コラム
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2017/3/13
1681    未来を切り拓く力

白浜南ライオンズクラブ結成40周年記念式典にお招きをいただき参加しました。来賓の挨拶を聞かせてもらいました。どんな時でも皆さんの挨拶はとても勉強になるので、しっかり聞いています。その中で川野ガバナーの挨拶で心に届く一言がありました。

「白浜南ライオンズクラブが誕生したのは1977年3月のことだとお伺いしました。私がまだ高校生の時のことです。あの頃は自分の未来は素晴らしいものになると思っていましたが、どんなものになるのか想像もしていませんでした」という挨拶の一文です。たったこれだけのことですが心に届きました。

1977年3月。僕も川野ガバナーと同じように高校1年生の時でした。15歳の時は高校に入学する直前の時、その時に白浜南ライオンズクラブが誕生しているのですから不思議な感じがします。15歳の僕はライオンズクラブの存在も知りませんでしたが、そんなクラブの仲間入りをしているとは想像もできませんでした。

それ以上に自分の未来はどんなものなのか想像もできませんでした。普通の高校生が普通の生活を過ごしていたからです。未来の自分は何をしているのか。どこでどんな生活をしているのかさえも想像できませんでした。少しの期待と少しの不安を抱えながら卒業したように思います。

LALALAND

その時に頭の中に流れてきたのが「Another Day of Sun - La La  Land」です。この映画「LALALAND」の最初のシーンで流れる音楽です。そのシーンは、まだ無名の若者たちが未来を切り拓くためにLAに向かう渋滞の高速道路で踊る場面です。自分が何者か誰にも知られていない若者が、自分の存在を知って欲しいと思い、高速道路で踊るシーンは感動と切なさで胸が詰まります。未来は訪れるけれど、未来で自分は自分の夢を実現しているのか、夢破れているのかさえ分からないもどかしさを感じることが出来るシーンです。

今日、夢が破れたとしても明日は夢が叶うことを信じて、朝が訪れると新しい太陽が昇ると歌い上げます。そして「いつか僕が自分の歌を歌うようになったら、それを聴いた地方の若い子の励みになる」と歌うのです。

そう、朝には新しい太陽が昇るように、未来は自分が切り拓くべきものなのです。未来を切り拓くことが出来ると思うことが自分の未来を掴むために必要なことです。高校生が自分の未来を諦めていることなんてないのです。

普通に勉強ができて普通に授業に出て高校生活を楽しんでいただけの高校生でも、自分が想像していなかった未来を生きているのです。あの時、高校生だった私達がライオンズクラブの中で理事職に就いている。そして社会で必要とされているなんて想像もしていなかったことです。

15歳の僕が55歳の自分がどうなっているのか想像することなんて出来ませんでした。そして今、高校生の自分が想像もできなかった立場にいるのです。今、1977年に戻って15歳の僕に将来どんな仕事をしているのか伝えるなら、笑って「冗談でしょう」と答えるか、「僕を騙すつもりですか」と答えるかのどちらかでしょう。社会で人のお役に立てているなんて、15歳の僕には想像もできないことだったのです。

でも、そんな未来を生きています。だから今は未来を切り拓く力を信じています。