おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。
1.教育委員会職員や教師のカスタマーハラスメント対策について

令和7年度予算のカスタマーハラスメント対策として、本庁及び振興局等の電話交換機に有用な通話録音及びアナウンス機能を実装する取り組みがあります。
県としても理不尽なカスタマーハラスメントから県職員を守るために外線電話を録音させていただく。民間企業であるような「サービスの向上のために今から録音させていただきます」のメッセージ電話を外線電話に全て導入することになっています。録音機能を持たせることで1時間も2時間も電話の対応を余儀なくされている時の対策につなげる取り組みなので、是非とも実施すべきだと思います。
ところが予算では教育委員会や学校などには対応していないようです。教育現場でもカスタマーハラスメントが起きているので、教育委員会と同委員会が所管する現場、そして教師を守るためにも電話交換機に通話録音とアナウンス機能を実装すべきだと思います。只でさえ、教師の業務が忙しく、そこに長時間の電話対応に時間を割かれていては業務に支障が出ますし、繰り返しての対応などは精神的にもきついことです。
また教師の中にはコミュニケーションに慣れていない人がいますから、電話の場合、初期対応を間違えると苦情につながることもありますし、コミュニケーション不足で問題に発展することも起こり得ます。きちんとコミュニケーションを取れていれば防げるハラスメントもあるので、カスタマーハラスメント対応のしくみを検討すべきだと思います。
そこで質問です。教育委員会と同委員会が所管する現場、そして教師を守るためにも電話交換機に通話録音とアナウンス機能を実装すべきだと思います。教育長に答弁をお願いいたします。
通話録音とアナウンス機能については、知事部局同様、教育委員会事務局へ今年度中に実装する予定ですが、県立学校については現在のところ未定となっております。
それは、学校にとって保護者や地域住民からの意見や要望は、質の高い教育を進める上で大変重要だと考えているからです。
そのため、すべての教職員が経験の多寡にかかわらず、意見等の趣旨を正しく聞き取ることができるように「学校への意見や要望等への対応ハンドブック」を作成し、今年度から教職員の電話対応や保護者面談等における傾聴スキルを高める取組を進めているところです。
今後、このような取組の検証を行いながら、県立学校への通話録音とアナウンス機能の実装の要否について、研究してまいります。
学校を回ると教師に対するハラスメントの実態は思っていたよりもひどいもので、罵詈雑言浴びせられて心を痛めている教師が多数います。その一例を紹介します。和歌山弁の言葉はそのまま紹介します。
「謝罪の気持ちが見えへんのじゃ」、「視界に現れるな」「一生覚えとくからな、覚えとけよ」など聞くに堪えない言葉を浴びせられています。
果たして、教育現場の教師がこのような状態に置かれていることは正常とは思えません。それでも教師が自身を奮い立たせて気持ちの整理をつけて頑張っています。病院に行きながら教団に立っている教師もいます。
これらはハラスメントのほんの一部だと思いますが、教師をハラスメントから守るための取り組みやしくみについて、教育長にお尋ねたします。
各県立学校においては、課題解決が困難な事案には教職員一人で抱え込まず、組織として対応する仕組みづくりに、従来から取り組んでいます。
しかしながら、近年、議員ご指摘のように、教職員を追い詰めるような過剰な発言が増加しております。
そこで、教育委員会では「カスタマーハラスメント対応マニュアル」を作成し、カスタマーハラスメントの定義をはじめ、対応における留意点等を示し、今年度から対策を進めております。
さらに、第三者の立場で、法的な視点からの助言が得られるスクールロイヤー制度も導入いたしました。
今後とも、教職員をカスタマーハラスメントから守るための取組に努めてまいります。