令和2年2月定例会一般質問 / 質問内容

6.チュニジア共和国との友好について

最後は報告です。

2022年に第8回アフリカ開発会議が、地中海に面したチュニジア共和国で開催されることになるようです。

この国はアフリカとヨーロッパ、そしてアラブ世界の結節点に位置する優位性があることから「アフリカのゲートウエイ」と言われています。

令和2年2月21日、今年1月にご縁をいただいたことから大使館を訪問し、モハメド・エルーミ特命全権大使と、ファタヒ・ジュラシィ参事官と意見交換を行った報告を行います。

チュニジア共和国とのご縁は、同国に「さくらグループインターナショナル・ジャパン」の皆さんが和歌山県産の桜の苗木を植樹したことに起因しています。チェニスの日本庭園を含む様々な地域に桜の木を植樹したことから、令和2年1月15日と16日にモハメド・エルーミ特命全権大使とファタヒ・ジュラシイ参事官が和歌山県を訪問してくれました。

大使からは、「首都チュニスには日本庭園があり、和歌山県から寄贈いただいた桜の一部はそこに植樹しています。桜の花が開くように両国が共に発展していくことを願っています。目指すべきことは政治的、経済的、文化的、そして人材交流に加え大学間交流、柿を通じた農業分野における交流などで、できれば民間企業の持っている技術を相互に生かせるようにできれば、更に訪問の目的を果たせると思います」と伝えてくれました。 

わが国とは1956年に国交を樹立して以来のつきあいがあり、和歌山県からの企業進出はありませんが、和歌山商工会議所の和歌専務理事の話によると嶋精機がチュニジアに製品を卸されているということです。

わが国にとって同国は、安定した政情に加え、技術や知識を伴った人材が豊富に揃っている点からもアフリカやヨーロッパの門戸を開く国になり得ます。大使からは和歌山県との交流において、その役割を果たしたいと提案をいただきました。

翌日、和歌山大学内にオリーブの木の記念植樹を行いました。

贈呈されたオリーブの木は平和の象徴で、両国の友好関係の証となるものです。大使と参事官、「さくらグループインターナショナル・ジャパン」、そして和歌山大学長などの関係者と共に記念植樹を行ったことで、未来につながる関係が構築できたと思います。

続けて、チュニジア共和国訪問や大学との連携の話を交わしました。

和歌山大学は国立大学で唯一、観光学部を有している大学であり、マクレビ・ナビル経済学部長がチュニジア人であることから親しみを感じてくれています。

「私達の国から和歌山大学に学生を留学させることができたら良いと思います」と、大学間の交流、人的交流にも関心があると話してくれました。

また和歌山県が桜の木を植樹してくれているので、和歌山県の認知度は上がっていることについて「私達の国では和歌山県というワードを知れつつあります」と、嬉しい感想を伝えてくれました。

参考までに、日本においては宮城県石巻市が、チュニジアストリート、カルタゴストリート、ジャスミンストリートを設置して友好関係を築いていますし、愛知県瀬戸市とナブール市との間で姉妹都市提携をしているなど、友好関係のある市があります。

将来的に和歌山県内の市と共通する点を多く持ち合わせているチュニジアの都市との姉妹都市。具体的にはタバルカと提携を結びたい」という大使からの発言もありました。

最後に大使から「和歌山県で新型コロナウイルスが発生していることを知っています。大変な状況だと思いますので、私達に支援できることがあれば何でも言って下さい」と気配りをいただきました。

チュニジア共和国への桜の寄贈を行い、同国大使からオリーブの木の寄贈を受けたこと、今年も桜の木の植樹に行く予定があること、そして今年5月にわが国から訪問団が派遣されることなどから、同国との交流機会が増えていくと思います。日本庭園に和歌山県にご縁のある桜の木が育ち、同国内で知名度がある和歌山県がこれから友好関係を築いてくれることを期待して、全権委任大使との懇談の報告といたします。

以上で一般質問を終わります。ご清聴、ありがとうございました。