大学生のインターンシップ3日目を迎えました。彼には、県議会の一般質問で取り上げる項目に係る議論を近くで聴いてもらいました。
私は当局に対して「大学生の彼が大学を卒業した後、和歌山市に戻って来たいと思ってもらえるような質疑を交わしたいと思います。来週の一般質問の日もインターンシップの日なので議場に来てもらおうと思っています。
私の質疑を聴いて『和歌山県には希望があるから和歌山県で就職しよう』だとか『和歌山県は将来有望なので和歌山県で起業したい』と思わせることができたなら、質疑を交わす成果があると思います。
しかし『やっぱり和歌山県には戻れないな』とか『和歌山市の将来の展望が見えないので戻りたくないな』と思わせるようなら、質疑の成果はなかったことになります。当局の皆さんは、彼に対して和歌山県の未来の希望を感じてもらえることを目指してください。質疑の後に彼の答えを聴きたいと思います。大学生に希望のある和歌山県を感じてもらえることを目指しましょう」と語りかけました。
県議会本会議は和歌山県の未来を語る場でもあります。大学生が質疑を聴いて、和歌山県の未来を感じてもらうことが必要です。未来を感じられない議論をしているようでは、まさに「和歌山県に帰ってくるだけの未来はない」ことになります。毎回、大事なことに変わりはありませんが、今回もとても大事な議会になると考えています。
今回、和歌山県の経済状況や企業進出や大型投資を受け入れることなどを議論していますが、話の進め方や課題の認識、成果を上げるための方策などの議論は、実のある経験となり、後々に役立つことを確信しています。本会議で取り上げる項目は県政にとって大きな課題であり、それを克服していく方法はたくさんの選択肢がありますが、どの選択をするのか、またはしないのかによって、確実に和歌山県の未来は変わります。県政は選択の連続ですし、選択した結果が現実になるのです。議員も職員さんもそのことを知っているので、常に真剣な議論に発展しているのです。そんな熱量と議論の進め方と合意形成に向けての過程を見ることは、実社会に役立つ経験になります。
本日の議論を近くで見ていた彼は「学生では経験できないことをさせてもらっています。
会う人も違いますし、現場の緊張した雰囲気も感じることができています。議会での議論ももちろんですが、連れて行ってもらっている現場では社会のリアルを感じることができています。これは大学では味わえない貴重な経験になっています」と話してくれました。
元々、活発で行動派の彼にとって、どんな経験も力に変えることができるのでこれまでにない経験は学生生活やその後にも生かせると思います。県政の課題を「どう克服して希望に変えていくか」の生の議論こそ県政の醍醐味であり、現場の声とデータと情報を有して政策を立案している行政との交わり合いや議論の攻防は勉強になると確信しています。
彼は議論を聴く時や説明をしている時は、常に手帳をカバンから出してメモを取っています。彼に尋ねると「ずっと手帳をつけています」と言ってパラパラとめくってくれました。手帳は文字で埋まっていました。アイデアがひらめいた時や、研修に行った時の主な出来事や氣づきはメモにしています。メモを取ることはとても大事なことですから、それを習慣化できていることに感心しました。
夏休み期間中のインターンシップは全部で6日間なので、本日で前半を終えました。後半は来週、火曜日から木曜日の3日間となります。来週の3日間は本会議一般質問なので、今週の議論を元にどんな議論に仕上げているのかを経験してもらいます。
保護者から「子どもは良い経験をしています」と聴いていますが、良い夏休みになることのお手伝いができていることを嬉しく思います。