方向です。
 打ち合わせをしていると本人の歌に賭ける熱意と真剣さが伝わってきます。何としても良い舞台に仕上げたいので事前に出来る限りのことはしておく姿勢です。本人と世話人の気持ちを統一することが成功の条件です。本番まであと三週間となりまとまりが出てきました。

【光ファイバー】
 和歌山市内では光ファイバー網が充実してきています。通信スピード対する要求が高度化していてインターネットも電話も光回線を利用する要望が多くあります。和歌山のインターネット接続率は全国と比較して低いのですが、申し込みをしても最短で二ヶ月待ちの現状があります。更に普及していくと文化も生活も変わりそうです。

【子ども語り部研修会】
 紀州子ども語り部を育成するための研修会日程と場所が決定しました。平成18年3月末を目途に計5回の研修会と子ども語り部コンテストを実施することにしています。和歌山市は和歌山城を拠点としたまちおこしを目指していますが、この研修会はそれに即した取り組みです。
 小学校4年生から6年生までと中学生を受講対象にしています。日常生活を過ごしていると自分達のまちのことを良く知らないのが現状です。楽しく学習出来るように工夫を凝らしていますから多数の参加をお待ちしています。

【小学生の絵画】
 夏休みの課題としていた平和に関する絵画が仕上がってきました。本日はある公立小学校を訪問し121点の作品を預かりました。小学校5年生の生徒が対象でほとんどの生徒が平和の絵を描いてくれました。大人は平和のテーマだけでは絵にすることは難しいのですが、子ども達はそれぞれが違う平和を表現した作品を提出してくれました。
 いずれも力作揃いで、評価をさせていただくのが勿体ない位です。
 校長先生と5年生担当の先生が熱心だったので多くの生徒に主旨を説明し、また初めての活動だったのですが平和を仲介にして友達が拡がりました。

【障害者の作品展示会】
 関西各地の障害者から応募のあった作品展を平成18年3月に和歌山市内で開催するため、本日は会場の下見に赴きました。展示作品は約30点、十分な広さがありますからここを絵画展の拠点にすることにします。

【駐車場】
 和歌山市にもマンションの新築が目立っていますが、ご夫婦で車を持っているとマンションの駐車場に吸収しきれない場合があります。そこで近隣の駐車場を探すのですがタイミングが良いと直ぐに空きが見つかります。明日からの駐車場を借りるために一緒にオーナーを訪問したところ直ぐに決定しました。
 何事もタイミングが大切です。

【和歌山市活性化策検討】
 和歌山市を元気にする企画会議を開催しました。5人のチームで構想を議論し、書類をまとめている最中です。新しい企画はスピードが勝負ですから、全て決裁者まで報告をしているとタイミングを逸することがあります。
 今回話し合っている企画案について、ある企業では従業員から意見を聴取してもらったり、高校生にも聞き取り調査を検討しています。
 企画案を実現するための日程を調整し、最終目標達成時期と向こう三ヵ月後に計画が達成しているべき目標を決定しました。様々なところで和歌山市活性化策が検討されているように、地域活性化策に関して民間の活動が進展すれば夢は夢ではなくなります。

【会合】
 深夜に会合では話し合いのテーマが沢山ありました。子ども語り部研修会について、社会貢献出来る薬草湯生産方法の確認について、和歌山市の課題三点について、和歌山市市長としての和歌山市の将来構想について、和歌山大学特別講義について、文化活動について、音楽活動についてなどが主な内容です。
 これらの話し合いは、複数人で確認を行いながら進めると計画の進捗状況が確認できますし、新たな課題を抽出することも可能です。
9月 29日(木) 「環境保全対策特別委員会」
【環境保全対策特別委員会】
 環境保全対策特別委員会が開催され、平成17年度和歌山市環境調査に関する報告を受けました。和歌山市はISO14001を取得、天然ガス自動車の導入台数が全国でもトップクラスにあるなど環境対策には力を注いでいます。和歌山市内には海岸線が延びていて工場が立地していることから、早くから環境対策に熱心であったことも要因の一つだと思います。
 総論では先進的ですが各論に入ると、最近では財政難から環境対策よりも財政面を重視した取り組みになっているため進捗していない対策項目もあります。
 例えば都市ガスとプロパンガスを比較すると二酸化炭素の換算値は都市ガスの方が低いのですが、コストの関係で市営住宅においてそれを選択していないケースがあります。初期コストを重視し環境対策を次に持って来ている事例があるように、財政を所管する部門の力が強いことが分かります。

【英国から帰国】
 夏休みを利用して英国に語学留学していた学生と昼食を取りながら懇談しました。英国ではテロ騒ぎがあった時に一人で英国に向かい6週間の語学研修を終えて無事帰国しています。行く前よりも少し逞しくなって帰ってくれました。
 語学力向上も目的ですが、世界中の学生と友達になることも行くに当たっての大きな目的で、それも見事達成しています。
 UAEやリビアの学生と仲良くなったことを話してくれました。文化や宗教観は違っても学ぶ意欲と若さは同じです。イスラム教ではアルコールは飲みませんし豚肉を食べませんから食生活は日本人と全く異なります。懇親会でもビールなどは一切飲まないし、お菓子や出された見慣れない料理については全て豚肉、または豚肉エキスが含まれていないか確認するようです。イスラム教は戒律が厳しいことは認知していますが、日本人のように妥協をすることなく徹底しています。
 鶏肉などは食しますが、どれだけ満腹でも肉類を残すことは絶対にしません。その理由は、命ある動物を人間が生きるために殺して食しているからです。大切な命を人間のために捧げてくれた動物の肉を残すことは出来ないのです。日本の食前の習慣である「いただきます」は、大切な命をいただくことを意味していますが、私達が忘れていることをアラブ圏の若い学生は大切に守っています。
 野菜は残しても肉類は残さないことの意味は、子ども達に伝えたいことのひとつです。

 さてアラブ人の学生と仲良くなった彼は、帰国前の夜「東洋人なのに親切にしてくれてありがとう」とお礼を言ったところ、彼らからの返答は「それは当たり前のことです。例えば、馬鹿と言われたら馬鹿と言い返すでしょう。親切にしてくれた人には親切にするのは当然のことです」と言うものでした。
 人間として当たり前のことかも知れませんが、先進国の一員である私達はややもすると素朴な心を忘れているような気がします。親切にしてくれた人に付け込むことをしたり、親切よりもお金を重視したりする風習も出始めています。
 他人から親切にしてもらったらそれ以上に親切にすることが世界共通の考え方です。当たり前のことが当たり前ではなくなっている日本において、海外の視点受け入れることは大切なことです。
 英国での授業の一コマで、世界で一番進んでいる国はどこだと思いますかをテーマに議論をしたそうです。日本人の彼は「アメリカ」と答えたのですが、大半の学生から微笑みながら「違うよ」と言われたのです。世界で一番進んでいる国は日本だと言うのです。日本に暮らす日本人はこの事実に気づいていません。
 毎日の出来事に不平、不満を漏らしていますが、この国で不満があれば世界のどこの国に行っても不満から逃れることは出来ません。パソコンで情報が容易に入手出来る、好きな映画を見られる、ゲーム機器とゲームソフトを持っている、新車を購入できる、世界に通用しているアニメを生み出している、携帯電話が溢れている、これだけ何でも揃っていて、若くてもその大半を入手している国は日本以外にありません。最も恵まれた生活環境で暮らしていることを認識すべきなのです。
 それを享受するだけではなく、日本以外の国にもこの幸福を分け与えるための活動を起こすことが日本に求められていることです。日本にいると気づかないことを海外で学べることもあります。
 彼の話を聞いているとかけがえのない体験をしてきたことが分かります。来年大学卒業後は再び英国に渡り、語学力を高めて大学院入学を目指すことになります。合わなかったのは食事だけの彼には順応性がありますから、世界観を身につけて和歌山市の将来を支えて欲しいと願っています。

【和歌山大学】 

(秋に特別講演会を予定
している和歌山大学)
 和歌山大学学長とシステム工学部教授と打ち合わせを行いました。議題は大学の特別講義についてです。地方にいると世界トップレベルの知識に出会う機会はそれ程多くありません。和歌山大学に学ぶ学生が世界レベルに触れる機会と意識改革を目指して、10月に特別講義を開催することになりました。
 国土軸を外れると物流や情報、流行の他にも、文化や知識の流れも悪くなっています。和歌山市にトップレベルの知識を導入することで、学生達に世界を実感してもらいたいと願っています。
 特別講義開催が決定したことで後は詳細を詰めて行きます。

【シャンソンライブ】
 夜は和歌山グランビアホテルでシャンソンライブがあり出席、橋本佳代先生によるライブで秋の夜を満喫しました。会場が満員で埋まったように、シャンソンを楽しむ人が確実に増えていることが分かります。橋本佳代先生が10年前に和歌山市にやって来てシャンソン教室を始めたのがきっかけで拡がりを見せました。始めることも継続すること、どちらも難しいものですが、和歌山シャンソン協会はそれを達成したことで益々活動の領域を拡大しています。
 音楽活動で得られた収益について、社会貢献活動を行っている民間団体に寄贈するなど文化活動から福祉活動への支援までカバーしています。
9月 28日(水) 「教育民生委員会採決」
【指定管理者制度】
 朝一番で指定管理者制度に関する打ち合わせを実施。民間が協働することで行政サービスレベルを高めようとする活発な動きがあることは、和歌山市にとって喜ばしいことです。地域活性化の息吹を感じます。民間の力を結集した管理運営体制、パートナーとの協働、高い行政サービスレベル、新しいレクリエーションの導入など、和歌山市では従来無かった姿があります。指定管理者制度の審査は誰が見ても納得する形で資料の公開と公開審査を望みたいものです。
 和歌山市では行政施策に民間活力を導入するための市民提案事業の審査は公開で行われた実績があります。和歌山県の施設においても、このような前例を基にした取り扱いをして欲しいものです。

【教育民生委員会】
 委員会三日目は採決です。提案された議案は全て可決、提出されている請願は1件取り下げ、残りの4件は継続審議と決定しました。継続審査の請願は、国会で継続審議されているもので法案の内容が分からないため、国会の動向を見極める必要があるためです。
 今回の教育民生委員会では、福祉施策や教育問題に関して地方行政の取り組みとしての課題が露呈された部分がありました。福祉や教育問題については財政難とのバランスをどう図るのか悩ましいところです。
 自立した施策がどれだけあるのかが地方自治体としての実力であり地域の活力を図る指針になると聞くことがあります。和歌山市独自の施策で誇れるものが少ないように感じます。行政機関だけで独自施策への取り組みが無理なら、民間との協働姿勢が必要となりますから、指定管理者制度による民間力の活用などに取り組んで欲しいものです。

【身近になったM&A】
 元都市銀行員で転職して証券会社に勤務としている投資銀行部の方から、経営環境の変化と対抗策について話を伺いました。
 帝国データバンクから中小企業10万件のデータを引っ張り出すと気づくことがあります。それは現存している中小企業の内、昭和35年から昭和45年まで、つまり東京オリンピックから大阪万博の時代の10年間に約70%が起業されているのです。日本が高度成長期にあったこの時代に多くの企業が設立されています。起業が比較的容易な時代であったことを考えても大変な数字です。現代と同様に会社から独立して起業した若い経営者の力を感じ取れます。
 ところが直近の10年間で、これらの中小企業の経営者の平均年齢が6.7歳高齢化しています。起業して35年から45年経過した現在、65歳から70歳を越えた創立者が経営第一線で頑張っていて後継者が育っていない環境にあります。
 理由として考えられるのは、若い世代の価値観が多様化しているため親の会社を継がないこと、親と一緒の独立旺盛なDNAを受け継いでいること、高くつく自社株の相続税評価などです。株の相続税評価が高くなるのは額面での評価ではなく、時価評価プラス利益状況で図られるため理論上の評価がされるからです。
 この方が今まで関わった事例で、株式額面1,000万円の会社が、創業者が死去して子どもが相続した株式の国税庁の評価は3億5,000万円になったこともあるようです。上場していない中小企業の株式を動かすことは困難ですから、自社株を相続した場合に相続税の支払いが大変になります。
 経営者の高齢化に伴い後継者不在の問題と相続税対策の問題が生じます。
 その対応策としてM&Aがあります。商法と税制の改正で中小企業も対象となり、M&Aで経営をバトンタッチすることも可能となりました。後継者や従業員にとって利点があります。
 また後継者が存在する場合は、自社株を引き下げすることで対処が可能です。利益を圧縮し株価が下がった時点で後継者に贈与する対応策が考えられます。
 いずれにしても自社は自分で守ることが基本ですから、M&Aや上場してない企業の株価対策について生前に対応しておくことが必要です。

【企業統合】
 ある企業が10月1日を持って三社統合になります。本日はその会社で従業員全員が集まる最後の会合に招待をしていただきました。
 40年余りの社史を持つ会社が消え去る現場に立ち会うのは寂しいものです。代表者から30分に及ぶお別れの挨拶がありました。三社統合することで、この会社で仕事をしている皆さんは別々の職場に向かうことになります。
 代表者は、振り返ると熱いものがこみ上げてくるので過去は振り返えらず、新しい会社の行く先だけを見つめたいと話を締めくくりました。その地域で存在していた会社がなくなるのは地域にとっても寂しいものです。丁度、高度成長期に創立された会社の歴史が閉じようとしています。会社は永遠に存続するものではないことを改めて知らされました。 
 この日にお呼びがかかったことは偶然ではなく、この事実から時代を読み取る必要が課せられています。会社は単に利益を生み出すだけの存在ではなく、ここで働いた人と家族の人生を支え40年の歴史と思い出も生み出していたのです。
 会社は法人格が与えられているように、従業員と共に生きる存在であることが分かります。勿論、商法上の法人格は権利の主体となることを意味するものであって、感情的な意味は持ち合わせていませんが。
 ただ最後の一日ぐらいは立ち止まったとしても、利益を生み出す存在の会社も従業員に感謝しているように感じます。皆さん、お疲れ様でした。10月から新しい旅立ちが待っていますから次の歴史を刻んで欲しいものです。

【指定管理者打ち合わせ】
 本年度の指定管理者制度も最終局面に入りました。どの施設に対しても、公募を予定している団体は最終の詰めに入っています。提案書類のレベルで地域の実力が分かりますから、各施設に応募する団体の提案書を見る機会があれば閲覧してみて下さい。和歌山市に対しては、指定管理を受けようとする者が市長に提出する資料公開するように、教育民生委員会で要求しています。
 
【通夜式】
 高校時代の同級生の父親が死去したため通夜式のお手伝いを行いました。当時の同級生達の参列があり時代の流れを感じました。秋のこの日、季節と共に世代交代をしていることを感じる夜です。
9月 27日(火) 「教育民生委員会二日目」
 教育民生委員会二日目は教育委員会の審査です。私の質疑は次の通りです。

・議案第48号損害賠償調停申立事件の和解について。
Q. 調停による損害賠償の支出は初めてのことですから前例になるため注意して欲しい案件です。国家賠償法によると故意または重大な過失があった場合に、行政機関が公務員から被害を受けた者に対して損害賠償支払いを行うとありますが、今回の場合は教師に故意も重大な過失もありません。それなのに市が支払いをするのは不自然ではありませんか。
A. 国家賠償法によると、故意または重大な過失がなくても公務員の起こした傷害事件については賠償する責務があります。今回はそのために国家賠償法に準じて市が支払いをするものです。

Q. 市が使用者責任を負うものであれば、過去の例からすると求償額について教師の比率が和解額の50%もあるのは高額ではありませんか。
A. 教師からも叩いたのは私の責任であると申し出がありますし、非を認めていることから和解額の半額の責を負いたいと申し出があり受けたものです。

Q. 教師に非を認めていているのに市は折半して公金を支出する理由を教えて下さい。
A. 市には使用者責任があり、教師には安全配慮義務を怠ったことから折半で負担することが妥当と考えたものです。

Q. 和解勧告があったことから、この勧告を蹴ったとしても地方裁判所での判決は同等の結果になることが予想されます。従って前例が無いからと言って調停を受けない理由はないのですが、初めてのことなので慎重に取り扱って下さい。
A. 今後も安易な調停にならないように対処します。

Q. 今回は特殊な事例ですが前例になることから調停の場合における使用者と本人の費用負担割合について決めておきたいものですが如何ですか。そう言っても事例を検討しながら多分ケースバイケースになるのですが。例えば勝てる事案でも安易に調停で落とし所を見つけるとか、高額な損害賠償額でも長期に亘るから調停で決着するなどの解決方法にならないように配慮して下さい。
A. 個別の事例に当てはめることになりますが、教師や市の責任が無いものであれば金額に関わらずに法廷まで行きます。また高額な請求行為に対しては、当然法廷で決着を図ることにします。

・続いて指定管理者制度について。
Q. 指定管理者制度を導入するとスピードアップが図れると答弁で聞きましたが、スピードアップ出来る見込みはあるのですか。
A. 使用許可権限を市の所管から当該施設に委譲しますから迅速な対応が可能となります。また職員の受付対応の迅速化を徹底していきます。

Q. 今の時代に当該施設の受付に行って、事前申し込みをするところは少ないのではないでしょうか。インターネットや携帯から利用申し込みが可能なようにシステムを改善すべきではないですか。
A. 窓口で受付をするのは利用目的を明確にするためです。例えば、政治目的、宗教目的、営利目的などの場合は使用許可出来ませんが、それを防止するために窓口に来てもらっています。

Q. でも今まで施設の受付で申し込みをした場合で、利用目的を問われたことはないですよ。
A. それは理由がはっきりしているからだと思います。

Q. インターネットで受付様式を明確にしておけば、宗教目的などの理由での利用者を排除出来ますから導入すべきです。
A. 採否について検討します。

Q. 他都市では既にスポーツ施設や文化施設の受付はインターネットで可能になっています。導入して欲しいものです。
A. 他都市の事例を調査して検討します。

Q. 例えば、無償で施設受付用ソフトを提供してくれた場合、市としては受け取ってはいけないのですか。
A. それはないと思いますが。検討します。

Q. ソフトを購入すれば費用がかかりますが、和歌山市のために無償でソフト作成してくれたものの受け取りと使用を拒否する理由はありません。有効活用すべきですが如何ですか。
A. 使用出来るか調査してみます。

Q. 指定管理者制度を導入する際に新しいことを取り入れるのは絶好の機会です。従来の団体を指定管理するだけでは何も変わらないですよ。他都市の事例を調査して来年度からでも導入を図って下さい。
A. 検討します。

・公立中学校の二学期制について
 二学期制とは、前期を4月1日から10月の第二月曜日まで、後期を10月第二週の翌日から翌年3月31日までとするものです。二学期制にすることで各期の授業日数が100日となり勉強に当たる時間が多く取れます。中間テストと期末テストは1回少なくなりますが、小テストを多く取り入れることから、むしろ学力向上を図ることが可能となります。
 時間を捻出し、ゆとりを持って勉強に取り組むことが出来るのが二学期制です。

Q. 平成18年度から二学期制が導入されます。私学と公立の学力の差が言われているところですが、保護者に関心があるのは子どもの学力です。学校の教育環境や二学期制ではありません。そのため学力向上策を示して二学期制を導入しないと姿形だけ変えても、これは良い制度だとならないですよ。
 大橋市長になってからの教育のパワーアップ施策の三年間の検証を行い結果を示して、だからメリットのある二学期制に移行することで基礎学力向上につながることを示して欲しいものです。私学との学力差を知ると大半の保護者はあせりますよ。
A. 効果について結果を示して行きたいと思います。

Q. 学力向上と言っても全員の学力が等しく上がる訳ではありません。学力向上のためには自分のポジションを明確に示してあげることです。何か分からないけれど、それなりに出来ていますと評点されて小学校6年生になり中学受験で実力を痛感させられる、或いは中学3年生になって高校受験の時に始めて自分の学力の現実を示される程、かわいそうなことはないですよ。学生時代の結果は取り返しがつかないですよ。
 成績を示してあげて自分の置かれたポジションを自覚してもらうことからに学力向上に向かうと思います。声を上げて学力向上と言っても本人が自覚しないと向上しません。基礎学力向上と併せて成績評価も正しく伝えてあげるべきです。それが本人のためです。
A. 二学期制に併せて学力向上策と一緒に検討します。
9月 26日(月) 「教育民生委員会」
 教育民生委員会初日は、福祉保健部と市民部の議案審査です。私の主な質疑は以下の通りです。

・議案第31号の和歌山市託児所条例を廃止する条例の制定についての質疑。

 本件は、子育て支援のための託児施設である「なかよしステーション」を平成18年3月末で廃止しようとする提案です。なかよしステーションはJR和歌山駅5階に和歌山市が設置し民間に運営委託を行っている市独自の施策です。

「廃止が提案されている
なかよしステーション」
Q. 設置時期と年度毎の利用者数は。
A. 平成12年12月に設置しています。年度の利用者は平成13年度2,613人、平成14年度2,425人、平成15年度2,444人、平成16年度2,486人です。

Q. .固定利用者の比率は。
A. 主な年度の実績として平成13年度は26.3%、平成14年度22.8%、平成16年度19%となっています。

Q 必要経費と場所の賃貸費用および収入を示してください。
A. 年間の託児所運営委託費用は約1,415万円、JRの建物賃貸料金は約542万円、収入は約356万です。

Q 設置当初の目的は何ですか、また目的は達成したので廃止するのですか。
A. 設置の目的は子育支援施策として、託児所を駅に設置することで買い物などのためまちに来てもらえるよう安心感を高めてもらうことです。目的を達成したとは言えませんが、利用者が少なく費用だけが積み重なっているため維持するのは困難です。

Q 結局、廃止する理由はコスト削減ですか。
A. その通りです。

Q 廃止するに当たって利用者の意見はありますか。
A. 安心して買い物が出来るなどの評価を得ています。

Q 受託者の意見はありますか。
A. 受託者からはコストを要していることから廃止はやむを得ないと聞いています。
Q 受託者も福祉に関わる者として、コスト削減のために廃止はやむを得ないと思っているのか、それとも代替施設があるから廃止しても支障がないと思っているのか、どう感じているのか分かりますか。
A. コスト削減でやむを得ないと思っているようです。

Q. それで良しとするなら市の福祉関係者として認識が薄いですね。なかよしステーションの保育士さんの今後はどうなっていますか。
A. 受託者施設である保育園で引き続き働くことになっています。

Q. 失業者は出ない訳ですね。
A. 雇用は大丈夫です。

Q. 年間約2,000人もいる利用者の代替施設は用意しているのですか。
A. JR和歌山駅近くの新南保育所と宮北保育所を利用してもらいます。

Q. 利用料金は変わらないのですか。現行と比較して下さい。
A. 両方とも一日預けて1,750円です。なかよしステーションは3時間が1,000円、時間延長に応じて1時間500円が加算されます。一日利用すれば割安となります。

Q. JR和歌山駅付近ならみその商店街には空き店舗がありますから代替施設として活用出来ませんか。家賃も安価ですよね。
A. みその商店街なら月額5万円から10万円で借りることが出来ます。

Q. その程度の月額なら民間保育施設経営者やNPO法人に委託することは可能ですから、市から後継施設として呼び掛けて下さい。
A. 民間やNPOに継続してくれるように働きかけます。

Q. 本来、次世代育成支援対策推進行法では、行政機関だけが子育て支援施設を設置するのではなく、一定規模以上の民間企業に対しても託児所を設置するなど行動計画を策定するように働きかけるべきなのですが、民間企業で取り組んでいるところは少なく感じています。自ら実践することも大切ですし民間にも理解と協力を求めることも大切な福祉の仕事だと思いますが如何ですか。働きかけをしていますか。
A. その通りです。託児所については和歌山近鉄百貨店やJRに対して民間として事業を継続してくれるように依頼しましたが、良い返事をいただけませんでした。

Q. 本来、福祉施策は財政と関係させる性質のものではないのです。私達市民は自分だけで達成できない施策に対して行政機関に代替してもらうために税金を納めています。子育て世代に対して支援する福祉施策について行政機関が対処してもらうのも、そのひとつの施策です。
 福祉とお金の問題を一緒に考えてはおかしくなります。市場化が進展していますが、行政機関で何もかも効率化、合理化で済ませるのは危険です。福祉や教育分野は市場化と相容れない性質を持っていますから、福祉に関わる人はその認識をして欲しいと要望しておきます。
 市役所経営の考え方と取り組みは必要ですが、市民のための福祉施策は赤字だから取りやめるのでは、何のために税金を支払ってお互い助け合おうとしているのか分かりません。
A. なかよしステーションに関しては、廃止以降の取り扱いとして、JR和歌山駅付近に民間やNPO法人が主体となった託児所を運営してもらえるよう働きかけて欲しいと強く要望いたしますし、託児所が継続出来るよう市が主体となって取り組んで下さい。
 民間やNPO法人に対して後継事業者となってくれるよう呼びかけ実現に向けて取り組みます。

Q. 福祉に関して、はいお金がないから止めますよの姿勢はいただけません。後のことも考えて民間による継続が実現するように取り組んで下さい。
A. 民間やNPO法人に対し事業主体になってくれるよう働きかけます。

福祉保健部に関する指定管理者制度について
Q. 今回提案されている施設の内、指定管理者として競争するのはどの施設ですか。
A. ありません。全て現在の事業者を指定します。

Q. 指定する期間はどれだけですか。
A. 平成18年3月から3年間です。

Q. 事業主体となる外郭団体で統合するところはありますか。
A. 社会福祉協議会と社会福祉公社が統合します。

Q. 統合することで職員さんの給与に影響することはないですか。
A. ありません。

Q. 統合することで給与の低い方に合わせる、または平均する、高い方に合わせるなどの動きはありませんか。
A. 給与水準については未決定なのでそれはありません。

Q. 例えば夜間救急センターですが、職員さんに給与引き下げの示唆や引き下げに関して個人懇談をした実例はありますか。
A. 決定していないことなのでありません。

Q. なければ結構です。弱者をいじめるような形での給与引き下げや処遇の扱いはしないで下さい。組織としての士気低下に関わります。職員さんの給与の問題ですから、仮に何かのアクションを起こす場合は市として説明責任を果たして下さい。説明をしないで給与引き下げを決定してから押し付けるのは絶対に駄目です。職員さんのやる気を削ぎますし、人件費だけでコスト削減を達成するのは疑問です。
A. 実施する場合は組合などに説明をします。

Q. 人件費を下げても公正な競争になりません。結局、人件費だけを下げて表向き健全化を図っても事業全体が変わるものではありませんし、人件費だけをカットすれば民間が指定管理者に応募しようとした場合にも影響を与えます。必要な経費は見てあげないと指定されても経営が厳しくなりますから民業を圧迫することになります。
A. 関係する職員が経営意識を持つように意識改革を主とします。

Q. 和歌山県では指定管理者制度を導入する施設の内の多くで民間と競合しています。そのため企画書や実施しようとする行政サービスの水準は高くなっています。和歌山県の事例を研究していますか。
A. 参考にしようと思っています。

Q. 3年後には和歌山市の施設にも導入する訳です。その時に慌てるようなら大変なことになります。外郭団体の意識を今から変えていないと確実に民間に敗れます。今回応募している民間は実力がありますし、公募することで実力は高まっています。
A. 競合に耐えられるように意識改革を進めていきます。

Q. 外郭団体だけに任せることをしないで市の幹部から指導をして下さい。
A. 分かりました。
9月 25日(日) 「権利意識」
【防災対策】
 和歌山市紀ノ川の川辺から岩出町に向かう河川敷に柳の木が群生しています。これは植え込んだものではなく自然に生い茂っているものです。河川法では河川敷に植樹するなど固定物を設置することは防災の観点から認められていません。しかし自然に茂っているものですから法適用されないで放置されています。
 河川法で河川敷に固定物の設置を認めていないのは、川の水量が増した時に水が氾濫すれば竹木やベンチが流される危険性があるからです。河川法はこのような天災から人災につながる状況を防止することを主にしています。
 自然に群生している柳の木も紀ノ川の水量が増した場合の危険性は植樹した場合と同じですから、近隣に住んでいる方から柳の木を管理して欲しいと要望があったものです。防災対策として抜け落ちていないのか調査いたします。

【権利意識】
 現代社会では権利意識の高まりがあり、自己の権利を主張する余り他人を侵害しても平気な人が現れています。個人の権利は万能ではなく制約を受けるのは憲法上からも当然のことです。
 権利について考えさせられる事例があります。ある駐車場経営者は、常に駐車場の草刈をしています。その理由は、駐車場に草が茂っていると借主の車に傷がつくことがあり、貸主である駐車場経営者に損害賠償を求めてくるからです。
 以前なら借主はその場所を借りているのだから管理責任は自分にあると考え、自主的に草刈をしてくれたそうです。借りた人は自分が占拠している場所をきれいに管理するのが当然だと思っていたのです。法的な解釈は別にして、社会通念上、貸主であっても借主であっても気づいた人が草刈をするなどきれいに手入れをしたら良いのです。
 経営者が管理するのは当然かも知れませんが、借主は草が茂っていて車を傷つけると感じたのであれば、貸主に文句を言うのではなく自分で刈り取れば良いのです。
 気づいた人が行動するのは社会人として当然の行為ですが、それが出来ていないのが現代社会です。自分のものではないものに対して、お金をかけたり自分の時間を費やすのは損だと考える人が増えています。お金を支払っているから何かしてもらって当然だと考えるのは誤りです。
 自分にないものを借りているのですから大切に使用するのが当たり前です。借りた限りはきれいに使用して、契約期間が終了する時は元の状態に戻して返すのが通常ですが、そう認識されていない場合が多くなっています。
 公共のものに自分のお金と時間を費やすのは損、或いは馬鹿らしいと考える人がいると公共は乱れてきます。きたない公的な公園、汚れた公共トイレ、コンビニのゴミ箱、公共の喫煙場所などが代表的です。場所が汚れるのは人の心が汚れていることを表しています。
 人の心が乱れているから公共の場所も汚されているとも言えます。人の心が乱れているのは社会の性であり、社会が乱れているのは人の心が乱れているからです。
 つまり社会と人の心が乱れていることが公共のものが汚される原因です。心の乱れと社会の乱れを正すことで個人と会社組織以外の公共部分がきれいになります。公共部分がきれいになると住みやすい社会になります。
9月 24日(土) 「社会的要請」
 企業が社会に商品を提供するのは、その商品に社会的要請があるからです。多数の人が望んでいるものを形にして市場に提供すればその商品は売れます。
 需要者が望んでいるものは、潜在的なもので明確にこれが欲しいというものではありません。曖昧なニーズや望みを商品という形に表すことで社会的要請に応えているのです。お客さんの要望を無視して供給者の立場で商品提供を続けるだけで存立する企業はありません。
 ある程度の商品が行き渡り経済的に安定した現代社会においては、生活必需品ではなく今の生活を便利や快適を提供することが求められています。インターネット、携帯電話、DVD、ETCなどは無くても困らないけれど、持っていたら便利なものばかりです。何か分からないけれども、あったら便利なものを提供出来る企業が社会的要請に応える企業であり発展していきます。
 私達が明らかに望んでいるものを、法律の範囲で提供するのは企業としては当然のことです。それに加えて私達も気づかない付加価値を提供するのが優れた企業の条件です。

 では政治はどうでしょうか。生活者としての私達が求めているものは社会的要請に応えてくれる供給者ですから、政治もそれに応える必要があります。
 政治は道路、福祉、教育など生活必需品としての環境整備と福祉施策に関しては生活者の要望に応えてくれています。これは企業に置き換えると供給者としては当たり前のことです。それ以上の未だ見ぬ社会的要請に応えているのかは疑問です。
 私達が政治に望むものは税金改革や年金改革など将来の安心です。商品のように形として見えないものですから政治が私達に対する見せ方は難しいのは分かりますが、これらの改革を進め、分かり易く示してくれないと社会的要請に応えていることになりません。
 私達は安全と将来の安心を買うため、政府に対して税金を支払っているのです。現在と将来に亘っての安全と安心を具体的に示すことが政治に求められているものです。郵政民営化も大切ですが、その改革に対してだけ白紙委任していません。小泉首相に私達の未来を託したのですから、私達も気づいていない潜在的要求を見つけ満たしてくれるような具体的な施策を示してもらう必要があります。

 官僚は優れた能力を持っていますが、基本的には机上で計画を策定します。地方に来て私達の日常に触れる機会や懇談する機会はありません。せいぜい地方自治体の職員さんに話を聞く程度ではないでしょうか。現場の情報が乏しい中で計画立案しますから、実態とかけ離れた計画になる恐れがあります。
 その隙間を埋めるのが政治家の役割です。政治家は官僚と同じような権力者の発想をするのではなく、生活者としての視点で発想をする必要があります。行政に関する社会的要請に応えるための施策のヒントを官僚に届けるのが政治家の仕事のひとつです。私達の潜在的需要を見つけて、政策として形に出来る能力を持つ政治家の出現が望まれています。
 道路の狭隘問題や道路舗装などへの対応など、地域で表面化している個別の行政的要求に対応するだけが政治家の役割ではないことは確かです。
9月 23日(金) 「政治は二流」
 国会では小泉チルドレンが大挙登場しその資質に対して波紋を呼んでいますが、それが報道され続けていることから政治に関心を持つ人が増えています。選挙が終わっても国政や地方の政治をどんな議員が、一体どんな資質の人が担っているのか関心が高まっているのです。
 今朝懇談した中でも政治家の資質についての議論が交わされました。政治家として最低なのは核心部分を持たないで、大きな大樹にすり寄り次の当選だけを目的にしている人です。当選しなければ活動出来ないので当選を目指すことは大切ですが、自分の思いを捻じ曲げて、或いは考えを持たないで選挙を優位に戦うことを第一に考えているようでは信頼を得ることは出来ません。マスコミ報道のお陰で、政治家にも資質が求めなくてはならないと有権者の皆さんは強く感じています。そのため従来のように利権を配分するだけの政治姿勢や、行動が揺れ動いている政治家の様を有権者の皆さんは良く見ています。

 自分で目指すものが無いことから、とりあえず強い立場の人に加担しておいたら安心とする姿勢を有権者の皆さんは見抜いています。
 自分の力で夢を実現しようとする人は、他人の力を借りることのない実業家や官僚、医師や弁護士などの有資格者を目指す場合が多く、政治家を目指す人は少なかった様です。政治家は自分の力だけでなれる職業ではありませんから、どれだけ知識や技能を身につけても当選には関係なかったのです。若い人にとってストレートに自分の力が反映出来る職業ではなく、決して魅力的なものではなかったのです。
 そのため世界的な評価として、日本の経済は一流、政治は二流と言われ続けてきました。今では日本の経済力は低下していると言われますが、それでも製造業や知的産業ではトップレベルにあるのは間違いありません。金融産業で狩猟民族による市場主義の国に後れを取っているに過ぎませんから、悲観することは全くありません。

 経済力が低下して政治力が向上することはあり得ません。経済力が伸びないと政治力も伸びないのです。国の方向性の舵取りをするのは政治かも知れませんが、経済が安定していないと政治は無力です。
 パンを毎日好きなだけ食べられる状態になって初めて、夢を語るリーダーに人は付いてくるのです。経済が第一ですから、開発途上にある地域ではまず経済界に人材が集まります。経済が安定して余裕が生まれると政治に関心が向きます。国や地域が成熟してくると政治にも人材が集まるのではないでしょうか。
 これから政治にも人材が集まると思われますし、本当の改革は政治に関わっている人材を変えることから始まります。

 霞ヶ関で何十年も仕事をしてきた方は、今回の総選挙で自民党も変わったけれども、小泉後に出番を待ってじっと様子を伺っている古いタイプの衆議院議員は120人程度もいると言い切っています。郵政民営化に関心が行っているため改革のメスが入らないので、今なお利権を確保しているようです。私達は残念ながら霞ヶ関や永田町で行われていることを知ることは出来ません。
 影の部分を表に出すためには権力者を交代させる以外にはありません。看板が変わっても同じ権力が舵取りをしていると改革は適いません。人類の歴史から学ぶべきことは、権力は必ず腐敗するという誰もが知っている簡単な教訓です。
9月 22日(木) 「素敵な活動」
【懇談】
 朝8時過ぎから懇談を実施。大局的に物事を捉えてくれている方と久しぶりに話す機会を持てたこと嬉しく思っています。信頼出来る人とそうではない人がいることに注意をしておくことなどアドバイスをいただきました。世の中には、表向きは親身になっているようで裏では違う行動をしている人がいますが、やがてその嘘はバレます。実例を持って示してくれたので参考になりました。
 信頼出来る人かそうではない人かを見分けるポイントのひとつは、第三者から聞こえてくる情報です。ある人に関する複数の情報が集まり、それが同じような行動や発言をしている様ならその人に関する真実を表しています。裏切るような行動をしているとやがて白日の下になるのは確実です。ただし、それを知っても直接的には決して相手を責めないことです。社会の良識と周囲が裁いてくれます。

【素敵な活動】
 盲ろう者と共に行動する活動を行っている方と話しをする機会を持てました。平成13年から友の会としての活動を開始し、ここでは支援活動ではなく盲ろう者自身が主体となって運営しています。出来る限りの活動は自分達で行う姿勢を取っているため、時間と資金捻出が大変です。それでも地味かも知れませんが懸命な活動を行っていることが話をすると分かります。昨日、ある社長と懇談している中で紹介をしていただき出会いがありましたが、今日の私が出来る支援を行うことが出来ました。朝から行動を行い夕方には支援することが出来ました。
 行政に頼らないで出来ることはまず自ら行動することで実現することがあります。一日で第一歩が実現したことに対して関係していただいた全ての皆さんに感謝しています。
 10月新たな再会の日を楽しみにしています。

【竣工式】
 ジャスダックに上場している総合福祉サービス施設の竣工式が本日行われ、招待を受けたため出席させていただきました。全国展開している企業が市場規模としては比較的小さい和歌山市に、第一号施設として進出してくれたことを嬉しく思っています。これをきっかけに第二号施設が来月10月に開設する予定です。総合福祉サービスの向上が図れるよう期待しています。
 また地域の方が集える場所として、ボランティアを行える場所としての活用も図れることから本日参加していた地元の皆さんからも期待が寄せられています。

【市議会】
 本日は一般質問の最終日となりました。韓国済州市との姉妹都市交流を中止した件について市長の姿勢が問われました。問題として指摘されたのは、総選挙が理由で地方自治体としての事務を中止したことです。選挙管理委員会からも市長を初めとする市の幹部職員に選挙事務を依頼した事実はなく、市長としての職務を遂行すべきであったことの指摘があったことに対して、市長から熟慮すべきであったと反省の弁がありました。
 
【打ち合わせ】
 来週から開始される教育民生委員会の案件について、同僚議員と調査と意見交換を行いました。今回の争点は、託児所なかよしステーションの存否について、学校での障害事件に関する調停による市の負担について、指定管理者制度についてなどが主なものです。
 最初の案件は利用者の意見が分からないこと、二番目の案件は調停による賠償金の支出は和歌山市で初めてであること、三番目の案件は指定管理者制度を導入するものの、競争原理を働かせないで従来と変わらずに外郭団体に指定することが主な問題点です。
 同僚議員達と意見を交わしましたが方向性は未確定のまま週末に持ち越します。

【懇談と会合】
 夜は、単身赴任から週末和歌山市の自宅で過ごすために帰った方と懇を実施。日常生活の環境の中で自分が変わろうとすることの難しさを話しました。毎日同じことの繰り返しの中では少し踏み出すことにもエネルギーが必要で、変化を起こすには一人では難しく協働してくれる仲間がいることが絶対条件です。
 話していて分かったことは、同じ思いを持っている人がいることの有り難さです。どれだけ行動しても表面上は微動もしない社会ですが、最低限、自分が行動した分の揺れはありそうです。二人、三人の揺れが集約していくことで微動に辿り着き、それがまた集まると少しだけでも動きを見せてくれます。

 本日最終の会合はその後です。交通安全週間に入っていますから交通安全研修に関する打ち合わせです。交通安全に関する取り組みは本業以外のボランティアで行ってくれている方ばかりです。ボランティアに関わってくれている方がいるから社会の秩序は保たれています。
9月 21日(水) 「世界を見る」
【市議会】
 市議会において大橋市長が和歌山市のあり方について話してくれました。恵まれた山、海、川の自然を活かしたまちづくりと将来を担う子ども達の育成を目指したいと抱負を述べました。10年後には成人して和歌山市を支え始めている子ども達を育てる環境作りを考えてくれていることに期待をしています。短期的な取り組みは長期的な目標を達成するためにありますから、和歌山市が行くべきところへの見通しを立てて欲しいものです。目標を掲げて頑張って欲しいものです。

【打ち合わせ】
 和歌山大学と協働した活動についての打ち合わせを行いました。実施内容の確認を行ったため、来週再度関係者が集まって詳細を詰めていく予定です。地元大学が知的部分でリードして欲しいとの願いを込めて、一緒に活動出来ることに感謝しています。
 地方の元気は企業とNPO法人などの民間と大学と行政の協働が基本です。三者が元気だとまちは元気になります。

【指定管理者打ち合わせ】
 各施設の指定管理者制度の公募締め切りが迫っています。応募をするにあたっては詳細な実施計画と収支計画が必要ですからチームとしてまとまりが必要です。県が指定管理者制度を導入して公募している各施設は、いずれも競合すると予想されているように和歌山市に活性化の兆しが見られます。実施する前からあきらめるのではなくチャンスがあっても事前に調整してしまうのでもなく、従来のような悪しき慣習は今回見られません。県が積極的に打って出た指定管理者制度導入による公募は、民間のやる気と考える力を引き出しています。

(指定管理者公募施設のある
和歌浦)
 官業の開放は民間活力を刺激することが良く分かります。この公募しようとする経験は人を育てています。今回、公募を行わないで外郭団体を指定している施設もありますが、数年先には競合にさらされることになるのは確実で、その時実力を身につけた民間企業と戦うのは厳しいものがあります。特定の団体を保護しようとする姿勢は、結果として競争力を弱めてしまいます。外郭団体を保護する地方自治体の姿勢からは外郭団体を弱体化させる弊害が見られます。
 保護された分野が競争力を高めることはあり得ません。公正な競争を行い競り勝つことで実力は向上するのです。

【地域活性化策】
 地域活性化策について話し合いを行いました。和歌山市の特性を活かして観光客を呼び込む、そして地域振興を図れる施策について議論を重ねました。夢と実現性を兼ね備えたプランを現実のものにするよう検討しています。他地域と競合する場合も予想しているため現時点でプランの内容は書き込めませんが、実現できるようにプランを練り関係箇所に働きかけて行きます。
 
【帰国】
 夏休み期間中、ロンドンへ語学留学していた学生が今夜帰国しました。彼は海外へ行った経験がなくいきなり中期の語学留学でしたが、勇気を持って挑戦しました。出発前にはロンドンでバス爆発などのテロ騒動がありかなり心配したのですが、行く気があればどんな状況でも行かなければ物事は達成しないことから単身渡英しました。
 途中、知り合いの先生がロンドンに研究のため渡英し一週間で帰国したので、彼が元気で生活を送っているのか聞いたところ、心配しなくても元気で学んでいる報告を受けていました。ですから元気で帰ってくるだろうと思っていたのですが、予想通り帰国後直ぐに連絡をいただき元気な声を聞かせてくれました。
 アラブの人と友人になったと報告してくれたように色々な国の学生と知り合いになったことは人生の大きな財産です。海外の友人がいるとこれから人生で見る世界はきっと拡がることでしょう。
 少し大きくなった22歳の彼には今までよりも大きな世界が待っています。
9月 20日(火) 「お見舞い」
【お見舞い】
 朝一番で済生会病院にお見舞いに訪れました。昨夜、入院し本日が手術日だと連絡が入ったため驚いて駆けつけました。朝話をしたところ痛みはなく元気で安心しましたが、手術予定は午後3時なのでそれまで何も食べられないし飲めないのが辛そうでした。深刻な事態ではありませんが、体にメスを入れるのはやはり気持ちの良いものではなく不安感が付きまといます。
 午後の手術は無事成功したと報告が入り、夜に病室を訪れると麻酔が聞いている様子で眠っている姿をそっと除き見て安心した次第です。健康が何よりも大切です。

【市議会】
 休み明けも市議会が開催されています。議会終了後、教育民生委員会の打ち合わせが行われ、今まで提出されている請願の取り扱いについて協議しました。出来るだけ早期に協議を行い採否を決したとするものです。

【紀州レンジャー】
 市議会終了後、紀州レンジャーの活躍の道を拡大するためある企業と打ち合わせを行いました。参加はNPO法人和歌山観光医療産業創造ネットワークの三名と企業側からは社長、専務、部長です。新しい商品開発を進めるため紀州レンジャー誕生の背景、クールビズへの参画、紀州おどりや愛・地球博でのPR活動、企業と協調した商品開発など現在までの取り組みについて説明を行った後、和歌山県を売り出すためにウォームビズに向けた商品開発の必要性を訴え理解していただきました。
 紀州レンジャーは正式に東映の認可を受けたキャラクターですから、一過性の流行を求めるものではなく、自然環境を大切にする和歌山県を長期に亘ってアピールし続けるためのキャラクターとしての位置づけをしています。

(紀州レンジャー着ぐるみ登場)
 県産品を県内外に売り出すためのキャラクターですから、状況に応じて今ある以上に各地域の名産品を売り出すためにキャラクター開発の可能性もあり将来的にも拡がりが期待出来ます。事実、紀ノ川筋の名産キャラクターがなかったため、桃山町の桃をあしらったピーチレンジャーを愛・地球博で登場させたばかりです。
 キャラクターバスと着ぐるみ5体も登場し、平成17年10月初旬には着ぐるみキャラクターが和歌山市で初めて登場します。和歌山近鉄百貨店のイベントに紀州レンジャーが初登場しますから是非ご覧になって下さい。

 紀州レンジャーキャラクターの商品開発も進み、商品を置いていただける店頭も増えてきました。夏に販売開始したTシャツは3,000枚を超えるヒットとなり、バッグも品切れになっているなど人気は上昇中です。
 
【和楽会打ち合わせ】
 和楽会の19月の会合実施内容についての協議を行いました。和楽器の文化を伝える活動に加えて、和歌山市の伝統の理解を深めていただくための講演も計画しています。伝統芸能と文化を楽しめる秋の和歌山市にしたいものです。

【コンサート打ち合わせ】
 来週に迫ったシャンソンコンサートの打ち合わせと10月に開催する演歌コンサートの打ち合わせを行っています。どちらのコンサートもチケットは完売で、更に増える入場希望者の皆さんには返答を保留させてもらっている状況です。本当に嬉しいことで皆さんの協力に感謝しています。会場内各テーブルの人数を増やして、出来るだけ希望者に来てもらえるように調整しています。
 和歌山市で文化の秋を楽しめる準備が整っています。
9月 19日(月) 「甲子園」
【甲子園】
 日頃からお世話になっている皆さんと甲子園球場に阪神対中日の首位攻防戦観戦に出掛けました。和歌山市を9時45分に出発すると11時前には甲子園に到着したように、和歌山市と鳴尾浜の時間距離は約1時間です。車で走ると和歌山市と甲子園は以外と近いことが分かります。
 甲子園は久しぶりでしたが、球場で応援する95%以上のお客さんが阪神の応援団で占められている光景は凄まじいものでした。以前よりも阪神応援団の比率が格段高くなっているような気がします。阪神の応援団の熱狂振りは追従を許さないほどで、球場全体に完成は響き渡りますし、応援団と楽器の響きでゆっくりと観戦させてくれない程熱気が溢れていました。言わば甲子園は巨大なコンサート場と化していて、野球を楽しむと同時にライブ感覚を楽しむ独特の雰囲気があります。
 さて試合は阪神が優勝マジック対象チームの中日に12対2で敗れたため、優勝マジックは8.5のままで減らすことは出来ませんでした。それでもよほどのアクシデントが無い限り、この時期で8.5ゲーム差があることから優勝は確実だと思われます。優勝した時の熱気は凄まじいものがありますから、今から大阪が活気に溢れ大きな経済効果をもたらすことに期待が集まります。
 巨人は強くないためファンは離れていますが、阪神の場合は長い低迷期を耐えてきた強靭なファン層ですから離れることはありません。低迷期にチーム編成をしっかりと行い強くなる基礎作りが出来ていたことが今年につながっているようです。

(優勝間近で熱気のある甲子園)

 組織も人もいつも陽の当たる場所にいる訳ではありませんから、低迷する季節にどう実力を蓄えるのかが後に飛躍する鍵となります。ある球団のように安易に他からの強力な援助に頼っていると一瞬の輝きを放つことが出来ても長続きはしません。時間がかかっても自前の戦力を育てることが基礎作りとなります。
 今日の試合は一方的に敗れましたが、今年の阪神の快進撃は偶然ではない力強さを感じます。

【懇談】
 災害対策を検討しているのは沿岸部の地域が進んでいると思っていましたが、和歌山市内部の地域でも防災対策を検討しています。ある地域では他よりも地面が低くなっていているため、ニューオーリンズのタイフーンによる水害の報道を受け対応の遅れを心配しています。海抜表示が基本ですが、海抜よりも低い地域にあっては実被害が大きくなりますから、その地域の地面を基本として測定する必要性を感じます。

 紀ノ川上流の人口が増加しているため紀ノ川の水質が低下、水道水の安全性を知らせて欲しいと要望がありました。浄水場の見学に行くと紀ノ川から引き込んだ水を浄化させた後に残る汚泥が大量にあり、汚泥を日天干しにしていると悪臭を放っていることから、水道水に不安感を感じているといいます。
 今では水道水を飲料水として活用しているところは減っていますが、和歌山市民のために安全で安心な水道水を供給して欲しいと要望を受けました。

 あるJR沿線地域では朝夕の通勤ラッシュ時にJRの列車が頻繁に通過するため、開かない踏み切りがあり困っています。国土交通省によるレールの付け替え計画の説明会があった時、JRの線路を高架も検討して欲しいと要望を出しても、まちの地域計画は和歌山市の仕事ですと聞いてもらえなかったそうです。本来なら地元説明会には国土交通省、和歌山市、JRの関係者が集まって地域の方が納得するための説明を行うべきなのですが、その姿勢はなく縦割り行政をまざまざと知らされたのです。誰のために行政機関が存在しているのか疑問なことがあります。
9月 18日(日) 「全日本実業団相撲選手権大会」
 第47回全日本実業団相撲選手権大会が和歌山県営相撲場で開催されました。和歌山県は相撲が盛んで、和歌山県庁チームはこの実業団相撲最高峰の大会で昭和58年から平成8年までの間14連覇を達成した実績があり、この記録は今も光り輝いています。

(県庁相撲場での熱戦)
 特に日本実業団相撲連盟の野見会長は前人未到の個人三連覇を達成していて、和歌山県だけではなくアマチュア相撲の宝とも呼べる方です。和歌山市で全国大会を開催することになったのは野見会長の尽力によるもので、和歌山市において相撲が楽しめる贅沢な秋の一日になりました。
 相撲を間近で見ると、立会いで両者が当たった時の衝撃音が観客席まで聞こえてきますがこれは迫力があります。立合いの音、勝負が決まった時の倒れる音は、肉体が発する効果音です。この迫力はライブと同じで近くで観戦しないと分かり難いものです。
テレビで大相撲を観戦していると一瞬の勝負でも、ビデオ映像で再生してくれますから動きが良く分かります。ところが相撲場での観戦では当然ビデオ再生はありませんから、数秒の勝負に集中する必要があります。ライブは目前で繰り広げられ直ぐに消えてなくなるのです。形が残らないものの美学を感じます。
 本日の団体優勝は鳥取県から参加した財団法人鳥取県体育協会でした。同協会の優勝は誰も予想してないものでした。と言うものも、鳥取県体育協会は昨年の大会では第二部で優勝したチームで、今年第一部に昇格したばかりのチームなのです。相撲は第一部と第二部では実力差に相当の開きがありますから、第一部に昇格して直ぐに優勝するのは予想しない番狂わせでした。勝負の世界は結果が出るまで分からないことが改めて分かります。
 誰がどう思おうとも、本気で優勝を目指して調整してきたチームが結果を出したのかも知れません。参考までに和歌山県庁チームは第三位でした。
 来年は福岡県開催となりますが、是非、再び和歌山市に戻って来て欲しいものです。
相撲のある風景は和歌山市において非日常の空間となりました。非日常の時間がある地域は活性化していることを示すものです。相撲、野球、サッカーなどのプロスポーツや全国レベルのアマチュア大会などが開催され、市内から観客を呼び込めるのは文化度の高い地域です。仕事だけでは文化がある地域とは言えませんから、スポーツや文化の要素を付加した和歌山市でありたいものです。

【会合】
 紀州子ども語り部育成事業についての打ち合わせを行いました。和歌山市の小・中学校の校長会で募集案内を行ったところ数人の小学生から参加希望をいただきました。来月10月から小学校高学年から中学生を受講対象に事業を開始する予定です。スポーツと同様に民間の活動から文化面での盛り上げを図りたいものです。

 和歌山県では起業家育成のため担当部署が熱心に取り組んでいると聞きました。地域の活力は新規事業を育成することも大きな要素ですから、若い事業者を育てるのも地方自治体の仕事のひとつです。県や市に産業支援の部門があることがそれを示しています。一人でも多く起業家を育成することが地域にとって必要な施策であることは間違いありません。

 来月に和歌山市内で開催予定の演歌イベントの打ち合わせを実施。入場希望者が多くなり、現在の会場では収容出来なくなってきました。折角問い合わせをいただいても保留させてもらっている状況です。会場の都合が整えられるように再度調整を行っています。
9月 17日(土) 「電力総連大会」
【電力総連大会】
 午前中は電力総連大会に出席、挨拶をさせていただきました。主旨は次の通りです。
 和歌山市では全国大会誘致議員連盟を設置して、地域経済活性化のために各種全国大会を誘致し開催しています。明日も全国実業団相撲大会が県庁の相撲場で開催されますが、この大会はアマチュア相撲の最高峰の大会ですから関心を持っていただけたらと思います。全国レベルの大会が和歌山市で開催されていることを知っておいていただけたら幸いです。
 さて一時期は1バーレル70ドルを越える程の原油高になったように、この高止まりは企業の収益を圧迫しています。企業は収益を上げお客さまに快適な生活を提供し、社会に税金を支払い、従業員に安心で安全な生活を提供するのが社会的責任ですから、厳しい経営環境であっても本業をしっかりと行い利益を上げることを目指す責務を担っています。企業の社会的責任は本業で利益を上げ、社会の発展と私達の生活に快適性を提供することにあります。
 では働く人の生活を維持向上させるための組合の役割は何なのでしょうか。外部環境では市場主義、内部環境として成果主義の導入があり、経済的価値を追求するような錯覚に陥りますが、その目的は人を大切にすることにあります。企業が利益を上げることを目的とするのに対して、組合は人を大切に育てることにあります。ここで育った人は次に個人として社会貢献活動に向かうことになります。人を大切にしている組織はその中で人が育ち社会に貢献する人材になります。利益と人を育てるのが企業という組織の役割です。この両輪の一端を担うのが組合ですから本質を忘れないで活動を継続していきたいものです。
 今後とも社会貢献活動で協働出来ることを心から楽しみにしています。

【NPOと事務能力】
 NPO法人の活動に参加するのに条件はありません。現場経験の人だけでは出来ない仕事があります。それは事務部門です。どれだけ現場で活動を行っても事務能力を高めないと行政機関との協働は叶いません。現時点では行政機関も企業も軽重の差はあるにしても文書主義を採用していますから、企画力訴求力のある文書力と資料作成能力、そしてプレゼンテーション能力が求められます。現場の力を文書で表現出来る力がないと各界から認知されることはありません。まして行政機関と協働した仕事は出来ません。
 事務能力は長い年月をかけて個人の中に蓄えられたスキルですから、必要に迫られて直ぐに身につくものではありません。NPO法人の活動に欠けているもののひとつは事務能力です。
 現場で活動する人と企画を担う人が揃ったNPO法人が理想ですが、事務能力のある人の参画は少ないのが現状です。それは事務仕事をしている人はそれが特別な能力であることに気づいていないので会社外に出ることは少なく、ましてNPO法人の活動に参画することは稀だからです。事務能力は社会で通用しないと多くのビジネスマンは勘違いしているようです。しかし全ての仕事は文書の訴求力で進みますから、最も大切な能力のひとつが企画力と文書力なのです。もっと事務部門の人材がNPO法人活動に参画して欲しいものです。

 次に、NPO法人の活動は資金力が活動の継続を左右します。この点は企業が生き残る条件と同じです。企業は利益を上げることが社会貢献活動ですし、NPO法人の活動も継続するためには利益を上げて次の活動に活かせるしくみが必要です。
 企業が社会貢献活動を行うのは、社会貢献活動をする方が利益を上げられるため企業活動が長続きするからだと社会的責任のある企業は考えます。少し社会貢献活動意識の低いところは、社会貢献活動をコストだと考えています。地域活動に対して寄付金などを出すことで社会貢献をしていると捉え、企業活動のコストに組み込んでいます。
 最も社会貢献活動意識が低い企業は、社会貢献活動はブームだから取り組むという姿勢です。この姿勢だとブームが過ぎ去ると取り組みから外します。
 社会貢献活動の姿は直接的なもの間接的なものがありますから、本質を間違わないように、立場によって違った形で関わりを持ちたいものです。
9月 16日(金) 「市議会三日目」
【TOEIC推進協議会】
 昼間、和歌山東急インにてTOEIC推進協議会総会に招待を受け出席いたしました。市議会の最中ですが、昼休みに開催されたため出席が可能となりました。和歌山市でTOEICへ関心を高めるとともに、受験を目指して勉強することで英語能力の向上を図ることが本推進協議会の目的です。
 塾経営者や福祉経営者など職種に関わらず英語に関心のある皆さんが集い交流を深めました。和歌山市でも国際交流課を設置して、海外との交流と海外からの観光客や留学生の受け入れに力を注いでいます。本日は和歌山市交際交流員のニコルスさんも出席していただいての総会となりました。
 会合に出席していたある塾の経営者は、英語能力を高めるための画期的なソフトを開発しています。試作段階ですが、明日から三日間他都市で実演を行う予定です。来週当たりソフトを拝見させていただく予定です。

(TOEIC推進協議会)

【市議会三日目】
 午後の一般質問では大橋市長の政治姿勢について激しい応酬がありました。問題となったのは、先の平成17年6月の本会議で可決した韓国済州市への市長と議員派遣を取りやめた案件です。議会で派遣の是非を議論された末に派遣すると決議しておきながら総選挙を理由に派遣を中止したのです。問題となるのは、竹島の領土問題があるもののそれは国政レベルの案件であり、地方自治体にとって姉妹都市との交流が大切だと市長が判断して済州市からの式典出席の要請に応えて訪韓することになっていたことです。  
 ところが8月12日、大橋市長が議長に対して、予期せぬ衆議院解散の状況下において韓国を訪問するのは適切ではないとして一方的に訪韓を中止したのです。
 この政治姿勢を本日先輩議員が追及しました。
 訪韓を中止した理由を問い質された大橋市長は「今回の国政選挙は国を左右するものであり訪韓を中止した」との答弁がありました。大橋市長は、地方自治体間では竹島問題があるものの済州市との姉妹校流が大切であることから、9月に訪韓することを決定しておきながら突然の中止をしています。国政と地方自治体とは距離を置くべきだと判断した市長が、総選挙で国を左右する事態なので地方自治体間の交流を中止するのは疑問です。
 更に先輩議員から「大橋市長は選挙のために市長でいるのか市民のために市長でいるのか分からない。選挙のために市民のための市政を放置した姿勢は困ったものだ」と厳しく批判し、「選挙を考え市民を無視した行動は市長としてふさわしくない」と質しました。国際交流の一環である姉妹都市との交流は和歌山市としての仕事ですから、国政の変化が理由で市の仕事をしなかったのは職務放棄です。
 市長は市民の代表としての仕事を遂行してもらうべきで、総選挙だから市長の仕事を行わないのでは市民を向いていない証拠です。
 先輩議員が行った、国を左右する選挙を見ているのか市民を見ているのかの質問に対して、大橋市長は市民を見ていると答弁しましたが、それなら選挙の応援に走り回っていたのはおかしいと指摘がありました。例え市長であっても有権者として行使できる票は一票だけですから、予定していた訪韓日程では投票日に帰国しているので問題はなかった筈だというものです。
 大橋市長は選挙期間中、特定の候補者の個人演説会で11回も応援弁士をしていました。
応援弁士をした会場は、野崎地区会館、木ノ本西自治会館、西ノ庄自治会館、ビッグ愛、中乃島自治会館、ベルナール、芦原中央コミュニティセンター、有功自治会館、直川自治会館、河西コミュニティセンター、楠見東小学校の各会場です。果たして市民のために訪韓を中止したのか、選挙のためなのかこの事実からは疑問が残ります。

 他にも市長の姿勢に関してご意見をいただきました。市長と面談の予約を取っていた方が約束の時間に市長を訪ねたところ不在でした。約束をしていたのにどうしたのか聞くと、個人演説会場に向かったので会えませんとのことでした。改めて面談の日時を調整しますがとの問いに対して、結構ですと断ったそうです。市民よりも選挙を大切にする姿勢に会う気がなくなったと言います。約束を総選挙のため反故されたので当該部局を訪ねて「市長の態度は何だ。信頼できないので二度と来ることはない」と言ったところ、担当部局は「そんなことを言わないで下さいよ。私達は情けないことに、その信頼出来ない市長の下で働いているのですよ」と答えたそうです。和歌山市役所は大丈夫なのでしょうか。

【NPO関係会合】

(NPO活動に関する活動に出席)
 本日NPO法人の認可を受けた方と懇談、後は登記をするだけで希望に燃えていました。行き詰った和歌山市の環境を打破するために勇気を持って行動しています。組織において1/3はやる気があって現状を変えようと思っているけれど、後は現状にしがみついているだけなので、組織力は低下していると危機感を募らせています。  数年後には仕事も少なくなり現在の給与も維持出来なくなるので、間接的ですが和歌山市を活性化させるためNPO法人を設立して仕事以外にも活動する体制を整えています。
 トヨタ財団から田中恭一さんが来てくれてNPO法人の構成員に対して、財団の事業について説明をしていただきました。平成16年度は、和歌山市のNPO法人からの応募がゼロだったため、テコ入れに来てくれたものです。
 話題提供として和歌山県経営者協会の木村幹生課長が、企業の社会貢献について話してくれました。起業の場合でもNPOの初期の活動でも、立ち上げるに当たっては最低限の運転資金が必要です。和歌山市には財団や基金が少ないので立ち上げに苦労している団体が多いのですから、トヨタ財団の施策を活用したいものです。
9月 15日(木) 「市政報告」
【市議会二日目】
 市議会二日目の今日は一般質問初日で、初日から論議が繰り広げられています。その中で大橋市長の答弁が知れたため論議を呼んでいます。それは一般質問に対して大橋市長が「歳出に合わせた予算編成を行う必要があります」と答弁したことです。答弁後、市長は「歳入に見合った予算編成」の誤りですと訂正をしたのですが、最初の答弁を聞く限りにおいては不思議には感じませんでした。何故なら大橋市長が目指しているのは、総選挙において和歌山市は公共事業を推進することを掲げ、公共事業の見直しを図ろうとする政策を批判していたことから、和歌山市として歳出に見合った予算編成を行うのはその言動からして当然ですから驚きもしませんでした。
 ところが一般質問者の再質問で、「大橋市長が歳出に見合った予算編成を組む、というのは間違いではないですか」と指摘があったため、大橋市長はその発言部分を訂正したことで言行の不一致だと思った程です。今日のこの答弁を傍聴していた方は市長の発言を不思議がっていました。当然のことながら歳出に見合った予算編成をするのか、歳入に見合った予算編成をするのかで意味は大きく違ってきます。
 歳出に見合う予算を組むためには、歳入の増加が見込めない状況下においては地方債の発行を増加させ、現在の借金を将来の和歌山市民の皆さん、つまり子ども達に先送りする訳です。道路などの公共事業の果実は、私達は長い期間その利便性を享受することが出来るため、ある程度までなら借金による先送りをしても次世代も利便性を受け継ぎますからその方が公平です。

 ところが自治体経営そのものが苦しい中、歳出に合わせるため市の借金を拡大するのはツケを将来の納税者に廻すだけですから財政再建策とはいえません。
 もしかしたら、アメリカのルーズベルト元大統領のニューディール政策やドイツ帝国のヒトラー元大統領が行ったアウトバーン建設のように大規模な公共事業を行うことで失業者対策とし完全雇用を創出することで経済回復を狙う目的であれば、それはそれで良しとなります。首長が目的を持ってそれに向かうのですから、民主主義のルールに則って議会で是非を判断すれば良いのです。
 その時代が置かれた状況と経済規模などによって、大規模公共事業による経済回復の可能性は異なりますが、人口38万人を切った和歌山市の規模では公共投資による経済回復は難しいのではないでしょうか。ただ可能性はゼロとはいえませんが。

【環境保全対策特別委員会】
 環境保全対策特別委員会の打ち合わせを当局と行いました。本委員会は10月29日に開催予定ですが、委員会での報告内容について会合を持ったものです。今回の委員会では、平成16年度和歌山市の環境に対する取り組みについての報告を受けることになりました。

【本日の活動】
 家庭内で児童虐待を受けていると通報があり現地に赴きました。実の母親から虐待を受けていることから祖母の家で暮らしている中学生がいると聞きました。「家に帰ったら殺される」と発言しているのを聞いたボランティアの方がいますから心配して連絡をいただきました。
 その中学校の先生に確認したところ、その子どもは学校では活発で先生に向かっても話しかけているので虐待を受けている兆しはありませんでした。プロの教育者が虐待を受けている兆しを感じていないことから少し安心しましたが、引き続き事実関係を把握しておきたいと思っています。

 東南海・南海地震に備えている自治会があるように、自主防災体制を確立しているところがあります。自治会長と意見交換を行いましたが、役員の意識の高さと住民避難対策を真剣に考えていることが分かりました。津波と地震では影響が異なるので避難場所を分けること、被災時の食事供給の体制を確立していることなど地域として先進的な事例に出会いました。

 指定管理者についての打ち合わせを行いました。現在、公共機関は所管の公務員または臨時採用の職員さんで運営されていますが、ある施設では地元からの評判は芳しくありません。地元の方への接する態度や発言に関して立腹している事例もあります。
 公共施設が民間に開放されると行政サービスは当然のこと、お客さんに接する態度が良くなると期待されています。おもてなしの気持ちを込めたお客さん対応は、サービス業の基本中の基本です。

【市政報告会】
 夜間は約20人の皆さんを対象に市政報告会を実施しました。具体的事例を省き概略だけを掲載します。
 本日の報告会では、平成17年度前半の活動と本日の活動の紹介を行い、議員活動とは何が課題で普段は何を行っているのか説明させていただきました。議員として議会での発言は当然すべきことですし、地方自治体が財政難ですから何でも実施するように働きかけるのは通用しなくなっています。
 それよりも自分達で考えて実行することが地域を元気にします。行政機関が主体になると伺い書による決裁が必要で実施までに時間がかかる、細かい制約があるなど活動のスピードを減速させる場合がありますから、新しい取り組みの主体はNPO法人が 受け持ち、行政機関に後押ししてもらうスタイルが効果的です。
 両者が協働することで活動領域は増えますし成果も挙がります。議員活動も議会での提言と当局に対する牽制の他に、NPO活動との連携を図ることが不可欠です。地方自治体は教育、福祉などのベース的な行政サービスを司り、戦略的な取り組みは地方自治体とNPO法人で協調することが基本だと認識しています。



 まちづくり、観光振興などは地方自治体だけで施策を検討しても進展しないのが実情です。両者お互いに利点がありますから協働が地域活性化の鍵です。
 本日の主な報告事項と資料配布
 ・市議会での活動。・紀州レンジャー事業。・藤原紀香写真展。・小学校でのアニマルイベント。・紀州子ども語り部育成事業。・熊野健康村構想。・総選挙結果から考えること。
9月 14日(水) 「避難対策」
【資質で選ぶ】
 和歌山市内のホテル経営者と今回の総選挙結果について懇談を実施。投票前から今回だけは小泉党を応援したいと話していましたが、結果を見て小泉党が大勝するのは当然と思うと同時に大変な体制になったと感じたそうです。改革を力強く推進する小泉首相のリーダーシップは際立っているため、私達はそのリーダーに期待を込めた一票を投じたのです。思い切って改革を進められる体制になったため改革は進展すると思いますが、反面、国会議員の資質について不安感を持たざるを得ないので大変な事態になった側面もあります。
 それは小選挙区でも比例区でも自民党から多くの当選者が出たため、全ての方が国会議員としての資質を持っているのか疑問に感じるものです。特定の政党から多数の議員を輩出するよりも、二大政党から資質の高い議員が選ばれるべきです。政権を争う二大政党からは資質の高い候補者を擁立していますから、小選挙区で候補者の資質を選択基準にすることでバランス良い国会議員を送り出すことが出来ます。ところが一方に偏るとそうではなくなります。例えば、小選挙区で負けても復活出来るのも不思議です。選挙区の有権者の多くが選ばなかった候補者が復活当選するのでは民意を反映しているのか疑問です。また小選挙区で立候補しないで比例区下位に名前を連ねている候補者も疑問です。小選挙区に立候補しないと、有権者はその候補者の人物を知る機会は少ないのが現状です。私達は候補者個人としての主張を候補者自身の言葉で聞きたいのです。政党の候補者は政党の政策を主張するのが当然ですが、候補者の言葉を聞かないとその候補者の資質を判断出来ません。政党のマニフェストだけを主張する顔の見えない候補者なら誰が候補者になっても変わることがないのです。私達は国会議員を選ぶのを基本にすべきで、政党を選んでいるのではありません。政党に全てを任せるのではなく私達の代表となるべき個人を選びその人に活動してもらうのです。
 候補者の資質を選択する際の基準におきたいものです。
 国会議員は私達国民の代表ですから、資質と見識が高い人であることが条件です。資質の高い国会議員が国会で議論を交わすことが高いレベルの国政につながり、それが私達の生活と将来に直結します。

【防災対策】
 和歌山市防災局で東南海・南海地震が起きた場合の避難対策についての懇談を行いました。同じ和歌山市でも海岸部と内陸部では津波の高さは異なるため非難対策も異なるのが普通です。地方自治体の対策だけを頼りにしないで、自治会単位でも避難対策を講じることが求められているようです。ある自治会では地域内における避難対策の取り組みが進んでいます。各地域では小学校などが避難場所に指定されているため、災害が発生したら何が何でも避難所へ逃げなければならないと思いがちです。
 しかし実際の災害発生時の行動はそうではありません。自宅から避難場所が遠くにあれば避難場所に逃れるのではなくまず安全な場所に逃げ込むことが第一で、食料や飲料水が不足したり火災や津波が治まった時に指定の避難場所に駆け込むことが基本です。
 例えば津波の高さが2m以内であれば避難場所に逃げるのではなくて、昭和56年以降に建築された鉄筋コンクリートの住宅に住んでいれば2階にいるのが安全です。和歌山市において東南海・南海地震の影響として予想されている時速12kmで高さ2mの津波であれば、前述の条件を満たした自宅待機が安全です。自足12kmの駆け足程度の波であっても、波に追いつかれると立っていられません。家の外に出ると流れに巻き込まれる危険もあります。いずれにしても非常時には、とっさの場合は対応出来ませんから日頃から避難対策を頭に入れておくことが大切です。

【打ち合わせ】
 情報操作について関係者と打ち合わせを行いました。権力者にとって都合の悪いことは意図的に情報操作されている場合があると実例を示して紹介してくれました。実際の現場の事例と報道された事例を比較すると明らかに違うことが分かります。
 全ての事例に関して実際を知ることが安心出来ることではありません。報道と実際が不一致なのは、かなり大掛かりな事例が多いからです。必ずしも正義が勝つ訳ではないので、世の中、本当に難しいものです。
9月 13日(火) 「市議会開会」
【会合】
 早朝から飲食メーカーを訪問し、秋のイベントの打ち合わせを実施しました。平成17年10月14日から15日の二日間、和歌山ビッグホエールを会場にしての大規模なものに仕上げる予定です。地球環境問題とエネルギー問題を訴えることを目的にしています。

【市議会開会】
 和歌山市議会初日は、補正予算や指定管理者制度への制度改定などについての議案が提案されました。本日開会した市議会定例会の会期は平成17年10月4日までの予定です。
 和歌山市が設置している託児所「和歌山市なかよしステーション」は利用者が乏しく事業継続の必要性が乏しいため廃止することになっています。

【編集委員会】
 本会期終了後、市議会だよりの編集委員会が開催され出席しました。平成17年9月号の構成と表紙について論議を交わしました。従来市議会だよりの表紙は和歌山市内で季節感漂う写真を掲載してきましたが、次回は市議会の課題が分かるよう表紙に変更を検討しています。表紙案は和歌山市の防災訓練の様子を掲載し、東南海。南海地震などの災害への備えを呼び掛ける予定です。

【新規事業】
 和歌山市内において新規事業を立ち上げる準備を進めている若い方と懇談の機会を持ちました。ある業界に関する情報提供サービスを行おうとするもので、他府県の県庁所在地ではサービス事業者がいるものの和歌山市にはないので設立を考えています。アイデアと資金計画が出来ているため、後は和歌山県下で継続して情報を確保できる体制をしっかりさせることと営業力です。情報収集と営業を一人で行うのは容易ではないため、一緒に事業を行える複数人が必要です。特に技術力や情報収集能力を持っていても営業力がないとビジネスとして確立出来ませんから、優れた営業員を確保することが課題です。

【和歌浦再生計画】
 和歌山市内のシンクタンクを訪問し和歌浦再生計画についての会合を持ちました。先日、実際に歩いてみると和歌浦地域には良い素材が点在していることが分かりました。しかし観光ルートとして整備されていないこと、雑草地になっているなど観光資源として意識されていないことが課題として挙げられます。素材には良いものがあるのですが料理人がいない状況です。逆に言えば、優れた料理人がいると素材がありますから再生することも可能な訳です。
 熊野古道も数年前までは観光資源になっていなかったのですが、ジャパンエキスポ南紀熊野体験博の開催や世界文化遺産登録に向けての活動を通じて優れた観光資源になりました。地域と行政機関が一体となって取り組んだ結果、埋もれていたものが観光資源になりえた要因です。
 和歌浦は昭和30年代初頭までは観光地として認識されていましたが、その後観光地としての地位は低下し、現在に至るまで観光旅行に訪れる人は減少の一途です。直ぐに観光地として再生することは難しいのですが、今から地元と民間事業者と行政機関が本気の再生計画を策定し、それに基づき実行すれば再生は可能だと認識しています。
 既に和歌浦地域の再生計画は、各種機関で調査報告書として数多くまとめられています。
私達のNPO法人でも国土交通省の認定を受け、都市再生計画としてまとめあげ国土交通省に提出しています。この調査報告書に記載していることを実践していけば再生の道は開かれるものと確信しています。本年度は拠点づくりに全力をあげ、平成18年度からの事業開始を目指しています。
 
【懇談会】
 夜は新規事業を行うスタッフが集っての会合を持ちました。和歌山発の地域に根ざした事業を立ち上げ全国に向けて発信していきます。既に事業計画は完成しているので、後は和歌山県が持つ価値を形にする段階です。
 続いて高校時代の同級生との会合に参加しました。
9月 12日(月) 「一夜明けて」
【愛情】
 遺伝子の一箇所に異常があるため生まれながらにして心臓に穴があり障害を抱えている子どもと両親会いました。この障害を抱えて子どもで医学的治療を加えて最も長く生きた子どもは38歳までとなっています。現在まで事例では最長でも38歳までですが、両親は障害を抱え言葉を話せないものの、それ以上長生きしてくれることを願っていますし幸せな人生を歩んで欲しいと献身的な姿勢を見せていることに素晴らしい愛情を感じました。
 子どもは凄く元気で私の周囲を走り回っています。家屋は全てバリアフリー仕様で、障害を抱え話せない子どもが走り回っても不便がないように配慮しています。また遊ぶ相手としてゴールデンレトリバーを飼うなど、出来る限りの愛情を注ぎ育てていることに両親の強さを感じ取れました。

【指定管理者制度】

(妹背山から見た和歌浦)
 指定管理者制度についての打ち合わせを実施。指定管理者制度が導入される施設の現場を歩いて確認してきました。本日は5人で和歌浦周辺の公園を巡りましたが、初めて登った妹背山と鏡山の山頂から眺める和歌浦湾の素晴らしさを体感しました。不老橋やアートキューブ、万葉館と健康館が佇む片男波を望める、余り知られていないこの場所は十分観光名所になり得るものです。太陽の光を浴びた海と松林は光を放ち古いようで以外と新しい街並みであることも分かりました。数時間歩いて現地調査を行うと、地図で見るのと違って現場状況が良く分かります。
長い間管理されていないような現場もあり、現場に正解が宿っていることが改めて分かります。
 古き時代に想いを通わせてくれるような美しい風景と文化の香りがある和歌浦は、和歌山市にとって財産であることが改めて理解出来ます。公が管理している限り、この地域を文化的かつ先進的な取り組みで復活させることは容易ではないことが分かります。民間の発想と協調により、初めてこの地域は復活に向けて動き出します。指定管理者制度による公募は確かに地域活性化につながることを感じさせますから、NPO法人や民間企業においては地域再生の手段として活用して欲しいものです。地域再生は地元と民間の力で行うことで埋もれている地元資源を引き出すことが可能となります。
(和歌浦を背景に)
 また、地元自治会が清掃活動を行っている八の字公園の端まで歩くと思った以上に広いことも分かりました。現地を歩いてみると新しい発見がたくさんあります。

【紀州レンジャー】

(紀州レンジャーバス発進)
 愛知で開催されている愛・地球博に和歌山県から紀州レンジャーのラッピングバスを出動させ、博覧会会場で5人の紀州レンジャーの着ぐるみも紹介されました。和歌山県の広報活動に大きく寄与したと聞きます。このラッピングバスの出来栄えは、他のラッピングバスを寄せ付けない程圧巻です。博覧会会場に紀州レンジャーバスが登場するとカメラ小僧の撮影の嵐となったそうです。旅の楽しさを運んでくれるという、観光バスが持っている特長を乗車するだけで感じさせてくれます。和歌山県から県外へ、紀州レンジャーが全国に飛び立ちますから注目して下さい。
 また紀州レンジャーグッズもその数を増やしています。Tシャツやエコバック、帽子やシールなどが揃っています。和歌山市内の百貨店やホテル、博物館の他、和歌山市内でチェーン展開している西本カメラの各店舗でも販売が開始されました。既に品薄の製品も出ているなど、和歌山県のために貢献してくれています。
 地球環境問題を考えて、クールビスの次に来るウォームビズに備え冬用の製品開発も同時に進んでいるように、じわりと人気が出始めています。
9月 11日(日) 「投票結果」
 総選挙投票結果が現れました。現在深夜のため全ての議席は確定していませんが、自民党が圧勝し国会で大勢を占めることになりました。
 結果に対する評価は明日からの各紙でされるでしょうが、本当でこれで良いのか疑問を感じます。確かに小泉首相のリーダーシップは評価すべきですし、訴えは分かり易いのも確かです。小泉首相のような方でないと改革は推進出来ないので、その期待感があったことも事実です。
 しかしこの圧倒的な小泉党の勝利は危険な香りがあります。私達の生活を左右する国政を任せるには候補者の資質と政策を判断すべきです。しかし今回の選挙では政党を選択することが優先されたため候補者の資質は関係なかったようです。
 白鳳大学の福岡政行教授によると自民党候補者であるだけで当選している人もいるようです。深夜のテレビ解説では具体的な事例を挙げていました。二ヶ月前に行われました杉並区議会議員選挙ではわずか6,000票程度で落選した渡嘉敷奈緒美候補が、大阪7区に鞍替えして落下傘候補として出馬したのですが何と当選しました。
 同じく大阪二区から出馬した自民党候補者川条しか候補は、前回の参議院議員選挙に和歌山の民主党候補者として出馬し落選した人です。それが今回の総選挙直前に自民党候補者として出馬を行い当選しました。
 福岡政行教授はこの二人が今回の総選挙の特長を象徴的に表していると評価しています。
それは人物評価ではなく小泉首相人気により結果が左右されるもので、個人の適正や資質などは関係なく小泉首相の存在を選択する選挙になっているというものです。
 果たして今後4年間の国政を任せる人物を選択するのに、首相人気に左右されて良いものなのでしょぅか。郵政民営化は確かに重要な課題ですからこの問題に関しては小泉首相に任せても良いとしても、財政問題、社会保険庁や道路公団の問題、日中問題など重要案件は山積みですから、相当の即戦力となり得て資質の高い人物が求められる筈です。
 国政を任せる人物を選ぶのは人気投票ではないのですから、候補者の資質と政策が重要視すべきですがそうではない様です。
 与党が衆議院で2/3以上占めると参議院の採決に関係なくして重要法案も通すことが可能となりますから、現実問題として憲法改正も自民党案で改正可能な状態となっています。参議院の存在意義は少なくなり、権力者個人の意思で将来が左右されることになっています。この状態で安定させるのが良いと判断したのですから、私達はそれを受け入れることになります。衆議院で2/3を超える安定多数は実に大変な事態であることを認識しておくべきです。民主主義と言いながら、時の権力者の意思によって何でも出来るのです。
 今夏公開されたスターウォーズエピソード3のせりふを引用します。銀河共和国の指導者が彼の力を抑えていたジュダイを反乱分子として追放した時に、銀河議員のパドメは「これで民主主義は終わった」と呟きました。権力者に強大な権限を付与することは危険が伴うのです。
 ある方から深夜にご指摘をいただきました。
「全く恐ろしい結果です。これで日本も北朝鮮と同じになったことを国民は理解していないんでしょうね。でもこれは民の愚かさと言うより民主党の力不足です。この現実を踏まえ国民にどう理解を促すのか。大衆の心を動かすのは小難しい説明ではないですよ」

 全くもっともな指摘で、自民党は郵政民営化の是非を国民に問う姿勢で正々堂々と戦っていますから批判対象にはなり得ません。民主党の説明の不明瞭さと対抗戦略が完全に不足しています。政権担当可能な健全な二大政党を目指すのであれば、与党案に対して対抗案を示すべきですし国民への説明責任を果たすべきです。これがないと民主党は埋もれるばかりです。
 この先どう巻き返すのか、民主党には国民への説明責任を果たして欲しいものです。
9月 10日(土) 「選挙戦最終日」
 楽天の三木谷社長が和歌山市に来てくれましたが、これは和歌山市にとって大変な出来事です。若くして経済界で成功を成した人物と接する機会を和歌山市で持てることは、従来の感覚では考えられないことでした。和歌山市に新しい風が吹き込んだひと時でした。
 夏の選挙戦が本日最終日を迎えました。国政の行方をかけた熱い戦いでしたが、衆議院突然の解散とその後については波紋を投げ掛けました。それは候補者の質についてです。

(楽天三木谷社長)
全国的に突然擁立された候補者がいますが、いずれの方も健闘、または勝ちが見えていると聞きます。今回は小泉選挙とも言われ、対立候補は日本国の総理大臣と戦うことになっているため、にわか候補でも当選する見込みが強くなっています。
 しかし国政を任せる大切な選挙なのに、候補者の資質を評価しないで小泉総理の人気だけで選択するのは全くもっと危険です。郵政民営化を叫ぶのは誰にとっても簡単なことで、小泉首相人気を自らのものにするため改革を叫ぶ候補者が国政を担うだけの資質があるのか否か私達が目抜かなければなりません。
 とても国政を任せられるだけの資質がないような候補者でも、小泉党の看板を背負うだけで当選してしまうのは如何なものでしょうか。国政の課題はいつくもありますが、にわか候補達に果たして自分で考え判断できるだけの実務能力があるのでしょうか。国会議員になってから官僚から教えてもらう程度の資質の候補者では、難関が待ち構えている国政で、しかも私達の暮らしを左右する判断の一角を担わせる訳にはいかないのです。でも流れはその向きですから、一体どうなっているのか疑問以上の疑問を感じます。
 選挙結果次第ではこの国の行方が心配になってきそうです。

 さて、和歌山一区でも本日午後12時をもって選挙戦最終日の活動を終えました。解散した後の後援会活動から選挙終了までの期間は丁度一ヶ月でした。
 選挙に関わると日常とは異なる特別な感覚と味わいます。私達が体験した何かに似ているようです。人によっては文化祭、お祭りなどと言います。その感覚は当たっていますが、今回の選挙戦は高校最後の夏休みと表現出来ます。
 活動の開始が8月11日で終了が9月10日ですから丁度夏の間の一ヶ月です。
 始まる前は夏への期待と、高校生活最後の夏休みだから終わって欲しくないとの思いがあります。そして永遠に終わらないような一ヶ月のような錯覚に陥ります。夏休みに入ってからの毎日の出来事は当初は変わり映えしませんが、日にちが少なくなるにつれて貴重なものであることを実感してきます。日にちが半分を切ると加速度を増して終盤に向かいます。夏の課題や次のステップへの準備など、やり残したことが気になってきますから、まだまだ日にちが欲しいと思わずにはいられません。
 でも計画通り実行していても、終わりの時に対する不安感が増してきます。自分の運命を決するような不安感との戦いは孤独なものです。結果を見たくないから時計を戻したいような気持ちと、逆に早く時計が進んで結果を知って楽になりたいという気持ちが入り混じった不思議な思いになります。
 残りあと一週間になると日にちの過ぎるのは本当に早いのです。永遠に終わらない夏休みも終わりの時が来ることが現実のものとなり、あせりとやり残したことと結果に対する不安が増してきます。最後の一週間は、まるで人生最後の一週間であるかのような貴重なものになります。何を行ったら後悔しないのか、それが分からないのです。終わって振り返ると、どの方法を選択しても少しは後悔するだろうし、全て満足した終わり方がないことに気づきます。全ての結果を出せる人生はありません。
 人生とは満足を得るために歩くのではなく、少しずつの満足を得ることを積み重ねることです。いきなり大きな結果を出すことは出来ませんから、小さな結果を積み重ねることが結果として大きなものになっている、それが自分の中に残せたら満足出来る人生だったと言えそうです。
 夏休みも同様で、夏休み前に掲げた勉強を全てやり遂げられる完璧な夏休みなんてありません。100%に近づける取り組みをすることが過程の満足となり、結果が伴うものになります。何も行動しないで結果が得られることは絶対にありません。結果を残して満足を得たかったら少しずつでも行動すること以外にないのです。
 思いがあれば熱い夏は行動するのに絶好の機会です。今年突然与えられた大人の夏休みは本日で終了し、明日は結果表を受け取ることになります。
9月 9日(金) 「現場主義」
【現場主義】
 記事を書くのに現場主義を貫いている方がいます。「現場に答えがある」「足で稼ぐ」などの言葉があるように事件や実態を知るのには現場を訪れる必要があります。最近は情報の流通が早くて、そして詳細に知ることが出来るため誰でも机上にいるだけで一般的な情報の発信者になることが出来ます。
 ところが同じ案件を複数人が発信する場合は違いが明らかになります。例えば、インターネットの情報や主催者などが発表した記事提供だけを頼りにした場合、膨らみがないため底の浅い記事となります。多くの情報は容易に把握出来るため、自分が知識を得る程度であればそれで十分なのですが、他人に発信する場合や他人に伝える場合はそれだけでは不十分です。
 記事提供の裏づけを取るために現場に赴くことが最も重要です。記者の方によると、例えば刑事事件の容疑者の人柄を知るためには容疑者の自宅とその周辺に行くことで人物像が浮かんでくると言います。そして近隣や同級生など数人の方に聞くことで、人物像の輪郭がより鮮明になってきます。同じ窃盗事件であったとしても、故意犯なのか厳しい生活環境から来るものなのかで事件の本質が異なり扱いも違ってきます。
 ある事実を聞いた時にその現場を見に行くことで、普段と違っておかしな点が浮かぶこともあります。
 わが国においては、同じような犯罪があってその結果が同じでも行為に過程の違いで量刑に差が出ることがあります。それは生活環境や生い立ちの違いなど、事件に至る背景が異なるためです。
 現場に行くとその背景が分かりますから、記事を書くにしても記者発表文だけを頼りにするよりも厚みが出ます。時には警察が把握している以上の事実が浮き上がる場合があるとも聞きます。新聞の場合、読者はその現場を見ていないし当該人物を知らないため、新聞記者の文書力とそれ以上に熱意や現場力により受け取る感覚が異なります。言葉の力が受け取る側の思いに伝わります。
 選挙でも同じです。投票結果は開票するまで誰にも分かりません。しかし新聞社各社は凡その推測をして記事で伝えてくれます。各社によって現勢報告はまちまちなのは、個人演説会やミニ集会などの現場に行く回数や候補者に接する回数が違うため、捉える感覚が異なるのです。一回の個人演説会で全体像を知ることは不可能です。複数回、数十回も訴えを聞きに行く、そして日や場所を変えて状況を把握していきます。その回数が多いほど正確な結果に結びつくようです。
 現場力の差だとは言いませんが、そのような要素が絡み合って選挙結果の報道が異なるのです。読者は複数の新聞を読みませんから、一紙の報道や論調によって現状把握を行っています。記事が私達に与える影響は大きいため、新聞記者は朝から晩まで正確で実体に近づけようと取材を繰り返しています。
 私達に訴える力が強い記事は、記者が現場を何時も訪れて感じ取った主観と客観的事実を組み合わせた割合に依るのではないでしょうか。客観的事実の割合が多いと正確ですが訴求力が弱くなります。主観が強くなると記者の思いが伝わりますが、結果に関しては記者の主観に誘導されるような気がします。記事によって主観と客観の組み合わせの比率を変えているようですが、客観的事実をベースに主観を添加するためには現場を調査しておく必要があります。数字や報告からだけでは隠された事実を読み取ることは出来ないことを心掛けておきたいものです。

【来客】
 何人もの人の激励を受けました。選挙戦も終盤戦に入ると、まるで学校の文化祭のように人を呼び寄せる力が働きます。久しぶりに顔を合わせる人もいますし、いつもと違う表情の人もいます。話をしていると熱意は相手に伝導していくことが分かります。強い思いがあるほど相手に強く伝わりますから反応も違ってきます。
 反応が良いのは自分の思いが伝わっているため、反応が芳しくないのはまだまだ伝え方に問題があるからだと感じています。伝える手段は言語として意味のある言葉と、表現されていない言葉に込めた思いもまた伝わります。
9月 8日(木) 「論戦」
【選択】
 東京の知人と話をする機会があり、その話題は総選挙でした。東京でも和歌山一区は注目されています。理由は竹中大臣の側近でもあり高校時代の後輩でもある岸本周平さんが和歌山市で立候補したためです。大臣と候補者がねじれていることに関して何があったのか不思議なため話にあがることがあるようです。同郷で優秀な人同士なのにねじれているのは和歌山市にとって残念な出来事です。お二人ともレベルの高い方同士ですから、党派が違ってもお互いを高め会うことを皆さんは期待しています。
 財務省当時から岸本周平の名前は優秀であると聞いていたそうですから尚更です。和歌山市民の選択もまた注目されています。

【論戦】
 和歌山市で競い合っている候補者のレベルの高さも話題になっています。他では何故この人が、と疑問視されている方もいると聞きますが、和歌山市の候補者は正面から論戦しているようにレベルの高い戦いを繰り広げています。過去、批判合戦が繰り広げられた時もあったようですが、今回はお互いの批判はない堂々としているので和歌山市も変わってきていると感じるところがあります。
 意見をくれる方もいます。
 今までは職場や昼食の席で選挙の話題になることはなかったけれども今回は違っています。議論を交わすことで関心が高まっています。そして一旦候補者のレベルが高くなると有権者の見方が変わりますから、再び低レベルの戦いの選挙には関心がなくなる筈です。有権者は候補者のレベルも見ているので、今後とも資質の高い候補者の登場を期待しています。
 このように一度レベルを高めるとそれが基準になりますから、今更批判や中傷合戦には戻ることはありませんし、もしそんなことを行ったら陣営の品位と資質が疑われます。この国の舵取り役を誰に託すのか、人物の資質で選択する機運が高まっています。このまま意識が高まっていくことを期待したいものです。
 和歌山市でも、夜遅くまであちらこちらで論議が交わされています。この光景と雰囲気を大切にすることで市としてのレベルも高まります。与えられたものに納得するのではなく、あきらめて妥協するのではなく、お互いに意見を交わすことで高い次元に持っていくことが出来ます。
 この兆しは、公立幼稚園廃園の問題と貴志川線廃線問題における多くの方々の市民運動からありました。どちらも単に感情的に廃止撤回を求めるのではなく、自分達が出来ることをしたうえで筋道を立てて行政機関に存続を要求していました。
 自分達で出来ることを行い、力の及ばないところを市民の税金によって成り立っている行政機関に判断を依頼しています。市民が主役のふたつの活動スタイルには新しい感覚を覚えました。民意の高まりを感じたあの事象以降、あきらめではなく関心を持つことが自分達の意思を表明する場であることが浸透してきたのかも知れません。結果はそれぞれですが、実行する行為が尊いと思えるように考えが変わりました。態勢と違う考え方を示すのは勇気のいることですが最初の一歩が一番難しいのです。数年前から一歩を踏み出していますから、この民意の高まりが継続すればきっと和歌山市は変わります。
9月 7日(水) 「議案配布」
【議案配布】
 和歌山市議会9月定例会の議案が配布されました。小学校における熱傷事故に伴う示談金の支出や中学校での障害における和解に伴う和解金支出についての計上があります。示談や和解に至るまでに交渉や調停で教育委員会は大変な苦労をしています。何年もかかって解決に導いています。結果が分かった時点で遡れば問題点もありますが、解決に導いた過程を重要視したいものです。どちらの事例も教育委員会では誠意ある対応を行い、円満解決を図っています。
 小学校での負傷事故に対する損害賠償金は2,005,917円、中学校での事件に関する示談金は15万円となっています。どちらも同額の保険金に加入しているため後日保険金が支払われます。
 貴志川線については、鉄道用地取得事業として平成18年度に2億1,620万円、運営支援事業費として、平成18年度から平成27年度までの10年間の債務負担として5億3,300万円が計上されています。
 平成17年9月定例会の会期は、9月13日から10月5日までの22日間が予定されています。

【指定管理者制度】
 指定管理者制度に関する打ち合わせを行いました。公共を担う事業を官から民へ移管するのが指定管理者制度ですが、単に民間企業に委任するのであれば真の意味で地域活性化につながりません。当該地方自治体内外の民間企業と地元自治会などの機関、そして地元のNPO法人が提携して事業主体となることが理想です。
 指定管理制度に挑む官と民の差を極点に表現します。官はパートナーを組む民間企業数社に対して見積もり提出を依頼して最安値の企業と提携してコストダウンを図り効率化を図ろうとしています。従来必要としていた経費を削減することにより収益の改善を図ろうと考えています。
 それに対してNPO法人などの民間からの提案では、コスト削減は勿論のこと利用料金制を活用して新規事業を考案し収益を上げようと考えます。関係する方々にコストのしわ寄せが行かないように考えています。民間企業と組んであげていると考えるのが従来の管理運営の方式ですが、お互いが対等のパートナーと位置づけしているのが参画を検討しているNPO法人の考え方です。
 発想の根本が異なりますから提案内容や実施計画は違ってくるのです。どちらが良いのかは施設の利用者や地元の方々が判断することですが、今までにないサービスを提供してくれて地元資源の活用を図ってくれる方が良いのに決まっています。少しでも多くの民間が指定管理者となることで地域の活力が生まれます。

【会合】
 少しだけ残念な出来事がありました。ある会合の後、大切な友人と話をしたところ、今月末をもって現在勤務している会社を退職することに決めたと言うのです。これには驚きました。今の仕事が性に合っているようですし、遣り甲斐を感じているようにも見えていたからです。ところが友人を取り巻く現実は、第三者の私に映るものとは違っていました。
 10年も勤めた会社を退職するのは寂しいものですがその決断を尊重しています。何かを感じた時は決断の時かも知れません。飛び出す勇気、踏み出す勇気、はみ出す勇気があれば、次のステップに結びつきます。今までの経験を活かして、次の舞台での活躍を大いに期待しています。

【紀州レンジャー】
 紀州レンジャーの新製品に関しての打ち合わせを行いました。暑い季節が終わろうとしているため冬にむけたアイテムを検討しています。和歌山市を代表する企業で話をすると、出来ないものはないと話してくれたので、来週再度打ち合わせ行うことにしました。和歌山市からキャラクターによる製品を発信する機会があることは嬉しいものです。
9月 6日(火) 「台風14号」
【台風の中で】
 大型で強い台風14号が近畿地方に接近し、本日予定していた幾つかの日程が変更になりました。台風の最中ですが和歌山市における話題の中心は総選挙です。東京では和歌山一区は接戦だと報道されたようで、東京から和歌山市の情勢を見に来てくれた経済界のお二人と話をしました。和歌山一区の保守系では、現職と新人が争っています。
 新人の方は官公庁や東京のビジネス街では有名な方だそうで、その人物が和歌山市でどのように受け入れられているのか関心を持ったことが来和の目的です。東京にいる当時から官公庁を超えての活躍が知られ支持者も多いと聞きます。お二人は今回の総選挙に出ると聞いた時、東京のどこかの区から出馬すると思っていたようで東京で出たら間違いなく当選していただろうと予想しています。それ程に能力と行動は評価されていたようです。
 全国の郵政民営化反対議員に対する刺客や女性議員が話題になっているため、和歌山一区は注目されていないように感じますが、実は中央からの注目区となっています。東京から来てくれた経済関連の広報関係者は、和歌山市民がどう判断するのかが注目の的になっていることを知らせてくれました。
 現職議員は二期5年の経験を重ねていますし、新人の方はそのキャリアから言っても即戦力です。和歌山市発展のために良いライバルとして競い合って欲しいものです。現在までのところ、お互いの人格を尊重しあって政策論争の機会を持つなど、政策中心の選挙戦となっていることは和歌山市にとって大きな財産です。政策を主張しあう選挙戦は都市型であり県庁所在地の市として好ましい展開となっています。
 本日は台風の影響で強い風と雨の中、候補者達は街頭に立っていました。その熱い思いをいつまでも持ち続けて欲しいものです。

【公職選挙法】
 選挙が公示、または告知されると候補者のホームページは更新出来ないのです。メールマガジンも不可となっています。公職選挙法142条と143条で選挙運動用の図画の領布や掲示を制限しています。平成8年に当時の自治省は、パソコンのディスプレイに表示された文字も文書図画に含まれると判断し、選挙期間中におけるホームページの更新は禁止しています。不特定多数の人への配布にあたるとしてインターネットでの情報提供は難しいとされています。
 しかし平成8年当時と平成15年現在ではインターネット環境は大きく変化しています。情報をインターネットで収集するのは当たり前の時代にあって、有権者にとって有効な情報入手手段を制限するのは時代に沿わないものになっています。候補者の政策や考え方などを知るのにホームページは有効な手段ですから、更新の制限やメールの配信を禁止するのは有権者への情報を制限しているように映ります。市民活動やNPO活動などに参加している有権者が増加している現在、候補者を選ぶのに政策や考え方を知りたいと考えている方が多いようです。
 選挙機関中にインターネットの更新を制限しているのは、パソコンを活用出来る人とそうでない人との情報格差を生み出さないためだとする見解もありますが、経済的には市場化を進め自由な取り引きをするための情報公開を促進しているのに、政治の世界は格段遅れています。過去の選挙においては高齢者の投票率は約70%と高いのに対して、若い層の投票率は20%台と低いのが現実です。若い人の政治参加を求めているのですから、インターネットを活用して政治参加を求めるのが本当の姿です。若い人の情報源を制限し投票に関心を持たせないように誘導している感もあります。
 権力者からすると若い人の政治参加は想定外としているのでしょうか。少子化、年金改革、税制改革などの問題は若い人に直製関わってくるものです。若い人が政治に関心を持ち行動を促したいのであれば、インターネットの活用は絶対必要なものです。
 レベルの低い方に揃えようとする考え方はその分野の成長を阻害します。選挙においても情報格差があるために情報の発信を制限する考え方はレベルの低い方に留めようとするものです。企業は市場において、パソコンを使えない人がいるから不公平なため、インターネットを通じての商品説明と販売は行いませんと考えることはあり得ません。情報を持っている側は情報を発信することで、より公平で公正な社会を築くことにつながります。ところが情報を保有している側が情報を制限すると、受け取る方の判断は遅くなり判断を誤る危険性も出てきます。
 選挙においてホームページなどによる情報発信を制限することは、有権者が候補者を選ぶ際に誤った選択をする危険を増加させることになります。情報格差を縮小させるには、情報を制限するのではなく情報の発信を増加させることです。特別な人だけがパソコンからの情報を活用出来る現状から、誰でも活用出来る環境を整えることが重要です。
9月 5日(月) 「懇談を見て」
【台風の中で】
 大型で強い台風14号が近畿地方に接近し、本日予定していた幾つかの日程が変更になりました。台風の最中ですが和歌山市における話題の中心は総選挙です。東京では和歌山一区は接戦だと報道されたようで、東京から和歌山市の情勢を見に来てくれた経済界のお二人と話をしました。和歌山一区の保守系では、現職と新人が争っています。
 新人の方は官公庁や東京のビジネス街では有名な方だそうで、その人物が和歌山市でどのように受け入れられているのか関心を持ったことが来和の目的です。東京にいる当時から官公庁を超えての活躍が知られ支持者も多いと聞きます。お二人は今回の総選挙に出ると聞いた時、東京のどこかの区から出馬すると思っていたようで東京で出たら間違いなく当選していただろうと予想しています。それ程に能力と行動は評価されていたようです。
 全国の郵政民営化反対議員に対する刺客や女性議員が話題になっているため、和歌山一区は注目されていないように感じますが、実は中央からの注目区となっています。東京から来てくれた経済関連の広報関係者は、和歌山市民がどう判断するのかが注目の的になっていることを知らせてくれました。
 現職議員は二期5年の経験を重ねていますし、新人の方はそのキャリアから言っても即戦力です。和歌山市発展のために良いライバルとして競い合って欲しいものです。現在までのところ、お互いの人格を尊重しあって政策論争の機会を持つなど、政策中心の選挙戦となっていることは和歌山市にとって大きな財産です。政策を主張しあう選挙戦は都市型であり県庁所在地の市として好ましい展開となっています。
 本日は台風の影響で強い風と雨の中、候補者達は街頭に立っていました。その熱い思いをいつまでも持ち続けて欲しいものです。

【公職選挙法】
 選挙が公示、または告知されると候補者のホームページは更新出来ないのです。メールマガジンも不可となっています。公職選挙法142条と143条で選挙運動用の図画の領布や掲示を制限しています。平成8年に当時の自治省は、パソコンのディスプレイに表示された文字も文書図画に含まれると判断し、選挙期間中におけるホームページの更新は禁止しています。不特定多数の人への配布にあたるとしてインターネットでの情報提供は難しいとされています。
 しかし平成8年当時と平成15年現在ではインターネット環境は大きく変化しています。情報をインターネットで収集するのは当たり前の時代にあって、有権者にとって有効な情報入手手段を制限するのは時代に沿わないものになっています。候補者の政策や考え方などを知るのにホームページは有効な手段ですから、更新の制限やメールの配信を禁止するのは有権者への情報を制限しているように映ります。市民活動やNPO活動などに参加している有権者が増加している現在、候補者を選ぶのに政策や考え方を知りたいと考えている方が多いようです。
 選挙機関中にインターネットの更新を制限しているのは、パソコンを活用出来る人とそうでない人との情報格差を生み出さないためだとする見解もありますが、経済的には市場化を進め自由な取り引きをするための情報公開を促進しているのに、政治の世界は格段遅れています。過去の選挙においては高齢者の投票率は約70%と高いのに対して、若い層の投票率は20%台と低いのが現実です。若い人の政治参加を求めているのですから、インターネットを活用して政治参加を求めるのが本当の姿です。若い人の情報源を制限し投票に関心を持たせないように誘導している感もあります。
 権力者からすると若い人の政治参加は想定外としているのでしょうか。少子化、年金改革、税制改革などの問題は若い人に直製関わってくるものです。若い人が政治に関心を持ち行動を促したいのであれば、インターネットの活用は絶対必要なものです。
 レベルの低い方に揃えようとする考え方はその分野の成長を阻害します。選挙においても情報格差があるために情報の発信を制限する考え方はレベルの低い方に留めようとするものです。企業は市場において、パソコンを使えない人がいるから不公平なため、インターネットを通じての商品説明と販売は行いませんと考えることはあり得ません。情報を持っている側は情報を発信することで、より公平で公正な社会を築くことにつながります。ところが情報を保有している側が情報を制限すると、受け取る方の判断は遅くなり判断を誤る危険性も出てきます。
 選挙においてホームページなどによる情報発信を制限することは、有権者が候補者を選ぶ際に誤った選択をする危険を増加させることになります。情報格差を縮小させるには、情報を制限するのではなく情報の発信を増加させることです。特別な人だけがパソコンからの情報を活用出来る現状から、誰でも活用出来る環境を整えることが重要です。
9月 4日(日) 「為末大さん」
【水墨画展】
 県民文化会館で青墨会展が開催されていたので知人と共に訪れました。会員の皆さんによる水墨画の数々が展示され、中には自作の詩を折り込んだ作品もありレベルの高さを示していました。

【為末大さん】

(侍ハードラー為末大選手)
 平成17年8月のヘルシンキ世界陸上選手権男子400mハードルで銅メダルを獲得した為末大選手が和歌山市を訪れてくれました。為末大選手は4年前のカナダ・エドモントンの世界陸上選手権でも銅メダルを獲得しているなど陸上界の第一人者です。

 日本でスポーツ選手は政治、経済問題に関心がなくても問題はありませんが、海外で試合を行った後には海外のマスコミは試合の感想だけのインタビューに終わりません。最近の事例では「日中問題についてどう考えるのか」「アスリートとしてスマトラ沖地震の支援についてどう考えているのか。具体的なアクションを起こす予定はあるのか」という質問が飛んできます。
答えに窮することがあるのですが、アメリカやフランスの選手はスラスラと受け答えをしています。世界レベルになると、アスリートでも自分の専門分野以外に社会的問題に関心を持っておくことが必要です。
 アメリカ的考え方では、自分が課題についての方向性を判断した後に、周囲を納得させる方策を考えます。自分のやりたいことが中心にあって、それを実現させるために周囲との関係を作っていきます。
 一方日本的考え方は、世間の様子を見てから情勢を伺い、それに基づいて自分の考えを決めようとするものです。自分の人生においても主体は世間です。
 分岐点では進むべき方向を自分で決めることです。自分が選択した道ですから苦しいことがあっても我慢出来ますし耐えられます。ところが他人の意見に左右されて決定した場合は困難に遭遇すると他人の性にします。いつまでも他人に影響される生き方は止めたいものです。

 為末大選手が陸上でも困難な400mハードルを競技人生として選んだのは、研究し作戦を立てることで体力に勝る外国の選手に対抗出来るからです。100mの世界で海外選手と対抗していくのはかなりの困難が伴います。頭で勝負できる競技が400mハードルなのです。
 為末大選手が世界トップレベルを保てるのは、能力の100パーセント全てを陸上に専念しているからです。通常の人はやりたいことがあっても能力の30パーセントを好きなことに割いている程度です。全てを競技にかけていることがレベルを引き上げている要因です。
 その証拠として、中学生時代に一番走るのが速かった選手がオリンピック代表に選ばれていない事実が語っています。どの競技でも中学生時代にその競技で一番になった選手はいなくて、速く走ることを追求した結果として大学生になってから頭角を現した選手がオリンピック代表まで上り詰めています。努力は才能に勝ることを示しています。
 為末大選手の小学校では、当時、卒業する時に10年後に開けることを目的としたタイムカプセルを埋めたそうです。そこに収められたのは将来の夢を書いた紙だけでした。10年後、タイムカプセルを開いた時、結果が明らかになりました。約400人いた同年卒業の小学生達ですが、描いた夢を実現させていたのは為末大選手ただ一人でした。陸上選手になるという具体的目標を持って努力した結果が現れています。真剣な目標があると人は頑張れるのです。
 さて為末大選手がプロ陸上選手になったのはこの体験に起因しています。それは400人いた中から10年後に夢を実現させているのはたった一人だけでした。一人だけ夢を実現させたのだから止めたらもったいない、400人分の夢を背負って生きてみようと思っての決断でした。
 夢は出来るだけ大きく持たないといけません。ソウルオリンピックで金メダルを獲得した水泳の鈴木大地選手は、小さい頃にオリンピックで金メダルをひとつ獲得すると目標を定めたそうです。目標を持ったことで夢は実現しました。しかしオリンピックの金メダルを獲得した時点で燃え尽きてしまい、次の金メダルを目指すためのモチベーションは持てなかったそうです。目標をオリンピックでふたつの金メダルを獲得すると決めていたら違った結果になっていたかも知れないと話しています。それ程夢に基づいた目標を持つことが大切なのです。
 目標を達成するために持続する秘訣は小さな変化をつけることです。練習での腕の振りに変化をつける、トラックを逆に走ってみるなど少しの変化を持たせることが長続きするコツです。もうひとつ、悔しい感情を持つことが思いを持続させることにつながります。

 そして決断には瞬発力が必要です。時間をかけてデータを集めてゆっくりとする決断はありません。見た瞬間に決められることが決断の瞬発力です。決断するのに時間をかけると迷いが生じますから決断出来なくなります。レストランでメニューを決める時など、小さな決断をする訓練をすることで決断力が身につきます。 
 一流のアスリートの考え方に触れること、これも日常生活における小さな変化です。
9月 3日(土) 「刺激」
【挨拶】
 午前中はある大会で挨拶をさせていただきました。市政と共に国政に関する報告を行いました。和歌山市民にとって初めて訪れた二大政党による政権選択の機会ですから、行動に移して欲しいことを要望いたしました。

【指定管理者制度】
 総選挙に隠れてしまいましたが、地方自治体においては公共施設を民間に委託を可能とする指定管理者制度の応募が先行する施設では始まっています。本日の打ち合わせでは、外郭団体が管理している施設ではやる気が乏しく、指定管理者制度が導入されても指定されるものと思っているようです。俗に言う出来レースでは応募者は納得しませんから公正な競争により、企画内容と運営スキームと熱意で決定して欲しいものです。利用料基金制度が採用されているため公共施設でも経営センスが必要ですから、民間のアイデアを取り入れた方が施設の効率的運用と集客が図れることは間違いありません。
 何故なら外郭団体が管理運営して地域活性化が図れているのであれば、地方自治法改正による競争原理導入の機会はあり得なかったからです。今になって外郭団体が経営を行うと意欲を示しても自主的事業は難しいと思われます。
 外郭団体ではコスト削減を図るため、施設管理可能な会社に対して見積もりを徴収しています。事前に説明はなくファックスで見積もり依頼があるだけで、管理運営のノウハウやソフト面は度外視し、最も安価な見積もりを提出してきた企業に落とすようですが、それでは地域に根ざした施設経営は難しいのです。
 今までの継続ではなく今までに無いソフトを導入することで施設の有効活用が可能となり地域活性化が図れます。

【村上ファンド】
 村上ファンドの村上世彰社長が和歌山市に来て講座を持ってくれました。私的見解を記します。
 株取引をしている日本人は全国で2,000万人以上と推測されています。和歌山市在住の若い人で実際に株取引の経験がある人は少ないようですが、まず関心を持つことが大切です。株主は経営を任せられる人を選択出来る立場にあり、発言して経営体制を変えることも可能となりますから、まず株式に興味を持つことから会社が変わり社会変化は始まります。会社は株主の発言を取り入れるべきなのに、日本は株主の立場が弱い世界で唯一の珍しい国です。
 例えば選挙にしても参加することが最も大事です。世の中を面白くしようとしている人を選んで初めて既得権者を追い出すことが出来ます。志を持った人を選択することで私達の暮らしは変化し始めます。

【フューチャー】
 IT企業の雄、フューチャーの金丸社長も和歌山市に来てくれました。懇談に関して以下は私的見解です。
 金丸社長は20歳代の時マイクロソフト社のビル・ゲイツ社長と出会いました。そこで感じたことは、若い=未熟ではないことです。足りていないことが付加価値であることに気づきました。足りない部分を補うことが大切ですから会社員生活の末、自分で企業を起こし足りない部分を補うための活動をしています。
 当初、ビル・ゲイツ社長にしてもマイクロソフト社にしても特別な人物であり会社だと思っていたのですが、会って会社を訪問すると全く私達と変わらないことが分かったのです。この事実を知るだけでも世の中の見方が変わります。届かない存在が決して届かないものではないことに気づくことは自分が踏み出す第一歩になります。

 フィンランドは小さな国ですが、ノキアという携帯電話のトップ企業があります。ノキアがあるのはフィンランドのヘルシンキですが、このまちは人口約40万人の小さな市です。 
 和歌山市よりも少し大きい程度ですし、日本の中核市と同規模の市から世界トップの企業が誕生していることに注目すべきです。これは和歌山市からでも世界企業を誕生させることが可能なことを示しています。若い人が挑戦する気持ちがあると起業する可能性はありますし、その気持ちがあることは地域を活性化させます。県や市に頼っているような地域は絶対に活気を取り戻すことは出来ません。
 フューチャーを初めマイクロソフト社など成功している企業に共通していることがあります。それは「はじめたこと」です。始めないと、創めないと、何も起こすことは出来ないのです。成功するための絶対的条件ははじめることです。それも一人ではなく2人から3人の複数人で始めることです。一人で進むことは難しいので、思いを同じくする人が数人いると夢は適います。
 始めるに当たって才能は関係なく、志を持って行動を開始することから何かが誕生します。
 地域活性化を図り企業を育てるために地方自治体が出来ることは、若い人が起業できる環境を整えることです。大企業が地方都市に来てくれることは難しいのが現実です。これは道路が整っていないのが理由ではありません。若い起業家を育てる環境があるのか、才能を伸ばしてくれる環境があるのかにかかっています。
 ノキアが和歌山市にあれば、地域は活性化していますし税収も今よりは絶対に増加していることは確実です。でも和歌山市にノキアはありませんし誘致しても来る筈はありません。それなら未来のノキアを育てることが地域を活性化させることにつながります。無理だとあきらめていては絶対にノキア的な企業を輩出することは出来ないのです。はじめることが可能性を継続させる唯一の道です。
 さて国政の選択肢についてです。政権を担っているところは過去の投票率から若い人達が行動を起こさないと読んでいます。一部の権力者が筋書きを作ってその通りに進めています。結果が出る前に結論を導いているのです。これで怒らないと若いという価値はありません。若いといえるには不足部分を補うことですから、足らない部分を補うための行動を起こさなくてはなりません。行動を起こせる人が若いのですから、若さを諦めで捨てではいけません。駄目なものはどれだけ修正しても駄目です。それよりも新しいものを生み出すことを目指すべきです。

 社会は若い人だけが変えられます。わが国の明治維新、韓国の大統領が変わった時も全て若い人が行動を起こした時です。不足感や不満を感じたら、不足分を補うための行動を起こすべきです。一人では難しいことでも複数人が思いを一致させたら、絶対に社会は変えられます。
9月 2日(金) 「公共の適用」
 防災用監視カメラ設置についての打ち合わせを実施。和歌山市では電柱に民間で監視用カメラを設置した事例が無く、公共用として認められるのか見解が分かれています。和歌山市の条例では監視カメラ設置について決められていないのです。公共とプライバシーの利益を衡量する必要があり関係省庁に見解を求めています。
 朝から訪ねて来てくれた方とは市政に関する意見交換を実施。国政は勿論のこと市政に関しても若い人の関心が低いことを指摘してくれました。政治参画への喚起をすることが活性化の一歩につながります。前回和歌山市における国政選挙の投票率は51%でしたから、今回は最低でも60%を越えて欲しいものです。

【社長】
 キップの良い若い社長と懇談しました。和歌山市の元気の無さを指摘し、現体制では和歌山市に変化の兆しがないためきっかけを切望しています。元気のなさの原因は自分の意見を隠して行動する人が多いことに起因しています。これは意見を隠すことで責任を回避する逃げの姿勢です。
 特に全体を引っ張るべき立場のリーダーが保身を念頭においていると、逃げの姿勢は下部に伝わりますから活性化はしません。若い社長と汗を流してがんばっている従業員の皆さんの態度から変化を求めている活力を感じました。

【法律相談】
 揉め事に対して法律を適用して解決を図ろうとしても、お互いの価値観が異なるため簡単にはいきません。経済的価値の評価についてもお互いの利益が衝突しますから、配分割合が難しいのです。
 お互いに納得でき得る妥当な線まで妥協出来るか否かが解決の鍵となります。

【驚く話】
 和歌山市内の出来事で一部かも知れませんが皆さんが驚いている事があります。
大橋市長が衆議院選挙においてある候補を応援しているのは周知の事実ですが、決起集会や公示日の出陣式への出席は勿論、個人演説会にも10回応援弁士として登場する予定です。
 大橋市長のこの行動に関して多くの皆さんから意見が寄せられていることから、政治に関心を持ってくれていることが分かります。

「前回、市長を選択する機会では無党派として活躍してくれる期待を持って選んだけれども、今回の行動で仮面が剥がれた感じがします」
「個人演説会まで行くとは呆れています。全ての市民の代表者であることを分かっていないのではないでしょうか」
「権力は魔物だし、選挙は麻薬、熱病みたいなところがあります。渦の中に入ってしまうとだんだんハイになり熱に浮かされた状態に陥ってしまう感じです。困った市長ですね」
「木村和歌山県知事の態度と比較して軽率な行為ですね。市職員の気持ちが分かっているのか疑問を感じます」
「来年夏の支援を考えての行動でしょうが、市民を向かないで特定の人を見ているようですね。前回は支持したけれど次の支持はあり得ません」
「市民活動やNPO活動にもこれ位熱心に関わってくれたら良いのにね。全くおかしいですよね」
「一部の人だけに応援してもらったら良いんじゃないですか。今まで行政改革の名の下、弱者切捨てをしてきた思想と同じです。もう応援しません」

 加えて昨日の個人演説会の応援弁士としての大橋市長発言に注目が集まっています。私は会場に行かなかったのですが、ある方が話しの主旨を知らせてくれました。

 道路や防災施設など公共事業はもっと行なう必要があること、そのことから公共事業縮小を打ち出している考え方を徹底的に批判し、公共事業に積極的に取り組む意思を表しています。
 
 和歌山市は財政赤字で赤字幅の縮小と体質改善が最重要課題であり、政府を初め行政機関は小さな組織を目指した行政改革を目指している、又は実行しているのに、和歌山市は公共事業を中心とした官が中心とする景気回復を目指しているようです。
 財政赤字のため事業の見直しと事業単位で一律カットを徹底している中、一体どのようにして公共事業を増やすのでしょうか。日頃言っていることと噛み合いません。
 大橋市長は公共事業を操作して需要を喚起するケインジアンの考え方で、大きな政府を目指していることを初めて知りました。大橋市長が市長に就任以来、縮小予算編成を行ってきましたが、公共事業を促進する発言にあるように公共事業の増加が見込まれる来年度の予算編成が楽しみです。
 民間企業誘致も上手く進まず、旧丸正ビルへの商業施設誘致も進展を見ないため、民間活力による経済対策を諦めて官主導の施策に転換したようです。皆さんも良く知っておいて下さい。
 大橋市長が積極的な公共事業を打ち出したのは初めてではないでしょうか。赤字財政解消の目処がついたのか、応援の時だけの口約束なのか、他に目的があるのか、真意はどこにあるのか良く分かりません。
 施策の転換でなければ、皆さんの中からご意見にいただいたように「権力は魔物だし、選挙は麻薬、熱病みたいなところがあります。渦の中に入ってしまうとだんだんハイになり熱に浮かされた状態に陥ってしま」ったと考える他にありません。有権者に心地よい響きの演説を行い、赤字財政の中達成困難な公共投資を約束するような発言で民意を誘導させ意識を高揚させる手段だと思ってしまいます。
 この件に関してご意見がありましたから是非ともお寄せ下さい。
9月 1日(木) 「西本貫一さん」
【実行すべき】
 今年10月の大型イベントに洋菓子作りで協力してくれる方を訪ねて打ち合わせを実施。社長自ら手伝ってくれることになりました。理由は若い人に洋菓子作りの楽しさを伝えるためです。洋菓子界である程度の地位を確立した後、残された仕事は後進を育てることだけです。
 洋菓子技術と文化を継続して伝えるためには世代間にブランクを設けてはいけません。技術が一旦途切れると復活させるのには、最初から作り上げるよりも何倍もの労力が必要です。そのため技術と文化の伝承を最も大切なことだと認識した活動を行っています。
 この社長の考え方に共感している仲間のひとりは、今秋洋菓子店舗を改装して喫茶部門を併設します。洋菓子販売だけでも採算は取れているのですが、近隣に喫茶があるのにも関わらず喫茶部門に初めて挑戦をする予定です。
 年齢を重ねた後で新しいことに挑戦する理由を尋ねました。「内心やることがあれば、いつか実行しないといけないからです」
 人は思い描いていることを実行しないで人生を終えることは出来ないのです。実行出来る機会が巡ってきたら年齢に関係なく挑戦することが人生に与えられた最大のテーマです。いつまでも仮の姿で生きる訳にはいかないのです。仮の姿のままで人生を終えるのは虚しい筈ですし、自分を生きないで誰の人生を生きるのでしょうか。
 やりたいことがあれば実現を目指して行動すべき。心に刻みこんでおきたい言葉です。

【西本貫一さん】
 先日亡くなった和歌山市が生んだ巨人、ノーリツ鋼機前社長の西本貫一さん。35年間一緒に仕事をしてきた方や西本貫一さんの奥様と懇談する機会がありました。
 西本貫一さんの人生は慣例に挑戦した人生だったようです。
 西本貫一さんは戦争体験があります。敵国と戦いの途中、左手に弾丸が貫通したため20歳代で左手が不自由になりました。指を曲げて物を掴むことが不自由だったそうです。実家は農業だったので終戦後、農作業をしたところ左での握力が弱くて器用に動かないので上手く苗を掴めないため、農業で生計を営むのは難しいと思ったようです。そこで何種類も仕事を体験していきました。
 その内に和歌浦から進駐軍が上陸して来たのですが、米兵は祖国にいる家族に日本において無事でいることを伝えるために写真を撮って送っていることに気がつきました。米兵の写真を撮影すると西本さんは写真が上手だと褒められたことから、写真で生きることを決意したと言います。

 早速、奈良県五条市まで1年間住み込みで写真技術の修行に出掛けました。技術を取得後、和歌山市に戻って本町界隈で写真店を開業します。当時、写真撮影した後現像してプリントするのに10日間程度日数を要したと言います。その常識に挑戦して撮影後2日でプリント出来ることを売り出しました。プリントが2日で出来ることは大いに米兵に歓迎されたのです。理由として進駐軍は日本各地を移動するため、次の勤務地に何時どの地に行くのか分からなかったのです。そこで写真を撮影した後10日も待つことは出来なかったのです。プリントまでの日数を短縮したことで米兵からの注文が殺到します。撮影と現像プリントの作業のため寝る時間がない程忙しくなりました。
 西本貫一さんは、一人の作業では限界があるので現像とプリント作業を機械化することを思いつきました。ノーリツ鋼機は写真現像機製造メーカーですが、会社発足当初は写真店だったためノーリツ光機という会社名だったそうです。写真店から脱却する際に社名変更を行い現在のノーリツ鋼機に至っています。
 写真の仕上がりまでの日数が短くてしかも機械化され大量に捌けるようになったことから、この後会社は発展に向かって行きます。しかし新しい技術を持つ新進の会社は、どの分野においても老舗や既得権を持った先発企業から叩かれることになります。
 西本貫一さんは、ある和歌浦の旅館からその旅館で結婚式を行う新郎新婦の写真撮影の仕事の依頼があり、早い目に旅館に行き撮影セットを組んだことがあります。ところが撮影が近づいた頃、老舗の写真店が後からやって来て「撮影の邪魔だからどけ」と怒鳴られ仕事を横取りされたことがあります。
 その時の心境は「絶対に古い体質の写真店を見返してやる」というものでした。いつの時代も体制派やその業界の秩序を形成している老舗は、若い人や若い企業が進展してくるのを邪魔する存在として立ち塞がります。その理由は既得権を守るためです。
 その古い体質を打ち破るために、次々と新しい技術とサービスの提供を行い始めました。
次第に既得権を守ろうとする写真店と需要サイドが望む、撮りたい時が見たい時を実現させた西本写真店の立場は逆転していきます。既に形成されている一定の市場の利益を守ろうとする企業は伸びがなく、市場規模を拡げようとするリーディングカンパニーがあるとその分野は伸びていきます。
 日本の写真革命を達成した後は、アメリカロサンゼルス進出を果たします。ロサンゼルスに工場を建設したのは西本貫一さん60歳の時です。会社員が定年する年齢になってアメリカ進出を考え実現させています。夢を実現するのに年齢は全く関係ないことが分かります。夢を実現させるには、やるかやらないかの決断だけです。
 ノーリツ鋼機が世界的企業に発展していったのは必然です。今でもノーリツ鋼機はお客様の満足を第一に考え、それに対応するのはスピードであることから技術革新を行っています。
 西本貫一さんの生涯は古い体質に挑戦し続けた人生でした。体制側につくのはついて行くだけで楽なのですが、時代を刷新するには覚悟と実行力が必要です。現状維持という大きな壁と個人に向けての批判や中傷が立ちはだかります。これに立ち向かうのは相当の精神力が求められます。西本貫一さんにはこの精神力が備わっていたのか、経験を積むうちに身につけたのかは分かりませんが、人々が望んでいる方向に現状を変える覚悟を決めたことが精神力を高めたような気がします。
 その厳しさと同時に思いやりの気持ちを持ち合わせていた方のようです。かつて60歳の役員の方が若い従業員だった頃、西本貫一さんからお得意様に対して和歌山のみかんを贈るように指示されたことがありました。社長の命ですから慌ててみかんを集めてお得意様に届けたのです。ある日西本貫一さんから呼ばれました。
「みかんは贈ってくれたかい?」
「はい。早速お得意様全員に贈りました」
「そう。それでみかんは甘かったかい」
「確認しないで贈りました」
「大切なお客さんに贈り物をするのに失礼があっては駄目でしょう」
という会話がありました。お客さんを大切にする気持ちを持ち、若い従業員に経験させることで育てようとする気持ちも持っている方です。
 現在を生きている私達と西本貫一さんとは時代も活動している分野も違いますが、受け継ぐべき精神があります。それは沈滞している古い体質のものがあれば、変えるための行動を起こすことです。そのような行動する意欲を持つことだけが、現状に横たわっている見えない壁を打ち破ります。郷土の先輩から確かに受け継いだ精神です。

【民社・友愛協会総会】
 民社・友愛協会の年に一度の総会を実施しました。平成16年度の活動結果と決算報告、平成17年度活動方針案と予算案の提案を行い全て了承されました。
 和歌山県の来賓は、今回の衆議院選については、首長としての立場上コメントは避けたいと述べてくれました。選挙では反対票があつたとしても当選した限り県民の代表ですから、特定の候補者に肩入れしないのが当然の態度です。改革派の和歌山県知事としては、倒すべきものは倒し、全ての施策に先進的な取り組みを行うことを明確にしています。県の姿勢は、県民を預かる立場にある公人としては権力に左右されないことを示すもので信頼感があります。

【徳】
 徳という言葉は、お金や人が集まってくることを意味しています。では徳を得るためにはどうすれば良いのでしょうか。それは自分に与えられている能力を他人や社会のために惜しげもなく活用することで徳が得られます。捨てることで人望が集まりお金も人も周囲に寄ってくるのです。簡単な法則ですが実行は難しいものです。徳を得られるような行動を心掛けましょう。

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