
フォルテワジマで開幕した「スナーダイ・クマエ絵画展」開会式に出席しました。これはカンボジアの「児童養護施設スナーダイ・クマエ」の子ども達が描いた絵の展示会で、毎年、日本で開催しているものですが、今回は和歌山市が最初の開催地になっています。私は毎年、開会式に出席して絵画展を鑑賞していますが、今年も開会式に出席し、来賓として挨拶をさせていただきました。
おはようございます。今年も和歌山市でスナーダイ・クマエ絵画展が開催されることを嬉しく思います。先ほど、メアスさんの挨拶を聴いている時、「私がカンボジアとの関係で何か関わってきたことがあったかな」と思い返していました。今から15年位前だったと思いますが、カンボジアの子ども達のために学校を作ろうというプロジェクトがあり、それに協力したことがあります。当時のことですが、カンボジアの地雷地帯があり、そこを歩く子ども達が地雷を踏むことがあり、足をなくした子ども達の話を聴きました。そこで子ども達が安全に通学できる環境を整えるために、集落近くに学校を建設して遠くまで通学しなくてもよくなることを目指しました。結果として学校を建設できて地雷地帯からの安全を確保できたのです。

私の事務所には、支援したことからいただいた当時の子ども達が喜ぶ写真を飾っています。写真の中では笑顔の子どもですが、片足をなくしている痛ましい姿があります。メアスさんの挨拶を聴くと、今も尚、カンボジアの政情は不安定で危険に晒されていることを知りました。そんな環境の中にいる子ども達が描いた絵画展が今年も和歌山市で開催されることは意味があることであり、2009年にスタートとした絵画展が和歌山市で継続できていることを嬉しく思います。私たちがスナーダイ・クマエの子ども達のために少しでもお役に立てる機会になると思います。
最後になります。昨年も話したと思いますが、私はメアスさんの言葉を大切に思って絵画を鑑賞しています。それは「カンボジアの子ども達の目は輝いている」という言葉です。
日本の子ども達とカンボジアの子ども達が見る日常の光景は全く違っていると思います。どちらが良いという比較ではありませんが、カンボジアの子ども達が見つめる目はキラキラ輝いているということです。日常生活で目が輝いているのは希望の印であり、遠い未来を見ているからです。そんな輝く目で見た日常の光景を子ども達は描いてくれています。
是非とも鑑賞いただき、私たちも輝く未来を思い、そしてカンボジアの子ども達のために出来ることを考える契機にして欲しいと願います。本日のご盛会をお喜びいたします。本日はおめでとうございます。
以上の趣旨の挨拶をしました。

絵画展は例年と違った絵画が多いように感じました。昨年までは動物や植物などを描いた作品が多かったのですが、今年は抽象的な作品や想像力の高い作品が多くなっています。子ども達の画法も変わっていることは成長した証だと思います。日常の風景を自分たちが思い描いた未来を想像した作品のように感じます。
私は9歳のラノ君が描いた「夢は日本に行くこと」の作品を購入しました。メアスさんは「彼が車などの乗り物を描き始めたので尋ねてみたら『僕は乗り物に乗って日本に行きたい』と話してくれました。そして『私が絵画展のために日本に行くことを知ると、くっつきに来て『行って欲しくない。ここにいて欲しい』と思っている態度を取りました。やんちゃな男の子ですが、寂しがり屋さんです」と話してくれました。

そんなラノ君の絵画がご縁があった私のところにやってきました。私たちは日常の平和な日本を当たり前だと思っていますが、カンボジアの子ども達にとって日本は天国のような国なのです。平和であり勉強もスポーツもできる、学校に行ける日本は、それが当たり前でない国から見ると天国なのです。
カンボジア絵画展を鑑賞すると、現代の日本と将来の日本のことを考えさせられます。当たり前の日常は当たり前の日常ではないことだと思います。絵画展は本日から3日間です。皆さんの鑑賞と支援をお願いいたします。
向陽高校創立110周年記念行事に関する打ち合わせを行いました。当日の記念式典の実施内容とスケジュールの確認を行い、来週、来賓を始めとする皆さんへの案内状の発送を行うことにしました。また新聞に掲載する内容や記念品の選定などを行いました。


続けて校内を歩いて回ると、卒業記念として贈呈されたものや選抜甲子園大会出場や新体育館の竣工記念の碑などが建立されていることに氣づきました。在校当時になかったものもあり、歴史が積み重なっている姿と伝統の力を感じ取りました。在校生と会うと全員が氣持ちの良い「こんにちは」の挨拶をしてくれましたし、校内ではバスケットボールやバレーボールなどのクラブの練習をしている眩しい姿がありました。ここは、やはり「良い場所だ」と思いました。