784. 神様

子どもがテスト勉強をしている最中に「神様はいるのですか」の質問がありました。「神様はいるよ」と答えると、「神様にお願いをしても聞いてくれないから、神様はいないと思います」との返答がありました。
 なるほど。お願いした結果が得られないことが続くと、その願いの対象の存在は否定されてしまうのです。
 そこで子どもと次のような会話をしました。
「信頼している友達のお願いを聞いて何かのお手伝いをするなど親切にしてあげたとします。今度、自分が困った時にその友達はどうしてくれると思いますか」。
「困っている時に助けたのだから、今度はお願いを聞いて助けてくれると思います」。
「そうだよね。では普段から意地悪をやりに来るクラスメートがいるとします。その人が何か困ったことがあって、お願いをしてきたらどうしますか」。
「そんな子どもからのお願いは、言ってきても聞かないよ」。
「そうだよね。では普段から神様がいると思っていますか。いつも神様が見守ってくれていると思いますか」。
「神様はいないと思っています。だから何も感じていません」。
「先ほどの友達と意地悪なクラスメートの場合と比較すると分かるでしょう。普段から友達に親切にしていると、困った時には助けてあげようと思うでしょう。普段から関わりがないクラスメートだと、困った時でも助けようと思わないでしょう。神様も同じで、君が普段から信じて身近な存在であると思っていたら、君が困ってお願いした時はどう思うでしょうか」。
「神様は友達のお願いを聞いてくれると思います」。
「ではいつも神様を否定している人が、困った時だけ神様にお願いをしたらどうでしょうか」。
「お願を聞いてくれないし、助けてくれないと思います」。
「そうだと思います。いつも信頼しているから、何かの時にはお願いを聞いてくれるのです。普段、相手を否定している人が、困った時にだけその人にお願いをしても願いを聞いてくれないのですよ。神様も同じで、日頃、存在を否定しているのにテストの時だけ点数を取らせて下さいとお願いしても聞いてくれないのですよ。聞いてくれないからと言って存在を否定すると、本当に存在しなくなりますよ。神様は人の心の中に存在してくれるものです。君が存在していないと思うと存在しないものになりますし、存在していると思っていると心の中に存在してくれますよ。困った時に神様が助けてくれるかどうか分からないけれど、心に神様が宿ってくれている方が心強いよね。神様が心に存在している人と存在していない人がいますが、信じるか信じないかで負担は変わらないものだから、信じた方が良いと思いますよ」。
 普段から神様を信じていても、お金は不要です。自分が努力をしてこれ以上できないと思った時にだけ、神様を信じてお願いしたら良いのです。そしてお願いを聞いてくれた時に感謝する気持ちを提供すれば良いのですから、信じる方が良いと思います。皆さんは如何でしょうか。


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