活動報告・レポート
2025年8月2日(土)
県政報告会
きんでん労組大会

午前10時からの第79回きんでん労組大会の案内をいただき出席、来賓挨拶をさせていただきました。

本日の議案書では「大都市の再開発、半導体事業、データセンター、物流倉庫、再生可能エネルギー、大阪IR事業などの大規模プロジェクトの建設投資」に記載があり、期待と共に触れていました。

大型投資への期待を込めた本年度の議案書の冒頭だと感じました。

私からは以下の三点に関して、挨拶で触れましたので記します。

  1. 今週、津波警報が発令された日に関西空港からインドに帰国しましたが、マハラシュトラ州の大学生を受け入れていました。「日本の夏、和歌山県はインドより暑い」ということでした。和歌山県の夏は世界で最も暑い地域のひとつだと認識して、仕事での安全作業に努めて欲しいと思いますし、生活でも健康管理に努めてください。
  2. トランプ関税については80兆円を日本から投資することになりました。しかし元々わが国でアメリカに投資を考えている民間企業の投資額は決まっていました。今回の交渉では、それをライズしたもので、この落としどころを詰めていく必要があるようです。アメリカ国内に基金をつくり、全額、日本の資金を入れるにも関わらず、利益の90パーセントはアメリカの利益という形は理解しがたいものです。大統領の勘違いだと思われますが、現在、事務方で修正作業に入っているところです。我が国の産業界に影響を与えるものですから、今後の動向に関しては執行部と情報連携していきます。
  3. 議案書で大阪での「大都市の再開発、半導体事業、データセンター、物流倉庫、再生可能エネルギー、大阪IR事業」に触れています。和歌山県に置き換えてみると、再開発はJR和歌山駅周辺の再整備があります。半導体事業は誘致失敗していますが、データセンターや物流倉庫、洋上風力発電事業は計画があります。そしてIRに関しては秋に政令が交付されて動きがでてきます。東京が名乗りをあげることになりそうですから、国が認可する残りの枠は1つとなります。和歌山県がここに入れるかどうかは今秋の判断になります。この件に関しても執行部と連携を図って対応していきたいと思います。

以上が私の挨拶の趣旨です。執行部の皆さん、大会構成員の皆さんに感謝しています。

県政報告会
県政報告会

本日、午後2時から3時30分まで和歌山西コミュニティセンターで県政報告会を開催しました。参加してくれたのは約200名の皆さんで会場では追加で椅子を用意し、駐車場は満車で離れた場所のコインパ―キングに駐車してくれて遅れて参加してくれたか、「車を停めるところがないので、今日引き返します」という連絡をいただくことになりました。ご迷惑をおかけしましたがご容赦いただきたいと思います。

県政報告会

また参加してくれた皆さんには心から感謝しています。お陰様で良い県政報告会になったと思いますし、「来て良かった」と思ってくれていると確信しています。今回の目的は「参加して良かった」と思ってもらえる県政報告会にすることにあり、内心は「この話を聴かないと損をしますよ」というぐらいの内容をお伝えしました。

県政報告会

県政報告会を終了した後、お見送りのため出口に立っている時の皆さんの表情と話から「良い県政報告会でしたね」「良い話を聴けて良かった」「今日、来て良かった」という話をいただき、その表情と話をしてその感覚がありました。

県政報告会

今日の県政報告会を取材に来てくれた新聞社の方は「出てくる方々の表情を見ると、とても楽しそうでした。演劇やコンサートを鑑賞した人の表情でした。これまで議会報告会の取材をしてきましたが、こんなに参加者が楽しそうな、そして満足している表情をしている議会報告会は初めてです。片桐さん、凄いですね」と話してくれました。

午後2時から開始しましたが、片広会会長および桐和歌会会長の挨拶をいただき、続けて神谷さんの演武を披露していただきました。会場準備をしている時、神谷さんと話をして「一緒に出ましょうか」という話になり、演武への共演と瓦割りをご一緒しました。とても楽しい演武の共演となりました。

県政報告会 県政報告会

またエンディングでは地元シンガーの夕海ゆうさんの「大好きわかやま」を歌っていただくことができました。今日の県政の話を聴いて、和歌山県を大好きになってもらえたと思いますので、それに相応しい歌をお願いしました。

県政報告会

また司会は羅布さんと夕海さんにお願いしましたが、見事に進行と時間管理をしてくれましたこと感謝しています。

今日の県政報告会のレジュメは次の通りです。普段はレジュメを使わないのですが、大事な話をするので作成し、要点をレジュメに基づき話しました。

県政報告会レジュメ

  1. 和歌山市衰退の歴史
  2. ・県外に進学した大学生の言葉「和歌山県はどこに進もうとしているの」

    ・東京の友人の言葉「和歌山県以外は必死ですよ」

    ・東京の事業者の言葉「行政も必要以上の本気が必要」

  3. いま考えられる危機
  4. ・西防波堤用地の未活用

    ・インフラのないコスモパーク加太

    ・公共事業の減少

    ・年間1万人の人口減少

  5. 将来に向けての施策【和歌山IR 統合型リゾート】
  6. ・観光庁祓川長官「政府が目指しているのは、他の魅力的な観光施設を備えた新たな観光拠点を一箇所に整備することです。次回のIR申請もそう遠くない時期に行われるはずです」。(GGR ASIA  2025年6月26日記事)

    ・GGRAsiaの日本特派員によると、宮崎知事は木曜日の県議会本会議で、「県はIR誘致を改めて検討すべきかどうか検討する」と述べた。(GGR ASIA  2025年6月23日記事)

    令和7年6月県議会一般質問で「和歌山IRについて」を質疑

    ・IRプロジェクトは「現時点においても継続しているのか否か」の確認が最優先事項と考えますが、観光庁にはその確認をしているのか?  →区域整備計画の認定について、IR整備法に定められた上限数である3に達していないことなどから、国におけるIR整備にかかる取組は継続しているものと考えております。

    ・「和歌山IR」に取り組む場合に見込まれる雇用と経済効果、税収増は?  →令和4年4月臨時会で否決された計画案において、建設フェーズでの県内の経済波及効果は約7,100億円、開業後には、直接雇用する従業員数は約6,300人、経済波及効果は毎年度約3,500億円、新規税収効果として県税で毎年度約400億円を見込んでいました。

    ・観光庁のヒアリングでは「関心あり」と答えた自治体に対して政府から応募可否を問われる形になると思われます  →現時点で国による再公募があるかどうか不明ですけれども、仮に再公募があれば、IR誘致の是非についてやはりゼロベースから検討し判断したいと考えております。

    ・前回の和歌山IRの「実施協定」には、「事業者は、本事業行政施策が本事業に寄与することを踏まえて、県が策定する本事業用地及びその周辺地域におけるインフラ整備その他の行政施策に係る協力行わなければならない」とあり、県が策定し推進する行政施策への、費用の一部負担(本事業関連負担金)協力が示されています。
    つまりインフラ設備の設置や改修、また道路拡幅などの費用の一部を事業者が負担することになっていますから、公共サービス材の改修と維持に事業者予算を投入することになると想定されます。

    ・他の自治体の動向について

県政報告会

以上がレジュメで、更に詳しく丁寧に、そしてここでしか聞けないリアルな話を付け加えました。今日の話のほぼ全てが報道もニュースにもなっていない事項であり、主に和歌山市が二度と衰退の道を辿らないためにすべきことを説明しました。過去、住友金属和歌山製鉄所の公害問題や火力発電所の建設で反対運動が起き、事業計画が実現しなかった歴史やユニバーサルスタジオジャパンの誘致に失敗した過去。今なお、同じことを繰り返すようでは和歌山市に未来は開かれないことは確実です。今、和歌山県の将来に必要なことは何かの判断しなければ5年先も10年先も、そして100年先も衰退の道を進むことになります。

そうしないためにも、建設時と創業以降の経済効果と県内と県内事業者への波及効果、雇用を創出できる「和歌山IR」の必要性を伝えました。これまで企業誘致や大型商業施設の誘致を行っていましたが、和歌山県への進出はなかなかうまく進まないのが現実です。投資額と波及効果と税収増、雇用確保などの面で代替案があるなら、その可能性を追求すれば良いのですが、現時点で代替案を示せる人は一人もいません。私も多くの企業誘致活動に注力してきましたが、残念ながら基幹産業の進出は見込めていません。

県政報告会

和歌山県の場合「5年先、10年先に決まればよい」だとか「そのうち何とかなるだろう」という考えは通用しないほどの現状です。県内の人口減少と高齢化、和歌山県の財政危機警報、大型投資がない現実を知ると「今、判断しなければ未来はない」と分かります。少なくとも、本日の県政報告会を聴いてくれた皆さんは、確実にそう考えてくれています。先送りしている場合ではなく、誰か判断してくれる人が登場するのを待つ段階ではありません。そんな時期はとっくの昔に過ぎています。

和歌山県の将来を決めるのは令和7年9月です。この二か月がとても大事な時期になりますから、本日、志を共有できた皆さんと一緒に和歌山県の未来を切り拓きたいと考えています。