活動報告・レポート
2025年10月19日(日)
スタンフォード大学の知見

スタンフォード大学研究員の方と会議を行いました。スタンフォード大学内に研究所を有していて、社会学として「地方都市における人口減少」を研究し、わが国の地方都市でも実証を行っている話を伺いました。既に15の地方都市で検証を行っているようですが、研究の通りの結果につながるのか注目です。

また日本銀行はこの先、金利を上げることになるので、地方都市の経済と政治はますます厳しくなることは必至です。金利上昇と共に人材不足が絡まってくるので、地方都市の運営と企業運営で手腕が問われることになります。トップの手腕によって地方都市の将来は決定づけられるので議論と取り組みは必須となります。今までの延長線上に将来はありませんから、金利上昇と人材不足を解決する策を早急に見つけて取り組まなければいけません。

しかしこの課題は地方都市だけの課題であり、東京は問題ないので中央政府と地方都市とは温度差があります。知事の県政運営と地方議員の資質が地方都市の将来を決定づけることになるということです。以下のような課題が考えられます。

  1. 金利が上昇して地方の企業はこの先もやっていけるのか。
  2. 人材不足の問題がありますが、賃金が上昇していくと、更に地方都市には人が集まらなくなりますが、果たして対応できるのか。
  3. AIが時代をリードして行きますが、AI企業は東京に集中しているので地方都市は生き残れるのか。
  4. スタンフォード大学の研究結果や知見を東京の企業は生かしていますが、地方都市では難しいと思います。地方都市や地方の企業は活用のための資金面や人脈面から生かすことは難しいこと。
  5. しかし生かさなければ東京と地方都市の格差は広がるばかりであること。例えばマーケティングの手法は確立されているけれど知見を有しているのは大企業に限られているので、市場は大手企業に握られている。
  6. 資金力の差がAIの活用においても、人材確保においても、人脈の活用においても有意な差となっている。これは芸術やプロスポーツでも同じで、ブロードウェイから人材を呼ぶことで劇団のレベルが上がりお客さんを呼び込めることになる。プロスポーツでは年俸を上げることで一流選手を集められるので強くなり、結果としてお客さんを集客できる。地方都市で芸術やプロスポーツの運営が厳しくて人材が集まらないのは資金力の差である。
  7. プロスポーツで強さを維持することが難しいのは、どのチームも資金力で良い選手を集めたり、他のチームから引き抜くからであって、資金力が悪者扱いされることはおかしいことである。企業も芸術もプロスポーツも、政治も資金力がモノを言うのである。このことを直視して県政も考える必要がある。
  8. AIや製薬など多くの技術がスタンフォード発である。ここに知見が集約されているので資金が動いている。資金が投入されるので、このまちは更に進歩し続けている。だから研究者との人脈が大事である。
  9. 地方都市で最も重要なことは経済である。経済を上向かせることは県政の最大の役割である。経済施策をせずして県政は成り立たないことを理解すべきである。経済施策をすることで地域再生が図れることは、今更、研究しなくても明確なので、県政が取り組むべきことは大型民間投資と企業誘致に尽きる。経済施策がなければ、教育、医療や福祉、そしてまちの治安も成り立たない。順番を理解することが大事である。
  10. 地方都市において大型の民間企業からの投資案件があれば考える必要は一ミリもない。やるに決まっている。迷っているトップがいるようなら県の将来を捨てるか、人を変えるかだろう。東京は別格なので問題にならないことではあるが。

これ以外にも凄まじいばかりの意見と見解を伝えてくれました。

「働く時間が長ければ長いほど人よりも先に行けるし、その分野を制することができる。スタンフォードでは一日に18時間は仕事をしていますね」と伝えてくれました。これはワークライフバランスを崩しているのではなくて、仕事を楽しんでいることや、やるべきことを組み合わせることで時間が活用できることを言っています。やっている時間の差が企業の差であり、地方都市の差であり、人の差となります。