活動報告・レポート
2025年12月13日(土)
和歌山市の経済状況
和歌山市の経済状況

昨日、連絡をいただいたので、今朝、お二人の方と久しぶりにお会いしました。

「片桐さんが時間を作ってくれたことに感謝しています」と挨拶をしてくれました。

続けて「私は20年間お店をやっていますが、今年ほど暇な年末は初めてです。11月からお客さんが極端に少なくなっています。全くお客さんが出てこないので経営はしんどいです。先月、私のお店の前にある友人がお店を閉めました。30年間も続けてきたのですが、お客さんが減ったことと材料費、光熱費、そして飲み物の仕入れが高くなったので、価格が合わなくなったことが原因です。材料費の値上がりはひどくて、例えばお鍋で使う白菜はこの前まで100円でしたが、今は450円に値上がりしています。これでは値上げをしなければ今まで通りの価格では全く値段が合いません。

私のお店は20年間価格を維持してきましたが、先月から価格改定をしています。そうしなければお店をやっていけないからです。同業者の多くは値上げをするか、この先の廃業を考えています。和歌山市内の経済状況はコロナ禍の時よりもひどい状況になっていることを、知事やお金を持っている人たちは知らないのではないですか。お金がない人はお店は暇ですしお金が入ってこないので生活に苦しんでいます。

県にお願いしたいことは経済を上向かせて欲しいことです。経済対策をしなければまちは死んでしまいます。補正予算でガス代や高圧の電力料金の補助をしてくれるようですが、お店はそれほど楽にはなりません。高圧の電力を使用しているのは大きな企業ですから、私たちのところまで波及してきません。

私生活では、お米の値段が高いのでお米を食べるのを止めて、おうどんを食べています。収入が減っているから食生活を変えているようになっています。これが小さなお店をやっている私たちの現在の状況です。繰り返しますが、20年間お店をやってきて、これだけお客さんが来ない年は初めてですから、来年はどうなっているのか分かりません。

しかし常連さんが来てくれるので、常連さんの喜ぶ顔が見たいからやれています。私が涙を流したのは、常連のお客さんが『20年間もお店をやってきたことは凄いことです。これからも私たちにおいしい食事を提供してください』と言って、20周年のお花を届けてくれたことです。私は嬉しくて涙を流して喜びました。

私は母親から言われたことがあります。『お金やものをいただくよりも、支払できることを喜びなさい。お金を支払えることは幸せなことです』という言葉です。私はお金の支払いを遅れたことはありません。支払いできることを嬉しく思っているからです。もし私の支払いが遅れたら困る人が出てくると思うので、それだけはやってはいけないと思っています。生活がくるしくても支払いができることに幸せを感じています。

そして今朝も幸せを感じています。片桐さんが来てくれて、こうして話ができているからです。私たちのところに来てくれるなんて何て幸せなことなのでしょう。片桐さんが来てくれたことで、今日の私たちはとても幸せですよ。こんなに良くしてくれる人はいませんから。人は感謝の氣持ちを持たなければいけませんし、感謝の氣持ちを忘れてもいけません」と話してくれました。

私はただ訪ねて話を交わしただけですが、こんなに「幸せ」だと伝えてくれることに感謝するばかりでした。これだけの思いを伝えてくれたことは有難いことですし、幸せな時間を共有できたことに感謝しています。

とにかくお二人の明るい笑顔が素晴らしくて、苦労をしていることを見せない姿に感動しました。和歌山市内の経済を上向かせる取り組みをすることが、県政のやるべきことだと強く思いました。統計やパブリックコメントでは伝わってこないことが、現場を訪ねて話をすることで分かることがあります。和歌山県に必要なことは大型投資であり、雇用と所得を増やすことで街中にお客さんが出てくる環境を整えることです。現実的に現在、実現できる大型投資は「和歌山IR」以外にありません。たくさんの現場の声を聴いていますが「和歌山IR」をやらない理由は見当たりません。