平成15年 9月10日(水)ニュースオンライン
(情報工学研究所 発行)より抜粋

ルーキー片桐議員の溢れる情熱、わかりやすいレポートで情報公開

 今春の和歌山市議選に初当選した若手の片桐章浩議員(民主クラブ)。議員としてはルーキー、フレッシャーといえるが、「市政刷新」への溢れんばかりの情熱を傾けている。当選以来の「市政報告レポート」は早くも第4号。
 第4号レポートを読むと「政策決定に際しては民意を反映させていく努力と行動が大切。議員は民意をくみ取る感性が必要だ。」と述べている。このレポートの中では6月定例市議会の動きを有権者にわかりやすく「情報公開」している。
 うち「目玉」になった「和歌山市長等の倫理に関する条例制定案」では、「市長はあっせん行為等により有罪とする第一審判決の宣告を受けた場合、引き続きその職にとどまろうとするときは説明会を開催し、理由を市民に対し説明しなければならない」としている。
 これに対し片桐議員は「倫理条例制定は肯定するが、まず市長に疑惑、嫌疑が生じた時期に説明責任を果たすべきだ。提出案では市長が有罪判決を受けても、市民にその理由を説明すればその職にとどまれるとなっており適切ではない。第一審で有罪になったとしても、上級審で判決が確定し結審するまでは基本的に辞職する必要はないので、制定に意味を持たせるとすれば、第一審で有罪判決を受けた場合、直ちに辞職し、選挙で市民に信を問うべきだ」と述べる。
 確かに、汚職などで市長が第一審で有罪になっても、説明会を開けば市長職にとどまれるという案は論理的でない。同案を審議した総務委員会の委員も「条例制定に異議はないが、司法判断を待ってというより、道徳的内容を盛り込んだ形にすべきだ」などという意見が出たため、結局継続審議になった。
 片桐議員の「市政レポート」は、市民と行政の関係をチェック・アンド・バランスの視点で見ている。市民にとってわかりにくい、あるいはなかなか見えない「市政ナウ」をスピーディに伝えることが「片桐レポート」の使命らしい。

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