活動報告・レポート
2025年8月31日(日)
同級生の死
同級生の死
同級生の死

同級生が亡くなり、昨日が通夜式、本日が告別式でした。お悔やみの弔電と共に同級生でお花を届け、永遠のお別れとなりました。心からお悔やみ申し上げます。

今では数少なくなった「片桐君」と呼んでくれる一人で、この「君」づけで名前を呼んでくれることは嬉しいことでした。年齢と共に「君」で呼んでくれる人は少なくなるのですが、同級生の「片桐君」の呼び方はずっと変わらず、自分の存在が安定していることを感じ、安心できるものでした。

思い起こすと、引っ越しで転園してきた宮前幼稚園でクラスメートとなり、小学校、中学校、そして高校でも同級生だったので奇跡のような友人です。15年間も同級生だった人は少ないのではないでしょうか。そのため「片桐君」と言ってくれることに安心感があり、あの頃に引き戻してくれる存在でした。

大人になって会う機会は減りましたが、会った時には、時々「片桐君は凄いよね。議員さんだから、私たちはなかなか会えないよね」と笑いながら茶化してくれました。半分ふざけて、半分本気で称えてくれたことを思い出します。中学校の時、私は柔道部で友人はバスケットボール部でした。同じ体育館で練習をしていたこともあり、練習の合間に声を掛け合いました。一年生の時は声出しも担当していましたが、友人のバスケ部の伝統的な掛け声の「ファイトぉー、ファイトぉー、ファイトぉー」の大きな声は体育館中に響き、練習していた私たちにも聴こえてきました。その声はリエゾンするので「ファイトぉぉファイトぉぉ」と心地よく励ましの声に聴こえてきたことを思い出します。声援があったから「もう少し頑張ろう」と思ったことを思い出します。遠く過ぎ去ったとても懐かしい時代です。

中学校3年生になった時、友人は和歌山県選抜に選ばれるのですからバスケのセンスがあったのでしょう。明るく活発でセンスも良かった友人は恐らく目立った存在だったと思います。私は幼稚園時代からあまりにも長く一緒にいたので、そのことに氣づきませんでしたが。

そして高校受験では違う高校に進学する予定でしたが、これも奇跡のような出来事があり、同じ高校に進学することになるのです。高校一年生の時、校内で会ったとき「片桐君」と声を掛けてくれたので驚いたことを覚えています。私は自分のことに精いっぱいだったので、一緒の高校に来ていたとは知らなかったからです。

高校を卒業すると別々になり会うこともなくなりましたが、中学校全体の同窓会を開催した時に久しぶりに出会いました。その時も変わらず「片桐君」と呼んでくれました。

中学生対象の学習塾の経営や外国語教育、そして芸能会社も立ち上げるなど活躍し、「片桐君、私の事務所に所属している彼のコンサートを和歌山市で開催したいので、手伝ってくれる?」と依頼があり、紹介してもらって開催することにしました。あの時の彼はシンガーとして人気があり「東京では大きな会場を満員にするほどですが、和歌山市では知名度がないので宣伝が必要だと思います」ということでした。当時、確かに東京では人気があったのですが、和歌山市でのチケットの売れ行きはそれほどでもなく、同級生たちで応援していました。

コンサートを当日に控えた朝、友人から突然電話がかかりました。声は焦っていて「今日のコンサートは中止になりました。昨夜、和歌山市に宿泊した彼が飲みに行っていたのですが、その帰り道にコンビニに車で突っ込んでしまいました。警察が現場検証に来た時、飲酒運転が分かり連れていかれました。彼は今警察にいますので私が身元引受人として連れ戻しましたが、こんな事件を起こしたのでコンサートは無理です。中止します」と元気のない声で伝えてくれました。いつも元気な友人の元気のない声を聴いたのは初めてでした。

それがきっかけとなって芸能事務所を閉鎖し、その後は教育の仕事を中心に活躍していました。ところが一昨年に横隔膜の癌が発見され治療を続けてきました。「片桐君、私は心配ないから大丈夫」と気丈夫に振舞っていましたが、病魔は進行していたのです。

令和7年1月2日、中学校の時の同窓会で集まった時に会ったのが最後でした。その時はかなり痩せていたのですが、「私は大丈夫。みんなに会いたかったから」と言って参加してくれたのです。

一人の同級生が旅立ちました。心からお悔やみ申し上げ、心から「ありがとう」と伝えます。「これまで本当にありがとう」。

その他
  • オペラ「清姫」を鑑賞しました。和歌山文化協会の案内で鑑賞したものですが、安珍と清姫の物語をオペラにアレンジしました。
  • 夏の酷暑の時期に屋外で仕事をしていた方々と懇談しました。来年に向けて夏の暑さ対策が必要です。
  • 片広会会長が「和歌山特報を読んだ友人たちから何件も連絡がありました」と話をしてくれました。こうして笑顔で会えることは有難いことです。
  • 子ども食堂に参加し、その時、「認知症世界の歩き方」講演会の案内をもらいました。子ども食堂に来ていたメンバーで行くことにしました。