コラム
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2025/3/4
1974    向陽高校OB訪問その2
  1. 母校で講演会を行いましたが、私の経験から学んだことを生徒に伝えるつもりが、逆に生徒から教えられました。年下でも先生になってくれるので、誰からでも学ぶ姿勢は大切です。
  2. 人の言葉を引用してもその言葉が持っている感動は伝わりません。それよりも自分の言葉で伝えることが大事です。自分が経験から学んだ言葉は聴く人に感動を与えることができます。
  3. 誰でも人生で残された時間は限られています。限られた残りの人生で何をすべきか考えるべきです。自分のことに費やした時間やお金は誰の心にも残りません。
    人のために費やした時間やお金はその人の心に残ります。人の心の中で生き続けるとはそんなことではないでしょうか。
  4. サミュエル・ウルマンはアメリカの事業家です。ウルマンが残した言葉を松下幸之助が見つけ「これは凄い」と広めたのが「青春」です。
    この詩は1945年9月27日に昭和天皇が日比谷の占領軍総司令部にマッカーサー元帥を訪問した時、部屋の壁に掛けられていた詩です。この詩を岡田義夫氏が見つけ漢詩調に翻訳したものを松下幸之助が見つけ、雑誌に紹介されて有名になったものです。
    「青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言う」と思いますから、高校生だけのものではなく大人も心に青い春を持ち続けたいものです。
  5. 大体において人生はほぼ同じものだと思いますが、一つだけでも人と違ったことに挑戦すれば、それを破天荒と言います。破天荒の人生に憧れる人がいますが、人とたった一つだけ違うことに取り組めばよいのです。
  6. 私が亡くなった後に「あの人は良く頑張っていたなぁ」「よく働いていたなぁ」と言ってもらえると幸せな人生だったと思います。自分がそう思えるような人生を歩きたいと思っています。
  7. 私は向陽高校の後輩のためにやっているのであって、同窓会で名前を残したいとも、肩書が欲しいとも思っていません。それよりも在校生と話をして感動したいのです、涙を流したいのです。
  8. 同じことを続けていてはいけません。何年も変わらないのは破天荒なことをしていないからです。これまで良かったからと思うのではなく、何をすればこの先、発展できるのか考えるべきです。

懇談の後、先輩の人生を書いた三冊の著書にサインを書いていただき、受け取らせていただきました。自分の人生を後に続く人のために残すこと。そんな気概を感じることができました。そのうえ「お客さんが来たら私の会社のものですが、皆さんにもらっていただいているのですよ。もらってくれますか」とお土産まで用意してくれていたのです。

人生論を聴かせてもらった上でのこの神対応。心から感動しました。