平成16年 3月 9日(火)朝日新聞より抜粋

「南海に情報公開要請へ、貴志川線問題で和歌山市長答弁」

 南海電鉄貴志川線の存続問題で、和歌山市議会の一般質問で8日、大橋建一市長は「輸送密度(1日の1キロ当たりの乗車人数)が3,127人もありながら、廃線を視野に入れている態度は理解しがたい。資料提供や説明を求めたい」と述べた。
 質問に立った片桐章浩議員は、 貴志川線の人件費や輸送密度を分析し、南海電鉄に改善を働きかけて欲しいと求めた。2002年度の人件費(42人)は約42億5千万円で、 一人当たり約1千万円になることについて、大橋市長は「ほかの鉄道路線と比較し、非常に高いと思われる」と指摘した。今後、決算書類などの情報公開を求めることにした。
 市は、同線の利用促進策について「お買い物回数券」「シルバー定期券」などを提案していくという。
 大橋市長は南海への存続要望を優先するとしたうえ、「市が乗り出して第三セクター方式で運営してもうまくいく訳がないことは明白だ。どうしてもやめたい場合、他社への売却も検討しなければならない」とした。

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