「和歌山県の人は悪口を言う人が多いですね。しかも知り合いや友人、お世話になった人の悪口を言う人が多いことに驚いています。こんな県はどこにもありませんよ。一緒にチームを組んでいた人やお世話になった人を悪く言うことはやめる方が良いと思うほどです。聞いていて氣分が悪くなりますし、第一、その人が何も迷惑をかけていないにも関わらず、自分の気持ちだけで悪口を言っています。悪口を言う人が信用されない、または相手にされていないことを知らないのは氣の毒に思います。人の悪口を言う人は結局信用されていない人なのです。
もうひとつ分かることがあります。ある悪口を言う人は、自分に非があることを隠して相手を悪く言っています。本当は悪口を言われている人が良い人で、言っている人が悪人であるところがあります。それは自分の都合の悪いことは言わないで、自分の思う通りにならなかったから悪口を言っているのです。所詮、そんな人は誰からも相手にされなくなりますけれどもね」と話してくれました。
県外の何人からも聞く話です。和歌山県に来て仕事をする多くの人から「和歌山県はどんな県ですか。友人や仕事のパートナーのことを悪く言う人が多いですね」と聴いています。友人の悪口を言う人がいることに対して特異な県に映るようです。
ある人が「その人はあなたの友人なのでしょう。そんなに悪く言うのであれば付き合わなければ良いのではないですか」と尋ねたところ「まぁ、そうですけれど・・・」と歯切れ悪く答えていた話を思い出しました。
とにかく悪口が多いことが和歌山県を衰退させている原因の一つです。高め合う関係であればお互いに発展しますが、悪口を言う関係ではやがて地域は衰退に向かいます。
分け合えば足りる。奪い合えば不足する。1人と1人が力を合わせると2になりますが、1人が1人のことを悪く言うとマイナス関係になるのでゼロになります。2とゼロの差は歴然としているので差は開くばかりです。しかも毎日のように繰り返されると、その差は開いていくばかりです。和歌山県と他の県との差は一日、二日の差ではなくて、10年、20年、100年の差がありますから簡単に縮まる差ではありません。積み重ねる歴史とはそういうものです。だから毎日の行動が大切であり、私たちの意識が大事なのです。行動も意識も積み重なっていくものなので、簡単には変えることはできません。組織の体質を変えることは困難なように、和歌山県の体質を変えることも簡単ではありません。
また和歌山県への進出を考えているある人は「和歌山県が衰退してきた理由が分かりました。人の悪口を言うばかりで動かないこと。和歌山県全体を見ていないので自分に利がない話には乗ってこないことや邪魔をすることが原因です。これだけ物事が進みにくい県は初めてです。協力し合えなければ衰退するに決まっています。今も体質が変わっていないので衰退に向かいますよ」と話してくれたことを思い出しました。
確かに和歌山県が衰退してきた歴史には原因があります。それは県外の人の視点にあるように、批判が多いこと、動かないこと、協力し合わないことが原因だと思います。今一度、話を聴いて自分たちが同じことを繰り返していないかを確かめる時期です。
寂しいことに、今日も和歌山市内では批判や悪口が飛び交い、昨日までと同じことが繰り返されています。体質を改めない限り希望の光が見えないように感じます。
でも今日から体質を改めると、今日からの日々は違ったものになります。そんな日々が1年、2年と続くと、これまでと違った体質になっていきます。今日から変わることが希望なのです。


