平成16年 3月 9日(火)毎日新聞より抜粋

『貴志川線廃線問題、南海の姿勢を批判。和歌山市長「経営努力をせず」』

 南海電鉄貴志川線の廃線問題で、大橋建一和歌山市長は、8日、市議会一般質問で「人件費などについての経営努力や集客増の取り組みをせず、廃線しか頭にないような南海の姿勢には大変がっかりしている」などと同社を批判した。また第三セクター方式での鉄道存続については「これまでの経験からうまく行くとは思えない」と答弁した。
 片桐章浩議員の質問に答えた。片桐議員は社員42人が従事する同線で人件費が年間4億5,000万円かかっていることを指摘し「経営改善の余地はある」と主張。
 大橋市長も「南海電鉄のホームページには貴志川線の沿線情報も掲載されていない。何とか廃線を阻止しようと頑張っている住民や社員の姿は頼もしいが、南海本体の取り組みというには程遠い」などと述べた。
 市企画部によると、同線の2002年度の経費は7億3,100万円、収入が約3億2,300万円で、南海側は「貴志川線単独で収支が合わなければ存続は難しい」と市側に伝えているという。

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