平成18年 2月11日(土)リビング和歌山新聞

NPO法人青少年国際福祉教育協会
ふるさとの歴史を学び愛着を深める紀州和歌山子ども語り部養成
2月18日(土)にコンテスト実施。研修の成果を発表

 「今日は和歌山城周辺の城下町を訪ねます」。和歌山市観光協会の松浦光司次郎さんが子どもたちに声をかけました。1月下旬に行われた「紀州子ども語り部養成教室」の第4回の様子。昨年10月から研修のための教室が月に1回行われ、小学5年生〜中学3年生の約30人が参加してきました。
 この事業は、青少年の福祉や育成を図るNPO法人「青少年国際福祉教育協会」(事務局=和歌山市秋月)によるもの。和歌山市の「わかやまの底力・市民提案実施事業」として昨秋スタートしました。これまでに和歌山市の歴史、とりわけ和歌山城については、基礎知識から現地を訪ねた実践学習も行ってきました。この日は、今までの学習を踏まえ、城下町を訪ねる実践学習でした。城の外回りを周遊しつつ、徳川家にゆかりの深い「報恩寺」、大きな首だけの釈迦像が有名な「無量光寺」にも行きました。
 「和歌山城といえば和歌山市のシンボルですよね。親しみを持っている人も多いはず。でも、その歴史について語れるかどうかといえば、大人でも難しい。ですが、こうしてお城のある町で育ったんですから、和歌山を訪ねてきた人にこんな素晴らしいお城があるんですよと自慢できるように」。今回の事業への思いを話すのは、同協会の片桐章浩さん。
 歴史だけではなく、例えば、たくさんある石垣の石の積み方でその時代が分かることなど、「へぇ〜」と感心できることが研修会で学べます。片桐さんは、「そんなちょっとしたことからでも興味や関心をもって、和歌山城を通して自分たちが住む町への愛着を深めてもらいたい。誇りや愛着があれば、いずれ地元を離れることがあっても、また和歌山に戻ってきたいと思う人が育つはず」とも。
 2月18日(土)には、今まで研修で学んできた成果を発表するコンテストを開催(詳細下記)。その後子どもたちは認定証をもらい、「紀州子ども語り部」が誕生。今後は、和歌山市語り部クラブのメンバーとともに観光客を案内するなどの活動ができるような、紀州子ども語り部の組織化を目指します。

〜紀州和歌山子ども語り部育成〜
コンテスト開催
【日程】 2月25日(土)
【時間】 午前10時〜
【場所】 和歌山東急イン2階

研修に参加した子どもたちが成果を発表
※一般の見学者歓迎

掲載記事 一覧へ戻る