活動報告・レポート
2025年10月17日(金)
建設委員会三日目
白川「緑の区間」視察

建設委員会の三日目は、白川「緑の区間」の視察を行いました。「緑の区間」は熊本市役所があるなど市の中心地に位置しています。この中心地に近い白川の河川改修と都市環境の整備を一体として行った整備事業が「緑の空間」なのです。

この事業は洪水対策として堤防のかさ上げや河道整備と共に、市民からの強い要望で樹齢100年とも言われているクスノキなどを整備後の緑地に残しています。元々は河道にあった木々を撤去する方針でしたが、地元の方々が「大切な自然を護るべきだ」と反対があったことから、皆さんの意見を踏まえて元通りに植栽したのです。今では毎月一回の夜市を開催するなど地元が活用を図り、交流機会になっています。

全ての視察を終えて「阿蘇くまもと空港」に向かうのですが、空港に期待がありました。それは昨日、熊本県庁で「今、空港は『くまモン』一色になっているので、是非、見学してください」と話があったからです。

阿蘇くまもと空港 阿蘇くまもと空港

空港に着くとそれが分かりました。この「阿蘇くまもと空港」は、令和7年10月15日から令和8年3月15日まで「阿蘇くまモン空港」として期間限定で名称が変更されることになっています。空港の外壁やエントランス部分、階段や待合室などにたくさんの「くまモン」が描かれ、私たちを迎えてくれています。

阿蘇くまもと空港

繰り返しになりますが、昨日、熊本県庁で「明日の帰りは熊本空港を利用すると思いますが、『くまモン』一色になっているので楽しんでいってください。できれば『くまモン』を買って一緒に連れて帰ってください」と聞いていたので楽しみにしていましたが、言葉の通り、空港内は「くまモン」一色に染まっていました。空港内に「くまモン」を登場させている他、お土産物も「くまモン」が数多く登場していました。これだけ「くまモン」のお土産があると「買っていこう」と思いますし、熊本県だけのキャラクターではなくて全国的なキャラクターのように感じます。熊本県が誇るこの人気キャラクターの威力はさすがで「くまモン」の写真を撮る空港利用客とお土産を買うお客さんがたくさんいました。

もう一つ驚いたことは、台湾行きの国際便の利用者の多さです。搭乗手続きで多くの台湾の観光客が並んでいて、観光地としての九州、熊本県の人気の高さが分かる光景でした。国際線でも「くまモン」が出迎えをしているそうですから、熊本県を訪れる観光客の楽しさが増しています。このように熊本県と空港が一体となり観光キャンペーンを行なっている取り組みは地域振興の施策の参考になるものです。

阿蘇くまもと空港

「阿蘇くまモン空港」をSNSでアップしたところ、早速「熊野白浜リゾート空港を『きいちゃん空港』に名称を変えてはどうだろうか」との意見が届きました。「阿蘇くまモン空港」からヒントを得て、意見としてアイディアをいただくことは和歌山県民意識の向上につながると思います。アイディアを出さないことには、企画を起こさないことには何も始まりませんから、このような好事例を参考にして意見を出し合うことは好ましいことです。

地方空港だから観光キャンペーンなどで思い切って取り組めることがあります。「阿蘇くまモン空港」では「写真を撮影して#ハッシュタグをつけてSNSで発信してください」とPRするなど、誘客のための広がりを求める取り組みを行っています。

阿蘇くまもと空港

このように熊本県と熊本空港が観光の取り組みを協働して行っていることは学ぶべきことです。

熊本市の雇用増加や賑わいから感じた域内経済の再生、そして「阿蘇くまモン空港」による観光の取り組みは、和歌山県も追従すべきものだと感じました。都市間競争をしている現在、少しの取り組みの遅れが致命的になります。和歌山県として取り組むべきことが浮き彫りになった今回の視察でした。