コラム
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2017/4/17
1683    勝つ時もあれば負ける時もある

和歌山市のビッグウェーブでグラジエーター003 in Wakayamaが開催された時のことです。開式に際してリング上で挨拶する機会をいただきました。

皆さん、こんにちは。今回もグラジエーター003 in Wakayamaが和歌山市で開催されることを嬉しく思い、皆さんを心から歓迎いたします。昨年に引き続き、新生グラジエーターとして生まれ変わってから2度目の開催となります。会長を始めとする関係諸氏のご尽力に心から感謝申し上げます。

さて今回の会場は和歌山ビッグウェーブと呼ばれています。この名称では本質が伝わらないので、言い換えるとここは和歌山県立武道館という施設です。つまり和歌山県における武道の聖地であり、ここでグラジエーターが開催されることに意義があると思います。

この後に始まる選手の皆さんの熱い戦いを応援しています。

さて和歌山県では子どもから大人、高齢者までスポーツに親しむことを目指して平成29年度の新政策を検討しています。これは「さあ、スポーツをしよう」の取り組みですが、スポーツを通じて心身の健康を向上させようとするものです。その主旨はスポーツに親しむことで自身も地域も元気になろうと言うものです。

総合格闘技は心身を鍛えるスポーツですから、和歌山県の方向性と一致しているもので、これからももっと応援していく所存です。

これから選手たちの熱い戦いが始まります。会場から盛り上がり、この会場からグラジエーターによって和歌山県を熱く盛り上げましょう。皆さんと一緒にホンモノの格闘技を楽しみたいと思います。熱く盛り上がりましょう。ありがとうございました。

挨拶に続いて試合が始まりましたが、その中で特に印象に残ったことがあります。地元ジム所属で応援していた選手が敗れたので残念に思い、ジムの会長に「応援していたのですが残念です」と伝えると、会長は「勝負ですから勝つ時もあれば負ける時もあります。それは仕方のないことです」という潔く達観した言葉を聞かせてくれました。

そうです。勝負は時の運ですから強い者が勝つとは限りません。体調、精神状態、試合展開、雰囲気などによって勝負の行方は左右されます。勝つことばかりに固執していては、負けた時、そこから立ち直ることに苦労します。

「勝つ時もあれば負ける時もある」。やるだけやったら結果を悲しんでも恨んでも仕方ないものです。精神状態を強くして、結果を教訓として次回に生かしたいものです。

それにしても私達は日常生活において、常に勝つことを意識させられています。無意識のうちに勝つことが美徳であり、勝つことを日々の、そして人生の価値としているように思います。勝つことを意識してないようでも深層部分では意識していると思います。ストレスや肩こりなど、勝つことに囚われていることから身体に不健康な状態が現れてきます。

格闘技の世界は僕のいる世界よりも勝負は相当強く意識している筈ですし、勝つことを目的として練習をしている筈です。そして試合では「必ず勝つ」と強い思いを持って戦っている筈です。選手を見守るジムの会長は、更に強く「教え子に勝って欲しい」と願っている筈です。それでも「勝つことがあれば負けることもある」と澄んでいるような心境を語ってくれました。結果は大事ですが、結果が出たらあれこれ思わないことが大事なことです。