
本日、母校向陽高校の卒業式が挙行されました。海草・向陽同窓会長として案内をいただいたので出席し、卒業生の皆さんにメッセージを届けてきました。挨拶の機会を与えてくれた校長先生を始めとする学校関係者に深く感謝いたします。
卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。そして保護者の皆さんにもお祝いいたします。おめでとうございます。
今日、卒業式で皆さんにメッセージを伝えられることをワクワクし、楽しみに卒業式に来ました。

僕が卒業したのはもう40年以上前のことですが、今でもその時のことを覚えています。体育館でのこの光景、卒業式を終えて3年F組の教室に戻って、同級生と話し合ったこと。
今日で最後だなと別れを惜しんだことも覚えています。今日の卒業式の一日は皆さんにとって生涯の宝物になるのは、この日だけではなく高校3年間の思い出が詰まった、喜びと寂しさなどの感情がこみ上げてくる一日だからです。いつまでも大切な宝物として皆さんと共にある一日です。
ここで皆さんに一つ言葉を伝えます。これは松本校長先生が皆さんの先輩に贈った言葉です。「私が遠くまで見通せるのは、巨人の肩の上に立っているからだ」。
僕はこの言葉を聴いて、この年になっても学ぶことができるのだと思いました。多くの人が語っていますが、ニュートンが語った言葉として有名です。

巨人とは皆さんの先輩や大人たちが築いてきた時代のことであり、時代の最先端に立っているのが皆さんです。知識も時代に対応する能力も、コミュニケーション力も、全て皆さん方は僕よりも上回っています。これまで多くの人の知と取り組んで来た成果が、巨人の肩をより高くしてきたのです。
だから皆さんはこれまでで最も優秀な卒業生です。
そんな優秀な皆さんに、高校の先輩であるというだけでこの卒業式で挨拶させてもらえることは光栄なことです。ここでしゃべらせてもらえるのは僕が優秀だからではなく、卒業してからも学びを続けたくさんの経験をしてきたので同窓会長の肩書をいただき、人生の経験者として語らせてもらっているのです。だから大事なことを伝えます。
僕もこれまで時代を切り拓き巨人の肩を高くしてきた一人だと自負しています。でもこれからの時代を切り拓けるのは、せいぜい10年ぐらいです。それから先の40年後、50年後の時代を切り拓くことはできませんし、見ることもできません。

40年先、50年先の未来を見ることができる、生きることができるのは皆さんであり、これからは皆さんが時代を切り拓く役割を担うことになります。50年後の未来はほっておいてもやってきますが、できれば自分で切り拓いた未来を見て欲しいと思います。これから得ていく知識、経験は確実に皆さんの未来を切り拓いていくものになります。皆さん全員が同じ未来を見るのではありません。一人ひとりの行動がそれぞれ違う未来を創っていくので、見える光景は違ってきます。皆さんがこれから切り拓く未来は、今の巨人の肩をさらに高くしていくことにつながっていきます。
卒業生の皆さんのこれからの人生が素晴らしいものになることを確信しています。卒業おめでとう。

一人でも良いので、卒業生の心に届いたなら嬉しいことです。
卒業生代表が校長先生に伝えた言葉に感動し、卒業生の「旅立ちの日に」の合唱に感動しました。今日の卒業式の感動は、僕をあの頃に戻させてくれました。感動を与えてくれた卒業生、先生方に心から感謝しています。ありがとうございます。