活動報告・レポート
2025年4月11日(金)
地方の課題
地方の課題

出身地域に貢献している友人の経営者がいます。連絡したところ「今日、地元に帰って仲間の会社連中と話をしているところです」と答えてくれました。そして地元の課題を伝えてくれました。

「和歌山県紀南地域は公共事業で仕事が成り立っているところがあります。数年前から公共事業が極端に少なくなり、県からの仕事に頼れなくなっています。つまり民間が発注する仕事が少ないため『この地域では食べていけない』という危機感があります。多くの仲間たちは県外の仕事を請けて凌いでいるのです。

さらに問題は銀行です。仕事が減っていることから資金繰りが厳しいため融資の相談に行くのですが、仕事がないので融資に必要な事業計画や融資を受けたときの返済計画が策定できないのです。仕事の見込みがないので売り上げも書けないので融資を受けられないのです。この状態では会社も困りますし、銀行も地元企業に融資できないので困っています。その結果、銀行は地元融資から県外企業への融資へと転換せざるを得ないのです。

このことは地元に資金が回らないことを意味しているので、益々疲弊していくことになります。今でも仕事が少なくなって生活が厳しくなっていますが、将来の仕事も見込めないため『会社はいつまで存続できるのだろうか』と思っている経営者が多くなっています」との指摘です。

民間企業ですから、請ける仕事が減少しているのは自己責任ですが、公共事業頼みの地域にとって厳しい現実です。無理に公共事業をつくる必要はありませんが、地域の経済状況を鑑み、必要な仕事は前倒しするなどして仕事をつくる必要性があります。

地方に行けば行くほど企業が少ないため民間の仕事が少なくなりますから、これまでは公共事業頼みだった歴史があります。県の公共事業が減少すると大きな打撃になっているのです。仕事が減少することで銀行融資も減少し、その結果、地域でお金が回らない事態になっています。当然のことですが、行政改革や財政健全化は必要です。しかし役所が公共事業の予算を削減して民間の仕事がなくなることは、地域でお金が回らなくなることも考える必要性を感じます。県政は全体を鳥瞰する視点が必要だということです。

最後には「和歌山市では感じないかも知れませんが、和歌山県の地方の経済循環について県は考えて欲しいと思います」と話してくれたのです。

県政として考えるべき課題だと思います。友人からの意見は違う視点で県政を考える機会となりました。

尊敬する経営者との懇談

尊敬する経営者と懇談しました。「このままの政策では和歌山県に将来は感じられません」と言う意見です。

つまり将来に希望の持てる政策がなく、県の展望も開けないという指摘です。やはり投資を行わなければ経済も雇用も拡大することはなく、将来性を感じることはできません。先に述べたように公共投資は減少傾向にあり、民間投資が和歌山県の将来の鍵を握っています。

「県政として投資を呼び込むことを考えないといけないですよ。今のままで良いと思っている人がいれば楽観的過ぎます。悲観することは良くありませんが、悲観しないためにも将来に向けた政策を今打ち出さなければなりません。今から協議し始めても現実のものになるのは5年先、10年先ですから。今だけを考えていれば、今のままでも良いのですが、そんな無責任なことはできません。今と将来の両方を考えるのが県政です」という意見です。

全くその通りで、今のことも考える必要があり、併せて将来のことを考えることが県政です。予算がないというのであれば、民間投資を呼び込むことを考えるべきです。

この考えに基づいて夕方から説明会を行いました。皆さんの行動につなげられるなら幸いです。

その他
  • 台湾とのチャータ便の誘致について会議を行いました。実現に向けて誘致活動を継続しています。
  • 高校生ダンスコンテストの案内について協議を行いました。和歌山県での開催を楽しみにしています。