571.
  What a Wonderful World
 知人の宇田川妙さんが和歌山市内のライブハウス「オールドタイム」でライブの予定があったので応援に駆け付けました。今回のライブツアーは「It's Not Too Late」で、青森県、東京都、静岡県、大阪府などを巡りますが、和歌山県にも来てくれたのです。今回のライブの主旨について宇田川妙さんから以下のような案内をいただいていました。

 「毎日TVで目にする嘆きと悲しみに満ちた映像。紛争や災害や心無いしわざや死に至る病。世界はいったいどこへ行ってしまうんだろう・・・。心の中の甕がいっぱいになってしまいました。もう祈っているだけではだめだ、何かしなければ。2年前、そんな思いが "It's Not Too Late"というオリジナルになりました。ピアノソロでアルバムに収録した"Lala Salama"にスワヒリ語の歌詞を付けたのも、同じ気持ちでした。
 もう遅いかもしれない、でも遅すぎるわけじゃない、まだ間に合うよね?そうであると信じたい。
 平成20年1月28日に50歳になりました。二分の一世紀(笑)。今まで自己表現のためにやらせてもらっていた音楽で、社会に恩返しする時が来たのだと思います。
 そんな思いに突き動かされて、「It's Not Too Late」と銘打ったライブを、各地で行っていくことに決めました。生きる喜びを感じながら音楽を演奏することで、聴いてくださる方に、元気や優しい気持ちや喜びをお届けできれば、そんな幸せなことはありません。
 ほんの一瞬、ほんの少しでも。一時でも、一人でも多くの方の、愛や希望を信じる力の助けになれば嬉しいです。
 お時間がございましたら、どうぞお越し下さい。お目にかかれるのを楽しみにしています」。

 以上がライブの主旨です。

 宇田川妙さん、もう50歳を迎えていたのですね。見掛けも活動も若いので驚きました。
 そして宇田川妙さんは、ここ数年は音楽活動をやや休止していました。しかし日常生活に埋もれる中で何かを始めなければならないと思い、50歳をきっかけに「そうだ私には音楽がある」と思い、再びライブ活動を開始したのです。「自分には人生で勝負できるこれがある」。それを持った人は強いのです。

 以前よりも年老いた今の自分ができることは、自分よりも素晴らしい人生を歩くであろう子ども達に、自分の経験と見てきた世界を伝え、もっと素敵な世界を築いてもらうことです。それを伝える手段が音楽であり、スポーツであり、ある時は政治でもあるのです。

 宇田川妙さんは人生の中間決算を終え、決算した結果を次の世代に伝えようとしています。和歌山県にもその歌声を響かせてくれたことに感謝しています。
 そして死ぬまでにしたいこととして、この歌のような時代を超える歌を作詞作曲したいと話してくれました。この歌とは「What a Wonderful World」でした。

コラム トップページに戻る

前のコラムへ   /  次のコラムへ