「和歌山県は何事も遅いからね」の意見に関して話し合ったこと。
昨日、「和歌山県は何事に対しても遅いので遅れを取っている」ことの話がありました。
この話はSNS活用に関する会議を行っていた時のことです。
「SNSの取り組みやそれを活用した情報発信に関して和歌山県の反応は遅いですね」から始まりました。そこからSNSの活用だけではなく、多くの分野も同じではないかという話になりました。
ファッション関係者からは「東京で流行したことは5年後に和歌山県に入ってくる」と聴くことがありますし、洋菓子も「東京の流行から相当遅れて入ってくる」と聴くことがあります。
別に流行に遅れてもたいしたことはありませんが、情報の遅れは県として痛手となります。ビジネスパーソンにとって情報の早期把握は大事な仕事ですし、情報によって取るべき行動が違ってきます。デジタル社会になると情報格差がなくなると言われた時代がありました。あの当時、デジタル化が進展したので地方にいても東京と同時に情報が入ってくると思っていました。ところが情報格差は縮まっていないと思います。
確かにインターネットやSNSからの情報によって情報格差は解消されているように感じますが、情報の核心は「人から人へと伝わる情報」であり広く報道されるニュースではないのです。つまり情報の上流にいる人や都市がいち早く入手できるのであって、人から人への情報伝達の格差は拡大しているようにも感じます。
知られていない情報は人から人へと伝わるもので、しかも信頼関係にある友人やビジネスパートナー同士で伝えられます。多くの人は「話して良い情報と話してはいけない情報」を仕分けしています。今は話してはいけない情報を入手した人がいち早く行動を起こすことができるのです。
情報伝達は電話やSNSで伝えることが可能ですが、大事なことは直接会って話をすることが必要となります。人と人が会うことの成果は確実にあります。
これまでの経験から、直接会うことで得られる情報は会わないで得られる情報よりも価値があります。私に会いに来てくれたと思うことでも伝える情報の質が違ってきますし、会うことで分かる表情の違いや話し方の強弱、身の乗り出し方などから、どこが大事なポイントかを感じ取ることができます。
また何度も訪ねることは無駄だと言う意見がありますが、何度も訪ねることで熱意や本気度が伝わりますから、人を訪ねる回数を重ねることは、とても大事なことだと分かるようになりました。
陳情や要望の意味を伝えることは難しいのですが、何度も陳情や要望に行くことで心が開いていきますし情も出てきます。顔を合わせることが信頼関係を築くうえで大事なことは情報社会でも変わらない事実です。
例えば一度会うよりも5回会う方が親しみを感じますし、10回会えば人間関係を築くきっかけとなります。同じテーマで何度も何度も話し合うことで分かりあえることがありますし、意思疎通が図れるようになります。会う回数を重ねることで、やがて電話で依頼する関係に発展していきます。一度や二度、会っただけなのに、電話で困難な依頼をする人がいますが、人間関係はそうではありません。何度も会って会話を交わし、感覚があうようになって、初めて大事な依頼ができるのです。
名刺を交わしただけで難しい依頼をすることはできません。SNSでつながっただけで会ったことのない人からSNSで依頼が届いても、どんな人か分からなければ動きようがありません。つまり情報格差は、SNS活用と共に人と会うことも大事にしなければ解消できないものだということです。両方をすることで、大切な情報を知ることができるのです。
地方にいると東京との距離が遠いので人と人との交流機会が少なく、その分の情報格差は生じているのです。この解消のためには、直接会って話ができる人を増やすことに尽きます。顔の見える関係を作ってSNSの活用があります。
- 県外から来てくれた友人達と会話をしているとき、「和歌山県は食べ物がおいしいよね。和歌山ラーメンを食べに来ています。温泉も良いし良いところです」と話してくれました。
- 「片広会」役員の方と今後の活動の進め方に関する会議を行いました。心からの応援に感謝しています。