観光の近接性
観光事業者と会議を行ったときの内容です。
「観光など事業には近接性があります。事業者、例え同じ業種でも集まることでお客さんが集まります。商店街の概念がそうです。ライバルや競合を避けようとして離れた場所に単独店を出店すると、食べ物だと絶品、他では入手できない商品などよほどの特長ある品揃えをしない限り流行りません。
それよりお店は集中させる方が集客につながるのです。先に述べたように、商店街がそうです。単独店ではお客さんが集まりにくいので、お店を一か所に集中させることでお客さんを呼び込むことができるのです。レストラン、カフェ、雑貨屋、ゲームセンターなどが並ぶことでお客さんが選べるので集客につながっています。百貨店も全く同じです。
ラーメン横丁や買い取り専門店、お土産屋が並ぶことでお客さんが集まってきます。コンビニは近くにある方が流行ると言われていますし、チェーン店の珈琲店が近くにある方が流行ると言われているのも頷けます。
但し、チェーン店は立地条件、ロケーションがほぼ全てなので、その要因も関係することから集中する傾向にあります。そのため既存店の近くに新規出店があると既存店が苦戦することもありますから、例外はあります。
観光も同じで、近くに観光地、観光施設がある方がお客さんに来てもらえます。近接性こそ観光の要素であり、近接性を否定するのは基本が分かっていないということです。大都市ではストリートにブランドショップが並んでいる景色を見かけます。競合を避けたいのであれば隣接地に出店しない選択をすることになりますが、そうなっていません。少し趣旨が異なりますが、弁護士事務所や司法書士事務所も隣接する傾向にあります。裁判所や法務局の近くに立地する場合が多いのですが、利用者が選択できることも要因だと思います。
つまり選択肢がある方が人は集まりやすいのです。観光スポットが離れて移動時間を要すると、なかなか観光客に来てもらえません。
例えば、和歌山県の観光地は離れているので案内や観光PRが難しいのです。全ての観光地をじっくりと回ろうとすると一週間程度の中期滞在が必要となりますし、一日でその魅力を感じ取るには難しい観光地です。一般的に観光は一度も訪れていない観光地を訪ねたいと思うものです。リピート性がある観光は、リゾート地やエンターテイメント性のあるもの、アトラクション施設などですが、和歌山県のような自然や歴史を巡る観光地の場合、回り切れなかったとしても、何度も訪れてもらえる機会は少ないと思います。例えば、熊野古道を歩き通した人が少ないことからも言えると思います。
このように商売や観光は近接性が有利に働くのです。大阪と和歌山市は近接性がありますから、観光でもレジャーでも連携することでお互いに効果が出てきます。観光は単独で行うよりも大阪と和歌山市の両方でPRする方が誘客効果はあります。和歌山市は関西空港から一番近い県庁所在地であり観光地なので、京阪神に向かう観光客に和歌山市へ来てもらう取り組みは、近接性を利用したPRが有効になります。
先に大阪府が大阪を核とした関西周遊の観光PRの説明会を開催しました。ここには京都府、兵庫県、奈良県そして滋賀県から出席したようですが、和歌山県からは参加していなかったと聴きました。事実を調べた訳ではありませんが、例え大阪府が主導した観光PRだったとしても、和歌山県だけが参加していなかったのは勿体ないと感じています。観光は近接性が優位に働きますから、ここは連携すべきだと思います。商売や観光の近接性について、考えてください」と意見をいだたきました。
近接性に関して同意見であり、近隣府県との連携が必要だと考えます。


