コラム
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2024/3/25
1906    応援は将来の希望

マスコミの方と話した時のことです。

「現在の日本に希望は見つけられない」と感じている人が多いと思います。だからドジャースの大谷翔平選手に日本の期待を感じている人が多いと思います。今、大谷選手が結婚してから大谷ロスと言われていますが、実際に大谷ロスは起きています。結婚に反対とかの意味ではなく、できれば全ての日本人の希望であって欲しいと思っている人が多いためです。

同様に和歌山県串本町の民間ロケット打ち上げも私達の希望の一つです。民間でロケットを打ち上げる事業は希望の塊であり、初号機の打ち上げには失敗しましたが、多くの人の感想は肯定的です。

「失敗は次の成功につながるものだから前進だ」
「ロケット初号機打ち上げの失敗は当たり前のこと。失望なんかしていません」
「とにかくスタートできたことは和歌山県にとって嬉しいことです。必ず次は成功します」
「失敗は失敗ではなく成功や次につながるために必要だったもの」
「この失敗は前進だ」

などの意見があります。情報社会では人の失敗は批判の的になりますが、この失敗は否定ではなく肯定で迎え入れられていることは特筆ものです。

マスコミの方は「今の日本にとって希望は少ないと思います。メジャーリーグの大谷選手や串本町のロケット『カイロス』、熊本県のTSMC工場の稼働ぐらいではないでしょうか」という評価です。

日本の希望に和歌山県のロケット打ち上げ事業が入っていることは嬉しいことですし、和歌山県の取り組みに希望を見つけてくれているのです。当初、初号機の打ち上げは令和6年3月9日でしたが、延期された時も皆さんからの批判は少なく「次に期待」というコメントが多く、延期して打ち上げに失敗した3月13日の皆さんからのコメントも、上記の通り肯定的に受け入れられています。

人の行動に対する批判や否定的な評論が蔓延している現代社会ですが、そんな報道ばかりだとこの国の将来を暗いものにしてしまいます。将来に希望の持てる取り組みや人に対しては、応援する気持ちを持って肯定的なコメントが必要だと思います。希望の持てることにスポットを当てて報道しなければ、特に社会を動かす直前の世代の若い人は、日本は希望のない国と思ってしまいます。それでは社会に活力が生まれないのは当然のことです。

学校や職場の話題が「大谷選手がホームランを打った」だとか「串本町からロケット『カイロス』が打ち上げられた」そして「熊本県にTSMCがやって来たので活気がある。将来の展望が開けた」などであれば、希望を感じられ「今日も一日頑張ろう」という気持ちになります。

批判は将来の展望を暗いものにさせますが、応援することで将来に希望があり明るいものに変えてしまいます。「私達はどちらの将来を選択しますか」とい問いかけをするなら多くの人は「希望を感じる将来」を選ぶと思います。そんな言動を心掛けたいものです。