高齢者施設への慰問活動を行いました。今回は昭和の歌と演武で入居者の皆さんに楽しんでいただく企画でした。本日、100歳のおばあちゃんのお誕生日の表彰をさせていただくなどの交流機会となり、出演者の涙があふれるシーンもありました。
人生の先輩である100歳のおばあちゃんに表彰状の言葉を伝える時、周囲の皆さんの嬉しさと優しさが溢れていました。とても素敵な瞬間でした。
さて本日は、会場に入った瞬間から、入居者の皆さんは今日の日を楽しみに待ってくれていることが分かりました。歓迎のポスターを貼ってくれていて、並べた椅子に全員が集まって笑顔になっていたので、最初からこちらもワクワクしました。
神谷さんの演武や北内さんと夕海さんの歌や健康、そして健康活動の一環としてのストレスチェックなど、盛りだくさんの企画を用意したので皆さんが楽しんでくれました。秋の一日、心が温かくなり爽やかな時間を過ごすことができました。
予定していた演目の全てを終えた後、当該施設長から私たちに心に響く嬉しい言葉をいただきました。この言葉をいただけるだけで本日、お邪魔した値打ちがありました。本当に素敵な時間を共有させていただく機会になりました。
現在、秋から冬にかけて皆さんと触れ合う企画を行っていますが、接する方々が笑顔で私たちに元気を与えてくれています。いつも皆さんからの笑顔と温かい言葉に励まされています。
森久美子先生が主宰する、2025年度フラメンコフィエスタを鑑賞しました。第一部は「アンダルシアの夢」、第二部は「オペラ座の怪人」です。このフィエスタは16回目を迎えています。森先生は通算して33年と1,000人を超える生徒の皆さんと共にフラメンコの舞台を創り上げてきています。ひとつの舞台を創り上げることは簡単ではなく、長い時間をかけて企画と演出、そしてレッスンを重ねているのです。このことを知ると「命を賭けている」と言っても過言ではなく、今日の舞台を観て「命がけで舞台に立っています」と関係者が話してくれたことも大げさではありません。この舞台に命を賭けたとも言える森先生の裏側の一端を知っているからです。舞台に立っているだけでも体力的に大変だと思いますが、そんな苦しさも苦悩も一切見せることはなく、いつもと同じように、否、いつもよりも華やかな舞台に仕上げていました。
「アンダルシアの夢」は、舞踊団の皆さんが舞台いっぱいに華やかな踊りを披露してくれました。レッスンの成果を見せてもらえることは嬉しいもので、生徒さんにとってもレッスンの成果を発表できる場なので氣持ちが入っていました。「アンダルシアの夢」は仕事をしながらレッスンに通っている皆さんの日常の夢であり、人生の希望の一つのようにも感じました。
第二部の「オペラ座の怪人」をフラメンコで表現できるのは、さすが森先生です。二人のファントムとクリスティーヌが現れるのは意外で解釈が難しいのですが、現実の二人と夢の世界の二人がシンクロしていたように感じさせ、やがてどちらが現実なのか分からなくなる不思議な世界を創り出していました。
音楽も素敵でドラムとバイオリンの演奏があり、これまでのフラメンコでは見たことのない舞台の演出でした。バイオリンは哀愁を引き立たせ、私たちを夢の世界へと誘ってくれます。もしかしたらファントムの存在は幻で存在していなかったと思わせるような演出と演奏でした。それはクリスティーヌがオペラ座を去ることなく、最後まで歌うことを貫いていたことで現実であり、夢の中の存在のファントムが主役を支えていたようです。
オーラスは出演者全員が登場し、華やかに舞台を締め括りました。森先生の体力は大丈夫かなと思いながら観ていたのですが、見事にクリスティーヌをやり遂げた姿に感動しました。どうか舞台の後は少しでも休養の時間を取っていただき、また新しい企画でお会いできることを楽しみにしています。
森久美子先生は、今年も和歌山県内で素敵なフラメンコの舞台を創り上げてくれました。自身の命を賭して創作してくれ、私たちを魅せてくれていることに感謝しています。素敵なプレゼントをありがとうございます。


