活動報告・レポート
2025年11月10日(月)
和歌山県フロリダ州姉妹県州提携30周年記念事業

和歌山県フロリダ州姉妹県州提携30周年記念事業に参加しました。会場はフロリダ国際大学で、この式典に合わせて和歌山県から寄贈した能面などの展示を行ってくれていました。また和歌山県と交流があるペンサコーラでは、和歌山県の芸術家の作品展を同時開催してくれています。

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今回の30周年記念事業につながったきっかけは、平成7年和歌山県とフロリダ州が温暖な気候で柑橘類の一大産地であることやリゾート地であることなどから、和歌山県フロリダ州姉妹提携を行ったことが始まりです。

続いて平成23年には、観光、貿易投資および教育分野における経済協力関係の促進、拡大を目的としたオレンジパートナーシップ協定を締結しています。その後の10周年事業と20周年事業を経て、今回の30周年事業につながったものです。

和歌山県フロリダ州姉妹県州提携30周年記念事業

今回も開催に尽力してくれた本田先生は、フロリダ和歌山文化協会の会長でコロナ禍の時期を含めて和歌山県との関係を大切につないでくれた恩人です。本田先生が来日した時は私もお会いしているのですが、今回、30周年記念事業が開催されること、本田先生が尽力してくれていることから参加させていただきました。

私は和歌山フロリダ会理事をしていることから、これまでもフロリダ和歌山文化協会とオンライン会議を行ったり、コロナ禍でもオンラインで高校生を中心としたダンスや歌の交流などを続けてきました。和歌山県が行っている文化交流と共に同会は和歌山県、そしてフロリダ州の学生たちも参加してもらっての友好関係継続につなげています。

さて会場に入ると、本田先生を始めフロリダ和歌山文化協会の皆さんが私たちを出迎えてくれました。コロナ禍を挟んだため直接会うのは久しぶりだったこともあり、旧交を深めました。本田先生からは、同協会理事のラッセル・ウィーバーさんやフロリダ国際大学で書道を教えている先生などを紹介してもらいました。やはり直接会って会話を交わすことはとても大事なことだと実感しました。直接顔を合わせて親交を深め、その延長線にオンライン会議があると思います。

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前回開催したフロリダ州と和歌山県とのオンライン会議では「観光や農産物の輸出入だけでは人的交流につながらないので、学生さん達も参加してもらっての音楽の交流や、文化交流を行うこと。そこに加えてケネディ・スペース・センターと和歌山県のロケット発射事業を結びつける提案を行った」ところですが、今回の和歌山県とフロリダ州との姉妹県州の強化にかかる覚書で「高等学校、大学、研究機関、芸術家などによる活発な交流プログラムの実施に加え、航空宇宙及び先端技術を含む幅広い分野における次世代の担う人材育成の一助になることの期待する」記述をしています。これまでの宇宙教育や大学生の交流などを議論した成果が記されたものであり、今後の継続的発展につながるものになりました。

和歌山県フロリダ州姉妹県州提携30周年記念事業

この締結の場に参加できたことは有難いことであり、今後の和歌山フロリダ会の活動にも良い影響を与えるものだと考えています。何よりフロリダ和歌山文化協会の役員の皆さんと直接会えたことが、今後のつながり強化に結びつきました。

式典ではコード・バードフロリダ州務長官と宮崎和歌山県知事の挨拶があり、共に30周年を迎えたことを讃えて、連携強化に係る覚書の署名を行いました。

続いて高野山高校の生徒によるパフォーマンス、マイアミハートスタジオ生徒によるゴスペルのエール交換がありました。両校生徒のパフォーマンスを終えた後、生徒全員で希望を感じる歌を合唱してくれたので、参加者である私たちはこの文化、芸術交流の素晴らしさを肌で感じることができました。

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フロリダ州と和歌山県の時差は14時間、移動時間も同じぐらい必要としますが、30年間も積み重ねてきた活動は、それらの時差を埋めてしまうほどの力がありました。

記念式典終了後、フロリダ和歌山文化協会役員の皆さんと懇談しましたが、「これからはもっと具体的な行動を行えるようにしましょう。学生たちにも参加してもらい、次の世代にまでフロリダ州と和歌山県の友好関係をつなげていくよう努力しましょう」と話し合い、メールやオンライン会議で活動を継続することを確認しました。

和歌山県フロリダ州姉妹県州提携30周年記念事業

この記念式典に参加できたことを嬉しく思いますし、私たち協会の懇親の機会は次につなげるための活動につながるものだと確信しています。

今回、フロリダ国際大学で記念式典を行うことに尽力してくれた関係者の皆様に深く感謝しています。

さてフロリダ国際大学のあるマイアミは世界のリゾート地であり、全米の富裕層が集まる地域です。フロリダ和歌山文化協会の方から、現役時代は、ニューヨークで仕事をした人たちがリタイヤをした後、フロリダ州に来ています。そのため人口は増えていますし、富裕層も増えているのでダウンタウンは飛躍的に発展しています。

アメリカの金融の中心はニューヨーク州ですが、2番目がフロリダ州だそうです。資金が集まり投資をすることで州や市が発展していく光景を見ることができ、やはり資金が流入する仕組みは大切だと感じました。和歌山県もリゾート地で海はとてもきれいですが、マイアミビーチはアメリカが誇るリゾート地で、青い空と水色の海、1年中泳げる気候のため、年間を通じて観光客が絶えないそうです。

マイアミビーチ沿いには、ホテルやコンドミニアムが並び、いかにもリゾート地らしい光景が広がっています。他にもカリブ海クルーズなどの豪華客船が停泊していることや、これまで見たこともない数のプレジャーボートが停泊していました。

またメジャーリーグ、マイアミ・マーリンズの本拠地球場、NBAのマイアミ・ヒートの本拠地であるスタジアムがあり、アメリカでも人気が高まっているプロサッカーのスタジアムも建設中でした。マイアミのプロサッカーチームの監督はベッカム、スーパースターメッシも所属していることを聞きました。これらのプロスポーツ観戦のため、地元は当然のこと観光客もマイアミを訪れています。

温暖な気候で長い海岸線とマンションやコンドミニアムがあるリゾート地のマイアミですが、新たな観光資源となるプロスポーツや芸術などにも力を入れています。投資は人を呼び、まちを活性化していきます。せっかくフロリダ州と和歌山県が姉妹提携を行っているのだから、これらの取り組みも和歌山県に取り入れたいものです。このような成果があり、充実した1日となりました。