活動報告・レポート
2025年7月31日(木)
スタンフォード大学
スタンフォード大学

一昨日、スタンフォード大学から帰国した研究員さんと懇談しました。今週初めに連絡をいただき、良い機会なので都内でお会いしました。直接、話を伺うことでシリコンバレーの現在を知る機会となりました。

  1. 起業家への投資額は全米一の地域であること。投資家通りがあり、有望な若手起業家に投資を行っています。ここでの合計資金総額は約1,000兆円だそうです。GAFAを始めとする世界企業は、この恵まれた土壌から生まれています。但し、投資を受けるには面接とプレゼンテーションが必要であり、選ばれることは簡単ではありません。
    スタンフォード大学の学生はランチの時間を活用して投資家と話を交わしています。大学のランチタイムで、一人の学生が複数の投資家と話している場面は珍しいことではありません。投資家は学生を選びますが、学生も、どの投資家と組むのかを考えているということです。研究者は「ここは世界の頭脳が集まっているのでとても厳しい世界ですが、身近なところに成功事例がたくさんあるので活力があります」ということです。
  2. ここでのAI企業の初任給は約2,700万円だそうです。間違いではないので繰り返しますが新入社員の初任給は約2,700万円です。エンジニアの価値はそれぐらいあるのです。ここが日本との差ですが、かつて日本はエンジニアが育つ国でしたが、この35年の間に日本の地位は低下しています。低下しているというよりも、今の実績から考えると35年間何もしてこなかったという方が現実です。アメリカとの大きな差を生み出した日本政府の責任は大きいと思います。
    しかし日本国内でいると現実を知りません。今の日本で良いと思って言いますが、AIを始めとする技術力や人材の差、そして所得の差は、私たちが思う以上の差になっています。
    日本人が世界を感じることはとても大事なことです。
  3. 現在、早稲田大学の5人の学生をシリコンバレーの私の施設に派遣しています。AI起業家や世界的企業のトップ、投資家と懇談機会を設けています。学生のお世話は私の現地スタッフに任せていますが、彼、彼女たちには刺激がある世界を体感してもらっています。
    もちろんスタンフォード大学も案内していますし、グーグルなどの企業も案内しています。スタンフォード大学の勉強の質や世界企業のレベルを体感してもらっていることと投資家との人脈をつなぎ、日本の学生に自らと日本の将来を考えてもらっています。とても良い体験になっていると思います。
  4. シリコンバレーは恐らく全米一、物価が高いです。ラーメンの約3,000円は驚くことはありませんが、ホテルの宿泊費は約10万円です。スタンフォード大学近くの一軒家は、最低10億円、最高で200億円です。ここには成功した起業家が集まっています。

以上のような刺激的な話を聞かせてもらい、「片桐さん、一度、シリコンバレーに来てください。今の世界が分かります」と伝えてくれました。日本が世界の中で置かれた立場を実感できそうです。

わかやま紀州館
わかやま紀州館

有楽町にある「わかやま紀州館」を訪れました。先週、東京の友人から「紀州館は凄いですよ。いつ行っても人で一杯ですし、商品は豊富で売れています。私は梅やジャバラが好きなので、毎週、紀州館に行っています」と話を伺ったからです。訪れた時、お客さんが入っていて、友人曰く「いつもと比べるとまだ少ない方です」ということでした。

商品棚を見て回ると、和歌山県内で見たこともない商品が並んでいました。この商品棚がそっくりそのまま和歌山市内にあれば、観光客、特にインバウンド観光客の人気スポットになるのは確実です。商品の質と印象、価格帯などバラエティに富んでいるので、観光客のニーズに対応できます。

わかやま紀州館

また一流ホテルも訪ねたところ、地元の商品が採用されていました。東京産の飲食物が提供されているので、ここで食事をした人は「この商品の産地に行って買いたい」と思うということです。賑わい創出と地元を訪れて商品を買ってもらう仕掛けなど、ヒントがたくさんありました。

わかやま紀州館 わかやま紀州館