平成21年12月10日(木) 紀伊民報より抜粋

「46」から「42」へ 和歌山県議会の定数和歌山県議会

 (定数46)の議員定数等検討特別委員会は9日、定数を「42」とする条例改正案を、開会中の12月定例会に提案することを申し合わせた。17日の本会議で可決する見通し。
 改正案は、選挙区で田辺市(定数4)、新宮市(2)、和歌山市(16)、有田郡(3)、伊都郡(2)を1減らし、橋本市(2)を1増やす。1票の格差は最大2・30倍から1・75倍に縮小する。
 人口比例通りだと、新宮市より日高郡(3)を減らすことになるが、御坊市・日高郡の人口が、新宮市・東牟婁郡より多いことなど地域事情を考慮した。
 委員会では最大会派の自民案に、真わかやま、公明の2会派が歩み寄った。共産のみが「定数通り」を主張した。
 前回の委員会で「定数増はなじまない」と「5減」を主張した真わかやまの片桐章浩委員は「一票の格差解消になる」と判断した。人口比例通り日高郡の減を主張した公明の角田秀樹委員は「2006年の定数削減の署名活動時に新宮減を提案していた経緯を踏まえた」と話した。
 共産の雑賀光夫委員は「住民とのパイプを細くする定数減には反対」としている。
 県議会は全国で唯一、法定上限数を維持している。前回07年4月の選挙では14選挙区のうち、海南市・海草郡、橋本市、有田市、御坊市、新宮市、伊都郡、有田郡、日高郡の8選挙区で無投票だった。
 県民からも見直しを求める声があり、県議会は改選後の07年6月に同検討委を設置。12回の会合を重ねた。
 町田亘委員長は「同規模の他県に比べ、見劣りしない削減数で県民に理解していただけると思う」と話した。
 和歌山県を除く、法定数が50以下の14県の平均減員率は8・8%。和歌山県に当てはめると4減となる。上限数が同じ香川県は定数41。

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